JP6552073B1 - 包装容器 - Google Patents

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【課題】接着剤を用いることなく、ラップ部材を箱部材に保持させる。【解決手段】包装容器1は、底壁部11と、底壁部11の辺から立ち上がる複数の側壁部12と、複数の側壁部12のうち、互いに隣接する第1側壁部12Aと第2側壁部12Bの各側端を接続する接続部13と、第1側壁部12Aおよび接続部13の上端から延び、第1側壁部12Aおよび第2側壁部12Bの外側へ折り返された折曲部14と、を有する第1シートからなる箱部材10と、側壁部12の上端に折曲部14によって接続された第2シートからなるラップ部材20と、を備える。折曲部14は、第1側壁部12Aと第2側壁部12Bとで形成される稜線Yを跨がって配置される。ラップ部材20は、第1側壁部12Aと第2側壁部12Bとで形成される稜線Yを跨がって配置され、折曲部14と前記第1側壁部12Aに挟持されるとともに折曲部14と第2側壁部12Bに挟持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、箱部材と、箱部材の開口を閉じるラップ部材とを備える包装容器に関する。
従来、青果物等の生鮮食料品が詰められる箱部材と、箱部材の開口を包装するためのシート部材とを備えた包装容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。シート部材は、箱部材の開口の縁に接着剤等により接着されている。
登録実用新案第3011080号公報
ところで、特許文献1の包装容器は、シート部材を箱部材に固定するために、接着剤などで接着する必要がある。接着剤を用いると、箱部材とシート部材を分別廃棄する場合にも、分別しにくいという問題もある。そのため、接着剤を用いることなく、シート部材を箱部材に保持可能な構成が望まれる。
そこで、本発明は、接着剤を用いることなく、箱部材の開口を閉じるラップ部材を箱部材に保持させることができる包装容器を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の包装容器は、多角形状の底壁部と、底壁部の辺から立ち上がる複数の側壁部と、複数の側壁部のうち、互いに隣接する第1側壁部と第2側壁部の各側端を接続する接続部であって、底壁部の頂点を通る折筋に沿って折り曲げられた状態で第2側壁部の内側に固定される接続部と、第1側壁部および接続部の上端から延び、第1側壁部および第2側壁部の外側へ折り返された折曲部と、有する第1シートからなる箱部材と、複数の側壁部に折曲部によって接続された第2シートからなるラップ部材と、を備える。
折曲部は、第1側壁部と第2側壁部とで形成される稜線を跨がって配置される。ラップ部材は、第1側壁部と第2側壁部とで形成される稜線を跨がって配置され、折曲部と第1側壁部に挟持されるとともに折曲部と第2側壁部に挟持されている。
このような構成によれば、ラップ部材を上に引っ張っても、折曲部の角の部分にラップ部材が引っ掛かって折曲部から外れないので、接着剤等を用いることなく、ラップ部材を箱部材に保持させることができる。また、接着剤を用いないので、箱部材とラップ部材を容易に分別廃棄することができる。
前記した構成において、折曲部は、第1側壁部および接続部の上端から下に折り曲げられた第1部分と、第1部分の下端から第1部分の内側に折り曲げられた第2部分とを有していてもよい。そして、ラップ部材は、第1部分と第2部分の間に挟持されているのが望ましい。
このような構成によれば、ラップ部材が折曲部の第1部分と第2部分に挟まれているので、第2部分のない構成と比較して、ラップ部材をしっかりと折曲部に保持させることができる。
前記した構成において、底壁部は、四角形であることが望ましい。このような構成によれば、底壁部が四角形より多くの角を有する多角形状の構成と比較して、接続部と側壁部における角が小さい角度をなすので、この角の部分でラップ部材をしっかりと保持することができる。
前記した構成において、ラップ部材は、少なくとも2つ設けられている構成とすることができる。このような構成によれば、ラップ部材同士を結んだり、複数のラップ部材を紐等で縛るなどして、箱部材の開口を閉じやすくなる。
本発明によれば、接着剤等を用いることなく、ラップ部材を箱部材に保持させることができる。また、接着剤を用いないので、箱部材とラップ部材を容易に分別廃棄することができる。
本発明の一実施形態に係る包装容器の斜視図である。 箱部材の展開図である。 図1における稜線部分の拡大図であって、折曲部を上側に起こした状態を示す図(a)と、折曲部を下側に折り返した状態をさらに拡大して示す図(b)である。 図3(b)のA−A断面図(a)と、B−B断面図(b)である。 第1側壁部および接続部を折り曲げた状態を示す図(a)と、図(a)の状態から接続部を折った状態を示す図(b)である。 図5(b)の状態から箱部材の開口を開いていく様子を上から見た図(a)と、当該様子の斜視図(b)である。 2つのラップ部材を縛った状態の包装容器を示す図である。 変形例に係る包装容器の箱部材の展開図である。 変形例に係る包装容器の斜視図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、包装容器1は、第1シート10Aからなり、上部に開口10Bを有する箱部材10と、箱部材10に接続された2枚のラップ部材20とを備えている。
箱部材10は、図2に示すような矩形状の第1シート10Aを各折筋X1,X2,X3,X4,X5,X6に沿って折り曲げることで構成されている。箱部材10は、正方形(四角形)の底壁部11と、底壁部11を形成する各辺から立ち上がる複数の側壁部12(12A,12B)と、接続部13と、折曲部14とを有している。なお、第1シート10Aは、厚紙などの紙や、折るのに適した程度の厚さのプラスチックシートを用いることが望ましい。また、図2においては、側壁部12、接続部13および折曲部14がそれぞれ占める領域を示すため、これらに異なる種類のドットハッチを付してある。
底壁部11は、第1シート10Aにおいて、図示上下方向に平行な一対の第1折筋X1と、図示左右方向に平行な一対の第2折筋X2とにより囲まれた部分である。底壁部11は、一辺の長さがL4の正方形である。なお、第1折筋X1は、第1シート10Aの図示左右両端から第1長さL1だけ離れて位置する折筋であり、第2折筋X2は、第1シート10Aの図示上下端から第1長さL1より長い第2長さL2だけ離れて位置する折筋である。
側壁部12は、底壁部11と第2折筋X2を介して接続された一対の第1側壁部12Aと、底壁部11と第1折筋X1を介して接続された一対の第2側壁部12Bとを有している。
第1側壁部12Aは、第1シート10Aにおいて、一対の第2折筋X2の一方と、一対の第1折筋X1と、第2折筋X2と平行な第3折筋X3とにより囲まれた部分である。第2側壁部12Bは、第1シート10Aにおいて、一対の第1折筋X1の一方と、一対の第2折筋X2とで区画された部分である。
なお、第3折筋X3は、第2折筋X2(一対のうち、当該第3折筋X3に近い方)から第1長さL1だけ離れて位置している。また、第3折筋X3は、第1シート10Aの図示上下端から第1長さL1より小さい第3長さL3だけ離れて位置する。第1長さL1は、箱部材10の側壁部12の高さとなる。底壁部11の一辺の長さL4は、第1長さL1の2倍(L4=2×L1)である。なお、第3折筋X3から第2折筋X2までの距離は、第1長さLから多少異なっていてもよい。
接続部13は、箱になった状態における隣接する第1側壁部12Aと第2側壁部12Bの各側端(図1の稜線Y参照)を接続する部分である。接続部13は、第1シート10Aにおいて、第1折筋X1を介して第1側壁部12Aに接続されるとともに、第2折筋X2を介して第2側壁部12Bに接続されている。
接続部13は、第1シート10Aにおいて、第1折筋X1、第2折筋X2および第3折筋X3により区画されており、底壁部11の頂点を通る対角線と重なる折筋の一例としての第4折筋X4に対して第1側壁部12A側に配置された第1片13Aと、第4折筋X4に対して第2側壁部12B側に配置された第2片13Bとを有している。
図3(a),(b)に示すように、接続部13は、底壁部11の頂点を通る折筋である第4折筋X4に沿って第1片13Aと第2片13Bとが重なるように折り曲げられた状態で、第2側壁部12Bの内側に固定されている。
図3(b)に示すように、折曲部14は、第1側壁部12Aの上端A1および接続部13の上端A2から延び、第1側壁部12Aおよび第2側壁部12Bの外側へ折り返された部分である。図2に示すように、折曲部14は、第3折筋X3を介して第1側壁部12Aおよび接続部13に接続されている。折曲部14には、第3折筋X3に平行な第5折筋X5が形成されている。折曲部14は、第5折筋X5に対して底壁部11側の第1部分14Aと、第5折筋X5に対して底壁部11とは反対側の第2部分14Bとを有している。
また、折曲部14は、図示左右方向の端部に、第5折筋X5で折曲部14を折り畳んだ後に、折曲部14の端部を斜めに折り畳んで傾斜部14C(図3(a)も参照)を形成するための第6折筋X6を有している。
第1部分14Aは、第3折筋X3、つまり、第1側壁部12Aの上端A1および接続部13の上端A2から下に折り曲げられた部分である。
図3(b)、図4(a),(b)に示すように、第2部分14Bは、第1部分14Aの下端から延び、側壁部12(12A,12B)と第1部分14Aの間(つまり、第1部分14Aの内側)に入り込むように第1部分14Aに対して折り曲げられている。
そして、第1部分14Aおよび第2部分14Bを折り畳んでなる折曲部14は、第1側壁部12Aおよび第2側壁部12Bの外側に位置している。
図4(b)に示すように、第2側壁部12Bは、接続部13と折曲部14とに挟み込まれている。これにより、接続部13は、第2側壁部12Bから離れない。つまり、接続部13は、折曲部14によって第2側壁部12Bに固定されている。
また、図3(b)に示すように、折曲部14は、第1側壁部12Aと第2側壁部12Bとで形成される稜線Yを跨っている。
図1に示すように、ラップ部材20は、箱部材10の開口10Bを閉じるためのものであり、透明なプラスチックのフィルム等の第2シートからなる。ラップ部材20を構成する第2シートは、箱部材10を構成する第1シート10Aよりも薄く、コシが弱いことが望ましい。なお、ラップ部材20は、プラスチックフィルム以外の部材、例えば、薄い和紙、織布や不織布等によって構成されていてもよい。
ラップ部材20は、側壁部12の上端に折曲部14によって接続されており、各折曲部14に対応して1つずつ、計2つ設けられている。ラップ部材20の幅(折曲部14に沿った長さ)は、折曲部14の長さと同じであるのが望ましいが、異なっていてもよい。
図3(b)に示すように、ラップ部材20は、稜線Yを跨って配置されている。そして、図4(a),(b)に示すように、ラップ部材20は、折曲部14と第1側壁部12Aに挟持されるとともに折曲部14と第2側壁部12Bに挟持されている。また、ラップ部材20は、先端部が第1部分14Aと第2部分14Bとの間に挟持されており、挟持されている部分から第2部分14Bを包み込むようにして折曲部14の外側に引き出されている。
以上のように構成された包装容器1の組立方法について説明する。
図5(a)に示すように、第1シート10Aにおいて、底壁部11の第2折筋X2に沿って第1側壁部12Aおよび接続部13を折る。第1側壁部12Aおよび接続部13を折ったら、第5折筋X5に沿って第2部分14Bを手前側に折り返す。
そして、ラップ部材20(図示省略)を第1部分14Aと第2部分14Bの間に入れて挟む。そして、第3折筋X3に沿って折曲部14の第1部分14Aを手前側に折り返す。これにより、第1部分14Aと第2部分14Bの間にラップ部材20が挟持される。
その後、折曲部14の図示左右の端を、第6折筋X6に沿って折曲部14の内側に折り込む。これにより、第6折筋X6で区画された三角形の部分に挟まれたラップ部材20の端部が第1部分14Aと第2部分14Bに強く挟持される。
なお、ラップ部材20の角部を、予め、折曲部14の第6折筋X6に沿って斜めに切った形にしておくと、折曲部14の端部の厚みが厚くならないので、第6折筋X6に沿って折る際に折りやすい。
ここで、底壁部11の一辺の長さL4は、側壁部12の高さL1の2倍であるため、側壁の上端A1,A2となる第3折筋X3同士は図5(a),(b)の状態で接している。
折曲部14が形成された後、接続部13を第4折筋X4に沿って手前に折り返す。このとき、第2側壁部12Bの、接続部13の第2片13Bとの重複部分12Cも、第4折筋X4に重なる第7折筋X7に沿って接続部13とともに折り返される(図2も参照)。そして、図5(b)に示すように、これらを折曲部14の内側に入り込ませる。これにより、接続部13と折曲部14とで第2側壁部12Bが挟み込まれる。また、折曲部14と第1側壁部12Aの間、および、折曲部14と第2側壁部12Bの間にラップ部材20が挟まれる。
そして、図6(a),(b)に示すように、2つの折曲部14の間を開くようにして、第1側壁部12Aおよび第2側壁部12Bを立ち上がらせる。このようにして箱部材10が形成される。同時に、折曲部14が第1側壁部12Aおよび第2側壁部12Bにしっかりと寄せられることで、折曲部14と第1側壁部12Aの間、および、折曲部14と第2側壁部12Bの間にラップ部材20がしっかりと挟持される。
図7に示すように、箱部材10は、2つの折曲部14の端部同士が接している。箱部材10が形成された後、箱部材10の中に商品などを入れ、ラップ部材20の先端部を紐等で縛ることで、包装容器1の開口10Bを閉じる。
本実施形態の包装容器1は、折曲部14が稜線Yを跨いで第1側壁部12Aに重なる部分と第2側壁部12Bに重なる部分とを有しているので、ラップ部材20を引っ張っても、折曲部14が捲れにくい。そして、ラップ部材20は稜線Yを跨がって折曲部14に挟持されているので、ラップ部材20を引っ張っても、折曲部14の稜線Yに対応する位置、つまり、折曲部14の角の部分にラップ部材20が引っ掛かって折曲部14から外れない。そのため、接着剤等を用いることなく、ラップ部材20を箱部材10にしっかりと保持させることができる。また、包装容器1を、側壁部12を立ち上げた状態から、図5(a),(b)のような畳んだ状態に戻せば、ラップ部材20を折曲部14から容易に引き抜くことができる。このため、箱部材10とラップ部材20を容易に分別廃棄することができる。
また、ラップ部材20が折曲部14の第1部分14Aと第2部分14Bに挟まれているので、第2部分14Bのない構成と比較して、ラップ部材20をしっかりと折曲部14に保持させることができる。
また、折曲部14と接続部13とで第2側壁部12Bを挟むことで、接着剤等を用いることなく、接続部13を第2側壁部12Bに固定することができる。
また、底壁部11が四角形なので、底壁部が四角形より多くの角を有する多角形状の構成と比較して、接続部13と側壁部12における角が小さい角度(ここでは、90°)をなす。そのため、この角の部分でラップ部材20をしっかりと固定することができる。
また、折曲部14の端部同士が接しているので、ラップ部材20を折曲部14の端部まで設ければ、ラップ部材20で箱部材10の開口10Bを側壁部12の外側から略隙間無く閉じることができる。
また、箱部材10は、第1シート10Aからなるので、折るだけで簡易に箱部材10を作ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、折曲部14が第1部分14Aと第2部分14Bを有していたが、本発明はこれに限定されず、折曲部が第1部分のみを有する構成であってもよい。
前記実施形態では、折曲部14の端部に傾斜部14Cを有していたが、本発明はこれに限定されず、傾斜部を有していなくてもよい。
前記実施形態では、底壁部11が正方形(四角形)であったが、本発明はこれに限定されず、例えば、六角形など、他の多角形であってもよい。底壁部11を六角形とする場合、例えば、図8に示す(接続部13の領域を示すため、ハッチングを付した)展開形状の第1シート110Aとすることで、図9に示すような形状の箱部材110を作ることができる。
前記実施形態では、ラップ部材20は2つ設けられていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、2つ以上設けられていてもよい。例えば、1つの折曲部14に対して、複数枚ずつのラップ部材を保持させてもよい。また、1枚のラップ部材20は、2つの稜線Yを跨がっていたが、1枚のラップ部材が跨がる稜線の数は1つでもよい。
1 包装容器
10 箱部材
11 底壁部
12 側壁部
12A 第1側壁部
12B 第2側壁部
13 接続部
14 折曲部
14A 第1部分
14B 第2部分
20 ラップ部材
X4 第4折筋
Y 稜線

Claims (4)

  1. 多角形状の底壁部と、
    前記底壁部の辺から立ち上がる複数の側壁部と、
    前記複数の側壁部のうち、互いに隣接する第1側壁部と第2側壁部の各側端を接続する接続部であって、前記底壁部の頂点を通る折筋に沿って折り曲げられた状態で前記第2側壁部の内側に固定される接続部と、
    前記第1側壁部および前記接続部の上端から延び、前記第1側壁部および前記第2側壁部の外側へ折り返された折曲部と、有する第1シートからなる箱部材と、
    前記複数の側壁部に前記折曲部によって接続された第2シートからなるラップ部材と、を備え、
    前記折曲部は、前記第1側壁部と前記第2側壁部とで形成される稜線を跨がって配置され、
    前記ラップ部材は、前記第1側壁部と前記第2側壁部とで形成される稜線を跨がって配置され、前記折曲部と前記第1側壁部に挟持されるとともに前記折曲部と前記第2側壁部に挟持されていることを特徴とする包装容器。
  2. 前記折曲部は、前記第1側壁部および前記接続部の上端から下に折り曲げられた第1部分と、前記第1部分の下端から前記第1部分の内側に折り曲げられた第2部分とを有し、
    前記ラップ部材は、前記第1部分と前記第2部分の間に挟持されていることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記底壁部は、四角形であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装容器。
  4. 前記ラップ部材は、少なくとも2つ設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の包装容器。
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