JP7134088B2 - 杭圧入引抜機 - Google Patents

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Description

本発明は、杭を地盤に圧入する、あるいは、杭を地盤から引き抜く杭圧入引抜機に関する。
各種の鋼管杭や形鋼などの杭(圧入杭)を地盤に打ち込んで埋設する方法として、予め地盤に埋め込まれた既設杭の上端をクランプで掴んで反力を取り、杭を把持したチャックを昇降させることにより、既設杭に隣接する位置に新しい杭を順次圧入していく施工技術が知られている。また、同様の方法により、既設杭の上端をクランプで掴んで反力を取り、他の既設杭を把持したチャックを上昇させることで当該杭を地盤から引く抜き撤去を行う施工技術も知られている。
かかる施工に用いられる杭圧入引抜機は、複数のクランプを介して既設杭に固定されるサドルと、サドルに対して前後方向に移動可能なスライドフレームを有しており、スライドフレームに旋回自在に装着されたマストには、昇降可能なチャックが取り付けられている。用いられる杭としては、例えば鋼矢板、鋼管矢板、鋼管杭、コンクリート杭などといった杭が知られている。そして、サドルに対してチャックを所定の位置に位置決めして、所定の位置にある圧入対象あるいは引き抜き対象の杭をチャックで把持し、マストに沿ってチャックが昇降することにより、杭を圧入又は引き抜きする構成となっている。
このような杭圧入引抜機での施工においては、様々な状況下において杭の圧入、引き抜きを行うことが求められ、例えばコーナー施工やカーブ施工といったように、杭圧入引抜機の施工経路等も多岐にわたる。従って、サドル、チャック、マストといった各機構の位置関係は、各機構の駆動や、本体の移動時などに適宜変わることになり、各機構同士の干渉や衝突等が発生する場面が懸念される。杭圧入引抜機における各機構や部材同士の干渉を防止する構成の一例として、例えば特許文献1には、作業用の足場である作業ステージが他の部材(例えばチャック等)と干渉するのを防止する技術が開示されている。
特開2005-83000号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は作業ステージに関するものであり、杭圧入引抜機の主要な構成部材に関するものではなく、更なる改良が求められる。特に、杭圧入引抜機の各構成部材同士の干渉がどのような条件下で発生するのか、あるいは、どのような部材やその位置を制御するのが干渉防止に望ましいのか、といった点が上記特許文献1の技術には開示がなく、更なる検討が求められている。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、杭圧入引抜機を構成する主要部材であるサドル、チャック、マストが互いに干渉しないように稼働させることができ、干渉により事故や損傷が発生するのを防止することが可能な杭圧入引抜機を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、圧入杭を把持する可動式のチャックと、圧入された複数の既設杭を把持するクランプと、前記クランプの上部に設けられるサドルと、前記サドル及び前記チャックの上部に可動式に立設されるマストと、を備えた杭圧入引抜機であって、前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、前記チャック、前記サドル、前記マストのうちの一部又は全部の位置を制御する制御手段を備えることを特徴とする、杭圧入引抜機が提供される。
前記制御手段は、前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、前記チャックと前記サドルとの干渉を防止する干渉防止手段であっても良い。
前記干渉防止手段は、前記マストの位置情報に基づき、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度の制御を行う制御機構であっても良い。
前記マストの位置情報とは、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置及び旋回角度によって定まる前記チャックの回転軸中心位置情報であっても良い。
前記干渉防止手段は、前記チャックの位置情報に基づき、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置、旋回角度の制御を行う制御機構であっても良い。
前記チャックの位置情報とは、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度によって定まる位置情報であっても良い。
本発明によれば、杭圧入引抜機を構成する主要部材であるサドル、チャック、マストが互いに干渉しないように稼働させることができ、干渉により事故や損傷が発生するのを防止することが可能となる。
本発明の実施の形態にかかる杭圧入引抜機の概略側面図である。 杭圧入引抜機の概略平面図である。 杭圧入工程に関する概略説明図である。 マスト旋回を伴う複数の杭の圧入施工の一例を示す概略説明図である。 杭圧入引抜機のセンサ配置を示す概略説明図である。 チャック上下位置に関する概略説明図である。 マストの可動範囲の一例を示す説明図である。 マストの可動範囲の一例を示す説明図である。 マストの可動範囲の一例を示す説明図である。 マストの可動範囲の一例を示す説明図である。 マストの可動範囲の一例を示す説明図である。 チャックの回転軸中心位置の認識に関する概略説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、本明細書における杭圧入引抜機の前方とは、施工を進行していく方向を示し、以下の図1、3~6等における右側、図2における上側が杭圧入引抜機の前方である。また、杭としては、U型鋼矢板、ハット形鋼矢板、各種形鋼等が考えられるが、本実施の形態ではU型鋼矢板であるものとして説明する。
(杭圧入引抜機の概略構成)
図1は本発明の実施の形態に係る杭圧入引抜機1の概略側面図である。また、図2は杭圧入引抜機1の概略平面図(上面図)である。図1、2に示すように、杭圧入引抜機1は、本体を構成するサドル10と、サドル10の下部に複数設けられるクランプ11を備えている。クランプ11は、既に圧入されている既設の杭Pの上端部を把持し、サドル10を杭P上部に固定している。なお、図1では、既設の3本の杭Pの上端部をクランプ11で把持してサドル10を固定し、それら3本の杭Pの前方に、新しい1本の杭Pを圧入し終えた状態を示している。
また、サドル10の上部には、当該サドル10に対して前後方向にスライド自在なスライドフレーム12が設けられている。スライドフレーム12上には、旋回基台となるマスト20がスライドフレーム12の中央部を中心として、スライドフレーム12に対して回転自在に構成されている。マスト20の回転は、マスト20の例えば下面側に設けられたモータなどの回転駆動源(図示せず)によって行われる。
マスト20の前方には、昇降ガイド21に沿って昇降可能なチャック25が取り付けられている。チャック25は、マスト20前方の昇降ガイド21に昇降可能に取り付けられたチャックフレーム26にケーシングチャック27を装着した構成を有している。チャック25全体(チャックフレーム26およびケーシングチャック27)は、シリンダ30の伸縮動作によって一体的に昇降する。
ケーシングチャック27は、チャックフレーム26に対して、回転自在に装着されている。ケーシングチャック27は、全体として筒形状を有しており、ケーシングチャック27の内方には、縦方向に貫通する平面視で杭断面形状(例えばU字型)の開口部31が設けられている。この開口部31に、U型鋼矢板である杭Pが通される。
ケーシングチャック27の内側下部には、固定爪32と可動爪33とが水平方向に対向して設けられている。可動爪33は、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32に対して接近離隔する。圧入対象となる杭Pは、ケーシングチャック27に設けられた固定爪32と可動爪33とによって把持される。
(杭圧入引抜機での杭圧入工程)
次に、図1、2を参照して説明したように構成される杭圧入引抜機1において、既設の複数本(例えば3本)の杭Pの前方に、1本の杭Pを圧入し終えた状態から、さらに次の新しい杭Pの圧入を開始するまでの工程について図面を参照して説明する。図3は、杭圧入工程に関する概略説明図である。但し、図3では、簡略化のため、杭圧入引抜機1の部材等の符号は一部省略しており、以下の説明においては図1、2に記載の符号を用いて説明する場合がある。
以下では、所定の杭P1を圧入し終えた状態から、次の新たな杭P2を圧入する工程について図3(a)~(e)を参照して順を追って説明する。なお、ここでは、杭P(以下では杭P2と記載)を圧入する場合について説明するが、杭の引き抜きを行う場合には、説明した手順を逆に行うといった方法で圧入の代わりに引き抜きを行えば良い。
先ず、図3(a)のように、1本目の杭P1を圧入し終えた後、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32から可動爪33が離隔させられ、圧入し終えた杭P1の把持が開放される。そして、図3(b)に示すように、シリンダ30の伸長動作によって、チャック25全体(チャックフレーム26およびケーシングチャック27)が上昇させられ、ケーシングチャック27下部の固定爪32と可動爪33が、圧入し終えた杭P1の上端よりも上となる位置まで、チャック25全体が移動させられる。これにより、チャック25全体は、杭P1の上方において、前後方向に移動可能な状態となる。
次いで、スライドフレーム12を杭圧入引抜機1の前方方向にスライドさせることで、サドル10に対しマスト20を所定位置まで前進させる。ここでの所定位置とは、新たな杭P2を圧入すべき位置を指す。そして、マスト20が所定位置まで前進した後、図3(c)のように、所定位置の地盤に圧入する新しい杭P2を図示しないワイヤー及びクレーン等によって吊り下げて、杭圧入引抜機1に搬入する。そして、チャック25のケーシングチャック27が、ケーシングチャック27の開口部31の真上に移動してきた杭P2の向きに応じて適宜回転し、ケーシングチャック27の内方に形成されている平面視でU字型の開口部31の向きが適宜調整される。
次に、杭P2をケーシングチャック27の開口部31に通した後、ケーシングチャック27の下部において、油圧シリンダ(図示せず)によって、固定爪32に向かって可動爪33が接近させられ、杭P2がチャック25に把持される。そして、図3(d)に示すように、マスト20の前方において、シリンダ30の短縮動作によって、昇降ガイド21に沿ってチャック25が下降させられ、チャック25で把持した杭P2をシリンダ30の可動範囲で地盤に圧入する。このような杭P2のシリンダ30可動範囲での圧入を繰り返すことで、最終的には、図3(e)に示すように、新たな杭P2を、上端が既設の杭P、P1と同じ高さとなるまで圧入することができる。
(マスト旋回を伴う施工)
複数の杭Pは、基本的には図3を参照して上述したように圧入施工されていくが、施工形態によっては、杭圧入引抜機1のマスト20を旋回させて施工を行うことが求められる場合がある。ここでは、コーナー部やカーブ等において複数の杭Pを適宜圧入していく際に、マスト20の旋回を伴って行われる施工の概略について説明する。
図4はマスト旋回を伴う複数の杭Pの圧入施工の一例を示す概略説明図であり、(a)が左旋回、(b)は右旋回を示している。なお、図4では、簡略化のため、杭圧入引抜機1の部材等の符号は一部省略しており、以下の説明においては図1、2に記載の符号を用いて説明する場合がある。図4に示すように、壁体コーナー部等における施工では、クランプ11により複数の既設の杭P(図中のPa、Pb、Pc)を把持した状態で杭圧入引抜機1の左前方や右前方等に新たな杭P(図中のPd、Pe等)を圧入するといった施工がなされる。
図4に示すような施工を行う場合には、サドル10が固定された状態で、スライドフレーム12上においてマスト20を所定距離だけ前進(あるいは後退)させ、更に、マスト20を当該マスト20の下面側に設けられたモータなどの回転駆動源(図示せず)により所定の位置まで旋回させる。また、例えばU型鋼矢板である杭P(Pd、Pe)を所定の向きでもって把持するため、杭形状に応じてケーシングチャック27を回転させる。以上、図4を参照して説明したようにマスト旋回を伴う施工を行う場合には、マスト20の位置情報、即ち、前後位置や旋回角度と、チャック25(特にケーシングチャック27)の位置情報、即ち、上下位置や回転角度を好適に制御することが求められる。
(杭圧入引抜時の課題)
以上、図3、図4を参照して説明した本実施の形態に係る杭圧入引抜機1の施工に関し、本発明者らの検討によれば、マスト20やチャック25の位置条件の組み合わせによっては、杭圧入引抜機1の主要構成部材同士が干渉し、衝突などに伴う事故や損傷が発生するとの課題があることが分かった。そこで、本発明者らは、杭圧入引抜機1の各部材に位置情報を検知するセンサを設け、検知された位置情報に基づき、各部材の位置を制御する制御手段を設ける構成を創案し、その制御について検討を行った。制御手段の一例としては、各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段としての制御部(制御機構)を杭圧入引抜機1に設ける構成を創案した。以下、杭圧入引抜機1に設けられるセンサや、干渉防止手段としての制御部について図面を参照して説明する。
(センサ及び制御部の配置)
本実施の形態に係る杭圧入引抜機1における上記各センサとその制御部の配置について説明する。図5は、本実施の形態に係る杭圧入引抜機1のセンサ配置を示す概略説明図である。なお、図5において、上記図1、2と実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する場合がある。
図5に示すように、マスト前後センサ50は、サドル10とスライドフレーム12との境界近傍に配置され、サドル10とマスト20との相対的な位置関係を検知する。また、スライドフレーム12でのスライドに応じて、マスト20の前後方向への移動量や移動方向を検知する。マスト前後センサ50は、例えばシリンダのロッド側がサドル10、チューブ側がスライドフレーム12に固定された場合に、サドル10に固定されたマグネットの位置をスライドフレーム12に固定されたストロークセンサによって検知し、シリンダの伸び量を測定する構成でも良い。
なお、マスト前後センサ50による測定では、マスト20の非移動位置(定常位置)を原点とし、杭圧入引抜機1の前方方向にどれだけマスト20が前進したかが数値で測定される。
また、チャック上下センサ52は、マスト20の前方にある昇降ガイド21近傍に配置され、マスト20とチャック25の相対的な位置関係(上下位置関係)を検知する。また、チャック25の上下方向への昇降量(移動量)や昇降方向を検知する。チャック上下センサ52は、例えば、チャックフレーム26に固定されたマグネットの位置をマスト20に固定されたストロークセンサにより検知し、上下ストローク量を測定する構成でも良い。
なお、チャック上下センサ52による測定では、チャック25が最下点に位置する状態の下端部を原点(高さ0)とし、チャック25の鉛直方向位置が数値で測定される。一例として、チャック25の上下位置は、鉛直方向位置において原点(0mm)~700mmの範囲で規定される。
また、チャック回転センサ54は、チャックフレーム26とケーシングチャック27に亘って配置され、ケーシングチャック27の回転角度を検知する。チャック回転センサ54は、例えば、ケーシングチャック27に固定された最終ギアと、チャックフレーム26に固定される角度センサを備え、最終ギアの回転量が角度センサに中間ギア等を介して伝達されケーシングチャック27の回転角度を測定する構成でも良い。
なお、ケーシングチャック27の回転角度とは、例えば、非回転時(定常位置)でのマスト20前方位置を回転角度0°とし、平面視で左回転を負(-)、右回転を正(+)とし、定常位置からの回転角度を-180°~+180°で規定される。但し、通常、ケーシンクチャック27には、回転可能範囲を物理的に規定するストッパー等が存在し、機械個体に応じた回転可能範囲が規定されており、一例として、-173°~+173°でもってケーシングチャック27の回転角度が規定される場合がある。
また、マスト旋回センサ56は、スライドフレーム12とマスト20に亘って配置され、マスト20の旋回角度を検知する。マスト旋回センサ56は、例えばスライドフレーム12に固定された最終ギアと、マスト20に固定される角度センサを備え、最終ギアの回転量が角度センサに中間ギア等を介して伝達されマスト20の旋回角度を測定する構成でも良い。
なお、マスト20の旋回角度とは、例えば、非回転時(定常位置)でのマスト20の正面方向を旋回角度0°とし、平面視で左回転を負(-)、右回転を正(+)とし、定常位置からの回転角度を-180°~+180°で規定される。また、マスト20の前方にはチャック25が取り付けられている。そこで、マスト20の旋回角度の検知においては、マスト20の旋回に従動するチャック25の回転軸中心位置をマスト20の可動範囲の判断基準としても良い。
また、杭圧入引抜機1には、上記各センサ(マスト前後センサ50、チャック上下センサ52、チャック回転センサ54、マスト旋回センサ56)での検知結果に基づき、各部材の制御を行う制御部(コントローラ)60が設けられている。この制御部60は、各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段としての制御機構として機能する。以下では、この制御部60での制御の一例について説明する。
(制御部による制御の一例)
上記説明した制御部60による制御の第1の例としては、チャック25(チャックフレーム26及びケーシングチャック27)の上下位置と、チャック回転角度(ケーシングチャック27の回転角度)に基づき、マスト20の可動範囲を制御しても良い。ここで、マスト20の可動範囲は、マスト20に従動するチャック25の回転軸中心位置で判断しても良い。
チャック上下センサ52によって検知される具体的なチャック上下位置情報は、杭圧入引抜機1の最下端(通常はクランプ11最下端)と、チャック25の最下端との距離L1によって規定され、チャック25の位置に応じて制御部60により異なる制御を行うよう場合分けしても良い。場合分けの一例としては、チャック25の各部位(チャックフレーム26、ケーシングチャック27の上部27aと下部27b)と、クランプ11やサドル10との関係性によって分ければ良い。例えば、距離L1の長さが短い状態から順に第1条件~第4条件と場合分けすれば良い。具体的には、ケーシングチャック上部27aとクランプ11との関係性に基づく第1条件、チャックフレーム26とサドル10との関係性に基づく第2条件、ケーシングチャック上部27aとサドル10との関係性に基づく第3条件、ケーシングチャック下部27bとサドル10との関係性に基づく第4条件、と場合分けしても良い。各場合のそれぞれにおいて、マスト20の可動範囲を好適に変更するように制御する構成が考えられる。
図6はチャック上下位置に関する概略説明図であり、上記第1条件~第4条件に相当する概略断面図を(a)~(d)に図示している。図6に示すように、チャック25の各部位と、クランプ11やサドル10との関係性に基づく距離L1の長さに応じて場合分けした際に、マスト20の好適な可動範囲を更にチャック回転角度によって規定しても良い。以下に示す表1には、上記第1条件~第4条件でもって場合分けし、更に、各場合において、チャック回転角度を所定の条件(表1参照)にて場合分けした際のマスト20の好適な可動範囲を図7~図11を参照して示している。
図7~図11はマスト20の可動範囲の一例を示す説明図である。これら図7~図11は、平面視で杭圧入引抜機1とその周囲を示したものであり、図中の斜線部内にチャック25の回転軸中心位置が入った場合に、部材間の干渉が生じることを示している。即ち、各図7~11において斜線部を除く部分がマスト20の可動範囲(チャック25の回転軸中心位置の移動可能範囲)となる。なお、図7~図11では、簡略化のため、平面視でのサドル10及びクランプ11のみを図示し、杭圧入引抜機1の大部分は図示していない。
これら図7~図11に示す符号a(a1~a5)~e(e1~e3)は杭圧入引抜機1の機械寸法に応じて定まる機械個体特有の寸法数値である。また、R1はチャック25の中心の回転半径であり、この値も杭圧入引抜機1の機械寸法に応じて定まる。
Figure 0007134088000001
上記表1に示すように、チャック上下位置及びチャック回転角度に基づき、マスト20を好適に制御し、図7~図11に斜線部で示す所定の範囲をマスト停止範囲とし、その他の領域を可動範囲として制御することで、杭圧入引抜機1の各部材、特に、サドル10、マスト20、チャック25が互いに干渉するのを防止できる。即ち、図7~図11に示す停止範囲にマスト20が侵入した段階で直ちに停止させる制御を行うことで、施工時の事故や損傷を防ぎ、オペレータの負担軽減を図ることができる。
また、制御部60による制御の第2の例としては、チャック25の回転軸中心位置(即ち、マスト20の位置情報)に基づき、当該チャック25の回転可能範囲を制御しても良い。具体的な制御例としては、例えば以下の表2に示すように、チャック25の回転可能範囲を制御することが好ましい。
図12は、チャック25の回転軸中心位置の認識に関する概略説明図である。図12に示すように、チャック25の回転軸中心位置(即ち、マスト20の旋回角度)は、例えば、マスト20が前後移動していない状態(定常状態)でのマスト20の旋回軸中心点を原点(0、0)とし、チャック25の回転軸中心位置をX-Y座標で認識しても良い。
Figure 0007134088000002
上記表2に示すように、チャック25の回転軸中心位置に基づき、チャック25の回転可能範囲を好適に制御することで、杭圧入引抜機1の各部材、特に、チャック25と、サドル10あるいはマスト20が互いに干渉するのを防止し、施工時の事故や損傷を防ぎ、オペレータの負担軽減を図ることができる。
また、制御部60による制御の第3の例としては、チャック25の回転軸中心位置(即ち、マスト20の位置情報)に基づき、チャック25の上下可動範囲を制御しても良い。具体的な制御例としては、例えば以下の表3に示すように、チャック25の上下可動範囲を下限位置でもって定め、その下限位置以下にチャック25が侵入した段階で当該チャック25を直ちに停止させる制御を行うことが好ましい。ここでのチャック下限位置の規定に関しても、上記第1の例と同様の場合分けに基づき、第1条件~第4条件での各条件の閾値によりチャック下限位置を定めても良い。
Figure 0007134088000003
上記表3に示すように、チャック25の回転軸中心位置に基づき、チャック25の上下可動範囲を好適に制御することで、杭圧入引抜機1の各部材、特に、チャック25と、サドル10あるいはマスト20が互いに干渉するのを防止し、施工時の事故や損傷を防ぎ、オペレータの負担軽減を図ることができる。
なお、図7~図11に示すマスト20の好適な可動範囲においては、一部重複している範囲がある。チャック25の上下位置や回転軸中心位置が上記表1~3に示す各条件に該当する場合において、マスト20の好適な可動範囲が複数の条件で重複する場合には、チャック25の下限位置が高い位置にある場合を優先して適用しても良い。
(作用効果)
以上、図6~図12を参照して制御の一例を説明したように、杭圧入引抜機1の各部材に位置情報を検知するセンサを設け、検知された位置情報に基づき、各部材の位置を制御する制御手段を設けることで、サドル10、マスト20、チャック25等の位置を好適に制御することができる。特に、制御手段を各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段として用いることで、チャック25と、サドル10あるいはマスト20が互いに干渉するのを防止し、施工時の事故や損傷を防ぎ、オペレータの負担軽減を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。以下、本発明の変形例について説明する。
例えば、上記実施の形態では、杭圧入引抜機1の各部材に位置情報を検知するセンサを設け、検知された位置情報に基づき、各部材の位置を制御する制御手段を設け、当該制御手段を各部材同士の干渉を防止する干渉防止手段として用いる場合について説明したが、上記制御手段は種々の用途に用いることが可能である。
一例として、杭圧入引抜機1により図3に示すように杭Pを順次圧入していく場合に、所定の杭Pを圧入後、新たな杭Pの圧入位置まで杭圧入引抜機1を移動させる際に、サドル10、マスト20、チャック25等の位置を好適に制御し、移動を効率的に行うといった技術が考えられる。
また、杭圧入引抜機1の機械本体をクレーン等により吊り上げるといった場合に、所望の位置に機械本体の重心を位置させるために、サドル10、マスト20、チャック25等の位置を好適に制御するといった技術も考えられる。
本発明は、杭を地盤に圧入する、あるいは、杭を地盤から引き抜く杭圧入引抜機に適用できる。
1…杭圧入引抜機
10…サドル
11…クランプ
12…スライドフレーム
20…マスト
25…チャック
26…チャックフレーム
27…ケーシングチャック
30…シリンダ
50…マスト前後センサ
52…チャック上下センサ
54…チャック回転センサ
56…マスト旋回センサ
60…制御部(コントローラ)
P…(圧入)杭

Claims (6)

  1. 圧入杭を把持する可動式のチャックと、圧入された複数の既設杭を把持するクランプと、前記クランプの上部に設けられるサドルと、前記サドル及び前記チャックの上部に可動式に立設されるマストと、を備えた杭圧入引抜機であって、
    前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、
    前記チャック、前記サドル、前記マストのうちの一部又は全部の位置を制御する制御手段を備えることを特徴とする、杭圧入引抜機。
  2. 前記制御手段は、前記チャックの位置情報を検知するセンサ、及び、前記マストの位置情報を検知するセンサによる検知結果に基づき、前記チャックと前記サドルとの干渉を防止する干渉防止手段であることを特徴とする、請求項1に記載の杭圧入引抜機。
  3. 前記干渉防止手段は、前記マストの位置情報に基づき、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度の制御を行う制御機構であることを特徴とする、請求項2に記載の杭圧入引抜機。
  4. 前記マストの位置情報とは、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置及び旋回角度によって定まる前記チャックの回転軸中心位置情報であることを特徴とする、請求項3に記載の杭圧入引抜機。
  5. 前記干渉防止手段は、前記チャックの位置情報に基づき、前記マストの前記サドルに対する前後方向位置、旋回角度の制御を行う制御機構であることを特徴とする、請求項2に記載の杭圧入引抜機。
  6. 前記チャックの位置情報とは、前記チャックの上下位置及び/又は回転角度によって定まる位置情報であることを特徴とする、請求項5に記載の杭圧入引抜機。
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