JP2009274533A - アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】支持ロッドの作動後の後退移動を防止可能なロック機構を備えていても、コンパクトに製造することが可能なアクチュエータを提供すること。
【解決手段】本発明のアクチュエータは、シリンダ18内に配置されたピストン32を、シリンダ18内に作動用ガスGを流入させることにより、支持ロッド39とともに移動させる構成とされ、支持ロッド39の後退移動を規制するロック機構として、収納部位33に収納されるロックピン37と、シリンダ18内に流入する作動用ガスGを収納部位33内に流入させる流入路部34と、を備える。ピストン32の底面側に、流入路部34の流入用開口34cを覆うように、ピストン32とガス発生器29との間に介在されて、作動用ガスGに含まれる残渣Sを、ガス発生器29から流入用開口34cに至る経路中で低減させるように除去する除去部材45が、配設されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、自動車用安全装置に使用されるアクチュエータに関し、例えば、保護対象物としての歩行者を受け止める際のフードパネルを持ち上げる等の作動に使用されるアクチュエータに関する。
従来、車両に搭載される自動車用安全装置のアクチュエータとしては、フードパネルの塑性変形時のエネルギー吸収を利用して、フードパネル自体で歩行者を受け止めることができるように、フードパネルの後端側を上昇させるものがあった。具体的には、従来、アクチュエータとして、筒状のシリンダ内に配置されたピストンを、シリンダ内に作動用ガスを流入させることにより、ピストンに連結された支持ロッドとともに移動させるピストンシリンダタイプとして、構成されて、前進移動した支持ロッドの後退移動を規制するロック機構を備える構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。この従来のアクチュエータでは、ロック機構として、シリンダから軸直交方向に沿って突出されるホルダと、ホルダに付勢手段を介して保持される係止片と、から構成されるものを使用していた。このロック機構では、作動時に、係止片を、付勢手段の付勢力によりシリンダ内に突出させるように移動させて、この係止片により、支持ロッドの後退移動を規制していた。
特開2002−29367公報
しかし、従来のアクチュエータでは、ロック機構が、係止片自体と付勢手段の分、シリンダから軸直交方向に沿って大きく突出するように配設されていることから、シリンダの軸直交方向側に大きく嵩張ることとなり、アクチュエータ自体をコンパクトにする点に改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、支持ロッドの作動後の後退移動を防止可能なロック機構を備えていても、コンパクトに製造することが可能なアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係るアクチュエータは、自動車用安全装置に使用されて、
筒状のシリンダ内に、ガス発生器から発生する作動用ガスを流入させることにより、シリンダ内に配置されたピストンを、ピストンに連結された支持ロッドとともに移動させるピストンシリンダタイプとして、構成されるとともに、
前進移動した支持ロッドの後退移動を規制するロック機構を備えて構成され、さらに、
シリンダの先端壁部から突出した支持ロッドが、保護対象物を受け止める受止材を支持する構成のアクチュエータであって、
ロック機構が、
前進移動時に、元部側をピストン内に収納させた状態で、ピストンの軸回り方向に沿った外周側から、先端部側をピストンの軸方向と交差する方向に沿って突出可能として、ピストンの軸方向に沿った移動を規制されて、ピストン内に収納保持されるロックピンと、
シリンダ内に流入する作動用ガスを、ロックピンの元部側の収納部位まで流入可能に、ピストンにおけるガス発生器側の底面に流入用開口を配設させてピストンの軸方向に沿うように形成される流入路部と、
シリンダの内周面におけるピストンの前進移動後の配置位置に配設されて、支持ロッドの後退移動を規制可能に、先端部側をピストンから突出させたロックピンを係止する係止面と、
を備えて、
作動時に、流入路部を経てロックピンの収納部位内に流入させた作動用ガスの圧力を利用して、ロックピンの先端部側をピストンの外周面から突出させるように移動させる構成とされ、
ピストンの底面側において、流入路部における流入用開口のガス発生器側を覆うように、ピストンとガス発生器との間に介在されて、ガス発生器から発生した作動用ガスに含まれる残渣を、ガス発生器から流入用開口に至る経路中で低減させるように除去する除去部材が、配設されていることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータでは、作動時、シリンダ内に作動用ガスが流入されて充満されると、シリンダ内に収納されたピストンが、作動用ガスに押されて、支持ロッドとともに、前進移動することとなる。このとき、本発明のアクチュエータでは、ピストンが作動用ガスに押されると同時に、ピストンに設けられた流入路部を経てロックピンが収納される収納部位内に、作動用ガスが流入することとなり、ロックピンは、作動用ガスの押圧力を受けて、先端面を、常時、シリンダの内周面に摺接された状態で、ピストンが支持ロッドとともに前進移動する。その後、ピストンに収納されたロックピンがシリンダの内周面に設けられた係止面に対応する位置に配置されるまで、ピストンが前進移動すれば、ロックピンが、流入路部を経てロックピンの収納部位内に流入された作動用ガスの圧力を受けて、瞬時に、収納部位から突出されて、先端部側を、係止面に係止されることとなる。そして、ロックピンは、元部側を収納部位内に収納されて、ピストンの軸方向に沿った移動を規制された状態で、収納部位と係止面との間にまたがるように配置されることから、このロックピンにより、前進移動した支持ロッドの後退移動を規制することができる。さらに、本発明のアクチュエータでは、前進移動した支持ロッドの後退移動を規制するロック機構は、ピストン内に収納されるロックピンと、シリンダの内周面側に形成される係止面と、から、構成されていることから、ロック機構がシリンダから外側に突出するように配設されず、アクチュエータの外形形状を略円柱状とできて、極力コンパクトにすることができる。
したがって、本発明のアクチュエータでは、支持ロッドの作動後の後退移動を防止可能なロック機構を備えていても、コンパクトに製造することができる。
また、本発明のアクチュエータでは、ピストンの底面側において、流入路部における流入用開口のガス発生器側を覆うように、ピストンとガス発生器との間に介在されて、ガス発生器から発生した作動用ガスに含まれる残渣を、ガス発生器から流入用開口に至る経路中で低減させるように除去する除去部材が、配設されている。そのため、ガス発生器から発生した作動用ガスに残渣が含まれていても、この残渣を、ガス発生器から流入用開口に至る経路中で低減させるように除去することができ、流入用開口を経て流入路部内に流入する作動用ガスに含まれる残渣の量を低減させることができる。その結果、本発明のアクチュエータでは、作動用ガスの残渣が、流入路部内を塞ぐように付着することを防止できて、ロックピンを、収納部位から円滑に突出させることができる。
さらに、本発明のアクチュエータにおいて、除去部材を、外形形状を流入用開口の開口形状より大きくするとともに、除去部材におけるガス発生器側の表面を、残渣を付着させる付着面として、構成すれば、作動用ガスを、除去部材におけるガス発生器側の表面に設けられた付着面に当てることにより、作動用ガスに含まれる残渣を、この付着面で捕捉させることができる。そのため、除去部材を、残渣を捕捉しつつ作動用ガスを透過可能なフィルタ状のものから構成する場合と比較して、除去部材の構成を簡便にでき、かつ、安価に製造することができて、好ましい。
さらにまた、上記構成のアクチュエータにおいて、除去部材を、シリンダ内周面との間に隙間を形成可能に、ピストンの底面側を略全面にわたって覆う略平板状として構成するとともに、ガス発生器から発生した作動用ガスを、付着面に当てることにより、ピストンの軸直交方向に沿って迂回させつつ、流入用開口側に案内可能に、構成することが好ましい。
上記構成のアクチュエータでは、ガス発生器から発生して、シリンダの軸方向に沿うようにしてシリンダ内を流れる作動用ガスが、除去部材におけるガス発生器側の表面である付着面に当たって、流れの向きを変えられて、ピストンの軸直交方向に沿って迂回されつつ、流入用開口から流入路部内に流入することとなる。すなわち、上記構成のアクチュエータでは、ガス発生器から発生する作動用ガスは、除去部材の付着面に当たって残渣を捕捉されつつ、ピストンの軸直交方向に沿って迂回されることから、残渣を捕捉された状態で、さらに、迂回されつつ、流入用開口から流入路部内に流入することとなる。このとき、上記構成のアクチュエータでは、除去部材が、ピストンの底面側を略全面にわたって覆う略平板状とされていることから、除去部材に当たって流れの向きを変えられた作動用ガスは、シリンダにおけるピストン通過後の内周面側にさらに当たって、その後、再度流れの向きを変えられて、シリンダ内周面と除去部材との間の隙間を経て流入用開口側に流れることとなる。そのため、作動用ガスに含まれる残渣を、除去部材自体の付着面で捕捉できる他に、さらに、ピストン通過後のシリンダ内周面に付着させて捕捉することができ、残渣の捕捉効率を高めることができる。
さらにまた、上記構成のアクチュエータにおいて、除去部材を、シリンダ内周面との間に隙間を形成可能に、ピストン側に向かって突出する複数の連結部を点在させた構成とするとともに、連結部の先端をピストン側に連結させて、配設させる構成とすれば、除去部材がピストンに連結されていることから、作動用ガスの押圧力を受けてピストンが移動する際に、除去部材も、ピストンとともに円滑に移動させることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成のアクチュエータにおいて、除去部材を、付着面に、表面を凹ませて構成される複数の凹部を配設させた構成とすれば、作動用ガスに含まれる残渣を、凹部内で捕捉させることができ、残渣の捕捉効率を一層高めることができて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態のアクチュエータAは、図1〜3に示すように、車両Vに搭載される自動車用安全装置としてのフード跳ね上げ装置(以下「跳ね上げ装置」と省略する)Uに使用されるものである。跳ね上げ装置Uは、フードパネル10の後端10c側に配設されるもので、アクチュエータAの作動時に、フードパネル10の後端10cを跳ね上げる構成とされている。実施形態の場合、車両Vのフロントバンパ5には、図1に示すように、歩行者との衝突を検知若しくは予測可能なセンサ6が、配設されており、センサ6からの信号を入力させている図示しない作動回路が、センサ6からの信号に基づいて車両Vと歩行者との衝突を検知若しくは予測した際に、アクチュエータAのガス発生器29(図7参照)を作動させるように、構成されている。
フードパネル10は、図1,2に示すように、車両VにおけるエンジンルームERの上方を覆うように配設されるもので、左右方向の両縁側における後端10c近傍に配置されるヒンジ部11により、車両Vのボディ1側に対して、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル10は、アルミニウム(アルミニウム合金)等からなる板金製として、図3に示すように、上面側のアウタパネル10aと、下面側に位置してアウタパネル10aより強度を向上させたインナパネル10bと、から構成されている。フードパネル10は、歩行者を受け止めた際に、歩行者の運動エネルギーを吸収できるように、塑性変形可能に構成されている。そして、実施形態では、車両Vと歩行者との衝突時に、アクチュエータAが作動されて、フードパネル10の後端10cが上方に押し上げられ、フードパネル10の後端10cと、エンジンルームERと、の間に、変形スペースを形成できることから、塑性変形時の塑性変形量を増大させることができる。さらには、実施形態の場合、フードパネル10の後端10cを上昇移動させた支持ロッド39の軸部40が、歩行者の受け止め時に、フードパネル10の下降移動に伴って曲げ塑性変形されることとなる(図5,6参照)。そのため、実施形態の場合、歩行者の運動エネルギーが大きくとも、フードパネル10自体の塑性変形と、支持ロッド39における軸部40の曲げ塑性変形と、により、歩行者の運動エネルギーを多く吸収することができる。
ヒンジ部11は、フードパネル10の後端10c側における左縁10dと右縁10eとに配設され(図1,2参照)、それぞれ、ボディ1側のフードリッジリインホース2に連結される取付フランジ2aに固定されるヒンジベース12と、フードパネル10側に固定されるヒンジアーム14と、を備えて構成されている(図2,3参照)。各ヒンジアーム14は、図3に示すように、板金製のアングル材を下向きに突出させるように略半円弧状に湾曲させた形状として構成され、ヒンジベース12側の元部端14aが、支持軸13を利用して、ヒンジベース12に対して回動可能に連結されている。また、各ヒンジアーム14は、元部端14aから離れる先端14b側に、先端14bからフードパネル10の下面に沿うように延びる連結板部15を備える構成とされ、この連結板部15が、フードパネル10の後端10cにおける下面側に、溶接等を利用して結合されている。また、ヒンジアーム14の先端14b付近には、下縁を略円形状に切り欠くように構成される切欠凹部14cが、形成されており、この切欠凹部14cの周囲の部位が、アクチュエータAの作動時において支持ロッド39がフードパネル10の後端10cを押し上げた際に、塑性変形する塑性変形部14dとされて、フードパネル10の上昇を許容することとなる(図3,4参照)。
各支持軸13は、それらの軸方向を、車両Vの左右方向に沿わせるように、配設されている。そして、フードパネル10を開く際には、図3の実線から二点鎖線に示すように、左右の支持軸13を回転中心として、各ヒンジアーム14の先端14b側とともに、フードパネル10の前端10f側(図1参照)を前開きで上昇させれば、フードパネル10を前開きで開くことができる。ちなみに、フードパネル10の後端10cの上昇時には、フードパネル10の前端10f側は、前端10fに配置されている通常閉塞用の図示しないフードロックストライカを係止するラッチ機構により、ボディ1側から外れることはない。
フードパネル10の後方には、図2,3に示すように、ボディ1側の剛性の高いカウルパネル7aと、カウルパネル7aの上方の合成樹脂製のカウルルーバ7bと、からなるカウル7が、配設されている。カウルルーバ7bは、後端側をフロントウィンドシールド3の下部3a側に連ならせるように配設されている。また、フロントウィンドシールド3の左右には、図1,2に示すように、フロントピラー4,4が、配設されている。
跳ね上げ装置Uは、図3,4に示すように、フードパネル10における左右のヒンジ部11の近傍に配設されるもので、フードパネル10の後端10cの下方に配設されるアクチュエータAと、各アクチュエータAに対応してアクチュエータAの上方のフードパネル10側に配設される受け座54と、から、構成されている。受け座54は、実施形態の場合、フードパネル10の後端10cの下面に配設されたヒンジアーム14の先端14b側に設けられた連結板部15の下面から、構成されている。
実施形態のアクチュエータAは、図2,3に示すように、フードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2bに対してボルト52止めされる断面略U字形状の取付ブラケット51により保持されて、フードパネル10の後端10c側における左縁10d及び右縁10eの下方となる各ヒンジ部11の下方に、配設されている(図1参照)。各アクチュエータAは、図7に示すように、ガス発生器29の作動時に発生する作動用ガスGを駆動源とするピストンシリンダタイプとされるもので、実施形態の場合、円筒状のシリンダ18と、シリンダ18内に摺動可能に収納したピストン32と、ピストン32に連結された支持ロッド39と、前進移動(実施形態の場合には、上昇移動)した支持ロッド39の後退移動(実施形態の場合には、下降移動)を規制するロック機構Rと、ピストン32の底面側(実施形態の場合には、下面32a側)に配設される除去部材45と、を備えて構成されている。
シリンダ18は、図7に示すように、略円筒状の本体19と、本体19の上下端にそれぞれ固定されるキャップ23,25と、を備えて構成されている。本体19は、前進移動時(上昇移動時)にピストン32を摺動させる摺動部20を備えるとともに、摺動部20の上方となる本体19における上端側内周面に、周方向の全周にわたって凹む凹部19cを、備える構成とされている。この凹部19cは、ピストン32の前進移動後(上昇移動後)におけるロック機構Rの後述するロックピン37の突出位置に、形成されるもので、実施形態の場合、この凹部19cの部位は、摺動部20の上方に配置されて、内径寸法D1を、摺動部20の内径寸法D2より大径とした大径部21から、構成されることとなる(図8参照)。さらに具体的には、実施形態の場合、大径部21は、摺動部20を構成する部材よりも内径寸法を大径とした別体の部材から、構成されており、溶接等により摺動部20を構成する部材と一体化されている。そして、この大径部21における摺動部20からの段差面21a(さらに具体的には、摺動部20の上端面であって、前進移動方向側の端面)が、突出したロックピン37における先端部37bの下部側(後退移動方向側)を係止して、ピストン32(支持ロッド39)の下降移動を規制する係止面22を構成することとなる。
本体19の上端側に配置されるキャップ23は、シリンダ18の先端壁部を構成するもので、略円柱状とされて、中央に、支持ロッド39の軸部40を挿通させる挿通孔23aを備えるとともに、下端側における外周面に、シリンダ18の本体19における上端内周側(大径部21の内周側)に設けられた雌ねじ19aを螺合させる雄ねじ23bを備えている。キャップ23は、挿通孔23aに支持ロッド39の軸部40を挿通させた状態で、雄ねじ23bを雌ねじ19aに螺合させて、本体19に取り付けられている。実施形態の場合、挿通孔23aは、ピストン32の上昇移動時においてロックピン37が係止面22に係止されるまでに、ピストン32に形成された収納凹部33から大径部21やキャップ23までの間の空間K(図8のB参照)に溜まる作動用ガスGを、外部に放出可能なように、軸部40の外径寸法D4に対して僅かに大径の内径寸法D3として、軸部40との間に隙間を設けて構成されている(図8のB参照)。また、キャップ23の上端面には、支持ロッド39の後述する頭部41の下端側を収納する凹部23cが、挿通孔23aの周囲となる中央付近を凹ませるようにして、形成されている。
本体19の下端側に配置されるキャップ25は、本体19の下端を塞ぐように配設される元部側壁部26と、元部側壁部26の外周縁から上方に延びる略円筒状の周壁部27と、を備えて構成されている。元部側壁部26には、ガス発生器29を挿通可能な挿通孔26aが、形成され、この挿通孔26aの周縁と、周壁部27における下部側の部位と、を利用して、ガス発生器29が元部側壁部26に取り付けられている。周壁部27は、上端側内周面に、シリンダ18の本体19における下端外周側に設けられた雄ねじ19bに螺合する雌ねじ27aを備え、キャップ25は、元部側壁部26にガス発生器29を取り付けた状態で、雌ねじ27aを雄ねじ19bに螺合させて、本体19に取り付けられている。
ガス発生器29としては、マイクロガスジェネレータが使用されており、ガス発生器29の下端面には、図示しない作動回路からの電気信号を入力させるリード線30が結線されている(図7参照)。ガス発生器29は、図示しない作動回路からの電気信号を入力させると、内蔵されている所定のガス発生剤を燃焼させて燃焼ガスを発生させ、その燃焼ガスを作動用ガスGとして、シリンダ18内のピストン32の下面32a側(底面側)へ供給することとなる。
ピストン32は、シリンダ18の摺動部20に対して摺動可能な外径寸法を有した略円柱状とされるもので、ロック機構Rを構成するロックピン37を収納可能な収納凹部33(収納部位)と、ロック機構Rを構成するとともにシリンダ18内に流入する作動用ガスGをロックピン37の収納される収納凹部33まで流入させる流入路部34と、を備えている。
収納凹部33は、作動用ガスGの流入時にロックピン37をピストン32の軸直交方向に沿って突出可能に、ロックピン37を収納するもので、実施形態の場合、具体的には、図8,9に示すように、ピストン32の上下方向の略中央となる位置において、軸回り方向に沿った外周面から、ロックピン37を収納可能に、ピストン32の軸直交方向に沿って略円柱状に凹ませて形成されている。実施形態の場合、収納凹部33は、後述するごとく複数個配設されるロックピン37に対応して軸回り方向に沿って略等間隔となる複数箇所に、配設されており、さらに具体的には、ピストン32の中心軸Cを中心として放射状となる4箇所に、配設されている(図9参照)。
流入路部34は、実施形態の場合、ピストン32におけるガス発生器29側となる底面(下面32a)に、流入用開口34cを配設させて構成されるもので、流入用開口34cからピストン32の軸方向(中心軸C)に沿って上方に延びるように構成されてピストン32の中心に配置される縦流路34aと、各収納凹部33の中心側端部33aからピストン32の中心側に向かって延びて縦流路34aと連通される横流路34bと、から、構成されている。すなわち、実施形態の流入路部34は、下端側を流入用開口34cとして開口させるとともにピストン32の中心軸Cに沿って形成される1つの縦流路34aと、縦流路34aと直交しつつ縦流路34aの上端から四方に延びて収納凹部33とそれぞれ連通される4つの横流路34bと、から構成されている。実施形態の場合、横流路34bは、内径寸法D6を、縦流路34aの内径寸法D5より小さく設定され、さらに、収納凹部33の内径寸法D7よりも小さく設定されている(図9のA,図9のB参照)。具体的には、横流路34bは、収納凹部33の中心側端部33aに対して、軸回り方向に沿った全域に段差33bを設けるようにして、内径寸法を狭められた構成とされている。
また、ピストン32における収納凹部33より下方となる下端側近傍部位の外周面には、摺動部20の内周面20aに圧接されて、摺動部20とピストン32との間からのガス漏れを防止するOリング35が、配設されている(図8参照)。
ロックピン37は、シリンダ18の段差面21a(係止面22)及びピストン32の流入路部34とともに、前進移動(実施形態では、上昇移動)した支持ロッド39の後退移動(実施形態では、下降移動)を規制するロック機構Rを構成するものである。実施形態の場合、ロックピン37は、ピストン32の軸方向に沿った移動を規制されてピストン32内に収納保持されるもので、具体的には、ピストン32の軸直交方向に沿うようにして、収納凹部33内に収納されている。また、ロックピン37は、ピストン32の軸回り方向に沿って略等間隔となるように、ピストン32の中心軸Cを中心として放射状となる4箇所に、配設されている。各ロックピン37は、収納凹部33の内周面に対して摺動可能な外径寸法を有した略円柱状とされるとともに、長さ寸法L1(図8のA参照)を、ピストン32の半径D8よりも小さくして、かつ、ピストン32の上昇移動後において先端面37cを大径部21の内周面21bに当接された際に、元部37a側を収納凹部33内に収納させた状態を維持可能な寸法に、設定されている。このロックピン37は、ピストン32の上昇移動後において大径部21の部位に配置された際、流入路部34を経て収納凹部33内に流入した作動用ガスGの圧力を受けて、瞬時に、収納凹部33から、ピストン32の軸直交方向に沿って突出することとなる(図8のB,図9のB参照)。そして、収納凹部33から突出したロックピン37は、係止面22と収納凹部33との間にまたがるように配置されて、先端部37bの下面側(後退移動方向側)を係止面22に係止させて、ピストン32の下降移動(後退移動)を規制することとなる。
支持ロッド39は、シリンダ18の軸方向(上下方向)に沿って配設される丸棒状の軸部40と、軸部40の上端側に配設される頭部41と、を備えている。頭部41は、下端側を開口させた略円筒状とされるもので、軸部40の上端を覆うように配置されて、軸部40に対してシェアピン42を利用して連結されている(図7参照)。また、頭部41は、下端側に、鍔部41aを備える構成とされて、この鍔部41aを、キャップ23の凹部23cにおける底面23dに載置させている。そして、支持ロッド39は、軸部40の長さ寸法を、頭部41における鍔部41aを凹部23cの底面23dに載置させた状態で、後述する除去部材45とガス発生器29との間に隙間が生じるような長さ寸法に、設定されている(図7のA参照)。また、支持ロッド39は、頭部41における鍔部41aの上面側を、凹部23cを構成する側壁23eから延びる複数のシェアピン43によって係止させて、車両搭載状態における上下動を防止されている。このシェアピン43は、ガス発生器29が作動してピストン32が上昇移動する際に、剪断されて、鍔部41aの係止を解除することとなる(図7のB参照)。
除去部材45は、ピストン32とガス発生器29との間に介在されて、ガス発生器29から発生した作動用ガスGに含まれる残渣Sを、ガス発生器29から流入用開口34cに至る経路中で低減させるように除去する部材である。実施形態の場合、除去部材45は、ピストン32の下面32a(底面)側において、流入路部34における流入用開口34cのガス発生器29側となる下方側を覆うように配置されるもので、外形形状を流入用開口34cの開口形状より大きくした略平板状として、ピストン32の軸方向(中心軸C)に直交して配設されている。さらに詳細には、除去部材45は、流入用開口34cを含めたピストン32の下面32a側を略全面にわたって覆い可能なように、外径寸法D9を、ピストン32の外径寸法(摺動部20の内径寸法D2と略一致)より若干小さく設定される略円板状とされている(図8のB参照)。
実施形態の場合、除去部材45は、ガス発生器29側の表面(下面)を、残渣Sを付着させる付着面45aとしており、この付着面45aに、残渣Sを含んだ作動用ガスGを当てる事により、付着面45aの表面に残渣Sを捕捉させて、ガス発生器29から流入用開口34cにいたる経路中で、残渣Sを低減させるように除去する構成である。また、除去部材45は、ピストン32側(上方)に向かって突出する複数の連結部46を点在させて構成されている。実施形態の場合、連結部46は、図10に示すように、除去部材45の中心から放射状となる3箇所に、点在して形成されている。また、実施形態の場合、連結部46は、除去部材45をプレス加工して、ピストン32側に略半球状に突出させるように、形成されるもので、除去部材45におけるガス発生器29側の表面(付着面45a)には、連結部46に対応して、表面を略半球状に凹ませるような凹部46bが、形成されている。
そして、実施形態の場合、除去部材45は、中心をピストン32の中心軸Cと一致させるようにして、連結部46の天井壁部46aを、ピストン32の下面32aに、溶接させて、ピストン32に対して連結されている。すなわち、除去部材45は、ピストン32の軸直交方向に沿って配置されるとともに、摺動部20との間に軸回り方向に沿った全周にわたって隙間48を設け、さらに、ピストン32の下面32aとの間にも、連結部46の高さ分の隙間49を設けるようにして、ピストン32に連結されることとなる。実施形態の場合、連結部46は、突出量を、除去部材45の板厚分程度とされるもので、隙間49も、ピストン32の軸方向側の開口幅寸法を、除去部材45の板厚分程度の開口幅寸法に設定されている。そして、実施形態の場合、ガス発生器29が作動されて発生した作動用ガスGは、除去部材45の付着面45aに当たって、残渣Sを捕捉された状態で、ピストン32の軸直交方向に沿って迂回されつつ、流入用開口34c側に案内されることとなる。詳細には、実施形態の場合、ガス発生器29が作動されて発生した作動用ガスGは、シリンダ18内をシリンダ18の軸方向(ピストン32の中心軸C)に沿って流れることとなるが、除去部材45の下面(付着面45a)に当接してピストン32の軸直交方向に向かうように向きを変えられ、さらに、隙間48,49を経て、流入用開口34cから流入路部34内に流入することとなる(図11参照)。
実施形態の跳ね上げ装置Uでは、センサ6からの信号により、図示しない作動回路が、車両Vと歩行者との衝突を検知若しくは予測した際に、アクチュエータAにおけるガス発生器29が作動されることとなり、図7のBに示すように、発生した作動用ガスGがシリンダ18の本体19内のピストン32を押し上げ、支持ロッド39の頭部41を、受け座54の下面に当接させて、フードパネル10の後端10cを、下方のカウル7との間に隙間を広げるように上昇させることとなる。そして、上昇移動したフードパネル10の後端10cが、図4に示すように、支持ロッド39の頭部41により下面側を支持された状態で、上方から斜め後下方向に移動する歩行者を受け止めれば、歩行者の運動エネルギーFを受け止めて、フードパネル10の後端10cが塑性変形しつつ下降移動するとともに、このフードパネル10の下降移動に伴って、受け座54に頭部41を当接させている支持ロッド39の軸部40が、歩行者の運動エネルギーFを吸収しつつ、上端側の頭部41を後方に向けるように、曲げ塑性変形されることとなる(図5,6参照)。
そして、実施形態のアクチュエータAでは、作動時、シリンダ18内に作動用ガスGが流入されて充満されると、シリンダ18内に収納されたピストン32が、作動用ガスGに押されて、支持ロッド39とともに、上昇移動することとなる。このとき、実施形態のアクチュエータAでは、ピストン32が作動用ガスGに押されると同時に、ピストン32に設けられた流入路部34を経てロックピン37が収納される収納凹部(収納部位)33内に、作動用ガスGが流入することとなり、ロックピン37は、作動用ガスGの押圧力を受けて、先端面37cを、常時、シリンダ18の内周面(摺動部20の内周面20a)に摺接された状態で、ピストン32が支持ロッド39とともに上昇移動する。その後、ピストン32に収納されたロックピン37がシリンダ18の内周面に設けられた係止面22に対応する位置に配置されるまで、ピストン32が上昇移動すれば、ロックピン37が、流入路部34を経てロックピン37の収納凹部33内に流入された作動用ガスGの圧力を受けて、瞬時に、収納凹部33から突出されて、先端面37cを大径部21の内周面21bに当接させるようにして、先端部37bの下面側を、係止面22に係止されることとなる。そして、ロックピン37は、元部37a側を収納凹部33内に収納されて、ピストン32の軸方向に沿った移動を規制された状態で、収納凹部33と係止面22との間にまたがるように配置されることから、このロックピン37により、上昇移動(前進移動)した支持ロッド39の下降移動(後退移動)を規制することができる。さらに、実施形態のアクチュエータAでは、上昇移動した支持ロッド39の下降移動を規制するロック機構Rは、ピストン32内に収納されるロックピン37と、シリンダ18の内周面側に形成される係止面22と、から、構成されていることから、ロック機構Rがシリンダ18から外側に突出するように配設されず、アクチュエータAの外形形状を略円柱状とできて、極力コンパクトにすることができる。
したがって、実施形態のアクチュエータAでは、支持ロッド39の作動後の後退移動(下降移動)を防止可能なロック機構Rを備えていても、コンパクトに製造することができる。
また、実施形態のアクチュエータAでは、ピストン32の底面(下面32a)側において、流入路部34における流入用開口34cのガス発生器29側(下方側)を覆うように、ピストン32とガス発生器29との間に介在されて、ガス発生器29から発生した作動用ガスGに含まれる残渣Sを、ガス発生器29から流入用開口34cに至る経路中で低減させるように除去する除去部材45を、配設させている。そのため、ガス発生器29から発生した作動用ガスGに残渣Sが含まれていても、この残渣Sを、ガス発生器29から流入用開口34cに至る経路中で低減させるように除去することができ、流入用開口34cを経て流入路部34内に流入する作動用ガスGに含まれる残渣Sの量を低減させることができる。その結果、実施形態のアクチュエータAでは、作動用ガスGの残渣Sが、流入路部34内を塞ぐように付着することを防止できて、ロックピン37を、収納凹部33から円滑に突出させることができる。特に、ガス発生器29に気密性を確保するためのアルミ箔を使用している場合には、作動時に、このアルミ箔が溶融して作動用ガスGとともに流出されることとなるが、実施形態のアクチュエータAでは、アルミの溶融成分は、残渣Sとともにガス発生器29から流入用開口34cに至る経路中で低減させるように除去されることとなり、流入路部34内を塞ぐように付着することを防止できる。
さらに、実施形態のアクチュエータAでは、除去部材45を、外形形状を流入用開口34cの開口形状より大きくするとともに、除去部材45におけるガス発生器29側の表面(下面)を、残渣Sを付着させる付着面45aとして、構成していることから、作動用ガスGを、除去部材45におけるガス発生器29側の表面(下面)に設けられた付着面45aに当てることにより、作動用ガスGに含まれる残渣Sを、この付着面45aに当てることにより、作動用ガスGに含まれる残渣Sを付着させることができる。そのため、除去部材を、残渣を捕捉しつつ作動用ガスを透過可能なフィルタ状のものから構成する場合と比較して、除去部材の構成を簡便にでき、かつ、安価に製造することができて、好ましい。勿論、このような点を考慮しなければ、除去部材を、残渣を捕捉しつつ作動用ガスを透過可能なフィルタ状のものから構成してもよい。さらには、除去部材自体により残渣を捕捉する構成としなくともよく、例えば、シリンダ内を流れる作動用ガスの向きを偏向させ、作動用ガスをシリンダの内周面に当てて、シリンダの内周面により残渣を捕捉させるような構成の除去部材を使用してもよい。
さらにまた、実施形態のアクチュエータAでは、除去部材45を、シリンダ18の内周面(摺動部20の内周面20a)との間に隙間48を形成可能に、ピストン32の底面(下面)32a側を略全面にわたって覆う略平板状として構成するとともに、ガス発生器29から発生した作動用ガスGを、付着面45aに当てることにより、ピストン32の軸直交方向に沿って迂回させつつ、流入用開口34c側に案内可能な構成としている。そのため、実施形態のアクチュエータAでは、ガス発生器29から発生して、シリンダ18の軸方向(ピストン32の中心軸C)に沿うようにしてシリンダ18内を流れる作動用ガスGが、除去部材45におけるガス発生器29側の表面である付着面45aに当たって、流れの向きを変えられて、ピストン32の軸直交方向に沿って迂回されつつ、流入用開口34cから流入路部34内に流入することとなる。すなわち、実施形態のアクチュエータAでは、ガス発生器29から発生する作動用ガスGは、除去部材45の付着面45aに当たって残渣Sを捕捉されつつ、ピストン32の軸直交方向に沿って迂回されることから、残渣Sを捕捉された状態で、さらに、迂回されつつ、流入用開口34cから流入路部34内に流入することとなる。このとき、実施形態のアクチュエータAでは、除去部材45が、ピストン32の下面32a(底面)側を略全面にわたって覆う略平板状とされていることから、除去部材45に当たって流れの向きを変えられた作動用ガスGは、シリンダ18におけるピストン32通過後の内周面(摺動部20におけるピストン32通過後の内周面20b)側にさらに当たって、その後、ピストン32の軸方向に沿うように、再度、流れの向きを変えられて、シリンダ18の内周面(摺動部20の内周面20a)と除去部材45との間の隙間48を経て、流入用開口34c側に流れることとなる。
その結果、実施形態のアクチュエータAでは、作動用ガスGに含まれる残渣Sを、除去部材45の下面45aに加えて、ピストン32通過後のシリンダ18の内周面(摺動部20におけるピストン32通過後の内周面20b)にも付着させて捕捉することができ、残渣Sの捕捉効率を高めることができる(図11参照)。勿論、このような点を考慮しなければ、除去部材として、流入用開口より若干外形形状を大きくして、流入用開口のガス発生器側の領域のみを覆うように構成したものを、使用してもよい。
特に、実施形態のアクチュエータAでは、ピストン32の下面32aと除去部材45との間に形成される隙間49は、ピストン32の軸方向に沿った開口幅寸法を、除去部材45の板厚分程度の開口幅寸法に設定されている。換言すれば、ピストン32の下面32aと除去部材45との間に形成される隙間49は、摺動部20の内周面20aと除去部材45との間の隙間48内を流れる作動用ガスGの流れ方向に沿った方向側の開口幅寸法を小さく設定されていることから、隙間48内をピストン32の中心軸Cに沿って流れる作動用ガスGは、ピストン32の下面32aに当たって、さらに、ピストン32の軸直交方向に沿うように流れの向きを変えられることとなる。そのため、ピストン32の下面32aにおける隙間48の上方の領域(下面32aにおける外周縁32b)においても、残渣Sを捕捉することができる(図11参照)。すなわち、実施形態のアクチュエータAでは、ガス発生器29から発生した作動用ガスGは、除去部材45の下面45aに当たった後、狭い隙間48,49を通過することにより、計3回流れの向きを変えられた状態で、流入用開口34c内に流入されることから、除去部材45の下面45aと、ピストン32通過後の摺動部20の内周面20bと、ピストン32の下面32aにおける外周縁32bと、の3箇所で残渣Sを捕捉させることができて、作動用ガスGを、極力、残渣Sを除去された状態で、流入用開口34c内に流入させることができる。
また、実施形態のアクチュエータAでは、除去部材45が、ピストン32側に向かって突出する複数の連結部46を点在させて構成されて、連結部46の先端46aをピストン32側に連結させていることから、作動用ガスGの押圧力を受けてピストン32が移動する際に、除去部材45も、ピストン32とともに円滑に移動させることができる。このような点を考慮しなければ、除去部材をピストンに対して連結させない構成としてもよい。仮に除去部材をピストンに対して連結させない場合にも、除去部材をピストンの底面側を略全面にわたって覆い可能な大きさに設定すれば、作動用ガスの押圧力を受けて移動する際に、流入用開口を露出させるようにピストンの軸直交方向側に移動することを抑えることができ、作動用ガスが、流れの向きを変えられることなく流入用開口内に流入することを防止できる。
さらにまた、実施形態のアクチュエータAでは、除去部材45の付着面45aに、表面を凹ませて構成される複数の凹部46bを配設させていることから、作動用ガスGに含まれる残渣Sを、凹部46b内で捕捉させることができ、残渣の捕捉効率を一層高めることができる。なお、実施形態では、除去部材45をプレス加工して、連結部46と凹部46bとを一体的に、構成しているが、凹部の形状はこれに限られるものではなく、ガス発生器側の表面の略全面にわたって小さな凹凸を多数設けるように、除去部材のガス発生器側の表面にローレット加工等を施して、凹部を形成してもよい。
さらにまた、実施形態のアクチュエータAでは、ロックピン37を、ピストン32の外周側において、軸回り方向に沿って略等間隔となるように、ピストン32の中心軸Cを中心として放射状となる4箇所に配設させている。そのため、シリンダ18の軸回り方向に沿った全域にわたって、ロックピン37が係止面22に対して係止されることとなり、支持ロッド39の突出状態を安定させることができる。勿論、このような点を考慮しなければ、ロックピンを1個だけ配設させる構成としてもよい。また、ロックピンの数は、複数であれば特に4個に限られるものではないが、支持ロッド39の突出状態の安定性や製造コスト等を考慮すれば、3個乃至4個配設させることが望ましい。なお、実施形態では、ロックピン37は、ピストン32の軸直交方向に沿って突出可能に、構成されているが、ロックピンの突出方向はピストンの軸直交方向に沿う方向に限られるものではなく、作動用ガスの流入時に円滑に突出可能な構成であれば、ロックピンを、ピストンの軸方向と交差する方向に沿うように、突出可能に配設させる構成としてもよい。
さらにまた、実施形態のアクチュエータAでは、収納凹部33の内径寸法D7が、流入路部34における横流路34bの内径寸法D6よりも大きく設定されており、横流路34bが、収納凹部33の中心側端部33aに対して、軸回り方向に沿った全域に段差33bを設けるようにして、内径寸法を狭められた構成とされている。そのため、この段差33bによってロックピン37の移動が規制されることとなり、ガス発生器29の作動前等に、ロックピン37が必要以上にピストン32の中心側へ移動することを防止できる。勿論、このような点を考慮しなければ、収納凹部と横流路とを略同一の内径寸法として、収納凹部に段差を設けない構成としてもよい。
なお、実施形態のアクチュエータAでは、前進移動を上昇させる移動とし、後退移動を下降させる移動とした場合を示したが、作動方向はこれに限定されず、例えば、水平方向の作動方向に本発明のアクチュエータを使用してもよい。
本発明の一実施形態であるアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置を搭載させた車両の斜視図である。 実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置を搭載させた車両の部分拡大平面図である。 実施形態のフード跳ね上げ装置と車両のヒンジ部とを示す前後方向に沿った概略縦断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置の作動時を示す概略断面図である。 実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置において、アクチュエータの支持ロッドの塑性変形状態を示す概略図である。 実施形態のアクチュエータを使用したフード跳ね上げ装置において、アクチュエータの支持ロッドの塑性変形状態を示す概略図であり、図5よりさらに変形した状態を示す図である。 実施形態のアクチュエータの概略縦断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 実施形態のアクチュエータにおけるロック機構の部位を示す概略拡大縦断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 実施形態のアクチュエータにおけるロック機構の部位を示す概略拡大横断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 実施形態のアクチュエータに使用される除去部材の斜視図である。 実施形態のアクチュエータにおいて、ガス発生器の作動時の作動用ガスの流れを示す概略拡大断面図である。
符号の説明
10…フードパネル(受止材)、
11…ヒンジ部、
18…シリンダ、
19…本体、
20…摺動部、
21…大径部、
22…係止面、
29…ガス発生器、
32…ピストン、
32a…下面(底面)、
33…収納凹部、
34…流入路部、
34c…流入用開口、
37…ロックピン、
39…支持ロッド、
45…除去部材、
45a…下面、
46…連結部、
46a…天井壁部、
46b…凹部、
G…作動用ガス、
R…ロック機構、
S…残渣、
U…フード跳ね上げ装置、
A…アクチュエータ。

Claims (5)

  1. 自動車用安全装置に使用されて、
    筒状のシリンダ内に、ガス発生器から発生する作動用ガスを流入させることにより、前記シリンダ内に配置されたピストンを、該ピストンに連結された支持ロッドとともに移動させるピストンシリンダタイプとして、構成されるとともに、
    前進移動した前記支持ロッドの後退移動を規制するロック機構を備えて構成され、さらに、
    前記シリンダの先端壁部から突出した前記支持ロッドが、保護対象物を受け止める受止材を支持する構成のアクチュエータであって、
    前記ロック機構が、
    前進移動時に、元部側を前記ピストン内に収納させた状態で、前記ピストンの軸回り方向に沿った外周側から、先端部側を前記ピストンの軸方向と交差する方向に沿って突出可能として、前記ピストンの軸方向に沿った移動を規制されて、前記ピストン内に収納保持されるロックピンと、
    前記シリンダ内に流入する前記作動用ガスを、前記ロックピンの元部側の収納部位まで流入可能に、前記ピストンにおけるガス発生器側の底面に流入用開口を配設させて前記ピストンの軸方向に沿うように形成される流入路部と、
    前記シリンダの内周面における前記ピストンの前進移動後の配置位置に配設されて、前記支持ロッドの後退移動を規制可能に、先端部側を前記ピストンから突出させた前記ロックピンを係止する係止面と、
    を備えて、
    作動時に、前記流入路部を経て前記ロックピンの収納部位内に流入させた前記作動用ガスの圧力を利用して、前記ロックピンの先端部側を前記ピストンの外周面から突出させるように移動させる構成とされ、
    前記ピストンの底面側において、前記流入路部における前記流入用開口の前記ガス発生器側を覆うように、前記ピストンと前記ガス発生器との間に介在されて、前記ガス発生器から発生した前記作動用ガスに含まれる残渣を、前記ガス発生器から前記流入用開口に至る経路中で低減させるように除去する除去部材が、配設されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記除去部材が、外形形状を前記流入用開口の開口形状より大きくするとともに、前記ガス発生器側の表面を、前記残渣を付着させる付着面として、構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記除去部材が、前記シリンダ内周面との間に隙間を形成可能に、前記ピストンの底面側を略全面にわたって覆う略平板状として構成されるとともに、前記ガス発生器から発生した前記作動用ガスを、前記付着面に当てることにより、前記ピストンの軸直交方向に沿って迂回させつつ、前記流入用開口側に案内可能に、構成されていることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 前記除去部材が、前記ピストン側に向かって突出する複数の連結部を点在させて構成されて、該連結部の先端を前記ピストン側に連結させて、配設されていることを特徴とする請求項3に記載のアクチュエータ。
  5. 前記除去部材が、前記付着面に、表面を凹ませて構成される複数の凹部を配設させていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
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JP2011213140A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toyoda Gosei Co Ltd フード跳ね上げ装置

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