JP2009267865A - 携帯無線端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】中継者の都合を考慮しながら効率の良い中継通信を行う。
【解決手段】制御部17は、第1の通信部(基地局通信部11)が圏外の状態で発信を要求する際、第2の通信部(近距離通信部15)により他の端末に接続し、当該他の端末を介して公衆網に接続する中継通信を行う機能を有し、第2の通信部(近距離通信部15)にて中継通信による発信要求を受信した場合に、自端末が既に第1の通信部(基地局通信部11)により通信中であるか否かの判定を行い、待受け中であれば中継通信を許可し、通信中であれば第1の通信部(基地局通信部11)による通信を終了して中継通信を許可するか、もしくは第1の通信部(基地局通信部11)による通信を維持するかを選択可能にする。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、公衆通信網の基地局からの電波が届かない場所から緊急発信を行う際に近距離無線通信ネットワークを用いて他の端末を中継しながら基地局と通信を行うことのできる、携帯無線端末に関するものである。
携帯無線端末としての携帯電話は基本的には移動を伴うため、その位置を知らせるのに常時基地局と通信を行い、どのゾーン内に在圏するかを位置登録用の記憶装置に登録している。
携帯電話が移動して他の基地局で電波を受信すると、新しい位置情報を記憶装置に登録することでその圏内の交換機に接続されるようになっている。
携帯電話は、上記の仕組みで通信を行っているため、携帯電話が位置する圏内エリアをカバーする基地局の機能がダウンしてしまうと、その圏内エリアに在圏する携帯電話は通話ができない状態になる。
ところで、緊急時に電波が届かない場所から基地局と通信するために携帯電話に内蔵された近距離無線通信機能を用いることが知られている。
この場合、通信を行う携帯電話は、内蔵するブルートゥース(Bluetooth:登録商標)や無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信インタフェースを用いて、携帯電話が在圏する圏内エリアの中継サービスを行っている携帯電話に接続する。
中継サービスを行っている携帯電話は、基地局と通信可能であれば通信を行い、基地局と通信が不可能であれば携帯電話が在圏する圏内の中継サービスを行っている別の携帯電話に接続する。
上記のような仕組みを用いることで、電波が届かない場所にいる携帯電話は、近距離無線通信により中継サービスを行っている携帯電話との近距離無線通信インタフェースを使用して基地局との通信を可能にしている。
上記した近距離無線通信を用い、中継局を介して基地局と接続する技術は多数特許がT提案されている。
例えば、長距離通信手段と短距離通信手段を有する通信装置であって、長距離通信手段が使用できない状態にあっても短距離通信手段を用いて他の端末を中継して長距離通信網に接続する通信アシストシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、無線LANやブルートゥース(Bluetooth:登録商標)等のアクセスポイントが限られた密度でしか設置されていない通信環境下で中継通信(アドホック通信)を行うことのできる無線アクセスシステム(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
特開2003−47064号公報 特開2004−356950号公報
上記した特許文献1、2に開示された技術によれば、長距離無線通信が不可能な場合であっても、近距離無線通信用の通信デバイスを介して煩雑な操作なく所望の通信先との間で通信を確保することができる。
しかしながら、電波が届く範囲で近距離無線通信用の通信デバイスを用いて中継サービスを行っている携帯電話が音声通話やデータ通信を行っている場合には中継通信がそもそもできず、このため、緊急時通信が不可能になる。
本発明の目的は、中継者の都合を考慮しながら効率の良い中継通信が可能な携帯無線端末を提供することにある。
本発明の携帯無線端末は、基地局および公衆網を介して他の端末に接続可能な第1の通信部と、前記基地局を介さずに前記他の端末との間で近距離通信が可能な第2の通信部と、前記第1の通信部が圏外の状態で発信を要求する際、前記第2の通信部により他の端末に接続し、当該他の端末を介して前記公衆網に接続する中継通信を行う制御部と、を有し、前記制御部は、前記第2の通信部にて中継通信による他の端末からの発信要求を受信した場合に、自端末が既に前記第1の通信部により通信中であるか否かの判定を行い、待受け中であれば前記中継通信を許可し、通信中であれば前記第1の通信部による通信を終了して前記中継通信を許可するか、もしくは前記第1の通信部による通信を維持するかを選択可能にする。
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記第1の通信部による通信を維持することが選択されると、当該通信を維持することを示す情報とともに、通信終了時動作選択項目を示す情報を、前記第2の通信部にて前記中継通信による発信要求を送信した発信要求端末に対して送信してもよい。
また、好適には、前記通信終了時動作項目の中には、少なくとも、接続待ちか、前記中継通信による発信要求の取り消しを含む。
また、本発明の携帯無線端末において、前記通信終了時動作選択項目の中には、更に、録音メッセージの送信を促す情報を含んでもよい。
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記通信終了時動作を実行するにあたり、前記第1の通信部による通信が音声通信とデータ通信のいずれであるかを判定し、当該判定結果により前記中継通信による発信要求端末に対して送信する情報を変更してもよい。
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、前記第1の通信部による通信が終了すると、前記中継通信による発信要求端末に対し前記第2の通信部により終了通知を送信してもよい。
また、本発明の携帯無線端末において、前記制御部は、終了通知を受信した発信者端末から再度送信される発信要求を前記第2の通信部にて受信した場合、自端末が既に前記第1の通信部により他の通信を行っているか否かの判定を行い、待受け中であれば前記中継通信を許可し、通信中であれば前記他の通信を終了して前記中継通信を許可するか、もしくは前記他の通信を維持するかを選択可能にしてもよい。
本発明の携帯無線端末によれば、中継者の都合を考慮しながら効率の良い中継通信が可能になる。
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末が接続される無線ネットワークシステムの通信イメージを説明するために示した図である。ここでは、携帯無線端末として携帯電話10が例示されている。
図1に示されるように、圏外にいる携帯電話10を所持した発信者Bが、例えば、ビル倒壊等、不測の事態が発生した場合に、相手装置(不図示)と連絡をとる場合について説明する。この場合、発信者Bは、近距離無線通信により中継者Cを経由し、また、圏内エリアにいる網側接続者E、あるいはFを更なる中継者とし、公衆回線網経由で基地局20に接続する。
図1中、ハッチング表記された矢印は、無線LAN等の近距離無線通信により、実線表記された矢印は通常の携帯電話通信によりそれぞれ通信を行うものとする。
図2は、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の外観構造の一例を示す図である。ここでは、携帯無線端末として、折り畳み型の携帯電話10を想定している。
図2に示されるように、携帯電話10は、上部筐体101と、下部筐体102と、ヒンジ部103とを有する。
図2(a)は、携帯電話10が開かれた状態(開状態)を示した図であり、図2(b)は携帯電話10の折り畳まれた状態(閉状態)を示した図である。
図2(a)に示されるように、上部筐体101には、図2(b)に示す携帯電話10の閉状態においては外部には露出しない一面に表示部14が配置されている。
また、図2(a)に示されるように、下部筐体102には、図2(b)に示す携帯電話10の閉状態において外部には露出しない一面に操作部12が配置されている。
ヒンジ部103は、上部筐体101と下部筐体102とを開閉し、図2(a)に示す携帯電話10の開状態と図2(b)に示す閉状態とを遷移可能とする回転軸を有するヒンジ機構である。なお、携帯電話10の開状態/閉状態は、後述する制御部17により監視されており、制御部17は携帯電話10の閉状態を検出することが可能である。
図3は、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の信号処理系の内部構成を示すブロック図である。以下に説明する携帯電話10は、図1で示した発信者、中継者を含む網側接続者のいずれの端末としても動作するものである。
図3に示されるように、携帯電話10は、基地局通信部11(第1の通信部)と、操作部12と、音声入出力部13と、表示部14と、近距離通信部15(第2の通信部)と、記憶部16と、制御部17と、により構成される。
上記した基地局通信部11、操作部12、音声入出力部13、表示部14、近距離通信部15、記憶部16、制御部17は、データ、コントロールのためのラインが複数本で構成されるシステムバス18を介して共通接続される。
基地局通信部11は、複数の通信システムを捕捉し、CDMA2000 1x(以下、単に1xという)やEVDO(Evolution-Data Optimized/only)の通信プロトコルにしたがい、公衆通信網に接続される不図示の基地局との間で無線通信を行う。
なお、EVDO通信は、1x通信よりも高速であり、1x通信は、EVDO通信と異なり、データ通信の他に音声通信もサポートするといった特徴を有している。
操作部12は、例えば、電源キー、発信キー、数字キー、文字キー、方向キー、決定キー、発信キーなど、各種の機能が割り当てられたキーを有している。
操作部12は、これらのキーがユーザによって操作された場合に、その操作内容に対応する信号を発生し、これをユーザの指示として制御部17に入力する。
音声入出力部13は、スピーカから出力される音声信号やマイクロフォンにおいて入力される音声信号の処理を行う。
すなわち、音声入出力部13は、マイクロフォンから入力される音声を増幅し、アナログ−デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部17に出力する。
また、音声入出力部13は、制御部17から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカに出力する。
表示部14は、例えば、液晶表示パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示デバイスを用いて構成されており、制御部17から供給される映像信号に応じた画像を表示する。
表示部14は、例えば、発信時における発信先の電話番号、着信時における着信相手の電話番号、受信メールや送信メールの内容、日付、時刻、電池残量、発信成否、待ち受け画面などの各種の情報や画像を表示する。
ここでは、表示部14は、更に、他の端末から送信される電源状態情報を表示して操作部12を介した選択入力を促す。詳細は後述する。
近距離通信部15は、無線LANやブルートゥース(Bluetooth:登録商標)等の近距離無線通信デバイスを備え、基地局20を介さずに他の端末との間で直接通信を行う、IEEE−SA(Institute of Electronics Engineering Standards Association)準拠の通信インタフェースである。
記憶部16は、制御部17において処理に利用される各種のデータを記憶する。
記憶部16は、例えば、制御部17に備わるプログラム、通信相手の電話番号や電子メールアドレス等の個人情報を管理するアドレス帳、着信音やアラーム音を再生するための音声ファイル、待ち受け画面用の画像ファイル、各種の設定データ、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータなどを保持する。
上記した記憶部16は、例えば、不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
制御部17は、携帯電話10の全体的な動作を統括的に制御する。
すなわち、制御部17は、携帯電話10の各種の処理が操作部12の操作に応じて適切な手順で実行されるように、上述した各ブロックの動作を制御する。ここで、各種の処理とは、例えば、回線交換網を介して行われる音声通話、電子メールの作成と送受信、インターネットのWeb(World Wide Web)サイトの閲覧などである。また、各ブロックの動作とは、例えば、基地局通信部11における信号の送受信、音声入出力部13における音声の入出力、表示部14における画像の表示、近距離通信部15における信号の送受信などである。
制御部17は、記憶部16に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。
すなわち、制御部17は、記憶部16に格納されるオペレーティングシステムやアプリケーションプログラム等のプログラムから命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
制御部17はまた、基地局通信部11が圏外の状態で発信を要求する際、近距離通信部15により他の端末に接続し、当該他の端末を中継局として介し、公衆網に接続する中継通信を行う機能を有する。
具体的には、制御部17は、近距離通信部15にて中継通信による発信要求を受信した場合に、自端末(中継端末として動作する携帯電話10)が既に基地局通信部11により通信中であるか否かの判定を行う。そして、制御部17は、待受け中であれば中継通信を許可し、通信中であれば基地局通信部11による通信を終了して中継通信を許可するか、もしくは基地局通信部11による通信を維持するかを選択可能にする。
また、制御部17は、基地局通信部11による通信を維持することが選択されると、中継通信による発信要求を送信した他の端末(発信要求端末としての携帯電話10)に対し、通信を維持することを示す情報とともに、通信終了時動作選択項目を示す情報を近距離通信部15により送信する。
なお、通信終了時動作項目の中には、通信終了まで待つ「接続待ち」と、メッセージを録音し、通信終了時に希望の接続先へ転送する「録音メッセージの送信を促す情報」と、現状の通信経路での通信を停止して他の経路を選択し、または通信自体を終了する「中継通信による発信要求の取り消し」と、を含む。
また、制御部17は、通信終了時動作を実行するにあたり、基地局通信部11による通信として音声通信かデータ通信かを判定し、当該判定結果により中継通信による発信要求端末に対して送信する情報を変更する。
また、制御部17は、基地局通信部11による通信が終了すると、中継通信による発信要求端末に対し近距離通信部15により終了通知を送信する。
また、終了通知を受信した発信者端末にて再度中継通信を要するか否か判定され、このとき、制御部17は、発信者端末にて再度の中継通信が要と判定された場合、当該発信者端末から再度送信される発信要求を近距離通信部15にて受信し、自端末が未だ基地局通信部11により通信中であるか否かの判定を行い、待受け中であれば中継通信を許可し、通信中であれば基地局通信部11による通信を終了して中継通信を許可するか、もしくは基地局通信部11による通信を維持するかを選択可能にする。いずれも詳細は後述する。
図4〜図6は、本発明の実施の形態に係わる携帯無線端末の動作を示すフローチャートであり、図4は、発信者端末としての携帯電話10(制御部17)動作を、図5、図6は、中継者端末としての携帯電話10(制御部17)動作を示す。
以下、図4〜図6のフローチャートを参照しながら、図2、図3に示す本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の動作について詳細に説明する。
まず、図4のフローチャートを参照しながら、発信者端末としての携帯電話10の動作を説明する。
発信者端末としての携帯電話10(制御部17)は、まず、中継通信を実行可能な経路の検索、すなわち、近距離通信で接続可能な他の端末を近距離通信部によりサーチする。そして、携帯電話10は、緊急時通信の経路検索結果から緊急時通信を行う経路を選択し(ステッフS101)、選択した通信経路にて緊急通信を行う(ステップS102)。
このとき、通信経路情報(例えば、自端末IPアドレス、中継者IPアドレス、接続希望先アドレス)も添付して中継者端末へ送信する。
続いて、制御部17は、緊急時通信が成功した場合(ステップS103“成功”)には、処理を終了し、緊急時通信が失敗(通信エラーまたは中継者端末が通信中)した場合(ステップS103“失敗”)には、ステップS101の処理に戻り、別の通信経路を選択する。
また、制御部17は、網側接続者端末が音声通話中であることから通話中通知(通話終了時動作選択項目)を受信した場合(ステップS103“通話中通知を受信”)、その選択肢の中から希望動作を選択して中継者端末を含む網側接続者端末に送信する(ステップS104)。
ここで選択した選択肢が「接続待ち」の場合(ステップS105“通話終了時お知らせ”)、中継者端末を含む網側接続者端末から通話終了時通信を行う旨のガイダンスが送信される(ステップS106)。そして、これを受信した発信者端末の制御部17は、緊急時通信待ち受け状態(緊急時通信が受信できる状態)へ遷移し(ステップS107)、やがて、中継者端末を含む網側接続者端末から通話終了のお知らせを受信する(ステップS108)。
そして、ステップS102の処理に戻って、接続待ちを行っていた通信経路による、緊急時通信を行うか、あるいは緊急時通信を行わずに通信を終了するかの入力を待つ(ステップS109)。
一方、送信した選択肢が「通話終了時に録音メッセージを送付」の場合(ステップS105“録音メッセージ受付”)、網側接続者端末からガイダンスが送付される(ステップS110)。そして、当該ガイダンスを受信した発信者端末の制御部17は、メッセージの録音を行い(ステップS111)、通信を終了する。送信した選択肢が「通信要求取り消し」の場合(ステップS105“通信中止”)、ステップS101の処理に戻って他の通信経路を選択し、もしくは通信を終了する。
上記したように、緊急時通信を行う発信要求者にとって、通話終了時動作における「接続待ち」とは、網側接続者の音声通話終了を待って緊急時通信を行うことを意味する。また、「通話終了時に録音メッセージを送付」とは、録音メッセージを受け付け、中継者端末を含む網側接続者の通話終了時に接続希望先へ送信することを意味する。また、「通信要求取り消し」とは、選択した通信経路での通信を中止し、他の通信経路選択または、緊急時通信を終了することを意味する。
次に、図5、図6のフローチャートを参照しながら中継者端末としての携帯電話10の動作を説明する。
中継者端末としての携帯電話10(制御部17)は、まず、発信者端末から緊急通信時のアクセス要求を近距離通信部15により受信する(図5のステップS201)。
ここで要求の種類を判定し(ステップS202)、緊急時通信時の経路探索のための信号の受信であれば(ステップS202“経路検索”)、網側接続者端末の端末ステータスを確認し(ステップS203)、発信者端末に対して、端末ステータスに応じた検索結果(通話中/通信中/待ち受け)を返す(ステップS204)。
一方、緊急時通信の接続要求を受信した場合(ステップS202“接続要求”)、制御部17は、更に端末ステータスを判定する(ステップS205)。そして、端末ステータスが待ち受け状態にあれば(ステップS205“待受け状態”)、要求のあった発信者端末に対して緊急時通信の接続を行う。
また、端末ステータスが音声通話以外の通信中の場合には(ステップS205“音声通話以外の通信中”)、要求のあった発信者端末に致して通話中通知を送信する(ステップS206)。
また、端末ステータスが音声通話中の場合には(ステップS205“音声通話中”)、表示部14に緊急時通信時の動作選択画面を表示する(ステップS207)。
ステップS207において、動作選択画面の表示中に、ユーザが操作部12により「通話を切断」を選択した場合には(ステップS208“通話を切断”)、制御部17は、通話を切断して緊急時通信に切り換える(ステップS209)。また、選択結果が「通話終了時動作」だった場合(ステップS208“通話中通知を送信”)、制御部17は、選択肢を含む通話中通知を近距離通信部15により要求のあった発信者端末へ送信する(ステップS210)。
そして、発信者端末近距離通信部15を介して通話中通知の回答を受信し(ステップS211)、その回答が、通信中止の場合(図6のステップS212“通信中止”)、緊急時通信を終了する。
また、選択結果が録音メッセージの場合(ステップS212“メッセージ録音”)、録音メッセージ受付ガイダンスを送信する(ステップS213)。そして、発信者端末のメッセージの受信あるいはメッセージの録音を開始し(ステップS214)、このメッセージの記憶、およびその送信先の記憶が終了すると緊急時通信を終了する(ステップS216)。
また、選択結果が接続待ちの場合(ステップS212“接続待ち”)、制御部17は、通話終了時通知を行うガイダンスを送信する(ステップS215)。その後、セッションを断ち、緊急時通信を終了する(ステップS216)。
そして、音声通話が終了すると(ステップS217)、制御部17は、通話終了時動作を判定する(ステップS218)。そして、通話終了時動作がメッセージ送信だった場合には(ステップS218“メッセージ送信”)、ステップS214で記憶した録音メッセージを使用可能な通信経路を介して、ステップS214で発信者端末から指定された送信先へ送信する(ステップS219)。さらに、録音メッセージ送信が完了すると、その完了通知を要求のあった発信者端末へ送信する(ステップS220)。
そして、緊急時通信の待ち受け状態へ遷移する。
また、通話終了時動作が接続待ちだった場合(ステップS218“接続待ち”)、要求のあった発信者端末に通話終了通知を送信して(ステップS221)、緊急時通信の待ち受け状態へ遷移する(ステップS223)。
すなわち、現在通信中の中継者端末を含む網側接続者端末は、発信者端末から緊急時通信要求を受信した場合、自端末のステータスにより、例えば、(1)音声通話中の場合、通話を終了して緊急時通信を実施するか、(2)通話終了時動作の選択肢を含む「通話中通知」を送信するか、(3)それ以外の通信中の場合は、通話終了時動作の選択肢を含む「通信中通知」を要求のあった発信者端末へ送信するか、のいずれかを選択することとなる。
なお、発信要求者に選択させる通話終了時動作の中には、接続待ち(網側接続者が通信可能になるまで待つ)、音声メッセージ送信(メッセージを録音あるいは受信し、網側接続者の通信終了時に希望接続先へ送信)、通信中止(現在の要求経路での中継を中止し、他中経路選択or緊急時通信終了)を含む。
ところで、音声通話は、通話終了までに長時間を要することが想定されるが、Eメール等、CDMA通信以外の通信は、音声通話と比べて短時間で通信が終了することが想定される。また、待受け時には問題なく緊急時通信が可能である。
このことを念頭に、端末ステータスによる発信要求者の緊急度と、中継者端末を含む網側接続者端末の動作を説明すれば以下のようになる。すなわち、発信者の緊急度が比較的高い場合であって、かつ、緊急時通信要求受信時の網側接続者端末のステータスが「通話中」の場合、網側接続者端末は、緊急時通信要求があることを表示部14にポップアップ表示するか、入出力制御部13を介して音やバイブで報知することが望ましい。そして、このとき、網側接続者端末は、すぐに通話を切断するか、あるいは、通話を継続する場合でも通話終了時動作を送信し、発信要求者にその後の動作を選択させるように制御する。
ここで、「通信を継続」の場合、接続待ち、録音メッセージ送付、通信要求取り消しの選択肢を含む通信終了時動作選択項目を発信者端末へ送信する。待受け中の場合は、すぐに緊急時通信を開始する。
以上説明のように本発明の実施の形態に係る携帯無線端末によれば、中継通信による発信要求を受信した場合に、自端末が既に通信中であるか否かの判定を行う。そして、待受け中であれば中継通信を許可し、通信中であれば通信を終了して中継通信を許可するか、もしくは通信を継続するかを選択可能にする。これにより、中継者の都合を考慮しながら効率の良い中継通信が可能になる。
また、通信を継続することが選択されると、中継通信による発信要求を送信した発信要求端末に対し、通信を継続することを示す情報とともに、通信終了時動作選択項目(接続待ち、中継通信による発信要求の取り消し、録音メッセージの送信を促す情報)を示す情報を送信する。さらに、発信要求者はこれを選択することで、それぞれの動作が可能であり、中継者の都合を考慮しながら柔軟な対応が可能になる。
なお、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末として携帯電話10を例示したが、携帯電話10に限らず、PDA(Personal Digital Assistants)、やゲーム機等にも同様に適用が可能である。
また、本発明の実施の形態に係る携帯無線端末装置が有する各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
例えば、第2の通信部(近距離通信部15)にて中継通信による発信要求を受信した場合に、自端末が既に第1の通信部(基地局通信部11)により通信中であるか否かの判定を行い、待受け中であれば中継通信を許可し、通信中であれば第1の通信部(基地局通信部11)による通信を終了して中継通信を許可するか、もしくは第1の通信部(基地局通信部11)による通信を維持するかを選択可能にする制御部17におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
本発明の実施の形態に係る携帯無線端末が接続される無線ネットワークシステムの通信イメージを説明するために示した図である。 本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の外観構造の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る携帯無線端末の信号処理系の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る携帯無線端末を発信者端末として使用した場合の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る携帯無線端末を中継者端末として使用した場合の動作(1)を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る携帯無線端末を中継者端末として使用した場合の動作(2)を示すフローチャートである。
符号の説明
10…携帯電話、11…基地局通信部、12…操作部、13…音声入出力部、14…表示部、15…近距離通信部、16…記憶部、17…制御部、18…システムバス、20…基地局。

Claims (7)

  1. 基地局および公衆網を介して他の端末に接続可能な第1の通信部と、
    前記基地局を介さずに前記他の端末との間で近距離通信が可能な第2の通信部と、
    前記第1の通信部が圏外の状態で発信を要求する際、前記第2の通信部により他の端末に接続し、当該他の端末を介して前記公衆網に接続する中継通信を行う制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記第2の通信部にて中継通信による他の端末からの発信要求を受信した場合に、自端末が既に前記第1の通信部により通信中であるか否かの判定を行い、待受け中であれば前記中継通信を許可し、通信中であれば前記第1の通信部による通信を終了して前記中継通信を許可するか、もしくは前記第1の通信部による通信を維持するかを選択可能にする
    ことを特徴とする携帯無線端末。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の通信部による通信を維持することが選択されると、当該通信を維持することを示す情報とともに、通信終了時動作選択項目を示す情報を、前記第2の通信部にて前記中継通信による発信要求を送信した発信要求端末に対して送信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の携帯無線端末。
  3. 前記通信終了時動作項目の中には、少なくとも、接続待ちか、前記中継通信による発信要求の取り消しを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の携帯無線端末。
  4. 前記通信終了時動作選択項目の中には、
    更に、録音メッセージの送信を促す情報を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の携帯無線端末。
  5. 前記制御部は、
    前記通信終了時動作を実行するにあたり、前記第1の通信部による通信が音声通信とデータ通信とのいずれであるかを判定し、当該判定結果により前記中継通信による発信要求端末に対して送信する情報を変更する
    ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の携帯無線端末。
  6. 前記制御部は、
    前記第1の通信部による通信が終了すると、前記中継通信による発信要求端末に対し前記第2の通信部により終了通知を送信することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の携帯無線端末。
  7. 前記制御部は、
    前記終了通知を受信した発信者端末から再度送信される発信要求を前記第2の通信部にて受信した場合、自端末が既に前記第1の通信部により他の通信を行っているか否かの判定を行い、待受け中であれば前記中継通信を許可し、通信中であれば前記他の通信を終了して前記中継通信を許可するか、もしくは前記他の通信を維持するかを選択可能にする
    ことを特徴とする請求項6に記載の携帯無線端末。
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