JP5140745B2 - 照明装置及び導光板 - Google Patents

Description

本発明は光学素子及び照明装置に関し、特に導光板及び導光板を用いる照明装置に関する。

従来、照明器具及び広告ライトボックスの光源として蛍光灯管、冷陰極管（cold cathode fluorescent lamp）及び発光ダイオード（light emitting diode, LED）がよく用いられる。照明光源として蛍光灯管又は冷陰極管を用いる場合、光源自体の耐用寿命と寸法の制限を受けて、製品が厚く、耐用寿命が短く、空間の利用率が低い等の問題があった。さらに、ランプ内に微量の水銀蒸気又は固体水銀が含まれているため、器具が破損されて廃棄又は修理を行う際に、別途にランプの回収を行って環境汚染を避ける必要がある。

そこで、現在、公共の場では徐々に発光ダイオードを広告ライトボックス、展示ライト又は告示ライトの光源とし、これらライトボックスの発光方式は大体片面発光と両面発光がある。通常、両面発光方式のライトボックスは一つ以上のＬＥＤストリップと二枚の導光板を有し、かつ二つの導光板の間に反射シートを設ける。前記の両面発光方式のライトボックスは、光源が側面に位置して側面から上下両側の導光板内に光束を入射し、光束がライトボックスの上下表面から均一に出射するようにする。そのほか、導光板の上下の表面に網点印刷を行い、導光板の中の光束が導光板の上下の表面から均一に出射するようにする方法もある。しかし、上記の二種の方法はそれぞれ問題がある。前者は器具の重量と厚さを増加し、後者は輝度の不具合問題があった。

特許文献１と特許文献２にはそれぞれ両面光出射方式の広告看板が開示され、二つの冷陰極管を看板の光源として用いた。また、特許文献３と特許文献４にはそれぞれ両面光出射方式のライトボックス構造が開示され、二つの導光板を用いて両面光出射の効果を実現した。また、特許文献５と特許文献６にも広告ライトボックスが開示され、特許文献６の発光表面には微構造が設けられている。

一方、特許文献７には複種の光学フィルムを含む広告ライトボックスが開示されている。また、特許文献７〜１１にも両面光出射方式のバックライトモジュール又はディスプレイが開示されている。

中華民国特許第Ｍ298750号 中華民国特許第Ｍ254682号 中華民国特許第Ｍ341284号 中華民国特許第Ｍ2777075号 中華民国特許第Ｍ348297号 中華民国特許第Ｍ275432号 中華民国特許第Ｍ348296号 中華民国特許第I259312号 中華民国特許第I244566号 中華民国特許第I303006号 中華民国特許第M287951号

本発明は両面照明効果を有する照明装置を提供する。

本発明は光束を両面から出射させる導光板を提供する。

本発明の他の目的と利点は、本発明によって開示される技術特徴から更に明らかになる。

上述の目的の一部又は全部又は他の目的を実現するために、本発明の一つの実施例は照明装置を提供する。照明装置は、導光板及び少なくとも一つの発光素子を含む。導光板は透光基板と、複数の第一拡散網点と、複数の第二拡散網点とを含む。透光基板は第一表面と、第一表面と相対する第二表面及び第一表面と第二表面を連結する入光面とを有する。前記第一拡散網点は第二表面上に配置される。前記第二拡散網点は第二表面上に配置される。第一拡散網点の一部と第二拡散網点は少なくとも一部が重なり、且つ第一拡散網点の寸法は第二拡散網点の寸法より小さい。発光素子は入光面の傍に配置され、光束を発出する。光束は入光面を経由して導光板の中に進入し、第一表面と第二表面を経由して照明装置の外部に出射される。

さらに、本発明の実施例は導光板を提供する。前記導光板は前記透光基板、複数の第一拡散網点及び複数の第二拡散網点を含む。

本発明の実施例は以下の利点又は効果の中の少なくとも一つを有する。本発明の実施例は、単一導光板に拡散網点を二回作ることで照明装置の両面光出射効果を実現したため、照明装置の体積を減少し、照明装置の光出射率を向上することができる。

本発明の上記の特徴及び利点をより明らかにするために、以下は図面を参照しながら最適実施例を詳細に説明する。

本発明の第一実施例による照明装置の断面図である。 図１Ａに示された導光板の平面図である。 本発明の他の実施例による照明装置の断面図である。 表１に対応する遮断率と光出射比率を対応させるグラフである。 発光素子がオフする際に、人の視覚が感知する状態を示す図である。 発光素子がオンする際に、人の視覚が感知する状態を示す図である。 本発明の第二実施例による照明装置の断面図である。

本発明の上記及び他の技術内容、特点及び効果は、添付された図面を参考しながら例示する最適実施例により明確に説明される。本実施例に記載された方向の用語、例えば「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」等は単に図面における方向を参照したものに過ぎない。従って、記載された方向用語は本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。

（第一実施例）
図１Ａは本発明の第一実施例による照明装置の断面図であり、図１Ｂは図１Ａに示された導光板の平面図である。図１Ａと図１Ｂを共に参照するに、照明装置１００は導光板１１０及び少なくとも一つの発光素子１２０（二つを繪示する）を含む。発光素子１２０は例えば発光ダイオード（light emitting diode, LED）であり、例えば異なる色の光源である。また、本実施例による照明装置１００は更にフレーム１３０を有し、発光素子１２０はフレーム１３０内に配置される。

続いて、図１Ａ及び図１Ｂを参照するに、導光板１１０は透光基板１１２、複数の拡散網点１１４及び複数の拡散網点１１６を含む。透光基板１１０の材料は例えばポリメチルメタクリレート（poly methyl methacrylate, PMMA）と俗称するアクリール樹脂（acrylics）である。図１Ａを参照するに、透光基板１１２は表面Ｓ１と、表面Ｓ１と相対する表面Ｓ２及び表面Ｓ１と表面Ｓ２を連結する入光面Ｓ３を有し、透光基板１１０の厚さは例えば６ｍｍより小さい。拡散網点１１４は表面Ｓ２に配置され、拡散網点１１６も表面Ｓ２に配置される。これに対し、本実施例において、表面Ｓ１には拡散網点１１４又は１１６が配置されていない。一方、発光素子１２０は入光面Ｓ３の傍に配置され、光束Ｌ１を発出するのに適する。光束Ｌ１は入光面Ｓ３を経由して導光板１１０に進入し、表面Ｓ１と表面Ｓ２を経由して照明装置１００の外部に出射されるに適する。

また、拡散網点１１４の一部は拡散網点１１６と少なくとも一部が重なり、かつ拡散網点１１４の寸法は拡散網点１１６の寸法より小さい。さらに、本実施例の個々の拡散網点１１６は拡散網点１１４の一部１１４aを覆い、かつ拡散網点１１４の一部１１４aは拡散網点１１６と表面Ｓ２の間に配置される。一方、拡散網点１１４の直径の範囲は例えば0.25ｍｍ〜2ｍｍの範囲にあり、かつ拡散網点１１６の直径は例えば４ｍｍ以上である。実施例において、拡散網点１１６の直径と拡散網点１１４の直径の比率の値は、２〜１０の範囲内にある。

図１Ａを参照するに、拡散網点１１４と拡散網点１１６は透光基板１１２内における光束（例えば、光束Ｌ１）の全反射を破壊し、光束Ｌ１が表面Ｓ１から出射するようにする。一方、拡散網点１１４と拡散網点１１６により表面Ｓ１に反射された一部光束（例えば、光束Ｌ２）はさらに表面Ｓ１によって反射され、透光基板１１２の表面Ｓ２から出射される。これにより、発光ユニット１２０からの光束Ｌ１、Ｌ２は、照明装置１００が両面照明の効果を有するようにそれぞれ表面Ｓ１と表面Ｓ２を透過して照明装置１００の外部に出射されることがわかる。言い換えれば、本実施例において、表面Ｓ１には表面Ｓ１から出射される光束Ｌ１を完全に遮って、表面Ｓ１から出射される光束Ｌ１が照明装置１００の外部に伝達されるのを防止する素子が配置されていない。また、表面Ｓ２にも表面Ｓ２から出射される光束Ｌ２を完全に遮って、表面Ｓ２から出射される光束Ｌ２が照明装置１００の外部に伝達されるのを防止する素子が配置されていない。

本実施例において、拡散網点１１４と拡散網点１１６は例えば二回印刷の方式で作る。具体的に、均一に分布された拡散網点１１４を作った後、更に第二回網点印刷を行って拡散網点１１６を作る。通常、拡散網点１１６の寸法又は数量は表面Ｓ１と表面Ｓ２の光出射比率に影響するので、拡散網点１１６の寸法又は数量を調整することで表面Ｓ１と表面Ｓ２の光出射比率を制御できる。本実施例において、透光基板１１０で拡散網点１１４、１１６を有する表面Ｓ２に相対する表面Ｓ１は、高い光出射比率を有する。

表１は、拡散網点１１６の遮断率と表面Ｓ１及び表面Ｓ２の光出射比率を対応させた模擬数値である。なお、遮断率は表面Ｓ２における拡散網点１１６の面積比率である。即ち、遮断率が大きいほど拡散網点の寸法が大きいか、又は数量が多い。

表１の数値から分かるように、拡散網点１１６が表面Ｓ２に設けられていない場合（即ち、拡散網点１１６の遮断率が０％である）、表面Ｓ１と表面Ｓ２の光出射比率は約５５：４５である。しかし、表面Ｓ２における拡散網点１１６の面積が大きくなる場合（即ち、遮断率が増加する）、表面Ｓ１と表面Ｓ２の光出射比率も変わる。具体的に、表面Ｓ１の光出射比率は拡散網点１１６の遮断率の増加に従って増加するが、表面Ｓ２の光出射比率は拡散網点１１６の遮断率の増加に従って減少する。図２は表１に対応する遮断率と光出射比率を対応させるグラフである。図２からも明らかにわかるように、表面Ｓ１の光出射比率は遮断率の増加に従って上昇し、表面Ｓ２の光出射比率は遮断率の増加に従って低下する。従って、特定の遮断率において、表面Ｓ１と表面Ｓ２の光出射比率を約６：４、７：３、８：２などの比率に制御し、異なる灯具の光の配合に適用することができる。

例えば、本実施例の照明装置１００は全般拡散照明と半間接的照明に用いられる。全般拡散照明装置において、表面Ｓ１と表面Ｓ２の照度比率は全て４０％〜６０％であり、半間接的照明において、表面Ｓ１と表面Ｓ２の照度比率はそれぞれ６０％〜９０％と１０％〜４０％である。ここで、照度比率が高い面を室内直接照明として用いることができ、照度比率が低い面を室内間接照明として用いることができる。また、照明装置１００は格子シートを組み合わせなくても眩輝の程を低下し、即ち統一グレア評価値（unified glare rating, ＵＧＲ）を減少することができるため、従来の照明装置に比べ高い平均照度を有する。なお、ＵＧＲ値の低下は良好な眩輝防止を代表し、ＵＧＲ値の関係式は数１で示す。

ここで、Ｌ_ｂは背景輝度（cd/m²）であり、Ｌは単一灯具の発光部分が観測者視線方向における輝度（cd/m²）であり、ωは単一灯具の発光部分が観測者の視線方向に対して構成する立体角（sr）であり、Ｐは観測者の視線に対する眩輝光源の位置関係のＧuth位置係数である。

一方、照明装置１００の形も必要に応じて異なるデザインにすることができる。例えば、矩形、円形又は多角形などにすることができる。

また、本実施例において、拡散網点１１４、１１６の材料は例えばポリメタクリル酸メチルエステル又は他のプラスティック材質を用いる。また、拡散網点１１４、１１６内に更に例えば二酸化チタン（TiO₂）などからなる他の拡散粒子を添加することができる。拡散網点１１４、１１６の成分又は材料の配合比率を調整することで、透光基板１１２の光通過率を制御し、更に表面Ｓ１と表面Ｓ２における光束Ｌ１、Ｌ２の光出射比率を調整することができる。表２は異なる材料の拡散網点と表面Ｓ１及び表面Ｓ２の照度（illumination）を対応させた数値であり、表２の数値は表面Ｓ１、Ｓ２に更に拡散シートを設けた状態に対応する。図１Ｃを参照するに、拡散シート１５０a、１５０bはそれぞれ表面Ｓ１、Ｓ２に配置されている。

表２の材料一は溶剤印刷（solvent printing）材料であり、網点はオーブンで焼いて硬化させる方式で作る。材料二は紫外光印刷（UV printing）材料であり、網点は紫外光でインクを硬化させる方式で作る。材料三は紫外光インクジェット（UV inkjet）材料であり、網点は紫外光で硬化させる方式で作り、且つ網点はミクロレンズ（micro lens）構造である。表２に示されているように、透光基板１１２の光通過率は網点の材料と関係があるため、設計者は適合の網点材料を選択することで予期する照明効果に設計することができる。一方、他の実施例において、表面Ｓ１、Ｓ２に拡散シートを配置しないことで、照明装置の全体的な光出射率を向上することができる。

さらに、図３Ａを参照するに、本実施例の導光板１１０は透光性の高い材料で構成されているため、発光素子１２０がオフされる場合、人は物体１４０からの光束Ｌ３を容易に観察することができる。これに反して、図３Ｂを参照するに、発光素子１２０がオンされる場合、強度の高い光束Ｌ１が導光板１１０を通過して人の目に入るのに適するため、人の目は強度の弱い光束Ｌ３を識別できず、物体１４０を感知することができない。他の角度からみると、この場合の照明装置１１０はライトスクリーンのような機能を有する。

上述の概念は空間の仕切りの設計に適用される。例えば、室内空間において、照明装置１１０はエリアを区画する壁として適用される。具体的に、発光素子１２０がオフされる場合、導光板１１０の透明な特性は人が導光板１１０を透視して広い空間を感覚するようにする。これに反して、発光素子１２０がオンされる場合、照明装置１１０によるライトスクリーン効果はエリアの区画を実現し、空間の隠蔽性を保留する。即ち、人の目は発光素子１２０の輝度により物体１４０を明らかに感知せず、照明装置１００に対し透過率が低下する感覚をもつようになる。
（第二実施例）
図４は本発明の第二実施例による照明装置１００’の断面図である。照明装置１００’は図１Ａに示された照明装置１００と類似し、両者の主な相異点は、照明装置１００’の拡散網点１１４の一部１１４aは拡散網点１１６の上面に配置され、且つ拡散網点１１６は拡散網点１１４の一部１１４aと表面Ｓ２の間に配置される。同様に、上述の配置方法によって、照明装置１００’も両面照明の効果を提供できる。照明装置１００’に関する説明と変更は第一実施例を参照し、ここで省略する。

以上のように、本発明の実施例は以下の利点又は効果の中の少なくとも一つを有する。本発明の実施例は、単一導光板に拡散網点を二回作ることで照明装置の両面光出射効果を実現したため、照明装置の体積を減少し、照明装置の光出射率を向上することができる。一方、導光板の製造工程が簡単であるため、照明装置の製造コストも削減することもできる。

上述の内容は本発明の最適実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。即ち、本発明の請求範囲及び明細書の内容によって行った簡単な均等の変更及び修飾は、依然として本発明の特許請求範囲内に属する。一方、本発明の実施例又は請求項の範囲は何れも本発明により開示された目的又は利点又は特徴の全てを必ずしも実現する必要はない。また、要約部分と発明の名称は単に特許文献のサーチ作業を補助するためのものであり、本発明の権利範囲を限定するものではない。

１００、１００’、２００ 照明装置
１１０ 導光板
１１２ 透光基板
１１４、１１４a、１１６ 拡散網点
１２０ 発光素子
１３０ フレーム
１４０ 物体
１５０a、１５０ｂ 拡散シート
Ｌ１、Ｌ２、Ｌ３ 光束
Ｓ１、Ｓ２ 表面
Ｓ３ 入光面

Claims (12)

1. 照明装置であって、
   第一表面、前記第一表面と相対する第二表面及び前記第一表面と前記第二表面を連結する入光面を有する透光基板と、
   前記第二表面上に配置される複数の第一拡散網点、及び
   前記第二表面上に配置され、前記複数の第一拡散網点の一部と少なくとも一部が重なり、前記複数の第一拡散網点の寸法より大きい複数の第二拡散網点と、
   を含む導光板、及び
   前記入光面の傍に配置されて光束を発出し、前記光束は前記入光面を経由して前記導光板に進入し、且つ前記第一表面と前記第二表面を経由して前記照明装置の外部に出射される少なくとも一つの発光素子を含み、
   個々の前記第二拡散網点は前記複数の第一拡散網点の一部を覆い、且つ前記第一拡散網点の前記一部は前記第二拡散網点と前記第二表面の間に配置されることを特徴とする照明装置。
2. 前記複数の第一拡散網点の直径は０．２５ｍｍ〜２ｍｍの範囲内にあることを特徴とする請求項１記載の照明装置。
3. 前記複数の第二拡散網点の直径は４ｍｍ以上であることを特徴とする請求項１記載の照明装置。
4. 前記複数の第二拡散網点の直径と前記複数の第一拡散網点の直径の比率の値は２〜１０の範囲内にあることを特徴とする請求項１記載の照明装置。
5. 前記少なくとも一つの発光素子は発光ダイオードであることを特徴とする請求項１記載の照明装置。
6. 前記第一表面には前記第一表面から出射される前記光束を完全に遮って、前記第一表面から出射される前記光束が前記照明装置の外部に伝達されるのを防止する素子が配置されておらず、且つ前記第二表面には前記第二表面から出射される前記光束を完全に遮って、前記第二表面から出射される前記光束が前記照明装置の外部に伝達されるのを防止する素子が配置されていないことを特徴とする請求項１記載の照明装置。
7. 前記第一表面には拡散網点を配置しないことを特徴とする請求項１記載の照明装置。
8. 導光板であって、
   第一表面、前記第一表面と相対する第二表面及び前記第一表面と前記第二表面を連結する入光面を有する透光基板と、
   前記第二表面上に配置される複数の第一拡散網点及び、
   前記第二表面上に配置され、前記複数の第一拡散網点の一部と少なくとも一部が重なり、前記複数の第一拡散網点の寸法より大きい複数の第二拡散網点と、を含み、
   個々の前記第二拡散網点は前記複数の第一拡散網点の一部を覆い、且つ前記第一拡散網点の前記一部は前記第二拡散網点と前記第二表面の間に配置されることを特徴とする導光板。
9. 前記複数の第一拡散網点の直径は０．２５ｍｍ〜２ｍｍの範囲内にあることを特徴とする請求項８記載の導光板。
10. 前記複数の第二拡散網点の直径は４ｍｍ以上であることを特徴とする請求項８記載の導光板。
11. 前記複数の第二拡散網点の直径と前記複数の第一拡散網点の直径の比率の値は２〜１０の範囲内にあることを特徴とする請求項８記載の導光板。
12. 前記第一表面には拡散網点を配置しないことを特徴とする請求項８記載の導光板。

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