JP2009275111A - ガスバリア性組成物の製造方法およびガスバリア性積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料を、複数のスタティックミキサーと前記複数のスタティックミキサーを連設する配管とからなる所定構造の加水分解物製造装置に導入して前記アルコキシドの加水分解物を得て、これをポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有させ、ゾルゲル法によって重縮合すること特徴とする。効率的な加水分解反応の進行と、重縮合反応の抑制とによって、水酸基含有率の高いアルコキシドの加水分解物を製造することができ、これを用いて、ガスバリア性積層フィルムを製造することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、特に、テトラエトキシシランSi(OC2H5)4を原料とすることができ、ガスバリア活性に優れるガスバリア性組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のガスバリア性組成物の製造方法によれば、製造装置を構成するスタティックミキサーの外周を加熱または冷却することで反応液を加熱し、または冷却することができるため、反応速度の選択を容易に調整することができ、特に重縮合の少ない金属アルコキシドの加水分解物を製造できるため、その後にポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体を含有させ、更に、ゾルゲル法によって十分に重縮合することができ、ガスバリア性を向上させることができる。
前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料を、
複数のスタティックミキサーと前記複数のスタティックミキサーを連設する配管とからなり、前記スタティックミキサーは、前記配管によって前記原料がアップフローで流れるように連設されたアルコキシドの加水分解物製造装置に導入して前記アルコキシドの加水分解物を得て、
前記加水分解物に前記ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有させ、ゾルゲル法によって重縮合すること特徴とする、ガスバリア性組成物の製造方法である。
まず、本発明で使用するアルコキシドの加水分解物製造装置について説明する。
本発明で使用するアルコキシドの加水分解物製造装置は、複数のスタティックミキサーと前記複数のスタティックミキサーを連設する配管とからなり、前記スタティックミキサーは、前記配管によって前記原料がアップフローで流れるように連設されたアルコキシドの加水分解物製造装置である。より好適には、アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料の供給部と、前記原料が導入される複数のスタティックミキサーと前記複数のスタティックミキサーを連設する配管とからなり、前記スタティックミキサーは、前記配管によって前記原料がアップフローで流れるように連設されることを特徴とするアルコキシドの加水分解物製造装置である。アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料の供給部は、これら原料混合液の供給口であってもよく、アルコキシド、水、反応触媒のそれぞれの供給口からなるものであってもよく、またはアルコキシドの供給口と、水と反応触媒との供給口とからなるものなどであってもよい。更に、後記するように本発明では、アルコキシドとして、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドを使用し、更にシランカップリング剤などを使用することもできる。したがって、原料としてシランカップリング剤を装置内に供給する場合には、シランカップリング剤の供給口を別個に設けてもよい。原料の供給部として、各原料の供給口を別個に形成し、それぞれの供給量をセンサーでモニターすれば、原料供給量を制御して生産量を容易に調製することができる。
本発明で使用するアルコキシドは、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドである。
本発明においてケイ素であることが好ましい。この場合、本発明で好ましく使用できるアルコキシドとしては、上記一般式R1 nM(OR2)mにおいてn=0の場合には、一般式Si(ORa)4(ただし、式中、Raは、炭素数1〜5のアルキル基を表す。)で表されるものである。上記において、Raとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、その他等が用いられる。このようなアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシランSi(OCH3)4、テトラエトキシシランSi(OC2H5)4、テトラプロポキシシランSi(OC3H7)4、テトラブトキシシランSi(OC4H9)4等を例示することができる。
本発明で使用するポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体としては、ポリビニルアルコール系樹脂、またはエチレン・ビニルアルコ一ル共重合体を単独で各々使用することができ、あるいは、ポリビニルアルコ一ル系樹脂およびエチレン・ビニルアルコール共重合体とを組み合わせて使用することができる。本発明では、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体を使用することにより、ガスバリア性、耐水性、耐候性、その他等の物性を著しく向上させることができる。
本発明では、ガスバリア性組成物を調製するに際し、シランカップリング剤等を添加してもよい。
本発明で使用する反応触媒とは、アルコキシドの加水分解用触媒であり、「酸」や「塩基」を例示することができる。例えば、酸としては、硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸、ならびに、酢酸、酒石酸な等の有機酸、その他等を使用することができる。上記酸の使用量は、アルコキシドの総モル量に対し0.001〜0.05モルを使用することが好ましい。また、塩基としては、アンモニアを使用することができる。
水は、上記したアルコキシドの合計モル量1モルに対して0.1〜100モル、好ましくは、0.8から2モルの割合の水を用いることが好ましい。水の量が2モルを越えると、上記アルコキシドとから得られるポリマーが球状粒子となり、更に、この球状粒子同士が3次元的に架橋し、密度の低い、多孔性のポリマーとなる場合がある。また、上記の水の量が0.8モルを下回ると、加水分解反応が進行しにくくなる場合がある。
本発明では、前記原料に有機溶媒を配合してもよい。前記したアルコキシド、水、反応触媒とからなる原料に親和性のある有機溶媒を使用することで、アルコキシドを含む原料の混合および撹拌をより効率的に行うことができる。このような有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、その他等を用いることができる。有機溶媒の使用量は、通常、上記アルコキシド100質量に対して1〜100質量部である。
本発明では、上記アルコキシドと水と反応触媒とを含む原料とを前記したアルコキシドの加水分解装置に導入し、アルコキシドを加水分解してアルコキシドの加水分解物を製造することができる。
本発明では、前記アルコキシドの加水分解物と副生物との混合物に、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体、および必要に応じて、シランカップリング剤や有機溶媒、ゾルゲル法触媒等を混合し、ガスバリア性組成物を調製する。
ガスバリア性組成物として配合されたアルコキシドの加水分解物は、ゾルゲル法触媒の働きによって、加水分解によって生じた水酸基からプロトンが奪取され、加水分解物同士が脱水重縮合する。このとき、アルコキシドと共にシランカップリング剤が加水分解製造装置に供給されている場合には、このシランカップリング剤も加水分解されて、アルコキシ基が水酸基となり、また、塩基触媒の働きによりエポキシ基の開環も起こり、水酸基が生じる。よって、アルコキシドの加水分解物同士のほか、加水分解されたシランカップリング剤と加水分解されたアルコキシドとの重縮合反応も進行する。反応系にはポリビニルアルコール系樹脂、または、エチレン・ビニルアルコール共重合体、または、ポリビニルアルコール系樹脂および/またはエチレン・ビニルアルコール共重合体も存在するため、ポリビニルアルコール系樹脂およびエチレン・ビニルアルコール共重合体が有する水酸基との反応も生じる。なお、生成する重縮合物は、例えば、Si−O−Si、Si−O−Zr、Si−O−Ti、その他等の結合からなる無機質部分と、シランカップリング剤に起因する有機部分とを含有する複合ポリマーである。
このガスバリア性組成物は、ガスバリア性に優れるため、所定の基材フィルムの上に積層することで、ガスバリア性フィルムを製造することができる。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、基材フィルムの一方の面に有機珪素化合物、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜を設け、該蒸着膜上に上記したガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜を設けたガスバリア性積層フィルムである。
ガスバリア性積層フィルムを構成する基材フィルムとしては、有機珪素化合物、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜やガスバリア性塗布膜を設けるに足る機械的、物理的、化学的強度を有し、特に前記蒸着膜を形成する条件に耐え、前記蒸着膜の特性を損なうことなく良好に保持し得る樹脂フィルムを使用することが好ましい。
なお、本発明では、上記の基材フィルムの一方の面に有機珪素化合物、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜を形成するが、予め基材フィルムに表面処理をおこなってもよい。これによって前記蒸着膜やガスバリア性塗布膜との密着性を向上させることができる。このような表面処理としては、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理などがある。このような表面処理の中でも、特に、コロナ処理やプラズマ処理を行うことが好適である。
本発明で使用するガスバリア性積層フィルムにおける蒸着膜としては、例えば、化学気相成長法、物理気相成長法またはこれらを複合して、有機珪素化合物、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜である。
本発明では、プラズマ化学気相成長装置221の真空チャンバー222内に配置された巻き出しロール223から基材フィルム201を繰り出し、更に、該基材フィルム201を、補助ロール224を介して所定の速度で冷却・電極ドラム225周面上に搬送する。一方、ガス供給装置226、227および、原料揮発供給装置228等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等の蒸着用モノマーガスその他等を供給して蒸着用混合ガス組成物を調製し、これを原料供給ノズル229を通して真空チャンバー222内に導入する。該蒸着用混合ガス組成物を上記冷却・電極ドラム225周面上に搬送された基材フィルム201の上に供給し、グロー放電プラズマ230によってプラズマを発生させ照射し、蒸着膜を製膜化する。次いで、上記で蒸着膜を形成した基材フィルム201を補助ロール233を介して巻き取りロール234に巻き取れば、プラズマ化学気相成長法による有機珪素化合物を蒸着してなる蒸着膜を形成することができる。なお、冷却・電極ドラム225は、真空チャンバー222の外に配置されている電源231から所定の電力が印加され、冷却・電極ドラム225の近傍には、マグネット232を配置してプラズマの発生が促進されている。このように冷却・電極ドラムに電源から所定の電圧が印加されているため、真空チャンバー内の原料供給ノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍でグロー放電プラズマが生成される。このグロー放電プラズマは、混合ガスなかの1つ以上のガス成分から導出されるものであり、この状態で基材フィルムを一定速度で搬送させると、グロー放電プラブマによって、冷却・電極ドラム周面上の基材フィルムの上に、有機珪素化合物を蒸着してなる蒸着膜を形成することができる。なお、図6中、符号235は真空ポンプを表す。
上記の異種の蒸着膜の2層以上からなる複合膜としては、まず、基材フィルムの上に、化学気相成長法により、緻密で柔軟性に富み、比較的にクラックの発生を防止し得る有機珪素化合物を蒸着してなる蒸着膜を設け、次いで、該蒸着膜の上に、物理気相成長法による金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜を設けて、2層以上からなる複合膜からなる蒸着膜を構成することが好ましいものである。上記とは逆くに、基材フィルムの上に、先に、物理気相成長法により、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜を設け、次に、化学気相成長法により、緻密で、柔軟性に富み、比較的にクラックの発生を防止し得る有機珪素化合物を蒸着してなる蒸着膜を設けて、2層以上からなる複合膜からなる蒸着膜を構成することもできる。
本発明のガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーターなどのロールコート、スプレーコート、スピンコート、デイツピング、刷毛、バーコード、アプリケータ等の塗布手段により、1回あるいは複数回の塗布で、乾燥膜厚が、0.01〜30μm、好ましくは、0.1〜10μm位の塗布膜を形成することができ、更に、通常の環境下、50〜300℃、好ましくは、70〜200℃の温度で、0.005〜60分間、好ましくは、0.01〜10分間、加熱・乾操することにより、縮合が行われ、本発明のガスバリア性塗布膜を形成することができる。
製造例1
図5に示す、分散部、加熱部、反応部および冷却部を有する装置を使用してアルコキシドの加水分解物を製造した。なお、分散部を構成するスタティックミキサーは、右エレメントと左エレメントを合計12内蔵する配管径が6mm、長さ120mmのスタティックミキサーであり、加熱部を構成するスタティックミキサーは、右エレメントと左エレメントを交互に合計48内蔵する配管径が17.5mm、長さ1350mm、外周をジャケットで60℃に昇温したスタティックミキサーを管径が10mm、長さ1400mmの配管で連設したものを各3基連設したものであり、反応部を構成するスタティックミキサーは、右エレメントと左エレメントを交互に合計47内蔵する配管径が17.5mm、長さ1250mmのスタティックミキサーを管径が10mm、長さ1300mmの配管で連設したものを各32基連設したものであり、冷却部を構成するスタティックミキサーは、右エレメントと左エレメントを交互に合計48内蔵する配管径が17.5mm、長さ1350mm、外周をジャケットで10℃に冷却したスタティックミキサーを管径が10mm、長さ1400mmの配管で連設したものを各3基連設したものである。
表2に示されるように、製造例1の加水分解物は、製造例2の加水分解物よりも970cm-1の吸光度が高いため、Si−OHの伸縮振動に帰属する吸収度が高く、原料化合物が効率的に加水分解され、または加水分解物の重縮合が抑制されていることが判明した。
(1) 基材フィルムとして、片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、この2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロールに装着し、ついでこれを繰り出し、その2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、アルミニウムを蒸着源に用いて酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビーム(EB)加熱方式による真空蒸着法により、下記の蒸着条件で膜厚200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。
蒸着チャンバー内の真空度:2×10-4mbar
巻き取りチャンバー内の真空度:2×10-2mbar
電子ビーム電力:25kW
フィルムの搬送速度:240m/分
蒸着面:コロナ処理面
(2)次いで、下記表3に示す組成に従って、組成a.のポリビニルアルコールと、イソプロピルアルコールおよびイオン交換水からなる混合液に、組成b.として製造例1で調製したエチルシリケート、シランカップリング剤、塩酸、イソプロピルアルコール、イオン交換水からなる加水分解液を加えて撹拌し、無色透明のガスバリア性組成物を得た。
(1) 酸素透過度の測定
温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕にて測定した。
温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パーマトラン(PERMATRAN3/31)〕にて測定した。
実施例2
(1) 基材フィルムとして、片面をコロナ処理した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、ついで、下記に示す条件で、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、厚さ120Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
蒸着面:コロナ処理面
導入ガス量:ヘキサメチレンジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:3.0:3.0(単位:slm)
真空チャンバ内の真空度:2〜6×10-6mbar
蒸着チャンバー内の真空度:2〜5×10-3mbar
冷却・電極ドラム供給電力:10kW
ライン速度:100m/分
(2)次いで、上記で膜厚120Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロー放電プラズマ発生装置を使用し、パワー9kW、酸素ガス(O2):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torr、処理速度420m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyn/cm以上に向上させたプラズマ処理面を形成した。
製造例1の加水分解物に代えて、製造例2の加水分解物を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、ガスバリア性積層フィルムを製造し、実施例1と同様にして酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。結果を表5に示す。
製造例1の加水分解物に代えて、製造例2の加水分解物を使用した以外は、実施例2と同様に操作し、ガスバリア性積層フィルムを製造し、実施例2と同様にして酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。結果を表5に示す。
20・・・水と反応触媒との供給部、
30・・・配管、
40・・・スタティックミキサー、
43・・・アルコキシドと原料との混合液の加熱部、
44・・・加熱された混合液が導入され、かつアルコキシドが加水分解される反応部、
44’・・・反応部のケーシング、
45・・・反応部から排出されるアルコキシド加水分解物が冷却される冷却部、
47・・・分散部
51・・・右エレメント、
53・・・左エレメント、
60・・・アルコキシドの加水分解物
Claims (7)
- 一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更に、ゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物の製造方法であって、
前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料を、
複数のスタティックミキサーと前記複数のスタティックミキサーを連設する配管とからなり、前記スタティックミキサーは、前記配管によって前記原料がアップフローで流れるように連設されたアルコキシドの加水分解物製造装置に導入して前記アルコキシドの加水分解物を得て、
前記加水分解物に前記ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有させ、ゾルゲル法によって加水分解および重縮合すること特徴とする、ガスバリア性組成物の製造方法。 - 前記加水分解製造装置は、
前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料の加熱部と、前記加熱された原料が導入され、前記アルコキシドが加水分解される反応部と、前記反応部から排出されるアルコキシド加水分解物が冷却される冷却部とを含み、
前記加熱部を温度30〜100℃に加熱し、前記反応部を温度30〜100℃に制御し、前記冷却部を温度−5〜20℃に冷却することを特徴とする、請求項1記載のガスバリア性組成物の製造方法。 - 前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料の単位時間の供給量(L/Hr)と加水分解時間(Hr)との積が、前記反応部の容量(L)の合計の1.0〜1.5倍であるように原料を供給することを特徴とする、請求項2記載のガスバリア性組成物の製造方法。
- 前記アルコキシドと水と反応触媒とからなる原料は、更に溶媒を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性組成物の製造方法。
- 前記アルコキシドは、更にシランカップリング剤を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア性組成物の製造方法。
- 前記アルコキシドが、テトラエトキシシランSi(OC2H5)4であり、
前記反応触媒が塩酸であり、
前記溶媒が、イソプロピルアルコールである、請求項5記載のガスバリア性組成物の製造方法。 - 基材フィルムの一方の面に有機珪素化合物、金属または金属酸化物を蒸着してなる蒸着膜を設け、該蒸着膜上に請求項1〜7で製造したガスバリア性組成物によるガスバリア性塗布膜を設けたガスバリア性積層フィルム。
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