JP2009275389A - 簡易載荷試験方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】杭圧入機10は、後側のクランプ装置11bが支持する既設杭Pに荷重を掛ける載荷油圧シリンダ3を備えており、その載荷油圧シリンダ3の駆動によって、後側のクランプ装置11bが支持する載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易に載荷試験を行うことができるので、杭圧入機10が複数の杭を連設する過程で、その杭圧入機10によって載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を行うことを可能にした。
【選択図】図1
Description
具体的には、載荷試験の対象となる杭に並設されている既設杭に取り付けられた載荷試験用アタッチメントが、その試験対象杭を押し下げる荷重を負荷して載荷試験を行う技術(例えば、特許文献1参照)や、載荷試験の対象となる杭の両側の既設杭をクランプユニットで保持することで、載荷試験装置の載荷ユニットを試験対象杭に配設して、その載荷ユニットが試験対象杭を押し下げる荷重を負荷して載荷試験を行う技術(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、圧入施工が完了した既設杭を利用し、その既設杭から反力をとって試験対象杭を押し下げる荷重を負荷して載荷試験を行う場合、その既設杭に作用する反力が既設杭を引き抜く力となって作用するので、既設杭を抜き上げてしまう恐れがあり、結果として支持力が発現されないことが懸念された。そして、既設杭に引抜力を作用させたくない場合に、試験用の仮設杭を設置することがあるが、その仮設杭の設置や撤去には手間がかかるので、工期や工費が増大してしまうことがあった。
地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
反力を取られ引抜き力が作用した前記既設杭に対して、施工時の最終工程において前記杭圧入機によって再び圧入力を載荷してその既設杭に支持力を発現させて、その圧入力をもって支持力を確認することを特徴とする。
地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記複数のクランプ装置のうち、前記チャック装置から最も離れた配置のクランプ装置が備える載荷機構部によって、そのクランプ装置が支持する所定の既設杭に荷重を掛けることを特徴とする。
地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記複数のクランプ装置を挟んで前記チャック装置の反対側となる配置に備えられる載荷機構部によって、所定の既設杭に荷重を掛けることを特徴とする。
前記複数のクランプ装置が前記既設杭を支持するとともに、前記チャック装置が地盤に圧入または回転圧入した新たな杭を把持した状態で、前記載荷機構部により所定の既設杭に荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする。
前記杭圧入機によって圧入または回転圧入された全ての既設杭に対して、前記載荷機構部により荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする。
地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記チャック装置により前記既設杭に荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする。
そして、この杭圧入機を用いて複数の杭を連設する過程で、杭圧入機によって載荷試験対象の既設杭に荷重を掛けて簡易載荷試験を行うことができるので、所定の杭の圧入施工が完了した後に、載荷試験装置を杭に設置したり撤去したりする手間や、試験用の仮設杭を設置したり撤去したりする手間を省くことができることとなって、より容易に好適な簡易載荷試験を実行することが可能になる。
杭圧入機10は、図1に示すように、所定の杭(例えば、鋼管杭など)を地盤Gに圧入または回転圧入(以下、単に「圧入」)する圧入機であり、既に地盤Gに圧入された既設杭Pの上端側を掴んで支持する複数(例えば、3つ)のクランプ装置11…を備えたサドル12と、サドル12に対して前後動可能なスライドベース13と、スライドベース13上で左右に旋回可能なリーダマスト14と、リーダマスト14の前面に昇降可能に取り付けられるチャック装置15と、リーダマスト14に対してチャック装置15を昇降駆動するメイン油圧シリンダ16等を備えている。
特に、クランプ装置11は、掴んで支持した既設杭Pから反力を取って、杭圧入機10が新たに杭を圧入することができるように、杭圧入機10を既設杭Pの上端部に設置するようになっている。
なお、クランプ装置11…は、例えば、先頭の基準となるクランプ装置11を除いて、サドル12に対して左右や前後に移動可能となっており、これにより円弧等の湾曲した線に沿って並んで圧入された複数の杭の上端側を複数のクランプ装置11でそれぞれ掴むことが可能となっているとともに、杭列の各杭の間隔が多少異なることがあって対応できるようになっている。
なお、このクランプ装置11bには、左右一対の2つの載荷油圧シリンダ3が備えられている。
このクランプ用油圧シリンダ2cがロッド部2dを前後方向に押し伸ばすことによって、図3(a)(b)に示すように、固定部2aから可動部2bが押し出されて、把持部2が拡径することとなって、把持部2が既設杭Pの上端側を把持して支持するようになっている。
リーダマスト14は、スライドベース13に対し左右に旋回可能とされることにより、順次並んで圧入される杭の列の方向を直角にまげたり、湾曲して曲げたりすることが可能となっている。
これらスライドベース13とリーダマスト14とにより、圧入機本体のクランプ装置11…を備えたサドル12に対してチャック装置15を水平方向に移動可能となっている。
また、チャック装置15の内部には、所定の油圧シリンダの駆動により作動して、上下に貫通した状態の杭を外側の四方から押圧して把持する図示しない杭把持部が設けられている。
そして、チャック装置15の昇降範囲は限られているので、杭を把持してチャック装置15を下降させることと、杭を離してチャック装置15を上昇させることを繰り返すようになっている。これにより、1ストローク分ずつ杭を圧入することが繰り返され、チャック装置15の昇降範囲より深く杭を地中に圧入することが可能になっている。
具体的には、載荷油圧シリンダ3の駆動によって、クランプ装置11bの把持部2が載荷試験対象の既設杭Pを地盤Gに押し込む際の、沈下量測定点の変位を杭圧入機10を基準として測定することによって簡易載荷試験が行われる。また、不動点とする既設杭Pの杭頭を基準として変位を計測することによって、簡易載荷試験を行ってもよい。
なお、載荷試験対象の既設杭Pを地盤Gに押し込むための反力は、前側のクランプ装置11fと中央側のクランプ装置11cとが支持する既設杭Pと地盤Gとの間で作用する引き抜き抵抗から得られる。また、この簡易載荷試験を行う場合、載荷試験対象の既設杭Pを地盤Gに押し込むクランプ装置11bに隣り合う配置となる中央側のクランプ装置11cが既設杭Pの把持を開放した状態で、前側のクランプ装置11fが支持する既設杭Pから反力を取るようにしてもよい。こうすることで、載荷試験の対象である既設杭Pの隣の既設杭Pが変位してしまうことを抑え、載荷試験対象の既設杭Pへの影響を抑えることができる。
このように載荷試験対象の既設杭Pの地盤Gにおける支持力の評価に要するデータが、その既設杭Pに掛かる荷重と、その既設杭Pの変位との関係として得られる。
チャック装置15が地盤Gに圧入中の新たな杭P1を把持することによって、この新たな杭P1も反力杭とする簡易載荷試験を行うことができる。
つまり、杭圧入機10を用いて複数の杭を連設する過程で、その杭圧入機10によって載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を行うことができるので、所定の杭の圧入施工が完了した後に、載荷試験装置を杭に設置したり撤去したりする手間や、試験用の仮設杭を設置したり撤去したりする手間を省くことができることとなって、より容易に好適な簡易載荷試験を実行することが可能になる。
従って、この杭圧入機10を用いる載荷試験は、より容易な簡易載荷試験方法であるといえる。
つまり、杭圧入機10が、簡易載荷試験を終えた既設杭Pを前側のクランプ装置11fや中央側のクランプ装置11cで支持することはなく、その既設杭Pを反力杭として利用せず抜き上げるような力を作用させることがないため、既設杭Pは簡易載荷試験を終えた後の状態を維持し、確認された支持力は保持されることとなる。従って、簡易載荷試験に関するデータの有効性は高く、計測された支持力について高い信頼性を有する支持杭となる。
また、チャック装置15から最も離れた配置の載荷機構部(載荷油圧シリンダ3)により、最終工程として全ての杭に対して簡易載荷試験を実行することができることとなる。
次に、本発明に係る杭圧入機及び杭圧入機を用いる杭の簡易載荷試験方法の実施形態2について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
そして、後側のクランプ装置11bに、そのクランプ装置11bが支持する所定の既設杭Pに荷重を掛ける載荷機構部である載荷油圧シリンダ3が配設されている。
そして、実施形態1の杭圧入機10と同様に、この杭圧入機20を用いて複数の杭を連設する過程で、杭圧入機20によって載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を実行することができる。
次に、本発明に係る杭圧入機及び杭圧入機を用いる杭の簡易載荷試験方法の実施形態3について説明する。なお、実施形態1と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
そして、この載荷機構部33は、2つのクランプ装置11が支持する既設杭Pの後方の配置に連設されている既設杭Pに載荷部33aを押し付けるように載荷油圧シリンダ3を駆動させることによって、その既設杭Pに荷重を掛けることができる。
つまり、この杭圧入機30であれば、2つのクランプ装置11で支持する既設杭Pを反力杭として利用し、載荷機構部33の載荷部33aが当接する載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を行うことができる。
そして、実施形態1の杭圧入機10と同様に、この杭圧入機30を用いて複数の杭を連設する過程で、杭圧入機30によって載荷試験対象の既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を実行することができる。
例えば、杭圧入機10、20、30におけるチャック装置15を下降させることで、既設杭Pに荷重を掛けて簡易載荷試験を行うようにしてもよい。
この場合、杭圧入機(10、20、30)を、既設杭P上を後退移動させながら、後方の配置となったチャック装置15で既設杭Pに荷重を掛けることが好ましい。なお、杭圧入機(10、20、30)を後退移動させる際には、チャック装置15に既設杭Pの杭頭を挟持・解放可能な周知のアタッチメントを取り付けることとなる。
2 把持部
2a 固定部
2b 可動部
2c クランプ用油圧シリンダ
3 載荷油圧シリンダ(載荷機構部)
10 杭圧入機
11b クランプ装置
11c クランプ装置
11f クランプ装置
15 チャック装置
20 杭圧入機
30 杭圧入機
11 クランプ装置
33 載荷機構部
33a 載荷部
P 既設杭
P1 杭
G 地盤
Claims (6)
- 地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
反力を取られ引抜き力が作用した前記既設杭に対して、施工時の最終工程において前記杭圧入機によって再び圧入力を載荷してその既設杭に支持力を発現させて、その圧入力をもって支持力を確認することを特徴とする簡易載荷試験方法。 - 地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記複数のクランプ装置のうち、前記チャック装置から最も離れた配置のクランプ装置が備える載荷機構部によって、そのクランプ装置が支持する所定の既設杭に荷重を掛けることを特徴とする簡易載荷試験方法。 - 地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記複数のクランプ装置を挟んで前記チャック装置の反対側となる配置に備えられる載荷機構部によって、所定の既設杭に荷重を掛けることを特徴とする簡易載荷試験方法。 - 前記複数のクランプ装置が前記既設杭を支持するとともに、前記チャック装置が地盤に圧入または回転圧入した新たな杭を把持した状態で、前記載荷機構部により所定の既設杭に荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載の簡易載荷試験方法。
- 前記杭圧入機によって圧入または回転圧入された全ての既設杭に対して、前記載荷機構部により荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の簡易載荷試験方法。
- 地盤に圧入または回転圧入された既設杭の上端側を支持する複数のクランプ装置によって前記既設杭から反力を取り、昇降可能なチャック装置で杭を把持して下降させることにより前記既設杭に並ぶ位置に新たな杭を圧入または回転圧入する杭圧入機を用いて、複数の杭を連設する過程で、
前記チャック装置により前記既設杭に荷重を掛けて、載荷試験を行うことを特徴とする簡易載荷試験方法。
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CN104895036A (zh) * | 2015-05-19 | 2015-09-09 | 中国能源建设集团江苏省电力设计院有限公司 | 一种用于静力触探试验设备的自动卡杆装置 |
JP2017043934A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | 株式会社技研製作所 | 杭圧入機、杭圧入方法及び杭引抜機 |
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