本発明は、半導体装置及びその制御方法に関し、特に可変抵抗の抵抗値によりデータを記憶するメモリ素子を備えた半導体装置及びその制御方法に関する。
近年、可変抵抗に所定の電圧パルスを印加し、抵抗値を変化させることよりデータを記憶するメモリ素子が開発されている。このようなメモリ素子を用いたメモリとしては、例えばPCRAM(Phase Change Random Access Memory)や、ReRAM(Resistive Random Access Memory)がある。
特許文献1及び特許文献2には、メモリ素子に可変抵抗を用い、クロスポイント型に構成されたメモリセルを備える不揮発性の半導体メモリが開示されている。これらのメモリセルは共に可変抵抗のみから構成され、メモリセルに接続されたワード線及びビット線の電圧を所定値に制御することによりデータの書き込みを行う。
特開2005−32401号公報
特開2006−344349号公報
特許文献1及び特許文献2に記載の半導体メモリは、メモリセルを選択する選択素子を備えていない。このため、データの書き込み時に周囲のメモリセルにも電流が流れ、抵抗値が変化する等の影響が出るおそれがあった。特に、データ書き込みの対象となるメモリセルと同一のワード線または同一のビット線に接続された他のメモリセルは、データ書き込みの際に特に影響を受けやすい。このように、従来の半導体メモリにおいては、データの書き込みを安定して行うことが難しかった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、可変抵抗の抵抗値の変化によりデータを記憶するメモリ素子を備えた半導体装置において、データの書き込みを安定して行うことのできる半導体装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、可変抵抗及びダイオードが直列に接続されてなるメモリセルと、前記メモリセルのアノード側に接続されたワード線と、前記メモリセルのカソード側に接続されたデータ線と、前記ワード線及び前記データ線の一方に接続され、前記メモリセルを選択する選択信号を前記メモリセルに対して印加する選択回路と、前記ワード線及び前記データ線の他方に接続され、前記選択信号が前記メモリセルに対し印加されている間に、前記可変抵抗を高抵抗状態に変化させる第1パルス及び前記可変抵抗を低抵抗状態に変化させる第2パルスのいずれかである書き込みパルスを前記メモリセルに対して印加する書き込み回路と、を具備することを特徴とする半導体装置である。上記の半導体装置によれば、選択信号と書き込みパルスの両方が印加されたメモリセルにのみ電流が流れ、他のメモリセルには電流が流れないため、データの書き込みを安定して行うことができる。
上記構成において、前記選択回路及び前記書き込み回路は、前記メモリセルに対し前記選択信号が印加されていない非選択時においては、前記ワード線の電位を前記データ線の電位以下に維持し、前記選択回路は、前記選択信号により、前記ワード線の電位を前記データ線の電位以下に維持しつつ、前記ワード線及び前記データ線の電位差を前記非選択時より小さくし、前記書き込み回路は、前記書き込みパルスにより、前記ワード線の電位を前記データ線の電位以上にする構成とすることができる。この構成によれば、非選択時においてはメモリセルが逆バイアスとなるため電流が流れず、データ書き込み時においては書き込み対象となるメモリセルのみが順バイアスとなり電流が流れる。これにより、データの書き込みを安定して行うことができる。
上記構成において、前記選択回路は前記ワード線に接続され、前記書き込み回路は前記データ線に接続されている構成とすることができる。この構成によれば、データ線からデータパターンを送る構成とすることができる。
上記構成において、前記選択回路は前記データ線に接続され、前記書き込み回路は前記ワード線に接続されている構成とすることができる。この構成によれば、ワード線からデータパターンを送る構成とすることができる。
上記構成において、前記メモリセルと同じ構成の複数の第1メモリセルが平面状に配列して構成された第1メモリ層と、前記メモリセルと同じ構成の複数の第2メモリセルが平面状に配列して構成された第2メモリ層と、を具備し、前記第2メモリ層は前記第1メモリ層の上方に積層して形成され、前記複数の第1メモリセル及び前記複数の第2メモリセルは、前記データ線及び前記ワード線の一方を共通線として共有している構成とすることができる。この構成によれば、メモリセルを上下方向に積層することにより集積度を高めたメモリにおいて、データの書き込みを安定して行うことができる。
上記構成において、前記選択回路は前記共通線に接続され、前記書き込み回路は前記データ線及び前記ワード線のうち前記共通線でない方の線に接続されている構成とすることができる。
上記構成において、前記書き込み回路は前記共通線に接続され、前記選択回路は前記データ線及び前記ワード線のうち前記共通線でない方の線に接続されている構成とすることができる。
上記構成において、前記共通線は、前記ワード線である構成とすることができる。
上記構成において、前記共通線は、前記データ線である構成とすることができる。
本発明は、可変抵抗及びダイオードが直列に接続されてなるメモリセルと、前記メモリセルのアノード側に接続されたワード線と、前記メモリセルのカソード側に接続されたデータ線と、を具備する半導体装置の制御方法であって、前記メモリセルに対し、前記メモリセルを選択する選択信号を、前記ワード線及び前記データ線の一方から印加するステップと、前記選択信号が印加されている間に、前記メモリセルに対し、前記可変抵抗を高抵抗状態に変化させる第1パルス及び前記可変抵抗を低抵抗状態に変化させる第2パルスのいずれかを、前記ワード線及び前記データ線の他方から印加するステップと、を有することを特徴とする半導体装置の制御方法である。上記の制御方法によれば、選択信号と書き込みパルスの両方が印加されたメモリセルにのみ電流が流れ、他のメモリセルには電流が流れないため、データの書き込みを安定して行うことができる。
本発明によれば、可変抵抗の抵抗値の変化によりデータを記憶するメモリ素子を備えた半導体装置において、データの書き込みを安定して行うことができる。
以下、図面を用い本発明に係る実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。メモリセルアレイ10は、横方向に設けられた複数のワード線WL0〜WL3と、縦方向に設けられた複数のデータ線DL0〜DL3とのそれぞれの交点に、メモリセルMC0〜MC15が平面状に配列して設けられたクロスポイント型のメモリセルアレイである。なお、ここではデータ線DL及びワード線WLの本数をそれぞれ4本ずつとして説明を行うが、データ線DL、ワード線WL、及びメモリセルMCの数はこれに限定されるものではない。
図2(a)及び(b)は、メモリセルMCの詳細な構成を示した図である。図2(a)を参照に、メモリセルMCはデータ記憶素子である可変抵抗12と、選択素子であるダイオード14とが直列に接続されてなる。メモリセルMCのアノード側はワード線WLに接続され、カソード側はデータ線DLに接続されている。メモリセルMCの非選択時においては、データ線DLの電位をワード線WLの電位より高く維持することで、ダイオード14の働きによりメモリセルMCに電流が流れるのを防ぐことができる。逆に、データの書き込み時または読み出し時においては、データ線DLの電位をワード線WLの電位より低くすることで、メモリセルMCに電流を流してデータの書き込みまたは読み出しを行うことができる。
図2(b)を参照に、実際のメモリセルMCは抵抗素子16が電極18に挟まれて構成されるMIM(Metal-Insulator-Metal)型のメモリセルである。抵抗素子16としては、例えばCu2Oからなる金属膜を用いることができる。また、電極18には例えばCuやTi/TiNを用いることができる。これらの金属材料とCu2Oとの境界に形成されたショットキー接合により、図2(a)のダイオード14が構成される。
Cu2Oは、トラップ準位に電荷が蓄えられた状態と電荷が蓄えられていない状態とで、電気伝導性が大きく変化する性質をもつ。従って、抵抗素子16に所定条件の電圧パルスを印加することで抵抗値を大きく変化させ、その抵抗値の変化によりデータを記憶することができる。具体的に、抵抗素子16を高抵抗状態にするためには、振幅の小さいパルスを長時間印加する(これを第1パルスとし、抵抗素子16を高抵抗状態にするために必要な電位差をVdd0、パルス幅をt0とする)。抵抗素子16を低抵抗状態にするためには、第1パルスより振幅の大きいパルスを短時間印加する(これを第2パルスとし、抵抗素子16を低抵抗状態にするために必要な電位差をVdd1、パルス幅をt1とする)。
表1は、Cu
2Oを用いたMIM型のメモリセルに印加する電圧条件と、抵抗値の変化との一例を示した表である。本実施例における可変抵抗12の抵抗値の変化は、高抵抗状態と低抵抗状態を明確に区別できる程度のものであれば他の形態であってもよく、電圧条件も所望の抵抗値に応じて適宜変更することができる。抵抗素子16としては他にも、NiO等の金属酸化物やカルコゲナイド系の相変化物質を用いることができる。これらの抵抗素子も、所定条件の電圧パルスを印加することにより、Cu
2Oと同じく抵抗値を大きく変化させることができる。
再び図1を参照に、ワード線WLはワード線駆動回路WDrに接続されている。また、データ線DLはセンスアンプ22及びデータ線駆動回路DDrに接続されている。ワード線駆動回路WDrにはXデコーダ26及び書き込み制御回路30が接続されている。データ線駆動回路DDrは、Yデコーダ28、書き込み制御回路30、及び入出力回路32に接続されている。ここで、実施例1ではワード線駆動回路WDrが選択回路に、データ線駆動回路DDrが書き込み回路にそれぞれ相当する。これらについては後段で詳述する。
図3(a)〜(d)は、図1における周辺回路の詳細な構成を示した図である。図3(a)を参照に、入出力回路32は、外部から入力される信号I/Ozに応じて、メモリセルMCに書き込まれるデータであるデータ信号Datazを出力する。なお、表1を参照に、メモリセルMCの状態と論理値との対応関係については、可変抵抗12が高抵抗状態の場合を論理“L(ロー)”、低抵抗状態の場合を論理“H(ハイ)”とする。
図3(b)を参照に、選択回路であるワード線駆動回路WDrは、書き込み信号WRz及びアドレス信号Add.に応じて、メモリセルMCを選択するための選択信号をワード線WLに供給する。書き込み信号WRz及びアドレス信号Add.はNANDゲート34に入力され、双方の入力が共に“H”の場合にのみ、電位がVdd1の選択信号がインバータ36を介してワード線WLに出力される。
図2(a)を参照に、非選択時におけるメモリセルMCの電位は、ワード線WL側が低電位Vssに、データ線DL側が高電位Vdd1にそれぞれ設定されている。ワード線駆動回路WDrから供給される選択信号により、ワード線WLの電位はVdd1まで上昇し、データ線DLの電位と等しくなる。この段階では、メモリセルMCに電流は流れない。
図3(c)を参照に、書き込み制御回路30は、書き込み信号WRz及びタイミング信号timypzに応じて第1パルス生成信号WRLz及び第2パルス生成信号WRHzを出力する。図示されるように、書き込み制御回路30は、2つのNANDゲート38及び40と、それぞれのNANDゲートに接続された遅延回路42からなる。NANDゲート38に接続された遅延回路42のインバータの数は、NANDゲート40に接続されたインバータの数より多い。従って、第1パルス生成信号WRLzのパルス幅t0は、第2パルス生成信号WRHzのパルス幅t1より長くなる。
図3(d)を参照に、データ線駆動回路DDrは、入出力回路32から供給されるデータ信号Datazに応じて、第1パルス生成信号WRLzから第1パルスを、第2パルス生成信号WRHzから第2パルスをそれぞれ生成する。データ線駆動回路DDrは、生成された第1パルス及び第2パルスのいずれかである書き込みパルスをデータ線DLへ供給する。
図示されるように、データ信号Datazはインバータ46及び48を介し、パスゲート50及び52、並びにN型トランジスタ54及び56のON/OFFを制御する。第1パルス生成信号WRLzはP型トランジスタ58及びN型トランジスタ64のゲートに入力される。第2パルス生成信号WRHzはP型トランジスタ60及びN型トランジスタ62のゲートに入力される。データの書き込みが行われない場合は、第1パルス生成信号WRLz及び第2パルス生成信号WRHzは共に“L”となるため、P型トランジスタ58及び60はONに、N型トランジスタ62及び64はOFFに設定される。その結果、P型トランジスタ58及び60を介して電圧Vdd1が出力され、データ線DLの電位はVdd1に維持される。
データ信号Datazが“L”の場合には、パスゲート50がONとなり第1パルス生成信号WRLzが回路に入力される。また、N型トランジスタ54はOFFに、N型トランジスタ56はONに設定される。N型トランジスタ54がOFFに設定されたことで、P型トランジスタ58のゲートには第1パルス生成信号WRLzの“H”が入力されOFFに設定される。また、N型トランジスタ64のゲートにも同様に“H”が入力され、こちらはONに設定される。この結果、電圧Vdd1−Vdd0がデータ線DLへと出力される。
ワード線WLの電位が選択信号によりVdd1に設定されている場合、上述のようにデータ線DLの電位をVdd1−Vdd0とすることで両者の電位差はVdd0となり、バイアスが逆転するためメモリセルMCに電流が流れる。この状態を時間t0だけ維持することにより、メモリセルMCの可変抵抗12は高抵抗状態となり、論理“L”が書き込まれる。以上のように、データ線駆動回路DDrは、選択信号がメモリセルMCに対し印加されている間に、第1パルス生成信号WRLzに応じて、可変抵抗12を高抵抗状態に変化させる第1パルスをデータ線DLに供給する。
データ信号Datazが“H”の場合には、パスゲート52がONとなり第2パルス生成信号WRHzが回路に入力される。また、N型トランジスタ54はONに、N型トランジスタ56はOFFに設定される。N型トランジスタ56がOFFに設定されたことで、P型トランジスタ60のゲートには第2パルス生成信号WRHzの“H”が入力され、OFFに設定される。また、N型トランジスタ62のゲートにも同様に“H”が入力され、こちらはONに設定される。この結果、電圧Vssがデータ線DLへと出力される。
ワード線WLの電位が選択信号によりVdd1に設定されている場合、上述のようにデータ線DLの電位をVssとすることで両者の電位差はVdd1となり、バイアスが逆転するためメモリセルMCに電流が流れる。この状態を時間t1だけ維持することにより、メモリセルMCの可変抵抗12は低抵抗状態となり、論理“H”が書き込まれる。以上のように、データ線駆動回路DDrは、選択信号がメモリセルMCに対し印加されている間に、第2パルス生成信号WRHzに応じて、可変抵抗12を低抵抗状態に変化させる第2パルスをデータ線DLに供給する。
図1、図4、及び図5を参照に、実施例1に係る半導体装置のデータ書き込み制御について説明する。ここでは、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC0〜MC3に対し、連続的にデータを書き込む場合について説明する。メモリセルMC0及びMC3にはデータ“L”を、メモリセルMC1及びMC2にはデータ“H”を書き込むものとする。
図4はデータ書き込み時の動作を示したフローチャートである。図1、図3、及び図4を参照に、データ書き込みの開始時においてワード線WL0の電位はVssに、データ線DL0〜3の電位はVdd1に設定されている。メモリセルMCには逆バイアスが印加されており、電流は流れない。最初に、選択回路であるワード線駆動回路WDr0が、ワード線WL0に対し選択信号を供給する(ステップS10)。これにより、ワード線WLの電位はVdd1に上昇する。次に、書き込み回路であるデータ線駆動回路DDr0及びDDr3が、データ線DL0及びDL3に対しそれぞれ第1パルスを供給する(ステップS12)。これにより、データ線DL0及びDL3の電位はVdd1−Vdd0となり、メモリセルMC0及びMC3に電流が流れ、可変抵抗12は高抵抗状態となる。次に、データ線駆動回路DDr1及びDDr2が、データ線DL1及びDL2に対しそれぞれ第2パルスを供給する(ステップS14)。これにより、データ線DL1及びDL2の電位はVssとなり、メモリセルMC1及びMC2に電流が流れ、可変抵抗12は低抵抗状態となる。以上のステップにより、メモリセルMC0〜MC3へのデータの書き込みが完了する。
図5は図4に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図1、図3、及び図5を参照に、開始時においてワード線WLの電位はVssに、データ線DL0〜DL3の電位はVdd1に維持されている。まず、不図示の制御部から供給される書き込み信号WRzにより、ワード線WL0に選択信号が供給され、電位がVdd1へと上昇する(A)。次に、制御部から供給されるタイミング信号timypzが立ち上がり(B)、更に書き込み制御回路30から供給される第1パルス生成信号WRLzが立ち上がり(C)、データ線駆動回路DDr0及びDDr3はデータ線DL0及びDL3に第1パルスを供給する。これにより、データ線DL0及びDL3の電位はVdd1−Vdd0となり(D)、ワード線WLとの電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持した後に、データ線DL0及びDL3の電位はVddに復帰する(E)。以上のプロセスにより、メモリセルMC0及びMC3の可変抵抗は高抵抗状態に変化し、データ“L”が書き込まれる。
次に、書き込み制御回路30から供給される第2パルス生成信号WRHzが立ち上がることにより(F)、データ線駆動回路DDr1及びDDr2はデータ線DL1及びDL2に第2パルスを供給する。これにより、データ線DL1及びDL2の電位はVssとなり(G)、ワード線WLとの電位差はVdd1となる。この状態を時間t1だけ維持した後に、データ線DL1及びDL2の電位はVddに復帰する(H)。以上のプロセスにより、メモリセルMC1及びMC2の可変抵抗は低抵抗状態に変化し、データ“H”が書き込まれる。
以上のように、実施例1の半導体装置は、可変抵抗12及びダイオード14からなるメモリセルMC、メモリセルMCのアノード側に接続されたワード線WL、メモリセルMCのカソード側に接続されたデータ線DLを備えている。また、選択回路であるワード線駆動回路WDrがワード線WLに、書き込み回路であるデータ線駆動回路DDrがデータ線DLに接続されている(図1参照)。ワード線WLから選択信号を供給することでメモリセルMCを選択し(図4ステップS10参照)、データ線DLから書き込むデータに応じた書き込みパルス(第1パルス及び第2パルスのうちいずれか一方)を供給することで、メモリセルMC0〜MC3にデータを書き込むことができる(図4ステップS12及びS14参照)。
上記の構成によれば、書き込み対象のメモリセルMCと同一のワード線WL及びデータ線DLにあるメモリセルMCへのデータの誤書き込みを抑制することができる。図1及び図5を参照に、例えばメモリセルMC0及びMC3にデータの書き込みを行う場合、同一ワード線WL0に接続された他のメモリセルMC1及びMC2には書き込みパルスが印加されないため、メモリセルMC1とMC2のアノード側とカソード側の電位はVdd1で等しく、メモリセルMCに電流は流れない。メモリセルMC0及びMC3と同一のデータ線上にあるメモリセルMC4、MC7、MC8、MC11、MC12、及びMC15については、選択信号が印加されないためワード線WLの電位がVssに維持される。また、書き込みパルスによりデータ線の電位がVss以下となることはない。このため、これらのメモリセルのアノード側の電位はカソード側の電位以下に維持され電流は流れない。
以上のように、実施例1に係る半導体装置によれば、選択信号と書き込みパルスの両方が印加されたメモリセルにのみ電流が流れ、他のメモリセルには電流が流れない。このため、誤書き込みの発生を抑制することができ、データの書き込みを安定して行うことができる。
実施例1では、選択信号によりワード線WLとデータ線DLの電位を等しくする構成としたが、上記の選択信号はワード線WLの電位をデータ線DLの電位以下に保ったままで、両者の電位差を非選択時の電位差よりも小さくするものであれば他の形態であってもよい。また、非選択時におけるデータ線DL及びワード線WLの電位差はVdd1以外であってもよい。
また、実施例1では、第1パルスの振幅をVdd1−Vdd0、パルス幅をt0とし、第2パルスの振幅をVdd1、パルス幅をt1としたが、書き込みパルスの振幅及びパルス幅はこれに限られるものではない。すなわち、第1書き込みパルスは、選択信号が印加されているメモリセルMCのワード線側の電位をデータ線側の電位より高電位にし、かつ、可変抵抗12を高抵抗状態にするために必要な電位差及び印加時間を与えるものであれば他の形態であってもよい。また、第2書き込みパルスは、選択信号が印加されているメモリセルMCのワード線側の電位をデータ線側の電位より高電位にし、かつ、可変抵抗12を低抵抗状態にするために必要な電位差及び印加時間を与えるものであれば他の形態であってもよい。
上記のように、非選択時におけるデータ線DL及びワード線WLの電位差、選択信号の条件、及び書き込みパルスの条件は適宜変更することが可能である。ただし、実施例1のように選択信号印加時におけるデータ線DL及びワード線WLの電位を等しくすることで、消費電力を抑制することができる。
実施例1では、メモリセルMC0及びMC3に対し第1パルスを同時に印加した後に、メモリセルMC1及びMC2に対し第2パルスを同時に印加する方法を説明したが(図4参照)、これらの順番は逆であってもよい。また、メモリセルMC0〜MC3のそれぞれに書き込みパルスを順番に印加してもよいし、メモリセルMC0〜MC3の全てに書き込みパルスを同時に印加してもよい。
また、実施例1では同一のワード線WL0に接続された複数のメモリセルMC0〜MC3に連続してデータを書き込む例について説明したが、同一のデータ線DLに接続された複数のメモリセルMCに連続してデータの書き込みを行うことも可能である。例えば、データ線DL0に接続されたメモリセルMC0、MC4、MC8、及びMC12に連続して書き込みを行う場合は、最初にワード線WL0〜ワード線WL3から選択信号を順に供給し、それぞれの選択信号がメモリセルMCに印加されている間にデータ線DL0から書き込みパルスを供給することで書き込みを行うことができる。書き込みパルスの供給は、メモリセルMCに対し個別に行ってもよいが、実施例1のように第1書き込みパルスと第2書き込みパルスをそれぞれ複数のメモリセルにまとめて供給してもよい(図5参照)。
実施例2は、メモリセルに対しワード線側から書き込みパルスを供給する例である。
図6は、実施例2に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。実施例1(図1)と異なり、書き込み制御回路30からワード線駆動回路WDr0〜WDr3へは2つの信号WLLz及びWLHzが入力されている。その他の構成については実施例1と共通であり、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図7(a)〜(d)は、図6における周辺回路の詳細な構成を示した図である。図7(a)に示した入出力回路32の構成は、図3(a)に示した実施例1と共通であり、外部から入力される信号I/Ozに応じて、データ信号Datazを出力する。
図7(b)を参照に、実施例2ではデータ線駆動回路DDrが選択回路の役割を果たし、データ信号Dataz及び書き込み信号WRzに応じて、メモリセルMCを選択する選択信号をデータ線DLに供給する。データ線駆動回路DDrは、インバータ70〜76及びパスゲート80,82を有する。データ信号Datazは、インバータ70及び72を経てパスゲート80及び82に入力され、パスゲート80及び82の開閉を制御する。書き込み信号WRLz及びWRHzは、パスゲート80及び82を経てインバータ76へと入力される。ここで実施例1と同じく、非選択時においてデータ線DLの電位はVdd1に、ワード線WLの電位はVssに維持されている。
図7(c)及び図7(d)を参照に、書き込み信号WRzが“H”レベルになると、遅延回路31は、書き込み信号WRzに応じて第1選択信号WRLz及び第2選択信号WRHzを出力する。
図7(b)に戻って、データ線駆動回路DDrには、第1選択信号WRLzがパスゲート80に、第2選択信号WRHzがパスゲート82にそれぞれ入力されている。データ信号Datazが“L”の場合には、パスゲート80がONとなり、第1選択信号WRLzがインバータ76に入力され、データ“L”を書き込みたいメモリセルMCに対応したデータ線DLの電位をVssとしてワード線WLの電位と等しくする。データ信号Datazが“H”の場合には、パスゲート82がONとなり、第2選択信号WRHzがインバータ76に入力され、データ“H”を書き込みたいメモリセルMCに対応したデータ線DLの電位をVssとしてワード線WLの電位と等しくする。
図7(d)を参照に、書き込み制御回路30は実施例1(図3(c))にて説明したものと同じ働きを行い、書き込み信号WRzに応じて第1パルス生成信号WLLz及び第2パルス生成信号WLHzを出力する。
図7(e)を参照に、実施例2ではワード線駆動回路WDrが書き込み回路の役割を果たす。ワード線駆動回路WDrは、アドレス信号ADD.及びデータ信号Datazに応じて第1パルス生成信号WLLzから第1パルスを、第2パルス生成信号WLHzから第2パルスをそれぞれ生成し、生成された第1パルス及び第2パルスのいずれかである書き込みパルスをワード線WLへ供給する。
図示されるように、書き込み制御回路から供給される第1パルス生成信号WLLz及び第2パルス生成信号WLHzは、アドレス信号ADD.、データ信号Dataz及びその反転信号が入力されているNANDゲート91,93にそれぞれ入力される。NANDゲート91の出力は、P型トランジスタ92及びN型トランジスタ94のゲートへ入力される。NANDゲート93の出力は、N型トランジスタ96及びP型トランジスタ98のゲートへ入力される。メモリセルMCが非選択の場合は、アドレス信号Add.が“L”レベルとなり、NANDゲート91,93の出力は“H”レベルとなる。これにより、P型トランジスタ92及び98はOFFに、N型トランジスタ94及び96はONに設定される。その結果、ワード線選択回路WDrは電圧Vssを出力する。
メモリセルMCの選択時(アドレス信号Add.が“H”レベル、データ信号Datazが“L”レベル)において、第1パルス生成信号WLLzが“H”の場合、NANDゲート91の出力は“L”となり、P型トランジスタ92はONに、N型トランジスタ94はOFFに設定される。その結果、電圧Vdd0がワード線WLへと出力される。ここで、データ線DLが選択信号により電位Vssに設定されている場合、ワード線WLとデータ線DLとの電位差はVdd0となる。この状態を所定時間t0だけ維持することで、選択されたメモリセルMCが高抵抗状態となり、データ“L”が書き込まれる。
メモリセルMCの選択時(アドレス信号Add.が“H”レベル、データ信号Datazが“H”レベル)において、第2パルス生成信号WLHzが“H”の場合、NANDゲート93の出力は“L”となり、N型トランジスタ96はOFFに、P型トランジスタ98はONに設定される。その結果、電圧Vdd1がワード線WLへと出力される。ここで、データ線DLが選択信号により電位Vssに設定されている場合、ワード線WLとデータ線DLとの電位差はVdd1となる。この状態を所定時間t1だけ維持することで、選択されたメモリセルMCが低抵抗状態となり、データ“H”が書き込まれる。
図6、図8、及び図9を参照に、実施例2に係る半導体装置のデータ書き込み時の制御について説明する。ここでは、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC0〜MC3に対し、連続的にデータを書き込む場合について説明する。メモリセルMC0及びMC3には“L”データを、メモリセルMC1及びMC2には“H”データを書き込むものとする。
図8はデータ書き込み時の動作を示したフローチャートである。図6〜図8を参照に、データ書き込みの開始時においてワード線WL0の電位はVssに、データ線DL0〜3の電位はVdd1に設定されている。メモリセルMCには逆バイアスが印加され、電流は流れない。最初に、選択回路であるデータ線駆動回路DDr0及びDDr3が、データ線DL0及びDL3のそれぞれに対し選択信号を印加する(ステップS20)。これにより、データ線DL0及びDL3の電位はVssに下降し、メモリセルMC0及びMC3が選択される。次に、書き込み回路であるワード線駆動回路WDr0が、ワード線WL0に対し第1パルスを供給する(ステップS22)。これにより、ワード線WL0の電位はVdd0となり、メモリセルMC0及びMC3に電流が流れ、可変抵抗12は高抵抗状態となる。
次に、データ線駆動回路DDr1及びDDr2が、データ線DL1及びDL2のそれぞれに対し選択信号を供給する(ステップS24)。これにより、データ線DL1及びDL2の電位はVssとなり、メモリセルMC1及びMC2が選択される。次に、ワード線駆動回路WDr0がワード線WL0に対し第2パルスを供給する(ステップS26)。これにより、ワード線WL0の電位はVdd1となり、メモリセルMC1及びMC2に電流が流れ、可変抵抗12は低抵抗状態となる。以上のステップにより、メモリセルMC0〜MC3へのデータの書き込みが完了する。
図9は図8に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図6、図7、及び図9を参照に、開始時において制御部から供給されるタイミング信号Timxpzが立ち上がり(A)、ワード線WL0の電位はVssに、データ線DL0〜DL3の電位はVdd1に維持されている。不図示の制御部から供給される書き込み信号WRzにより、データ線DL0及びDL3に選択信号が印加され、電位がVssに下降する(B)。次に、書き込み制御回路30から供給される第1パルス生成信号WLLzが立ち上がることにより(C)、ワード線駆動回路WDr0はワード線WL0に第1パルスを供給する。これにより、ワード線WL0の電位はVdd0となり(D)、データ線DL0及びDL3との電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持することにより、メモリセルMC0及びMC3にデータ“L”が書き込まれる。
続いて、データ線DL1及びDL2に選択信号が印加され、電位がVssに下降する(E)。次に、書き込み制御回路30から供給される第2パルス生成信号WLHzが立ち上がると(F)、ワード線駆動回路WDr0はワード線WL0に第2パルスを供給する。これにより、ワード線WL0の電位はVdd1となり(G)、データ線DL1及びDL2との電位差はVdd1となる。この状態を時間t1だけ維持することにより、メモリセルMC1及びMC2にデータ“H”が書き込まれる。
以上のように、実施例2の半導体装置は、選択回路であるデータ線駆動回路DDrがデータ線DLに、書き込み回路であるワード線駆動回路WDrがワード線WLに接続されている。これにより、メモリセルMCのアノード側に接続されたワード線WLから、メモリセルMCに対し書き込みパルスを供給することができる。
実施例1及び実施例2において説明したように、メモリセルMCへのデータ書き込みは、データ線DL及びワード線WLのうち一方から選択信号を供給し、他方からデータパターンに応じた書き込みパルス(第1パルスまたは第2パルス)を供給することにより実現することができる。この構成によれば、書込み対象となるメモリセルMCのみが順バイアスとなり電流が流れるためデータの書き込みが行われ、その他のメモリセルは逆バイアスに維持されるため電流が流れずデータの書き込みが行われない。これにより、データの書き込みを安定して行うことができる。データパターンに応じた書き込みパルスをどちらの信号線から供給するかは、メモリセルの使用目的等に応じて適宜定めることができる。
データ線DLから書き込みパルスを供給する実施例1の構成は、ワード線の切り替え頻度よりデータ線の切り替え頻度が高いデータ書き込み方法に適している。例えば、ワード線WLに接続されるメモリセルMCの数が多く(ワード線が長く)、大容量化が可能なデータストレージ用のメモリ(従来のNAND型メモリに近い用途)として使用することができる。また、ワード線WLから書き込みパルスを供給する実施例2の構成は、実施例1よりもワード線の切り替え頻度が高いデータ書き込み方法に適している。例えば、ランダムアクセス性に優れたコードストレージ用のメモリ(従来のNOR型メモリに近い用途)として使用することができる。
実施例1及び2では、単層のMIMメモリセルに対しデータの書き込みを行う場合について説明したが、以下の実施例では積層型のMIMメモリセルに対しデータの書き込みを行う場合について説明する。実施例3〜6は全て2層積層型のメモリセルに係るものであり、上下のメモリ層は、ワード線またはデータ線のうちいずれか一方を共通線として共有する。実施例3及び4は共通線から書き込みパルスを供給する例であり、実施例5及び6は共通線の反対側から書き込みパルスを供給する例である。また、実施例3及び5はデータ線を共通線とする例であり、実施例4及び6はワード線を共通線とする例である。
図10は実施例3に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。メモリセルアレイ10は、複数の第1メモリセルMC10〜MC17が平面状に配列して構成された第1メモリ層110と、複数の第2メモリセルMC20〜MC27が平面状に配列して構成された第2メモリ層112とを含む。第1メモリセルMC10〜MC17と、第2メモリセルMC20〜MC27とは、共通線であるデータ線DL0〜DL3を共有している。例えば、データ線DL0には、第1メモリセルMC10及びMC14が接続されると共に、第2メモリセルMC20及びMC24が接続されている。
実施例3では、実施例1と同じくワード線駆動回路WDrが選択回路に、データ線駆動回路DDrが書き込み回路にそれぞれに該当する。書き込み制御回路30の出力(第1パルス生成信号WRLz及び第2パルス生成信号WRHz)は、データ線駆動回路DDrに入力されている。その他の構成は実施例1(図1)と共通であり、詳細な説明を省略する。
図11は、実施例3に係る半導体装置の書き込み動作を示したフローチャートである。ここでは、同一のデータ線DL0に接続されたメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24に、連続してデータを書き込む例について説明する。なお、メモリセルMC10及びMC24にはデータ“L”を、メモリセルMC14及びMC20にはデータ“H”を書き込むものとする。
最初に、不図示の制御部がカウンタの値をn=0に設定する(ステップS30)。次に、制御部がカウンタの値を閾値と比較し、n<4であればステップS32へと進む(ステップS31)。次に、選択回路であるワード線駆動回路WDrnが、ワード線WLnに対し選択信号を供給する(ステップS32)。次に、書き込み回路であるデータ線駆動回路DDr0が、選択されたメモリセルMCに書き込むデータを判定する(ステップS33)。データが“L”の場合はデータ線DL0に第1パルスを供給し(ステップS34)、データが“H”の場合はデータ線DL0に第2パルスを供給する(ステップS35)。ステップS34またはS35のいずれかが終了したら、制御部がカウンタの値をインクリメントする(ステップS36)。以上のように、ワード線WL1〜WL3についても同様に選択信号及び書き込みパルスを印加してデータの書き込みを行う(ステップS31〜S36)。ステップS31においてn<4でなくなったら、データの書き込みを終了する。
図12は図11に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図3、図10及び図11を参照に、書き込み開始時においてワード線WL0〜WL3の電位はVssに、データ線DL0の電位はVdd1に維持されている。まず、外部から供給される書き込み信号WRzにより、ワード線WL0に選択信号が印加され、電位がVdd1へと上昇する(A)。続いて、実施例1の場合と同じく、タイミング信号timypz及び第1パルス生成信号WRLzが立ち上がる(B)(C)。これにより、データ線DL0の電位はVdd1−Vdd0となり(D)、ワード線WL0との電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持した後に、データ線DL0の電位がVdd1に復帰すると(E)、選択信号の供給が停止されワード線WL0の電位はVssに復帰する(F)。以上のプロセスにより、メモリセルMC10は高抵抗状態となり、データ“L”が書き込まれる。
以下、メモリセルMC14、MC20、MC24についても同様にデータの書きこみが行われる。ここで、メモリセルMC14及びMC20へのデータ書き込み時にはデータ線DL0に第2パルスが印加され、電位がVssへと下降する(G)(H)。これにより、データ線DL0とワード線WL1及びWL2との電位差はVdd1となり、可変抵抗が低抵抗状態となることでデータ“H”が書き込まれる。メモリセル24へのデータ書き込み時には、メモリセル10の場合と同様に、データ線DL0には第1パルスが供給され、電位はVdd1−Vdd0となる(I)。これにより、可変抵抗は高抵抗状態となるためデータ“L”が書き込まれる。
実施例3の半導体装置は、複数の第1メモリセルMC10〜MC17からなる第1メモリ層110と、複数の第2メモリセルMC20〜MC27からなる第2メモリ層112とを備えた2層積層型のメモリ領域を備えている。また、上下のメモリ層がデータ線DLを共有しており、共通線であるデータ線DLに接続されたデータ線駆動回路DDrから書き込みパルスを、反対側のワード線WLに接続されたワード線駆動回路WDrから選択信号をそれぞれ供給する。この構成によれば、データの書き込みを安定して行うことができる。
実施例3では、同一のデータ線に接続されたメモリセルに対し連続してデータの書き込みを行う例について説明したが、同一のワード線に接続された複数のメモリセルに対し連続してデータの書きこみを行うこともできる。以下、これについて説明する。
図13は、実施例3の書き込み動作の変形例を示したフローチャートである。ここでは、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC10〜MC13に連続してデータを書き込む例について説明する。なお、メモリセルMC10及びMC13にはデータ“L”を、メモリセルMC11及びMC12にはデータ“H”を書き込むものとする。
最初に、選択回路であるワード線駆動回路WDr0が、ワード線WL0に対し選択信号を供給する(ステップS40)。次に、不図示の制御部がカウンタの値をn=0に設定する(ステップS41)。次に、制御部がカウンタの値を閾値と比較し、n<4であればステップS43へと進む(ステップS42)。次に、書き込み回路であるデータ線駆動回路DDrnが、選択されたメモリセルMCに書き込むデータを判定する(ステップS43)。データが“L”の場合はデータ線DLnに第1パルスを供給し(ステップS44)、データが“H”の場合はデータ線DLnに第2パルスを供給する(ステップS45)。ステップS44またはS45のいずれかが終了したら、制御部がカウンタの値をインクリメントする(ステップS46)。以上のように、データ線DL1〜DL3についても同様に選択信号及び書き込みパルスを印加してデータの書き込みを行う(ステップS42〜S46)。ステップS42においてn<4でなくなったら、データの書き込みを終了する。
図14は図13に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図3、図10及び図13を参照に、書き込み開始時においてワード線WL0〜WL3の電位はVssに、データ線DL0の電位はVdd1に維持されている。まず、外部から供給される書き込み信号WRzにより、ワード線WL0に選択信号が印加され、電位がVdd1へと上昇する(A)。次に、タイミング信号timypz及び第1パルス生成信号WRLzが立ち上がることにより(B)(C)、データ線DL0の電位はVdd1−Vdd0となり(D)、ワード線WL0との電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持することにより、メモリセルMC1は高抵抗状態となりデータ“L”が書き込まれる。
データ線DL0の電位がVdd1へと復帰すると(E)、続いて第2パルス生成信号WRHzが立ち上がり(F)、データ線DL1の電位がVssへと下降する(G)。図12と異なり、ワード線WL0の電位は全てのメモリセルへの書き込みが終了するまでVdd1に維持される。以下同様に、データ線DL2は第2パルスが(H)、DL3には第1パルスが印加され(I)、データ線DL3の電位がVdd1に復帰した後に(J)、ワード線WL0の電位がVssへと復帰する(K)。以上のプロセスにより、メモリセルMC10〜MC13へのデータ書き込みが完了する。
図11及び図12に示したデータの書き込み方法では、同一のデータ線DLに接続された複数のメモリセルに対し、連続してデータの書き込みを行う。この方法によれば、上下の異なる層に属する複数のメモリセルに対し、連続的にデータを書き込むことができる。これに対し、図13及び図14に示した方法では、同一のワード線WLに接続された複数のメモリセルに対し、連続してデータの書き込みを行う。この方法によれば、同一のメモリ層に属する複数のメモリセルに対し、連続的にデータを書きこむことができる。いずれの書き込み方法を使用するかは、メモリセルの配置や記憶されるデータの種類等に応じて適宜選択することができる。なお、図13及び図14の書き込み方法においては、メモリセルMC10〜MC13に対し、同時に書き込みパルスを印加することも可能である。
実施例4は、書き込みパルスを共通線側から印加する構成のうち、ワード線を共通線とする例である。図15は実施例4に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。メモリセルアレイ10は、複数の第1メモリセルMC10〜MC17が平面状に配列して構成された第1メモリ層110と、複数の第2メモリセルMC20〜MC27が平面状に配列して構成された第2メモリ層112とを含む。実施例3(図10)と異なり、第1メモリセルMC10〜MC17及び第2メモリセルMC20〜MC27は、共通線であるワード線WL0〜WL3を共有している。例えば、ワード線WL0には、第1メモリセルMC10及びMC14が接続されると共に、第2メモリセルMC20及びMC24が接続されている。
実施例4では、実施例2と同じくデータ線駆動回路DDrが選択回路に、ワード線駆動回路WDrが書き込み回路にそれぞれに該当する。書き込み制御回路30の出力(第1パルス生成信号WLLz及び第2パルス生成信号WLHz)は、ワード線駆動回路WDrに入力されている。その他の構成は実施例2(図6)と共通であり、詳細な説明を省略する。
図16は、実施例4に係る半導体装置の書き込み動作を示したフローチャートである。ここでは、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24に、連続してデータを書き込む例について説明する。なお、メモリセルMC10及びMC24にはデータ“L”を、メモリセルMC14及びMC20にはデータ“H”を書き込むものとする。
最初に、不図示の制御部がカウンタの値をn=0に設定する(ステップS50)。次に、制御部がカウンタの値を閾値と比較し、n<4であればステップS52へと進む(ステップS51)。次に、選択回路であるデータ線駆動回路DDrが、データ線DLnに対し選択信号を供給する(ステップS52)。次に、書き込み回路であるワード線駆動回路WDr0が、選択されたメモリセルMCに書き込むデータを判定する(ステップS53)。データが“L”の場合はワード線WL0に第1パルスを供給し(ステップS54)、データが“H”の場合はワード線WL0に第2パルスを供給する(ステップS55)。ステップS54またはS55のいずれかが終了したら、制御部がカウンタの値をインクリメントする(ステップS56)。以上のように、データ線DL1〜DL3についても同様に選択信号及び書き込みパルスを印加してデータの書き込みを行う(ステップS51〜S56)。ステップS51においてn<4でなくなったら、データの書き込みを終了する。
図17は図16に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図7、図15及び図16を参照に、書き込み開始時においてワード線WL0の電位はVssに、データ線DL0〜DL3の電位はVdd1に維持されている。まず、実施例2の場合と同じく、タイミング信号timxpzが立ち上がり(A)、外部から供給される書き込み信号WRzにより、データ線DL0に選択信号が印加され、電位がVssへと下降する(B)。続いて、第1パルス生成信号WLLzが立ち上がる(C)。これにより、ワード線WL0の電位はVdd0へ上昇し(D)、データ線DL0との電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持した後に、ワード線WL0の電位はVssに復帰する(E)。以上のプロセスにより、メモリセルMC10は高抵抗状態となり、データ“L”が書き込まれる。
以下、メモリセルMC14、MC20、MC24についても同様にデータの書きこみが行われる。ここで、メモリセルMC14及びMC20へのデータ書き込み時にはワード線WL0に第2パルスが印加され、電位がVdd1へと上昇する(F)(G)。これにより、データ線DL1及びDL2とワード線WL0との電位差はVdd1となり、この状態を時間t1だけ維持することにより可変抵抗が低抵抗状態となり、データ“H”が書き込まれる。メモリセルMC24へのデータ書き込み時には、メモリセルMC10の場合と同様に、ワード線WL0には第1パルスが供給され、電位はVdd0となる(H)。メモリセルMC24は高抵抗状態となり、データ“L”が書き込まれる。
実施例4の半導体装置は、実施例3と同じく複数の第1メモリセルMC10〜MC17からなる第1メモリ層110と、複数の第2メモリセルMC20〜MC27からなる第2メモリ層112とを含む2層積層型のメモリ領域を備えている。また、上下のメモリ層がワード線を共有しており、共通線であるワード線に接続されたワード線駆動回路WDrから書き込みパルスを、反対側のデータ線に接続されたデータ線駆動回路DDrから選択信号をそれぞれ供給する。この構成によれば、データの書き込みを安定して行うことができる。
実施例4では、同一のワード線に接続されたメモリセルに対し連続してデータの書き込みを行う例について説明したが、同一のデータ線に接続された複数のメモリセルに対し連続してデータの書きこみを行うこともできる。以下、これについて説明する。
図18は、実施例4の書き込み動作の変形例を示したフローチャートである。ここでは、同一のデータ線DL0に接続されたメモリセルMC10〜MC13に連続してデータを書き込む例について説明する。なお、メモリセルMC10及びMC13にはデータ“L”を、メモリセルMC11及びMC12にはデータ“H”を書き込むものとする。
最初に、選択回路であるデータ線駆動回路DDr0が、データ線DL0に対し選択信号を供給する(ステップS60)。次に、不図示の制御部がカウンタの値をn=0に設定する(ステップS61)。次に、制御部がカウンタの値を閾値と比較し、n<4であればステップS63へと進む(ステップS62)。次に、書き込み回路であるワード線駆動回路WDrnが、選択されたメモリセルMCに書き込むデータを判定する(ステップS63)。データが“L”の場合はワード線WLnに第1パルスを供給し(ステップS64)、データが“H”の場合はワード線WLnに第2パルスを供給する(ステップS65)。ステップS64またはS65のいずれかが終了したら、制御部がカウンタの値をインクリメントする(ステップS66)。以上のように、ワード線WL1〜WL3についても同様に書き込みパルスを印加してデータの書き込みを行う(ステップS62〜S66)。ステップS62においてn<4でなくなったら、データの書き込みを終了する。
図19は図18に対応するデータ書き込み時のタイミングチャートである。図7、図15及び図18を参照に、書き込み開始時においてワード線WL0〜WL3の電位はVssに、データ線DL0の電位はVdd1に維持されている。まず、タイミング信号timxpzが立ち上がり(A)、外部から供給される書き込み信号WRzにより、データ線DL0に選択信号が印加され、電位がVssへと下降する(B)。次に、第1パルス生成信号WLLzが立ち上がることにより(C)、ワード線WL0の電位はVdd0に上昇し(D)、データ線DL0との電位差はVdd0となる。この状態を時間t0だけ維持することにより、メモリセルMC10は高抵抗状態となりデータ“L”が書き込まれる。
ワード線WL0の電位はVssへと復帰すると(E)、続いて第2パルス生成信号WLHzが立ち上がり(F)、ワード線WL1の電位がVdd1へと上昇する(G)。図17と異なり、データ線DL0の電位は全てのメモリセルへの書き込みが終了するまでVssに維持される。以下同様に、ワード線WL2は第2パルスが(H)、WL3には第1パルスが印加され(I)、ワード線WL3の電位がVssに復帰した後に(J)、データ線DL0の電位がVdd1へと復帰する(K)。以上のプロセスにより、メモリセルMC10〜MC13へのデータ書き込みが完了する。
図16及び図17に示したデータの書き込み方法では、同一のワード線に接続された複数のメモリセルに対し、連続してデータの書き込みを行う。この方法によれば、上下の異なる層に属する複数のメモリセルに対し、連続的にデータを書き込むことができる。これに対し、図18及び図19に示した方法では、同一のデータ線に接続された複数のメモリセルに対し、連続してデータの書き込みを行う。この方法によれば、同一のメモリ層に属する複数のメモリセルに対し、連続的にデータを書きこむことができる。いずれの書き込み方法を使用するかは、メモリセルの配置や記憶されるデータの種類等に応じて適宜選択することができる。なお、図18及び図19の書き込み方法においては、メモリセルMC10〜MC13に対し、同時に書き込みパルスを印加することも可能である。
実施例5は、共通線の反対側から書き込みパルスを印加する構成のうち、データ線を共通線とする例である。図20は、実施例5に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。実施例5では、ワード線駆動回路WDrが書き込み回路に、データ線駆動回路DDrが選択回路にそれぞれ相当する。書き込み制御回路30の出力はワード線駆動回路WDrに入力されている。メモリセルアレイ10の構成は実施例3(図10)と共通であり、詳細な説明を省略する。また、各周辺回路の構成は、実施例2(図6)及び実施例4(図15)と共通であり、詳細な説明を省略する。
実施例5における書き込み動作は、実施例4に示したものとほぼ共通である。例えば、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC10〜MC13に連続してデータを書き込む場合、フローチャートは図16と、タイミングチャートは図17とそれぞれ共通である。ただし、図17のタイミングチャートにおいて、書き込み対象となるメモリセルが実施例4の場合と異なる。具体的には、実施例5(図20)のメモリセルMC11は実施例4(図17)のMC14に、MC12はMC20に、MC13はMC24にそれぞれ相当する。ここでは、メモリセルMC10及びMC13にデータ“L”が書き込まれ、メモリセルMC11及びMC12にはデータ“H”が書き込まれる。
また、同一のデータ線DL0に接続されたメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24に対し連続してデータを書き込む場合、フローチャートは図18と、タイミングチャートは図19とそれぞれ共通である。ここでも、タイミングチャートにおけるメモリセルと書き込みパルスの対応が実施例4とは異なる。具体的には、実施例5(図20)におけるデータの書き込みはメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24の順で行われ、それぞれが実施例4(図19)のメモリセルMC10〜MC13に相当する。メモリセルMC10及びMC24にはデータ“L”が書き込まれ、メモリセルMC14及びMC20にはデータ“H”が書き込まれる。
実施例6は、共通線の反対側から書き込みパルスを印加する構成のうち、ワード線を共通線とする例である。図21は、実施例6に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。実施例6では、ワード線駆動回路WDrが選択回路に、データ線駆動回路DDrが書き込み回路にそれぞれ相当する。書き込み制御回路30の出力はデータ線駆動回路DDrに入力されている。メモリセルアレイ10の構成は実施例4(図15)と共通であり、詳細な説明を省略する。また、各周辺回路の構成は、実施例1(図1)及び実施例3(図10)と共通であり、詳細な説明を省略する。
実施例6における書き込み動作は、実施例3に示したものとほぼ共通である。例えば、同一のデータ線DL0に接続されたメモリセルMC10〜MC13に連続してデータを書き込む場合、フローチャートは図11と、タイミングチャートは図12とそれぞれ共通である。ただし、図12のタイミングチャートにおいて、書き込み対象となるメモリセルが実施例3の場合と異なる。具体的には、実施例6(図21)におけるデータの書き込みはメモリセルMC10〜MC13の順で行われ、それぞれが実施例3(図12)のメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24に相当する。メモリセルMC10及びMC13にはデータ“L”が書き込まれ、メモリセルMC11及びMC12にはデータ“H”が書き込まれる。
また、同一のワード線WL0に接続されたメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24に対し連続してデータを書き込む場合、フローチャートは図13と、タイミングチャートは図14とそれぞれ共通である。ここでも、タイミングチャートにおけるメモリセルと書き込みパルスの対応が実施例3とは異なる。具体的には、データの書き込みはメモリセルMC10、MC14、MC20、及びMC24の順で行われ、それぞれが実施例4(図14)におけるメモリセルMC10〜MC13に相当する。メモリセルMC10及びMC24にはデータ“L”が書き込まれ、メモリセルMC14及びMC20にはデータ“H”が書き込まれる。
実施例5では実施例3(図10)と、実施例6では実施例4(図15)とそれぞれメモリセルアレイ10の構成を共通とする半導体装置において、選択回路と書き込み回路を逆に配置した。この構成においても、実施例3〜4と同じくデータの書き込みを安定して行うことができる。
以下、実施例3〜6に係る半導体装置の特性について詳細に説明する。実施例4及び5では、図15及び図20に示されるように、書き込みパルスがワード線駆動回路から供給されるため、ワード線WL0〜WL3の容量は軽くなるように設計することが好ましい。この場合、シリアルアクセスの速度は遅くなり、ランダムアクセスの速度は速くなる。従って、データの容量が小さく、ランダムにデータの書き込みが行われるコードストレージ用途に適している。これに対し、実施例3及び6では、図10及び図21に示されるように、書き込みパルスがデータ線駆動回路から供給されるため、ワード線の容量は重くなってもよい。この場合、ランダムアクセス速度は遅くなり、シリアルアクセス速度は速くなる。従って、データの容量が大きく、規則正しくデータの書き込みを行う必要がある動画や画像データ等の記憶用途に適している。
表2は、実施例1〜6に係る半導体装置の特性をまとめた表である。それぞれの実施形態につき、1stアクセス速度、ページサイズ、ページアクセス速度、及び最適と考えられる仕様(従来型のメモリのうち構造の近いものを提示)を示す。実施例1及び実施例2に係る半導体装置の特性は、本明細書の0064段落において説明した通りである。実施例3に係る半導体装置は、ワード線が軽く1stアクセス速度が速いが、データ線からデータの書き込みを行う構造のため、NAND仕様によってNORと同等のメモリ性能を達成することができる。実施例4に係る半導体装置は、データ線が軽くページアクセス速度が速いが、ワード線からデータの書き込みを行う構造のため、NOR仕様によってNANDと同等のメモリ性能を達成することができる。また、実施例5は多層にした場合のNOR特性に限りなく近い構造とすることができ、実施例6は多層にした場合のNAND特性に限りなく近い構造とすることができる。
以上のように、実施例1〜6に係る半導体装置は、装置に要求される機能や特性に応じて、適宜使い分けることが可能である。
実施例1〜6に係るメモリセルは、図2(b)に示すように金属電極と抵抗素子からなるMIM型メモリ素子である。また、メモリセルアレイ10は、横方向に形成された複数のワード線WLと、縦方向に形成された複数のデータ線DLとの交点にメモリセルMCが設けられたクロスポイント型のメモリセルである。従って、実施例1〜6に係るメモリセルアレイ10は、組み合わせて高さ方向に積層して形成することができる。以下、これについて説明する。
図22(a)は実施例7に係る半導体装置の構成を示した模式図であり、図22(b)は図22(a)の上面図である。図22(a)及び(b)を参照に、半導体基板120の上面に、メモリセル領域122が設けられている。メモリセル領域122はさらに、第1メモリセルアレイ124の上方に、第2メモリセルアレイ126が積層して形成された構成となっている。メモリセル領域122の周囲には、第1選択回路130、第1書き込み回路132、第2選択回路134、及び第2書き込み回路134が、それぞれ半導体基板120内に形成されている。
ここで、第1メモリセルアレイ124及び第2メモリセルアレイ126は、実施例1〜6に示したメモリセルアレイ10のうちいずれか1つのメモリセルと同じ構成とすることができる。また、第1メモリセルアレイ124及び第2メモリセルアレイ126の構成は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
第1メモリセルアレイ124には、第1選択回路130及び第1書き込み回路132が接続されている。第1選択回路130は選択信号を、第1書き込み回路は書き込みパルスを、それぞれ第1メモリセルアレイ124に対して供給する。同様に、第2メモリセルアレイ126には、第2選択回路134及び第2書き込み回路136が接続されている。第2選択回路134は選択信号を、第2書き込み回路は書き込みパルスを、それぞれ第2メモリセルアレイ126に対して供給する。これらの周辺回路は、実施例1〜6において示したように、例えばワード線駆動回路WDrまたはデータ線駆動回路DDrとして構成することができる。
実施例7の半導体装置によれば、異なる特性をもつメモリセルアレイを組み合わせて、メモリ領域を構成することができる。また、メモリセル領域に対するデータ書き込みの制御方法も、実施例1〜6に示した方法の中から適宜選択することができる。これにより、半導体装置に要求される性能に、より柔軟に対応したメモリ領域を提供することができる。例えば、容量の小さい第1メモリセルアレイ124には、コードストレージに適した実施例4または実施例5の構成を適用し、容量の大きい第2メモリセルアレイ126には、データストレージに適した実施例3または実施例6の構成を適用することが考えられる。この構成によれば、半導体装置が搭載される電子機器を、より効率的に制御することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
図1は実施例1に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図2(a)及び(b)は図1のメモリセルMCの詳細な構成を示した図である。
図3(a)〜(d)は図1の周辺回路の詳細な構成を示した図である。
図4は実施例1に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図5は実施例1に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図6は実施例2に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図7(a)〜(d)は図6の周辺回路の詳細な構成を示した図である。
図8は実施例2に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図9は実施例2に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図10は実施例3に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図11は実施例3に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図12は実施例3に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図13は実施例3の変形例に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図14は実施例3の変形例に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図15は実施例4に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図16は実施例4に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図17は実施例4に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図18は実施例4の変形例に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したフローチャートである。
図19は実施例4の変形例に係る半導体装置のデータ書き込み動作を示したタイミングチャートである。
図20は実施例5に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図21は実施例6に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
図22(a)及び(b)は実施例7に係る半導体装置の構成を示したブロック図である。
符号の説明
10 メモリセルアレイ
22 センスアンプ
26 Xデコーダ
28 Yデコーダ
30 書き込み制御回路
32 入出力回路
WL ワード線
DL データ線
MC メモリセル
WDr ワード線駆動回路
DDr データ線駆動回路