JP6089429B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示パネルを背面側から照明して映像を表示する透過型の表示装置に関するものである。
近年、面光源装置等によって背面側から液晶表示パネルを照明して映像を表示する透過型の表示装置の普及には目覚ましいものがある。このような表示装置に用いられる面光源装置としては、エッジライト型、直下型等のものが知られている。
エッジライト型の面光源装置は、光源部と、光源部からの光を導光する導光板と、導光板からの光の進行方向を制御する各種光学シート等を備え、光源部は、導光板の少なくとも一端面に面する位置に配置されている。
このようなエッジライト型の面光源装置は、各種光学シートの背面側に光源部を配置する直下型の面光源装置に比べて、面光源装置の厚さを薄くできる等の利点がある。また、このようなエッジライト型の面光源装置やこれを備える表示装置の光学性能を向上させるための各種開発も、盛んに行われている(例えば、特許文献1)。
特開2007−227405号公報
しかし、導光板の厚みは、光源からの光の有効利用を図るために、光源の発光部の幅よりも大きく設けられる傾向がある。そのため、導光板の厚みは、他の光学シート類の厚みと比較して、非常に厚くなり、面光源装置及び表示装置の薄型化、軽量化が困難であった。また、導光板の材料費が高くなるため、生産コストの低減も難しかった。さらには、導光板を支持するための特別な支持構造を設ける必要等が生じる場合があった。
また、表示装置として、輝度が高く、明るさムラのない良好な映像を表示することは常々求められる課題である。
一般的に、液晶表示パネルは、その厚み方向における光の入光側と出光側に、特定の偏光成分のみを透過し、それ以外の偏光成分を吸収する偏光板を備えている。従って、光源部からの光が無偏光状態であった場合には、面光源装置から出射した光の約半分が、入射側に設けられた偏光板によって吸収されてしまう。
そこで、映像の輝度を高めるために光源部の出力を上げると、消費電力の増大や筐体内の温度の上昇による光学シートの湾曲等を招き、好ましくない。そのため、光源部から出射した光の利用効率向上及び輝度の向上を実現することが求められている。
本発明の課題は、軽量化及び薄型化でき、かつ、輝度が高く、明るさの均一性の高い表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、光の入射方向に依存した指向性を持つ反射特性を有する反射板(23)と、前記反射板に対面する位置に設けられる液晶透過型表示部(11)と、前記液晶透過型表示部と前記反射板との間の領域に、側方から光を出射する光源部(20)と、を備え、前記液晶透過型表示部は、前記反射板に対面する位置に設けられ、前記反射板側に凸となる単位光学要素(171)が複数配列された偏向光学シートと、前記偏向光学シートの前記反射板側とは反対側に設けられる第1偏光子(15)と、前記第1偏光子の前記反射板側とは反対側に設けられる第2偏光子(13)と、前記第1偏光子と前記第2偏光子との間に設けられる液晶層(12)と、を備え、前記偏向光学シートと前記第1偏光子とが、一体に積層されており、前記光源部は、特定の偏光成分をそれ以外の偏光成分に比べて多く含み、前記単位光学要素の配列方向に沿って進む光を出射し、前記特定の偏光成分の偏光軸は、前記第1偏光子の透過軸に平行であること、を特徴とする表示装置(1)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記単位光学要素(171)の配列方向において、前記光源部(20)と対面する位置に設けられた第2反射板(24)を備えること、を特徴とする表示装置(1)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、前記単位光学要素は、三角柱状であり、一方の面から入射した光の少なくとも一部を、他方の面で全反射して、前記第1偏光子(15)側へ向けること、を特徴とする表示装置(1)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示装置において、前記偏向光学シート(17)と前記第1偏光子(15)との間には、光を拡散する作用を有する光拡散シート(16)を備えること、を特徴とする表示装置(1)である。
本発明によれば、軽量化及び薄型化でき、かつ、輝度が高く、明るさの均一性の高い良好な表示装置とすることができる。
実施形態の表示装置1の斜視図である。 実施形態の表示装置1の断面図を示している。 実施形態の反射板23の反射特性を示す図である。 実施形態の下偏光板14の斜視図である。 実施形態の単位光学要素171の断面形状を示す図である。 実施形態の光源部20が発する偏光と下偏光板14の偏光シート15との関係を説明する図である。 S波とP波との反射率と入射角度との関係の一例を示す図である。 変形形態の単位光学要素171の断面形状を示す図である。 変形形態の単位光学要素171の断面形状を示す図である。 変形形態の表示装置2を示す図である。 比較例の表示装置4の構成を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉は、一般的に、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無い。従って、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、シート面(板面,フィルム面)とは、各シート(板,フィルム)において、そのシート(板,フィルム)全体として見たときにおける、シート(板,フィルム)の平面方向となる面を示すものであるとする。
さらに、本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能が奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含んでいるものとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の表示装置1の斜視図である。
図2は、本実施形態の表示装置1の断面図を示している。図2では、後述するX方向及びZ方向に平行な断面を示している。
本実施形態の表示装置1は、液晶表示装置であり、液晶表示パネル11と、液晶表示パネル11の背面側(観察者O側とは反対側)に所定の距離をあけて配置される反射板23と、液晶表示パネル11と反射板23との間の領域に側方から光を照射する光源部20と、光源部20に対向する位置に設けられる第2反射板24とを備えている。
この表示装置1において、反射板23、第2反射板24、光源部20、液晶表示パネル11に設けられる後述の偏向光学シート17及び光拡散シート16により構成される部分が、所謂、面光源装置に相当する。
なお、図1を含め以下の図中及び以下の説明において、理解を容易にするために、表示装置1の使用状態において、表示装置1の観察画面に平行であって互いに直交する2方向をそれぞれ、X方向(X1−X2方向)及びY方向(Y1−Y2方向)とし、観察画面に直交する方向をZ方向(Z1−Z2方向)とする。
このとき、液晶表示パネル11に対して、光は、Z1側(背面側)から入光し、Z2側(観察者側)へ出光する。また、観察者Oは、観察者側となるZ2側から背面側となるZ1側に向けて、表示装置1(液晶表示パネル11)の画面の表示を視認する。
本実施形態の表示装置1において、「正面方向」とは、液晶表示パネル11の最も観察者側(最出光側)の面によって形成される表示装置1の表示面11aへの法線方向であり、後述する下偏光板14の板面への法線方向や、偏向光学シート17のシート面への法線方向等と一致する。
本実施形態において、液晶表示パネル11は、Z方向から見てその外形が四角形形状であり、液晶表示パネル11の表示面11aは、Z方向から見て四角形形状である。この液晶表示パネル11及び液晶表示パネル11を構成する各部材は、Z方向から見て、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺を有している。
液晶表示パネル11は、液晶透過型表示部であり、Z1側(入光側)に配置された下偏光板14と、Z2側(出光側)に配置された上偏光板13と、この下偏光板14と上偏光板13との間に配置される液晶層12とを有している。この液晶表示パネル11の各部材の詳細については、後述する。
以下、表示装置10を反射板23、第2反射板24、光源部20、液晶表示パネル11について、順に、説明する。
反射板23は、光を反射する作用を有する部材である。この反射板23は、Z方向において、液晶表示パネル11の入光側(Z1側)の面に対面する位置に所定の距離をあけて配置されている。
反射板23は、その液晶表示パネル11側(Z2側)の面が光を反射する反射面231となっており、反射面231へ入射する光を、液晶表示パネル11側に向けて反射する。反射板23は、少なくともその反射面231が高い反射率を有する材料により形成されている。
図3は、本実施形態の反射板23の反射特性を示す図である。
図3において、特定の方向からの入射光が完全拡散反射する反射特性を破線で示し、光の入射方向に依存した指向性を持って反射する反射特性を実線で示している。
この反射板23は、図3に実線で示すように、光の入射方向に依存した指向性を持って反射する反射特性を有しており、その反射光においては、鏡面反射成分が最も多く含まれる。
なお、反射板23は、その反射面231での反射光が拡散反射成分を有さず、鏡面反射成分のみである反射特性を有する形態とすることが、後述する光源部20からの光の偏光軸を維持する観点から好ましい。また、上述のように、反射光が鏡面反射成分を多く含み、かつ、拡散反射成分も含む反射板23とする形態とすることにより、輝度ムラ低減等の効果が得られる。従って、反射板23は、所望する光学特性に応じて、その反射特性を適宜選択してよい。
反射板23の鏡面光沢度は、X方向に平行となる面内を進んで入射角60°で入射する入射光を用いてJIS Z8741に準拠して測定した場合に、その値が24以上となることが、X方向における明るさを均一化する観点から好ましい。反射板23の反射面231は、平滑面である場合にさらに効果的にX方向における明るさの均一化を実現することができる。
なお、「平滑」とは、光学的な意味合いでの平滑を意味するものであり、例えば、反射板23の反射面231の十点平均粗さRz(JIS B0601−1982)が最短の可視光波長(0.38μm)以下となっていれば、十分、平滑である。
反射板23として、例えば、反射面231が銀で構成され、鏡面反射機能を有する部材や、反射面231の表面粗さが低い又は平滑であって光沢を有する白色の樹脂シート部材や、内部に拡散材等を含有する部材等を用いることができる。
また、反射板23は、光の入射方向に依存した指向性を持つ反射特性を有するのであれば、拡散反射機能を有していてもよい。例えば、エンボス加工等によって、反射板23の反射面231が凹凸形状を有する形態としてもよいし、反射面231にヘアライン加工が施されていてもよいし、反射面231上に、プリズム形状、レンズ形状、マイクロレンズ等の光学要素が設けられていてもよい。
次に、光源部20について説明する。
光源部20は、液晶表示パネル11を背面側(Z1側)から照明する光を発する部分である。図1及び図2に示すように、光源部20は、液晶表示パネル11のX1側端部近傍に配置されている。この光源部20は、特定の偏光成分を多く含む光を出射するものが好ましく、特定の偏光軸を有する偏光のみを出射するものがさらに好ましい。
本実施形態の光源部20は、特定の偏光軸を有する偏光を出射する。Z方向から見て、光源部20から出射する偏光の偏光軸は、後述する下偏光板14の偏光シート15を透過する偏光成分の偏光軸に平行である。
また、本実施形態の光源部20は、複数配列された発光部21を有している。
発光部21は、光を発する部分である。本実施形態では、発光部21として、点光源であるLED(Light Emitting Diode)を用いており、この発光部21(LED)が、Y方向に複数配列されている。
なお、発光部121としては、上述のような偏光成分に偏りを有する光を発するものであれば、上記LEDに限らず、各種点光源、線光源を適宜使用することができる。
本実施形態の光源部20は、従来のエッジライト型の面光源装置を備える表示装置と同様に、液晶表示パネル11の外輪郭に沿って、この外輪郭の外方に位置しており、Z方向から見て、液晶表示パネル11のX1側端部の外方に位置し、液晶表示パネル11(厳密には、液晶表示パネル11の映像を表示する表示面11aとなる領域)と重ならない位置に設けられている。また、本実施形態の光源部20は、Z方向において、偏向光学シート17と反射板23との間となる位置に設けられている。
従って、光源部20は、反射板23と偏向光学シート17との間の領域に、側方(X1側)から光を投射可能である。光源部20から出射した一次光は、X方向においてX1側からX2側へ進む。
なお、発光部21からの光の利用効率の向上を図る目的から、図2に二点鎖線で示すように、X1側端部の光源部20の外部側に、液晶表示パネル11と反射板23との間の隙間を塞ぐように反射部材25を設けてもよい。
また、上述のように、本実施形態では、光源部20(発光部21)が特定の偏光軸を有する偏光を発するものとしたが、これに限らず、例えば、発光部21が発する光が所定の偏光成分を多く含むような偏光成分の偏りを有する光を発する形態としてもよい。また、光源部20は、発光部21が無偏光状態の光を発し、光源部20のX2側に、入射した光を直交する偏光成分(P波及びS波)に分解し、一方の偏光成分(透過軸に平行な偏光軸を有する偏光成分)のみを透過させる機能(偏光分離機能)を有する不図示の偏光シートを備える形態としてもよい。
本実施形態の発光部21が発する光は、指向性を有している。
一般的には、ある光源から射出される光は、特定の方向pdにピーク光度を持つ。そして、その特定の方向pdに対してなす角度が大きくなるにつれて、光度の値はしだいに低下していく傾向を有する。そのため、発光部21の配置は、発光部21の指向性(配光特性、即ち、光度の角度分布)を考慮して決定される。なお、以下の本明細書では、ピーク光度をもたらす特定の方向pdを「光軸」と呼ぶ。
図2に示すように、本実施形態の表示装置1では、XZ面に平行な断面において、光源部20から出射する光の光軸pdは、X方向に平行であり、Z方向において偏向光学シート17と反射板23との間に位置し、偏向光学シート17及び反射板23に接触しない構成となっている。
次に、第2反射板24について説明する。
第2反射板24は、光を反射する機能を有する板状又はシート状の部材である。この第2反射板24は、図1及び図2等に示すように、X方向において光源部20と対面する位置に、液晶表示パネル11(偏向光学シート17)のX2側端部と反射板23のX2側端部との間を塞ぐように設けられている。この第2反射板24は、そのX1側(光源部20に対向する側)の面が、反射面241となっている。
第2反射板24を設けることにより、X2側の端部において液晶表示パネル11と反射板23との間から光が漏れることを防止でき、光の損失を効果的に低減して光の利用効率を向上させることができる。
また、図2に示す断面において、上述のように、光源部20の光軸pdは、偏向光学シート17と反射板23との間に位置し、第2反射板24に到達するように構成されている。そのため、光源部20から出射した光の多くが、第2反射板24の反射面241で反射される。従って、第2反射板24は、X2側に配置された光源部のように機能することができ、光量の低下が生じやすい光源部20からの距離が遠い側(X2側)の明るさを確保し、X方向における明るさを均一化することができる。
第2反射板24の反射面241は、反射による光の損失を抑制し、明るさの均一化を図る観点から、JIS Z8741に準拠して測定された鏡面光沢度が、前述の反射板23の反射面231の鏡面光沢度以上であることが好ましい。また、反射面241が平滑であることがより好ましく、第2反射板24が鏡面反射機能を有していることがさらに好ましい。
なお、明るさの均一性を向上させる観点から、第2反射板24の反射面241は、X方向においてX1側に対して、α>90°となる角度αをなすように配置されることが好ましい。このような第2反射板24が配置されることにより、光源部20から出射して光軸pdに沿って進む光は、その反射面241で反射され、液晶表示パネル11(偏向光学シート17)に直接入射することができる。従って、反射損失を低減しながら、X方向における明るさを効果的に均一化できる。
ここで、光源部20から出射した光について説明する。
図2に示すXZ面に平行な断面において、上述のように光源部20から発せられる光の光軸pdは、X方向に平行であり、第2反射板24の反射面241へ向けて延びている。
従って、光源部20から出射する多くの光L1が、他の部材に入射することなく、第2反射板24の反射面241で反射して液晶表示パネル11へ入射する。
また、光源部20から光軸pdに対して角度をなす方向に出射する一部の光L2は、他の部材に入射することなく、液晶表示パネル11に入射する。さらに、光源部20から光軸pdに対して角度をなす方向に出射する一部の光L3は、他の部材に入射することなく反射板23の反射面231で反射して液晶表示パネル11に入射したり、第2反射板24の反射面241で反射したりして液晶表示パネル11に入射する。
本実施形態の反射板23と液晶表示パネル11の間には、他の部材等が設けられていない。従って、光が他の部材を透過する場合に生じる光量の損失を低減し、かつ、X方向における明るさを効果的に均一化できる。
また、本実施形態の表示装置1は、光源部20からの光の導光方向(X方向)における光量分布を均一化させるための導光板が設けられていない。
しかし、本実施形態では、上述のように、光源部20から離れたX2側の領域においても、液晶表示パネル11に入射する光の量を確保することができ、液晶表示パネル11のX方向における各位置に入射する光量の分布を均一化できる。さらに、導光板を備えていないので、表示装置1の軽量化や薄型化も図ることができる。
また、本実施形態の反射板23は、光の入射方向に依存した指向性を持つ反射特性を有しているので、反射板23で反射した光は、その多くがX方向に沿って進み続ける。このため、光量が少なくなってしまう傾向のある光源部20とは離れた領域(X2側)においても、液晶表示パネル11に入射する光の量を確保することができ、X方向における明るさを均一化できる。
さらに、光源部20から出射した光は、偏光であり、反射板23の反射面231での拡散反射等によって、一部の光の偏光軸が変化する。しかし、反射板23と液晶表示パネル11の間には、導光板や光学シート類等の他の部材等が設けられていないので、光源部20から出射した偏光を略維持したまま液晶表示パネル11へ入射させ、透過させることができる。
次に、液晶表示パネル11の各部について説明する。
液晶表示パネル11は、前述のように、入光側(Z1側)に位置する下偏光板14及び出光側(Z2側)に位置する上偏光板13と、Z方向においてこれらの偏光板の間に設けられる液晶層12とを有している。
液晶層12は、不図示の2枚のガラス基板と、このガラス基板の間に封入され、マトリクス状に配列された複数の液晶セルとを有している。この液晶セルは、1つの画素を形成する領域ごとに電界印加され、この電界印加によって、液晶セルの配向方向が変化する。
上偏光板13は、入射した光を直交する偏光成分に分解し、一方の偏光成分を透過させ、もう一方の偏光成分を吸収する機能(吸収型の偏光分離機能)を有する偏光子である。
下偏光板14は、入射した光を直交する偏光成分に分解し、一方の偏光成分を透過させ、もう一方の偏光成分を吸収する機能(吸収型の偏光分離機能)を有し、かつ、入射した光の進行方向を制御する作用を有する部材である。本実施形態の下偏光板14は、偏光シート15、光拡散シート16、偏向光学シート17が一体に積層されている。
この下偏光板14(偏光シート15)の透過軸と上偏光板13の透過軸とは、Z方向(正面方向)から見て、直交している。
本実施形態では、下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分は、電界印加された液晶セルを通過する際にはその偏光方向(偏光軸)を90°回転させ、電界印加されていない液晶セルを通過する際にはその偏光方向を維持する。従って、液晶セルへの電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分が、上偏光板13を透過するか、あるいは、上偏光板13で吸収されて遮断されるかを制御できる。そして、このような液晶セルへの電界印加により、液晶表示パネル11では、光の透過又は遮断を画素ごとに制御し、映像を表示可能とする。
下偏光板14について、以下に詳しく説明する。
図4は、本実施形態の下偏光板14の斜視図である。
下偏光板14は、図4等に示すように、Z方向において、液晶層12側(Z2側)から順に、偏光シート15と、光拡散シート16と、偏向光学シート17とを有し、これらが一体に積層されている。
光拡散シート16及び偏向光学シート17は、偏光シート15を外部から保護する保護層(保護シート)としての機能も有している。また、偏向光学シート17は、液晶表示パネル11の最入光側(Z1側)の面を形成している。
反射板23と偏向光学シート17との間(厳密には、反射面231と後述する単位光学要素171の頂点との間)には、距離D(図2参照)の空間が設けられている。
偏向光学シート17は、樹脂製のシート状の部材であり、光源部20からの光の進行方向とZ方向(正面方向)とがなす角度が全体的に小さくなるように、その光の進行方向を変化させる集光機能(偏向機能)を有している。
この偏向光学シート17は、基部172と、基部172のZ1側に形成される複数の単位光学要素171とを有している。
基部172は、XY平面方向において連続している部分であり、この偏向光学シート17のベースとなる部分である。
単位光学要素171は、図2や図4等に示すように、Z1側に凸となる柱状であり、Y方向を長手方向とし、X方向に平行に複数配列されている。
図5は、本実施形態の単位光学要素171の断面形状を示す図である。図5では、単位光学要素171のXZ面に平行な断面を示している。
図5に示すように、単位光学要素171の配列方向(X方向)に平行であって下偏光板14の厚み方向(Z方向)に平行な断面(XZ面に平行な断面)における断面形状は、三角形形状である。
図2や図5等に示すように、単位光学要素171は、例えば、X1側から一方の面171aに入射した光L4を、他方の面171bで全反射させ、Z方向(正面方向)もしくはZ方向となす角度が小さくなる方向へ向ける集光作用を有し、正面方向輝度の向上に寄与する。なお、単位光学要素171は、X2側から面171bに入射した不図示の光についても、他方の面171aで全反射させ、Z方向(正面方向)もしくはZ方向となす角度が小さくなる方向へ向ける集光作用を有する。この単位光学要素171の集光作用は、主として、単位光学要素171の配列方向(X方向)と平行な光の成分に対して機能する。
単位光学要素171の断面形状や屈折率等は、所望する単位光学要素171の集光作用に応じて、適宜調整可能である。
なお、光源部20から出射した光の偏光軸は、単位光学要素171の集光作用に関わらず維持される。
光拡散シート16は、光透過性を有する母材中に分散された拡散材等の拡散成分を含有し、光を拡散する作用を有する部材である。
この光拡散シート16は、偏向光学シート17で集光された光を拡散する作用を有している。これにより、偏向光学シート17により集光された後の輝度の角度分布を滑らかに変化させることができる。
光拡散シート16は、上述のように、内部に拡散成分を含有する形態とすることが、拡散作用大きさ(拡散の強さ)や拡散の均一性等の観点から好ましい。
例えば、表面をマット面化したり、表層部に粒状物をコーティングする等によって表面をマット面化したりする形態の光拡散シートでは、拡散されずに抜けしてしまう光が生じやすい。しかし、本実施形態の光拡散シート16のように、内添された拡散成分を有する場合には、その平面方向(XY面方向)だけでなく厚さ方向(Z方向)にも拡散成分が分散しているので、光拡散シート16に入射した光は、高い確率で、一回以上拡散成分に衝突させ、その進行方向を変化させることができる。
このような光拡散シート16を設けることにより、明るさムラを低減し、表示面の面内の明るさの均一性を向上し、かつ、視野角を適度に広げることができる。
光拡散シート16は、その厚みや、含有する拡散成分の形状や粒径、母材となる樹脂材料と拡散成分との屈折率差、拡散成分の濃度や特性等を適宜設定することにより、その拡散作用の大きさ(強さ)を調節可能である。
本実施形態の光拡散シート16及び偏向光学シート17は、共押し出し成型等により一体に積層されて形成されている。
偏向光学シート17を形成する透明樹脂や光拡散シート16の母材となる樹脂としては、例えば、PC(ポリカーボネート樹脂)、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができる。
また、光拡散シート16の拡散材分としては、有機又は無機粒子等を使用できる。
偏光シート15は、入射した光を直交する偏光成分(P波及びS波)に分解し、一方の偏光成分(偏光シート15の透過軸に平行な偏光軸を有する偏光成分)を透過させ、もう一方の偏光成分(偏光シート15の吸収軸に平行な方向、即ち、透過軸に直交する方向の偏光軸を有する偏向成分)を吸収する機能(吸収型の偏光分離機能)を有する偏光子である。従って、下偏光板14の偏光分離機能は、この偏光シート15によるものである。
この偏光シート15は、光源部20が発する光が多く含む特定の偏光成分の偏光軸と、平行な偏光軸を有する偏光成分を透過する。
本実施形態の偏光シート15と、光拡散シート16及び偏向光学シート17とは、所謂、「水貼り」により、水又は各種添加剤を含有した水溶液等を介して一体に積層している。しかし、これに限らず、不図示の接着層により接着してもよい。この接着層は、種々の接着剤を用いて形成することができ、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水性接着剤を用いて形成してもよい。なお、ここでの「接着」とは、粘着や糊付けを含む概念であり、同様に、「接着剤」とは、粘着剤や糊を含む概念であるとする。
図6は、本実施形態の光源部20が発する偏光と下偏光板14の偏光シート15との関係を説明する図である。図6では、Z方向から見た様子を示し、理解を容易にするために、光源部20及び下偏光板14の偏光シート15のみを示している。
光源部20がS波(S偏光)を出射する場合には、図6(a)中に矢印P1で示すように、下偏光板14の偏光シート15は、その透過軸をY方向に平行とする。
また、光源部20がP波(P偏光)を出射する場合には、図6(b)中に矢印P2で示すように、下偏光板14の偏光シート15は、その透過軸をX方向に平行とする。
本実施形態の表示装置1では、光源部20から出射した光(偏光)の多くが、その偏光方向(偏光軸)を保ったまま偏向光学シート17等を透過して偏光シート15に入射する。従って、このような構成とすることにより、光源部20から出射した光の多くが、下偏光板14の偏光シート15を透過して、液晶層12へ入射することができる。よって、偏光シート15で吸収される光量を低減し、光の利用効率を高め、明るい映像を表示できる。
本実施形態の表示装置1は、以上に説明した構成を有しているので、Z方向から見て、光源部20をX1側に配置し、かつ、導光板を用いずとも、X方向における輝度ムラを低減し、明るい映像を表示できる。従って、導光板の厚みが厚いことに起因して生じる生産コストの増加を抑止し、軽量化、薄型化でき、輝度が高く、明るさの均一性の高い良好な表示装置1を実現できる。
また、本実施形態では、表示装置1に組み込まれる部材(光学シート)の数量を、従来の表示装置に比べて大幅に削減できる。これにより、表示装置1の薄型化・軽量化を実現でき、生産コストを低減できる。また、これにより、表示装置の組み立て時に必要となる光学シート類の位置決め作業を省くことができ、作業効率を向上できる。
さらに、本実施形態では、偏向光学シート17及び光拡散シート16は、偏光シート15と一体に接合されて下偏光板14を構成しており、これらの部材間には空気層は存在していない。従って、空気層との界面で反射、とりわけ全反射してZ1側(背面側)に進む光を効果的に抑制することができ、光の利用効率を改善できる。
加えて、本実施形態によれば、光源部20から出射した光は、直接、又は、反射板23や第2反射板24で反射して偏向光学シート17へ入射し、光拡散シート16を透過して偏光シート15へ進むので、数多くの光学シート類を透過することによる光量の損失を低減し、光源部20が発する光の利用効率を大幅に上昇させることができる。
(実施例及び比較例の評価)
ここで、本実施形態の実施例に相当する表示装置と、比較例の表示装置とを作製し、その下偏光板14から出射する光の偏光の比率を測定した。
実施例1の表示装置及び実施例2の表示装置は、光源部20の発する好ましい偏光及び下偏光板14の透過軸が互いに異なる以外は、同一の形状である。
実施例1,2の偏向光学シート17の単位光学要素171は、頂角θ1=66°の二等辺三角柱状であり、配列ピッチ及び幅(配列方向における最も基部172側の寸法)が50μmであり、紫外線硬化型アクリル系樹脂製であり、その屈折率が1.50である。
実施例1,2の単位光学要素171は、いずれもX方向に配列されている。
実施例1,2の光拡散シート16は、そのヘイズ値が86.5%である。
反射板23及び第2反射板24は、光沢を有する白色のPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂製の部材であり、これらの反射面231,241での反射光は、主として鏡面反射成分を多く含むが、拡散反射成分も含んでいる。また、反射面231,241鏡面光沢度に関しては、前述のJIS Z8741に準拠して入射角60°で入射する入射光を用いて測定した値が119であり、前述の好ましい範囲(24以上)を満たしている。
実施例1,2の光源部20の発光部21は、25mmピッチでY方向に配列されている。この発光部21は、LEDであり、このLEDを覆うように樹脂製のキャップが設けられた形態となっている。LEDのY方向の幅が3mmであり、キャップのY方向の幅が21mmである。
実施例1,2の表示装置は、そのX方向の寸法が392mm、Y方向の寸法が692mm、反射板23の反射面231から下偏光板14のZ2側表面(偏向光学シート17の単位光学要素171の頂点)までの寸法Dが34mmである。
また、本測定及び評価において、光源部20が発する光を偏光軸が特定の方向に揃った偏光とするために、実施例1,2の光源部20は、発光部21のX2側に不図示の偏光シートを用いている。偏光シートは、シート状の部材であり、そのシート面がZ方向に平行となるように配置されている。この偏光シートは、入射した光を直交する偏光成分(P波及びS波)に分解し、一方の偏光成分(偏光シートの透過軸に平行な偏光軸を有する偏光成分)のみを透過させる機能(偏光分離機能)を有している。従って、本実施形態の光源部20から出射する光は、その偏光シートの透過軸に平行な偏光軸(偏光方向)を有する偏光となる。
ここで、実施例1の下偏光板14の偏光シート15は、図6(a)に示すように、その透過軸がY方向に平行であり、S波を透過する。実施例1の光源部20は、S波を発する光源とすることが、輝度向上等の観点から好ましい。
また、実施例2の下偏光板14の偏光シート15は、図6(b)に示すように、その透過軸がX方向に平行であり、P波を透過する。実施例2の光源部20は、P波を発する光源とすることが、輝度向上等の観点から好ましい。
次に、比較例の表示装置について説明する。
図11は、比較例の表示装置4の構成を説明する図である。図11では、比較例の表示装置4における図2に相当する断面(XZ面に平行な断面)を示している。比較例の表示装置4は、液晶表示パネル41が下偏光板44を備え、導光板42や、第1及び第2光拡散シート45,47、プリズムシート46等を備えている以外は、本実施形態の実施例の表示装置1と同様の形態である。従って、同様の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、比較例の表示装置4は、液晶表示パネル41、光源部20及び、反射板43、導光板42、第1光拡散シート45、プリズムシート46、第2光拡散シート47を備えている。
比較例の液晶表示パネル41は、実施形態の液晶表示パネル11と略同様の形状であるが、下偏光板44を備えている点が異なる。この下偏光板44は、偏向光学シート17及び光拡散シート16を備えていない。
比較例の光源部20は、実施例1,2の光源部20と同様に、発光部21として、LEDを用い、発光部21のX2側に、実施例1,2と同様に偏光シート(図11中に示す偏光シート22)を備えている。
下偏光板44は、前述の実施例1の下偏光板14の偏光シート15と同様の偏光子であり、その透過軸は、X方向に平行である。
導光板42は、その背面側(Z1側)の面に印刷により拡散作用を有する不図示のドットが形成された、一般的な印刷導光板である。この導光板42は、アクリル樹脂製の平板状の部材であり、その厚さが3mmである。この導光板42の背面側(Z1側)には、光を反射する反射板43が配置されている。
第1光拡散シート45は、導光板42よりも出光側(Z2側)に配置され、等方性の拡散作用を有するシート状の部材である。この第1光拡散シート45は、ヘイズ値が86.5%である。
プリズムシート46は、第1光拡散シートよりも出光側(Z2側)に配置され、その出光側の面に、頂角θ2=90°の二等辺三角柱状の単位プリズム461が、Y方向を長手とし、X方向に複数配列されている。単位プリズム461の配列ピッチ及びプリズム幅は50μmである。このプリズムシート46は、その厚さが280μmであり、紫外線硬化型アクリル系樹脂製であり、屈折率が1.55である。
第2光拡散シート47は、プリズムシート46よりも出光側(Z2側)に配置され、等方性の拡散作用を有するシート状の部材である。この第2光拡散シート47は、ヘイズ値が86.5%であり、第1光拡散シート45と同一の部材を用いている。
これらの実施例1,2及び比較例の表示装置において、光源部20の偏光シートを、S波を透過するものとした場合(表1に示すS波光源)、P波を透過するものとした場合(表1に示すP波光源)のそれぞれについて、暗室環境下において実際に光源部20を点灯し、偏光シート15をはずした下偏光板14,44(即ち、偏向光学シート17及び光拡散シート16のみ)を載置した状態での正面輝度と、下偏光板14,44(偏向光学シート17、光拡散シート16、偏光シート15)を載置した状態での正面輝度とを測定し、偏光シート15をはずした下偏光板14,44を載置した状態での正面輝度を基準(100%)として、下偏光板14,44(偏向光学シート17、光拡散シート16、偏光シート15)を載置した状態での正面輝度比を算出し、その値を、S波光源とP波光源との正面輝度比として評価した。このとき、正面輝度は、下偏光板14,44を載置した状態での下偏光板14,44上での板面の幾何学的中心からZ2側500mmとなる位置において、輝度計(株式会社TOPCON製 BM−9)によって測定した。
Figure 0006089429
表1は、実施例1,2及び比較例のS波光源及びP波光源の正面輝度比を示す表である。
表1に示すように、比較例では、光源部20をS波光源とした場合とP波光源とした場合の正面輝度比は小さく、略同等とみなせる程度であった。
これは、比較例では、光源部20から出射する光は特定の偏光軸を有する偏光となっているが、導光板での反射や光拡散シートでの拡散等により、その偏光方向が乱れ、Z方向から見て下偏光板44へ入射する光の偏光軸が一様ではなくばらついており、略無偏光に近い状態となっていることによる。
これに対して、実施例1では、光源部20をS波光源とした場合の正面輝度がP波光源とした場合の正面輝度よりも高く、S波光源とP波光源との正面輝度の差も大きい。また、実施例2では、P波光源とした場合の正面輝度がS波光源とした場合の正面輝度よりも高く、P波光源とS波光源との正面輝度の差が大きい。
これは、実施例1,2の表示装置では、光源部から出射した特定の偏光軸を有する偏光は、透過したり反射したりする光学部材が少なく、偏光方向の乱れが抑制され、Z方向から見て液晶表示パネル11へ入射する光の偏光方向が揃っており、かつ、その偏光軸と、下偏光板14の偏光シート15とが平行に配置されていることによる効果である。
従って、実施例1,2の表示装置1において、光源部20の発する偏光の偏光軸と下偏光板14(偏光シート15)の透過軸を平行とすることにより、下偏光板14(偏光シート15)を透過する光量を増大させることができ、光の利用効率を高め、より明るく、明るさムラのない良好な映像を表示できる。また、これに加えて、表示装置1の薄型化及び軽量化も実現できる。
図7は、S波とP波との反射率と入射角度との関係の一例を示す図である。
図7に示すように、一般的に、S波の方が、P波に比べて界面での正反射率が高い傾向を示す。従って、光源部20から発せられる光をS波とする方が、光の導光距離を増大し、明るさの面均一性や正面輝度の向上等観点から好ましい。よって、実施例1と実施例2とを比較した場合には、光源部20からの出射光をS波とした実施例1の方が、明るさの面均一性や正面輝度の向上を奏することができ、より好ましい。
上述のように、本実施形態によれば、下偏光板14の偏光シート15によって吸収される光量を低減し、光源部20から出射した光が、効率よく液晶表示パネル11を透過できるので明るい映像を表示できる。
また、本実施形態によれば、面光源装置部分の部材数を従来の面光源装置や表示装置に比べて大幅に低減でき、生産コストの低減や軽量化・薄型化と、良好な映像の表示とを両立した良好な表示装置1とすることができる。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)単位光学要素171は、その断面形状が三角形形状である例を示したが、これに限らず、以下のような形態としてもよい。
図8及び図9は、変形形態の単位光学要素171の断面形状を示す図である。
例えば、図8(a)に示すように、単位光学要素171の断面形状が、曲線状の外輪郭を有する形態としてもよい。例えば、単位光学要素171の断面形状が、楕円一部形状や円の一部形状に相当する形状としてもよい。
また、単位光学要素171の断面形状は、図8(b)に示すように、台形形状としてもよいし、図8(c)に示すように、台形形状の上底部分が曲面からなる形状や、図8(d)に示すように、三角形形状の頂部がZ1側に凸となる曲面からなる形状としてもよい。
さらに、単位光学要素171の断面形状は、図8(e)に示すように、不等辺三角形状としてもよし、図8(f)に示すように、一方の面が複数の面からなる折れ面状となる形状としてもよいし、図8(g)に示すように、両方の面が複数の面からなる折れ面状となる形状としてもよい。さらに、単位光学要素171の断面形状は、図8(h)に示すように、一方の面が曲面、他方が平面からなる形状としてもよい。
また、単位光学要素171は、Z方向を軸として対称な形状としてもよいし、非対称な形状としてもよい。
図9(a)に示すように、単位光学要素171は、その断面形状の外輪郭が、異なる複数の放物線を繋ぎ合わせて形成される形状としてもよい。図9(a)では、Z1側の頂部171−1側と、Z2側の171−2側とに区分けされ、異なる二つの放物線Q1,Q2によって形成される形状を示している。なお、この2つの放物線Q1,Q2の交点は、滑らかにつなげられている。
なお、放物線に限らず、例えば、円、楕円、カテナリー曲線、双曲線、スプライン曲線等の一部分や、その他の自由曲線を組み合わせて形成される断面形状としてもよい。
また、図9(b)に示すように、単位光学要素171はその配列方向(X方向)において、断面形状が異なっていてもよい。前述の図2等に示すように、光源部20から偏向光学シート17へ直接入射する光L5,L6の方向は、光源部20から偏向光学シート17への入射位置までのX方向における距離に応じて変化する。従って、図9(b)に示すように、単位光学要素171の断面形状が、光源部20から各単位光学要素171までのX方向の距離に応じて変化する形態としてもよい。このような形態とすることにより、より効率よく光を単位光学要素171によってZ方向へ偏向させることができる。
なお、このような形状とする場合、単位光学要素171によって、所謂、フレネルレンズ形状が形成される。このフレネルレンズ形状は、発光部21の配列される数や位置等に応じて、発光部21を中心とするにサーキュラーフレネルレンズ形状としてもよいし、リニアフレネルレンズとして形成されてもよい。
また、図9(c)に示すように、単位光学要素171は、界面での屈折作用によって光L7の進行方向を変化させるような形状としてもよい。さらに、1つの偏向光学シート17に含まれる複数の単位光学要素171のうち、一部が屈折によって光の進行方向を出光側(Z2側)へ変化させ、他の単位光学要素171が前述の実施形態のように全反射によって出光側(Z2側)へ光の進行方向を変化させる形態としてもよい。
さらに、図9(d)に示すように、1つの単位光学要素171において、光L8を全反射によって集光させる機能を有する第1要素部171−3と、光L9を屈折によって集光する機能を有する第2要素部171−4とを備える形態としてもよい。
(2)本実施形態において、偏向光学シート17及び光拡散シート16は、押し出し成型によって形成される例を示したが、これに限らず、射出成型やその他の製造方法によって作製してもよい。例えば、押し出し成型等によって作製された光拡散シート16を基材とし、その片面に電離放射線硬化型樹脂を塗布し、単位光学要素171を賦形する不図示の成形型を押圧して電離放射線を照射して樹脂を硬化させて成型し、単位光学要素171群を形成してもよい。
(3)本実施形態において、光拡散シート16は、偏向光学シート17のZ2側(出光側)に一体に積層される例を示したが、これに限らず、例えば、以下のような形態としてもよい。
例えば、偏向光学シート17に拡散材等の拡散成分を内添し、光拡散シートに換えて透明な樹脂シート等を配置する形態としてもよい。
(4)本実施形態において、光拡散シート16は、等方性の光拡散作用を有する例を示したが、これに限らず、異方性の光拡散作用を有していてもよい。所望する表示装置10の光学特性(例えば、視野角特性)等に応じて、適宜その拡散作用の特性を選択してよい。
(5)本実施形態において、下偏光板14は、偏光シート15と、光拡散シート16と、偏向光学シート17とが一体に積層された形態である例を示したが、これに限らない。
例えば、偏光シート15のZ2側(出光側)に、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂製の保護シート等を設ける形態としてもよい。
また、光の位相差を補償するための位相差板が下偏光板14と液晶層12との間に設けられる形態としてもよい。なお、この場合には、下偏光板14の出光側(Z2側)に保護シートを設け、この保護シートが、位相差板の入光側の保護シートを兼ねる形態としてもよい。
(6)本実施形態において、反射板23は、Z方向における偏向光学シート17の単位光学要素171の頂点までの距離D(図2参照)がX方向において一定である例を示したが、これに限らず、例えば、光源部20から離れるにつれて(X2側に向かうにつれて)その距離Dが次第に小さくなる形状としたり、X方向において、光源部20からX2側へ所定の距離はなれた位置までは一定であり、その位置からさらにX2側に向かうにつれて次第にDが小さくなる形態等としてもよい。
反射板23において、次第に距離Dが小さくなる部分は、曲面状としてもよいし、平面状としてもよいし、複数の面からなる折れ面状としてもよい。なお、このような形状とするときには、第2反射板24を設けずに、反射板23のX2側端部が、液晶表示パネル11のX2側端部に接し、反射板23と液晶表示パネル11の間から光が漏れない構成としてもよい。
このような形態とすることにより、光源部20から離れたX2側の領域において、液晶表示パネル11に入射する光線の密度を上昇させることができる。これにより、液晶表示パネル11のX方向における入射光量の分布を均一化させることができる。
(7)本実施形態において、第2反射板24は、その反射面241が平面状である例を示したが、これに限らず、例えば、曲面状、特に、光源部20側(X1側)に凸となる曲面状としてもよいし、複数の面からなる折れ面状としてもよい。
これにより、反射面241で反射された光の進行方向を、一定の角度範囲に広げることができ、液晶表示パネル11のX方向における入射光量をより均一化することができる。
(8)本実施形態において、光源部20は、発光部21を備える例を示したが、これに限らず、以下のような形態としてもよい。
例えば、光源部20は、発光部21が発する光を制御するための光学要素をさらに備えていてもよい。この光学要素としては、例えば、レンズ、プリズム、反射ミラー等を挙げることができる。
このような光学要素を備えることにより、発光部21が発した光の進行方向を偏向したり、指向性を補正したりすることができる。
(9)本実施形態において、光源部20は、X1側端部にのみ設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、X1側に対向するX2側にも光源部を設けてもよい。
図10は、変形形態の表示装置2を示す図である。図10では、XZ面に平行な表示装置2の断面を示している。
図10に示す変形形態の表示装置2は、X1側端部に光源部20A、X2側端部に光源部20Bを配置し、X方向の中心に、光源部20Aと対向する第2反射板24Aと、光源部20Bに対向する第2反射板24Bとを配置している。
この光源部20A,20B及び第2反射板24A,24Bは、Z方向に平行な中心軸(中心面)を中心として、対称に構成されている。
光源部20A,20Bは、実施形態の光源部20と同様の形態である。第2反射板24A,24Bは、実施形態の第2反射板24と同様の形態である。第2反射板24A,24Bの反射面241A,241Bは、Z方向に対して対称に傾斜しており、X方向に進む光源部20A,20Bからの光を偏向光学シート17側へ反射する機能を有している。
なお、このとき、光源部20A,20Bは、同じ偏光軸を有する偏光を出射する。
このような構成とすることにより、X方向における明るさ分布を効果的に均一化することができ、特に、より光量を必要とする大画面の表示装置においてもX方向における明るさ分布を効果的に均一化できる。
(10)本実施形態において、偏向光学シート17及び光拡散シート16が、偏光シート15と接合され、液晶表示パネル11の一部分をなす例を示したが、これに限らず、偏向光学シート17及び光拡散シート16は、液晶表示パネル11とは別体として設けられ、偏光シート15に積層される形態としてもよい。
また、このとき、液晶表示パネル11と、偏向光学シート17及び光拡散シート16との間に、等方性光拡散シート、異方性等光拡散シート、集光シート等の光学シートを設けてもよい。
さらに、液晶表示パネル11は、例えば、反射防止機能、防眩機能、耐電防止機能、ハードコート機能、防汚機能等の少なくとも1つの機能を有する光学機能シート等をその出光側(Z2側)に積層してもよい。また、ルーバー構造を備える視野角制御シート等を、液晶表示パネル11の出光側(Z2側)に積層していてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1 表示装置
10 面光源装置
11 液晶表示パネル
12 液晶層
13 上偏光板
14 下偏光板
15 偏光シート
16 光拡散シート
17 偏向光学シート
20 光源部
21 発光部
23 反射板
24 第2反射板

Claims (4)

  1. 光の入射方向に依存した指向性を持つ反射特性を有する反射板と、
    前記反射板に対面する位置に設けられる液晶透過型表示部と、
    前記液晶透過型表示部と前記反射板との間の領域に、側方から光を出射する光源部と、
    を備え、
    前記液晶透過型表示部は、
    前記反射板に対面する位置に設けられ、前記反射板側に凸となる単位光学要素が複数配列された偏向光学シートと、
    前記偏向光学シートの前記反射板側とは反対側に設けられる第1偏光子と、
    前記第1偏光子の前記反射板側とは反対側に設けられる第2偏光子と、
    前記第1偏光子と前記第2偏光子との間に設けられる液晶層と、
    を備え、
    前記偏向光学シートと前記第1偏光子とが、一体に積層されており、
    前記光源部は、特定の偏光成分をそれ以外の偏光成分に比べて多く含み、前記単位光学要素の配列方向に沿って進む光を出射し、
    前記特定の偏光成分の偏光軸は、前記第1偏光子の透過軸に平行であること、
    を特徴とする表示装置。
  2. 請求項1に記載の表示装置において、
    前記単位光学要素の配列方向において、前記光源部と対面する位置に設けられた第2反射板を備えること、
    を特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
    前記単位光学要素は、三角柱状であり、一方の面から入射した光の少なくとも一部を、他方の面で全反射して、前記第1偏光子側へ向けること、
    を特徴とする表示装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の表示装置において、
    前記偏向光学シートと前記第1偏光子との間には、光を拡散する作用を有する光拡散シートを備えること、
    を特徴とする表示装置。
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