JP2009272826A - 通信方法及び情報通信処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】IPv4とIPv6アドレスとの通信ができる通信仲介装置が無く、通信対象デバイスが、IPv4通信とIPv6通信とを、排他的に切り替えても、引き続き通信対象デバイスと通信することができる通信方法を提供することを目的とする。
【解決手段】複数の通信プロトコルを有するネットワーク経由の通信方法であって、クライアント内に,通信対象デバイスのMACアドレスと、IPアドレスとを関連付けて保持する保持工程と、保持している通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合に、デバイスの通信プロトコルが変更されたと判断する判断工程と、通信プロトコル毎に異なるIPアドレス特定方法によって特定されたIPアドレスを用いて通信を試みる通信試み工程とを有することを特徴とする通信方法である。
【選択図】図9
【解決手段】複数の通信プロトコルを有するネットワーク経由の通信方法であって、クライアント内に,通信対象デバイスのMACアドレスと、IPアドレスとを関連付けて保持する保持工程と、保持している通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合に、デバイスの通信プロトコルが変更されたと判断する判断工程と、通信プロトコル毎に異なるIPアドレス特定方法によって特定されたIPアドレスを用いて通信を試みる通信試み工程とを有することを特徴とする通信方法である。
【選択図】図9
Description
本発明は、動作通信プロトコルを、排他的に切り替えるデバイスと通信する通信方法及び情報通信処理装置に関する。
従来、通信プロトコルとして、インターネットでの通信に用いられるインターネットプロトコル(IP)が知られ、近年、情報インフラの普及に伴いIPアドレスの枯渇化等が問題になっている。既存のインターネットプロトコルであるIPv4(Internet Protocol version 4)に代わり、新しいバージョンのインターネットプロトコルが採用されつつある。新しいバージョンのインターネットプロトコルは、IPv6(Internet Protocol version 6)である。
現在は、IPv6への移行期であり、IPv4によって動作する端末と、IPv6によって動作する端末とが混在しているネットワーク環境が多く存在している。このために、現在では、IPv4とIPv6との両プロトコルによって通信可能な通信仲介装置(たとえばゲートウェイやサーバ、ルータ等である)が考案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1記載の発明は、2種類の通信プロトコル(P1、P2)と、IPアドレス(A1、A2)とが混在するネットワークにおいて、サーバが、IPアドレスA2が付与されているnodeに、IPアドレスA1を動的に割り当てる発明である。管理サーバは、IPアドレスA1とA2とを関連付けて管理し、IPアドレスA1宛ての通信を、IPアドレスA2宛ての通信に変換した後に、転送する。
IPv6の通信要求を受けたら、受信側IPアドレスを一時的に仮想アドレス(IPv4)に書き換え、IPv4での送信処理を行う通信中継手段の発明が知られている(たとえば、特許文献2参照)。送信直前に、次の[a]又は[b]の処理を行う。[a]受信側が、仮想IPアドレスである場合、IPv6アドレスに復元し、IPv6デバイスから送信する。[b]受信側が、IPv4である場合、IPv4デバイスから送信する。
また、IPv4のみに関しては、通信対象デバイスのIPv4アドレスが変更されても、それに追従して、引き続き通信を行う方法が考案されている(たとえば、特許文献4参照)。
特許文献4記載の発明は、ネットワークセットアップの発明であり、レジストリにポートインスタンス情報406として、ポート名称とMACアドレス及びIPアドレスとを関連付け、保持する発明である。
上記特許文献1、2記載の通信仲介装置を介して、IPv4によって動作する端末と、IPv6によって動作する端末とが混在するネットワーク環境でも、IPv4で動作する装置とIPv6で動作する装置との間で、通信することができる。
しかし、上記のような通信仲介装置が存在しない環境では、IPv4で動作しているデバイスと、IPv6で動作しているデバイスとが互いに通信することができないという問題がある。この問題は、デバイスがIPv4とIPv6との同時動作ができない環境で、顕著に表れる。
次に、IPv4/IPv6の同時動作が可能なPCと、IPv4通信とIPv6通信とを排他的に切り替えて動作する通信対象デバイスとが、IPv4で通信している例について説明する。
PCは、デバイスと通信するためのPCドライバを備え、PCドライバには、通信対象デバイスのIPv4アドレスが予め登録されている。この結果、PCドライバは、登録済みのIPアドレスに基づいて、デバイスとの通信が確立済みであるとする。
この状況下で、通信対象デバイスの稼動IPバージョンが、IPv6に切り替えられるとする。PCドライバは、IPv4アドレスに基づいて、通信対象デバイスとの通信を試みるが、通信できないという問題が生じる。
また、通信対象デバイスの稼動IPバージョンが、IPv6からIPv4に切り替えられた場合も、上記と同様の問題が生じる。
Broadcast通信が遮断される環境において、通信対象デバイスのIPv4アドレスが変更されても、unicast通信を使用し、通信対象デバイスのIPアドレスの変更に追従し、通信を継続する方法が考案されている(たとえば、特許文献3参照)。
特許文献3記載の発明は、Broadcast通信がブロックされる環境において、デバイスのIPv4アドレスが(DHCPによって)変更になっても、変更前のIPv4アドレスの近隣に、unicastを行う発明である。これによって、変更後のIPv4アドレスを特定する発明である。
特開2000−183874号公報
特開2002−152248公報
特開2006−340286号公報
特開2006−338358号公報
しかし、上記特許文献3記載の手法では、IPv6に適用できない。つまり、IPv4の通信とIPv6アドレスの通信とができる通信仲介装置が無ければ、通信対象デバイスが、IPv4通信とIPv6通信とを、切り替えると、稼動IPバージョン(IPv4又はIPv6)が突然切り替えられ、通信できないという問題がある。
本発明は、IPv4とIPv6アドレスとの通信ができる通信仲介装置が無く、通信対象デバイスが、IPv4通信とIPv6通信とを、排他的に切り替えても、引き続き通信対象デバイスと通信することができる通信方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の通信プロトコルを有するネットワーク経由の通信方法であって、クライアント内に,通信対象デバイスのMACアドレスと、IPアドレスとを関連付けて保持する保持工程と、保持している通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合に、デバイスの通信プロトコルが変更されたと判断する判断工程と、通信プロトコル毎に異なるIPアドレス特定方法によって特定されたIPアドレスを用いて通信を試みる通信試み工程とを有することを特徴とする通信方法である。
本発明によれば、IPv4アドレスの通信とIPv6アドレスの通信とができる通信仲介装置が無い場合、通信対象デバイスが、IPv4通信とIPv6通信とを、排他的に切り替えても、引き続き通信対象デバイスと通信することができるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
図1は、本発明の実施例1におけるネットワーク印刷環境100を示す概念図である。
実施例1は、Network経由の印刷処理である。
ネットワーク印刷環境100は、LAN101と、ルータ102と、PC103と、ネットワークプリンタ104とを有する。LAN101に、ルータ102、PC103、ネットワークプリンタ104が接続されている。
ルータ102は、IPv6とIPv4との両者で通信可能な一般に販売されている通信仲介装置であり、接続されているネットワーク内において、IPアドレスの解決等を行う。ルータ102は、無線通信機能を具備し、アクセスポイントと称されるものもある。
実施例1は、有線LANケーブルであるLAN101によって構成されているネットワークであるが、無線LANであってもよく、有線LANと無線LANとが混在するネットワークであってもよい。
なお、図1には、1台のPCのみを示しているが、複数のPCが、1つのルータ102に接続可能であり、1つのネットワークプリンタ104を、複数のPCで共有して印刷することが可能である。
実施例1において、PC103とネットワークプリンタ104とは、ルータ102によって適切なIPアドレスが割り当てられ、LAN101経由での通信が可能である。
図2は、実施例1で使用するPC103の概略構成を示すブロック図である。
PC103は、情報通信処理装置の例であり、CPU201と、RAM202と、ROM203と、ネットワークI/F204と、USB Interface(I/F)205と、ディスクコントローラ206と、キーボードコントローラ207とを有する。また、PC103は、ディスプレイコントローラ208と、プリンタコントローラ209と、ネットワークコネクタ211と、USBコネクタ212と、ディスク213と、ディスプレイ215とを有する。
CPU201は、ROM203のプログラム用ROM又はディスク213に記憶されている文書処理プログラム等に基づいて、図形や、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在している文書を処理する。ディスク213は、外部メモリであり、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等で構成されている。
また、CPU201は、システムバス210に接続されている各デバイスを総括的に制御する。
ROM203のプログラム用ROM又はディスク213には、CPU201の制御プログラムであるOperation System program(OS)等が記憶されている。ROM203のフォント用ROM又はディスク213には、上記文書処理の際に使用するフォントデータ等が記憶されている。ROM203のデータ用ROM又はディスク213には、上記文書処理等を行う際に使用する各種データが記憶されている。
RAM202は、CPU201の主メモリやワークエリア等として機能する。
ディスクコントローラ206は、ディスク213とのアクセスを制御する。
ディスク213は、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、及びプリンタ制御コマンド生成プログラム(以下、「プリンタドライバ」という)等を記憶する。
キーボードコントローラ207は、キーボード214や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。
ディスプレイコントローラ208は、ディスプレイ215の表示を制御する。
プリンタコントローラ209は、USB Interface(I/F)205、USBコネクタ212、又は、ネットワークI/F204、ネットワークコネクタ211を介して接続するプリンタとの通信制御処理を実行する。
USB I/F205は、USBコネクタ212に接続される図示しないUSBケーブルを介してネットワークプリンタ104と通信することができる。
ネットワークI/F204は、ネットワークコネクタ211に接続され、図示しないPCMCIAカードタイプの無線LANカード又はLANケーブルを介して、ネットワーク経由で、プリンタと通信する。上記無線LAN通信に関連する部位が、PCに内蔵されていてもよい。
なお、CPU201は、たとえばRAM202上に設定されている表示情報のアウトラインフォントへの展開(ラスタライズ)処理を実行し、ディスプレイ215上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ215上に表示されているマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて、登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
これによって、ユーザは、印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、ネットワークプリンタ104の設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行うことができる。
また、一般的に、PCでは何らかのOSが動作し、このOS環境で印刷する場合、印刷用ソフト(プリンタドライバ)が必要である。プリンタドライバは、OSメーカ又はプリンタメーカから提供され、PCに予めインストールし、CD等の形式で提供される。プリンタで印刷するためには、何らかの形でプリンタドライバをインストールする必要があり、実施例1は、プリンタドライバがインストール済みであるとする。
図3は、実施例1で使用するネットワークプリンタ104の概略を示すブロック図である。
プリンタ用CPU301は、印刷部I/F307を経由して、システムバス310に接続される印刷部314に、出力情報としての画像信号を出力する。CPU301は、これらの処理を、ROM303のプログラム用ROMに記憶されている制御プログラム等、又はディスク313に記憶されている制御プログラム等に基づいて実行する。
ROM303のプログラム用ROMには、CPU301の制御プログラム等が記憶されている。ROM303のフォント用ROMには、上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶されている。ROM303のデータ用ROMには、ハードディスク等のディスク313を用いないネットワークプリンタ104である場合、PC103上で利用される情報等が記憶されている。
CPU301は、ネットワークプリンタ104内の情報等を、PC103に通知可能に構成されている。RAM302は、CPU301の主メモリやワークエリア等として機能する。またRAM302は、図示しない増設ポートに接続されているオプションRAMによって、メモリ容量を拡張することができる。
USB I/F305は、USBコネクタ312に接続されている図示しないUSBケーブルを介して、PC103と通信する。
ネットワークI/F304は、ネットワークコネクタ311に接続される図示しないPCMCIAカードタイプの無線LANカード又はLANケーブルを介して、PC103とネットワークとを経由し、通信することができる。上記無線LAN通信に関連する部位を、PCに内蔵するようにしてもよい。
RAM302は、出力情報展開領域や、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。ハードディスク(HD)や、ICカード等のディスク313は、メモリコントローラ306によって、アクセスを制御される。ディスク313は、オプションとして接続され、フォントデータや、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。さらに、操作パネル315には、操作のためのスイッチ及びLED表示器等が配されている。
また、ディスク313は、少なくとも1個以上、具備され、内蔵フォントに加えて、オプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しない不揮発性であるNVRAMを有し、操作パネル315からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
図4は、実施例1におけるPC103の機能の概略を示すブロック図である。
ネットワーク通信部401は、一般の通信に必要な機能である、IPアドレスの取得や、各種ネットワーク設定等を具備し、LAN101との間で通信する。またネットワーク通信部401には、IPv6通信部402と、IPv4通信部403とが含まれ、同時動作を含み、任意のIPバージョンで通信可能である。
PCドライバ404は、印刷アプリ群405から、ネットワークプリンタを使用するためのドライバであり、ポートインスタンス情報406を通信し、図示しないデバイスドライバ等との間で通信する。また、PCドライバ404は、ネットワーク通信部401のネットワーク情報として、IPアドレスやサブネットマスクの値、デフォルトゲートウェイアドレス、MAC(Media Access Control)アドレス情報を取得することができる。さらに、PCドライバ404は、ネットワーク通信部401を経由し、LAN101と、USB通信部407とを経由し、USBケーブル接続されたデバイスとの間で通信が可能である。
印刷アプリ群405は、PC内で印刷するために必要な各種機能の総称である。Windows(登録商標)であれば、各種アプリケーション、プリンタドライバ、Graphics device interface(GDI)、spooler等を含んでいる。また、印刷アプリ群は、後述するポートインスタンス情報406から、印刷処理の対象であるプリンタのポート名称を取得し、ポート名称と共に、印刷ジョブを、PCドライバ404へ送信する。PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406から対象プリンタのIPアドレスを取得し、ネットワーク通信部401を経由し、ネットワークプリンタ104との間で通信する。
図5は、実施例1で使用するポートインスタンス情報406の一例として、ネットワークプリンタ104が、IPv4で動作する際の構成例を示す概念図である。
PC103から、ネットワークプリンタ104に、通信を開始するための情報として、ポート名称、MACアドレス、IPv4アドレスが関連付けられている。
ポートインスタンス情報406は、PC103にインストールされているOSが標準で備えるデータベース上に保存されている。Windows(登録商標) VistaやWindows(登録商標) XP等のOSでは、この標準データベースを、一般的にレジストリと称している。ポートインスタンス情報406の格納場所は、不揮発性である個所が望ましいが、PCドライバ404へ適切な情報を提供できる構成であれば、特に限定する必要はない。
また、ネットワークプリンタ104を、PC103から利用することに先立ち、ネットワークセットアップが行われ、その中でポートインスタンス情報406が生成される。ネットワークセットアップにおいて、PC103とネットワークプリンタ104とを、USBケーブルで接続し、PC103は、ネットワークプリンタ104に対して、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。このネットワーク情報取得コマンドは、該当プリンタのNICの基本的なネットワーク情報を問い合わせるコマンドであり、その応答によって、該当プリンタNICのネットワーク情報を取得可能である。なお、上記NICは、Network Interface Controllerである。
ネットワーク情報には、NICが具備するネットワークI/Fのタイプ、そして各ネットワーク通信部に付加されているMACアドレスや、現在稼動中のIPバージョンに準じたIPアドレスが含まれている。MACアドレスは、機器メーカが重複することのない独自の番号で管理し、この結果、世界で唯一のアドレスが割り当てられるので、このMACアドレス情報を利用することによって、固有のプリンタを特定することができる。
その後に、取得したIPアドレスに対して、ネットワーク経由で、ネットワーク情報取得コマンドを発行し、応答されたMACアドレスが、上記USB通信経由で取得したMACアドレスと合致していることを確認する。合致していれば、PC103とネットワークプリンタ104とのネットワーク通信が可能であるので、ポートインスタンス情報406に、ポート名称、MACアドレス、IPアドレスを記憶する。PC103には、複数のプリンタが接続可能であるので、ポートごとに、機器を識別するための名称として、ポート名称を設けている。
上記の通り、実施例1では、ポートインスタンス情報406として、ポート名称に通信対象プリンタのMACアドレスとIPアドレスとが関連付けられ、記憶されている必要がある。ただし、上記実施例は、ネットワークセットアップ方法に関するものではないので、上記内容に限定されるものではない。
たとえば、ネットワークプリンタ104が、無線LANで動作している場合、USBケーブル経由で、プリンタのネットワーク設定を変更することが可能である。また、ネットワークプリンタ104のネットワーク設定が完了していることを想定し、USBケーブルを使用せずに、ネットワーク経由で、通信可能なネットワークプリンタを列挙し、そのなかから、ユーザが任意のプリンタを選択する形式であってもよい。
PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406が保持しているIPアドレスが有効性を判定する手段を有する。また、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406で示されたプリンタのIPアドレス宛てに、上記プリンタのネットワーク情報取得コマンドを発行することができる。通信を行う際に、必要に応じて、ネットワーク情報取得コマンドを利用する。これによって、PCドライバ404は、該当ポートインスタンス情報406のMACアドレスと、実際に接続されているネットワーク通信部401のMACアドレス及びIPアドレスの対応付けが可能である。この結果、ポートインスタンス情報406のIPアドレスの有効性を識別することができる。なお、IPアドレスの有効性を識別する動作については、後述する。
図6は、実施例1に関するネットワークプリンタの機能構成の概略を示すブロック図である。
ネットワークプリンタ104は、LAN101と通信するネットワーク通信部601を有する。ネットワーク通信部601には、IPv6通信部602と、IPv4通信部603とが含まれ、IPv6通信部602とIPv4通信部603とは、同時に動作することができず、稼動IPバージョン切替部からの制御に従い、どちらか一方のみが稼動する。
稼動IPバージョン切替部604は、本体操作パネル315が具備する稼動IPバージョン設定部605を介して、ユーザ操作が可能であり、任意のタイミングで、IPバージョンを変更操作することができる。また、ネットワーク通信部601は、データ解析部606を介して、NIC部608と印刷データ解析処理部609との間で、データ通信が可能である。上記通信データには、NIC制御用データや印刷データ、印刷制御データ、印刷ステータス取得データ等が含まれている。
データ解析部606は、ネットワーク通信部601、USB通信部607、NIC部608、印刷データ解析処理部609との間におけるデータ通信を制御する。
USB通信部607は、USB通信を制御し、ネットワークプリンタ104は、USBケーブル経由で他のデバイスとの通信が可能である。NIC部608は、ネットワーク通信部601に関するネットワーク情報を管理している。ネットワーク情報として、搭載しているI/F種類、MACアドレス、稼動しているIPバージョン、IPアドレスが含まれている。なお、ネットワーク通信部601が、無線I/Fを搭載していれば、各種無線情報として、SSIDやWEPキー等のセキュリティ関連情報を含めることができる。
印刷データ解析処理部609は、予め定義されている仕様に基づいて、受信したデータを、各種印刷関連データに変換する。この変換後のデータを、プリントエンジン部610との間で送受することによって、印刷処理が実行される。
図7は、実施例1において、本体操作パネル315が具備する稼動IPバージョン設定部605の操作概略として、IPv4が選択された状態を示すイメージ図である。
図8は、実施例1において、本体操作パネル315が具備する稼動IPバージョン設定部605の操作概略として、IPv6が選択された状態を示すイメージ図である。
なお、図8において、図7と同一のアイテムには、同一の符号を付けてある。
実施例1では、本体操作パネル315が、タッチパネル式の液晶ディスプレイ(LCD)を備え、LCD上の操作画面を指で触れることによって、設定操作が行われる。
まず、LCDに対して所定の操作を行うと、稼動IPバージョン設定用の操作画面701が表示される。操作画面701には、説明文702、二者択一で選択可能な選択肢703、704が表示される。表示された時点の選択状態は、ネットワーク通信部601の状態を反映し、ここでは選択肢703が選択された状態(図7に示す状態)であるとする。この状態で、選択肢704を指で触れると、選択肢704が選択された状態(図8に示す状態)になり、選択肢703を選択すれば、703が選択された状態(図7に示す状態)になる。
操作画面701において、OKボタン705が押されると、操作画面701の選択状態に応じた信号が、稼動IPバージョン切替部604へ通知され、必要に応じて、稼動IPバージョンを変更する制御が、ネットワーク通信部601に対して行われる。ネットワーク通信部601は、操作画面701において、OKボタン705が押された時点で、選択肢703が選択されている場合、IPv4のみで動作するように設定され、選択肢704が選択されている場合、IPv6のみで動作するように設定される。
操作画面701において、NGボタン706が押されると、稼動IPバージョン切替部604には、何も通知されず、ネットワーク通信部601においても稼動IPバージョンが変更されない。
なお、稼動IPバージョン設定部605の構成に関して、上記内容に限定する必要はない。他の構成例として、ネットワークプリンタ104内部に、IPバージョンを設定可能なWEBサーバを具備し、このWEBサーバにアクセスすることによって、IPアドレスバージョンを変更するようにしてもよい。勿論、設定専用のユーティリティを用いた構成であってもよい。
次に、実施例1において、ネットワーク経由の印刷処理を例にとって、PCドライバ404の挙動について説明する。
図9は、実施例1において、PCドライバ404が具備するネットワーク通信時のIPアドレス特定処理の流れを示すフローチャートである。
なお、USB通信部407は、USB経由で通信する通信手段の例である。ネットワーク通信部401は、ネットワーク経由で通信する通信手段の例である。
RAM202は、通信対象デバイスのMACアドレスとIPアドレスとを関連付けて保持する通信デバイス情報保持手段の例である。
CPU201は、上記通信デバイス情報保持手段が保持している上記通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合、上記通信対象デバイスのIPバージョンが変更されたと判断する判断手段の例である。
PCドライバ404は、通信対象デバイスのIPバージョンが、IPv4に変更されたと、上記判断手段が判断すると、変更後のIPv4アドレスを特定するIPv4アドレス特定手段の例である。
PCドライバ404は、上記通信対象デバイスのIPバージョンが、IPv6に変更されたと、上記判断手段が判断すると、変更後のIPv6アドレスを、上記IPv4アドレス特定手段とは異なる方法で特定するIPv6アドレス特定手段の例である。
ネットワーク通信部401は、通信試み手段の例である。この通信試み手段は、上記通信対象デバイスのIPバージョンが、変更されたと、上記判断手段が判断すると、上記IPv4特定手段又は上記IPv6特定手段によって特定された変更後のIPアドレスを用い、上記通信対象デバイスとの通信を試みる。なお、IPバージョンが変更される前であっても、ネットワーク通信部401を介して、ネットワーク経由の通信が行われる。
また、上記IPv6アドレス特定方法は、通信対象デバイスのMACアドレスに基づいて、IPアドレスを予測作成する方法である。そして、上記IPv4アドレス特定方法は、broadcastやunicastによって発行した所定コマンドの応答を用いて、IPアドレスを特定する方法である。
<プリンタのIPバージョンがIPv4状態での印刷>
まず、プリンタの稼動IPバージョンが、IPv4で固定されている場合におけるネットワーク印刷について説明する。
まず、プリンタの稼動IPバージョンが、IPv4で固定されている場合におけるネットワーク印刷について説明する。
稼動IPバージョン設定部605は、図7に示す状態、すなわち、ネットワークプリンタ104がIPv4でのみ、PCと通信可能な状態になっている。この時点では、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報は、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2である。
S1で、PCドライバ404は、印刷アプリ群405からの通信要求を受ける。具体的には、印刷ジョブと対象プリンタのポート名称とを受ける。
S2で、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406から、ポート名称を検索し、関連付けられているIPアドレスとMACアドレスとを取得する。このときに、ポートインスタンス情報406は、図5に示す構成であり、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2を取得できる。
S3で、IPアドレスの有効性を判定する。ネットワーク通信部401経由で、S2で取得したプリンタのIPアドレス「192.168.1.2」宛てに、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。ネットワーク情報取得コマンドを受信したネットワークプリンタ104は、ネットワーク情報として、プリンタ自身が具備するMACアドレスとIPアドレスとを返却する。
ネットワーク情報が返却されたら、PCドライバ404は、ネットワーク情報と、S2で取得したポートインスタンス情報406に保持されているMACアドレスとを比較し、両者が互いに合致していれば、IPアドレスが有効であると判定する。実施例1では、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報として、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2が返却されるので、IPアドレスが有効であると判定される。このように、ポートインスタンス情報406にMACアドレスとIPアドレスとを関連付けて保持しておくことで、PC103は、通信対象であるネットワークプリンタ104を確実に特定することができる。
S4で、IPアドレスが有効であると判定されれば、デバイスとの通信が可能な状態であることが確認され、S12で、デバイスと通信可能な状態になる。以後、PC103は、ネットワークプリンタ104との間で、通信コネクションを確立し、ネットワーク経由の印刷を実行することができる。通信コネクションを確立するために、セッション開始コマンドを、User Datagram Protocol(UDP)通信で発行する。また、印刷関連データの送受信を、Transmission Control Protocol(TCP)通信で発行する。印刷が完了すれば、セッション終了コマンドを、UDP通信で発行し、通信コネクションを終了する。実際の印刷処理の詳細な説明は、上記実施例の主旨から外れるので、割愛する。
<プリンタのIPバージョンが、IPv4からIPv6に変更された場合>
上記<プリンタのIPバージョンがIPv4状態での印刷>の後に、ユーザ操作によって、プリンタの稼動IPバージョンが、IPv6へ排他的に切り替えられた場合の挙動について、その相違点を中心に説明する。
上記<プリンタのIPバージョンがIPv4状態での印刷>の後に、ユーザ操作によって、プリンタの稼動IPバージョンが、IPv6へ排他的に切り替えられた場合の挙動について、その相違点を中心に説明する。
この場合における構成は、図1〜図6に示す構成と同一である。また、稼動IPバージョン設定部605は、図7に示す状態、すなわち、ネットワークプリンタ104が、IPv4でのみ通信可能な状態である。
この状態で、ユーザが、稼動IPバージョン設定部605の操作を介して、稼動IPバージョンを、IPv6(図8に示す状態)に設定すると、その旨が、稼動IPバージョン切替部604を介して、ネットワーク通信部601へ通知される。ネットワークプリンタ104がIPv6でのみ通信可能な状態となるべく、ネットワーク通信部601は、IPv4通信部603の動作を停止し、この代わりに、IPv6通信部602の動作を開始する。IPv6通信部602が、IPv6アドレスを取得すると、ネットワーク通信部601は、データ解析部606を介して、NIC部608へIPv6アドレスを通知する。この時点で、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報は、MACアドレス=000085123456、IPv6アドレス=FE80::・・・:3456(IPv6リンクローカルアドレス)へ変化する。IPv4アドレスが無くなったので、ネットワークプリンタ104は、IPv4では通信不可能になるが、PC103は、そのことを知る術がない。すなわち、ポートインスタンス情報406は、図5に示す状態のままの値である。
次に、この状態から、PC103からネットワークプリンタ104を再び利用し、ネットワーク印刷を実行しようとする場合のPCドライバ404の挙動を、図9を用いて説明する。
S1で、印刷要求を受けると、S2で、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406から、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報として、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2を取得する。
S3で、IPアドレスの有効性を判定するために、S2で取得したプリンタのIPアドレス「192.168.1.2」宛てに、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。
しかし、ネットワークプリンタ104は、IPv4では既に通信できないので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104からネットワーク情報を取得できない。このために、MACアドレスが合致しないので、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406に記載されているIPアドレスが有効であると判定することができない。なお、S3で、IPv4用アドレス特定処理を実行することによって、IPv4アドレスを検出する確率を高めることができ、これについて、以下に説明する。
「IPv4用アドレス特定処理」
続いて、PCドライバ404は、上記特許文献3に記載されているIPv4の範囲内でのアドレス変更を想定したIPv4用のアドレス特定処理を行う。ここでは、ポートインスタンス情報406に保持されているIPアドレスに基づいて、同一サブネット内へのbroadcast通信と、近隣アドレスへのunicast通信とによって、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。ネットワークプリンタ104が、LAN101経由で接続されていれば、ネットワーク情報を返却する。Unicast通信を併用していることで、firewallによってbroadcast通信が遮断される環境であっても、PCドライバ404は、ネットワーク情報を取得することができる。これらの処理によって、MACアドレスの合致する応答を受信した場合、そのIPアドレスをポートインスタンス情報406に上書きし、IPアドレスが有効であると判定することができる。
続いて、PCドライバ404は、上記特許文献3に記載されているIPv4の範囲内でのアドレス変更を想定したIPv4用のアドレス特定処理を行う。ここでは、ポートインスタンス情報406に保持されているIPアドレスに基づいて、同一サブネット内へのbroadcast通信と、近隣アドレスへのunicast通信とによって、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。ネットワークプリンタ104が、LAN101経由で接続されていれば、ネットワーク情報を返却する。Unicast通信を併用していることで、firewallによってbroadcast通信が遮断される環境であっても、PCドライバ404は、ネットワーク情報を取得することができる。これらの処理によって、MACアドレスの合致する応答を受信した場合、そのIPアドレスをポートインスタンス情報406に上書きし、IPアドレスが有効であると判定することができる。
しかし、上記IPv4用アドレス特定処理を行っても、IPv4アドレス宛てにネットワーク情報取得コマンドを送信している限り、実施例1では、ネットワークプリンタ104からネットワーク情報が返却されることが無い。処理を終えても、MACアドレスが合致しないので、IPアドレスが無効であると判定される。
S4で、IPアドレスが無効であると既に判定されているので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104のIPバージョンが変更されたと判断し、S5以降の処理を行う。
S5では、S4で無効と判定されたIPアドレスのIPバージョンを識別する。実施例1では、IPv4アドレスが無効と判定されているので、S6で、IPv6アドレスでの通信を試みる。なお、従来例では、S4でIPアドレスが無効であると判定された場合、PCドライバ404の処理が終了するので、ネットワークプリンタ104との通信ができない。
S6で、ポートインスタンス情報406にIPv6アドレスが記載されているか否かを確認する。IPv6アドレスが存在していれば、該当アドレス宛てに通信を試みることができるが、実施例1では、図5に示すように、IPv6アドレスが存在しないので、PCドライバ404がIPv6アドレスを生成する必要がある。S8で、IPv6用アドレス特定処理を行う。
「IPv6用アドレス特定処理」
S2でポートインスタンス情報406を取得した時点で、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104のMACアドレスを認識している。認識済みのMACアドレスから、ネットワークプリンタ104のIPv6リンクローカルアドレスを予想作成することによって、ネットワークプリンタ104との間におけるIPv6での通信を図る。仮に、ネットワークプリンタ104に、IPv6グローバルアドレスが割り当てられていたとしても、IPv6リンクローカルアドレスでの通信が可能であるので、理論上は、IPv6アドレスの通信が成功する。
S2でポートインスタンス情報406を取得した時点で、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104のMACアドレスを認識している。認識済みのMACアドレスから、ネットワークプリンタ104のIPv6リンクローカルアドレスを予想作成することによって、ネットワークプリンタ104との間におけるIPv6での通信を図る。仮に、ネットワークプリンタ104に、IPv6グローバルアドレスが割り当てられていたとしても、IPv6リンクローカルアドレスでの通信が可能であるので、理論上は、IPv6アドレスの通信が成功する。
図10は、実施例1において、ポートインスタンス情報406を、プリンタの稼動IPバージョンへ変更する対応が完了したときにおける構成例を示す概念図である。
上記IPv6用アドレス特定処理が完了すると、ポートインスタンス情報406に、IPv6アドレスを追記する。この結果、ポートインスタンス情報406は、図10に示す構成になる。
S10で、IPアドレスの有効性を判定する。上記IPアドレス特定処理において特定されたIPアドレスに対して、ネットワーク情報取得コマンドを発行し、S3と同様に、MACアドレスとの合致判定を行う。
S11で、IPアドレスが有効であると判定されれば、S12で、デバイスとの通信が可能な状態であることが確認される。IPアドレスが無効であると判定されれば、S13で、デバイスとの通信が不可能な状態であることが判明する。
つまり、S12に到達すると、デバイスと通信可能な状態である。以後、印刷関連の各通信が可能である。S13に到達すると、デバイスと通信不能な状態である。デバイスと通信不能な状態である原因として、ネットワークプリンタ104の電源が入っていない状態、ネットワークプリンタ104がLAN101に接続されていない状態が想定される。
なお、S12への到達以降に、ネットワークプリンタ104の稼動IPバージョンが変更されても、ポートインスタンス情報406に記載されている各IPアドレスを用いることによって、引き続き通信が可能である。上記のように、ポートインスタンス情報406にMACアドレスとIPアドレスとを関連付けて保持しておく。これによって、「IPv4用アドレス特定処理」「IPv6用アドレス特定処理」のいずれの処理においても、ネットワークプリンタ104のIPアドレスを特定することが可能となる。
次に、実施例2について説明する。
<プリンタのIPバージョンが、IPv6からIPv4に変更された場合>
実施例2において、IPv6で稼動していたネットワークプリンタ104の稼動IPバージョンが、IPv4へ排他的に切り替えられた場合の挙動について、その相違点を中心にして説明する。
実施例2において、IPv6で稼動していたネットワークプリンタ104の稼動IPバージョンが、IPv4へ排他的に切り替えられた場合の挙動について、その相違点を中心にして説明する。
実施例2の構成は、図1〜図4と図6とに示す構成と同一であり、LAN101に、ルータ102、PC103、ネットワークプリンタ104が接続されている。ただし、実施例1とは異なり、PC103とネットワークプリンタ104とは、IPv6によって通信可能な状態で、ネットワークセットアップされている。すなわち、稼動IPバージョン設定部605は、図8に示す状態、つまり、ネットワークプリンタ104は、IPv6でのみ通信可能な状態である。
図11は、実施例2において、ポートインスタンス情報406において、プリンタがIPv6動作時における構成例を示す概念図である。
同時に、ポートインスタンス情報406は、図11で示すように、MACアドレス=000085123456、IPv6アドレス=FE80::・・・:3456の構成である。
この状態で、ユーザが、稼動IPバージョン設定部605を操作し、稼動IPバージョンをIPv4(図7に示す状態)に設定すると、この旨が、稼動IPバージョン切替部604を介して、ネットワーク通信部601へ通知される。ネットワークプリンタ104が、IPv4でのみ通信可能な状態となるべく、ネットワーク通信部601は、IPv6通信部602の動作を停止し、この代わりに、IPv4通信部603の動作を開始する。IPv4通信部603が、IPv4アドレスを取得すると、ネットワーク通信部601は、データ解析部606を介して、NIC部608へIPv4アドレスを通知する。この時点で、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報は、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2へと変化する。IPv6アドレスが無くなったので、ネットワークプリンタ104は、IPv6では通信不可能となるが、PC103は、これを知る術がない。すなわち、ポートインスタンス情報406は、図11に示されたままの値である。
次に、この状態で、PC103からネットワークプリンタ104を利用し、ネットワーク印刷を再び実行しようとする場合におけるPCドライバ404の挙動を、図9を用いて説明する。
S1で、印刷要求を受けると、S2で、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406から、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報として、MACアドレスと、IPv6アドレスとを取得する。この場合、MACアドレス=000085123456、IPv6アドレス=FE80::・・・:3456である。
S3で、IPアドレスの有効性を判定するために、S2で取得したプリンタのIPアドレス「FE80::・・・:3456」宛てに、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。しかし、ネットワークプリンタ104は、既にIPv6では通信ができないので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104からネットワーク情報を取得できない。このために、MACアドレスも合致せずに、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406に記載されているIPアドレスが無効であると判定される。
S4で、IPアドレスが無効であると既に判定されているので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104のIPバージョンが変更されたと判断し、S5以降の処理を実行する。
S5では、S4で無効と判定されたIPアドレスのIPバージョンを識別する。実施例2では、IPv6アドレスが無効と判定されているので、以降の処理で、IPv4アドレスでの通信を試みる。そして、S7で、ポートインスタンス情報406にIPv4アドレスが記載されているか否かを確認する。IPv4アドレスが存在していれば、該当アドレス宛てに通信を試みることができるが、実施例2では、図11に示すように、IPv4アドレスが存在しないのでPCドライバ404がIPv4アドレスを生成する必要がある。
そして、S9で、IPv4用アドレス特定処理を実行する。ネットワーク通信部401が保持するIPv4デフォルトゲートウェイアドレスの値を基準に、上記IPv4用アドレス特定処理を実行する。PC103とネットワークプリンタ104とが、同一のサブネット内に存在していれば、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104からネットワーク情報を取得することが可能である。MACアドレスの合致によって、IPアドレスを特定することができる。
IPv4用アドレス特定処理が完了すると、ポートインスタンス情報406に、IPv4アドレスを追記する。この結果、ポートインスタンス情報406は、図10に示す構成になる。
S10で、IPアドレスの有効性を判定する。上記IPアドレス特定処理において特定されたIPアドレスについて、ネットワーク情報取得コマンドを発行し、S3と同様に、MACアドレスとの合致判定を行う。
S11で、IPアドレスが有効であると判定されれば、デバイスとの通信が可能な状態であることが確認される。そして、S12で、デバイスと通信可能な状態になる。以後、印刷関連の各通信が可能である。
<ポートインスタンス情報処理が異なる場合>
実施例3は、ポートインスタンス情報406の構成が異なる実施例であり、上記<プリンタのIPバージョンがIPv4からIPv6に変更された場合>に準じた実施例である。
実施例3は、ポートインスタンス情報406の構成が異なる実施例であり、上記<プリンタのIPバージョンがIPv4からIPv6に変更された場合>に準じた実施例である。
次に、相違点を中心に説明する。
実施例3の構成は、図1〜図4と図6とに示す構成と同一である。稼動IPバージョン設定部605は、図7に示す状態、すなわちネットワークプリンタ104が、IPv4でのみ通信可能な状態で、ネットワークセットアップが完了している。
図12は、実施例3において、ポートインスタンス情報406に稼動IPバージョンが含まれている場合、プリンタがIPv4動作時の構成例を示す概念図である。
ポートインスタンス情報406の構成は、図12に示すように、図5に示す構成において、稼動IPバージョン=IPv4が追加されている。
「稼動IPバージョン」は、最近のネットワーク通信において利用されたIPバージョンを保持するものであり、実施例3で、IPv4でのネットワークセットアップが完了したことを意味している。また、PCドライバ404が、ポートインスタンス情報406に記載されている「稼動IPバージョン」での通信を優先的に試みることが、実施例3の特徴である。
この状態で、ユーザが、ネットワークプリンタ104の電源をOFFにし、翌日、ネットワークプリンタ104の電源をONにし忘れたまま、PC103からネットワーク印刷を実行する場合の挙動を、図9を用いて説明する。
まず、S1で、印刷要求を受けると、S2で、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406から、ネットワークプリンタ104のネットワーク情報として、MACアドレスと、IPv4アドレスとを取得する。この場合、MACアドレス=000085123456、IPv4アドレス=192.168.1.2である。
S3で、IPアドレスの有効性を判定するために、S2で取得したプリンタのIPアドレス「192.168.1.2」宛てに、ネットワーク情報取得コマンドを発行する。しかし、ネットワークプリンタ104は、電源がOFFであり通信ができないので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104からネットワーク情報を取得できない。このために、MACアドレスが合致せず、PCドライバ404は、ポートインスタンス情報406に記載されているIPアドレスは無効であると判定される。
S4で、IPアドレスが無効であると既に判定されているので、PCドライバ404は、ネットワークプリンタ104のIPバージョンが変更されたと判断し、S5以降の処理を実行する。
S5では、S4で無効であると判定されたIPアドレスのIPバージョンを識別する。実施例3では、IPv4アドレスが無効であると判定されているので、以降の処理で、IPv6アドレスでの通信を試みる。そして、S6で、ポートインスタンス情報406に、IPv6アドレスが記載されているか否かを確認する。IPv6アドレスが存在していれば、該当アドレス宛てに通信を試みることが可能であるが、実施例3では、図12に示すように、IPv6アドレスが存在しないので、PCドライバ404がIPv6アドレスを生成する必要がある。
そして、S8で、上記IPv6用アドレス特定処理を行う。IPv6用アドレス特定処理が完了すると、ポートインスタンス情報406に、IPv6アドレスを追記する。
図13は、実施例3において、ポートインスタンス情報406に、稼動IPバージョンが含まれている場合、プリンタの稼動IPバージョン変更への対応完了時における構成例を示す概念図である。
この結果、ポートインスタンス情報406は、図13に示す構成になる。
S10で、IPアドレスの有効性を判定する。上記IPアドレス特定処理において特定されたIPアドレスについて、ネットワーク情報取得コマンドを発行し、S3と同様に、MACアドレスとの合致判定を行う。
S11で、IPアドレスが有効であると判定されれば、デバイスとの通信が可能な状態であることが確認されるが、プリンタ電源がOFFであるので、IPv6アドレスを用いても、ネットワークプリンタ104との通信ができない。
S13で、結局、ネットワークプリンタ104との通信ができないが、プリンタの電源がONになれば、明示的にIPv6での通信から開始できるので、アドレス特定処理に費やす時間を省略することができる。
なお、上記<プリンタのIPバージョンが、IPv4からIPv6に変更された場合>と同様に、ネットワークプリンタ104がIPv6で稼動していれば、S11で、IPアドレスが有効であると判定される。そして、稼動IPバージョン=IPv6と情報とを更新することができる。
また、上記<プリンタのIPバージョンが、IPv6からIPv4に変更された場合>に、実施例3を適用することもできる。この場合、S11で、IPv4アドレスを解決できないが、PC103のIPv4デフォルトゲートウェイアドレス、又は、それと同一サブネット内のIPv4アドレスを、仮アドレスとして記載することによって、実施例3の適用が可能である。
実施例3は、ネットワークプリンタへのネットワーク経由印刷通信である。近年の多機能プリンタにおいて、ネットワークスキャン機能を具備しているデバイスも存在するが、上記実施例は、その本質を損なうことなく、ネットワーク経由スキャン通信にも適用可能である。また、印刷又はスキャンのような画像データの送受を行わない通信を行う際にも、上記実施例を適用可能である。
また、実施例3は、有線LAN環境を前提にした実施例であるが、無線LANであっても、有線LANと無線LANとが混在するネットワークであっても、同様である。具体的には、ネットワークプリンタ104が具備するネットワーク通信部601が、無線I/Fを搭載している場合、そのネットワーク情報として、無線であるSSID、WEPキー等のセキュリティ関連情報を含めることができる。実施例3は、無線I/Fを搭載している場合でも、その本質を変更することなく適用可能である。
上記実施例によれば、IPv4とIPv6アドレスとの通信を可能とする通信仲介装置が無い環境で、通信対象デバイスの稼動IPバージョンが切り替えられると、PCドライバは、通信対象デバイスのIPバージョンが変更されたことを認識することができる。通信対象デバイスのIPバージョンが変更された場合、通信に利用するIPバージョンを切り替えることができるので、PCドライバは、変更後のIPバージョンで、稼動している通信対象デバイスとの通信が可能である。
また、IPv4用とIPv6用とで異なるIPアドレス特定処理を具備することによって、通信対象デバイスの稼動IPバージョンが、IPv4からIPv6へ、又は、IPv6からIPv4へ変更されても、引き続き通信が可能である。
つまり、上記実施例は、複数の通信プロトコルを有するネットワーク経由の通信方法であって、クライアント内に、通信対象デバイスのMACアドレスと、IPアドレスとを関連付けて保持する保持工程を有する。また、上記実施例は、保持している通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合に、デバイスの通信プロトコルが変更されたと判断する判断工程を有する。さらに、上記実施例は、通信プロトコル毎に異なるIPアドレス特定方法によって特定されたIPアドレスを用いて通信を試みる通信試み工程を有する。
この場合、上記IPアドレス特定方法は、第1のアドレス特定方法と第2のアドレス特定方法とである。また、上記第1のアドレス特定方法は、通信対象デバイスのMACアドレスに基づいて、IPアドレスを予測作成する方法である。上記第2のアドレス特定方法は、broadcast又はunicastによって発行した所定コマンドの応答を用いて、IPアドレスを特定する方法である。
101…LAN、
102…ルータ、
103…PC、
104…ネットワークプリンタ、
401…ネットワーク通信部、
404…PCドライバ、
405…印刷アプリ群、
406…ポートインスタンス情報、
601…ネットワーク通信部、
604…稼動IPバージョン切替部、
605…稼動IPバージョン設定部、
608…Network Interface Controller(NIC)部。
102…ルータ、
103…PC、
104…ネットワークプリンタ、
401…ネットワーク通信部、
404…PCドライバ、
405…印刷アプリ群、
406…ポートインスタンス情報、
601…ネットワーク通信部、
604…稼動IPバージョン切替部、
605…稼動IPバージョン設定部、
608…Network Interface Controller(NIC)部。
Claims (4)
- 複数の通信プロトコルを有するネットワーク経由の通信方法であって、
クライアント内に、通信対象デバイスのMACアドレスと、IPアドレスとを関連付けて保持する保持工程と;
保持している通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合に、デバイスの通信プロトコルが変更されたと判断する判断工程と;
通信プロトコル毎に異なるIPアドレス特定方法によって特定されたIPアドレスを用いて通信を試みる通信試み工程と;
を有することを特徴とする通信方法。 - 請求項1において、
上記IPアドレス特定方法は、第1のアドレス特定方法と第2のアドレス特定方法とであり、
第1のアドレス特定方法は、通信対象デバイスのMACアドレスに基づいて、IPアドレスを予測作成する方法であり、
第2のアドレス特定方法は、broadcast又はunicastによって発行した所定コマンドの応答を用いて、IPアドレスを特定する方法であることを特徴とする通信方法。 - 情報通信処理装置において、
複数のIPバージョンとして、IPv4とIPv6とを用いて、ネットワーク経由で通信する通信手段と;
通信対象デバイスのMACアドレスとIPアドレスとを関連付けて保持する通信デバイス情報保持手段と;
上記通信デバイス情報保持手段が保持している上記通信対象デバイスのIPアドレスが有効でない場合、上記通信対象デバイスのIPバージョンが変更されたと判断する判断手段と;
上記通信対象デバイスのIPバージョンが、IPv4に変更されたと、上記判断手段が判断すると、変更後のIPv4アドレスを特定するIPv4アドレス特定手段と;
上記通信対象デバイスのIPバージョンが、IPv6に変更されたと、上記判断手段が判断すると、変更後のIPv6アドレスを、上記IPv4アドレス特定手段とは異なる方法で特定するIPv6アドレス特定手段と;
上記通信対象デバイスのIPバージョンが、変更されたと、上記判断手段が判断すると、IPv4特定手段又はIPv6特定手段によって特定された変更後のIPアドレスを用い、上記通信対象デバイスとの通信を試みる通信試み手段と;
を有することを特徴とする情報通信処理装置。 - 請求項3において、
IPv6アドレス特定方法は、通信対象デバイスのMACアドレスに基づいて、IPアドレスを予測作成する方法であり、
IPv4アドレス特定方法は、broadcastやunicastによって発行した所定コマンドの応答を用いて、IPアドレスを特定する方法であることを特徴とする情報通信処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008120636A JP2009272826A (ja) | 2008-05-02 | 2008-05-02 | 通信方法及び情報通信処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008120636A JP2009272826A (ja) | 2008-05-02 | 2008-05-02 | 通信方法及び情報通信処理装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009272826A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014012350A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Canon Inc | 画像処理装置、情報処理装置、および画像処理装置の制御方法 |
JP2014086859A (ja) * | 2012-10-23 | 2014-05-12 | Ricoh Co Ltd | 管理装置、アドレス情報管理プログラム及びアドレス情報管理システム |
-
2008
- 2008-05-02 JP JP2008120636A patent/JP2009272826A/ja active Pending
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