JP7134088B2 - 杭圧入引抜機 - Google Patents
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Description
図1は本発明の実施の形態に係る杭圧入引抜機1の概略側面図である。また、図2は杭圧入引抜機1の概略平面図(上面図)である。図1、2に示すように、杭圧入引抜機1は、本体を構成するサドル10と、サドル10の下部に複数設けられるクランプ11を備えている。クランプ11は、既に圧入されている既設の杭Pの上端部を把持し、サドル10を杭P上部に固定している。なお、図1では、既設の3本の杭Pの上端部をクランプ11で把持してサドル10を固定し、それら3本の杭Pの前方に、新しい1本の杭Pを圧入し終えた状態を示している。
次に、図1、2を参照して説明したように構成される杭圧入引抜機1において、既設の複数本(例えば3本)の杭Pの前方に、1本の杭Pを圧入し終えた状態から、さらに次の新しい杭Pの圧入を開始するまでの工程について図面を参照して説明する。図3は、杭圧入工程に関する概略説明図である。但し、図3では、簡略化のため、杭圧入引抜機1の部材等の符号は一部省略しており、以下の説明においては図1、2に記載の符号を用いて説明する場合がある。
複数の杭Pは、基本的には図3を参照して上述したように圧入施工されていくが、施工形態によっては、杭圧入引抜機1のマスト20を旋回させて施工を行うことが求められる場合がある。ここでは、コーナー部やカーブ等において複数の杭Pを適宜圧入していく際に、マスト20の旋回を伴って行われる施工の概略について説明する。
以上、図3、図4を参照して説明した本実施の形態に係る杭圧入引抜機1の施工に関し、本発明者らの検討によれば、マスト20やチャック25の位置条件の組み合わせによっては、杭圧入引抜機1の主要構成部材同士が干渉し、衝突などに伴う事故や損傷が発生するとの課題があることが分かった。そこで、本発明者らは、杭圧入引抜機1の各部材に位置情報を検知するセンサを設け、検知された位置情報に基づき、各部材の位置を制御する制御手段を設ける構成を創案し、その制御について検討を行った。制御手段の一例としては、各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段としての制御部(制御機構)を杭圧入引抜機1に設ける構成を創案した。以下、杭圧入引抜機1に設けられるセンサや、干渉防止手段としての制御部について図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る杭圧入引抜機1における上記各センサとその制御部の配置について説明する。図5は、本実施の形態に係る杭圧入引抜機1のセンサ配置を示す概略説明図である。なお、図5において、上記図1、2と実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
なお、マスト前後センサ50による測定では、マスト20の非移動位置(定常位置)を原点とし、杭圧入引抜機1の前方方向にどれだけマスト20が前進したかが数値で測定される。
なお、チャック上下センサ52による測定では、チャック25が最下点に位置する状態の下端部を原点(高さ0)とし、チャック25の鉛直方向位置が数値で測定される。一例として、チャック25の上下位置は、鉛直方向位置において原点(0mm)~700mmの範囲で規定される。
なお、ケーシングチャック27の回転角度とは、例えば、非回転時(定常位置)でのマスト20前方位置を回転角度0°とし、平面視で左回転を負(-)、右回転を正(+)とし、定常位置からの回転角度を-180°~+180°で規定される。但し、通常、ケーシンクチャック27には、回転可能範囲を物理的に規定するストッパー等が存在し、機械個体に応じた回転可能範囲が規定されており、一例として、-173°~+173°でもってケーシングチャック27の回転角度が規定される場合がある。
なお、マスト20の旋回角度とは、例えば、非回転時(定常位置)でのマスト20の正面方向を旋回角度0°とし、平面視で左回転を負(-)、右回転を正(+)とし、定常位置からの回転角度を-180°~+180°で規定される。また、マスト20の前方にはチャック25が取り付けられている。そこで、マスト20の旋回角度の検知においては、マスト20の旋回に従動するチャック25の回転軸中心位置をマスト20の可動範囲の判断基準としても良い。
上記説明した制御部60による制御の第1の例としては、チャック25(チャックフレーム26及びケーシングチャック27)の上下位置と、チャック回転角度(ケーシングチャック27の回転角度)に基づき、マスト20の可動範囲を制御しても良い。ここで、マスト20の可動範囲は、マスト20に従動するチャック25の回転軸中心位置で判断しても良い。
以上、図6~図12を参照して制御の一例を説明したように、杭圧入引抜機1の各部材に位置情報を検知するセンサを設け、検知された位置情報に基づき、各部材の位置を制御する制御手段を設けることで、サドル10、マスト20、チャック25等の位置を好適に制御することができる。特に、制御手段を各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段として用いることで、チャック25と、サドル10あるいはマスト20が互いに干渉するのを防止し、施工時の事故や損傷を防ぎ、オペレータの負担軽減を図ることができる。
また、杭圧入引抜機1の機械本体をクレーン等により吊り上げるといった場合に、所望の位置に機械本体の重心を位置させるために、サドル10、マスト20、チャック25等の位置を好適に制御するといった技術も考えられる。
10…サドル
11…クランプ
12…スライドフレーム
20…マスト
25…チャック
26…チャックフレーム
27…ケーシングチャック
30…シリンダ
50…マスト前後センサ
52…チャック上下センサ
54…チャック回転センサ
56…マスト旋回センサ
60…制御部(コントローラ)
P…(圧入)杭
Claims (6)
- 圧入杭を把持する可動式のチャックと、圧入された複数の既設杭を把持するクランプと、前記クランプの上部に設けられるサドルと、前記サドル及び前記チャックの上部に可動式に立設されるマストと、を備えた杭圧入引抜機であって、
前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、
前記チャック、前記サドル、前記マストのうちの一部又は全部の位置を制御する制御手段を備えることを特徴とする、杭圧入引抜機。 - 前記制御手段は、前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、前記チャックと前記サドルとの干渉を防止する干渉防止手段であることを特徴とする、請求項1に記載の杭圧入引抜機。
- 前記干渉防止手段は、前記マストの位置情報に基づき、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度の制御を行う制御機構であることを特徴とする、請求項2に記載の杭圧入引抜機。
- 前記マストの位置情報とは、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置及び旋回角度によって定まる前記チャックの回転軸中心位置情報であることを特徴とする、請求項3に記載の杭圧入引抜機。
- 前記干渉防止手段は、前記チャックの位置情報に基づき、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置、旋回角度の制御を行う制御機構であることを特徴とする、請求項2に記載の杭圧入引抜機。
- 前記チャックの位置情報とは、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度によって定まる位置情報であることを特徴とする、請求項5に記載の杭圧入引抜機。
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