JP4750226B1 - 靴用消臭保形具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】靴の内部に挿入される樹脂製の筒体1Aと、筒体1Aの底面に形成され下方に向って開口する複数の第1貫通孔H1と、筒体1Aの上面および側面に形成されて靴のアッパーの内面に向って開口する複数の第2貫通孔H2と、筒体1A内に配置され、第1貫通孔H1を介して靴のソールの上面S4の湿気および臭気を吸着するシリカゲル3bと、不織布袋内に収容された状態で筒体1A内に配置され、第2貫通孔H2を介して靴のアッパーの内表面の臭気を吸着する炭とを備え、シリカゲル3bが筒体1A内の空間の下部に配置され、かつ、炭を収容した不織布袋がシリカゲル3bよりも上方に配置されている。
【選択図】図7
Description
また、靴の非着用時には靴内において空気は実質的に流れず、したがって、湿気を吸着する吸着剤が前記中敷等に消臭面が対面している必要がある。
一方、炭は湿気を吸着するが、単位体積当たりの吸着できる水分の総量がシリカゲルに比べ著しく小さく、したがって、炭のみでソールの湿気を吸着しようとすると炭の吸着力が経時的に低下し、そのため、経時的に消臭効果が著しく低下する。
これに対し、シリカゲルは炭に比べ単位体積当たりの水分の吸着量が著しく大きく、吸着できる総量も炭に比べて大きい。
一方、シリカゲルは長時間にわたって、湿気および臭気を吸着するが、臭気の吸着速度が炭に比べ小さい。
一方、筒体内の上部に配置された炭は第2貫通孔を介してアッパーの内表面の臭気を吸着すると共に、ソールの上面から立ち昇る臭気を吸着する。したがって、臭気の除去に関する即効性にも優れている。
また、シリカゲルが樹脂フィルムや不織布内に収容されているのに比べ、球形状のシリカゲルの下部が前記ソールの上面と筒体下面との間の空間に露出しているので、当該空間の湿気を吸着し易くなる。
1.1・Dc<Ds<1.5・Dc
前記第1シートにより前記四面体または六面体の内部の空間が外部の空間に対し密閉されており、これにより、前記消臭パーツが保形されており、前記四面体の4つの面または前記六面体の6つの面のうちの底面については前記消臭剤としてシリカゲルが用いられ、前記四面体の4つの面のうちの前記底面以外の面または前記六面体の6つの面のうちの前記底面以外の面については前記消臭剤としてシリカゲルが用いられずに前記シリカゲルよりも比重の小さい炭が用いられている。
そのため、比重は大きいが消臭や吸湿性が劣化しにくいシリカゲルを底面に用いることにより消臭や除湿の効果が長続きする。
また、一般に、木炭の比重(たとえば、杉の廃材から作成した木炭などの比重)は非常に小さく、一方、シリカゲルの比重は2.1〜2.3であり木炭に比べ大きい。したがって、シリカゲルよりも比重の小さい木炭を底面以外に用いることにより靴用消臭パーツの保形性が高まる。
これにより、中空の四面体または六面体の内面を形成する剛性の大きい第1シートが靴の保形性を向上させる。一方、第2シートが第1シートに対して断面凸状に膨らんで封入部が形成されているので、隙間ができ易くなるので、消臭効果が高くなる。
これにより、外側の第2シートの空気の透過性が、内側の第1シートの空気の透過性よりも大きいので、透過性の良い第2シートを介して空気が靴用消臭パーツ内の消臭剤に触れやすくなり、消臭効果が高くなる。一方、第1シートは空気の透過性が第2シートよりも小さいので、湿気を含みにくく、靴用消臭パーツの型崩れを防止することができる。
これにより、が空気を透過させない性質を有しているので、湿気による靴用消臭パーツの型崩れを防止することができる。
これにより、により前記四面体または六面体の内部の空間が、外部の空間に対して密閉されているので、パーツの自重により、あるいはパーツの外部から外力が加わっても、パーツが押しつぶされるおそれがない。
図1〜4Aは実施例1を示す。
全体構成:
図1に示すように、靴用消臭保形具10は、シューズS内に装填され、該シューズSの保形および消臭を行うためのものであり、その側面形状がL字型に形成されている。
一方、筒体1Aは、図2における上方から、その先端部分(図2における下方部分)1Fに行くに従い先細く、テーパ状に形成されている。そのため、図1に示すように、筒体1AをシューズSに装填すると、爪先側に行くに従い小さく設定された凸部Mが、アッパーS1内の爪先部分に接触する。そのため、アッパーS1の保形性が高まる。さらに、シューズSのソールS3の上面S4では、複数の前記凸部Mの底部M1が接触し、筒体1Aと該上面S4との間に複数の空隙Aが生じる。そのため、通気性が向上する。
図3(a)は筒体1Aの部分的な縦断面図、図3(b)は図3(a)におけるIIIb−IIIb線端面図、図3(c)は図3(a)におけるIIIc−IIIc線端面図を示す。
図3(b)に示すように、筒体1Aにおいて、シューズSの内面に接する凸部Mにおいて、筒体1Aの底部M1以外の部分(内面S4に接する部分以外の部分)には、第2貫通孔H2が形成されている。一方、図3(c)に示すように、筒体1Aの凹部Vには、全周に渡って第1および第2貫通孔H1,H2が形成されている。
図4Aに示すように、前記各消臭パーツP1,P2は、第1シート11と第2シート12との間にシリカゲル3bや炭3aからなる消臭剤3を封入した圧板状の封入体(不織布袋)16からなる。
前記封入体16は、不織布からなる第1シート11と第2シート12とが溶着されてループ状に連なったシール部14と、前記シール部14に囲まれ前記炭3aやシリカゲル3bが封入された封入部15からなる。
前記炭3aとしては、木炭を使用してもよいし活性炭を使用してもよい。
前記木炭としては、たとえば、廃材から作成されたものを採用することができる。
図4Aに示す前記第1シート11は、第1不織布11aと第2不織布11bとが互いに接着ないし溶着されて形成されている。これにより、第1シート11は空気を透過させない性質を有する。前記第2シート12は空気を透過する透過性の不織布からなる。
そのため、第2シート12の空気の透過性が第1シート11の空気の透過性よりも大きく設定されていると共に、第1シート11の剛性が第2シート12の剛性よりも大きく設定されている。
前記炭3aは不織布袋内に収容された状態で前記筒体1A内に配置され、前記第2貫通孔H2を介して靴のアッパーS1の内表面の臭気を吸着する。
図4Bおよび図5は実施例2を示す。これらの図において網点で示す部分は封入部15を示す。
本実施例2の保形具は、消臭パーツ1が図5の筒体1A内に収容される。前記消臭パーツ1は正六面体で形成され、前記六面体を形成する各面S11,S21は正四角形で構成されている。
図6Aに示すように、前記各面は、正四角形の1つの封入部15の周囲にシール部14が配置された正方形のモジュール(実施例1の消臭パーツP1,P2)で形成されてなる。
図6は実施例3を示す。
図6における網点で示す部分は封入部15を示す。
図6Bに示すように、本実施例3のパーツ1は正四面体で形成されている。
これらの図において、樹脂製の筒体1Aは線図で示しており、肉厚を表現していない。
前記シリカゲル3bは前記第1貫通孔H1の直径よりも大きい直径を持つ球形状で、前記球形状のシリカゲル3bが前記円形状の第1貫通孔H1に嵌り込んで、前記筒体1Aの第1貫通孔H1から下方に向って露出しており、前記ソールの上面S4に臨んでいる。
3a:炭
3b:シリカゲル
H1:第1貫通孔
H2:第2貫通孔
H3:第3貫通孔
Claims (7)
- 靴の内部に挿入される樹脂製の筒体と、
前記筒体の底面に形成され下方に向って開口する複数の第1貫通孔と、
前記筒体の上面および側面に形成されて靴のアッパーの内面に向って開口する複数の第2貫通孔と、
前記筒体内に配置され、前記第1貫通孔を介して靴のソールの上面の湿気および臭気を吸着するシリカゲルと、
不織布袋内に収容された状態で前記筒体内に配置され、前記第2貫通孔を介して靴のアッパーの内表面の臭気を吸着する炭とを備え、
前記シリカゲルが前記筒体内の空間の下部に配置され、かつ、前記炭を収容した不織布袋が前記シリカゲルよりも上方に配置されており、
ここにおいて、前記炭を収容した炭用不織布袋が前記シリカゲルとは別体で、前記炭用不織布袋のみを交換可能とし、かつ、
前記第1貫通孔が前記ソールの上面から離間するように、前記筒体の少なくとも足長方向の両端において下方に突出する突出部が前記筒体に設けられ、
前記第1貫通孔が円形状で、
前記シリカゲルが前記第1貫通孔の直径よりも大きい直径を持つ球形状で、前記球形状のシリカゲルが前記円形状の第1貫通孔に嵌り込んで、前記筒体の第1貫通孔から露出した状態で前記ソールの上面に臨んでいる靴用消臭保形具。 - 請求項1において、前記筒体の底面は水平面に沿うように平坦に形成され、この平坦な底面に前記第1貫通孔が複数列設けられている靴用消臭保形具。
- 請求項2において、前記突出部は前記両端において、前記下方、上方および側方に向って突出する鍔状に形成されている靴用消臭保形具。
- 請求項3において、前記鍔状の突出部は、一方の端において前記筒体に一体に形成され、他方の端において前記筒体とは別体で前記筒体に嵌合している靴用消臭保形具。
- 請求項4において、前記筒体の両端には、それぞれ、前記筒体内と前記靴内とを通気させる複数の第3貫通孔が形成されている靴用消臭保形具。
- 請求項5において、前記筒体の上面はアッパーの形状に沿うように湾曲して形成されている靴用消臭保形具。
- 靴の内部に挿入される樹脂製の筒体と、
前記筒体の底面に形成され下方に向って開口する複数の第1貫通孔と、
前記筒体の上面および側面に形成されて靴のアッパーの内面に向って開口する複数の第2貫通孔と、
前記筒体内に配置され、前記第1貫通孔を介して靴のソールの上面の湿気および臭気を吸着するシリカゲルと、
不織布袋内に収容された状態で前記筒体内に配置され、前記第2貫通孔を介して靴のアッパーの内表面の臭気を吸着する炭とを備え、
前記シリカゲルが前記筒体内の空間の下部に配置され、かつ、前記炭を収容した不織布袋が前記シリカゲルよりも上方に配置されており、
ここにおいて、前記筒体内に挿入される中空の四面体または六面体からなる消臭パーツを更に備え、
第1シートと空気を透過する透過性の不織布からなる第2シートとの間に前記炭および/または前記シリカゲルを含む消臭剤を封入した圧板袋状の封入体が四面体または六面体の各面を構成し、
前記圧板袋状の封入体は、前記第1シートと第2シートとが互いに溶着されループ状に連なったシール部と、前記シール部に囲まれ前記消臭剤が封入された封入部とを備え、
前記第1シートは第1不織布と第2不織布とが互いに接着ないし溶着されて形成されており、前記第1シートの剛性が前記第2シートの剛性よりも大きく、前記第2シートが前記靴の内面に接する前記四面体または六面体の外面を形成しており、
前記第2シートの空気の透過性が前記第1シートの空気の透過性よりも大きく、
前記第1および第2不織布が互いに接着ないし溶着されて前記第1シートが形成され、これにより、前記第1シートが空気を透過させない性質を有しており、
前記第1シートにより前記四面体または六面体の内部の空間が外部の空間に対し密閉されており、これにより、前記消臭パーツが保形されており、
前記四面体の4つの面または前記六面体の6つの面のうちの底面については前記消臭剤としてシリカゲルが用いられ、前記四面体の4つの面のうちの前記底面以外の面または前記六面体の6つの面のうちの前記底面以外の面については前記消臭剤としてシリカゲルが用いられずに前記シリカゲルよりも比重の小さい炭が用いられている靴用消臭保形具。
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