JP2009277413A - リチウムポリマー電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高率の充放電時においても、高性能であり、高電圧で、エネルギー密度が高く、可燃性の電解液を用いず、不燃性であるリチウムポリマー電池を提供する。
【解決手段】正極と負極、前記正極と負極の間に設けたセパレータ、及びリチウム塩を含む非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化した電解質を有するリチウム電池であって、前記非水電解液にビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンをアニオン成分として含むイオン液体を用い、満充電時の電圧が3.6V以上、1時間率の放電レートでの放電平均電圧が2.9V以上であるリチウムポリマー電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムポリマー電池に関する。
リチウムイオン2次電池は、小型軽量の充電可能な電池で、単位容積あるいは単位重量あたり蓄電容量が大きく、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(PDA)、ビデオカメラ、デジタルカメラなどに広く利用され、小型軽量で比較的電力消費の大きな各携帯型機器には必要不可欠なものとなっている。また、近年では電動自転車や電動自動車に搭載する中型・もしくは大型のリチウムイオン2次電池の開発が進められており、環境負荷を低減させる手段としてもその開発に期待が寄せられている。
現在、このリチウムイオン2次電池の電解液には、炭酸プロピレン、炭酸エチレンなどを主とした電解液溶媒にリチウム電解質塩を溶解した液状の電解液を使用しているものが殆どである。しかし液状の電解液を使用した電池では、電解液の漏洩の危険性に加えて、使用環境や誤使用・事故による温度上昇や内圧上昇、破裂、発火といった安全性が問題となる。
特に、自転車や車といった高容量・高出力用の用途で使用する場合には、非常に大きなエネルギー量を必要とするため、電池の安全性は重要な課題となる。この課題の解決に向けて電解質をゲル状または固体状の電解質で形成することが提案されている(特許文献1、2など)。
また、イオン液体を固体化した例としては、有機カルボン酸の脂肪族4級アンモニウム塩とリチウム塩の混合物からなる常温溶融塩を高分子化合物で固体化し、腐食性や電解質の経時安定性を解決することが提案されている(特許文献3)が、これはリチウム電池としての開示がない。
また、分岐ポリエーテルと常温溶融塩の4級アンモニウム塩および電解質塩化合物を混合してなるポリマー電解質により低温特性と安全性を向上させたものが開示されている(特許文献4)。これは電池としての実施例はあるが、0.1C充放電の容量が示されているのみで、実用化レベルの電池性能が示されていない。
さらに、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンをアニオン成分とするイオン液体とポリマーを含む電解質の例が知られている(特許文献5)。同文献に例示されるリチウム二次電池は正極に4V級の活物質(LiCoO)を用いているが、負極にはLiTi12を用いてなるために使用可能な電圧領域は2.8〜2.0Vと狭くエネルギー密度の点で不利となっており、4V級の電圧領域が得られることについては開示されていない。
特開2001−176555号公報 特開2002−110245号公報 特開平8−245828号公報 特開2003−229021号公報 特表2001−527505号公報
従来のリチウムポリマー電池は使用可能な電圧領域が狭く、十分な電池性能を得るに至っていない。
本願は高率の充放電時においても、高性能であり、高電圧で、エネルギー密度が高く、可燃性の電解液を用いず、不燃性である非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化した電解質を有するリチウムポリマー電池を提供するものである。
一般に溶媒を固体化すると電池性能は低下する傾向にあるが、本願のリチウムポリマー電池は、非水電解液に特定のアニオン成分を含むイオン液体を用いることで、架橋性ポリマーとイオン液体との溶解性を向上し、ポリマーの添加量を少量とすることで電解質への固体化の影響が少なく高い電池性能が得られることを見出した。
すなわち、本発明のリチウムポリマー電池は、正極と負極、前記正極と負極の間に設けたセパレータ、及びリチウム塩を含む非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化した電解質を有するリチウム電池であって、前記非水電解液にビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンをアニオン成分として含むイオン液体を用い、満充電時の電圧が3.6V以上、1時間率の放電レートでの放電平均電圧が2.9V以上であることを特徴とする。
上記リチウムポリマー電池は、前記イオン液体が窒素原子を含むカチオンをカチオン成分として含むことができる。
また、前記非水電解液に含まれるハロゲンイオンが10ppm以下であることが好ましい。
本発明においては、前記架橋性ポリマーが、ラジカル重合性官能基を有する化合物、及び/又は開環重合性官能基を有するモノマー、並びに開環重合性官能基を有しないモノマーからなる重合体であることが好ましい。
さら、前記開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーの重合体のカチオン重合開始剤は、LiPFを含むことが好ましい。
従来のイオン液体は粘度が高く電極内部への液の含浸性が悪かったが、本発明に係るイオン液体は従来のイオン液体より粘度が低くセパレーターを介して電極内部に浸透しやすく、電池性能を高めることができる。また、電池の容器が破損した場合、液体の溶媒が外部に漏れ、酸やアルカリなどにより危険な状態になりやすいが、本発明によれば、電解質を固体化することにより、液漏れがしにくく安全性が高められる。さらに、不純物が少なく、サイクル特性が優れている。従来のポリマー電池よりも高電流での充放電が可能。高容量、高エネルギー密度の電池が得られる、など従来のポリマー電池よりも優れた性能を持ち、かつ安全性の高いリチウムポリマー電池の製造が可能になる。
本発明のリチウムポリマー電池は、正極と負極、セパレーター、及びリチウム塩を含む非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化した電解質を有するリチウム電池である。
正極及び負極の電極材料としてはリチウムイオンの挿入、脱離が可能であるものであれば、特に制限されるものではない。
正極活物質としては、CuO、CuO、MnO、V、CrO、MoO、Fe、Ni、CuO等の金属酸化物、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiFePO等のリチウムと遷移金属との複合酸化物や、LiS、TiS、MoS、NbSe等の金属カルコゲン化物、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性化合物等が挙げられる。
特に本発明では、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄等の遷移金属から選ばれる1種類以上とリチウムとの複合酸化物が好ましく、リチウムとの複合酸化物の具体例としては、LiCoO、LiMnO、LiMn、LiNiCo(1−x)O、LiMnNiCo(a+b+c=1)、LiFePOなどが挙げられる。
また、これらのリチウム複合酸化物に、少量のフッ素、ホウ素、アルミニウム、クロム、ジルコニウム、モリブデン、鉄などの元素をドープしたものでもよい。
また、これらの活物質を混合したものを正極活物質として用いてもよい。
負極活物質としては、リチウムを挿入、脱離可能な活物質やリチウムを可逆的に吸蔵、放出可能な活物質で、アルカリ金属、アルカリ金属合金、遷移金属カルコゲナイド、炭素材料などが挙げられる。
具体的には、金属リチウム、Al、Mg、Pt、Sn、Si,Zn、Biなどのリチウム吸蔵金属、Al−Ni、Al−Ag、Al−MnなどのAl系リチウム合金、SbSn、InSb、CoSb、MiMnSbなどのアンチモン系リチウム合金、SnM(M=Fe、Co、Mn、V、Ti)、SnCu、Sn、Sn12Ag13、SnSbなどのSn系リチウム合金、SnO、Sn、SNPBO、SnPOClなどのSn酸化物、Si−C複合系、Si−Ti複合系、Si−M薄膜などのSi系リチウム合金、Sn、Siなどのナノ複合材料、Sn、Co、炭素などのアモルファス合金材料、Sn−Ag、Sn−CuなどSn系メッキ合金、Si系アモルファス薄膜などが挙げられ、炭素材料としてはアモルファスカーボン、メソカーボンマイクロビーズ、グラファイト、天然黒鉛、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、さらにこれらの炭素材料の表面修飾物などが好適材料として挙げられ、特に炭素材料が好ましい。
上記正極及び負極には導電剤が用いられる。導電剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導材料であれば使用することができる。通常、アセチレンブラックやケッチンブラック等のカーボンブラックが使用されるが、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンウイスカー、気相成長炭素などの炭素繊維、カーボンナノチューブ、フラーレン、導電性セラミック材料等を使用してもよく、これらは2種類以上の混合物として含ませることができる。
電極活物質の集電体としては、構成された電池において悪影響を及ぼさない電子伝導体であれば何でもよい。例えば、正極用集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス銅、ニッケル、焼成炭素、導電性高分子、導電性硝子等の他に、接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いることができる。
負極集電体としては、銅、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素、導電性高分子、導電性硝子、Al−Cd合金等の他に接着性、導電性、耐酸化性向上の目的で、銅等の表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀等で処理したものを用いることができる。
これらの集電体材料は表面を酸化処理することも可能である。これらの形状については、フォイル状の他、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされた物、硝子体、多孔質体、発砲体等の成型体も用いられる。
上記活物質を集電体に結着させるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDFとヘキサフルオロプロピレン(HFP)やパーフルオロメチルビニルエーテル(PFMV)及び、テトラフルオロエチレン(TFE)との共重合体などのPVDF共重合体樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素ゴムなどのフッ素系樹脂やスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、スチレン−アクリロニトリル共重合体などのポリマーが挙げられ、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の多糖類、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂などを併用することができるができるが、これに限定されるものではない。また、これらは2種類以上を混合して用いてもよい。その添加量としては、活物質量に対して0.2〜30%が好ましく、さらに0.5〜10%がより好ましい。
LiFePOのように表面を炭素被覆した正極活物質については、カルボン酸変性したPVDFまたはSBRの水系バインダーも好ましい材料としてあげることができる。
セパレーターとしては、多孔性の膜が使用され、通常多孔性ポリマーフィルムや不織布が好適に使用される。
本発明においては特に、非導電性多孔質材料と電気絶縁性の粒子からなるものが好適であり、特に、平面状の柔軟な基材に、電気絶縁性の無機皮膜を有する不織布が好適である。非導電性多孔質材料は硬化前の架橋性ポリマーに対する濡れ性のよい材料が好ましく、具体的にはポリアクリロニトリル、ポリエステル(PET)、ポリイミド、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン、ガラス、セラミック等から選択され、ポリエステル(PET)、ポリアミド、ポリオレフィンが特に好ましい。更に、非導電性多孔質材料としてはガーレー透気度が1〜650secで空孔率が25%以上のものが好ましく、ガーレー透気度が10〜300secで空孔率が40%以上のものがより好ましい。
セパレーターに使用される電気絶縁性の粒子としては、無機材料としては少なくとも一種類のアルミナ、チタニア、珪素及び/又はジルコニアなどの無機酸化物、有機物材料としてはフッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂などのポリマー粒子などが用いられる。
上記セパレーターは、さらにセパレーター又はセパレーター中に、所望の遮断温度で溶融する極めて薄いワックス粒子層、又はポリマー粒子層の遮断粒子が存在することでシャットダウンメカニズムを有することができる。この遮断粒子を形成するのに有利な材料としては、天然または人口のワックス、ポリオレフィンなどの低融点ポリマーがあり、この粒子が所望の遮断温度で溶融し、かつセパレーターの細孔を閉鎖することで、電池の異常作動時の更なる電流を抑制することができる。
本発明のリチウムポリマー電池では、リチウムイオン導電性の電解質として、不燃性のイオン液体とリチウム塩からなる非水電解液が用いられる。
非水電解液の溶媒としては下記(1)式で示されるビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(FSIアニオン)をアニオン成分として含むイオン液体が用いられる。
Figure 2009277413
上記のFSIアニオンの調製方法は特に限定されるものではないが、フルオロスルホン酸と尿素との反応など公知の方法を用いることができる。これらの方法によって得られたFSI化合物は一般的に純度が低く、不純物10ppm以下の好ましいイオン液体を得るためには、水、有機溶媒などにより適正に精製され用いられる。なお、不純物の確認は、プラズマ発光分析装置(ICP)を用いて分析することができる。
また、イオン液体に含まれるアニオン成分は、このFSIアニオン以外に、例えば、BF 、PF 、SbF 、NO 、CFSO 、(CFSO(TFSIという)、(CSO、(CFSO、CFCO 、CCO 、CHCO 、(CN)等のアニオンを含むものでもよい。これらのアニオンは2種類以上を含んでいてもよい。
本発明のリチウムポリマー電池に含まれるイオン液体は、上記FSIアニオンと組み合わされるカチオン構造には特に制限はないが、融点が50℃以下のイオン液体を形成するカチオンとの組み合わせが好ましい。融点が50℃を超えると非水電解液の粘度が上昇し、リチウム二次電池のサイクル特性に問題が生じたり、放電容量が低下する傾向にあり好ましくない。
前記カチオンとしては、N、P、S、O、C、Siのいずれか、もしくは2種類以上の元素を構造中に含み、鎖状または5員環、6員環などの環状構造を骨格に有する化合物が挙げられる。
5員環、6員環などの環状構造の例としては、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素単環化合物、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、インドール、イソインドール、インドリジン、カルバゾールなどの縮合複素環化合物が挙げられる。
これらのカチオンの中でも、特に窒素元素を含む鎖状または環状の化合物が工業的に安価であること、化学的、電気化学的に安定である点で好ましい。
窒素元素を含むカチオンの例としては、トリエチルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム、エチルメチルイミダゾリウム、ブチルメチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウム、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムなどのピロリジニウム、メチルプロピルピペリジニウムなどのピペリジニウムが好ましい例として挙げられる。
本発明において、非水電解液の支持電解質として上記イオン液体に溶解されるリチウム塩は、通常、非水電解液用電解質として使用されているリチウム塩であれば、特に限定されることなく使用することができる。
リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiClO、リチウムビスオキサラトボラート(LiBOB)及び/またはリチウム−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI)、ビス(フルオロスルフォニル)イミドリチウム(LiFSI)等が挙げられ、特にLiTFSI及びLiFSI、LiPFが好ましい。電解質塩は1種類で用いても2種類以上を用いてもよい。
また、電解液のイオン導電率を高めるため、Li以外の電解質塩を用いることが可能である。例えば、ビス(フルオロスルホニル)イミド(FSI)、BF 、PF 、SbF 、NO 、CFSO 、(CFSO、TFSI、(CSO、(CFSO、CFCO 、CCO 、CHCO 、(CN) 等のアニオンとカチオンの組合せからなる塩を用いてもよい。
また、前記非水電解液に含まれるハロゲンイオンが10ppm以下であることが好ましい。
本発明において、前記架橋性ポリマーが、ラジカル重合性官能基を有する化合物、及び/又は開環重合性官能基を有するモノマー、並びに開環重合性官能基を有しないモノマーからなる重合体であることが好ましい。
前記ラジカル重合性官能基を有する化合物は、例えば、活性水素基を1個以上有する化合物やアルキレンオキサイドに1種類以上のアルキレンオキサイドの単量体を付加させて得られたアルキレンオキサイド重合体の主鎖または側鎖の末端に、重合性官能基や非重合性官能基を導入することにより得られる。各末端は、全て重合性官能基であっても、一部が非重合性官能基であってもよい。
重合性官能基を導入する場合の官能基の例としては、(メタ)アクリル基、アリル基、ビニル基が上げられ、非重合性官能基の例としては、アルキル基又はホウ素原子を含む官能基が挙げれる。上記アルキル基としてはメチル基が特に好ましい。
重合性官能基の導入方法としては、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和有機酸のエステル化反応、あるいは、トリレンジイソシアネートなどのジイソシアネートとの反応後さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレートや2−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシル基を有するアクリレートによるウレタン反応、あるいは、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリドなどの酸クロリド類を脱塩酸反応、またはハロゲン化アルキルなどの縮合反応によって得ることができる。
前記ラジカル重合性官能基を有する化合物は、下記一般式(2)で表される構造が挙げられる。
−[(CHCHRO)−(CHCHRO)]x−R ……(2)
式中Rは活性水素含有化合物残基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基、Rは下記一般式(3)で表させる置換基を示し、Rは(メタ)アクリル基またはアルキル基、m及びnはそれぞれ0又は1以上の数を示し、m=n=0の場合を含まず、xは1以上の整数を示し、構造単位−CHCHRO−及び−CHCHRO−で表されるアルキレンオキサイドの単量体を付加重合することにより得られる。
−OHC−(CHCHO)y−R……(3)
式中yは0または1以上の数を示し、R5はアルキル基またはアルケニル基を示す。
前記一般式(2)で表される構造単位は、Rで表される活性水素化合物に−CHCHRO−及び−CHCHRO−で表されるアルキレンオキサイドの単量体を付加重合させることにより得られる。
前記アルキレンオキサイドの単量体は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、イソブチレンオキサイド、1−ブテンオキサイド、2−ブテンオキサイド、α−オレフィンオキサイド、トリメチルエチレンオキサイド、テトラメチルエチレンオキシド、ブタジエンモノオキシド、スチレンオキシド、α−メチルスチレンオキシド、1,1−ジフェニルエチレンオキシド、エピフルオロヒドリン、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、グリシドール、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−クロルエチルグリシジルエーテル、O−クロロフェニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA、ジグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、ジヒドロナフタリンオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−エポキシシクロヘキサン等が挙げられる。
前記一般式(2)におけるxは1以上の整数であり、好ましくは1〜12、さらに好ましくは1〜4である。xが12を超える場合は均一な重合が難しくなることがある。
前記一般式(2)におけるm+nは1〜15000の数を示し、好ましくは40〜12000である。
前記一般式(2)における−CHCHRO−及び−CHCHRO−の付加形態はそれぞれの単独重合、2種類以上のランダム共重合又はブロック重合であってもよい
一般式(3)におけるyは0又は1〜25の整数を示し、好ましくは1〜3である。
本発明において、ラジカル重合開始剤は特に限定されるものではないが、熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)などのアゾ化合物、メチルエチルケトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサンなどのパーオキシケタール、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド、ジイソブチルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキシエステル、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネートなどの有機過酸化物が挙げられる。
光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンなどのアセトフェノン系、トリメチルシリルベンゾフェノン、ベンゾイン、2−メチルベンゾイル、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテルアントラキノン、ベンゾルジメチルケタールなどのベンゾフェノン系、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどのフォスヒンオキサイド系などが挙げられる。
開環重合性官能基を有する化合物はラジカル重合性官能基を有するモノマーであれば特に限定されないが、(メタ)アクリル基、ビニル基、アリル基のうち1種類以上の官能基を有するモノマーのラジカル重合体であることが好ましく、(メタ)アクリル基、アリル基が最も好ましい。
開環重合性官能基の例としては、脂環式エポキシ基、オキセタン基、テトラヒドロフルフリルなどの環状エーテル基、環状スルフィド基、環状イミン基、環状ジスルフィド基、ラクトン基、ラクタム基、環状ホルマール基、環状イミノエーテル基などが挙げられるが、脂環式エポキシ基、オキセタン基、テトラヒドロフルフリル基が好ましく、脂環式エポキシ基または、オキセタン基が特に好ましい。
開環重合性官能基を有するモノマーの例として、(メタ)アクリル基を有するモノマーの具体例としては、グリシジルメタクリレートなどのグリシジルエーテルモノマーや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシモノマー、(3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−ブチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、(3−ヘキシル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどのオキセタンモノマー、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルモノマーが挙げられる。
ビニル基を有するモノマーとしては4−ビニル1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド、2−ビニルオキシテトラヒドロピランなどが挙げられる。
アリル基を有するモノマーとしてはアリルグリシジルエーテルが挙げられる。
これらモノマーを複数使用してもよい。
前記開環重合性官能基を有するモノマーである、(メタ)アクリル基、アリル基、ビニル基を有するモノマーの使用量は特に制限されることはないが、モノマー全量中に5〜50%、好ましくは10〜30%の範囲であることが好ましい。5%未満では、ゲル化に要するポリマー量の増大を招き、また50%を超えると、ゲルから液が分離(ブリード)する傾向にある。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルとメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートを意味する。
また、前記の開環重合性官能基を有しないモノマーの例として、ビニル基を有するモノマーとしては、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルピバレートが挙げられる。
具体的には、(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリルメタクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキトリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの脂環族(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アリル基を有するモノマーとしてはアリルエチルエーテルなどの脂肪族アリルエーテルなどが挙げられる。
また、1分子中に2個以上のラジカル重合官能基を有するモノマーの例としては、アリルメタクリレートや1,3−ブチレングリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
これらのうち、特に限定はされないが、開環重合性官能基を有しないモノマーとしては、脂肪族(メタ)アクリレート、脂肪族アリルエーテルが好ましい。
本発明において、架橋性ポリマーは、開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーの共重合体で容易に得ることができる。得られたポリマーの分子量が8000未満であると、ゲルを形成するのに必要なポリマー量が多く必要になる傾向にある。分子量の上限には特に制限はないが、8000〜100万が好ましく、さらに10万〜70万が好ましく 20万〜50万が最も好ましい。
モノマーの重合に必要なラジカル重合開始剤は、特に限定されるものではないが、熱重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’―アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−イミダゾリンー2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)などアゾ化合物、メチルエチルケトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサンなどのパーオキシケタール、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド、ジイソブチルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどのパーオキシエステル、ジーn−プロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネートなどの有機過酸化物を挙げることができるが、特に2,2’−アゾビスイソブチロニトリルが好ましい。
前記ラジカル重合開始剤の使用量は、モノマー重量に対し0.01%〜5%が好ましく、0.05%〜2%がより好ましい。
開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーの共重合体を硬化させるための、カチオン重合開始剤としては、アンモニウム、ホスホニウム、スルホニウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、アルソニウム、スチボニウム、ヨードニウムなどのカチオン、−BF、−PF、−SbF、−CFSO、−CLOなどのアニオンからなるオニウム塩や、LiPF、LiBFなどのリチウム塩が挙げられるが、特にLiPFが好ましい。
開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーの共重合体の架橋助剤として、環状エーテル、環状スルフィド、環状イミン、環状ジスルフィド、ラクトン、ラクタム、環状ホルマール、環状イミノエーテルなど単量体又は2量体を添加しても良く、添加量はポリマー重量に対して、10wt%以下が好ましく、3wt%以下がより好ましい。
非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化し、ポリマー電解質を得る場合、架橋前のポリマー溶液の調整方法は特に限定されないが、イオン液体にリチウム塩を溶解し、さらに液体、粉状または粒状のポリマーを均一に溶解してセルに注入する方法、イオン液体にリチウム塩及びポリマーを同時に溶解させてセルに注入する方法、ポリマーのみ溶媒に希釈し、リチウム塩とイオン液体を均一に溶解した後、溶媒を除去しセルに注入する方法、リチウム塩とイオン液体を均一に溶解した後、注液後に溶媒を除去する方法などがある。
架橋性ポリマーにおいて、ラジカル重合性官能基を有する化合物を含む場合は、ラジカル重合開始剤が開始剤となるが、開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーのみの共重合体ではイオン液体またはリチウム塩が架橋性ポリマーの開始剤となることから、ポリマーの反応性を考慮して液を調整する必要がある。架橋性ポリマーの硬化温度は40℃から100℃が好ましく、50℃〜80℃がより好ましい。
架橋性ポリマー、リチウム塩及びイオン液体からなる注液前の溶液は、溶媒で希釈し粘度を低下させてもよい。前記溶媒は沸点が100℃以下の非水系溶媒及び/又は200℃以上の非水系溶媒もしくはオリゴマーが好ましい。前記注液前の溶液の粘度は200mPa・sec以下であり、100mPa・sec以下が好ましく、60mPa・sec以下がより好ましい。
前記沸点が100℃以下の非水系溶媒は前記注入前の溶液とともにセルに注入後、真空下で除去されるものであり、除去後の前記溶媒の残存量は添加した溶媒に対して5%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。
前記沸点が200℃以上の非水系溶媒又はオリゴマーは、注入後留去されないものであり、前記非水系溶媒又はオリゴマーの添加量は、イオン液体、ポリマー及び前記非水系溶媒若しくはオリゴマーからなる溶液全量に対し、10%以上20%以下が好ましい。
前記沸点が100℃以下の非水系溶媒及び沸点が200℃以上の非水系溶媒又はオリゴマーを併用する場合、留去後の前記溶媒の残存量は溶液全量に対し10%以上20%以下が好ましい。
前記溶媒はイオン導電率を低下させないものが好ましく、イオン導電率の低下率は、前記溶媒で希釈していない場合に対して10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。前記溶媒としては具体的には、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、ジエチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、テトラエチレングリコール・ジメチルエーテル、ジエチレングリコール・ジブチルエーテル、トリエチレングリコール・ジメチルエーテルなどが挙げられる。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〈実施例1〉
[正極の作製]
正極活物質であるLiNi1/3Cu1/3Mn1/3100g、導電剤としてアセチレンブラック(電気化学工業(株)デンカブラック)6g、バインダーとしてPVDF((株)クレハ KFバインダー#1120 NMP 12wt%溶液)50g(固形分として6g)、分散媒としてN−メチル―2―ピロリドン(以下、「NMP」という)16.3gで希釈し固形分65wt%になるように正極塗工液を調整した。この塗工液を塗工機で厚み20μmのアルミニウム箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後ロールプレス処理を行い、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質であるメソカーボンマイクロビーズ(以下、「MCMB」という)(大阪ガスケミカル(株)MCMB25−28)80g、ハードカーボン((株)クレハ化学 カーボトロンP S(F))20g、導電剤としてアセチレンブラック(電気化学工業(株)デンカブラック)1g、バインダーとしてPVDF((株)クレハ KFバインダー#1120 NMP 12wt%溶液)41.7g(固形分として5g)、分散媒としてNMP34gを遊星ミキサーで混合し、固形分60wt%の負極塗工液を調整した。この塗工液を厚み10μmの電解銅箔上にコーティングを行い、130℃で乾燥後ロールプレス処理を行い、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
充分に乾燥した容器に、開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメチルメタクリレート74wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート26wt%の割合で仕込み、反応溶媒としてエチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=7:3(体積比)、重合開始剤としてN,N’−アゾビスイソブチルニトリルをモノマー重量に対して2500ppmを加え、乾燥窒素ガスを導入しながら65〜70℃で加熱反応後、室温まで冷却する。その後、希釈溶剤としてDECを加え、全体が均一になるまで攪拌溶解して、分子量20万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
上記で得られた正極、負極間にセパレータ(製品名:セパリオンS240P30 デグサジャパン(株))を挟んだ構造の積層体を作製し、端子を取り出すためのタブリードを溶接した後、折り返したラミネート包材に入れ、正極面積9cm、負極面積10.2cmのプレ電池を作製した。上記分子量20万のポリマーを電解液であるイオン液体のエチルメチルイミダゾリウム−FSIにリチウム塩である0.7mol/kgのLiTFSIと0.05mol/kgのLiPFを溶解し、更に電解液に対して2wt%のポリマー濃度となるようにポリマー溶液を調整し、プレセルに注入した後、開放部のラミネートをヒートシーラーで封止し、65℃の恒温槽で20時間硬化してリチウム電池を作製した。
〈実施例2〉
[正極の作製]
正極活物質をLiMn100g、導電剤を5g、バインダー溶液を58.3g、分散媒を1.4gとした以外は実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量6mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をMCMB(大阪ガスケミカル(株)MCMB10−28)90g、ハードカーボンを10g、とした以外は、実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
実施例1と同様の方法で製造し、分子量25万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
イオン液体をメチルプロピルピロリジニウム−FSI、リチウム塩をLiTFSI0.7mol/kg、LiPF0.05mol/kg、ポリマー濃度を2wt%とした以外は実施例1と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例3〉
[正極の作製]
正極活物質をLiNi0.82Co0.15Al0.03100gバインダー溶液を50.0g、分散媒を3.6gとした以外は実施例2と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をMCMB(大阪ガスケミカル(株)MCMB10−28)90g、SFG6(エィムカルジャパン(株)TIMREX)を10g、とした以外は、実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてプロピルメタクリレート20wt%、メチルメタクリレート54wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量30万の13wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレーターを製品名:BLC−1316、日本バイリーン(株)、ポリマー濃度を2wt%とした以外は実施例1と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例4〉
[正極の作製]
正極活物質をLiCoO100g、分散媒を21.2gとした以外は実施例3と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をMCMB(大阪ガスケミカル(株)MCMB10−28)100gとした以外は、実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてn−ブチルアクリレート15wt%、メチルメタクリレート55wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとしてアリルグリシジルエーテル30wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量44万の13wt%、EC:DEC=4:6(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレーターを製品名:セパリオンS450P35、デグサジャパン(株)製、リチウム塩をLiFSI0.8mol/kg、LiPF0.05mol/kg、とした以外は実施例3と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例5〉
[正極の作製]
正極活物質をLiFePO100g、バインダーをPVDF((株)クレハ KFバインダー#9130 NMP 13wt%溶液)61.5g(固形分として8g)、分散媒を84.6gとした以外は実施例2と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をMCMB(大阪ガスケミカル(株)MCMB10−28)80g、バインダーをPVDF((株)クレハ KFバインダー#9130 NMP 13wt%溶液)38.5g、分散媒であるNMPを37.2gとした以外は、実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメトキシジエチレングリコールアクリレート20wt%、メチルメタクリレート50wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとしてグリシジルメタクリレート20wt%、(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート10wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量10万の20wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
イオン液体をエチルメチルイミダゾリウム−FSI/テトラエチルアンモニウム−FSI=9/1、リチウム塩をLiTFSI0.35mol/kg、LiPF0.35mol/kg、ポリマー濃度を2.5wt%とした以外は実施例1と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例6〉
[正極の作製]
正極活物質をLiNi0.8Co0.2100g、導電剤を7g、バインダー溶液41.7g、分散媒を23.6gとした以外は実施例2と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
バインダーをPVDF((株)クレハ KFバインダー#1120 NMP 12wt%溶液)41.7gとした以外は、実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメトキシトリエチレングリコールアクリレート20wt%、メチルメタクリレート48wt%、ビニルプロピオネート2wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとしてテトラヒドロフルフリルメタクリレート30wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量50万の12wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレーターを製品名:セパリオンS240P25、デグサジャパン(株)製、リチウム塩をLiFSI0.8mol/kg、LiPF0.1mol/kg、ポリマー濃度を2wt%とした以外は実施例2と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例7〉
[正極の作製]
正極活物質をLiNi1/3Co1/3Mn1/330g、LiMn70g、導電剤をケッチンブラック(ケッチンブラックインターナショナル(株)製)3g、分散媒を2.7gとした以外は実施例3と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質のMCMBを70g、ハードカーボン30g、導電剤をVGCF(昭和電工(株))1gとアセチレンブラック1g、分散媒を34.7gとした以外は実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメトキシジエチレングリコールアクリレート20wt%、メチルメタクリレート45wt%、アリルエチルエーテル5wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート30wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量55万の12wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレーターを製品名:セルガード#3501、セルガード(株)製、リチウム塩をLiTFSI0.6mol/kg、LiPF0.05mol/kg、とした以外は実施例3と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例8〉
[正極の作製]
正極活物質をLiNi0.82Co0.15Al0.0330g、LiMn70gとした以外は実施例3と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質のMCMBを人造黒鉛(平均粒径14μm、比表面積1.3m/g)とした以外は実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメチルメタクリレート65wt%、アリルメタクリレート2wt%、ビニルアセテート7wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート26wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量30万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
リチウム塩をLiFSI0.6mol/kg、LiBF0.3mol/kg、ポリマー濃度を2wt%とした以外は実施例5と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例9〉
[正極の作製]
分散媒を4.0gとした以外は実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質を人造黒鉛(平均粒径25μm、比表面積3.1m/g)100g、バインダーをカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬(株)WS−C2%溶液)100g、スチレンブタジエンゴム水分散体(日本ゼオン(株)BM−400B40 40%溶液)5g、分散媒を水4.0g、乾燥温度を100℃とした以外は実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメチルメタクリレート74wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート20wt%、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート6wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量60万の12wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
リチウム塩をLiTFSI0.8mol/kg、LiPF60.07mol/kg、ポリマー濃度を2wt%とした以外は実施例1と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例10〉
[正極の作製]
導電剤をアセチレンブラック(電気化学工業(株)デンカブラック)6g、分散媒を4.0gとした以外は実施例7と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をハードカーボン((株)クレハ化学 カーボトロンP S(F))100gとした以外は実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメチルメタクリレート74wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート26wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量8000の25wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
リチウム塩をLiFSI0.8mol/kg、LiPF0.05mol/kg、ポリマー濃度を5wt%とした以外は実施例1と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例11〉
[正極の作製]
バインダーとしてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(第一工業製薬(株)WS−C2%溶液)100g、スチレンブタジエンゴム水分散体(日本ゼオン(株)BM−400B40 40%溶液)5g、分散媒として水32.2g、乾燥温度を100℃とした以外は実施例5と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質を人造黒鉛(平均粒径25μm、比表面積3.1m/g)80g、ハードカーボン((株)クレハ化学 カーボトロンP S(F))20g、とした以外は実施例9と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてエチルアクリレート74wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとして(3−エチル−3−オキタセニル)メチルメタクリレート26wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量30万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレータを製品名:セルガード#3501、セルガード(株)製、リチウム塩をLiFSI0.8mol/kg、LiPF0.08mol/kg、とした以外は実施例4と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例12〉
[正極の作製]
バインダーをPVDF((株)クレハ KFバインダー#9130 NMP 13wt%溶液)61.5g(固形分として8g)、分散媒を84.6gとした以外は実施例11と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質を人造黒鉛(平均粒径25μm、比表面積3.1m/g)90g、ハードカーボン((株)クレハ化学 カーボトロンP S(F))10g、とした以外は実施例9と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有しないモノマーとしてメチルアクリレート70wt%、開環重合性官能基を有するモノマーとしてグリシジルメタクリレート30wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量30万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
セパレータを製品名:セパリオンS240P30、デグサジャパン(株)製、リチウム塩をLiFSI0.8mol/kg、LiPF0.06mol/kg、とした以外は実施例4と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例13〉
[正極の作製]
バインダーをPVDF((株)クレハ KFバインダー#1120 NMP 12wt%溶液)66.7g(固形分として8g)、分散媒を79.4gとした以外は実施例12と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例12と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
実施例12と同様の方法で製造し、分子量30万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
リチウム塩をLiTFSI0.7mol/kg、LiPF0.1mol/kg、とした以外は実施例12と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例14〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
実施例12と同様の方法で製造し、分子量30万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、沈殿物を80℃で真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
リチウム塩をLiTFSI0.8mol/kg、LiPF0.05mol/kgとした以外は実施例12と同様の方法でリチウム電池を作製した。
〈実施例15〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にジグリセリンを用いた4官能性末端アクリロイル変性エチレンオキサイド80wt%、プロピレンオキサイド20wt%ランダム共重合体(分子量10,000) 3gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液を溶解し、ポリマー3wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、1wt%のアゾ化合物である2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例1と同様に作製したプレ電池に、上記ポリマー溶液を注液した後、開放部のアルミラミネートをヒートシーラーで封入し、65℃の恒温層で20時間硬化してリチウム電池を作製した。
〈実施例16〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にグリセリンを用いた3官能性末端アクリロイル変性エチレンオキサイド80wt%、プロピレンオキサイド20wt%ランダム共重合体(分子量8000)4gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液95gを溶解し、ポリマー4wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、0.3wt%の有機過酸化物である(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例15と同様に作製した。
[実施例17〉
[正極の作製]
実施例5と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例5と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にエチレンカーボネートを用いた2官能性末端メチル基変性エチレンオキサイド75wt%、ブチレンオキサイド15wt%、アリルグリシジルエーテル10wt%ランダム共重合体(分子量8000)2gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液98gを溶解し、ポリマー 2wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、0.3wt%の有機過酸化物である(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例15と同様に作製した。
〈実施例18〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にペンタエリスリトールを用いた4官能性末端アクリロイル基変性エチレンオキサイド60wt%、プロピレンオキサイド20wt%、2−(メトキシエトキシ)グリシジルエーテル20wt%ランダム共重合体(分子量9000)5gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液95gを溶解し、ポリマー5wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、0.3wt%の有機過酸化物である(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例15と同様に作製した。
〈実施例19〉
[正極の作製]
実施例7と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例7と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にヘキサメチレンジアミンを用いた4官能性末端アクリロイル基変性エチレンオキサイド80wt%、プロピレンオキサイド10wt%、2−[2−(メトキシエトキシ)エチル]グリシジルエーテルランダム共重合体(分子量10,000)5gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液95gを溶解し、ポリマー5wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、0.3wt%の有機過酸化物である(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例15と同様に作製した。
〈実施例20〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
出発物質にヘキサメチレンジアミンを用いた8官能性末端アクリロイル基変性エチレンオキサイド75wt%、プロピレンオキサイド25wt%ランダム共重合体(分子量12,000)5gと、LiFSI0.8 mol/kg、エチルメチルイミダゾリウム−FSI溶液95gを溶解し、ポリマー 5wt%溶液を調整した。さらに、熱重合開始剤として上記溶液重量に対して、0.3wt%の有機過酸化物である(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートを溶解し、硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
実施例15と同様に作製した。
〈比較例1〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
開環重合性官能基を有するモノマーとしてグリシジルメタクリレート30wt%とした以外は実施例1と同様の方法で製造し、分子量25万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
イオン液体をエチルメチルイミダゾリウム−TFSIとした以外は実施例14と同様の方法にてリチウム電池を作製した。
〈比較例2〉
[正極の作製]
実施例4と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
負極活物質をLiTi12100g、導電剤を10g、PVDFを66.7g(固形分として8g)とした以外は実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマーの製造方法]
比較例1と同様の方法で製造し、分子量25万の15wt%、EC:DEC=3:7(体積比)ポリマー溶液が得られた。これをメタノール溶媒中に加え再沈し、真空下で乾燥し、粉状のポリマーが得られた。
[リチウム電池の作製]
比較例1と同様の方法で作製した。
〈比較例3〉
[正極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、正極活物質の塗工重量5mg/cmの正極を得た。
[負極の作製]
実施例1と同様の方法で作製し、負極活物質の塗工重量5mg/cmの負極を得た。
[ポリマー溶液の調整]
実施例15と同様の方法で硬化前溶液を調整した。
[リチウム電池の作製]
イオン液体をエチルメチルイミダゾリウム−TFSIとした以外は実施例15と同様の方法にてリチウム電池を作製した。
作製したリチウム電池について、20℃における性能試験を行った。評価方法は下記のとおりである。
[性能試験]
実施例及び比較例に用いた電解液中のNaイオン及びClイオン濃度及び20℃での電池特性を表1に示す。
充放電試験装置を用いて、充電を0.5時間率、放電を1時間率の条件で、初期電池性能及び放電平均電圧を確認した。さらに、充電及び放電を1時間率の条件で200サイクルのサイクル試験を行い、サイクル試験初回の放電容量に対して容量が80%に低下するサイクル数を確認した。サイクル初回の放電容量は初期容量に対しての容量変化は1%以内のセルを使用した。表1に示すサイクル試験結果はサイクル初回の正極活物質あたりの放電容量を基準とした。
Figure 2009277413
本発明のリチウムポリマー電池は、携帯電話、ノートパソコン、携帯情報端末(PDA)、ビデオカメラ、デジタルカメラなどの各種の携帯型機器に使用することができる。さらに、電動自転車や電動自動車に搭載する中型・もしくは大型のリチウム電池にも有用である。

Claims (5)

  1. 正極と負極、前記正極と負極の間に設けたセパレータ、及びリチウム塩を含む非水電解液を架橋性ポリマーにより固体化した電解質を有するリチウム電池であって、前記非水電解液にビス(フルオロスルホニル)イミドアニオンをアニオン成分として含むイオン液体を用い、満充電時の電圧が3.6V以上、1時間率の放電レートでの放電平均電圧が2.9V以上であることを特徴とするリチウムポリマー電池。
  2. 前記イオン液体が窒素原子を含むカチオンをカチオン成分として含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウムポリマー電池。
  3. 前記非水電解液に含まれるハロゲンイオンが10ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリチウムポリマー電池。
  4. 前記架橋性ポリマーが、ラジカル重合性官能基を有する化合物、及び/又は開環重合性官能基を有するモノマー、並びに開環重合性官能基を有しないモノマーからなる重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムポリマー電池。
  5. 前記開環重合性官能基を有するモノマーと開環重合性官能基を有しないモノマーの重合体のカチオン重合開始剤が、LiPFを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムポリマー電池。
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