JP2008262133A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の薄型化に対応可能であり、光路を正確に制御することができ、正面輝度が良好な液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及びマイクロプリズムフィルムが順に積層されてなる液晶表示装置であって、前記マイクロプリズムフィルムの前記マイクロレンズフィルムと対面する側が、波型表面からなり、各波が頂点を光源側に位置する略直角三角形の二辺となる形状であることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、テレビ、PCモニタ等に用いられる液晶表示装置に関する。
光源を備えた導光板を有する液晶表示装置では、通常、導光板からの出射光は斜め方向に向いているため、光路を正面方向に変更し、正面輝度を向上させる手段として、マイクロプリズムフィルム等を用いる方法がある。
例えば、特許文献1には、鋸歯構成を上面とする微細構造フィルム(マイクロプリズムレンズ)を鋸歯が直交するように2枚重ねたディスプレイ装置が提案されている。
特表2005−509899号公報
しかしながら、通常、1枚のマイクロプリズムレンズの厚みは通常50μm以上あり、特許文献1に記載のディスプレイ装置のように、マイクロプリズムフィルムを2枚重ねると、装置の薄型化が妨げられる。また、マイクロプリズムフィルムは、上に重ねる偏光板と、光路を調整する溝を有する面で接しており、フィルムを固定するために接着剤を使用して溝に接着剤が埋まると、光路の調整が困難となる。従って、マイクロプリズムフィルムと偏光板との界面に接着剤を使用できず、フィルムを固定することができないため、使用中にマイクロプリズムフィルムの位置がわずかにでもずれると光路の正確な制御が困難となる。
本発明の課題は、装置の薄型化に対応可能であり、光路を正確に制御することができ、正面輝度が良好な液晶表示装置を提供することにある。
本発明の要旨は、光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及びマイクロプリズムフィルムが順に積層されてなる液晶表示装置であって、前記マイクロプリズムフィルムの前記マイクロレンズフィルムと対面する側が、波型表面からなり、各波が頂点を光源側に位置する略直角三角形の二辺となる形状であることを特徴とする液晶表示装置に関する。
本発明の液晶表示装置は、装置の薄型化に対応可能であり、光路を正確に制御することができ、良好な正面輝度が得られるという優れた効果を奏する。
本発明の液晶表示装置は、光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及びマイクロプリズムフィルムが順に積層されてなる液晶表示装置であって、マイクロプリズムフィルムのマイクロレンズフィルムと対面する側が、波型表面からなり、各波が頂点を光源側に位置する略直角三角形の二辺となる形状である点に大きな特徴を有する。これにより、導光板より出射した光線がマイクロレンズフィルムを透過した後、最高輝度方向が画面法線に対して10〜20°の角度をもつという問題を解消することができる。
マイクロプリズムフィルムの斜視図を図1(a)に、その波型表面の断面模式図を図1(b)に示す。αは、70〜90°の略90°であり、各波はこの略直角αを含む略直角三角形状となる。
波の頂点の角度βは、50〜85°が好ましく、60〜75°がより好ましい。
プリズムの傾斜角度γは、5〜40°が好ましく、15〜30°がより好ましい。
プリズムの傾斜角度γは、式(A):
sinγ=sin(γ+θ)÷nd (A)
(式中、θはマイクロプリズムフィルムへの光の入射角、ndはマイクロプリズムフィルムの屈折率を示す)
を満たす角度であることが好ましく、γのバラつき、即ち、γの最大値と最小値の差は5°以下が好ましい。
また、マイクロプリズムフィルムへの光の入射角θは、5〜30°が好ましい。
溝の1ピッチPの大きさは、照度のムラを防止する観点から、液晶表示装置の画素ピッチの好ましくは1/3以下、より好ましくは1/5以下であることが望ましく、好ましくは5μm以上、より好ましくは10〜30μmであることが望ましい。
波間に形成される溝の形状は、直線であっても、曲線であってもよいが、生産性の観点から、図1(a)に示されているような直線であるのが好ましい。溝が直線である場合、液晶表示装置の画素配列方向に対して、光の干渉を防止する観点から、好ましくは5°以上、より好ましくは10〜15°傾いていることが望ましい。
マイクロプリズムフィルムの材質は、特に限定されないが、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレート樹脂等の光硬化性樹脂等が挙げられる。
マイクロプリズムフィルムの厚みTは、光透過率と薄型化、軽量化の観点から、5〜200μmが好ましく、10〜100μmがより好ましい。
マイクロプリズムフィルムには、モアレ防止及び輝度平滑化の観点から、光拡散材が含有されていることが好ましい。
光拡散材としては、アクリル、エポキシ、メラミン、スチレン等の樹脂粒子、ジルコニア、シリカ、ガラス、酸化チタン等の無機粒子等が挙げられ、これらの中では、分散性及び偏光特性の観点から、樹脂粒子が好ましい。
光拡散材の平均粒子径は、0.5〜100μmが好ましく、1〜10μmがより好ましい。この平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定することができる。
光拡散材の含有量は、マイクロプリズムフィルム中、1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。
マイクロプリズムフィルムの製造方法としては、例えば、透明樹脂フィルム表面をエキシマレーザーでエッチング加工する方法、熱硬化性樹脂を透明樹脂フィルム上に塗布後、金型で熱プレスする方法、光硬化性樹脂を金型に塗布し、その上に透明樹脂フィルムを重ねて、透明樹脂フィルムを介して光照射して、光硬化する方法等が挙げられる。マイクロプリズムフィルムに光拡散材を配合する場合、例えば、溶剤中に光拡散材を分散後、樹脂と混合し、基材フィルム上に塗布、乾燥後、金型へ押しあてて形状付与した後に、光照射して、光硬化させる方法が挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及び前記マイクロプリズムフィルムが順に積層されている。この場合、マイクロプリズムフィルムは、各波の頂点Qが光源側に位置するように配置する。頂点が光源と反対側では、マイクロレンズフィルムから出射した光が正面方向に向かないため、正面輝度が大きく低下し、使用することができない。
本発明の液晶表示装置の一実施態様を図2に示す。本発明の液晶表示装置は、図2に示すように、少なくとも、光源1を備えた導光板2の上に、マイクロレンズフィルム3、前記マイクロプリズムフィルム4が順じ重ねられた構成を含む。
光源1としては、従来の発光ダイオード、陰極管、有機EL、無機EL等を使用することができる。光源の配置は、正面輝度特性の観点から、導光板の1側面に光源を備えたエッジライト型であることが好ましい。
導光板2は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカルボジイミド等の樹脂を用いて、トランスファー成形、プレス成形などの成形法によって製造することができる。
導光板2からの出射光の最大強度の方向の角度は、導光板の表面に対して10〜20°であることが好ましい。
マイクロレンズフィルム3の一方の表面に配列されているマイクロレンズの形状としては、半球形状、回転楕円体形状が挙げられるが、これらの中では、均一性の観点から、図2に示されているような半球形状が好ましい。
マイクロレンズフィルム3の材質は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリカルボジイミド等の樹脂等が挙げられるが、これらのなかでは、耐熱性の観点からは、エポキシ樹脂及びポリイミドが好ましく、生産性の観点からはポリスチレン樹脂が好ましく、マイクロプリズムフィルムと同様の方法により製造することができる。
マイクロレンズフィルム3の厚みは、10〜100μm程度が好ましい。なお、マイクロレンズフィルムの厚みは、マイクロプリズムレンズと同様にマイクロレンズの頂点までの長さをさす。
また、本発明の液晶表示装置のさらなる態様として、マイクロプリズムフィルムの上に偏光板が積層されていてもよいが、本発明におけるマイクロプリズムフィルムは偏光板に接着させることができる。マイクロプリズムフィルムを偏光板に接着させることにより、使用中にマイクロプリズムレンズがずれることがなく、光路をより正確に制御することができる。
偏光板へのマイクロプリズムフィルムの接着には、通常、光学部材の接着に用いられる接着剤、粘着剤等を用いることができる。例えば、日東電工社製のNo.7粘着剤のようなアクリル系粘着剤やNORLAND社製の紫外線重合接着剤等が挙げられる。
また、本発明の液晶表示装置が偏光板を備えている場合、偏光板を形成する透明保護フィルムが前記波型表面を有するマイクロプリズムフィルムであってもよい。即ち、偏光子が2枚の透明保護フィルムに挟まれた偏光板を備えている場合に、透明保護フィルムの一方がマイクロプリズムフィルムであってもよい。透明保護フィルムの材質としては、トリアセチルセルロース等が挙げられるが、例えば、透明保護フィルムの表面にエキシマレーザーによりエッチングしてプリズム形状を形成したフィルムをマイクロレンズフィルムとして用い、プリズム付き偏光板を作製することができる。マイクロプリズムと偏光板を一体化させることにより、マイクロプリズムフィルムを偏光板に接着させた場合と同様に、使用中にマイクロプリズムレンズがずれることがなく、光路をより正確に制御することができる。
本発明の液晶表示装置は、光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及びマイクロプリズムフィルムが順に積層された構造を有し、マイクロプリズムフィルムの形状に前記のような特徴を有している以外は特に限定されず、マイクロプリズムフィルムの上に、さらに液晶セルや偏光板が常法により積層されていてもよい。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
(1) マイクロプリズムフィルムの作製
紫外線硬化樹脂(旭電化社製アデカオプトマーKR400)を金型に塗布し、塗布面にポリエステルフィルム(三菱化学ポリエステル社製ダイヤホイルMRX38)を貼り合わせ、ポリエステルフィルムを介して、紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させた後、離型することにより、波型表面を有する紫外線硬化樹脂にポリエステルフィルムが積層されたマイクロプリズムフィルムを得た。フィルムの厚みは25μm、略直角の角度(α)は87°、頂点の角度(β)は73°、プリズムの傾斜角度(γ)は20°、屈折率(nd)は1.53、溝のピッチは30μmであった。
(2) マイクロレンズフィルムの作製
エポキシ樹脂1(ジャパンエポキシレジン社製1010)、エポキシ樹脂2(日産化学社製TEPICの混合物)及びメチルエチルケトンを、93/7/100の重量比で混合した溶液を、ポリエステルフィルム(東レ社製ルミラー)上に塗布乾燥し、Bステージの熱硬化型エポキシ樹脂層を形成した。そして、金型でBステージの熱硬化型エポキシ樹脂層を、160℃で5分間熱プレスして、半球形状のマイクロレンズを表面に有するエポキシ樹脂にポリエステルフィルムが積層されたマイクロレンズフィルムを得た。フィルムの厚みは25μmであった。
(3) 液晶表示装置の作製
以下の方法により、図2に示す構成の液晶表示装置を作製した。
エッジライト型の光源1を備えた導光板2上に、(2)で作製したマイクロレンズフィルム3を設置し、その上に(1)で作製したマイクロプリズムフィルム4をプリズム面をマイクロレンズフィルム3側に向け、各波の頂点が光源側に位置するように設置した。さらに、マイクロプリズムフィルム4の上に、偏光板5、液晶セル6、偏光板7を順じ重ね、マイクロプリズムフィルムは粘着剤(日東電工社製No.7)8で偏光板5に貼り合わせた。マイクロプリズムフィルムの溝と液晶表示装置の画素配列方向がなす角度は10°とした。また、導光板上にマイクロレンズフィルムを配置した時のマイクロプリズムフィルムへの光の入射角θは、約10°であった。
実施例2
(1) マイクロプリズムフィルムの作製
紫外線硬化樹脂(旭電化社製アデカオプトマーKR400)75重量部に、光拡散材として、平均粒子径6μmの真球状スチレン粒子(積水化学社製SBX6)25重量部を混合したものを金型に塗布し、塗布面にポリエステルフィルム(三菱化学ポリエステル社製ダイヤホイルMRX38)を貼り合わせ、ポリエステルフィルムを介して、紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化後、離型することにより、実施例1と同じ波型表面を有する光拡散材含有マイクロプリズムフィルムを得た。
(2) 液晶表示装置の作製
マイクロプリズムフィルムとして、(1)で作製した光拡散材含有マイクロプリズムフィルム9を用いた以外は、実施例1と同様にして、図3に示す構成の液晶表示装置を作製した。
実施例3
(1) マイクロプリズムフィルムの作製
紫外線硬化樹脂(旭電化社製アデカオプトマーKR400)を金型に塗布し、塗布面にトリアセチルアセテートフィルム(富士フィルム社製)を貼り合わせ、トリアセチルアセテートフィルムを介して、紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化後、離型することにより、実施例1と同じ波型表面を有するマイクロプリズムフィルムを得た。
(2) 液晶表示装置の作製
(1)で作製したマイクロプリズムフィルムと、別に用意したトリアセチルアセテートフィルムを用いて、偏光子を挟み、プリズム付き偏光板を作製した。マイクロレンズフィルム3と液晶セル6の間に、マイクロプリズムフィルム4と偏光板5の代わりに、上記プリズム付き偏光板10を用いた以外は、実施例1と同様にして、図4に示す構成の液晶表示装置を作製した。
以上のようにして作製した、実施例1〜3の液晶表示装置は従来より薄く、実施例1、2ではマイクロプリズムフィルムが粘着剤で固定されているため、またマイクロプリズムフィルムが偏光板と一体化しているため、使用中に正面輝度が変化することがなかった。
本発明の液晶表示装置は、テレビ、PCモニタ等に好適に使用することができる。
図1(a)は、マイクロプリズムフィルムの一実施態様の斜視図であり、図1(b)は、マイクロプリズムフィルムの断面模式図である。 図2は、本発明の液晶表示装置の一実施態様の断面模式図である。 図3は、本発明の液晶表示装置の一実施態様の断面模式図である。 図4は、本発明の液晶表示装置の一実施態様の断面模式図である。
符号の説明
α 略直角
β 波の頂点の角度
γ プリズムの傾斜角度
θ 光の入射角
Q 波の頂点
P 溝のピッチ
T マイクロプリズムフィルムの厚み
1 光源
2 導光板
3 マイクロレンズフィルム
4 マイクロプリズムフィルム
5 偏光板
6 液晶セル
7 偏光板
8 粘着剤
9 光拡散材含有マイクロプリズムフィルム
10 プリズム付き偏光板

Claims (4)

  1. 光源を備えた導光板の上にマイクロレンズフィルム及びマイクロプリズムフィルムが順に積層されてなる液晶表示装置であって、前記マイクロプリズムフィルムの前記マイクロレンズフィルムと対面する側が、波型表面からなり、各波が頂点を光源側に位置する略直角三角形の二辺となる形状であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. マイクロプリズムフィルムの上に偏光板が積層され、接着されてなる請求項1記載の液晶表示装置。
  3. マイクロプリズムフィルムが光拡散材を含有してなる請求項1又は2記載の液晶表示装置。
  4. さらに偏光板を備え、該偏光板を形成する透明保護フィルムがマイクロプリズムフィルムであることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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