JP2009274221A - キャップ構造体及びインクジェット方式画像形成装置 - Google Patents

キャップ構造体及びインクジェット方式画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化・低コスト化を図ることができるキャップ構造体を提供する。
【解決手段】記録ヘッド22Kを下降させることにより、記録ヘッド22Kのフェイス面22Ksに吸引キャップ62が接触して押し下げられる。この場合、コイルばね60の付勢力に打ち勝ってキャップ部材56も押し下げられるので、キャップ部材56はキャップフレーム52の内部に移動する。記録ヘッド22Kをさらに下降させることにより、弾性部材66の全てが側壁52bに接触すると共に、突起部56bが弁シート58に密着して連通口56aが塞がれる。これにより、吸引ポンプ142につながる一方、フェイス面22Ksのインク吐出口にはつながらないバッファ空間がキャップフレーム52の内部に形成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、インクを吐出するインク吐出口を密閉するキャップ構造体及びこのキャップ構造体を備えたインクジェット方式画像形成装置に関する。
記録紙などの記録媒体に画像を形成する記録装置として、インクジェット記録装置(インクジェット方式画像形成装置)が知られている。インクジェット記録装置では、記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して画像が形成される。印字記録方式としては、記録ヘッドが固定して移動しない方式と、主走査方向に走査するキャリッジに記録ヘッドが搭載されて移動する方式が知られている。インクジェット記録装置によれば、高速・高画質といった記録が可能であり、カラー化が進む現代において、容易に画像を記録できる。
記録ヘッドは、記録媒体の記録面にインクを吐出するインク吐出口が複数形成されたインク吐出口形成面(フェイス面)を有しており、画像に応じて複数のインク吐出口から選択的にインクを吐出するように構成されている。記録ヘッド中のインクは画像形成(記録)に伴って消費されるので、記録ヘッドには、そのメニスカスで発生する毛細管現象によってメインタンクやサブタンクから自動的にインクを吸引することによりインクが供給される。
インクジェット記録装置には通常、記録ヘッドからインクを正常に吐出させるために回復系(回復機構)が備えられている。この回復機構によれば、インク粘度の増大、インクの固着によるインク吐出口の目詰まり、及びインク吐出口に通じるノズルなどのインク流路内に発生した気泡やごみ等による目詰まりなどに起因するインク吐出不良を、正常なインク吐出状態に回復できる。この回復では、複数のインク吐出口を一つの吸引キャップで気密に密閉しておき、吸引ポンプを駆動してインク吐出口から吸引キャップを経由して吸引ポンプに向けてインクを強制的に吸引する。このような回復を通常負圧回復といい、この通常負圧回復により、インク吐出口内に残留している気泡がインクと共に吸引されて除去されると共に、フェイス面に付着しているごみ等も吸引されて除去される。
インク吐出口からインクを吸引ポンプで吸引する場合、吸引キャップの内部が大気と連通しているときは、吸引キャップ内の負圧が維持されないのでインクを吸引できない。また、吸引キャップをフェイス面から着脱する場合、吸引キャップの内部と大気とが連通していないときは、インク吐出口に作用する圧力が変動する。そこで、吸引キャップには通常、その内部の大気連通状態と非連通状態を切り換える大気連通手段が設けられている。
この大気連通手段には一般に切替えバルブが取り付けられており、この切替えバルブは、吸引キャップと外部とを連通する流路に配置されている。また、切替えバルブを開閉するためのセンサーやアクチュエーター等も配置されている。回復動作の際には、吸引キャップでフェイス面を密閉させた状態で、アクチュエーター等を駆動して吸引キャップの内部を大気から遮断して吸引ポンプにより負圧を発生させてインク吐出口からインクを吸引する。インク吐出口からインクを吸引した後に吸引キャップ内の負圧状態を解除する(大気圧に戻す)ために、アクチュエーター等を再び駆動して吸引キャップの内部と大気と連通させてこの内部に大気を導入し、吸引キャップをフェイス面から離す。なお、ここでいう負圧とは、大気圧を0kgf/cmとした場合に、大気圧を下回る圧力(0kgf/cm未満の圧力)をいう。
上述したように通常負圧回復では、吸引ポンプを駆動させて吸引キャップ内に負圧を生成しながらインク吐出口からインクを吸引する。従って、通常負圧回復の回復性能(インク吸引能力)は吸引ポンプの吸引能力に依存することになり、例えばシリンダを用いたポンプでは、シリンダ内容積と、シリンダ駆動速度の関係によって回復性能が決定される。すなわち、吸引キャップ内の容積を含む流路容積と吸引ポンプのシリンダ容積、シリンダ駆動速度の相対関係から、最大負圧と経過時間の関係が決定される。
通常負圧回復では、吸引ポンプの駆動開始から徐々に吸引キャップ内が減圧され、一定時間かけ最大負圧に到達する。通常負圧回復では−0.2kgf/cm〜−0.3kgf/cmが最大負圧としては一般的である。このため、吸引ポンプの吸引能力が一定であれば、流路容積が大きいほど最大負圧に達する時間が長くなり、また、流路内の容積を極力小さくすることで、最大負圧に達する時間を短縮することが通常負圧回復では有用である。
ところで、記録ヘッド内に大量の気泡が発生したり、インクの乾燥等に起因する粘度変化によりインクの流動性が著しく低下したりした場合は、吸引キャップ内を高い負圧(大気圧よりも非常に低い圧力)にしてインクを勢い良く吸引する必要がある。通常負圧回復では、負圧はそれほど高くなく(上述したように−0.2kgf/cm〜−0.3kgf/cm)、さらに最高負圧に到達するまでの数秒間(通常2〜3秒間程度)に亘って記録ヘッドからインクを流出し続けなければならない。インク流出量の増加はインクの使用効率を下げてしまうので、インク流出量を減少させることが望まれる。
そこで、吸引キャップ内に瞬時に高い負圧力を与えてインク流出時間を短縮するために、吸引ポンプと吸引キャップとの間に負圧力を一時的に蓄積できる圧力室を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、圧力室と吸引キャップとの間にバルブ等の開閉部材を設け、開閉部材によって吸引キャップと圧力室を遮断する。この遮断した状態で吸引ポンプを動作させ、圧力室の負圧力を高める。圧力室の負圧が所定の圧力に到達したときに、開閉部材を開いて吸引キャップと圧力室を開放する(連通させる)ことにより、吸引キャップに瞬時に高い負圧力を作用させて記録ヘッドからインクを吸引して回復を実行する(以下、負圧充填回復という)。
特開平10−211720号公報
しかし、上記した圧力室を設ける技術では、広いスペースが占有されると共に開閉部材等も必要となり、装置全体が大型化し、コストも向上する。
本発明は、上記事情に鑑み、小型化・低コスト化を図ることができるキャップ構造体及びインクジェット方式画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のキャップ構造体は、記録ヘッドのインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置における、前記インク吐出口からインクを吸引する吸引ポンプに接続されると共に該吸引ポンプによって前記インク吐出口からインクを吸引する際に該インク吐出口を密閉するキャップ構造体であって、
(1)前記吸引ポンプにつながる一方、前記インク吐出口にはつながらないバッファ空間がその内部に形成される第1密閉状態と、前記バッファ空間が前記インク吐出口につながる第2密閉状態とを、前記記録ヘッドが移動することによって選択的に形成することを特徴とするものである。
ここで、
(2)前記インク吐出口が複数形成されたフェイス面に向き合う開口を有すると共に、前記バッファ空間がその内部に形成されるキャップフレームを備えてもよい。
さらに、
(3)前記キャップフレームの前記開口を塞ぐと共に、前記キャップフレームの内部に移動することにより前記第1密閉状態を形成するキャップ部材と、
(4)前記フェイス面に直接に接触して前記インク吐出口を密閉する、前記キャップ部材に固定された吸引キャップとを備えてもよい。
さらにまた、
(5)前記キャップ部材は、前記バッファ空間と前記インク吐出口とを連通させる連通口が形成された突起部が形成されたものであり、
(6)前記第1密閉状態のときは前記連通口を塞ぐ一方、前記第2密閉状態のときは前記連通口を開放する弁シートを備えてもよい。
上記目的を達成するための本願発明のインクジェット方式画像形成装置は、記録ヘッドのインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置において、
(7)上記したキャップ構造体を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、記録ヘッドを移動させることにより、吸引ポンプにつながる一方、インク吐出口にはつながらないバッファ空間がその内部に形成される第1密閉状態と、バッファ空間がインク吐出口につながる第2密閉状態とを選択的に形成することができるので、開閉弁などが無くても負圧を発生させることができる。このため、小型化・低コスト化を図ることができるキャップ構造体やインクジェット方式画像形成装置が得られる。
本発明は、長尺の記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置に実現された。
図1を参照して、本願発明のインクジェット方式画像形成装置の一例を説明する。図1は、本願発明のインクジェット方式画像形成装置の一例を示す模式図である。
インクジェット方式画像形成装置(プリンタ)10は、このプリンタ10に画像情報を送るホストPC(パソコン)12に接続されている。プリンタ10には、4つ(4本)の記録ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体(ここではロ−ル紙)Pの搬送方向(矢印A方向)に並んで配置されている。4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、図1の紙面に直交する方向(矢印A方向に直交する方向)に延びている。これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの長さは、プリンタ10で印刷できる記録媒体のうち最大の幅(図1の紙面に直交する方向の長さ)よりもやや長い。また、これら4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yは、画像形成中は固定されて動かない(不動状態である)。なお、上記のようなプリンタとして、高速で多数枚の名刺を作製する名刺プリンタが挙げられる。
4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yから安定してインクを吐出できるように、プリンタ10には回復ユニット40が組み込まれている。この回復ユニット40を用いて4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yを回復させることにより、4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yからのインク吐出状態は初期のインク吐出状態に回復する(正常なインク吐出状態に回復する)。回復ユニット40には、回復動作のときに、4つの記録ヘッド22K、22C、22M、22Yの各インク吐出口が形成されたインク吐出口形成面(フェイス面)22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するキャップ構造体50が備えられている。キャップ構造体50は各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに独立して設けられており、図1の例では6色分(即ち、6つのキャップ構造体50)が示されているが、このうち2色分は記録ヘッド追加時の予備的な機構である。キャップ構造体50は、吸引キャップ52、クリーニングブレード(図示せず)、インク除去部材(図示せず)、ブレード保持部材(図示せず)などから構成されている。
ロ−ル紙Pはロール紙供給ユニット24から供給され、プリンタ10に組み込まれた搬送機構26によって矢印A方向に搬送される。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させる搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。
ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置が記録ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データ(画像情報)に基づいて記録ヘッド22Kの複数のインク吐出口からインクを選択的に吐出する。同様に記録ヘッド22C、記録ヘッド22M、記録ヘッド22Yの順に、各色のインクをロ−ル紙Pに吐出してカラー画像を形成する。プリンタ10には、上記の部品・部材の他、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給されるインクを貯めておくメインタンク28K、28C、28M、28Yや、記録ヘッド22K、22C、22M、22Yにインクを供給したり回復動作をしたりするための各種ポンプ(図示せず)などが備えられている。
図2を参照して、プリンタ10の電気的な系統を説明する。図2は、図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。
ホストPC12から送信された記録データやコマンドはインターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。CPU100は、プリンタ10の記録データの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等全般の制御を掌る演算処理装置である。CPU100では、受信したコマンドを解析した後に、記録データの各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して描画する。記録前の動作処理としては、出力ポート114、モータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動し、各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yをキャップ構造体50から離して記録位置(画像形成位置)に移動させる。
続いて、出力ポート114、モータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(図示せず)、及び低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ120等を駆動してロ−ル紙Pを記録位置に搬送する。一定速度で搬送されるロ−ル紙Pにインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検知センサ(図示せず)でロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、ロ−ル紙Pの搬送に同期して、CPU100はイメージメモリ106から対応する色の記録データを順次に読み出し、この読み出したデータを各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yに記録ヘッド制御回路112を経由して(介して)転送する。
CPU100の動作はプログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて実行される。プログラムROM104には、制御フローに対応する処理プログラム及びテーブルなどが記憶されている。また、作業用のメモリとしてワークRAM108を使用する。各記録ヘッド22K、22C、22M、22Yのクリーニングや回復動作時に、CPU100は、出力ポート114、モータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの吸引等の制御を行う。
図3を参照してプリンタ10の回復系について説明する。図3は、プリンタの回復系を示す模式図であり、図中の矢印はインクの移動方向を表す。図3では、記録ヘッド22Kについて説明するが、他の記録ヘッド22C、22M、22Yも同様の構成である。また、図3では、図1に示す構成要素と同じ構成要素には同じ符号が付されている。
回復時、記録ヘッド22Kのインク吐出口から排出されたインクは、回復ユニット40によって回収される。回収されたインクは廃インクとなり、廃インクタンク130に回収される。この廃インクタンク130と回復ユニット40の間のインク回収路140には、吸引ポンプ142が取り付けられており、回復時に回復ユニット40に貯まったインクはこの吸引ポンプ142により吸引される。
図4から図9までを参照して、本願発明のキャップ構造体を説明する。図4は、記録ヘッドとキャップ構造体が離れている状態を示す模式図である。図5は、記録ヘッドがキャップ構造体の真上に位置している状態を示す模式図である。図6は、記録ヘッドが降下してキャップ構造体の吸引キャップに接触した状態を示す模式図である。図7は、第1密閉状態を形成したキャップ構造体を示す模式図である。図8は、第2密閉状態を形成したキャップ構造体を示す模式図である。図9は、大気連通したキャップ構造体を示す模式図である。
キャップ構造体50は、後述する種々の部品・部材が収納されたキャップフレーム52を備えている。このキャップフレーム52は直方体状のものであり、記録ヘッド22Kのフェイス面22Ksよりもやや広い底壁52aと、フェイス面22Ksの長さ方向(図3等の紙面に垂直な方向)に延びる両側壁52bとを備えている。また、キャップフレーム52の上部には、図5に示すようにキャップ構造体50の真上に位置する記録ヘッド22Kのフェイス面22Ksに向き合う開口52cが形成されている。記録ヘッド22Kの上下動に伴って、後述するように、キャップフレーム52の内部にはバッファ空間が形成される。また、キャップフレーム52の底壁52aの近傍からは、吸引ポンプ142につながる廃インク流路54が延びている。なお、記録ヘッド22Kは、図4に示すように、印字動作のためにキャップ構造体50の近くを上下動する(印字位置に位置する記録ヘッド22Kを二点鎖線で示す)。
キャップ構造体50は、キャップフレーム52の開口52cを塞ぐキャップ部材56も備えている。このキャップ部材56は、フェイス面22Ksよりもやや広い面積をもつものであり、その中央部には、連通口56aの空いた突起部56bが形成されている。突起部56bは下方に突起しており、キャップ部材56が最も低い位置のときに、弁シート(シリコンゴム製)58に密着する。キャップ部材56の下面には、複数のコイルばね60(図では2個のコイルばねのみを示す)の上端部が固定されており、これらのコイルばね60の下端部は、キャップフレーム52の底壁52aに固定されている。キャップ部材56は、これらのコイルばね60によって上方に付勢されている。なお、上記した連通口56aや突起部56bはフェイス面22Ksの長手方向(記録ヘッド22Kの長手方向)と同じ程度の長さにしてもよく、また、短くしてもよい。また、各図では、突起部56bは一対の板状部材のように描かれているが、実際には、横断面が口の字状(または、口の字を細く伸ばした形状)の部材であり、突起部56bが弁シート58に密着したときは、連通口56aを突起部56bの外側空間から遮断する。
キャップ部材56の外周縁部には、口の字状(または、口の字を細く伸ばした形状)の凸部56cが形成されている。この凸部56cの上面からは、ゴム製の吸引キャップ62が立ち上がって固定されている。吸引キャップ62も口の字状(または、口の字を細く伸ばした形状)である。記録ヘッド22Kが上方から吸引キャップ62を押え付けることにより、この吸引キャップ62は、フェイス面22Ksに直接に接触して複数のインク吐出口を密閉する。凸部56cに囲まれた部分には、インクを吸収するインク吸収体(スポンジ)64が配置されている。また、凸部56cの外周面には、Oリングなどの弾性部材66が取り付けられている。この弾性部材66は、図6等に示すように、キャップ部材56が降下してキャップフレーム52の内部に移動したときに、この内部と外部とを遮断する。
弁シート58は、コ字の開口を下にした形状の固定台68の上面に固定されている。この固定台68はキャップフレーム52の底壁52aに固定されている。固定台68の側壁には複数の孔(図示せず)が形成されており、これらの孔によって固定台68の内部はその外部に連通している。
記録ヘッド22Kが吸引キャップ62に接触していないときは、図4や図5に示すように、キャップ部材56はコイルばね60によって上方に付勢されているので、キャップフレーム52の開口52cよりもやや上に位置している。この状態では、一つの側壁52bに形成された溝52dによって弾性部材66がこの一つの側壁52bに接触しない(離れている)ので、キャップフレーム52の内部は外部につながる(連通する)ことになる。図5に示す状態では、記録ヘッド22Kがキャップ構造体50の真上に位置しているので、記録ヘッド22Kの各インク吐出口から強制的にインクを吐出させる予備吐出が実行できる。
回復動作を実行するに際しては、ヘッドアップダウンモータ118(図2参照)やキャッピングモータ122(図2参照)を適宜に駆動させる。図5に示す状態から図6に示す状態まで記録ヘッド22Kを下降させることにより、記録ヘッド22Kのフェイス面22Ksに吸引キャップ62が接触して押し下げられる。この場合、コイルばね60の付勢力に打ち勝ってキャップ部材56も押し下げられるので、キャップ部材56はキャップフレーム52の内部に移動する。記録ヘッド22Kをさらに下降させることにより、図7に示すように、弾性部材66の全てが側壁52bに接触すると共に、突起部56bが弁シート58に密着して連通口56aが塞がれる。これにより、吸引ポンプ142につながる一方、フェイス面22Ksのインク吐出口にはつながらないバッファ空間(図7において斜めの破線で表した空間)がキャップフレーム52の内部に形成される。このようにバッファ空間がキャップフレーム52の内部に形成されている状態が、本願発明にいう第1密閉状態である。
この第1密閉状態のときに、吸引ポンプ142を駆動させることにより、バッファ空間の圧力が低下してバッファ空間内に負圧が発生する。記録ヘッド22Kからのインク吐出の不具合に応じて吸引ポンプ142の駆動時間を適宜に変更することにより負圧の大きさを変更できる。第1密閉状態を保って吸引ポンプ142を適宜の時間だけ駆動させてバッファ空間内に所望の負圧を発生させる。続いて、図8に示すように、記録ヘッド22Kをやや上昇させ、弾性部材66の全ては側壁52bに接触しているが、突起部56bは弁シート58から離れさせて連通口56aが開放された状態にする。この状態では、バッファ空間がインク吐出口につながる第2密閉状態になる(一点鎖線で表す空間とバッファ空間が連通する)。
上記した第1密閉状態から第2密閉状態に移行した瞬間には、バッファ空間内の負圧がインク吐出口に作用するので、インク吐出口からゴミや増粘したインクが押し出され、記録ヘッド22Kは健全なインク吐出状態に回復される。また、第2密閉状態から、図9に示すように記録ヘッド22Kをさらに上昇させることにより、キャップフレーム52の内部を大気に連通させることができる。
上記のように記録ヘッド22Kを上下動させることにより第1密閉状態と第2密閉状態とを選択的に形成することができ、開閉弁などを必要とせずに回復動作を実行できる。これにより小型化・低コスト化を図ることができるキャップ構造体やインクジェット方式画像形成装置が得られる。
本願発明のインクジェット方式画像形成装置の一例を示す模式図である。 図1のプリンタの電気的な系統を示すブロック図である。 プリンタの回復系を示す模式図である。 記録ヘッドとキャップ構造体が離れている状態を示す模式図である。 記録ヘッドがキャップ構造体の真上に位置している状態を示す模式図である。 記録ヘッドが降下してキャップ構造体の吸引キャップに接触した状態を示す模式図である。 第1密閉状態を形成したキャップ構造体を示す模式図である。 第2密閉状態を形成したキャップ構造体を示す模式図である。 大気連通したキャップ構造体を示す模式図である。
符号の説明
10 プリンタ
22K、22C、22M、22Y 記録ヘッド
22Ks、22Cs、22Ms、22Ys フェイス面
50 キャップ構造体
52 キャップフレーム
52c 開口
56 キャップ部材
56a 連通口
56b 突起部
58 弁シート
66 弾性部材

Claims (5)

  1. 記録ヘッドのインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置における、前記インク吐出口からインクを吸引する吸引ポンプに接続されると共に該吸引ポンプによって前記インク吐出口からインクを吸引する際に該インク吐出口を密閉するキャップ構造体であって、
    前記吸引ポンプにつながる一方、前記インク吐出口にはつながらないバッファ空間がその内部に形成される第1密閉状態と、前記バッファ空間が前記インク吐出口につながる第2密閉状態とを、前記記録ヘッドが移動することによって選択的に形成することを特徴とするキャップ構造体。
  2. 前記インク吐出口が複数形成されたフェイス面に向き合う開口を有すると共に、前記バッファ空間がその内部に形成されるキャップフレームを備えたことを特徴とする請求項1に記載のキャップ構造体。
  3. 前記キャップフレームの前記開口を塞ぐと共に、前記キャップフレームの内部に移動することにより前記第1密閉状態を形成するキャップ部材と、
    前記フェイス面に直接に接触して前記インク吐出口を密閉する、前記キャップ部材に固定された吸引キャップとを備えたことを特徴とする請求項2に記載のキャップ構造体。
  4. 前記キャップ部材は、前記バッファ空間と前記インク吐出口とを連通させる連通口が形成された突起部が形成されたものであり、
    前記第1密閉状態のときは前記連通口を塞ぐ一方、前記第2密閉状態のときは前記連通口を開放する弁シートを備えたことを特徴とする請求項3に記載のキャップ構造体。
  5. 記録ヘッドのインク吐出口から記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式画像形成装置において、
    請求項1から4までのうちのいずれか一項に記載のキャップ構造体を備えたことを特徴とするインクジェット方式画像形成装置。
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