JP2009276616A - 光学シート、面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

光学シート、面光源装置、透過型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009276616A
JP2009276616A JP2008128604A JP2008128604A JP2009276616A JP 2009276616 A JP2009276616 A JP 2009276616A JP 2008128604 A JP2008128604 A JP 2008128604A JP 2008128604 A JP2008128604 A JP 2008128604A JP 2009276616 A JP2009276616 A JP 2009276616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength
transmittance
light source
optical sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008128604A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Goto
正浩 後藤
Daijiro Kodama
大二郎 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2008128604A priority Critical patent/JP2009276616A/ja
Publication of JP2009276616A publication Critical patent/JP2009276616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

【課題】紫外線を十分吸収でき、かつ、青色光の透過率の高い光学シート、これを用いた面光源装置及び透過型表示装置を提供する。
【解決手段】光制御シート15は、波長430nmの光の透過率T1と波長360nmの光の透過率T2とが、T1/T2≧160を満たすものとした。この光制御シート15は、片面に単位光学形状151が複数配列されたレンズ形状を有し、紫外線吸収剤が添加されたMBS樹脂等の熱可塑性樹脂を用いて押し出し成形等で形成されるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、光を拡散又は収束する光学シート、この光学シートを用いた面光源装置及び透過型表示装置に関するものである。
従来、液晶表示装置等の面光源装置では、発光源として冷陰極管等を用いたものが知られている。また、このような面光源装置では、発光源からの照明光を効率よく必要な範囲に拡散したり、集光したりする目的で、レンズ形状やプリズム形状等の光学形状が形成された光学シートが用いられることが知られている。
このような光学シートは、生産性向上のために、光透過性を有する透明樹脂製のシート等の基材層上に、紫外線硬化型樹脂等を用いて光学形状を形成する場合がある(例えば、特許文献1)。この紫外線硬化型樹脂は、紫外線が照射されることにより硬化する性質を有し、硬化する際には紫外線領域の光を吸収するが、形状の内部まで硬化させるために紫外線領域の光をある程度透過させるという特性を有している。そのため、紫外線硬化型樹脂を用いて光学形状を形成した光学シートでは、紫外線硬化樹脂が硬化した後も、紫外線領域の一部の光が透過する場合があった。
通常、発光源として冷陰極管等の蛍光管を用いる場合、蛍光管が発光する光には紫外線が含まれている場合が多く、紫外線が面光源装置に用いられる各種光学シートを透過して液晶パネルに到達すると、紫外線によって液晶パネルが劣化しやすい。そこで、蛍光管の観察面側に乳白板を設ける場合には、乳白板に紫外線吸収剤を添加する手法が用いられるが、十分紫外線を吸収することができなかったり、一部の光が漏れたりして、液晶パネルに紫外線が到達して液晶パネルの劣化が生じるという問題があった。また、紫外線吸収作用を有する光学シートを、蛍光管と液晶パネルとの間に新たに積層する場合には、部品点数が増加するという問題や、面光源装置の奥行き寸法が増加し、液晶表示装置の大型化を招くという問題があった。
さらに、紫外線硬化型樹脂を用いて光学形状を形成した光学シートでは、紫外線硬化型樹脂に添加される紫外線吸収剤の吸収特性の波長に対する変化が緩やかであるために、高い透過率で透過させたい可視光領域の短波長側の一部の光(青色光)が吸収される場合があった。特に冷陰極管の青色光域のピーク波長(430nm付近)の光が吸収される場合には、青色光の光量が著しく減少するため、表示される映像が黄みを帯びて観察されるという問題があった。
特許文献1には、硬化後の波長200〜330nmの領域での光線透過率が10%以下、波長360〜400nmの領域での光線透過率が30%以上となる紫外線硬化性組成物を用いて、透光性基材上にレンズ部を形成する光学シートの例が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された光学シートでは、波長360〜400nmの領域での光線透過率が30%以上であるため、十分紫外線を吸収できず、液晶パネルの劣化を招く場合があるという問題があった。
特開2001−226418号公報
本発明の課題は、紫外線を十分吸収でき、かつ、青色光の透過率が高い光学シート、この光学シートを備えた面光源装置及び透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、光を拡散又は収束する光学シートであって、波長430nmの光の透過率T1と波長360nmの光の透過率T2とが、T1/T2≧160を満たすこと、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光学シートにおいて、熱可塑性樹脂を用いて形成されていること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の光学シートにおいて、少なくとも片面にレンズ形状又はプリズム形状を有すること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光学シートにおいて、前記レンズ形状又は前記プリズム形状は、同一の断面形状が一方向に延在する単位光学形状(151)が、前記断面形状が延在する方向と直交する方向に複数配列されていること、を特徴とする光学シート(15)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学シート(15)と、光を発光する光源部(13)と、を備えることを特徴とする面光源装置(12,13,14,15,16)である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の面光源装置において、前記光源部に、蛍光管(13)が用いられていること、を特徴とする面光源装置(12,13,14,15,16)である。
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6に記載の面光源装置(12,13,14,15,16)と、透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(10)である。
請求項8の発明は、請求項7に記載の透過型表示装置において、前記透過型表示部(11)は、液晶パネルであること、を特徴とする透過型表示装置で(10)ある。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明による光学シートは、波長430nmの光の透過率T1と波長360nmの光の透過率T2とが、T1/T2≧160を満たすので、紫外線を十分吸収しながら、青色光の透過率を高く保つことができる。従って、この光学シートを液晶表示装置の面光源装置に用いた場合には、紫外線による液晶パネルの劣化を防止でき、かつ、青色光の光量を十分確保できる。
(2)熱可塑性樹脂を用いて形成されているので、成形が容易である。また、押し出し成形が可能であるので、生産性も向上できる。
(3)少なくとも片面にレンズ形状又はプリズム形状を有するので、透過する光の出射方向を任意の方向に制御可能である。
(4)レンズ形状又はプリズム形状は、同一の断面形状が一方向に延在する単位光学形状が、前記断面形状が延在する方向と直交する方向に複数配列されているので、透過する光の出射方向を配列方向において制御可能である。また、押し出し成形可能な形状となるので、作製が容易である。
(5)本発明による光学シートと、光を発光する光源部とを備える面光源装置であるので、紫外線を十分吸収し、青色の透過率の高い光を発光することができる。従って、光源部に蛍光管が用いられている場合にも、蛍光管が発光する光に含まれる紫外線を吸収できるので、液晶表示装置に用いた場合には、液晶パネルの紫外線による劣化を防止できる。
(6)本発明による面光源装置と、透過型表示部とを備える透過型表示装置であるので、映像の色温度の低下等がなく、映像が黄みを帯びることのない良好な映像を提供できる。また、透過型表示部が液晶パネルである場合に、紫外線による液晶パネルの劣化を防止でき、良好な映像を表示できる。
本発明は、紫外線を十分吸収でき、かつ、青色光の透過率の高い光学シートと、これを用いた面光源装置及び透過型表示装置とを提供するという目的を、波長430nmの光の透過率T1と波長360nmの光の透過率T2とが、T1/T2≧160を満たす光学シート、及び、この光学シートを用いた面光源装置及び透過型表示装置とすることにより実現した。
(実施形態)
図1は、本発明による透過型表示装置10の実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムとされており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、この使い分けには、技術的な意味は無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、光制御シートは、光制御板としてもよいし、光制御フィルムとしてもよい。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本実施形態の透過型表示装置10は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル11,反射板12,発光管13,乳白板14,光制御シート15等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を背面から照明して表示する透過型液晶表示装置である。なお、LCDパネル11を背面から照明する面光源装置(バックライト)としては、反射板12,発光管13,乳白板14,光制御シート15が該当している。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子により形成された透過型表示部であり、本実施形態では、対角32インチサイズ(420mm×740mm)、768×1280ドットの表示を行うことができる。LCDパネル11は、発光管13の長手方向に沿った方向が水平方向として使用され、発光管13が並ぶ方向が垂直方向として使用される。なお、理解を容易にするため、以下の明細書中では、垂直方向、水平方向と記載した場合には、使用状態における垂直方向、水平方向であるとする。
発光管13は、面光源装置(バックライト)の光源部を形成する線光源の冷陰極管である。本実施形態の発光管13は、図1中には6本のみ示したが、実際には略20mm間隔で等間隔に18本が並列に並べられている。発光管13の背面には、反射板12が設けられている。
反射板12は、発光管13の乳白板14とは反対側(背面側)の全面にわたって設けられており、背面側へ進む照明光を拡散反射して乳白板14方向(出射方向)へ向かわせ、入射光照度を均一に近付ける働きを有している。
乳白板14は、無指向性の光拡散作用を有するシート状の部材であり、発光管13の観察面側(出射側)に設けられている。本実施形態では、乳白板14は、その厚みが2mmであり、後述する光制御シート15の厚みよりも厚く、剛性も高く、面光源装置に用いられる各種光学シートを保持する機能を有している。
光制御シート15は、使用状態における観察面側(出射側)に単位光学形状151が複数配列されて形成されたレンズ形状を有する光学シートである。本実施形態では、この光制御シート15は、乳白板14の観察面側に設けられている。
単位光学形状151は、断面形状が非対称形状であり、その同一断面形状が一方向(本実施形態では、水平方向)に延在しており、光制御シート15の観察面側に、断面形状が延在する方向と直交する方向(本実施形態では、垂直方向)に複数配列されている。
図2は、本実施形態の光制御シート15を、図1中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。なお、図2は、使用状態を切断した場合と同様の配置としており、図中の上下方向が垂直(上下)方向であり、図中の左側が観察面側(LCDパネル11側)、右側が背面側(発光管13側)となるように示している。
本実施形態の単位光学形状151の形状については、頂点Tを基準として上側の上側形状151Uと、下側の下側形状151Dとに分けて説明する。
下側形状151Dは、位置Aから頂点Tまでのシート面に平行な方向の幅が0.09mm、すなわち図2に示した断面において上下方向の幅WD=0.09mmの平面(平面側)であり、シート面に対して46度の角度を持って形成されている。
上側形状151Uは、図2に示した断面において、位置Aからシート面に平行に上方へ0.189mmにある位置Bを置き、この位置Bと頂点Tとを通る半径R=0.195mmの円筒面(曲面側)である。従って、この上側形状151Uの上下方向の幅WU=0.099mmであり、この単位光学形状151が配列されるピッチPは、P=WU+WD=0.189mmとなる。
光制御シート15は、熱可塑性樹脂を用いて形成される。本実施形態の光制御シート15は、紫外線吸収剤(チヌビン329 チバガイギー社製)を添加したMBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂を押し出し成形することにより形成されている。なお、本実施形態では、光制御シート15は、MBS樹脂を用いて形成される例を示したが、これに限らず、例えば、アクリル樹脂や、MS(メタクリルスチレン)樹脂等を用いてもよい。
この光制御シート15は、波長430nmの光の透過率T1=88.29%であり、波長360nmの光の透過率T2=0.45%であり、波長430nmの光の透過率T1は、波長360nmの光の透過率T2の196.2倍、すなわち、T1/T2=196.2である。
ここで、本実施形態の光制御シート15と不図示の比較例の光制御シートを用意し、その分光透過率等を比較した。比較例の光制御シートは、アクリル樹脂製の透明樹脂シート上に、紫外線硬化型樹脂により一次元方向に複数配列された単位レンズを形成している点以外は、本実施形態の光制御シートと略同様の形態である。この比較例の光制御シートの単位レンズは、その断面形状が頂角90度の略二等辺三角形状である。
図3は、本実施形態の光制御シート及び比較例の光制御シートの分光透過率特性を示す図である。図3の横軸は波長、縦軸は透過率であり、実線で示す曲線が本実施形態の光制御シートの分光透過率特性、破線で示す曲線が比較例の光制御シートの分光透過率特性を示している。なお、図3では、紫外線領域及び可視光領域を含む波長350〜500nmの領域での分光透過率を示している。
なお、図3に示す本実施形態の光制御シート15及び比較例の光制御シートの分光透過率特性は、分光光度計 UV−2460(株式会社島津製作所製)を用いて、各波長毎の透過率を測定したものである。
一般に紫外線硬化型樹脂は、紫外線領域の光が透過することにより硬化反応を生じるので、紫外線硬化型樹脂により単位レンズを形成している比較例の光制御シートは、紫外線硬化型樹脂を硬化させるために、紫外線領域の光をある程度透過する必要がある。そして、比較例の単位レンズは、硬化した後も紫外線領域の一部の光が透過する。
そのため、図3に示すように、比較例の光制御シートでは、紫外線領域の光(波長350〜400nm)の透過率は、約68.9%〜77.6%であった。また、比較例の光制御シートでは、紫外線領域のピーク波長である波長360nmの光の透過率は、約70.4%であった。
また、一般に、紫外線硬化型樹脂に添加されている紫外線重合開始剤(紫外線吸収剤)の波長に対する吸収特性の変化が緩やかであるため、可視光領域の短波長側(波長400nm〜450nm)の光の一部が吸収され、その波長域の透過率が約77.6%〜82.3%となっていた。
これに対して、図3に示すように、本実施形態の光制御シート15では、MBS樹脂に添加された紫外線吸収剤(チヌビン329 チバガイギー社製)の紫外線の波長に対する吸収特性の変化が急峻である。そのため、本実施形態の光制御シート15は、波長377nm以下の光の透過率が約1.5%以下であったが、波長377nmを超えると波長が大きくなるにつれて透過率が大きくなり、波長400nmの光の透過率は約75.8%、波長415nmの光の透過率は約87.2%となっていた。すなわち、図3にも示すように、本実施形態の光制御シート15は、比較例の光制御シートに比べて、紫外線領域の光の透過率が低く、可視光領域の光の透過率が高かった。
ここで、本実施形態の光制御シート15及び比較例の光制御シートを、面光源装置及び透過型表示装置に用いた場合を想定する。比較例の面光源装置及び透過型表示装置は、光制御シート15に換えて比較例の光制御シートを用いている点以外は、本実施形態の面光源装置及び透過型表示装置10と略同様の形態である。
面光源装置に用いられる発光管13は、波長350〜500nmの領域において、波長360nm近傍、波長430nm近傍にピーク波長を有している。波長360nmの光は紫外線領域の光であり、波長430nmの光は、可視光領域の青色光である。
このようなピーク波長は、波長の値に数nmの差はあるにしろ、本実施形態に用いた発光管13に限らず、多くの冷陰極管等の蛍光管が有しているものである。
このようなピーク波長の光は、光の強度が大きいため、透過型表示装置に表示される映像の色温度や液晶パネルの劣化に大きな影響を与える。すなわち、紫外線領域のピーク波長である波長360nmの透過率が大きいと、LCDパネルの劣化を招きやすく、青色光である波長430nmの光の透過率が低いと、映像の色温度が低下し、色再現性が低下する。
従って、ここでは、紫外線領域及び可視光領域の短波長側の光の透過率に加え、各領域のピーク波長であるの波長360nm、波長430nmの透過率についても考察した。
図3に示すように、比較例の光制御シートでは、紫外線領域の光(波長350〜400nm)の透過率は、約68.9%〜77.6%であり、紫外線領域のピーク波長である波長360nmの光の透過率は、約70.4%であった。
従って、比較例の光制御シートでは、LCDパネルを用いる本実施形態の透過型表示装置10の面光源装置に用いた場合には、発光管13が発する紫外線を完全に吸収することができず、LCDパネル11の紫外線による劣化を招く恐れがある。
これに対して、本実施形態の光制御シート15では、図3に示すように、紫外線領域の波長350〜400nmの光の透過率は約0.35〜77.8%であり、ピーク波長である波長360nmの光に関しては、透過率を0.45%まで抑えることができる。
従って、本実施形態によれば、LCDパネル11を用いる本実施形態の透過型表示装置10の面光源装置に用いた場合には、発光管13が発光する光に含まれる紫外線を十分に吸収することができる。
また、図3より、比較例の光制御シートは、可視光領域である波長400〜450nmの光の透過率は、約77.6〜82.3%であった。比較例の光制御シートの青色光のピーク波長である波長430nmの光の透過率は、約82.3%であった。
従って、比較例の光制御シートを透過する青色光の光量が低下し、表示される映像が黄みを帯びてしまい、映像の色温度の低下を招く。特に青色光のピーク波長である波長430nmの光が吸収されて透過率が減少することにより、このような色温度の低下が著しくなることが知られている。
そこで、従来、蛍光管内の青色光を発光する蛍光体の比率を増やす等の対策が採られている。しかし、その場合には、赤色光や緑色光の発光に充てられる蛍光体の割合が減少するため、蛍光体の発光する光全体としての輝度が低下し、結果的に面光源装置の明るさ低下及び透過型表示装置の映像の輝度の低下を招くという問題があった。また、冷陰極管等の蛍光管に用いられる蛍光体の青色光の発光効率は、他の赤色光、緑色光等に比べて低いため、消費電力の増加に繋がるという問題があった。
これに対して、本実施形態の光制御シート15は、可視光領域の波長400〜450nmの光の透過率は約87%以上であり、青色光のピーク波長である波長430nmの透過率は88.29%である。
従って、本実施形態によれば、蛍光管内の青色光を発する蛍光体の比率を増加させなくとも、青色光の光量を十分得られるので、光の利用効率が向上して面光源装置及び透過型表示装置の映像の輝度を向上させることができ、消費電力を抑えることができる。
さらに、発光管13として青色光を発光する蛍光体の比率を増加させた蛍光管と本実施形態の光制御シート15と組み合わせて面光源装置に用いた場合には、青色光の光量が増加するので、青色光の色純度を向上させることができる。
これらのことから、紫外線によるLCDパネルの劣化を防止し、かつ、青色光の光量向上や面光源装置及び透過型表示装置の明るさ向上を図るという観点から、光制御シート15は、波長430nmの光の透過率をT1とし、波長360nmの光の透過率をT2とするとき、T1/T2≧160を満たすものであることが好ましい。
これは、紫外線領域、特に、ピーク波長である波長360nmの光の透過率を抑え、かつ、可視光領域の短波長側、特にピーク波長である波長430nmの光の透過率を向上させることにより、LCDパネルの劣化防止と、光の利用効率向上による面光源装置及び透過型表示装置の輝度向上又は青色の色純度の向上を両立できるからである。
上述した比較例の光制御シートでは、波長430nmの光の透過率T1は、波長360nmの光の透過率T2の約1.17倍、すなわち、T1/T2=82.3/70.4≒1.17であり、T1/T2≧160を満たしていない。
これに対して、本実施形態の光制御シート15では、波長430nmの光の透過率T1は、波長360nmの光の透過率T2の196.2倍、すなわち、T1/T2=88.29/0.45=196.2であり、T1/T2≧160を満たしている。
以上のことから、光制御シート15は、波長430nmの光の透過率をT1とし、波長360nmの光の透過率をT2とするとき、T1/T2≧160を満たすものであることが好ましい。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、光制御シート15の観察面側に複数配列される単位光学形状151の断面形状は、垂直(上下)方向において非対称な形状である例を示したが、これに限らず、例えば、断面形状が楕円形の一部や、円形の一部であってもよいし、略二等辺三角形等であってもよい。
例えば、単位光学形状の断面形状が頂角を90°とする二等辺三角形形状である場合、発光管13から発せられた光の一部が、単位光学形状から出射する際に全反射して再び光源側に戻されて再利用される。そのため、発光管13からの紫外線を含む光が、光制御シートを透過せず、複数回光制御シートに入射することとなる。
このような単位光学形状の場合、紫外線硬化型樹脂を用いて単位光学形状を形成すると、複数回入射する光によって、画像が黄色みを帯びて観察されるといった画像の色温度の低下が発生するが、本発明を適用することにより、このような画像の色温度の低下を効果的に低減することができる。
(2)本実施形態では、光制御シート15は、1層押し出し成形によって形成される例を示したが、これに限らず、例えば、基材層となる透明樹脂層と、レンズ形状を有するレンズ層とが積層された状態で同時に形成する2層押し出し成形等で形成してもよい。この場合、紫外線吸収剤は、基材層及びレンズ層に添加してもよいし、基材層又はレンズ層のどちらか1層に添加してもよい。
(3)本実施形態では、面光源装置の発光管13よりも観察面側(LCDパネル11側)に、乳白板14,光制御シート15が設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、光制御シート15の観察面側等に、光制御シート15と略同様の形態であるが、単位光学形状151の配列される方向が、光制御シート15とは直交する方向(水平方向)に配列された第2の光制御シートを設けてもよい。この場合、光制御シート15と第2の光制御シートとによって、直交する2方向で視野角の制御が可能である。
本発明による透過型表示装置10の実施形態を示す図である。 本実施形態の光制御シート15を、図1中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。 本実施形態の光制御シート15及び比較例の光制御シートの分光透過率特性を示す図である。
符号の説明
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14 乳白板
15 光制御シート
151 単位光学形状

Claims (8)

  1. 光を拡散又は収束する光学シートであって、
    波長430nmの光の透過率T1と波長360nmの光の透過率T2とが、
    T1/T2≧160
    を満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートにおいて、
    熱可塑性樹脂を用いて形成されていること、
    を特徴とする光学シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光学シートにおいて、
    少なくとも片面にレンズ形状又はプリズム形状を有すること、
    を特徴とする光学シート。
  4. 請求項3に記載の光学シートにおいて、
    前記レンズ形状又は前記プリズム形状は、同一の断面形状が一方向に延在する単位光学形状が、前記断面形状が延在する方向と直交する方向に複数配列されていること、
    を特徴とする光学シート。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学シートと、
    光を発光する光源部と、
    を備えることを特徴とする面光源装置。
  6. 請求項5に記載の面光源装置において、
    前記光源部に、蛍光管が用いられていること、
    を特徴とする面光源装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の面光源装置と、
    透過型表示部と、
    を備える透過型表示装置。
  8. 請求項7に記載の透過型表示装置において、
    前記透過型表示部は、液晶パネルであること、
    を特徴とする透過型表示装置。
JP2008128604A 2008-05-15 2008-05-15 光学シート、面光源装置、透過型表示装置 Pending JP2009276616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128604A JP2009276616A (ja) 2008-05-15 2008-05-15 光学シート、面光源装置、透過型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128604A JP2009276616A (ja) 2008-05-15 2008-05-15 光学シート、面光源装置、透過型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009276616A true JP2009276616A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41442107

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008128604A Pending JP2009276616A (ja) 2008-05-15 2008-05-15 光学シート、面光源装置、透過型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009276616A (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001226418A (ja) * 2000-02-14 2001-08-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光学シート用紫外線硬化性組成物及び光学シート
JP2003303508A (ja) * 2002-04-08 2003-10-24 Daicel Chem Ind Ltd 面光源装置および液晶表示装置
JP2003311907A (ja) * 2002-04-26 2003-11-06 Mitsubishi Polyester Film Copp ディスプレイ用ポリエステルフィルム
WO2006036032A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Sony Corporation 光学シート、バックライトおよび液晶表示装置
JP2006098525A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Hitachi Maxell Ltd 光学部品及びその製造方法並びに当該方法で製造された光学部品を有する液晶表示装置
JP2006119245A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Dainippon Printing Co Ltd 集光シート、面光源装置
JP2006179460A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Chi Mei Optoelectronics Corp バックライトモジュールと液晶表示装置
JP2007271953A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toppan Printing Co Ltd レンズアレイシートおよび透過型スクリーン
JP2007304460A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 光学シート、バックライトユニット及び液晶表示装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001226418A (ja) * 2000-02-14 2001-08-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光学シート用紫外線硬化性組成物及び光学シート
JP2003303508A (ja) * 2002-04-08 2003-10-24 Daicel Chem Ind Ltd 面光源装置および液晶表示装置
JP2003311907A (ja) * 2002-04-26 2003-11-06 Mitsubishi Polyester Film Copp ディスプレイ用ポリエステルフィルム
JP2006098525A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Hitachi Maxell Ltd 光学部品及びその製造方法並びに当該方法で製造された光学部品を有する液晶表示装置
WO2006036032A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Sony Corporation 光学シート、バックライトおよび液晶表示装置
JP2006119245A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Dainippon Printing Co Ltd 集光シート、面光源装置
JP2006179460A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Chi Mei Optoelectronics Corp バックライトモジュールと液晶表示装置
JP2007271953A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Toppan Printing Co Ltd レンズアレイシートおよび透過型スクリーン
JP2007304460A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Toppan Printing Co Ltd 光学シート、バックライトユニット及び液晶表示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6575100B2 (ja) 導光部材、面光源装置及び表示装置
JP2007249052A (ja) 光制御フィルム、照明装置、および表示装置
JP4779893B2 (ja) 面光源装置と透過型表示装置
JP5140745B2 (ja) 照明装置及び導光板
JP2018205414A (ja) 光学構造体、表示装置
JP4335895B2 (ja) 面光源装置、透過型表示装置
JP2010044270A (ja) 光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
US20140176871A1 (en) Display apparatus
JP2007133196A (ja) 光収束シート、面光源装置
JP2011215399A (ja) プリズムシート、透過型スクリーン、背面投射型表示装置
JP5278526B2 (ja) 面光源装置、透過型表示装置
JP2011033643A (ja) 光路変更シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2010044269A (ja) 光拡散板、光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置
JP2008096904A (ja) 面光源装置、透過型表示装置
JP2007139961A (ja) 光制御シート、面光源装置
JP5170273B2 (ja) 面光源装置と透過型表示装置
JP2009276616A (ja) 光学シート、面光源装置、透過型表示装置
JP2009271379A (ja) 透過型表示装置
JP2017120714A (ja) 面光源装置、映像源ユニット、及び表示装置
JP2011060455A (ja) 照明ユニット及び表示装置
JP6395027B2 (ja) 照明装置および照明看板装置
JP5311034B2 (ja) 光源装置、バックライトユニット、およびディスプレイ装置
JP5018072B2 (ja) 光学シートとそれを用いたバックライト・ユニットおよびディスプレイ
JP4910946B2 (ja) 光制御シート、面光源装置、透過型表示装置
JP6089429B2 (ja) 表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120731

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130507

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130617

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140107