JP2009280836A - 耐遅れ破壊特性に優れた高強度pc鋼線及びその製造方法 - Google Patents

耐遅れ破壊特性に優れた高強度pc鋼線及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、プレストレストコンクリート等に用いられているPC鋼線に関するものであり、特に、耐遅れ破壊特性と延性に優れる強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線とその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.9〜1.2%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Al:0.001〜0.05%、N:0.0005〜0.010%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつ90%以上の伸線加工パーライトと10%以下のフェライト、ベイナイト組織からなり、引張強さが2000MPa以上であるPC鋼線であって、該PC鋼線の線径をDとしたときに、PC鋼線の表面から0.1Dの領域(表層部)の表層Hv硬さ(Hv表)と表層部より内側の領域(内部)の内部Hv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内)が1.1以下であることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線、及びその製造方法である。Cr、Mo、V、Ni、Cu、Bの1種又は2種以上、及び/又は、Ti、Nb、Zrの1種又は2種以上を含有しても良い。
【選択図】なし

Description

本発明は、プレストレストコンクリート等に用いられているPC鋼線及びPC鋼撚り線に関するものであり、特に耐遅れ破壊特性に優れ、且つ強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線に関するものである。
PC鋼線は、ピアノ線材等の高炭素鋼の線材をパーライト変態処理(パテンティング処理)した後、伸線加工、引き続き300℃前後の加熱を行うブルーイング処理の工程を経て製造されている。プレストレストコンクリートの低コスト化や高強度コンクリートの実用化に伴って、PC鋼線の高強度化の要請が高まっている。
PC鋼線の高強度化は、パーライト変態処理後の高強度化や伸線加工歪みの増加によって達成できるものの、耐遅れ破壊特性や延性が低下する課題がある。従来、PC鋼線等の高炭素鋼線は、焼戻しマルテンサイト鋼に比べ耐遅れ破壊特性が優れている材料として知られているが、特に2000MPa以上の高強度域になると、PC鋼線でも耐遅れ破壊特性が低下し、遅れ破壊が発生する危険性が極めて増加する。
これに対して、PC鋼線の耐遅れ破壊特性を向上させる従来の技術として、特許文献1ではPC鋼線表層部に圧縮残留応力を付与する技術、特許文献2及び3ではPC鋼線の組織因子として板状セメンタイトの形状を規定した技術、特許文献4ではPC鋼線又はPC鋼棒の組織制御技術、が提案されている。これらの技術は、PC鋼線の耐遅れ破壊特性の向上に有効であるものの、上記特許文献の実施例から明らかなように、いずれの技術もPC鋼線の強度は2000MPa未満であり、2000MPa以上の高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性に関しては言及されていない。このように、従来技術では、強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性を向上させることには限界があった。
特開2004-131797号公報 特開2004-360005号公報 特開2004-323870号公報 特開平11-229090号公報
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであって、強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線において、耐遅れ破壊特性に優れ、実環境においても遅れ破壊が発生する危険性が極めて少ない強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、2000MPa以上の高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性の向上、更には延性の向上において、PC鋼線表層部のHv硬さの低減が有効であり、且つPC鋼線の高強度化と耐遅れ破壊特性を両立化するためには、表層部Hv硬さ(Hv表)と内部Hv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内)を1.1以下に制御することが極めて有効であると言う知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、次の通りである。
(1) 質量%で、C:0.9〜1.2%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Al:0.001〜0.05%、N:0.0005〜0.010%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつ90%以上の、伸線加工パーライトと10%以下のフェライト、ベイナイト組織からなり、引張強さが2000MPa以上であるPC鋼線であって、該PC鋼線の線径をDとしたときに、PC鋼線の表面から0.1Dの領域(表層部)の表層Hv硬さ(Hv表)と表層部より内側の領域(内部)の内部Hv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内)が1.1以下であることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
(2) 質量%で、さらに、Cr:0.01〜2.0%、Mo:0.01〜0.5%、V:0.01〜0.5%、Ni:0.01〜1.0%、Cu:0.01〜0.5%、B:0.0001〜0.005%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
(3) 質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%、Nb:0.001〜0.07%、Zr:0.001〜0.07%の1種又は2種以上を含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
(4) (1)〜(3)の何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する線材を900〜1100℃に加熱後、600〜650℃の温度範囲に保定し部分的なパーライト変態処理を施し、引き続き540〜600℃未満の温度範囲に保定しパーライト変態処理を完了後に、伸線加工及び250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
(5) (1)〜(3)何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する鋼材を熱間圧延により700〜950℃で仕上げ圧延した後、500〜600℃の温度範囲に冷却しパーライト変態を完了させた後に、伸線加工及び250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
(6) (1)〜(3)の何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する線材を用いてパーライト変態処理を行い、伸線加工を施した後に450℃超〜650℃の温度範囲に2〜30秒保持し、引き続き250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
本発明によれば、優れた耐遅れ破壊特性と延性を有する強度が2000MPa以上の高強度鋼線及びその製造方法を提供することが可能になる。
本発明者らは、まず高強度のPC鋼線の耐遅れ破壊特性を向上させるために、鋼材成分、パーライト変態処理条件、伸線加工条件、ブルーイング条件、PC鋼線の硬度分布の影響等に関して詳細に究明した。この結果、高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性を向上させるためには、線径がDのPC鋼線において、表面から0.1Dの領域(表層部)の表層Hv硬さ(Hv表)と表層部の内側の領域(内部)の内部Hv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内、以下、Hv硬さ比)を1.1以下に制御することが重要であることを見出した。更に、Hv硬さ比を1.1以下にする製造方法、即ち、最適なパーライト変態処理及びブルーイング処理の技術を確立した。
本発明の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線は、Hv硬さ比、即ち、PC鋼線の線径をDとした場合、表面から0.1Dの領域(表層部)のHv硬さ(Hv表)と表層部の内側の領域(内部)のHv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内、Hv硬さ比)が1.1以下であることを最大の特徴としている。この限定理由について、以下に述べる。
図1は、強度が2000MPa以上のPC鋼線における断面のHv硬度分布の例である。通常、PC鋼線の高強度化に伴い、伸線加工時の加工発熱量が増加する。この結果、図1中のA例(●印)のように、加工発熱による時効硬化が著しくなり、特に、PC鋼線の表層部の硬さ増加が著しくなる。A例のような硬度分布を持つPC鋼線では、耐遅れ破壊特性や延性が劣化することが判明した。一方、B例(□印)のような表層部のHv硬さの増加を抑制したPC鋼線では、同一強度であっても、耐遅れ破壊特性及び延性が極めて有効であることが判明した。耐遅れ破壊特性は、鋼材の強度が増加するほど劣化し易くなり、一方、遅れ破壊の亀裂発生は鋼線表層部付近から起きるため、鋼線の表層部のHv硬度が耐遅れ破壊特性に大きな影響を与えていると推定される。ここで、Hv硬さ比が1.1を超えると、耐遅れ破壊特性及び延性の劣化が進行するため、Hv硬さ比の上限を1.1以下に限定した。高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性をより向上させる観点から、より好ましいHv硬さ比は0.95以下である。本発明でのHv硬さ比は、荷重が50gf(0.49N)の条件で硬さ試験を行い、表層部、内部共に10点以上の硬さを測定し、その平均値の比を求めたものである。
次に、本発明の対象とする鋼の成分の限定理由について述べる。以下、質量%を単に%と表記する。
Cは、PC鋼線の高強度化を達成する上で必須の元素であるが、0.9%未満ではパーライト変態処理後の強度を高めることが困難であり、伸線加工歪みの増加による高強度化手段を図っても、本発明で目的とする2000MPa以上の高強度PC鋼線を実現することが困難であるため、Cの下限を0.9%に限定した。一方、1.2%を超えて添加しても、上記の効果が飽和し、更にパーライト変態処理時に伸線加工性や耐遅れ破壊特性を劣化させる初析セメンタイトが析出し易くなるため、上限を1.2%に制限した。
Siは、固溶体強化作用によってパーライト変態処理後の強度を高める作用があると共に、450℃超以上での高温ブルーイング処理時のPC鋼線の強度低下を防止する効果がある。Siの添加量が0.01%未満では前記効果が発揮できず、一方、1.5%を超えても添加量に見合う効果が期待できず、更にPC鋼線表層部の脱炭が増加するため、0.01〜1.5%の範囲に制限した。PC鋼線の高強度化を図る観点から、好ましいSiの添加範囲は、0.5〜1.5%である。
Mnは、脱酸、脱硫のために必要であるばかりでなく、パーライト変態処理後の強度を高めるために有効な元素である。しかし、Mnの添加量が0.2%未満では上記の効果が得られず、一方、1.5%を超えて添加しても添加量に見合う効果が得られないため、0.2〜1.5%の範囲に制限した。
Alは、脱酸及びパーライト変態処理の加熱時において、AlNを形成することによりオーステナイト粒の粗大化を防止する効果がある。しかし、Alの添加量が0.001%未満では、これらの効果が不十分であり、0.05%を超えて添加しても効果が飽和するため、0.001〜0.05%の範囲に限定した。
Nは、Al、Ti、Nb、Zrの窒化物を生成することにより、オーステナイト粒を細粒化させる効果がある。Nの添加量が0.0005%未満であるとこの効果がやや不十分であり、0.010%を超えるとPC鋼線の延性が低下するため、0.0005〜0.010%の範囲に限定した。
以上が、本発明の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の基本成分であるが、本発明では、パーライト変態処理後の強度の増加、伸線加工での加工硬化率の増加、高温ブルーイング処理時の強度低下の防止及び耐遅れ破壊特性を向上させる観点から、Cr、Mo、V、Ni、Cu、Bの1種又は2種以上を、オーステナイト結晶粒の微細化の観点から、Ti、Nb、Zrの1種又は2種以上を含有させることができる。
Crは、パーライト変態処理後の強度を高める効果がある。また、伸線加工時の加工硬化率を高める作用があるために、伸線加工歪みが少なくてもPC鋼線の高強度化を達成することができることから、高強度PC鋼線の高延性化の効果もある。更に、高温ブルーイング処理時の強度低下を防止する効果も有しており、耐遅れ破壊特性の向上に対しても有効な元素である。Crの添加量が0.01%未満では、上記効果がやや不十分であり、また、2.0%を超えて添加しても効果が飽和し、更にパーライト変態処理時のパーライト変態終了時間が長くなり、生産性が低下するため、0.01〜2.0%の範囲とすることが望ましい。上記作用の観点から、好ましいCr添加量の範囲は、0.1〜1.0%である。
Moは、焼入性を高めることによって、パーライト変態処理後の強度を増加させると共に、ブルーイング処理時の強度低下を防止する効果がある。Moが0.01%未満では前記効果が期待できず、一方、0.5%を超えて添加しても効果が飽和するため、0.01〜0.5%の範囲とすることが望ましい。
Vは、析出強化によって、パーライト変態処理後の強度を増加させる作用があり、また、高温ブルーイング処理の強度低下を防止する効果がある。更に、高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性に改善に対しても有効な元素である。Vの添加量が0.01%未満では上記効果がやや不十分であり、0.5%を超えて添加しても効果が飽和し、パーライト変態処理時間が長くなるため、0.01〜0.5%の範囲とすることが望ましい。
Niは、焼入性を高める作用があり、パーライト変態処理後の強度増加に有効な元素である。また、プレストレストコンクリート中で環境からPC鋼線中に侵入する水素量を抑制する作用があるため、耐遅れ破壊特性の向上にも有効な元素である。Niの添加量が0.01%未満では上記効果が十分に発揮できず、1.0%を超えて添加しても効果が飽和するため、0.01〜1.0%の範囲とすることが望ましい。
Cuは、焼入性を高める作用があり、パーライト変態処理後の強度増加に有効な元素である。更に、Niと同様にプレストレストコンクリート中で環境からPC鋼線中に侵入する水素量を抑制する作用があるため、耐遅れ破壊特性の向上にも有効な元素である。また、侵入水素の抑制効果は、NiとCuを複合添加するとその効果が更に向上する。Cuの添加量が0.01%未満では上記効果が十分に発揮できず、0.5%を超えて添加しても効果が飽和するため、0.01〜0.5%の範囲とすることが望ましい。
Bは、焼入性を高める作用があり、パーライト変態処理後の強度増加に有効な元素である。Bの添加量が0.0001%未満では上記効果が発揮できず、0.005%を超えて添加するとB化合物が多量に生成し易くなりPC鋼線の延性が低下するため、0.0001〜0.005%の範囲とすることが望ましい。
Tiは、脱酸及びTiの炭窒化物を形成することによりオーステナイト粒の粗大化を防止する効果を有している。この結果、パーライト変態処理後の伸線加工性が向上すると共に、PC鋼線の高延性化に対しても有効な元素である。しかし、Tiの添加量が0.001%未満ではこれらの効果がやや不十分であり、0.05%を超えて添加すると粗大なTi炭窒化物となり易くなり、伸線加工性、耐遅れ破壊特性が低下するため、0.001〜0.05%の範囲とすることが望ましい。
Nbは、Tiと同様の効果を有する元素であり、Nbの炭窒化物を生成することによりオーステナイト粒を微細化させるために有効な元素である。また、この効果により伸線加工性、延性の向上に有効である。しかし、Nbの添加量が0.001%未満では上記効果がやや不十分であり、一方、0.07%を超えると、この効果が飽和するため、0.001〜0.07%の範囲とすることが望ましい。
Zrは、Ti、Nbと同様の効果を有する元素である。Zrの炭窒化物によるオーステナイト粒の細粒化効果により、パーライト変態処理後の伸線加工性及びPC鋼線の延性を向上させる作用がある。Zrの添加量が0.001%未満では上記効果が十分に発揮できず、一方、0.07%を超えて添加しても、効果が飽和するため、0.001〜0.07%の範囲とすることが望ましい。
P、Sは不可避的不純物であり、特に制限しないものの、高強度PC鋼線の耐遅れ破壊特性を向上させる観点から、それぞれ0.02%以下が好ましい範囲である。
本発明の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線は、90%以上の伸線加工パーライトと10%以下のフェライト、ベイナイト組織からなる。強度が2000MPa以上の高強度PC鋼線において、フェライト、ベイナイト等の非パーライト組織の分率が増加すると、耐遅れ破壊特性が低下すると共に、延性の確保が困難であるため、伸線加工パーライト組織の分率は90%以上が必要である。より好ましい伸線加工パーライト組織の分率は、95%以上である。伸線加工パーライトの組織分率は、走査型電子顕微鏡で倍率が5000で10視野以上を写真撮影し、画像処理によって伸線加工パーライト組織の面積分率を測定し、その平均値を求めた値である。
また、本発明でのPC鋼線の遅れ破壊特性は、以下の条件で評価したものである。50℃の20%NH4SCN溶液中にPC鋼線を浸漬した後、PC鋼線の引張破断荷重の70%の静的荷重を負荷し、その破断時間を求める。なお、遅れ破壊試験中は、NH4SCN溶液温度を50℃に制御している。試験時間は最大で50時間とし、破断時間が50時間以上であれば、耐遅れ破壊特性が良好であると評価した。
次に、本発明の製造方法について説明する。本発明のPC鋼線は、パーライト変態処理(パテンティング処理)、伸線加工、ブルーイング処理の工程で製造される。
パーライト変態処理は、線材の熱間圧延後に再加熱あるいは急冷し、パーライト変態させる温度域に保持するものである。
再加熱の場合は、加熱温度が900℃未満ではオーステナイト化がやや不十分であり、一方、1100℃を超えるとオーステナイト粒の粗大化が起きて伸線加工性が低下するため、加熱温度範囲を900〜1100℃に制限した。オーステナイト粒の細粒化の観点から、より好ましい条件は900〜1000℃である。再加熱後、通常の製造方法は、550〜600℃の温度範囲に急冷、保定しパーライト変態処理を行うが、本発明では、600〜650℃に保定し部分的なパーライト変態処理を施した後、引き続き、540〜600℃未満でパーライト変態を完了させる点に特徴がある。この理由は、第1段のパーライト変態処理で、表層部をラメラー間隔が粗いパーライト組織とし、第2段のパーライト変態で、内部を微細パーライト組織にするためである。
第1段のパーライト変態温度が600℃未満では、伸線加工及びブルーイング処理後のPC鋼線のHv硬度比を1.1以下にすることが困難であり、650℃を超えると、ラメラー間隔が粗大化になり過ぎて、伸線加工性の低下や2000MPa以上の高強度化が困難となるため、第1段のパーライト変態処理温度の範囲を600〜650℃に限定した。また、第1段のパーライト変態処理でパーライト変態分率を10〜50%にすることが好ましい条件である。
第2段のパーライト変態処理温度が540℃未満では、伸線加工性及び耐遅れ破壊特性を劣化させるベイナイトが発生し易くなり、一方、600℃以上では、ラメラー間隔が粗大化するために、PC鋼線の高強度化が困難になるため、540〜600℃未満に制限した。
パーライト変態処理を行う保定時間は、再加熱後のオーステナイト粒径、化学成分、パーライト変態温度及び鉛浴炉、ソルト浴炉、流動層炉等の熱処理炉の種類によって変化する。更に、オーステナイト粒径は、化学成分、再加熱の温度や保定時間によっても変化する。このため、パーライト変態処理の保定時間は、特に限定しないものの、パーライト変態分率を10〜50%に制御する観点から、第1段のパーライト変態処理では5〜30秒が好ましい範囲である。第2段のパーライト変態処理の保定時間は、パーライト変態を完了させる観点から、10〜120秒が好ましい範囲である。
また、熱間圧延後、直ちにパーライト変態処理を行う場合は、仕上げ圧延温度を700〜950℃にすることが必要である。この理由は、仕上げ圧延温度を低温化することにより、線材表層部のオーステナイト結晶粒径を細粒化し、焼入性を低下させるためである。少なくても線材表層から1mmの領域のオーステナイト粒径を10μm以下にすることが好ましい条件である。線材内部オーステナイト粒径は粗くても差し支えがない。この結果、パーライト変態処理後の線材表層部の組織は粗いパーライト組織になり、最終的にPC鋼線のHv硬度比を1.1以下にすることが可能となる。ここで、仕上げ圧延温度700℃未満では熱間圧延時の変形抵抗が大き過ぎて熱間圧延が困難であり、一方、950℃を超えると表層のオーステナイト結晶粒の細粒化が困難になるため、仕上げ圧延温度の範囲を700〜950℃に制限した。好ましい条件は700〜850℃である。
仕上げ圧延後は、熱間圧延線材を500〜600℃の温度範囲に冷却し、パーライト変態処理を施す。ここで、冷却速度が10℃/秒未満では冷却中に粗大なパーライト組織が発生し易くなり、伸線加工性が低下するため、好ましい冷却速度は10℃/秒以下である。また、パーライト変態温度が500℃未満では伸線加工性や耐遅れ破壊特性を劣化させるベイナイト組織の発生頻度が増加し、一方、600℃を超えると粗いパーライト組織となり、PC鋼線の高強度化が困難になるため、パーライト変態温度の範囲を500〜600℃に限定した。熱間圧延後の最適パーライト変態処理温度が再加熱パーライト変態処理温度と異なる理由は、熱間圧延後の場合、単線ではなく、巻き取り後にリング状でパーライト変態処理を行うためである。
本発明では、上述したパーライト変態処理を行った線材を用いて伸線加工を行う。伸線加工歪みは、パーライト変態処理後の強度、伸線加工時の加工硬化率を変化させる成分、各ダイスの減面率や伸線加工速度等の伸線加工条件で変化するが、本発明の化学成分とパーライト変態処理条件では、真歪みで1.5〜2.1の範囲である。ここで、伸線加工の真歪みとは、2×ln(伸線前の線径/伸線後の線径)で表す値である(lnは、自然対数を示す)。
本発明では、伸線加工後にブルーイング処理を施す。本発明のブルーイング処理は、2つの方法がある。250℃〜450℃のブルーイング処理は、通常行われているブルーイング処理であり、この目的は、PC鋼線の延性の向上とリラクセーション特性を向上させるためである。ブルーイング処理温度が250℃未満では前記効果が発揮できず、450℃を超えるとブルーイング処理後の強度低下量が大きくなるため、250℃〜450℃の温度範囲に制限した。ブルーイング処理時間は、炉加熱、高周波加熱、ソルト浴加熱、鉛浴加熱等の加熱方法によって変化するため特に限定しないが、2秒〜2分が好ましい条件である。
もう一つのブルーイング処理方法は、450℃超〜650℃の温度範囲に2〜30秒保持し、引き続き250〜450℃でブルーイング処理を行う方法である。この2段からなるブルーイング処理は、通常のパテンティング処理、即ち、900〜1100℃に加熱後に550〜600℃でパーライト変態処理を行うか、熱間圧延で通常の1000℃前後での仕上げ圧延後にパーライト変態処理を行い、その後、伸線加工を行う場合に対しても、耐遅れ破壊特性や延性の向上に有効である。第1段の加熱はPC鋼線表層部のHv硬さ低減を狙い、Hv硬度比を1.1以下にすることを目的としたものである。第1段の加熱が、450℃以下ではHv硬度比を1.1以下にすることが困難であり、一方、650℃を超えると強度低下量が大きくなり過ぎて、2000MPa以上の高強度化が困難であるため、450℃超〜650℃の温度範囲に制限した。また、加熱時間が2秒未満では前述した効果が十分に発揮できず、一方、30秒を超えると強度低下が著しくなるため、2〜30秒に限定した。第1段の加熱方式は、PC鋼線表層部のみを加熱することが重要なため、急速加熱が好ましい。具体的には、炉加熱ではなく、高周波加熱、ソルト浴加熱、鉛浴加熱が好ましい。
第1段の加熱に引き続いて行う250〜450℃の第2段の加熱は、通常のブルーイング処理と同じであり、PC鋼線の中心部まで加熱するためである。限定理由は、前述した通りである。
以下、実施例により、本発明の効果をさらに具体的に説明する。
表1に示す化学成分を有する鋼材を用いて、熱間圧延により線径13mmに仕上げた。熱間圧延後、直ちにパーライト変態処理を行う場合は、表2、3に示す仕上げ圧延温度とパーライト変態温度で行った。パーライト変態処理は、熱間圧延後、10℃/秒以上の冷却速度でソルト浴に浸漬させて行った。また、熱間圧延後の再加熱でのパーライト変態処理は、表2、3に示す条件で行い、鉛浴を用いた。ソルト浴、鉛浴への浸漬時間は10〜135秒とした。その後、酸洗、燐酸亜鉛被膜処理を施し、乾式伸線で線径5mmに仕上げ、表2、3に示す条件でブルーイング処理を施した。ブルーイング処理は、第1段、第2段、いずれも高周波加熱で行った。
パーライト変態後及びブルーイング処理後の引張強さはJIS Z 2241に準拠して、引張試験を行い求めた。また、硬さ試験はJIS Z 2244に準拠して行った。Hv硬度比は、PC鋼線表面から0.1Dの領域(表層部)の表層硬さ(Hv表)、PC鋼線表層部の内側の領域(内部)の内部硬さ(Hv内)を試験荷重が50gf(0.49N)の条件でランダムに20点を測定し、それぞれの平均値の比(Hv表/Hv内)で求めた。ブルーイング処理後のPC鋼線の延性は、ねじり試験を用いて行い、破断までの回数で評価した。ねじり試験は、つかみ間隔が500mmの条件で行った。ねじり試験での破断まで回数が12回以上は良好(○印)、12回未満は不良(×印)と評価した。ブルーイング処理後のPC鋼線の耐遅れ破壊特性は、50℃の20%NH4SCN溶液中にPC鋼線を浸漬した後、PC鋼線の引張破断荷重の70%の静的荷重を負荷し、その破断時間で評価した。試験時間は最大で50時間とし、破断時間が50時間以上であれば耐遅れ破壊特性が良好であると評価した。
また、PC鋼線の組織は、走査型電子顕微鏡を用いて5000倍でそれぞれ10視野を写真撮影し、画像処理によって伸線加工パーライト組織の面積分率を測定し、その平均値を求めた。表3の試験No.29以外は、伸線加工パーライト組織の面積分率が96〜99%であり、良好であった。
Figure 2009280836
Figure 2009280836
Figure 2009280836
表2、3に、パーライト変態後の強度、PC鋼線の強度、HV硬度比、延性、遅れ破壊破断時間の結果を示す。表2の試験No.1〜25が本発明例で、表3の試験No.26〜39が比較例である。
表2に示したように、本発明例は、いずれも、Hv硬度比が最適範囲にあると共に、PC鋼線の強度が2000MPa以上で、且つ、延性も良好で、遅れ破壊の破断時間が50時間以上となっており、耐遅れ破壊特性と延性の優れた高強度PC鋼線が実現されている。
これに対して、比較例であるNo.26、27は化学成分が不適切な例である。即ち、No.26は、C含有量が本発明の範囲よりも少ないために、PC鋼線の強度が2000MPa以上に達していない例である。No.27は、C含有量が本発明の範囲よりも多いために、パーライト変態中に初析セメンタイトが析出し、伸線加工工程で断線した例である。
比較例のNo.28、31、39は、いずれも従来の製造方法を用いてPC鋼線を製造した例である。No.28は、仕上げ圧延温度が1060℃であり、線材表層部のオーステナイト粒細粒化が不十分なため、Hv硬度比が1.1を超え、この結果、良好な耐遅れ破壊特性と延性が確保できなかった例である。No.31、39は、いずれも再加熱でパーライト変態処理を行った場合であり、いずれもHv硬度比が1.1を超え、耐遅れ破壊特性と延性が低下した例である。
比較例のNo.29、30、32、33は、いずれもパーライト変態処理条件が不適切な例である。即ち、No.29は、熱間圧延後のパーライト変態温度が低過ぎるために、ベイナイトの生成により伸線加工パーライトの組織分率が88%と低下し、更に、Hv硬度比、耐遅れ破壊特性、延性が悪かった例である。No.30は、再加熱時の加熱温度が低過ぎたために、未固溶の炭化物が存在した例であり、この結果、耐遅れ破壊特性と延性が低下した例である。No.32は、第2段のパーライト変態温度が高過ぎ、No.33は、第1段のパーライト変態温度が高過ぎたために、いずれもPC鋼線の強度が2000MPa未満となった例である。
更に、比較例のNo.34〜38は、伸線加工後のブルーイング処理条件が不適切な例である。No.34は、第1段のブルーイング温度が低過ぎたために、Hv硬度比が1.1を越え、耐遅れ破壊特性と延性が悪かった例である。逆に、No.35は、第1段のブルーイング温度が高過ぎたために、強度低下量が大きくなり、強度が2000MPaに到達しなかった例である。No.36は、第2段のブルーイング温度が高過ぎたために、強度低下量が大となり、高強度化できなかった例である。No.36は、第2段のブルーイング温度が低過ぎたために、Hv硬度比が1.1を越え、耐遅れ破壊特性と延性の向上効果が少なかった例である。No.38は、伸線加工後のブルーイング処理を行わなかった例であり、この結果、Hv硬度比が高く、耐遅れ破壊特性が悪かった例である。
高強度PC鋼線の断面のHv硬さ分布について解析した一例を示す図である。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.9〜1.2%、
    Si:0.01〜1.5%、
    Mn:0.2〜1.5%、
    Al:0.001〜0.05%、
    N:0.0005〜0.010%
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、かつ、90%以上の伸線加工パーライトと10%以下のフェライト、ベイナイト組織からなり、引張強さが2000MPa以上であるPC鋼線であって、該PC鋼線の線径をDとしたときに、PC鋼線の表面から0.1Dの領域(表層部)の表層Hv硬さ(Hv表)と表層部より内側の領域(内部)の内部Hv硬さ(Hv内)の比(Hv表/Hv内)が1.1以下であることを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
  2. 質量%で、さらに、
    Cr:0.01〜2.0%、
    Mo:0.01〜0.5%、
    V:0.01〜0.5%、
    Ni:0.01〜1.0%、
    Cu:0.01〜0.5%、
    B:0.0001〜0.005%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
  3. 質量%で、さらに、
    Ti:0.001〜0.05%、
    Nb:0.001〜0.07%、
    Zr:0.001〜0.07%
    の1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する線材を900〜1100℃に加熱後、600〜650℃の温度範囲に保定し部分的なパーライト変態処理を施し、引き続き540〜600℃未満の温度範囲に保定しパーライト変態処理を完了後に、伸線加工及び250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する鋼材を熱間圧延により700〜950℃で仕上げ圧延した後、500〜600℃の温度範囲に冷却しパーライト変態を完了させた後に、伸線加工及び250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
  6. 請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼成分の組成を有する線材を用いてパーライト変態処理を行い、伸線加工を施した後に450℃超〜650℃の温度範囲に2〜30秒保持し、引き続き250〜450℃でのブルーイング処理を施すことを特徴とする耐遅れ破壊特性に優れた高強度PC鋼線の製造方法。
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