JP2009280638A - 液圧転写印刷用ベースフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 液圧転写印刷により被転写体に、艶消し感のある意匠の印刷を可能とし、指紋が付着しにくく汚れも目立たない転写物を得るための液圧転写印刷用ベースフィルムを提供すること。
【解決手段】 ポリビニルアルコール系フィルムからなる液圧転写印刷用ベースフィルムであって、該ベースフィルムと、光硬化性樹脂組成物を含有する印刷層とからなる液圧転写フィルムを、印刷層面を上にして液面に浮かべ、上記液圧転写フィルムが膨潤した後に、上方から被転写体を上記印刷層面に押し当て、液圧により印刷層を被転写体表面に転写した後、光照射して被転写体表面に印刷層を転写する液圧転写方法に用いられる液圧転写印刷用ベースフィルムにおいて、前記ポリビニルアルコール系フィルムが、平均ケン化度85〜90モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)と、ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均ケン化度と5モル%以上離れたポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有するポリビニルアルコール系樹脂から構成される液圧転写印刷用ベースフィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、液面、とりわけ水面に浮かべて使用し、フィルム面に印刷された意匠を被転写体に対して円滑に転写することのできる液圧転写印刷用ベースフィルムに関するものである。
従来から、複雑な表面形状を有する立体成形物の表面に意匠を印刷する方法として、ベースフィルムの表面に、意匠が形成された印刷層を有する転写フィルムを用いて、上記転写フィルムを印刷層面が上面になるようにして液面(水面)に浮かべた後、印刷層を転写するための所定の成形体(被転写体)を上方から押し入れ、液圧により、成形体表面に転写フィルムの印刷層を転写する方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。上記ベースフィルムとしては、例えば、デキストリン、ゼラチン、膠、カゼイン、セラックアラビアゴム、澱粉、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン等の水溶性または水膨潤性の厚み10〜100μm程度のフィルムが用いられ、また上記印刷層としては、非水溶性樹脂をビヒクルとする印刷層が用いられている。
このようにして被転写体に転写された印刷層に付着している水膨潤性フィルムは、水洗により除去され、続いて、印刷層の上に上塗り塗装を施し表面保護することにより、転写印刷された印刷層の耐摩耗性の向上が図られている。
一方、上記耐摩耗性を向上するための上塗り塗装の煩雑性を改善するために、水膨潤性フィルムと、被転写体の表面保護層と非水溶性樹脂をビヒクルとする印刷層とからなる転写フィルムが提案されている(特許文献3参照)。このような構成の転写フィルムを用いることにより、液圧による印刷層の転写と同時に、転写された印刷層の表面に表面を保護する表面保護層が形成されるため、煩雑な手間を掛けなくても耐摩耗性に優れた印刷層表面を有する成形体が得られることとなる。
また、耐摩耗性等を向上させるための表面保護層を形成するに際しては、転写して形成した印刷層表面に紫外線硬化型塗料を塗布し、紫外線を照射することにより表面保護層を形成する方法や、予め水膨潤性フィルム上に紫外線硬化型塗料を塗布して紫外線硬化型層を形成し、さらにこの上に印刷層を形成した転写フィルムを準備して、この転写フィルムを用いて液圧により印刷層および紫外線硬化型層を成形体に転写した後、紫外線を照射して紫外線硬化型層を硬化させることにより表面保護層を形成する方法等が提案されている(特許文献4参照)。
さらには、水膨潤性フィルムの上に印刷層を形成した後に硬化樹脂組成物を塗布し、印刷層の転写後、物品に紫外線照射し硬化樹脂組成物を硬化して表面保護する方法等も提案されている(特許文献5参照)。この場合、上記硬化樹脂組成物の硬化成分が印刷層のインク内部に入り込んで印刷層と混在した状態で、硬化樹脂組成物と印刷層とが渾然一体化して硬化されるので、表面保護という観点から一層効果を有することとなる。
特公昭52−41682号公報 特公昭60−58718号公報 特開平4−197699号公報 特開2003−200698号公報 特開2005−169693号公報
しかしながら、上記従来の液圧転写印刷方法では、表面保護の形成という観点からはある程度の改善がなされ、また、液圧転写印刷により作製される転写印刷物表面の意匠そのものは光沢感のあるものが得られるが、一方では、触った時には指紋が付着しやすく汚れも目立ちやすいものとなり品位が低下してしまうこととなるため、艶消し感のある意匠の形成が求められている。
艶消し感のある意匠を形成させるに当たっては、予め光硬化性樹脂組成物に艶消し剤を入れたり、フィラーを入れたりする方法があるが、これらの方法では、転写物の連続生産の場合に転写槽に艶消し成分が含有されてしまうこととなり、次に艶を得たい転写物の製造時には転写槽に残留する艶消し成分により良好な意匠が得られないという不具合が生じることとなる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、光照射により硬化性樹脂組成物を硬化して表面保護する転写方法において、被転写体に、艶消し感のある意匠の印刷を可能とし、指紋が付着しにくく汚れも目立たない転写物を得るための液圧転写印刷用ベースフィルムを得ることを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ね、ベースフィルムの樹脂組成に着目し、これを中心に研究を行った結果、印刷層の転写後に物品に光照射で硬化樹脂組成物を硬化して表面保護する方法等による液圧転写印刷方法を採用する場合において、ポリビニルアルコール系フィルムを構成する樹脂組成として、平均ケン化度の特に離れたポリビニルアルコール系樹脂を2種以上含有させることにより、転写槽や光硬化性樹脂組成物を変えることなく、艶消し感のある意匠を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリビニルアルコール系フィルムからなる液圧転写印刷用ベースフィルムであって、該ベースフィルムと、光硬化性樹脂組成物を含有する印刷層とからなる液圧転写フィルムを、印刷層面を上にして液面に浮かべ、上記液圧転写フィルムが膨潤した後に、上方から被転写体を上記印刷層面に押し当て、液圧により印刷層を被転写体表面に転写した後、光照射して被転写体表面に印刷層を転写する液圧転写方法に用いられる液圧転写印刷用ベースフィルムにおいて、前記ポリビニルアルコール系フィルムが、平均ケン化度85〜90モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)と、ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均ケン化度と5モル%以上離れたポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有するポリビニルアルコール系樹脂から構成される液圧転写印刷用ベースフィルムに関するものである。
本発明は、上記のように、平均ケン化度の異なる2種以上のポリビニルアルコール系樹脂を併用することにより、転写時にはフィルムの水膨潤性が異なり、光照射時にはフィルム収縮性が異なり、光透過性も不均一となるため、被転写体表面の品質を損なわず微細な凹凸が形成され、艶消し感のある意匠が得られるものと考えられる。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムは、この液圧転写印刷用ベースフィルムに光硬化性樹脂組成物を含有する印刷層を形成してなる液圧転写フィルムを用いて、上記印刷層を被転写体に転写形成する場合において、被転写体に、艶消し感のある意匠の印刷を可能とし、指紋が付着しにくく汚れも目立たない転写物を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムからなる液圧転写印刷用ベースフィルムであって、該ベースフィルムと、光硬化性樹脂組成物を含有する印刷層とからなる液圧転写フィルムを、印刷層面を上にして液面に浮かべ、上記液圧転写フィルムが膨潤した後に、上方から被転写体を上記印刷層面に押し当て、液圧により印刷層を被転写体表面に転写した後、光照射して被転写体表面に印刷層を転写する液圧転写方法に用いられる液圧転写印刷用ベースフィルムである。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムからなるものである。
本発明において、「ポリビニルアルコール系フィルムからなる」とは、ポリビニルアルコール系フィルムの他に別の層(フィルムや塗膜、等)が積層されている場合も含む意味であるが、通常はポリビニルアルコール系フィルムのみがベースフィルムとして使用されることが多い。
ポリビニルアルコール系フィルムは、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記する。)系樹脂を用いてフィルム状に形成されてなるものであり、本発明においては、PVA系樹脂として、平均ケン化度85〜90モル%のPVA系樹脂(A)と、PVA系樹脂(A)の平均ケン化度と5モル%以上離れたPVA系樹脂(B)を含有してなるものである。
ここで、PVA系とは、PVA自体、または、例えば、各種変性種によって変性されたものを意味し、その変性度は、通常20モル%以下、好ましくは15モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
上記変性種としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノまたはジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン〔1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル〕エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン、ジアクリルアセトンアミド、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等があげられる。これらの他の単量体は、単独でもしくは2種以上併せて用いてもよい。
また、PVA系樹脂として、側鎖に1,2−ジオール結合を有するPVA系樹脂を用いることも好ましく、上記側鎖に1,2−ジオール結合を有するPVA系樹脂は、例えば、(ア)酢酸ビニルと3,4−ジアセトキシ−1−ブテンとの共重合体をケン化する方法、(イ)酢酸ビニルとビニルエチレンカーボネートとの共重合体をケン化及び脱炭酸する方法、(ウ)酢酸ビニルと2,2−ジアルキル−4−ビニル−1,3−ジオキソランとの共重合体をケン化及び脱ケタール化する方法、(エ)酢酸ビニルとグリセリンモノアリルエーテルとの共重合体をケン化する方法、等により得られる。
本発明で用いられるPVA系樹脂(A)としては、平均ケン化度85〜90モル%のPVA系樹脂であることが必要であり、好ましくは86〜89モル%である。PVA系樹脂(A)の平均ケン化度が上記範囲未満では転写後のベースフィルムの溶解に長時間を要する傾向にあり、上記範囲を超えるとベースフィルムの溶解時間が遅延したり、転写ができたとしても転写後の脱膜工程で脱膜不良を起こしたりすることとなる。
なお、上記平均ケン化度は、JIS K 6726に準じて測定される。
また、PVA系樹脂(A)は、20℃における4重量%水溶液の平均粘度(x)として、10〜70mPa・sの範囲であることが好ましく、特には15〜60mPa・sの範囲、更には20〜55mPa・sの範囲であることが好ましい。4重量%水溶液の平均粘度(x)が低すぎると、ベースフィルムに意匠(パターン,柄等)を印刷する際のフィルム強度が不足するため、印刷斑が発生する傾向がみられ、また、ベースフィルムの溶解が促進されて転写時間が短くなるという問題が生じたり、水に浮かべた際のフィルムに印刷された意匠が安定せず、付き廻り性が低下するという傾向がみられる。一方、4重量%水溶液の平均粘度(x)が高すぎると、印刷された意匠の被転写体への転写時に被転写体と本発明のベースフィルム(意匠が印刷されたベースフィルム)との密着性が低下して、皺や剥離が発生する傾向がみられたり、また、水面での膜の伸展を抑制することはできるが、転写時間が遅延するほかに粘度が高く製膜が困難となる傾向がみられる。
なお、上記PVA系樹脂の20℃における4重量%水溶液の平均粘度は、JIS K 6726に準じて測定される。
一方、PVA系樹脂(B)は、PVA系樹脂(A)の平均ケン化度と5モル%以上離れたPVA系樹脂であればよく、好ましくは6モル%以上、より好ましくは7モル%以上、特に好ましくは8モル以上である。かかる平均ケン化度の差が上記範囲未満では転写後のつや消し効果が低くなる。なお、平均ケン化度の差の上限は、溶液状態で分離する懸念から通常20モル%以下、好ましくは15モル%以下である。
PVA系樹脂(B)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度としては、1〜50mPa・sであることが脱膜性の点で好ましく、特には3〜40mPa・s、更には5〜30mPa・sであることが好ましい。かかる粘度が低すぎるとフィルムの強度が低下する傾向があり、高すぎると脱膜性が低下する傾向がある。
本発明では、上記PVA系樹脂(A)及びPVA系樹脂(B)を併用するわけであるが、この場合、PVA系樹脂(B)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(y)とPVA系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(x)の比(y/x)が0.1〜0.5であることが水面挙動と転写後の仕上がりでつや消しになるといったバランスの点で好ましく、特には0.15〜0.45であることが好ましい。かかる範囲が低すぎると仕上がりの表面が平滑となり指紋等の汚れが目立ちやすくなる傾向があり、高すぎると溶解性が悪化する傾向がある。
また、PVA系樹脂(A)とPVA系樹脂(B)の含有割合については、98/2〜50/50(重量比)であることが転写後の仕上がりでつや消しになる点で好ましく、特には95/5〜60/40、更には90/10〜65/35であることが好ましい。かかる範囲が低すぎると仕上がりの表面が平滑となり指紋等の汚れが目立ちやすくなる傾向があり、PVA系樹脂(B)の含有量が高すぎると水面挙動が不安定となる傾向がある。
更に、本発明においては、上記PVA系樹脂(B)としては、特に平均ケン化度がPVA系樹脂(A)よりも高いPVA系樹脂(B1)であることが好ましく、特には平均ケン化度が90〜99モル%であることが転写後の仕上がりでつや消しになる点で好ましい。PVA系樹脂(B1)の特に好ましい平均ケン化度は91〜99モル%、更に好ましくは94〜98モル%である。平均ケン化度が低すぎると仕上がりの表面が平滑となり指紋等の汚れが目立ちやすくなる傾向があり、高すぎると溶解性が低下する傾向がある。
また、本発明では、上記PVA系樹脂(B)として、転写後の仕上がりでつや消しになる点で平均ケン化度が65〜85モル%のPVA系樹脂(B2)を用いてもよい。特に好ましい平均ケン化度は70〜80モル%である。平均ケン化度が低すぎると溶解性が低下する傾向があり、高すぎると仕上がりの表面が平滑となり指紋等の汚れが目立ちやすくなる傾向がある。
更に、本発明では、上記PVA系樹脂(B)として、上記のPVA系樹脂(B1)及びPVA系樹脂(B2)を併用することも溶解性と転写後の仕上がりの点で好ましい。
本発明において、PVA系樹脂(B1)とPVA系樹脂(B2)とを併用する場合には、PVA系樹脂(B1)とPVA系樹脂(B2)の配合割合は、20/80〜80/20(重量比)であることが好ましく、特には30/70〜70/30(重量比)、更には40/60〜60/40(重量比)であることが好ましい。
上記PVA系樹脂(A)及びPVA系樹脂(B)を用いてフィルム形成するにあたっては、通常、可塑剤が配合される。上記可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン等のグリセリン類、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジプロピリングリコール等のアルキレングリコール類やトリメチロールプロパン等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
上記可塑剤の含有量は、目的とするPVA系フィルムの物性に応じて適宜設定されるが、例えば、PVA系樹脂の合計100重量部に対して、通常5重量部以下であり、好ましくは0.05〜4重量部である。上記可塑剤の含有量が少な過ぎると、可塑効果が低く、得られるPVA系フィルムの破断の原因となる傾向がみられ、含有量が多過ぎると、フィルム面に意匠を印刷する際の寸法安定性が悪く、高精細な多色印刷が困難となる傾向がみられる。
また、上記PVA系樹脂および可塑剤以外に、必要に応じて各種添加剤を配合することができる。
例えば、PVA系フィルムの製膜装置であるドラムやベルト等の金属表面と製膜したフィルムとの剥離性の向上を目的として、界面活性剤を配合することができる。上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、剥離性の点でポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを用いることが好適である。
上記界面活性剤の含有量については、PVA系樹脂と可塑剤の合計100重量部に対して、通常、0.01〜5重量部であることが好ましく、より好ましくは0.03〜4.5重量部である。上記界面活性剤の含有量が少なすぎると、製膜装置のドラムやベルト等の金属表面と製膜したフィルムとの剥離性が低下して製造困難となる傾向がみられ、逆に多すぎるとフィルム表面にブリードして意匠印刷層が脱落する原因となる傾向がみられる。
また、PVA系樹脂に架橋剤を配合することもでき、架橋剤としては、PVA系樹脂と架橋反応を起こすものであればよく、例えば、K3C6H57(クエン酸三カリウム)や、ホウ酸、ホウ酸カルシウム、ホウ酸コバルト、ホウ酸亜鉛(四ホウ酸亜鉛,メタホウ酸亜鉛等)、ホウ酸アルミニウム・カリウム、ホウ酸アンモニウム(メタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウム等)、ホウ酸カドミウム(オルトホウ酸カドミウム、四ホウ酸カドミウム等)、ホウ酸カリウム(メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウム等)、ホウ酸銀(メタホウ酸銀、四ホウ酸銀等)、ホウ酸銅(ホウ酸第2銅、メタホウ酸銅、四ホウ酸銅等)、ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等)、ホウ酸鉛(メタホウ酸鉛、六ホウ酸鉛等)、ホウ酸ニッケル(オルトホウ酸ニッケル、二ホウ酸ニッケル、四ホウ酸ニッケル、八ホウ酸ニッケル等)、ホウ酸バリウム(オルトホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、二ホウ酸バリウム、四ホウ酸バリウム等)、ホウ酸ビスマス、ホウ酸マグネシウム(オルトホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウム等)、ホウ酸マンガン(ホウ酸第1マンガン、メタホウ酸マンガン、四ホウ酸マンガン等)、ホウ酸リチウム(メタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム等)などの他、ホウ砂、カーナイト、インヨーアイト、コトウ石、スイアン石、ザイベリ石等のホウ酸塩鉱物などのホウ素化合物等が挙げられる。これらの架橋剤は1種または2種以上併用して用いられ、上記の架橋剤の中でも、ホウ砂や、ホウ酸が好適に用いられる。
架橋剤の量は、PVA系樹脂の合計100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.05〜5重量部であることがより好ましい。
更に、本発明の効果を妨げない範囲で、抗酸化剤(フェノール系、アミン系等)、安定剤(リン酸エステル類等)、着色料、香料、増量剤、消泡剤、防錆剤、紫外線吸収剤、無機粉末、有機粉末(澱粉、ポリメチルメタクリレート等)、さらには他の水溶性高分子化合物(ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)等を添加しても差し支えない。
本発明のベースフィルムを構成するPVA系フィルムは、例えば、つぎのようにして製造される。まず、上記PVA系樹脂、可塑剤、水等の各原料を所定の配合量にて配合しフィルム形成材料を調製する。つぎに、Tダイからフィルム形成材料を製膜ベルト上または製膜ドラム上に流延させ、乾燥を行い、好ましくは更に熱処理を行うことによりフィルム状化させ製造される。上記熱処理の温度条件としては、70〜100℃に設定することが好ましい。
上記熱処理の方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、熱ロール(カレンダーロールを含む)、熱風、遠赤外線、誘電加熱等の方法があげられる。また、熱処理される面は、製膜ベルトまたは製膜ドラムに接する面と反対側となる面が好ましいが、ニップしても問題はない。また、熱処理を施すフィルムの水分含有量は、通常、4〜8重量%程度であることが好ましい。さらに、熱処理された後のフィルムの水分含有量は、通常、3〜7重量%であることが好ましい。
より詳しく述べると、上記製膜ベルト、または製膜ドラムのうち製膜第一ドラムから剥離した後巻き取るまでに、表面温度70〜100℃の熱処理ロールを1本以上通すことが好ましい。ここで、上記製膜ベルトとは、一対のロール間に架け渡されて走行する無端ベルトを有し、Tダイから流れ出たフィルム形成材料を無端ベルト上に流延させるとともに乾燥させるものである。上記無端ベルトは、例えば、ステンレススチールからなり、その外周表面は鏡面仕上げが施されているものが好ましい。
また、上記製膜第一ドラムとは、Tダイから流れ出たフィルム形成材料を1個以上の回転するドラム型ロール上に流延し乾燥させる製膜機における最上流側に位置するドラム型ロールである。そして、製膜ベルトあるいは製膜第一ドラムから剥離した後巻き取るまでとは、Tダイ等から吐出されたフィルム形成材料が製膜ベルト上あるいは製膜第一ドラム上において乾燥されフィルム状になり、製膜ベルトあるいは製膜第一ドラムから剥離され、好ましくは熱処理機を経て、巻き取り機により巻き取られるまでの過程を示す。上記熱処理機による熱処理は、70〜100℃で行うことが好ましく、より好ましくは75〜98℃である。すなわち、上記熱処理温度が低すぎると、得られるベースフィルムの膨潤倍率が極端に高くなる傾向がみられ、つや消し効果は得られるものの印刷された意匠が転写までに伸びてしまい意匠性が低下する傾向がある。逆に、熱処理温度が高すぎると、こちらもつや消し効果は得られるものの得られるベースフィルムの膨潤倍率が低くなり、付き廻りが要求される成型品に対し柄が割れる傾向がある。さらに、上記熱処理に要する時間は、熱処理ロールの表面温度にもよるが、通常0.5〜60秒間、特には0.5〜30秒間、更には0.5〜15秒間であることが好ましい。かかる時間が短すぎると熱処理が不充分となる傾向があり、長すぎると過度に熱処理されたり、また生産性が低下する傾向がある。上記熱処理は、通常、フィルム乾燥のための乾燥ロール処理に引き続き、別体の熱処理ロールにて通常行われる。
このようにして、本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムを構成するPVA系フィルムを得ることができる。
さらに、本発明においては、PVA系フィルムの水分率が、2〜6重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜5重量%である。水分率が小さすぎると、転写時にフィルムがカールする傾向があり、水分率が大きすぎると、カールは小さくなるが印刷などの実使用上で印刷の見当ずれなどの不具合を生じる傾向がある。
なお、PVA系フィルムの水分率は、例えば、カールフィッシャー水分計(京都電子工業社製、「MKS−210」)を用いて測定することができる。
上記PVA系フィルムの水分率の調整方法としては、例えば、下記に示す方法があげられる。すなわち、下記に示す水分率の調整方法に従い、上記範囲内のPVA系フィルムの水分率に設定することが可能となる。
(1)PVAを溶解したドープを乾燥して製膜する際の乾燥機温度を上下させてPVA系フィルムの加湿・除湿を行う方法により水分率の調整を行う。上記ドープの温度は、その温度により乾燥効率に対して影響を及ぼすため、70〜98℃の範囲内にて調整する。また、乾燥に際しては、好ましくは150〜50℃の間で、より好ましくは145〜60℃の間で温度勾配を有する少なくとも2つ以上の熱風乾燥機中にて、1〜15分間、より好ましくは1〜12分間乾燥を行うことが水分調整という観点から好ましい。
上記乾燥温度の勾配範囲が大きすぎたり、乾燥時間が長すぎたりすると、乾燥過多となる傾向があり、逆に乾燥温度の勾配範囲が小さすぎたり、乾燥時間が短すぎたりすると、乾燥不足となる傾向がある。
上記温度勾配は、150〜50℃の間で段階的に乾燥温度を変えていくものであり、通常は、乾燥開始時から温度を徐々に上げていき、所定の含水率になるまで一旦設定した乾燥温度範囲の、最高の乾燥温度に至らせ、つぎに徐々に乾燥温度を低くすることにより最終的に目的とする含水率とすることが効果的である。これは結晶性や剥離性、生産性等を制御するために行われるものであり、例えば、120℃−130℃−115℃−100℃、130℃−120℃−110℃、115℃−120℃−110℃−90℃等の温度勾配設定があげられ、適宜選択され実施される。
(2)PVA系フィルムの巻き取り前に調湿槽に通過させることによりPVA系フィルムの加湿・除湿を行い、水分率の調整を行う。
(3)PVA系フィルムの巻き取り前に、熱処理を行うことによりPVA系フィルムの除湿を行い、水分率の調整を行う。
また、上記PVA系フィルムの全光線透過率としては、通常、85%以上、好ましくは85〜93%の範囲であることが好ましい。すなわち、全光線透過率が低過ぎると、印刷時の色合わせが困難となる傾向があるからである。
なお、PVA系フィルムの全光線透過率は、例えば、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH 2000)を用いて測定することができる。
そして、上記PVA系フィルムのレターデーション値としては、40nm以下であることが好ましく、さらには35nm以下が好ましい。このレターデーション値は、PVA系フィルムの複屈折率と膜厚の積(複屈折率×膜厚)にて示されるものであり、上記複屈折率は、フィルムの製造工程等で付与されたフィルムの分子配向の度合いによって決定される。上記レターデーション値が高過ぎると、ベースフィルム表面に皺が形成され、印刷層の形成が阻害されたり、ベースフィルムを水面に浮かべた際に不均一な状態で伸展して印刷パターンが変形するという傾向がみられる。このように、レターデーション値を40nm以下とする方法としては、例えば、ドラム上あるいはベルト上にてPVA系フィルムを充分乾燥させて、その後の工程において張力をかけないようにして巻き取ることにより調整する方法があげられる。
また、上記PVA系フィルムの破断伸度としては、23℃、50%RH調湿条件下において、150%以上であることが好ましく、さらには180%以上が好ましい。すなわち、破断伸度が低過ぎると、印刷時に断紙が発生したり、転写時の付き廻り性が低下する傾向がみられるからである。
なお、PVA系フィルムの破断伸度は、JIS K 7127(1999年)に準拠して測定される。
このようにして製膜し得られるPVA系フィルムは、厚み20〜50μmの範囲内に設定することが好ましく、より好ましくは25〜45μmである。
そして、製膜して得られたPVA系フィルム(原反フィルム)は、例えば、先に述べた水分率に変化が生じないように従来公知の防湿包装の処理を行い、10〜25℃の雰囲気下、宙づり状態にて保存することが好ましい。
つぎに、本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムを用いて、意匠を印刷し、これを被転写体に転写する液圧転写方法について述べる。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムを用いた液圧転写方法としては、連続方式による液圧転写方法、バッチ方式による液圧転写方法があげられる。特に、本発明のベースフィルムは、意匠印刷面に、光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工し、被転写体に意匠を転写印刷した後、紫外線等の活性光線の照射により光硬化させるという液圧転写方法に適したベースフィルムである。
まず、上記連続方式による液圧転写方法について述べる。
すなわち、上記のようにして得られたベースフィルム面に所定の意匠を印刷する。その後、上記意匠印刷面に、光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工する。そして、上記活性剤が塗布された意匠印刷面を上方にしてベースフィルムを液面(水面)に浮かべ、ベースフィルムを膨潤させるとともに移動させる。移動する上記ベースフィルム上方から被転写体を押し当て、ベースフィルム面に印刷された意匠を被転写体表面に転写した後、この意匠面に紫外線等の活性光線を照射することにより光硬化させ固着することにより液圧転写印刷が行われる。そして、固着した後は、ベースフィルムを水洗除去し意匠を転写した被転写体を充分に乾燥させることにより目的とする製品を得るのである。
一方、上記バッチ方式による液圧転写方法について述べる。すなわち、上記のようにして得られたベースフィルム面に所定の意匠を印刷する。その後、上記意匠印刷面に、光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工する。そして、上記連続方式と同様、活性剤が塗布された意匠印刷面を上方にしてベースフィルムを液面(水面)に浮かべ、ベースフィルムを膨潤させる。そして、静止状態にて上記ベースフィルム上方から被転写体を押し当て、ベースフィルム面に印刷された意匠を被転写体に転写した後、この意匠面に紫外線等の活性光線を照射することにより光硬化させ固着することにより液圧転写印刷が行われる。固着した後は、ベースフィルムを水洗除去し意匠を転写した被転写体を充分に乾燥させることにより目的とする製品を得るのである。
なかでも、本発明のベースフィルムは、下記に述べる液圧転写方法の使用に適している。この液圧転写方法について述べる。
まず、ベースフィルム面上に所望の意匠を印刷し、この意匠が印刷された乾燥状態のベースフィルム、すなわち液圧転写フィルムを作製する。そして、液圧転写を行う際には、上記ベースフィルムの意匠面に光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工し、この光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤によって意匠の付着性が再現した状態でベースフィルムを転写槽内の液面(水面)に浮かべる。ついで、上記ベースフィルムが膨潤してその湿潤状態が適正になった時点で、被転写体表面に、光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工した意匠を押し当てるように、ベースフィルムに転写体を液中(水中)に押し入れる。これによって光硬化性樹脂組成物が浸透して湿潤状態にされた意匠が被転写体表面に転写される。被転写体に意匠を転写した後、この被転写体の意匠に紫外線等の活性光線を照射して光硬化性樹脂組成物を硬化させる。このとき、意匠内部に光硬化性樹脂組成物が浸透しているため、意匠自身も硬化することとなる。
なお、上記工程において、意匠に光硬化性樹脂組成物を塗布する工程と、ベースフィルムを液面(水面)に浮かばせる工程の工程順序を入れ換え、意匠が印刷されたベースフィルムを液面(水面)に浮かばせた後、このベースフィルム面の意匠に光硬化性樹脂組成物を塗工して意匠の付着性の再現を行ってもよい。
つぎに、光硬化させた後、被転写体を水洗浄することにより、被転写体を覆うベースフィルムを除去する。その後、被転写体に熱風等をあて被転写体表面を乾燥することにより意匠が転写された被転写体からなる製品を製造する。
なお、上記ベースフィルム上の意匠印刷面に上記活性剤を塗布する工程は、ベースフィルムを液面に浮かべる前であっても、液面に浮かべた後であってもいずれでもよく、意匠が印刷されたベースフィルム上方から被転写体を押し当てる前であれば特に制限されることはない。
また、上記光硬化のための活性光線(紫外線等)照射は、光硬化性樹脂組成物を活性剤が塗工された意匠が転写された被転写体にベースフィルムが付着している間に行われるのが好ましい。したがって、活性光線の照射工程は、被転写体がまだ液中(水中)にあるか、被転写体が液中(水中)から出た後であってベースフィルムを除去するための水洗作業の前に行われるのが好ましい。なお、上記活性光線の照射に際しては、例えば、紫外線の場合、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等のような光源ランプと照射器(ランプハウス)とを備えた従来公知の紫外線照射装置を用いて行なわれる。
上記工程において、ベースフィルムに印刷された意匠に光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工した状態を詳しく説明する。すなわち、意匠面に光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤を塗工すると、上記光硬化性樹脂組成物中の光重合性モノマーが乾燥した意匠内に浸透し、意匠を構成する材料を溶解しながら意匠内に点在する状態をとり、意匠の印刷直後と同様な湿潤状態となる付着性を再現する。このように、上記光硬化性樹脂組成物は、従来から用いられていた活性剤と同等の機能を発揮することができる。
そして、上記光硬化性樹脂組成物を構成する各成分が意匠中に点在しながら浸透しているため、この意匠を被転写体に転写した後、紫外線等の活性光線を照射すると、光硬化性樹脂組成物の光重合性モノマーが、意匠内で部分的に重合して硬化することとなり、意匠に微細な凹凸が形成されることとなる。その結果、意匠の表面保護機能が付与されるとともに、微細な凹凸の形成による立体感が付与されることとなるのである。
このような工程を経由する液圧転写方法により、ベースフィルム面に印刷された意匠を、被転写体に転写することができ、しかも転写された意匠は艶消し感のある意匠となるものである。なお、上記ベースフィルム面に印刷される意匠としては、特に限定するものではなく、木目調,各種柄,画像等、印刷可能なものであればいかなるものであってもよい。
上記意匠印刷面に塗工する活性剤としては、前述のように、光硬化性樹脂組成物を含有するものが用いられ、なかでも無溶剤タイプのものを用いることが好ましい。上記光硬化性樹脂組成物としては、光重合開始剤と、光重合性モノマーを用いて得られる。
上記光重合開始剤は、紫外線等の光線を吸収して重合反応を開始させる作用を有するものであって、例えば、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンなどのアセトフェノン化合物、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾイン化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、チオキサントン系化合物、アミノベンゾフェノン化合物、ポリエーテル系マレイミドカルボン酸エステル化合物等が用いられる。これらは併用して使用することもできる。
上記光重合開始剤の配合量は、用いる光重合性モノマーの合計100重量部に対して、0.5〜15重量部であることが好ましく、特には0.5〜10重量部、さらには1〜8重量部であることが好ましい。
上記光重合性モノマーは、紫外線等の光線が照射された際に、それ自身が重合しポリマーを形成するものであって、一般に、官能基が一つある単官能性モノマーと、官能基が二つ以上ある多官能性モノマーとがある。上記光重合性モノマーは、光硬化性樹脂組成物の粘度調整用の希釈剤として機能するものであるが、本発明においては、乾燥状態にある意匠(図柄)の付着性を再現する機能成分としても作用する。そして、上記光重合性モノマーとしては、例えば、以下のものが例示される。
上記単官能モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリルレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(n=2)(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(n=2.5)(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、ポリオキシエチレン第2級アルキルエーテルアクリレート等があげられる。
また、上記多官能モノマーのうち2官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート等があげられる。
そして、上記多官能モノマーのうち3官能以上のモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等があげられる。
さらに、その他アクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルもあげられ、アクリル酸のミカエル付加物としては、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等があげられる。また、2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、特定の置換基をもつカルボン酸であり、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等があげられる。さらに、その他オリゴエステルアクリレートもあげられる。
上記光重合性モノマーとして、単官能モノマーと多官能性モノマーとの配合割合は、単官能性モノマー:多官能性モノマー=1:99〜50:50(重量比)が好ましく、さらには1:99〜20:80(重量比)が好ましく、特には3:97〜10:90(重量比)が好ましい。
上記光硬化性樹脂組成物には、光重合開始剤、光重合性モノマー以外に、必要に応じて、増感剤、充填剤、不活性有機ポリマー、レべリング剤、チキソトロピー付与剤、熱重合禁止剤等の添加剤を適宜配合することができる。
そして、上記光硬化性樹脂組成物を含有する活性剤の塗工方法としては、グラビアロール、ミヤバーまたはスプレーを用いた塗布方法があげられる。なかでも、上記スプレーを用いた塗布方法は、多量の塗料を浪費する傾向があることから、グラビアロール塗布方法またはミヤバー塗布方法が好ましい。
本発明の液圧転写方法における被転写体の材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、プラスチック成形体、金属成形体、木質成形体、ガラス等の無機質成形体等を用いることができる。さらに、その形状に関しても特に限定するものではなく、平面であっても各種立体形状を有していてもよい。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔実施例1〕
平均ケン化度88モル%、4%水溶液の平均粘度(20℃)50mPa・sのPVA系樹脂(A)85部、平均ケン化度96モル%、4%水溶液の平均粘度(20℃)25mPa・sのPVA系樹脂(B1)15部、グリセリン3部、澱粉4部、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)0.7部からなる20%(固形分濃度)のドープをTダイより、表面温度が90℃に調整された回転するステンレス製エンドレスベルトに吐出して流延製膜し、引き続き95℃に調整された熱ロールにて熱処理を行い、厚み40μmのPVAフィルムを得、これを水圧転写用のベースフィルムとした。
上記ベースフィルムに、黒色顔料/ニトロセルロース/アルキッド樹脂/トルエン/酢酸エチル/イソプロピルアルコールからなるグラビア印刷用インキを用いて、格子状の絵柄をグラビア印刷法により形成して転写フィルムを作製した。
つぎに、上記転写フィルムの印刷層面に、光開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)5部および光重合性モノマー(メチルメタクリレート5部、ネオペンチルグリコールジアクリレート10部、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート25部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート60部)100部からなる活性剤を塗布し印刷層を再活性化した後、30℃の水面に印刷層が上面となるように浮かべた。水面でのフィルムの膨潤伸展倍率が127%になった時点で、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)製の平板を押し当てて、上記転写フィルムを密着させた。ついで、上記転写フィルムが付着したまま転写フィルム面側から紫外線を照射し(照射条件:1000mJ/cm2 を2回照射)、印刷層を硬化させた後、水洗を行うことによりPVA系フィルムからなるベースフィルムを除去し、表面に絵柄が印刷されたABS樹脂製の平板を得た。
上記で得られた意匠付き平板について、以下の通り評価を行った。
(意匠表面の艶消し感)
蛍光灯のある室内において、転写品の表面に映る蛍光灯の形状が明瞭に確認できる場合「×」、明瞭とは言い難いが蛍光灯と分かる程度に表面が艶消しとなる場合を「○」、光沢感が無く蛍光灯とは判別できない場合を「◎」とした。
(指紋付着性)
25℃×65%RH環境下において、転写品表面を乾いた布で拭き、その後転写品表面を親指で強く5秒間押し付けた後素早く離す。そのとき転写品表面に押し付けた跡が残らない場合「◎」、跡が残らないものの指を離すときに明らかな密着感がある場合「○」、跡がわずかに映っている場合「△」、跡がはっきり映っている場合「×」とした。
〔実施例2〜3、比較例1及び2〕
実施例1において、PVA系樹脂の組成を表1に示す通りに変更した以外は同様に行い、厚み40μmのPVAフィルムを得、これを水圧転写印刷用のベースフィルムとした。
つぎに、実施例1と同様の操作を行うことにより、上記ベースフィルムに格子状の絵柄をグラビア印刷法により形成して転写フィルムを作製した。つぎに、上記転写フィルムの印刷層面に、実施例1と同様の光重合開始剤5部、及び、実施例1と同様の光重合性モノマー100部からなる活性剤を塗布し印刷層を再活性化した後、30℃の水面に印刷層が上面となるように浮かべた。水面でのフィルムの膨潤伸展倍率が124%になった時点で、ABS樹脂製の平板を押し当てて、上記転写フィルムを密着させた。ついで、上記転写フィルムが付着したまま転写フィルム面側から紫外線を照射し(照射条件:1000mJ/cm2 を2回照射)、印刷層を硬化させた後、水洗を行うことによりPVA系フィルムからなるベースフィルムを除去し、表面に絵柄が印刷されたABS樹脂製の平板を得た。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2009280638
上記結果から、PVA系樹脂として、平均ケン化度の差が5モル%以上異なるPVAを2種併用した実施例1及び2、更に3種併用した実施例3に関しては、艶消し感のある意匠が得られたことがわかる。これに対して、PVAを1種類のみ用いた比較例1では、艶消し感のあるものは得られず、また、PVAを2種併用するものの平均ケン化度の差が5モル%未満のものでも充分な艶消し感のあるものは得られなかった。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルムは、自動車の内外装品をはじめとして、携帯電話機の外装、各種電化製品、建材、家庭・生活用品等への水圧転写印刷用途に、幅広く適用することができる。

Claims (6)

  1. ポリビニルアルコール系フィルムからなる液圧転写印刷用ベースフィルムであって、該ベースフィルムと、光硬化性樹脂組成物を含有する印刷層とからなる液圧転写フィルムを、印刷層面を上にして液面に浮かべ、上記液圧転写フィルムが膨潤した後に、上方から被転写体を上記印刷層面に押し当て、液圧により印刷層を被転写体表面に転写した後、光照射して被転写体表面に印刷層を転写する液圧転写方法に用いられる液圧転写印刷用ベースフィルムにおいて、前記ポリビニルアルコール系フィルムが、平均ケン化度85〜90モル%のポリビニルアルコール系樹脂(A)と、ポリビニルアルコール系樹脂(A)の平均ケン化度と5モル%以上離れたポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有するポリビニルアルコール系樹脂から構成されることを特徴とする液圧転写印刷用ベースフィルム。
  2. ポリビニルアルコール系樹脂(B)が、平均ケン化度90〜99モル%のポリビニルアルコール系樹脂(B1)であることを特徴とする請求項1記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
  3. ポリビニルアルコール系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(x)が、10〜70mPa・sであることを特徴とする請求項1または2記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂(B)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(y)が、1〜50mPa・sであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
  5. ポリビニルアルコール系樹脂(B)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(y)とポリビニルアルコール系樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液の平均粘度(x)の比(y/x)が0.1〜0.5であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
  6. ポリビニルアルコール系樹脂(A)とポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合が、98/2〜50/50(重量比)であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
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