JP2009279578A - 油吸着体,油吸着体の保存方法及び油吸着部材 - Google Patents

油吸着体,油吸着体の保存方法及び油吸着部材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、従来にない画期的な油吸着体及び油吸着体の保存方法を提供するものである。
【解決手段】油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1を具備するものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば水面に流出した油、各種機械装置から漏洩した油などの油を吸着せしめる油吸着体及び油吸着体の保存方法に関するものである。
近年、籾殻炭はその有用性が認められて様々な分野において使用されており、この籾殻炭は秀れた油吸着性能を有することから油吸着体としての使用も注目されている。
例えば水面に流出した油を吸着する油吸着体として、例えば特開2003−144918号に開示される油吸着体(以下、従来例)が提案されている。
この従来例は、籾殻を炭化し賦活した籾殻活性炭を、通油性を具備する袋体に充填したものであり、水に浮かせて水面に流出した油を吸着させるものである。
特開2003−144918号公報
本発明は、前述した油吸着体について更なる研究開発を進め、その結果、従来にない作用効果を発揮する画期的な油吸着体及び油吸着体の保存方法を開発した。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1を具備することを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材1を具備することを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻炭と含水率20%以下の籾殻とを混合してなる油吸着部材1を具備することを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項1〜3のいずれか1項に記載の油吸着体において、前記油吸着部材1は界面活性処理されていることを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項1〜4のいずれか1項に記載の油吸着体において、前記油吸着部材1は撥水性及び通油性を具備する袋体2に収納されていることを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項5記載の油吸着体において、前記袋体2として織布若しくは不織布からなる袋体2を採用したことを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項5,6いずれか1項に記載の油吸着体において、前記袋体2は複数連設されており、また、前記袋体2の端部は他の袋体2の端部と切離自在に連設されていることを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項5〜7いずれか1項に記載の油吸着体において、前記袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けたことを特徴とする油吸着体に係るものである。
また、請求項1〜8いずれか1項に記載の油吸着体3,脱酸素剤5及び乾燥剤6を通気しない容体4内に収納して密閉することを特徴とする油吸着体の保存方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮することになるなど従来にない画期的な油吸着体及び油吸着体の保存方法となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて簡単に説明する。
例えば水面に流出した油を処理する場合、この油が流出した部位に本発明に係る油吸着体を配し、籾殻炭からなる油吸着部材1で油を吸着する。籾殻炭は多孔質であり秀れた油吸着性能を具備する。
ところで、本発明は、油吸着部材1として含水率20%以下の籾殻炭を採用しており、この油吸着部材1は油を瞬間的に大量に吸着する秀れた油吸着性能(親油性能)を有し、また、水に対して良好に浮く秀れた水浮き性能(撥水性能)も有する。
この点は実験により確認済みであり、異なる含水率の籾殻炭を用意して各籾殻炭に関する油吸着性能と水浮き性能の実験をしたところ、図1に図示したように含水率約20%よりも含水率が多くなると(図1中の含水率22.8%と含水率34.8%との境あたり)、急激に各性能(油吸着性能及び水浮き性能)が低下することを確認した。今回の実験から実際の使用レベルでは含水率20%以下が望ましいと考えられる。
そこで、本発明は、この実験により得られた結果を請求項としてまとめたものであり、油吸着部材1として含水率20%以下の籾殻炭を採用している。
実際、例えばこの含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、油を瞬時に且つ大量に吸着し、しかも、水に良好に浮くため水面の油を効率良く良好に吸着することができる。
また、籾殻炭からなる油吸着部材1は脱臭効果も得られ、吸着した油の臭いを消臭することもできる。
従って、この含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材1は、秀れた油吸着性能を有し、しかも、秀れた水浮き性能を有するものであるから特に水面に流出した油を処理する際に有効となる。尚、各種機械装置から漏洩した油などの油を処理する際にも有効なのは勿論である。
また、請求項2記載の発明によれば、含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材1を具備するから、前述した請求項1記載の発明と同様、秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を有する。
具体的には、前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して油吸着性能は劣るものの、籾殻の含水率を20%以下とすることで十分に実用レベルに対応し得る良好な油吸着性能及び水浮き性能を有することになる。
この点は実験により確認済みであり、異なる含水率の籾殻を用意して各籾殻に関する油吸着性能と水浮き性能の実験をしたところ、図2に図示したように含水率約20%よりも含水率が多くなると(図2中の含水率17.8%と含水率31.7%との境あたり)、急激に各性能(油吸着性能及び水浮き性能)が低下することを確認した。今回の実験から実際の使用レベルでは含水率20%以下が望ましいと考えられる。
そこで、請求項2記載の発明は、この実験により得られた結果を請求項としてまとめたものであり、油吸着部材1として含水率20%以下の籾殻を採用している。
実際、例えばこの含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材1を水面に流出した油に配した場合には、油を瞬時に且つ大量に吸着し、しかも、水に良好に浮くため水面の油を効率良く良好に吸着することができる。
従って、この含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材1は、極めて秀れた油吸着性能を有し、しかも、極めて秀れた水浮き性能を有するものであるから特に水面に流出した油を処理する際に有効となる。
また、この籾殻からなる油吸着部材1は、炭化するに多くのエネルギーが必要な前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して、製品化する際の処理エネルギーが少なくて済み、製造コストを可及的に低減することができる。
また、この籾殻からなる油吸着部材1は、ぼろぼろ潰れて壊れ易い前述した籾殻炭からなる油吸着部材1に比して、外圧に対して壊れ(崩れ)にくく秀れた保形性能を有しており、炭化処理によって生じる体積減少も抑制することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、含水率20%以下の籾殻炭と含水率20%以下の籾殻とを混合してなる油吸着部材1を具備するから、前述した請求項1及び請求項2記載の発明と同様、秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を有することになり、更に、混合することで籾殻炭からなる油吸着部材1が持つメリット(秀れた油吸着性能や秀れた水浮き性能など)と、籾殻からなる油吸着部材1が持つメリット(低コスト性や秀れた保形性能(クッションとなり籾殻炭からなる油吸着部材1を保護する性能)など)を兼備することになる。
また、請求項4記載の発明によれば、油吸着部材1は界面活性処理されているから、例えば水面に流出した油で形成される油膜を良好に除去することができる。
即ち、前述したように低含水率の籾殻炭や籾殻からから成る油吸着部材1は、秀れた油吸着性能(親油性能)及び秀れた水浮き性能(撥水性能)を有することで水面に流出した油を瞬時に吸着することができるが、実際には、水面に形成される油膜まで吸着するのは困難である。
これは、秀れた水浮き性能(撥水性能)により質量の小さな油膜を弾いてしまうからである。
この点、請求項4記載の発明は、油吸着部材1は界面活性処理されており、これにより更に油吸着性能を向上しつつ、撥水性能を低減して吸水性能を向上することで油膜を良好に吸着することができる。
従って、油膜を除去する際には、この界面活性処理を施したものを使用するのが良い。
また、請求項5記載の発明によれば、油吸着部材1は撥水性及び通油性を具備する袋体2に収納されているから、この袋体2内の油吸着部材1により油だけを吸着することができ、しかも、散乱して取り扱い性の良くない油吸着部材1を直接散布するようにした場合に比し、油吸着部材1を袋体2に収納することで取り扱い性が極めて良好となる。
また、この袋体2は撥水性を有して秀れた浮力を有することで、油吸着部材1を水面に保持することができ、より一層水面の油を良好に吸着することができる。
また、請求項6記載の発明によれば、袋体2として織布若しくは不織布からなる袋体2を採用したから、確実に良好な撥水性及び通油性を具備する袋体2が得られ、確実に油吸着部材1における良好な機能を発揮する油吸着体が得られることになる。
また、請求項7記載の発明によれば、袋体2は複数連設されており、また、袋体2の端部は他の袋体2の端部と切離自在に連設されているから、適宜分離して使用する条件(例えば流出した油の量や油の面積)に対応して使用することができる。
また、袋体2同士の連設部が折り曲げ起点となり、この連設部が折り曲がることで水面に配した際に該水面の形状変化(波立ち)に対応して水面に対する接触面積を維持することができ、この点において油吸着効率を向上することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、前記袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けたから、例えば油が流出した部位へ袋体2を配する場合若しくは当該部位から回収する場合に吊り上げるフックなどの連結部材10を係止する部位として使用したり、或いは、油が流出した部位にオイルフェンスを形成する場合に複数の袋体2同士をロープや連結環などの連結部材10を用いて連結する場合などに使用することができる。
また、請求項9記載の発明によれば、油吸着体3,脱酸素剤5及び乾燥剤6を通気しない容体4内に収納して密閉して保存するから、脱酸素剤5及び乾燥剤6の機能により低含水率である油吸着部材1の良好な長期保存が可能となり(時間の経過と共に湿気等で含水率が20%よりも多くならないようにする保存が可能となる)、いつでも容体4から出した際には良好な機能(含水率20%以下で得られる秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能)を発揮することができる良好な保存状態が得られることになる。
また、例えば油吸着部材1が籾殻炭であった場合に危惧される保管時における自然発火を防止することができる。
具体的には、一般的に可燃性固体である炭(籾殻炭)を保管する場合、特に低含水率とすることで酸素雰囲気中で気温が上昇した場合に自然発火が起きる可能性があるが、この点、請求項9記載の発明によれば、容体4内に油吸着体3と共に脱酸素剤5を収納することで自然発火の要素となる酸素がない状態となる為、自然発火が起きるのを防止することができる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、油を吸着せしめる油吸着体3であって、油吸着部材1を袋体2に収納したものである。
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
油吸着部材1は、籾殻炭(炭化処理した籾殻)若しくは籾殻(炭化処理していない籾殻)であり、加熱処理により含水率が20%(重量)以下とされている。
本実施例に係る籾殻炭は、乾留炭化装置の間接加熱(周囲に加熱ガスが配されたドラム内に籾殻を収納して炭化する炭化方法)により炭化するものであり、炭化後の冷却も間接冷却(周囲に冷却水が配されたドラム内に籾殻炭を収納することで冷却する冷却方法)により冷却したものである。
従って、このようにして得られた籾殻炭は、籾殻と略同等の形状及び体積を有するものであり、表面積が大きなものであるから秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮することになる。
また、油吸着部材1を構成する籾殻炭若しくは籾殻は、いずれも含水率20%以下とすることで秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を有する(図1,2参照)。
図1,2に示す含水率,水浮き率及び油吸い込み率の定義は次の通りである。
含水率(重量)は、乾燥減量法と称される測定原理に基づく下記の式により求められるものである。

((W−Wo)÷W)×100=含水率(MOIST)
W:初期試料質量
Wo:絶対乾燥質量
水浮き率は、所定量のものを水に浮かせた際、水に浮くものと沈むものとの量から算出される率である。
油吸い込み率は、基準となる含水率(籾殻炭であれば1.1%、籾殻であれば1.0%)のものが吸い込む油の量を油吸い込み率100%とし、これに対する各含水率のものが油を吸い込む量から算出される率である。
また、籾殻炭は、多孔質であるため前述したような油吸着性能を有するが、湿気などの水分を吸収する毛管凝縮現象がおきにくい部材、即ち、籾殻炭の表面に形成される細孔は、例えば吸湿剤で使用されるシリカゲルなどに比し、毛管凝縮現象が生じ易い大きさとされる約2〜12μmの細孔の分布が少ない部材である。
従って、長期に亙って保管されていた場合であっても、湿気などが存在する環境下においても水分を吸収しにくく、よって、常に最良の油吸着性能を発揮することになる。
また、この籾殻炭の細孔は、一度吸着した油が流出し難い形状であり、且つ、籾殻炭自体が保形性を有することから、籾殻炭から成る油吸着部材1は、従来から提案される繊維系部材から成る油吸着部材に比して吸着した油の保持性能が極めて秀れている。
従って、油を吸着させた油吸着体3を回収する作業に際して、一度吸着させた油が再び回収した場所に流出してしまうことが可及的に防止されることになる。
また、油吸着部材1は用途に応じて界面活性処理しても良い。
即ち、油吸着部材1の表面を少量の界面活性剤(例えばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)により処理することにより、更に油吸着性能を向上しつつ、撥水性能を低減して吸水性能を向上することで、油吸着部材1は水分を吸収しながら質量の小さな油膜も同時に吸着する。
従って、油吸着の仕上げ処理として、油膜を除去する際には、この界面活性処理を施したものを使用するのが良い。
前述した油吸着部材1を袋体2に収納して油吸着体3とする場合、全て籾殻炭からなる油吸着部材1を収納する場合、全て籾殻からなる油吸着部材1を収納する場合及び籾殻炭と籾殻とを混合してなる油吸着部材1を収納する場合がある。
この全て籾殻炭からなる油吸着部材1を収納した場合、秀れた油吸着性能や秀れた水浮き性能などの籾殻炭が持つメリットが最大限に活かされる油吸着体3が得られる。
また、全て籾殻からなる油吸着部材1を収納した場合、低コスト性や秀れた保形性能などの籾殻が持つメリットが最大限に活かされる油吸着体3が得られる。
また、籾殻炭と籾殻とを混合してなる油吸着部材1を収納した場合、前述した籾殻炭が持つメリットと籾殻が持つメリットとを兼備した油吸着体3が得られる。
袋体2は、図3〜5に図示したように撥水性及び通油性を有する素材(織布若しくは不織布)で形成したものであり、平面視方形状(225mm×225mm)に形成されている。尚、袋体2の大きさや形状は適宜設計変更し得るものである。
また、この袋体2は、水若しくは油に反応して変色する機能(インジケーター機能)を具備せしめても良く、その他、油を吸着することで変色した籾殻炭(籾殻)が透けて見える素材や構造のもので構成するようにしても良い。
本実施例では、図3に図示したように4つの袋体2の端部2a同士を分離自在に連設しており、この連設部は鋏などの切断具を用いて分離する。尚、この連設部にミシン目を設けて手の力で分離し得るように構成しても良い。
また、図7に図示したように袋体2の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材10を係止し得る係止部7を設けても良い。
具体的には、この係止部7は、適宜な合成樹脂製の部材で形成した環状体である。
具体的には、基端部に筒部7aを設けた線材7Aの先端部に該筒部7aに貫挿係止する係止部7bを設けたものであり、この線材7Aを袋体2の端部2aに設けた環部材(ハトメ)に貫挿して係止部7bを筒部7aに貫挿係止することで環状に連結する。
この係止部7は、図8に図示したように油が流出した部位にオイルフェンスを形成する場合に複数の袋体2同士をロープや連結環などの連結部材10を用いて連結したり、その他にも、例えば油が流出した部位へ油吸着体3を配する場合若しくは当該部位から回収する場合に吊り上げるフックなどの連結部材10を係止する部位として使用したりすることができる。
前述した本実施例に係る油吸着体3は、図6に図示したように適宜な脱酸素剤5(例えば三菱ガス化学株式会社製のエージレス(登録商標))及び適宜な乾燥剤6(例えばAGCエスアイテック株式会社製のヒシビート(商品名))を通気しない容体4内に収納して密閉することで保存される。
容体4は、適宜な通気性を具備しない素材(合成樹脂や金属など)からなる袋(例えば株式会社メイワパックス製のバリアナイロン/ポリエチレンからなる袋、ポリエチレンテフタレート/アルミ/ポリエチレンからなる袋)であり、開口部から所定量の油吸着体3と脱酸素剤5と乾燥剤6を収納した後、開口部がシール(熱融着)される。この容体4の開口部を閉塞する際、場合によっては脱酸素剤5及び乾燥剤6を収納せず単に密閉するだけでも良いし、容体4内を真空処理しても良いし、不活性ガスを充填するようにしても良い。
尚、容体4は袋に限らず箱状体でも良い。
以上の構成からなる本実施例に係る油吸着体3を用いた油の処理作業について説明する。
例えば河川や海洋に油が流出した場合、図8に図示したように複数の油吸着体3(袋体2)同士を連結部材10(ロープ)を用いて連結し、水面に流出した油の更なる流出を抑制するオイルフェンスとして使用する。袋体2同士の連設部が折り曲がることで水面の形状変化(波立ち)に対応して該水面に対する接触面積が維持されることになり、オイルフェンスとして良好に機能する。
この場合、必要に応じて油吸着体3で形成されたオイルフェンスにより滞留する油を他の油吸着体3を配して吸着させる。
その後、この油を吸着した油吸着体3を回収する場合、図9に図示したように回収用の棒体11を用いて袋体2の連設部の折り曲げ性を利用して回収したり、袋体2の端部に設けた係止部7に図示省略のフックなどの連結部材10を係止して吊り上げて回収したりする。
また、本実施例に係る油吸着体3を用いたその他の油の処理作業としては、図10に図示したように袋体2同士の連設部を切断してU字溝12に流出した油を吸着させたり、各種機械装置から漏洩した油などの油を吸着させたりすることができる。
尚、本実施例では、油吸着部材1を袋体2に収納した油吸着体3を用いて油を処理する場合であるが、場合によっては油吸着部材1(含水率が20%以下の籾殻炭若しくは籾殻)を直接油に散布するようにしても良い。
特に水面に浮かぶ約1μm程度の油膜を回収する場合に油吸着部材1の直接散布は適しており、袋体2を破って散布するようにしても良いし、直接散布用として密閉性の高い袋に収納しておき、必要に応じて袋を開けて散布するようにしても良い。この水面の油を吸着させた油吸着部材1は金属網を使用して回収する。
本実施例は上述のように構成したから、秀れた油吸着性能及び秀れた水浮き性能を発揮することになる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
籾殻炭からなる油吸着部材1の油吸着性能及び水浮き性能の実験結果図である。 籾殻からなる油吸着部材1の油吸着性能及び水浮き性能の実験結果図である。 本実施例に係る油吸着体を示す平面図である。 本実施例に係る要部の説明斜視図である。 本実施例に係る要部の説明断面図である。 本実施例に係る油吸着体の保存方法の説明図である。 本実施例に係る油吸着体を示す平面図である。 本実施例の使用状態説明図である。 本実施例の使用状態説明図である。 本実施例の使用状態説明図である。
符号の説明
1 油吸着部材
2 袋体
3 油吸着体
4 容体
5 脱酸素剤
6 乾燥剤
7 係止部
10 連結部材

Claims (9)

  1. 油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻炭からなる油吸着部材を具備することを特徴とする油吸着体。
  2. 油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻からなる油吸着部材を具備することを特徴とする油吸着体。
  3. 油を吸着せしめる油吸着体であって、含水率20%以下の籾殻炭と含水率20%以下の籾殻とを混合してなる油吸着部材を具備することを特徴とする油吸着体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の油吸着体において、前記油吸着部材は界面活性処理されていることを特徴とする油吸着体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の油吸着体において、前記油吸着部材は撥水性及び通油性を具備する袋体に収納されていることを特徴とする油吸着体。
  6. 請求項5記載の油吸着体において、前記袋体として織布若しくは不織布からなる袋体を採用したことを特徴とする油吸着体。
  7. 請求項5,6いずれか1項に記載の油吸着体において、前記袋体は複数連設されており、また、前記袋体の端部は他の袋体の端部と切離自在に連設されていることを特徴とする油吸着体。
  8. 請求項5〜7いずれか1項に記載の油吸着体において、前記袋体の端部にフック,ロープ,連結環などの連結部材を係止し得る係止部を設けたことを特徴とする油吸着体。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の油吸着体,脱酸素剤及び乾燥剤を通気しない容体内に収納して密閉することを特徴とする油吸着体の保存方法。
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