JP2009179252A - アクチュエータ - Google Patents

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切手  肇
Masashi Aoki
雅司 青木
Toshikatsu Togawa
利克 戸川
Hitoshi Yuasa
均 湯浅
Hiroyuki Takahashi
浩幸 高橋
Toshinobu Tsuboi
利信 坪井
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Pacific Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】上昇途中のぶれを極力抑えてピストンロッドを迅速に上昇させることができ、さらに、上昇完了位置でのピストンロッドの曲げ塑性変形を円滑に行えるアクチュエータの提供。
【解決手段】アクチュエータ21は、フード跳ね上げ装置に使用されて、シリンダ22とピストンロッド40とを備える。ピストンロッドは、ピストン部41から延び、上昇時にフードパネルの後端を跳ね上げ、かつ、フードパネル後端の下降時に曲げ塑性変形する支持ロッド部49、を備える。シリンダの上端壁部28は、内周面30aを上狭まりとするテーパ状挿通孔30を備える。支持ロッド部は、挿通孔30を挿通可能なストレート部54の下端54b側に、挿通孔30に嵌合されるテーパ状拡径部56を備える。ストレート部と拡径部との境界部55は、支持ロッド部の上昇完了時、挿通孔の内周面30aから離れて、挿通孔の上端30b側の周縁29bより高い位置に配置される。
【選択図】図8

Description

本発明は、車両のフード跳ね上げ装置に使用されるアクチュエータに関し、詳しくは、後端を持ち上げたフードパネルによって歩行者を受け止めることができるように、歩行者の車両との接触時に、フードパネルの後端を上昇させるように作動されるアクチュエータに関する。
従来、この種のフード跳ね上げ装置用のアクチュエータとしては、シリンダと、シリンダ内に配設されて、シリンダ内への作動用流体の流入時に上昇するピストンロッドと、を備えて構成されていた(例えば、特許文献1参照)。シリンダは、軸方向を上下方向に沿わせて車両に取付固定され、作動用流体を発生させるガス発生器を内部に配設させていた。ピストンロッドは、シリンダ内に配置されるピストン部と、ピストン部から上方に延びて、作動時に、上端をフードパネルの後端下面に当てて、フードパネルの後端を上方側に跳ね上げる支持ロッド部と、を備えて構成されていた。
なお、ガス発生器としては、作動信号の入力により、火薬等を含めたガス発生剤を着火させるマイクロガスジェネレータが使用されており、このようなガス発生器では、ガス発生剤の化学反応(酸化反応・酸化燃焼反応)によって生ずるガスを、ピストンを移動させる作動用ガスに利用しており、作動時には、急激かつ多量に作動用ガスが発生していた。
そして、従来のアクチュエータでは、フードパネルの後端を上昇させた際に、ピストンロッドが、円滑に停止するように、支持ロッド部の下端側に、下広がりに拡径するテーパ状拡径部を設け、ピストンロッドの上昇時、テーパ状拡径部をシリンダの上端壁部における挿通孔の内周面側に嵌合させて、ピストンロッドの下降移動を防止するように、ピストンロッドをシリンダの上端壁部にロックさせていた。
なお、支持ロッド部は、ピストン部に連なる下端にテーパ状拡径部を備え、フードパネルに当たる頭部とテーパ状拡径部との間に、外径寸法を一定とするストレート部を配設させて構成されていた。そして、シリンダの上端壁部に設けられた挿通孔は、支持ロッド部のストレート部を挿通可能な内径寸法を備えたストレート孔として、構成されていた。
特開2002−173391号公報
しかし、従来のアクチュエータでは、シリンダの上端壁部の挿通孔が、内径寸法を一定とするストレート孔としており、支持ロッド部のストレート部の外径寸法が、ストレート孔の内径寸法と同一であれば、作動途中の支持ロッド部は、ぶれ(支持ロッド部上端における支持ロッド部の軸直交方向への移動)がないものの、摺動抵抗が高く、迅速な上昇を妨げられてしまう。そして、ストレート部の外径寸法が、ストレート孔の内径寸法より小さければ、作動途中の支持ロッド部は、摺動抵抗が低いものの、ぶれが生じて、これまた、フードパネルの後端を迅速に上昇させる際の阻害要因となってしまう。
さらに、この種のアクチュエータにおいて、後端を上昇させたフードパネルにより歩行者を受け止める際、歩行者の運動エネルギーを一層吸収できるように、フードパネル自体の塑性変形に加えて、上昇させたピストンロッドも塑性変形させることが考えられる。
しかし、このようにアクチュエータを構成する場合、従来のアクチュエータでは、シリンダの上端壁部におけるピストンロッドを挿通させる挿通孔が、単に、軸方向に沿って同一の開口断面を設けたストレート孔としており、テーパ状拡径部が挿通孔に嵌合されると、そのテーパ状拡径部付近が、しまり嵌め状として、上端壁部により補強される状態となって、ピストンロッドの曲げ塑性変形を行い難くさせてしまう。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、上昇途中のぶれを極力抑えてピストンロッドを迅速に上昇させることができ、さらに、上昇完了位置でのピストンロッドの曲げ塑性変形を円滑に行えるアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明に係るアクチュエータは、車両のフードパネルにより歩行者を受け止める際に、フードパネルの後端を上昇させるためのフード跳ね上げ装置に使用されて、
軸方向を上下方向に沿わせて車両に取付固定され、作動時に作動用流体を流入させるシリンダと、
シリンダ内への作動用流体の流入時に上昇するピストンロッドと、
を備えて構成され、
ピストンロッドが、
シリンダ内に配置されるピストン部と、
ピストン部から上方に延びて、作動時に、上端をフードパネルの後端下面に当てて、フードパネルの後端を上方側に跳ね上げるとともに、上昇させたフードパネルの後端の下降時に曲げ塑性変形可能な支持ロッド部と、
を備える構成としたアクチュエータであって、
シリンダにおける支持ロッド部を挿通させる上端壁部が、支持ロッド部を挿通させ、かつ、内周面を、上狭まりの内径寸法とするテーパ面としたテーパ状挿通孔、を備えて構成され、
支持ロッド部が、
テーパ状挿通孔を挿通可能として外径寸法を略一定とするストレート部と、
ストレート部の下端に連なるように配設されて、フードパネルの後端を跳ね上げた上昇完了位置に配置された際にテーパ状挿通孔の内周面に嵌合されるように、下広がりの外径寸法とするテーパ状拡径部と、
を備えて構成され、
ストレート部とテーパ状拡径部との境界部が、支持ロッド部の上昇完了位置への配置時、テーパ状挿通孔の内周面から離れて、テーパ状挿通孔の上端側の周縁と略同等以上の高さ位置に配置されるように、配設されていることを特徴とする。
本発明に係るアクチュエータでは、作動時、シリンダ内に作動用流体が流入されれば、シリンダ内の内圧が高まり、ピストンロッドのシリンダ内のピストン部がその圧力を受けて、ピストンロッドの支持ロッド部とともに上昇する。そして、支持ロッド部が、フードパネルの後端を上昇させて、上昇完了位置に配置されれば、テーパ状拡径部をテーパ状挿通孔に嵌合させて、ロックされる。そして、フードパネルが歩行者を受け止めて塑性変形するととともに、フードパネルの後端下面の下降に伴って、フードパネルの後端下面に上端を当接させていた支持ロッド部が、曲げ塑性変形し、歩行者は、フードパネルの塑性変形と支持ロッド部の塑性変形とによって、運動エネルギーを多く吸収され、好適にフードパネルに受け止められることとなる。
そして、支持ロッド部の塑性変形時、支持ロッド部は、テーパ状拡径部をテーパ状挿通孔に嵌合させて、シリンダの上端壁部に安定して保持(ロック)された状態としている。また、ストレート部とテーパ状拡径部との境界部は、支持ロッド部の軸方向に沿って断面積を変化させており、応力集中が生じ易く、すなわち、曲げ変形の起点となり易い。さらに、ストレート部とテーパ状拡径部との境界部は、支持ロッド部の上昇完了位置への配置時、テーパ状挿通孔の内周面から離れて、テーパ状挿通孔の上端側の周縁と略同等以上の高さ位置に配置されることから、ストレート部側は、シリンダに接触せずに、シリンダから上方に突出する状態としており、境界部を起点として、シリンダのテーパ状挿通孔の周縁から離れた自由空間で曲がり易い状態としている。その結果、上昇完了位置に配置された支持ロッド部は、シリンダの上端壁部に安定して保持された状態で、ストレート部とテーパ状拡径部との境界部を曲げ変形の起点として、ストレート部側を容易に曲げ塑性変形させることが可能となる。
さらに、支持ロッド部のテーパ状拡径部を嵌合させるテーパ状挿通孔は、最も小径となる上端側の内径寸法を、支持ロッド部のストレート部の外径寸法と同一、若しくは、ストレート部の外径寸法より僅かに大きくするだけで、作動途中の支持ロッド部のストレート部のぶれを抑えることができる。そして、テーパ状挿通孔の上端側の内径寸法をストレート部の外径寸法に近似させても、その内径寸法は、テーパ状挿通孔の上端側だけであって、挿通孔の全域ではないことから、作動途中の支持ロッド部に摺動抵抗を与えることを、極力防止することができて、ピストンロッドを迅速に上昇させることが可能となる。
したがって、本発明に係るアクチュエータでは、上昇途中のぶれを極力抑えてピストンロッドを迅速に上昇させることができ、さらに、上昇完了位置でのピストンロッドの曲げ塑性変形を円滑に行うことができて、運動エネルギーの吸収量を多くして、歩行者を好適に受け止めることができる。
そして、テーパ状拡径部の外周面の下広がり角度αとテーパ状挿通孔の内周面の上狭まり角度βとは、α≧βとして、設定することが望ましい。
このような構成では、α=βであれば、テーパ状挿通孔の内周面の全域で、テーパ状拡径部をしまり嵌め状に嵌合させることとなり、また、α>βであれば、テーパ状挿通孔の内周面の下端側で、テーパ状拡径部をしまり嵌め状に嵌合させることとなって、極力、嵌合時における上昇完了位置での支持ロッド部の配置位置を、安定させることできる。すなわち、テーパ状挿通孔の内周面における全域、あるいは、テーパ状挿通孔の内周面の下端側によって、テーパ状拡径部を受け止める際には、上端壁部は、その略厚さ分の部位で、上昇してくるテーパ状拡径部に対して、対抗できて、強度を確保し易く、嵌合時の支持ロッド部の停止位置を上下にずらすことを極力抑えることができる。逆に、テーパ状拡径部の外周面の下広がり角度αがテーパ状挿通孔の内周面の上狭まり角度β未満、すなわち、α<βとする場合には、テーパ状挿通孔の内周面における上端側で、テーパ状拡径部をしまり嵌め状として嵌合させることとなり、テーパ状挿通孔の内周面における上端側によってテーパ状拡径部を受け止める際には、受止部位が、テーパ状挿通孔の上端側の周縁に接近しており、支持ロッド部の軸心側にかけて鋭角状に肉厚を薄くして、強度低下を招き易いことから、嵌合時の支持ロッド部の停止位置を上方にずらし易い。
そして、本発明に係るアクチュエータでは、支持ロッド部のストレート部の上端に、ストレート部より拡径させてフードパネルの後端下面に当接させる頭部を設け、
シリンダの上端壁部は、上端面に、頭部を収納可能な収納凹部を備えるとともに、頭部の外周面と収納凹部の内周面との間に弾性シールリングを設けて、離脱可能に頭部を嵌挿させる構成として、
テーパ状挿通孔は、収納凹部の底面に、上端を開口させて配設して、ストレート部とテーパ状拡径部との境界部は、支持ロッド部の上昇完了位置への配置時、シリンダの上端壁部の上端面と略一致する高さに配置させるように、配設することが望ましい。
このような構成では、支持ロッド部の塑性変形時の起点となる境界部が、アクチュエータのシリンダの上端面に略一致する高さに配置されることとなって、上昇完了位置の支持ロッド部が、シリンダから上方へ突出する頭部までの部位の全域を、曲げ塑性変形させる状態となって、シリンダから突出する全域を効率的に曲げ変形領域とすることができる。また、アクチュエータの作動前には、支持ロッド部の頭部を、弾性シールリングを利用して、シリンダの上端壁部の収納凹部に収納保持させておくことができて、このようなアクチュエータでは、シリンダ内の気密性を確保できて、シリンダ内の防塵性や防水性を図ることができ、かつ、上下移動等のガタツキを防止してピストンロッドをシリンダ内に収納させておくことができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。本明細書では、特に断らない限り、前後と上下の方向は、それぞれ、車両V(図1参照)の前後と上下の方向に一致し、左右の方向は、車両Vの前方側から後方側を見た際の左右の方向に一致させている。
実施形態のアクチュエータ21が使用されるフード跳ね上げ装置(以下「跳ね上げ装置」と省略する)Uは、図1,2に示すように、車両Vにおけるフードパネル10の後端10c側における左縁10d付近と右縁10e付近とに配設されるもので、それぞれ、アクチュエータ21と、フードパネル10の後端10cの下面に配置される受け座16と、を備えて構成されている。そして、跳ね上げ装置Uは、作動時に、図3,4に示すように、アクチュエータ21がピストンロッド40を上昇させ、受け座16を介在させて、フードパネル10の後端10cを跳ね上げるように上昇させることとなる。
なお、実施形態の場合、車両Vのフロントバンパ5には、図1に示すように、歩行者との衝突を検知若しくは予測可能なセンサ6が、配設されており、センサ6からの信号を入力させている図示しない作動回路が、センサ6からの信号に基づいて車両Vと歩行者との衝突を検知若しくは予測した際に、跳ね上げ装置Uのアクチュエータ21における駆動源としてのガス発生器36(図6参照)を作動させるように、構成されている。
また、フードパネル10は、図1,2に示すように、車両VにおけるエンジンルームERの上方を覆うように配設されるもので、左右方向の両縁側における後端10c近傍に配置されるヒンジ部11により、車両Vのボディ1側に対して、前開きで開閉可能に連結されている。フードパネル10は、アルミニウム(アルミニウム合金)等からなる板金製として、図3に示すように、上面側のアウタパネル10aと、下面側に位置してアウタパネル10aより強度を向上させたインナパネル10bと、から構成されている。フードパネル10は、歩行者を受け止めた際に、歩行者の運動エネルギーを吸収できるように、塑性変形可能に構成されている。そして、実施形態では、車両Vと歩行者との衝突時に、アクチュエータ21が作動されて、図4に示すように、上昇したフードパネル10の後端10cと、エンジンルームERと、の間に、変形スペースSを形成できることから、塑性変形時の塑性変形量を増大させることができる。
ヒンジ部11は、フードパネル10の後端10c側における左縁10dと右縁10eとに配設され(図1参照)、それぞれ、ボディ1側のフードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2aに固定されるヒンジベース12と、フードパネル10側に固定されるヒンジアーム14と、を備えて構成されている(図3参照)。各ヒンジアーム14は、図3に示すように、板金製のアングル材を下向きに突出させるように略半円弧状に湾曲させた形状として構成され、ヒンジベース12側の元部端14aが、支持軸13を利用してヒンジベース12に対して回動可能に連結されている。また、各ヒンジアーム14は、元部端14aから離れる先端14b側に、先端14bから前後方向に略沿うように延びる連結板部15を備え、この連結板部15が、フードパネル10の後端10cにおける下面側に溶接等を利用して結合されている。
そして、実施形態の場合、連結板部15は、前部側の下面を、上昇時のピストンロッド40の上端40a(支持ロッド部49の頭部50)の当接部位15aとしている。すなわち、連結板部15の前部側は、ピストンロッド40の上端40aの受け座16となって、受け座16の下面が、上端40aの受け面16aとしている(図3,4参照)。
各支持軸13は、それらの軸方向を、車両Vの左右方向に沿わせるように、配設されている。そして、フードパネル10を開く際には、図3の実線から二点鎖線に示すように、左右の支持軸13を回転中心として、各ヒンジアーム14の先端14b側とともに、フードパネル10の前端10f側(図1参照)を前開きで上昇させれば、フードパネル10を前開きで開くことができる。
また、ヒンジアーム14の先端14b付近には、下縁を略円形状に切り欠くように構成される切欠凹部14cが、形成されており、この切欠凹部14cの周囲の部位が、アクチュエータ21の作動時においてピストンロッド40がフードパネル10の後端10cを押し上げる際に、塑性変形する塑性変形部14dとして、フードパネル10の後端10cの上昇を可能にしている(図4参照)。なお、フードパネル10の後端10cの上昇時には、フードパネル10の前端10f側は、通常閉塞時用の前端10fに配置されている図示しないフードロックストライカを係止するラッチ機構により、ボディ1側から外れることはない。
さらに、フードパネル10の後方には、図2,3に示すように、ボディ1側の剛性の高いカウルパネル7aと、カウルパネル7aの上方における合成樹脂製のカウルルーバ7bと、からなるカウル7が、配設されている。カウルルーバ7bは、後端側をフロントウィンドシールド3の下部3a側に連ならせるように配設されている。また、フロントウィンドシールド3の左右には、図1,2に示すように、フロントピラー4,4が、配設されている。
なお、カウルルーバ7bは、実施形態の場合、アクチュエータ21の上方を覆うアクチュエータカバー8を備え、アクチュエータカバー8は、カウルルーバ7bの他の一般部とともに、一体的に成形されている。アクチュエータカバー8は、左右のアクチュエータ21の上方に配置されて、円筒状のスリーブ部8aで囲まれたエリアに、作動時のアクチュエータ21における支持ロッド部49の頭部50に押されて開く扉部8b、を配設させて構成されている。カウルルーバ7bは、柔軟性を異ならせた部位を設けて成形されており、硬質部7cと、硬質部7cより柔軟性を有した軟質部7dと、を備えて構成され、軟質部7dは、既述のアクチュエータカバー8の扉部8bを含めたスリーブ部8a付近を構成している。
実施形態のアクチュエータ21は、図3に示すように、フードリッジリインホース2に連結された取付フランジ2bに対してボルト19止めされる断面U字形状の取付ブラケット18により保持されて、フードパネル10の後端10c側における左縁10d及び右縁10eの下方となる各ヒンジ部11の下方に配設されている。各アクチュエータ21は、図6に示すように、軸方向を上下方向に沿わせるように配置させて取付固定されるシリンダ22と、シリンダ22内に作動用流体としてのガスを流入させるガス発生器36と、シリンダ22から上方へ突出するように配設されるピストンロッド40と、上昇移動後のピストンロッド40の下降移動を防止するロック機構Rと、を備えて構成されている。ロック機構Rは、実施形態の場合、ピストンロッド40における後述するピストン部41内に収納されたロックピン45と、ピストン部41の上昇移動後に突出するロックピン45の下面側を係止するようにシリンダ22側に形成された係止面26と、から、構成されている。
シリンダ22は、図6に示すように、円筒状の本体23と、本体23の上下端にそれぞれ固定されるキャップ27,32と、を備えて構成されている。本体23は、上昇移動時にピストンロッド40のピストン部41を内周面24aに対して摺動させる円筒状の摺動部24を備えるとともに、摺動部24の上方となる本体23における上端側内周面に、周方向の全周にわたって凹む凹部23cを、備えている。この凹部23cは、ピストン部41の上昇移動後におけるロックピン45の突出位置に形成されるもので、実施形態の場合、この凹部23cの部位は、摺動部24の上方に配置されて、内径寸法を摺動部24の内径寸法より大径とした円筒状の大径部25から、構成されている。実施形態の場合、大径部25は、摺動部24を構成する部材よりも内径寸法を大径とした別体の部材から構成されて、溶接等により摺動部24を構成する部材と一体化されている。そして、この大径部25における摺動部24からの段差面、換言すれば、凹部23cの下側面(摺動部24の上端面)23dが、突出したロックピン45の下部側(下降移動側)を係止して、ピストン部41(ピストンロッド40)の下降移動を規制する係止面26を構成することとなる(図7のB、図8参照)。
本体23の下端側に配置されるキャップ32は、図6に示すように、本体23の下端側を塞ぐように配設される略円板状の下端壁部33と、下端壁部33の外周縁から上方に延びる略円筒状の周壁部34と、を備えて構成されている。下端壁部33には、ガス発生器36のコネクタ37を挿通可能な挿通孔33aが、形成されている。周壁部34は、上端側内周面に、シリンダ22の本体23における下端外周側に設けられた雄ねじ23bに螺合する雌ねじ34aを配設させている。キャップ32は、下端壁部33における挿通孔33a周縁の部位と、周壁部34における下部側の部位と、を利用して、下端壁部33にガス発生器36を取り付けた状態で、雌ねじ34aを雄ねじ23bに螺合させて、本体23に取り付けられている。
ガス発生器36としては、マイクロガスジェネレータが使用されており、ガス発生器36の下端面には、図示しない制御回路からの電気信号を入力させるリード線37aを結線させたコネクタ37が、配置されている(図6参照)。ガス発生器36は、リード線37aを経て、図示しない制御回路からの電気信号を入力させると、内蔵されている火薬を燃焼させて燃焼ガスを発生させ、その作動用ガス(燃焼ガス)Gを作動用流体として、シリンダ22内のピストン部41の下面41a側へ供給することとなる。
本体23の上端側に配置されるキャップ27は、本体23の上端を塞ぐ上端壁部28を備えて構成され、下端側における外周面には、シリンダ22の本体23における上端内周側(大径部25の内周側)に設けられた雌ねじ23aを螺合させる雄ねじ27aを備えている。上端壁部28は、ピストンロッド40を挿通させるための、傾斜した内周面30aを有したテーパ状挿通孔30を、中央に配設させている。そして、キャップ27は、テーパ状挿通孔30に支持ロッド部49の軸部53を挿通させた状態で、雄ねじ27aを雌ねじ23aに螺合させて、本体23に取り付けられている。
テーパ状挿通孔30は、上端壁部28の中央で上下方向に貫通するように配設され、内周面30aを、上狭まりの内径寸法とするテーパ面として構成されている。このテーパ状挿通孔30は、円形の開口断面を上端30b側にかけて漸次小径とするように設定されている。また、上端壁部28には、上端面に、ピストンロッド40の上端40aの円柱状の頭部50を収納可能な収納凹部29が形成されている。テーパ状挿通孔30は、収納凹部29の底面29aに、上端30bを開口させて配設されている。
ピストンロッド40は、シリンダ22内に配置されるピストン部41と、ピストン部41から上方に延びる支持ロッド部49と、を備えて構成されている。
ピストン部41は、シリンダ22の摺動部24に対して摺動可能な外径寸法を有した略円柱状とされるもので、ロック機構Rを構成するロックピン45を内部に収納させている。ロックピン45は、図7に示すように、ピストン部41の中心軸を中心として放射状となる4箇所に配設されるもので、それぞれ、ピストン部41に形成される収納凹部42内に収納されている。各ロックピン45は、軸方向をピストン部41の軸直交方向に沿わせるように配設される略円柱状とされている。また、ピストン部41には、図7,8に示すように、シリンダ22内に流入するガスGを、ロックピン45の収納される収納凹部42まで流入させる流入路部43が、形成されている。実施形態の場合、流入路部43は、ピストン部41の下面41aにおける中央から上方に延びるように形成されるとともに下端側を開口させて構成される縦流路部43aと、縦流路部43aの上端から各収納凹部42側に向かうように四方に延びる横流路部43bと、から構成されている。そして、シリンダ22内におけるピストン部41の下面41a側に流入したガスGが、流入路部43を経て、ロックピン45の収納される収納凹部42内に流入すると、各ロックピン45は、ピストン部41の外周側に向かうように、ピストン部41の軸直交方向に沿って突出することとなる。
そして、実施形態の場合、ロックピン45は、ピストン部41が上昇移動して大径部25の部位に配置された際に、流入路部43を経て収納凹部42内に流入したガスGの圧力を受けて、瞬時に、収納凹部42から、ピストン部41の外周側に向かうように、ピストン部41の軸直交方向に沿って突出することとなる。この時、ロックピン45は、元部45a側を収納凹部42内に収納された状態で、先端面45cを、大径部25の内周面25aに当接させることとなる。すなわち、ロックピン45は、係止面26と収納凹部42との間に跨るように配置されることとなり、先端面45cを大径部25の内周面25aに当接させた状態の先端部45bの下面を係止面26に係止させて、ピストン部41の下降移動を防止することとなる。
また、実施形態の場合、ピストン部41における収納凹部42(若しくはロックピン45)より下方となる下端近傍部位の外周面には、摺動部24の内周面24aに圧接されて、摺動部24とピストン部41との間からのガス漏れを防止するOリング47が、配設されている(図6参照)。
支持ロッド部49は、シリンダ22の軸方向(上下方向)に沿って配設される丸棒状の軸部53と、軸部53の上端側に配設されて軸部53より外径寸法を大径とした略円柱状の頭部50と、を備えている。頭部50は、ピストンロッド40の上昇移動時に、フードパネル10側に設けられた受け座16の受け面16aに当接して、フードパネル10の後端10cを上方に押し上げることとなる。また、頭部50の外周面50aには、周方向に沿って凹溝50bが形成され、凹溝50bには、円環状のゴム等からなる弾性シールリング(Oリング、パッキン)51が嵌め込まれている。シールリング51は、頭部50がシリンダ22の上端壁部28に設けられた収納凹部29内に収納された際、収納凹部29の内周面29cに圧接され、頭部50を収納凹部29内に離脱可能に嵌挿させるとともに、シリンダ22内の気密性を確保する役目を果たしている。
なお、支持ロッド部49は、軸部53の部位を曲げ塑性変形可能とするような鋼等の金属材から構成されるもので、実施形態の場合、ピストン部41と一体的に構成されている。
さらに、実施形態の支持ロッド部49の軸部53は、頭部50とピストン部41との間に、外径寸法を一定とするストレート部54と、ストレート部54の下端に連なるように配設されて、下広がりの外径寸法とするテーパ状拡径部56と、を備えて構成されている。ストレート部54は、その外径寸法Dsを頭部50の外径寸法Dhより小さく設定されている。また、ストレート部54の外径寸法Dsは、テーパ状挿通孔30の小径側の上端30bの内径寸法duより、僅かに小さな寸法に設定されている。実施形態の場合、ストレート部54の外径寸法Dsは、約8mm、テーパ状挿通孔30の小径側の上端30bの内径寸法duは、約9mmとしている。
テーパ状拡径部56は、円錐台形状に形成されて、支持ロッド部49が、頭部50を受け座16に当接させてフードパネル10の後端10cを跳ね上げた上昇完了位置UPに配置された際に、テーパ状挿通孔30の内周面30aに嵌合される位置に、配置されている。実施形態の場合、テーパ状拡径部56は、ピストン部41に隣接するように、ピストン部41の直上における軸部53の下端に配設されている。
そして、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55は、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30の内周面30aから離れて、テーパ状挿通孔30の上端30b側の周縁29bと略同等以上の高さ位置に配置されるように、配設されている。
実施形態の場合、テーパ状拡径部56は、その長さ寸法DLを、テーパ状挿通孔30の長さ寸法HLより長くしている。さらに、テーパ状拡径部56の外周面6aの下広がり角度αとテーパ状挿通孔30の内周面30aの上狭まり角度βとが、実施形態の場合、α=βとして、等しく設定されている。なお、実施形態の場合、αとβとは、約6°としている。
そして、境界部55は、実施形態の場合、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、収納凹部29の底面29aにおけるテーパ状挿通孔30の上端30bの周縁29bより、上方位置に配置され、上端壁部28の上端面28aと略一致する高さに配置されるように、設定されている。
実施形態の跳ね上げ装置Uでは、センサ6からの信号により、図示しない作動回路が、車両Vの歩行者との衝突を検知若しくは予測した際に、アクチュエータ21におけるガス発生器36が作動されることとなり、シリンダ22内にガス発生器36から発生した作動用ガスが流入されれば、図6のA,Bに示すように、シリンダ22内の内圧が高まり、ピストンロッド40のシリンダ22内のピストン部41がその圧力を受けて、ピストンロッド40の支持ロッド部49とともに上昇する。そして、支持ロッド部49が、図3,4に示すように、アクチュエータカバー8の扉部8bを押し開き、さらに、頭部50を受け座16の受け面16aに押し当ててフードパネル10の後端10cを上昇させ、そして、上昇完了位置UPに配置されれば、テーパ状拡径部56をテーパ状挿通孔30に嵌合させて、ロックされる。そして、フードパネル10が、上方から斜め後下方向に移動する歩行者を受け止めて塑性変形するととともに、歩行者の受け止め時におけるフードパネル10の後端10c下面(受け面)16aの下降に伴って、フードパネル10の受け面16aに上端40aの頭部50を当接させていた支持ロッド部49が、図5に示すように、頭部50を後方側へ折曲させるように、曲げ塑性変形することから、歩行者は、フードパネル10の塑性変形と支持ロッド部49の塑性変形とによって、運動エネルギーを多く吸収され、好適にフードパネル10に受け止められることとなる。
そして、実施形態の場合、支持ロッド部49の塑性変形時、支持ロッド部49は、テーパ状拡径部56をテーパ状挿通孔30に嵌合させて、シリンダ22の上端壁部28に安定して保持(ロック)された状態としている。また、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55は、支持ロッド部49の軸方向に沿って断面積を変化させており、応力集中が生じ易く、すなわち、曲げ変形の起点BPとなり易い。さらに、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55は、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30の内周面30aから離れて、テーパ状挿通孔30の上端30b側の周縁29bと略同等以上の高さ位置に配置されていることから、ストレート部54側は、シリンダ22に接触せずに、シリンダ22から上方に突出する状態としており、境界部55を起点BPとして、シリンダ22のテーパ状挿通孔30の周縁29bから離れた自由空間で曲がり易い状態となっている(図8参照)。その結果、上昇完了位置UPに配置された支持ロッド部49は、図8に示すように、シリンダ22の上端壁部28に安定して保持された状態で、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55を曲げ変形の起点BPとして、ストレート部54側を、頭部50を後方移動させるように、容易に曲げ塑性変形させることができる。
さらに、支持ロッド部49のテーパ状拡径部56を嵌合させるテーパ状挿通孔30は、最も小径となる上端30b側の内径寸法duを、支持ロッド部49のストレート部54の外径寸法Dsより僅かに大きくしているだけで、作動途中の支持ロッド部49のストレート部54のぶれ(頭部50側を支持ロッド部49の軸直交方向に移動させるようなぶれ)を抑えることができる。そして、テーパ状挿通孔30の上端30b側の内径寸法duをストレート部54の外径寸法Dsに近似させても、その内径寸法duは、テーパ状挿通孔30の上端30b側だけであって、テーパ状挿通孔30の全域ではないことから、作動途中の支持ロッド部49に摺動抵抗を与えることを、極力防止することができて、ピストンロッド40を迅速に上昇させることができる。
したがって、実施形態のアクチュエータ21では、上昇途中のぶれを極力抑えてピストンロッド40を迅速に上昇させることができ、さらに、上昇完了位置UPでのピストンロッド40の曲げ塑性変形を円滑に行うことができて、歩行者を、運動エネルギーの吸収量を多くして、好適に受け止めることができる。
なお、実施形態のアクチュエータ21では、ロックピン45を係止面26に係止させてピストンロッド40の下降を防止するロック機構Rが、配設されており、境界部55を曲げの起点BPとして塑性変形する際、テーパ状拡径部56がテーパ状挿通孔30との嵌合を解除しようと移動しようとしても、ロック機構Rにより、ピストンロッド40は下降せず、境界部55を曲げの起点BPとして、支持ロッド部49が、円滑に、塑性変形することができる。
また、実施形態では、テーパ状挿通孔30の上端30b側の内径寸法duを、支持ロッド部49のストレート部54の外径寸法Dsより、僅かに大きくした場合を示したが、摺動抵抗の著しい増加を招かなければ、テーパ状挿通孔30の上端30b側の内径寸法duを、支持ロッド部49のストレート部54の外径寸法Dsと等しく設定してもよい。
さらに、実施形態のアクチュエータ21では、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55が、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30の上端30b側の周縁29bより、高い位置に配設されるように構成したが、境界部55が、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30の内周面30aから離れて接触しなければ、支持ロッド部49のストレート部54の下端54b側は、テーパ状挿通孔30にしまり嵌め状に嵌合されず、自由空間で曲げ塑性変形できる。そのため、境界部55は、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30の内周面30aから離れることができれば、テーパ状挿通孔30の上端30b側の周縁29bと同じ高さ、あるいは、若干下方に配置されるように設定してもよい。
さらにまた、実施形態の場合、テーパ状拡径部の外周面の下広がり角度αとテーパ状挿通孔の内周面の上狭まり角度βとは、相互に等しく設定されている。
このような構成では、テーパ状挿通孔30の内周面30aの全域で、テーパ状拡径部56をしまり嵌め状に嵌合させることとなって、極力、嵌合時における上昇完了位置UPでの支持ロッド部49の配置位置を、安定させることできる。すなわち、テーパ状挿通孔30の内周面30aにおける全域でテーパ状拡径部56を受け止める際には、上端壁部28は、その略厚さ分(テーパ状挿通孔30の長さ寸法HL分)の部位で、上昇してくるテーパ状拡径部56に対して、対抗できて、強度を確保し易く、嵌合時の支持ロッド部49の停止位置を上下にずらすことを極力抑えることができる。逆に、図11に示すアクチュエータ21Bのように、テーパ状拡径部56Bの外周面56aの下広がり角度αがテーパ状挿通孔30Bの内周面30aの上狭まり角度β未満、すなわち、α<βとする場合には(図例の場合には、αを6°、βを10°としている)、テーパ状挿通孔30Bの内周面30aにおける上端30b側で、テーパ状拡径部56Bをしまり嵌め状として嵌合させることとなり、テーパ状挿通孔30Bの内周面30aにおける上端30b側によってテーパ状拡径部56Bを受け止める際には、受止部位(上端30b側の周縁部位)29dが、テーパ状挿通孔30の上端30b側の周縁(上面側周縁)29bに接近しており、支持ロッド部49Bの軸心側にかけて鋭角状に肉厚を薄くして、強度低下を招き易いことから、嵌合時のピストンロッド40Bにおける支持ロッド部49Bの停止位置を上方にずらし易い。
なお、上記の作用・効果は、図9,10に示すように、テーパ状拡径部56Aの外周面56aの下広がり角度αが、テーパ状挿通孔30Aの内周面30aの上狭まり角度βより大きくとも(α>β)、得ることができる。なお、図例の場合は、αを6°、βを4°としている。図9,10に示すアクチュエータ21Aでは、テーパ状拡径部56Aのテーパ状挿通孔30Aへの嵌合時、α>βであれば、テーパ状挿通孔30Aの内周面30aの下端30c側によって、テーパ状拡径部56Aを受け止めることとなり、その際にも、上端壁部28は、その略厚さ分(テーパ状挿通孔30Aの長さ寸法HL分)の部位で、上昇してくるテーパ状拡径部56Aに対して、対抗できて、強度を確保し易く、嵌合時のピストンロッド40Aにおける支持ロッド部49Aの停止位置を上下にずらすことを極力抑えることができるからである。
なお、図11に示すアクチュエータ21Bでは、ストレート部54とテーパ状拡径部56Bとの境界部55が、支持ロッド部49Bの上昇完了位置UPへの配置時、テーパ状挿通孔30Bの上端30b側の周縁29bより、高い位置に配設された状態で、テーパ状拡径部56Bがテーパ状挿通孔30Bに嵌合されて、ストレート部54側が自由空間で曲げ塑性変形できるため、上記の作用・効果を得られないものの、他の作用・効果は、実施形態のアクチュエータ21と同様に得ることができる。
さらにまた、実施形態のアクチュエータ21では、支持ロッド部49のストレート部54の上端54aに、ストレート部54より拡径させてフードパネル10の後端10Cの下面(受け座16の受け面16a)に当接させる頭部50が配設され、シリンダ22の上端壁部28が、上端面28aに、頭部50を収納可能な収納凹部29を備えるとともに、頭部50の外周面50aと収納凹部29の内周面29cとの間にシールリング51を設けて、離脱可能に頭部50を嵌挿させる構成としている。そしてさらに、テーパ状挿通孔30が、収納凹部29の底面29aに、上端30bを開口させて配設され、ストレート部54とテーパ状拡径部56との境界部55が、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、シリンダ22の上端壁部28の上端面28aと略一致する高さに配置させるように、配設されている。
そのため、実施形態のアクチュエータ21では、支持ロッド部49の塑性変形時の起点BPとなる境界部55が、アクチュエータ21のシリンダ22の上端面28aに略一致する位置に配置されることとなって、上昇完了位置UPの支持ロッド部49が、図5に示すように、シリンダ22から上方へ突出する頭部50までの部位の全域を、曲げ塑性変形させる状態となって、シリンダ22から突出する全域を効率的に曲げ変形領域とすることができる。また、アクチュエータ21の作動前には、図6のAに示すように、支持ロッド部49の頭部50を、シールリング51を利用して、シリンダ22の上端壁部28の収納凹部29に収納保持させておくことができて、このようなアクチュエータ21では、シリンダ22内の気密性を確保できて、シリンダ22内の防塵性や防水性を図ることができ、かつ、上下移動等のガタツキを防止してピストンロッド40をシリンダ22内に収納させておくことができる。
なお、支持ロッド部49に関して、シリンダ22から突出する全域を効率的に曲げ変形領域とする点を考慮しなければ、境界部55は、支持ロッド部49の上昇完了位置UPへの配置時、アクチュエータ21のシリンダ22の上端面28aから上方に配置されるように、設定してもよい。
また、実施形態のアクチュエータ21では、作動信号の入力時に着火させてガスを発生させるガス発生器をシリンダ22の内部に配設させた場合を示したが、ピストンロッドを移動させる駆動源として、水、油、空気等を作動用流体として、それらの水圧、油圧、エア圧等を利用して、ピストンロッドを上昇させてもよい。
本発明の一実施形態であるアクチュエータが使用されるフード跳ね上げ装置を搭載させた車両の斜視図である。 実施形態のフード跳ね上げ装置を搭載させた車両の部分拡大平面図である。 実施形態のフード跳ね上げ装置と車両のヒンジ部とを示す前後方向に沿った概略縦断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 実施形態のフード跳ね上げ装置の作動時を示す概略断面図である。 実施形態のフードパネルの跳ね上げ後におけるアクチュエータの支持ロッドの塑性変形状態を示す概略図である。 実施形態のアクチュエータの概略縦断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 実施形態のアクチュエータにおいて、ロック機構の部位を示す概略拡大横断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 実施形態のアクチュエータのテーパ状拡径部がテーパ状挿通孔に嵌合した状態を示す部分拡大縦断面図である。 実施形態の変形例のアクチュエータの概略縦断面図であり、作動前と作動完了時とを示す。 図9に示したアクチュエータのテーパ状拡径部がテーパ状挿通孔に嵌合した状態を示す部分拡大縦断面図である。 実施形態のさらに他の変形例のアクチュエータにおいて、テーパ状拡径部がテーパ状挿通孔に嵌合した状態を示す部分拡大縦断面図である。
符号の説明
10…フードパネル、
10c…後端、
21,21A,21B…アクチュエータ、
22…シリンダ、
28…上端壁部、
29…収納凹部、
30,30A,30B…テーパ状挿通孔、
40,40A,40B…ピストンロッド、
41…ピストン部、
49,49A,49B…支持ロッド部、
50…頭部、
54…ストレート部、
55…境界部、
56,56A,56B…テーパ状拡径部、
G…作動用ガス、
V…車両、
U…フード跳ね上げ装置。

Claims (3)

  1. 車両のフードパネルにより歩行者を受け止める際に、前記フードパネルの後端を上昇させるためのフード跳ね上げ装置に使用されて、
    軸方向を上下方向に沿わせて車両に取付固定され、作動時に作動用流体を流入させるシリンダと、
    前記シリンダ内への作動用流体の流入時に上昇するピストンロッドと、
    を備えて構成され、
    前記ピストンロッドが、
    前記シリンダ内に配置されるピストン部と、
    該ピストン部から上方に延びて、作動時に、上端を前記フードパネルの後端下面に当てて、前記フードパネルの後端を上方側に跳ね上げるとともに、上昇させた前記フードパネルの後端の下降時に曲げ塑性変形可能な支持ロッド部と、
    を備える構成としたアクチュエータであって、
    前記シリンダにおける前記支持ロッド部を挿通させる上端壁部が、前記支持ロッド部を挿通させ、かつ、内周面を、上狭まりの内径寸法とするテーパ面としたテーパ状挿通孔、を備えて構成され、
    前記支持ロッド部が、
    前記テーパ状挿通孔を挿通可能として外径寸法を略一定とするストレート部と、
    該ストレート部の下端に連なるように配設されて、前記フードパネルの後端を跳ね上げた上昇完了位置に配置された際に前記テーパ状挿通孔の内周面に嵌合されるように、下広がりの外径寸法とするテーパ状拡径部と、
    を備えて構成され、
    前記ストレート部と前記テーパ状拡径部との境界部が、前記支持ロッド部の上昇完了位置への配置時、前記テーパ状挿通孔の内周面から離れて、前記テーパ状挿通孔の上端側の周縁と略同等以上の高さ位置に配置されるように、配設されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記テーパ状拡径部の外周面の下広がり角度αと前記テーパ状挿通孔の内周面の上狭まり角度βとが、α≧βとして、設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記支持ロッド部が、前記ストレート部の上端に、前記ストレート部より拡径させて前記フードパネルの後端下面に当接させる頭部を備え、
    前記シリンダの上端壁部が、上端面に、前記頭部を収納可能な収納凹部を備えるとともに、前記頭部の外周面と前記収納凹部の内周面との間に弾性シールリングを設けて、離脱可能に前記頭部を嵌挿させる構成として、
    前記テーパ状挿通孔が、前記収納凹部の底面に、上端を開口させて配設され、
    前記ストレート部と前記テーパ状拡径部との境界部が、前記支持ロッド部の上昇完了位置への配置時、前記シリンダの上端壁部の上端面と略一致する高さに配置されるように、配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のアクチュエータ。
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