JP2009270406A - 簡易建物、簡易建物の組立方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 柱3と梁1と屋根2とを備え、梁1は、左右方向に間隔をおいて配置してあり、後端部を躯体4に固定し、前側を柱3と連結してあり、屋根2は、後端部9を躯体に固定し、前端部10を隣り合う梁1の対向する側面間に配置してあり、屋根の妻垂木11と梁1間に側面パネル6を設置してある。
【選択図】 図5
Description
また、土地の形状が異形である場合等に、屋根の躯体からの出幅を左側と右側で異ならせて出幅違いの屋根にすることがある。その場合に従来の簡易建物は、非特許文献1に示すように、屋根の出幅の大きい部分と小さい部分とが同一面を成すように施工しており、出幅の小さい方の屋根の前枠を出幅の大きい方の屋根の垂木の側面に連結したり、連結箇所をシールしたりする必要があり、施工が面倒であった。
また従来の簡易建物には、屋根だけを有し側面と前面が開放したもの、屋根を有し且つ側面と前面をパネル等で囲ったもの、屋根の代わりにパーゴラを設けたものがあるが、これらはそれぞれに構造が異なるため、組合わせて設置するのは困難であった。
屋根パネル14は、後縁部が図4に示すように垂木掛け9の溝部9aに差し込んで保持され、前縁部が図3に示すように前枠10上に載置されると共にパネル押さえ22で押さえて保持され、側縁部が図5に示すように垂木11,12上に載置されると共にパネル押さえ23で押さえて保持されている。なお、図4,5中の符号24は垂木11,12の後端部を垂木掛け9に固定している連結金具であり、図3中の符号25は垂木11,12の前端部を前枠10に固定している連結金具である。
梁1は、図5に示すように、上面の内側にカバー材27を取付けてあり、さらにカバー材27と係合させて梁1の側面に妻パネル受け材28を取付けてある。妻パネル受け材28は、妻パネル6の下縁部が係合する係合溝28aを上向きに開口して有しており、係合溝28aの底部には係合溝28a内に浸入した雨水を室外側に排水するための排水孔57が設けてある。カバー材27は、梁1の後端より前枠10の手前まで設けてあり、妻パネル受け材28は、梁1の後端より妻垂木11と梁1との交差部まで設けてある(図10−1(e)参照。)。妻パネル受け材28の前側端部は、図27に示すように、梁1の側面に取付けた端部キャップ59に嵌め込んであり、図28に示すように、端部キャップ59及び妻パネル受け材28の係合溝28aが妻垂木11下面の係合溝26内に嵌合している。カバー材27は側面にタイト材29を有し、図5に示すように、タイト材29は妻パネル受け材28と妻垂木11の側面に当接しており、このタイト材29により梁1と妻パネル受け材28との隙間、及び梁1と妻垂木11との隙間を塞いでいる。図4〜6に示すように、躯体方立5の上端部内側面と垂木掛け9の端部下面との間には躯体柱30を設けてあり、躯体柱30の前面に妻パネル受け材31を取付けてある。妻パネル受け材31は、妻パネル6の後縁部が係合する係合溝31aを前向きに開口して有している。妻パネル6は、図7に示すように、3本の框32a,32b,32cを直角三角形状に枠組みし、その枠内に樹脂パネル33を嵌め込んだものとなっており、このように框組みした周囲の枠を、梁1の妻パネル受け材28の係合溝28a、躯体柱30の妻パネル受け材31の係合溝31a、妻垂木11の係合溝26にそれぞれ係合させて妻パネル6を取付けている。妻パネル6の周囲から浸入した雨水は、梁1に取付けた妻パネル受け材28の係合溝28aに導かれ、図5中の矢印58に示すように、係合溝28aの底部に形成した排水孔57より室外側に排水される。なお、図4〜図6中の符号34は、梁1の後端部を躯体方立5上端部に固定している連結金具であり、符号35は躯体柱30の下端部を躯体方立5上端部側面に固定している連結金具であり、符号36は躯体柱30の上端部を垂木掛け9下面に固定している連結金具である。
土間8は、ウッドデッキやコンクリートで形成することができる。また、土間を設ける代わりに、住宅の室内の床と同じ高さで床を設けることもできる。
左右の屋根2a,2bは、第1実施形態のものと同様のそれぞれ独立した構造となっており、図11と図13に示すように、両屋根2a,2bの間には梁1bの幅分だけ隙間47が開いており、両屋根2a,2bの妻垂木11と梁1a,1b,1cの間には妻パネル6をそれぞれ取付けてある。また左右の屋根2a,2bは、図12に示すように、同一の傾斜角度で段違い状に設けてあり、垂木掛け9の躯体4への取付け高さを違わせることで両屋根の出幅の違いを吸収している。屋根2a,2bの前枠10は、左側の梁1aと中間の梁1b間、中間の梁1bと右側の梁1c間にそれぞれ配置して固定してある。左右の屋根2a,2bで、垂木掛け9、前枠10、妻垂木11、中間垂木12、中桟13は、同一の断面形状のものを、躯体4からの出幅と左右方向の幅に応じて切断して用いており、部材同士を連結する各連結金具は共通のものを使用している。
このように、本発明の構造によれば、出幅違いの屋根2a,2bを連棟する場合でも、左右の屋根2a,2bを独立して施工すればよく、屋根同士を連結する必要もないため、施工が容易である。また、一つの簡易建物で囲い付きのスペースと囲い無しのスペースを設けることも容易にできる。屋根2a,2bは、垂木掛け9の取付け高さを違わせて同一の傾斜角度で配置してあるため、側方から見て屋根2a,2bがすっきりした良好な外観となり、また前枠10や垂木掛け9等の各部品を共通化してコストを削減できる。
左右の屋根2a,2bの出幅を同じにすることももちろん可能である。また、上記実施形態では出幅違いの2つの屋根2a,2bを、躯体4側を揃えて連棟しているが、図26(a)に示すように、出幅違いの屋根2a,2bを前側を揃えて連棟することで、躯体4に入隅部56がある場合に対応することもできる。また図26(b)に示すように、躯体に入隅部56がある場合に、出幅が同じ屋根2a,2bを前後方向にずらして連棟することもできる。
パーゴラ48は、梁1a,1b間の前端部と屋根2aの前枠10のすぐ前方とに架設した2本の横桟49a,49bと、前後の横桟49a,49b間に間隔をおいて架設した複数本の縦桟50,50,…とで構成してある。図16〜18中の符号51は、前側の横桟49aの端部を梁1a,1bの前端部に連結している連結金具であり、符号52は後側の横桟49bの端部を梁1a,1bの中間部に連結している連結金具であり、符号53は縦桟50の端部を横桟49a,49bに連結している連結金具である。屋根2a,2bの構造及び施工方法は、第1実施形態のものと同様である。
このように、梁1a,1bを屋根の前枠10よりも前方までのばし、梁1a,1b間にパーゴラ48を取付けることで、屋根2aの前方に隣接してパーゴラ48を配置することが容易にできる。パーゴラ48は、梁1a,1bが水平に設けてあることから、水平に配置できる。
このように、本発明の構造によれば、屋根2の側方にパーゴラ48を隣接して配置することもできる。
2,2a,2b,2c 屋根
3 柱
4 躯体
5 躯体方立
6 妻パネル(側面パネル)
9 垂木掛け
10 前枠
11 妻垂木
26 係合溝(係合部)
27 カバー材
28 妻パネル受け材(側面パネルの受け部)
28a 係合溝
29 タイト材
57 排水孔(排水口)
Claims (9)
- 柱と梁と屋根とを備え、梁は、左右方向に間隔をおいて配置してあり、後端部を躯体に固定し、前側を柱と連結してあり、屋根は、後端部を躯体に固定し、前端部を隣り合う梁の対向する側面間に配置してあり、屋根の妻垂木と梁間に側面パネルを設置してあることを特徴とする簡易建物。
- 屋根は、垂木掛けと前枠と妻垂木とを各々有し、垂木掛けは、梁よりも高い位置で躯体に取付けたものであり、前枠は、梁の側面間に配置したものであり、妻垂木は、垂木掛けと前枠の端部間に架設してあり、その側面が梁の側面と対向していることを特徴とする請求項1記載の簡易建物。
- 梁の長手方向に側面パネルの受け部が設けてあり、受け部は、側面パネルの下縁部が係合する係合溝を有すると共に、係合溝内に浸入した雨水を室外側に排水する排水口を有することを特徴とする請求項1又は2記載の簡易建物。
- 梁上面の長手方向にカバー材が取付けてあると共に、梁の側面の長手方向に側面パネルの受け部が設けてあり、カバー材は長手方向にタイト材を有し、タイト材は側面パネルの受け部及び妻垂木の側面に当接していることを特徴とする請求項1,2又は3記載の簡易建物。
- 梁が3本以上設けてあり、各梁間に屋根をそれぞれ配置してあることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の簡易建物。
- 梁が3本以上設けてあり、且つパーゴラを備え、一の梁間に屋根を配置し、他の梁間にパーゴラを配置してあることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の簡易建物。
- 複数の屋根を同一の傾斜角度で配置してあることを特徴とする請求項5又は6記載の簡易建物。
- 屋根の前方にパーゴラを備え、パーゴラは、屋根の両側に位置する梁の対向する側面間に配置してあることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の簡易建物。
- 複数の梁を後端部を躯体に固定し前側を支柱と連結して設け、梁の側面間に前枠を配置し、躯体に垂木掛けを取付け、梁の長手方向に設けた受け部に下縁部を係合して側面パネルを配置し、下面の長手方向に側面パネルの上縁部との係合部を有する妻垂木を、側面パネルの上方から垂木掛けと前枠の端部間に架設し、係合部に側面パネルの上縁部を係合することを特徴とする簡易建物の組立方法。
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