JP2016192435A - イオン液体、その製造方法及びその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】低粘度及び高イオン伝導を両立し得るイオン液体、その製造方法、及び、当該イオン液体の種々の用途の提供。
【解決手段】オニウムテトラフルオロホウ酸塩とオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩とを混合することを特徴とするイオン液体の製造方法。好適には、上記二種の塩におけるオニウムカチオンは、所定の化学構造のピロリジニウムカチオン又はピペリジニウムカチオンあるいはイミダゾリウムカチオンである。この製造方法により得られるイオン液体は電気二重層キャパシタの電解液等に好適に用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、複数のオニウム塩を混合してなるイオン液体、その製造方法、及びその用途に関する。
イオン液体は、従来の電解質系とは異なるユニークな特性をもつ電池電解質としての可能性や、有機・無機反応、触媒反応、生化学的反応、液−液抽出分離における環境負荷の小さい溶媒としての可能性などが検討されている。例えば、オニウム塩からなる融点の低い化合物からなるイオン液体を溶媒として含有し、この溶媒にアルカリ金属塩を溶解させてなる電解液を用いた電気二重層キャパシタが知られている。
特許文献1や特許文献2には、電解質として第四級アンモニウムテトラフルオロボレートを用いた電気二重層キャパシタが開示されている。特許文献3には、ハロゲンアニオン及びハロゲン原子を有する化合物のアニオンからなる群より選ばれた少なくとも1種のアニオンと、金属カチオンおよび有機カチオンからなる群より選ばれた少なくとも一種のカチオンとを含む溶融塩を用いた電気二重層が開示されている。特許文献4には、アニオン部位及び有機物であるカチオン部位がいずれも異なる2種類以上の有機塩の混合物からなる常温溶融塩、それを含む電解質又は電解液を用いた電気二重層キャパシタが記載されている。アニオン部位としては、ブレンステッド酸の共役塩基が記載されており、明細書中に好ましいアニオン部の記載がある。
特開2000−114105号公報 特開2008−171902号公報 特開2014−72400号公報 国際公開2003/106419号公報
特許文献1、2に記載のイオン液体を用いた電気二重層キャパシタは静電容量が必ずしも高くなく、また、内部抵抗と漏れ電流が大きい。特許文献3に記載の溶融塩を用いた電気二重層キャパシタは、金属カチオンが溶媒和してしまい、そのため電解液の粘度が向上し、内部抵抗が大きくなる。特許文献4に記載のイオン液体は粘度が十分に小さくならず、そのため該イオン液体を用いた電気二重層キャパシタは内部抵抗や漏れ電流に劣る。これらを考慮し、本発明は、低粘度及び高イオン伝導を両立し得るイオン液体、その製造方法、及び、当該イオン液体の種々の用途の提供を目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下の内容の本発明を完成した。
本発明によれば、オニウムテトラフルオロホウ酸塩とオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩とを混合することでイオン液体が製造される。上記2種のオニウム塩の少なくとも一つにおけるオニウムカチオンは好ましくは下記式(1)
Figure 2016192435
で表されるピロリジニウムカチオン又はピペリジニウムカチオンである。但し、nは4又は5であり、2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基であるかあるいは2つのRが結合して炭素数4又は5のアルキレン基を形成している。
上記2種のオニウム塩の少なくとも一つにおけるオニウムカチオンは下記式(2)
Figure 2016192435
で表されるイミダゾリウムカチオンであってもよい。但し、Zは水素原子又はメチル基であり、2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基である。
上記オニウムテトラフルオロホウ酸塩に対するオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩のモル比は好ましくは4/6〜8/2である。
上述する製造方法により得られるイオン液体もまた本発明の実施の一形態である。このイオン液体は好ましくは溶媒を含有しない。ここで、溶媒は、上記オニウム塩以外の化合物であって融点が50℃未満であるものを指す。
本発明のイオン液体は、電池の電解液、有機反応溶媒または抽出溶媒として有用であり、このイオン液体を有するデバイスもまた本発明の実施の一形態である。好ましくは、このイオン液体には上記オニウムテトラフルオロホウ酸塩と上記オニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩とを混合してなる混合物が95質量%含まれる。
本発明によれば、少なくとも所定の二種のオニウム塩を混合させて溶解した溶融塩からなるイオン液体が得られ、これは、低粘度である。それ故、このイオン液体は電気伝導性に優れ、例えば、内部抵抗を小さくすべきキャパシタの電解液として優れる。本発明のイオン液体は、2種類以上の異なる大きさのアニオンが含まれるので、このイオン液体を電解液に用いた場合には、電極やセパレータの細孔部にまで含浸しやすく、キャパシタの静電容量が大きく、かつ、漏れ電流を小さくすることができる。
本発明では、少なくとも二種類のオニウム塩が混合される。
一方のオニウム塩はオニウムテトラフルオロホウ酸塩であり、他方のオニウム塩はオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩である。
オニウムテトラフルオロホウ酸塩は、BF をアニオンとしてもつオニウム塩である。オニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩は、(SOF)をアニオンとしてもつオニウム塩である。
上記二種類のオニウム塩におけるカチオン(オニウムイオン)は特に限定は無く、好ましくは、第四級アンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン又はイミダゾリウムカチオンである。
ピロリジニウムカチオン及びピペリジニウムカチオンは、好適には、上記式(1)で表されるカチオンである。式(1)において、n=4である場合がピロリジニウムカチオンであり、n=5である場合がピペリジニウムカチオンである。式(1)における2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基であるか、あるいは、2つのRが結合して炭素数4又は5のアルキレン基を形成する。分子構造の対称性の高さから好ましくは2つのRは同じアルキル基である。
イミダゾリウムカチオンは、好適には、上記式(2)で表されるカチオンである。式(2)におけるZは水素原子又はメチル基であり、2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基である。
これら好適なオニウムカチオンのより具体的な例として、非限定的に、テトラメチルアンモニウムカチオン、エチルトリメチルアンモニウムカチオン、ジエチルジメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、ジメチルピロリジニウムカチオン、エチルメチルピロリジニウムカチオン、ジエチルピロリジニウムカチオン、ジメチルピぺリジニウムカチオン、エチルメチルピぺリジニウムカチオン、ジエチルピぺリジニウムカチオン、ジメチルイミダゾリウムカチオン、トリメチルイミダゾリウムカチオン、アゾニアスピロ[4.4]カチオン、アゾニアスピロ[4.5]カチオン、アゾニアスピロ[5,5]カチオン等が挙げられる。
上述の二種のオニウム塩におけるカチオンは同種であってもよいし、別種であってもよい。特に好ましくは、二種のオニウム塩の両方とも、上記式(1)で表わされるオニウムイオンを有する。また、別途好ましくは、二種のオニウム塩のうち、一方が上記式(1)で表わされるオニウムイオンを有し、他方が上記式(2)で表わされるオニウムイオンを有する。式(1)で表されるカチオンと式(2)で表されるカチオンとを併用することでより粘度が低いイオン液体が得られ、そのようなイオン液体を用いるキャパシタの電気特性がよくなる。
本発明によれば、イオン液体には上記二種のオニウム塩の混合物以外のオニウム塩を含んでいてもよく、その場合のオニウムカチオンとしては上記のものが例示される。上記二種のオニウム塩の混合物以外のオニウム塩におけるアニオンは特に限定は無く、非限定的に、F、Cl、I、N(FSO)(CFSO、N(CFSO 、N(CFCFSO 、N(CSO 、CFSO 、CFCFSO 、PF 、BF 、ClO 、AsF 等が挙げられる。
オニウム塩の入手については、市販品を用いてもよいし、従来公知の製造方法を適宜参照してもよいし、例えば、所望のオニウムカチオンのハロゲン化物等と所望のアニオンのアルカリ金属塩等とを水溶液下で混合して、その後、有機溶媒で所望のオニウム塩を抽出してもよい。オニウム塩を合成した場合には、再結晶法等による精製や、減圧乾燥などを施してもよい。
(混合工程)
本発明では、上述の二種のオニウム塩を混合してイオン液体を得る。混合においては、二種のオニウム塩が化学的に接触し得るようにすればよく、例えば、乾式混合であってもよいし、適宜な溶媒等を用いた湿式混合であってもよい。湿式混合の場合は、好ましくは、混合後に溶媒を留去させる。具体的な混合工程の非限定的な例は後述の実施例に記載する。
二種のオニウム塩の混合により、本発明のイオン液体を得る際における、両塩の比率については、オニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩/オニウムテトラフルオロホウ酸塩のモル比で、好ましくは4/6〜8/2である。前記範囲内では、混合物の粘度が効果的に低下することを本発明者らは見出した。
(イオン液体)
このようにして得られるイオン液体もまた本発明の実施の一形態である。本発明のイオン液体は好ましくは溶媒を含まない。ここで、「溶媒」はオニウム塩以外の化合物であって融点が50℃未満であるものをいう。溶媒を含まないことにより、イオン液体そのものの利点をより実効あらしめることができる。
しかしながら、本発明においては、粘度を調節するために溶媒を用いてもよい。溶媒の種類は特に限定は無く、公知の溶媒を適宜用いることができる。溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状炭酸エステル類;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状エステル類;テトラヒドロフランまたはその誘導体;1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジオキソランまたはその誘導体;エチレンスルフィド、スルホラン、スルトンまたはその誘導体;4−エチルフルオロベンゼン、(トリフルオロメチル)エチルカーボネート等のフッ素系溶媒等の単独又はそれら2種以上の混合物等を挙げることができる。
本発明のイオン液体には、上述の二種のオニウム塩の混合物に加えて、必ずしも好ましいとはいえないが、他の成分が含まれていてもよい。そのような他の成分としては、非限定的に、アセトニトリル、エチレンカーボネート、スルホラン、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。上述の二種のオニウム塩との混合物が本発明のイオン液体に占める割合は、好ましくは95質量%以上であり、より好ましくは、イオン液体は上述の二種のオニウム塩を混合してなるもののみからなる。
本発明では、イオン液体は、好適には電池の電解質、電解液として単独又は溶媒と混合して用いられる。電池としては一次電池であっても二次電池であってもよく、例えばリチウムイオン電池が挙げられる。用いることのできる溶媒は特に限定は無く、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、酢酸メチル、蟻酸メチル等の公知の非水有機溶媒が非限定的に挙げられる。本発明では、電解質として上述のイオン液体を用いてもよいし、これをポリマーマトリックスで固定したゲル電解質として用いてもよい。リチウムイオン二次電池等の電池の具体的な構造は従来技術を適宜参照することができ、例えば、電池の正極、負極、セパレータなどは、公知のものをそのまま使用してもよいし、電池の形状としては、例えば、円筒型、角型、コイン型、フィルム状等を挙げることができる。より具体的には、負極材料として、例えば、リチウム金属およびその合金、リチウムをドープ・脱ドープできる炭素材料や高分子材料、金属酸化物などのリチウムインターカレート化合物等が挙げられ、正極材料として、例えば、LiCoO,LiNiO,LiMn,LiMnOなどのリチウムと遷移金属の複合酸化物や、高分子材料等が挙げられる。セパレータとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の高分子材料の多孔膜などが挙げられる。集電体の材料としては、例えば、銅、アルミ、ステンレススチール、チタン、ニッケル、タングステン鋼、炭素材料等が用いられ、その形状は、箔、網、不織布、パンチドメタル等が挙げられる。
本発明では、イオン液体は、種々の有機合成反応の溶媒として用いることができる。上述のイオン液体は、水への溶解性が低く、例えば、水相及びイオン液体からなる二相系反応場を構築することもできる。本発明では、上述のイオン液体を、極性の低い有機溶媒/水/常温溶融塩からなる三相系反応場の構築のために用いてもよい。トルエン、酢酸エチル、ジエチルエーテル等の極性の低い有機溶媒に対してイオン液体は難溶性であるからである。なお、本発明では、イオン液体を反応溶媒として用い、しかる後に、分離精製用の抽出溶媒として利用してもよい。
本発明では、上述のイオン液体を有機合成反応における分離精製用の抽出溶媒として用いてもよい。例えば、金属触媒等を用いた反応混合液から反応溶媒を留去し、得られる残渣にエーテル及びイオン液体を加えると、反応生成物をエーテル相に保持させ、金属触媒等はイオン液体に保持させることができる。このようにして二相系をつくると、生成物及び触媒の分離精製が極めて容易となる。本発明では、上述のイオン液体をメッキの電解液として利用してもよい。本発明で得られるイオン液体は耐熱性が高く、液体状態の温度範囲が広く、イオン伝導性が高いため、好適である。その他、本発明では、イオン液体を、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ電解液、電気粘性流体、蓄熱媒体、触媒などとして使用してもよい。以下の実施例では、電気二重層キャパシタの製造例が示される。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、本実施例により何ら限定されるものではない。
実施例で用いる化合物について以下の記載では次の略語を用いる。
DMI−FSI:ジメチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド
EMI−FSI:エチルメチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミド
SBP−BF:5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンテトラフルオロボレート
EiPS:エチルイソプロピルスルホン
ETMA−TFSI:エチルトリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
DMI−TFSI:ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
DMI−PF:ジメチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート
(実施例1)
この実施例では、以下のようにして、DMI−FSIとSBP−BFとを混合してなるイオン液体を製造した(モル比、6:4)。
<イオン液体の調製>
まず、4つ口フラスコに水に溶解させたジメチルイミダゾリウムクロライドと、三菱マテリアル電子化成(株)製カリウムビス(フルオロスルホニル)イミドを投入し、70℃で30分間攪拌を行い、その後室温まで冷却した。そこに酢酸エチルを投入し、合成したジメチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミドを有機層に抽出した。有機層を水で洗浄した後、溶媒を留去してジメチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミドを得た。
次に、4つ口フラスコにDMI−FSIとSBP−BFとのモル比が6:4となるように、日本カーリット(株)製5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンテトラフルオロボレートと、合成したジメチルイミダゾリウムビス(フルオロスルホニル)イミドとを投入し、室温で緩やかに攪拌を行った。混合粉体は攪拌開始直後から緩やかに液状へ変化し、一晩攪拌後、均一な無色透明液体としてイオン液体(常温溶融塩)を得た。
(実施例2)
DMI−FSIとSBP−BFとのモル比を5:5に変えたことの他は実施例1と同様にイオン液体を製造した。
(比較例1、2)
DMI−FSIとSBP−BFとの混合を後述の化合物に変えた他は実施例1と同様にイオン液体を製造した。
(比較例3)
4つ口フラスコにDMI−FSIとSBP−BFとのモル比が6:4となるように、日本カーリット(株)製5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンビス(テトラフルオロメチルスルホニル)イミド(SBP−TFSI)と、日本カーリット(株)製5−アゾニアスピロ[4,4]ノナンテトラフルオロボレート(SBP−BF)とを投入し、室温で緩やかに攪拌を行った。混合粉体は一晩攪拌しても液体にはならず、固体の混合物として得られたことを確認した。
(比較例4、5)
比較例3に記載のSBP−TFSIとSBP−BFとの混合物を後述の化合物に変えたことの他は比較例3と同様にして作製し、固体の混合物をとして得られたことを確認した。
(粘度測定)
(株)トキメック製E型粘度計を用いた。まず、JS50標準液にて粘度計を校正した。その後、恒温槽を25℃に設定、装置に試料1mlを注入し、25℃における試料の粘度を測定した。25℃において固体を呈するものについての粘度は測定できなかった。
各実施例・比較例の混合物の内容と粘度測定結果は以下のとおりである。

混合物(モル比) 粘度
実施例1 DMI−FSI/SBP−BF(6:4) 45mPa・s
実施例2 DMI−FSI/SBP−BF(5:5) 48mPa・s
比較例1 DMI−TFSI/SBP−BF(6:4) 70mPa・s
比較例2 DMI−TFSI/SBP−FSI(6:4) 65mPa・s
比較例3 SBP−TFSI/SBP−BF(6:4) 固体
比較例4 ETMA−TFSI/SBP−BF(6:4) 固体
比較例5 DMI−PF/SBP−BF(6:4) 固体
以下の実施例・比較例では、電気二重層キャパシタを製造して評価した。
(実施例3)
実施例1で得たイオン液体をそのまま電気二重層キャパシタの電解液として用いた。分極性電極として、活性炭粉末(粒径20μm、比表面積2000m/g)90質量%とポリテトラフルオロエチレン粉末10質量%とをロールで混練、圧延して厚さ0.4mmのシートを作製した。このシートを、直径13mmφに打ち抜いて、円板状電極を作製した。円板状電極2枚でポリプロピレン製セパレータを挟み込み、上記電解液を真空含浸させた後、ステンレス製外装ケースに収容して、定格電圧3.2V、静電容量1.5Fのコイン型電気二重層キャパシタを完成した。
(実施例4、比較例6)
DMI−FSIとSBP−BFとの混合を、実施例4ではEMI−FSIとSBP−BFとの混合に(モル比1:1)、比較例6では溶媒をEiPSとするSBP−BFの15質量%溶液に、それぞれ変えたことの他は、実施例3と同様にコイン型電気二重層キャパシタを製造した。
(静電容量の測定)
50mA/Cellで、定格電圧2.5Vにて30分充電した後、放電電流:2mA/Cellで放電させ、2.0V〜1.0V間、つまり印加電圧の80%〜40%の放電カーブより静電容量を算出した(雰囲気温度:20℃)。
各アイテムの静電容量の測定結果は以下のとおりである。
実施例3:1.753F
実施例4:1.701F
比較例6:1.583F
(内部抵抗の測定)
50mA/Cellで2.5Vにて30min充電した後、放電電流:100mA/Cellで放電させた際の、300μsec間のI−Rドロップより内部抵抗を算出した(雰囲気温度:20℃)。
各アイテムの静電容量の測定結果は以下のとおりである。
実施例3:1.553Ω
実施例4:1.155Ω
比較例6:1.939Ω
(漏れ電流)
静電容量の測定と同様に、定格電圧2.5Vにて30分充電した後、回路中に直列接続した定格1kΩの精密抵抗の抵抗間電圧を測定することで漏れ電流を算出した(雰囲気温度:20℃)。
各アイテムの漏れ電流の測定結果は以下のとおりである。
実施例3:0.105mA
実施例4:0.108mA
比較例6:0.210mA
以上のように、本発明によれば、低粘度のイオン液体が得られ、高容量、低抵抗、低漏れ電流の電気二重層キャパシタに適した電解液が得られた。

Claims (9)

  1. オニウムテトラフルオロホウ酸塩とオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩とを混合することを特徴とするイオン液体の製造方法。
  2. 上記2種のオニウム塩の少なくとも一つにおけるオニウムカチオンが下記式(1)
    Figure 2016192435
    (但し、nは4又は5であり、2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基であるかあるいは2つのRが結合して炭素数4又は5のアルキレン基を形成している。)で表されるピロリジニウムカチオン又はピペリジニウムカチオンである請求項1記載の製造方法。
  3. 上記2種のオニウム塩の少なくとも一つにおけるオニウムカチオンが下記式(2)
    Figure 2016192435
    (但し、Zは水素原子又はメチル基であり、2つのRは各々独立に炭素数1又は2のアルキル基である。)で表されるイミダゾリウムカチオンである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 上記混合における上記オニウムテトラフルオロホウ酸塩に対するオニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩のモル比が4/6〜8/2である請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法により得られるイオン液体。
  6. 上記オニウム塩以外の化合物であって融点が50℃未満であるものを含有しない請求項5記載のイオン液体。
  7. 上記オニウムテトラフルオロホウ酸塩と上記オニウムビス(フルオロスルホニル)イミド塩とを混合してなる混合物を95質量%含む請求項5又は6記載のイオン液体。
  8. 電気二重層キャパシタの電解液、有機反応溶媒、抽出溶媒またはキャパシタの電解液である請求項5〜7のいずれか1項記載のイオン液体。
  9. 請求項5〜7のいずれか1項記載のイオン液体を電解液として有する電気二重層キャパシタ。
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