JP2009280248A - 紐ズレと屈折防止袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 袋体を引き寄せて閉じる紐のズレを防止し、袋体の開口状態では、屈壁の屈折を防止できる紐ズレと屈折防止袋を提供する。
【解決手段】 寄り壁1に開けた寄り穴2と滑穴3との間に位置する紐4の部分領域を穴間域5とし、穴間域5に紐止6を設けて紐4のズレを防止し、屈壁7が伸び状態で固定できる箇所として、屈壁7の屈線8と交差するV字形状の支え線9を入れ、屈線8と支え線9との交点を膨出点10とし、支え線9を山折する事で膨出点10が膨出して屈壁7の屈折を阻止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、袋体の開口部を引き寄せて閉じる紐のズレ防止と、袋体の開口状態を保持するために、屈壁の屈折を防止する事のできる紐ズレと屈折防止袋に関する。
従来の紐ズレと屈折防止袋は、屈壁に開けた止め穴へ、紐の部分領域を使って形成した止め環を通して紐のズレを防止し、硬板のバネ板機能によって屈壁の屈折を防止する構造であった。
特願2008−51754号
背景技術の側壁架け閉じ袋では、紐ズレを止める役目の止め穴には止め環の負担が掛かって破れる事もあり、止め環を形成する手間と、止め環を作るための余分な紐が必要となり、硬板を作る材料が余分に必要であり、硬板のバネ機能は弱く、屈壁を張直させるには力不足、という問題点があり、これらの問題解決を目的とする。
寄り壁に開けた寄り穴と滑穴との間に位置する紐の部分領域である穴間域へ紐止を設け、屈壁の屈線と交差するV字山折線で支え線を入れる。
穴間域へ紐止を設けた事で、紐止は寄り穴と滑穴の範囲内でしか移動しないので、袋体の開口部を閉じるときに引き寄せて使用する紐がズレるのを防止し、屈壁には紐を通して固定する止め穴が無いので屈壁に負担が掛かって破れる事は無く、支え線の山折によって、交点である膨出点が膨出して屈線の谷折が部分的に解除されて、屈壁の伸び状態が保持されるので、止め環と硬板によるバネ機能は不要になる。
最良の形態を、図1から図5を参照しながら、以下の実施例で説明する。
図1は、開口状態要部透視斜視図であり、袋体11は、従来の紙袋と同様に使用できる他、スーパーマーケットのレジの横へセットして、精算が済んだ購買品をそのまま袋体11へ収納するレジバッグとしての使用方法であっても良く、寄り壁1方を前後方向の縦とし、屈壁7方を左右方向の横とする事から側とも表示し、透視線は破線で表示し、折線は一点鎖線で表示し、山折谷折で表示する折り曲げ方向は外側からを基準にし、袋体11は天面の開口部12を開口した立方体を含む直方体である事が望ましく、前後に対面して成る対の寄り壁1、左右に対面して成る屈壁7、寄り壁1と屈壁7との下辺に隣接する矩形(正方形も含む)の底壁13、前記五枚の壁で袋体11を形成し、袋体11の上辺は切りっ放しであっても袋折であっても良く、袋体11の形成方法は限定ではなく、屈壁7の底辺と屈壁7の中央を天地に縦断する屈線8とを合着して袋状にしても良いし、従来の紙袋と同じ形成方法であっても良く、合着方法は限定ではないが、接着である事が望ましく、粘着、溶着、場合によっては縫合や嵌合であっても良い。
紐4は、輪の状態にして袋体11の開口部12の周囲へ取り付ける構造であり、一般的に市販されている紐4は線状である事から両端を連結して輪の形状にする必要があり、紐4の連結構造は限定ではなく、縫合であっても良いが結ぶ事が望ましく、結んだ事によって生じた玉形状箇所を紐止6として活用し、紐止6は単数であっても良いが、他方の端へ形成する二箇所である事が望ましく、紐止6を二箇所有する場合、両方共に分離している紐2の端を連結する結び構造であっても良いが、他方の紐止6に於いては、紐6の中央を折り返して玉結びする構造が望ましく、玉結びから先の折り返し領域を調節環14とし、調節環14によって紐4で形成された輪の大きさを加減し、寄り壁1に設ける寄り穴2と滑穴3の位置関係及び紐4の通し方は、背景技術で示した特願2008−51754号と同様であり、もう一度説明するならば、対面で有する寄り壁1の上部の両側へ滑穴3を打ち抜き、滑穴3各々の隣へ寄り穴2を打ち抜き、隣どうしの寄り穴2間に位置して外域に出ている紐4の部分領域を取手域15とし、隣どうしに位置する寄り穴2と滑穴3との間で内側へ入っている紐4の部分領域を穴間域5とし、穴間域5は寄り壁1上部の両側二箇所に有している事から全部で四箇所有しており、少なくても一箇所の穴間域5には紐止6を形成し、四箇所全ての穴間域5に紐止6を形成しても良いが、対角の位置関係、別の表現にするならば一つ飛びの二箇所の穴間域5に紐止6を形成する事が望ましく、紐止6を対角の二箇所にする事で二本有する取手域15の長さを互いに一定で保つ事ができ、正面の滑穴3から通り出た紐4は、隣の屈壁7の両側縁を繋ぐ架け橋状態で架かり、対面する背面の滑穴3から袋体11の内部へ入り、対面する滑穴3の間に位置する紐4の部分領域を架け域16とし、袋体11の上部は、単層であっても良いが、袋体11の内部へ袋折状態で折り返し、折り返しによって重なり合った領域を重合域17とし、重合域17は従来の紙袋にも有しており、重合域17の上下幅は限定ではなくて適宜ではあるが、寄り穴2と滑穴3とを重合域17の範囲内で全層を打ち抜いて形成する事が強度を保つ上で望ましく、寄り壁1範囲内の重合域17へ硬板を挟み込んで補強する事が望ましく、硬板の挟み込みは従来の紙袋に於いても実施されている事から図示しない事にし、硬板の素材は限定ではなく、適宜に硬いプラスチック板や段ボール紙であっても良いが、厚紙が望ましい。
屈壁7に於いて、下部領域の逆さV字直角折線は従来技術の形状である事から説明しない事にし、屈壁7の中央を天地に貫く谷折線で屈線8は形成されており、袋体11の使用が少ない新しい状態では屈壁7の硬さも残っていて、屈線8の折り癖による劣化も少ない事から屈壁7を伸びた状態に戻す事もできるが、使用を重ねてヨレヨレになるに従って屈線8の折り目の劣化も進み、場合によっては折り目部分が破れるまで劣化する事もあり、折り目の劣化によって屈線8の谷折状態が戻らなくなるので、屈壁7の折り目を伸ばして平らな状態に戻す為の箇所を設ける必要があり、折り目を伸ばす役目を支え線9が担っており、屈線8と交差するV字の山折線で支え線9を設け、支え線9のV字屈折箇所は屈線8との交点に位置し、支え線9と屈線8との交点を膨出点10とし、支え線9から上領域を内倒域18とし、支え線9を山折する事で内倒域18は袋体11の内側へ少しだけ倒れ込み、内倒域18の倒れ込みの反動で膨出点10下隣の屈線8が山折になるので、屈線8の谷折が阻止されて屈壁7の折れ込みが防止され、袋体11の開口部12の開口状態が保持され、V字形状の支え線9のV字の角度は限定ではなく、広い角度であれば内倒域18の上下幅が狭くなるので膨出点10の膨出は少なくなる事から屈線8の谷折阻止能力は減少し、V字の角度を小さくして内倒域18の上下幅を広くすれば屈線8の谷折阻止能力は大きくなるがそれにも限度があり、V字角度は九十度程度が効果的であり、支え線9を重合域17の範囲内に設ければ、内倒域18の倒れ込み状態を保持し易くできる。
袋体11の形成方法は限定ではなく、従来の紙袋と同様の形成方法を始め、屈壁7の底辺と屈線8とを繋ぎ合わせる方法、ポリ製のレジ袋の底と同様の形成方法などであっても良く、袋体11を形成する素材は限定ではなく、紙袋に使用されている適宜に硬い紙が望ましいのであるが、厚紙、段ボール紙、ユポ(商標名)やポリなどのプラスチック、不織布、織り布、保冷シートなどの素材であっても良く、紐4は市販品の物を用いるのであり、アクリル、ポリなどのプラスチック素材、綿、麻などの自然素材などがあり、断面が平たい平紐或いはテープであっても良いが、断面が丸い丸紐の方が望ましく、組み紐であっても、より紐であっても良い。
図2は、開口状態側方上面斜視図であり、支え線9を山折する事で内倒域18は袋体11の内側へ倒れ込み、内倒域18の倒れ込みの反動によって膨出点10が膨出し、膨出点10の膨出が屈線8の谷折を阻止しているので開口部12の開口状態が保持され、膨出している膨出点10を外から押し込む事で谷折阻止構造は解除されて屈線8は谷折状態になる。
紐4は、一方の紐止6の箇所で玉結びされて輪の状態を成し、紐止6は一箇所であっても良いが、最遠位置関係にある他方にも設ける事が望ましく、他方の紐止6からの突出領域は切り離されていない環形状を成し、前記の環形状領域を調節環14とし、他方の紐止6の位置を移動させる事で調節環14の大きさを加減し、調節環14の加減と連動して紐4で形成された輪の大きさを加減して取手域15の長さを調節し、他方の紐止6は玉結びであっても良いし、市販品のコードストッパーを用いても良く、紐止6の全ては穴間域5上に有する事が望ましく、紐止6を四箇所全ての穴間域5上に設けたならば、寄り穴2と滑穴3とに塞き止められて穴間域5の範囲でしかスライドしないが、紐止6を二箇所にした場合、取手域15を引き出せば、紐止6を有しない穴間域5は隣接の寄り穴2を擦り抜けて、架け域16の領域は滑穴3から寄り穴2も擦り抜けてしまうので屈線8を最後まで屈折させて屈壁7を折畳む事ができ、紐止6を二箇所にする場合は、最遠の位置関係である事が望ましく、最遠の位置関係は対角の位置関係でもあり、又、穴間域5は4箇所有している事から一つ飛ばしで紐止6を有する事でもあり、最遠の位置関係の二箇所で紐止6を設けた事で、取手域15の長さを均等に保持できる事から紐4のズレを防止でき、紐止6が一箇所の場合は、取手域15どうしが互いに均等を保つ事の機能性には欠けるが、紐止6が寄り穴2と滑穴3との範囲からズレない事の機能は保つ事ができる。
袋体11の折畳み構造は限定ではなく、従来の紙袋同様に寄り壁1の下部へ水平な谷折線を入れて折畳んでも良いし、屈線8の下端どうしを繋ぐ谷折線である底折線19を底壁13へ入れて、底壁13を折畳む構造であっても良い。
図3は、閉じ過程要部透視斜視図であり、膨出点10を押し込む事によって支え線9の山折が解除されて内倒域18の倒れ込みも解除され、屈線8が谷折する事で屈壁7は折り込まれ、輪の状態に成った紐4の取手域15を引き上げる事で、袋体11の自重によって架け域16が隣の滑穴3へ滑り込んで短くなって行き、架け域16の減少によって屈壁7の側縁どうしは引き寄せられて屈線8が屈折して行き、紐止6を有する穴間域5は、紐止6が隣の寄り穴2へ塞ぎ止まって穴間域5が取手域15へ滑り出なくなるが、紐止6を有しない穴間域5は、隣の寄り穴2で塞ぎ止まる箇所が無いので穴間域5と架け域16までも擦り抜けさせて取手域15を長くして行き、袋体11に物が入って重たくなった状態で屈壁7の上両角を寄り添わせれば架け域16の引き込みが助長され、屈壁7上両角領域が寄り添う状態まで屈線8が屈折し、紐止6が最遠関係で二箇所有する事で、取手域15の長さは双方共に同寸を保った状態で引き出す事ができ、架け域16が屈壁7を取り巻いているので、袋体11に収納された物が崩れても屈壁7を内側から圧迫して膨れ出る事が無く、紐4から伝わる負荷は、寄り穴2と滑穴3とに分散されているので、袋体11は破れ難くなる。
図4は、実施例2を表示する開口状態斜視図であり、屈壁7の谷折を伸ばす方法として、張直具24を設ける構造であり、屈線8と直角に交差する基線20から突出板21を折り出し、折り出した突出板21と屈壁7とが離れる事によって屈線8の谷折は阻止されるのが基本構造であり、前記の折り出しを補助する箇所として、突出板21の先縁に延設した額縁22を介してV字折りされたバネ板23を延設し、突出板21と額縁22とバネ部23によって張直具24は形成されて屈壁7の上部へ設ける構造である。
図5は、従来例の紙袋技術を示した閉じ過程斜視図であり、従来の紙袋の殆どは屈壁7の上部にV字線25は有しておらず、寄り壁1の幅に対して屈壁7の幅が広い紙袋に於いてはV字線25を有している紙袋があり、この従来技術の紙袋に於いてのV字線25は谷折線であり、V字線25を谷折する事で屈壁7の上部領域は外側へ倒れ出て外倒域26になり、外倒域26は屈線8の谷折を阻止するのではなくて逆に助長する働きを成し、寄り壁1の幅が狭くて屈壁7の幅が広い場合は屈折した屈壁7の上端どうしが接する事もあり、外倒域26によって屈壁7の上端どうしを互いに離して両者の接触を回避し、外倒域26によって屈壁7の天縁を横へ倒せば、寄り壁1の天縁だけが寄り添って見た目が美しくなり、従来技術の外倒域26と本件発明物の内倒域18とは外見的に似た所はあるが機能的には別異な技術である。
本発明品は、従来の紙袋、レジ用紙袋への使用を目的としているが、布製及び皮製の鞄にも適応できる。
開口状態要部透視斜視図(実施例1) 開口状態側方上面斜視図(実施例1) 閉じ過程要部透視斜視図(実施例1) 開口状態斜視図(実施例2) 閉じ過程斜視図(従来例)
符号の説明
1 寄り壁
2 寄り穴
3 滑穴
4 紐
5 穴間域
6 紐止
7 屈壁
8 屈線
9 支え線
10 膨出点

Claims (2)

  1. 寄り壁1に開けた寄り穴2と滑穴3との間に位置する紐4の部分領域を穴間域5とし、穴間域5に紐止6を設けて紐4のズレを防止し、屈壁7が伸び状態で固定できる箇所を設けた事を特徴とした紐ズレと屈折防止袋。
  2. 屈壁7が伸び状態で固定できる箇所として、屈壁7の屈線8と交差する支え線9を入れ、屈線8と支え線9との交点を膨出点10とし、支え線9を山折する事で膨出点10が膨出して屈壁7の屈折を阻止する事を特徴とした請求項1記載の紐ズレと屈折防止袋。
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