JP2009265579A - 多層膜ndフィルター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明な基板の両面に複数の光吸収膜と複数の誘電体膜を積層状に成膜させて構成される多層膜NDフィルターにおいて、前記光吸収膜として単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)の少なくともいずれか一方を使用するようにした。これによって従来の可視域を重視した特性に設計することもでき、可視域に加えて赤外域までをも平坦とするような設計も可能な多層膜NDフィルターを提供することが可能となる。
【選択図】なし
Description
このような多層膜NDフィルターの一例として特許文献1〜3を示す。特許文献1の多層膜NDフィルターは光吸収膜として2種類以上の金属酸化物を用いたものである。また、特許文献2の多層膜NDフィルターは光吸収膜として1種類の金属酸化物と基板に隣接する位置に屈折率が2.0以上の高屈折率膜を配置し透過率を10%以上30%以下とするとともに反射率を3%以上としたものである。また、特許文献3はニッケルを主成分とした光吸収膜と誘電体膜の交互層から多層膜NDフィルターを構成するようにしたものである。
しかし、実際には、例えばCCTV(監視カメラシステム)のように通常の可視域に加えて夜間において近赤外域である1100nm波長付近までを撮影するようになってきているため(例えば特許文献4)、暗所撮影のために赤外線投光器を用いる場合では赤外線の光量を抑制する等の目的から近赤外域である1100nm波長付近までの光に対応できるNDフィルターの要請がある。
しかしながら、従来ではこのような可視域に加えて近赤外域までの広い帯域での平坦な特性を持ったNDフィルターは提供されていなかった。例えば、上記特許文献に開示されるような光吸収膜と誘電体膜からなる従来のNDフィルターでは1100nm波長付近の近赤外域の波長の光について十分な反射防止を図りながらなおかつ平坦性を与えるような設計は不可能であった。
そのため、従来の可視域を重視した設計も可能であり、要請によって近赤外域まで平坦性を与えることのできるような高性能のNDフィルターが求められていた。
本発明は、上記課題を解消するためになされたものであり、その目的は可視域から近赤外域にかけて平坦な特性を与える設計ができ、可視域のみならず近赤外域まで広くカバーすることが可能な多層膜NDフィルターを提供することにある。
請求項2に記載の発明では請求項1に記載の発明において、前記単体ゲルマニウム(Ge)又は前記単体シリコン(Si)以外の光吸収膜として金属材料が使用されることをその要旨とする。
請求項3に記載の発明では請求項2に記載の発明において、前記光吸収膜として使用される金属材料はニッケル(Ni)であることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明では請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記光吸収膜として前記単体ゲルマニウム(Ge)及び前記単体シリコン(Si)の両方を使用することをその要旨とする。
請求項5に記載の発明では請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記単体ゲルマニウム(Ge)又は前記単体シリコン(Si)から構成される前記光吸収膜は前記基板に隣接する位置に同単体ゲルマニウム(Ge)又は同単体シリコン(Si)以外の他の前記光吸収膜を間に介在させることなく少なくとも1層の前記誘電体膜を介して配置されていることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明では請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、400〜700nmの波長帯域において反射率が平均4%以下であり、かつこの波長帯域での平坦性が4.0以下であることをその要旨とする。
請求項7に記載の発明では請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、400〜1100nmの波長帯域において反射率が平均4%以下であり、かつこの波長帯域での平坦性が8.0以下であることをその要旨とする。
光吸収膜としては本発明では単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)の少なくともいずれか一方を使用することが必要である。
ここに単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)の単層膜の特性を表1に示す。
単体ゲルマニウム(Ge)に対して単体シリコン(Si)の透過率は可視域である400〜700nm付近でより平坦である。従って、単体ゲルマニウム(Ge)よりも単体シリコン(Si)の方が特に可視域を狙って多層膜NDフィルターを設計する場合には有利と考えられる。しかし、一方で単体シリコン(Si)は単体ゲルマニウム(Ge)に比べて透過率の立ち上がりが急峻な特性を有している。透過率と反射率と吸収の関係は簡易的に、
100(%)−(透過率+反射率)=吸収
として評価することができるので、単体シリコン(Si)は単体ゲルマニウム(Ge)に比べてより短波長側でのみ強い吸収があると考えてもよい。
単体シリコン(Si)を使用して多層膜NDフィルターを設計した場合この急峻性の影響は長波長側に発生すると考えられる。従って、可視域だけではなく近赤外域まで広く平坦性を求める場合には単体ゲルマニウム(Ge)の方が有利と考えられる。
尚、「平坦性」という場合本発明では透過率の最大値と最小値の差で評価され、その数値が小さいほど平坦性が高いとしてNDフィルターとしてより好適と判定される。
また、単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)以外の光吸収膜を使用することも可能である。そのような光吸収膜としては一般に金属材料が使用されることとなる。光吸収膜として使用される金属材料としては例えば、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)等が挙げられる。このうち、最も好ましいものとしてニッケル(Ni)とニッケル系合金及びそれらの酸化物が挙げられる。ニッケル系合金としてニッケル(Ni)に添加される金属ではクロム(Cr)、鉄(Fe)、チタン(Ti)が好ましい。尚、本発明ではゲルマニウム(Ge)及びシリコン(Si)のような半導体は金属の範疇に含めていない。
誘電体膜としては具体的には例えばTiO2、Ta2O5、ZrO2、Al2O3、Nb2O5、SiO2、MgF2等の金属酸化物、フッ化物が挙げられる。このうち特にSiO2やAl2O3が本発明に使用される誘電体膜として好ましい。
また、光吸収膜として単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)を併用することも可能である。両者を併用することで広い帯域に渡ってより好適な特性の多層膜NDフィルターを設計することが可能となる。
また、膜構成としては最外層に誘電体膜が配置されることが好ましく、2層以上の光吸収膜を有し、それら光吸収膜は相互に隣接していないことが好ましい。層の数は特に限定されることはないが、平坦な特性を創出するためには基板の一方の面に少なくとも5層以上の積層が必要である。膜厚はフィルター特性に応じて適宜設計する。
本発明の多層膜NDフィルターは蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の既知の方法で成膜することが可能である。
実施例1の多層膜NDフィルターは基材を挟んでその両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ8層の交互多層膜として構成した。実施例1の膜構成は表2の通りである。
実施例1では厚み100μmのポリイミド製基材(屈折率1.6(於:波長589.3nm))の両面にそれぞれ多層膜を真空蒸着法により成膜させた。本実施例では基板温度100℃、真空度8×10-4Paの雰囲気中にて蒸着を実行した。光吸収膜としては単体ゲルマニウム(Ge)及びニッケル(Ni)とその酸化物(NiOx)の混合体(以下、ニッケル混合体(Ni+NiOx)とする)の2種類を使用した。ニッケル混合体(Ni+NiOx)はニッケルを蒸着材料として、酸素を含む混合ガス体を導入しながら成膜するため、正確なニッケル単体とその酸化物の混合比率は不明である。本実施例1ではニッケル及び酸素の蒸着条件としてNi蒸着レートを3Å/sとし、蒸着中においてO2ガスを20sccmで導入した。誘電体膜としてはSiO2を使用した。膜の構成としては基本的に光吸収膜と誘電体膜を交互に配置し、基盤に接した最内層位に単体ゲルマニウム(Ge)膜を配置し、最外層にSiO2膜を配置した。
表3は実施例1の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例1は比較的低い透過率(平均2.6%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例1では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は2.3%、最大値は3.3%であったためその平坦性は1.0と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表3のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は2.4%、平均反射率は0.8%であった。
実施例2では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(於:波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ9層の交互多層膜として構成した。実施例2の膜構成は表4の通りである。実施例2でも実施例1と同様単体ゲルマニウム(Ge)、ニッケル混合体(Ni+NiOx)、SiO2によって膜を構成した。実施例2では実施例1とは単体ゲルマニウム(Ge)及びニッケル(Ni)の膜の位置が異なっている。また、基板に接した最内層位と最外層にそれぞれSiO2膜を配置した。
表5は実施例2の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例2は中程度の透過率(平均14.8%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例2では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は14.2%、最大値は15.6%であったためその平坦性は1.4と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表5のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は1.9%、平均反射率は1.3%であった。
実施例3では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(於:波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ9層の交互多層膜として構成した。実施例3の膜構成は表6の通りである。実施例3でも実施例1と同様単体ゲルマニウム(Ge)、ニッケル混合体(Ni+NiOx)、SiO2によって膜を構成した。実施例3は実施例2と同じ膜構成である。
表7は実施例3の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例3は比較的高い透過率(平均29.7%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例3では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は29.0%、最大値は30.6%であったためその平坦性は1.6と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表7のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は2.6%、平均反射率は2.1%であった。
実施例4では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ9層の交互多層膜として構成した。実施例4の膜構成は表8の通りである。実施例4では上記実施例と異なりニッケル混合体(Ni+NiOx)の光吸収膜の代わりにニッケルクロム合金の膜を配置した。実施例4ではニッケルクロム合金及び酸素の蒸着条件としてNiCr蒸着レートを3Å/sとし、蒸着中においてO2ガスを20sccmで導入した。
表9は実施例4の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例4は中程度の透過率(平均14.7%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例4では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は13.7%、最大値は16.8%であったためその平坦性は3.1と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表9のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は1.9%、平均反射率は1.4%であった。
実施例5では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ9層の交互多層膜として構成した。実施例5の膜構成は表10の通りである。実施例5では上記実施例2又は3と同じ膜構成において単体ゲルマニウム(Ge)の光吸収膜の代わりに単体シリコン(Si)膜を配置した。
表11は実施例4の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例5は中程度の透過率(平均14.8%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例5では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は13.7%、最大値は16.9%であったためその平坦性は3.1と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表11のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は2.8%、平均反射率は1.5%であった。
実施例6では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ9層の交互多層膜として構成した。実施例6の膜構成は表12の通りである。実施例6では上記実施例5と同じ膜構成において最外層のニッケル混合体(Ni+NiOx)の光吸収膜の代わりに単体ゲルマニウム(Ge)膜を配置した。
表13は実施例6の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例6は中程度の透過率(平均15.0%)で、かつ400nm〜1100nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例6では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は14.0%、最大値は16.0%であったためその平坦性は2.0と評価された。また、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は表13のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は3.7%、平均反射率は1.9%であった。
実施例7では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(於:波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなるそれぞれ6層の交互多層膜として構成した。実施例7の膜構成は表14の通りである。実施例7では実施例5と同様単体シリコン(Si)、ニッケル混合体(Ni+NiOx)、SiO2によって膜を構成した。実施例7では実施例5と異なり直接基板に単体シリコン(Si)が成膜されている。
表15は実施例7の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。実施例7は中程度の透過率(平均13.5%)で、かつ400nm〜700nmにおいて良好な光学特性を実現できた例である。実施例7では400nm〜700nmにおける透過率の最小値は13.4%、最大値は13.9%であったためその平坦性は0.6と評価された。また、400nm〜700nmにおける表裏両面の反射率は表15のように同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は1.6%、平均反射率は0.8%であった。
比較例1では厚み0.1mmのPET基板(屈折率1.59(波長550nm))の片面に光吸収膜と誘電体膜からなる片面のみ5層の交互多層膜として構成した。比較例1の膜構成は表16の通りである。比較例1では光吸収膜としてチタン(Ti)とその酸化物(TiOx)の混合体(以下、チタン混合体(Ti+TiOx)とする)を使用した。チタン混合体(Ti+TiOx)はチタンを蒸着材料として酸素を含む混合ガス体を導入しながら成膜するため、正確なチタン単体とその酸化物の混合比率は不明である。本比較例1ではチタン及び酸素の蒸着条件としてTi蒸着レートを3Å/sとし、N2とO2の混合比が8:2のガスを蒸着中に55sccmで導入した。誘電体膜としてはSiO2を使用した。
表17は比較例1の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。比較例1は比較的高い透過率(平均25.2%)で、かつ400nm〜1100nmにおける光学特性を示した例である。比較例1では平坦性を重視した設計とした。比較例1では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は24.6%、最大値は26.0%であったためその平坦性は1.4と評価された。一方で、400nm〜1100nmにおける成膜面側の最大反射率は12.9%、平均反射率は4.3%であった。
比較例2では実施例1と同じ蒸着条件で厚み1.0mmのガラス基板(屈折率1.52(波長587.6nm))の両面に光吸収膜と誘電体膜からなる7層の交互多層膜として構成した。比較例2の膜構成は表18の通りである。比較例2では光吸収膜として実施例1と同じ条件で成膜したニッケル混合体(Ni+NiOx)を使用した。誘電体膜としてはSiO2を使用した。
表19は比較例2の多層膜NDフィルターの透過率及び反射率に関する光学特性を示したグラフである。比較例2は中程度の透過率(平均13.3%)で、かつ400nm〜1100nmにおける光学特性を示した例である。比較例2では反射率を重視した設計とした。比較例2では400nm〜1100nmにおける透過率の最小値は10.9%、最大値は21.0%であったためその平坦性は10.1と評価された。一方で、400nm〜1100nmにおける表裏両面の反射率は同じ特性を示し、例えば第1面側では最大反射率は1.8%、平均反射率は1.2%であった。
上記実施例1〜実施例6ではいずれもNDフィルターとして要求される低い反射率内で400nm〜1100nmにおける帯域で十分な平坦性を備えることが確認できた。上記実施例1〜実施例6では400nm〜700nmの帯域のみの平坦性をとってみても評価値は4以内に収まっている。また、実施例7によって400nm〜700nmの帯域に特化させることで非常に平坦性が高く、かつ反射率の低いNDフィルターを得ることができることが確認できた。単体ゲルマニウム(Ge)あるいは単体シリコン(Si)以外の光吸収膜では今回実施例で挙げたニッケル系が他の金属よりも特に良好であるという結果が得られた。
一方、比較例1では平坦性を重視したため反射率は平均値においても最大値においても不良であり、特に長波長側で極めて高くなってしまう傾向となり設計上無理が生じていることが確認できた。また、比較例2では反射率を重視したため平坦性がなく、特に短波長側で透過率の変化量が大きくやはり設計上無理が生じていることが確認できた。
Claims (7)
- 透明な基板の一方の面あるいは両面に複数の光吸収膜と複数の誘電体膜を積層状に成膜させて構成される多層膜NDフィルターにおいて、
前記光吸収膜として単体ゲルマニウム(Ge)及び単体シリコン(Si)の少なくともいずれか一方を使用することを特徴とする多層膜NDフィルター。 - 前記単体ゲルマニウム(Ge)又は前記単体シリコン(Si)以外の光吸収膜として金属材料が使用されることを特徴とする請求項1に記載の多層膜NDフィルター。
- 前記光吸収膜として使用される金属材料はニッケル(Ni)であることを特徴とする請求項2に記載の多層膜NDフィルター。
- 前記光吸収膜として前記単体ゲルマニウム(Ge)及び前記単体シリコン(Si)の両方を使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層膜NDフィルター。
- 前記単体ゲルマニウム(Ge)又は前記単体シリコン(Si)から構成される前記光吸収膜は前記基板に隣接する位置に同単体ゲルマニウム(Ge)又は同単体シリコン(Si)以外の他の前記光吸収膜を間に介在させることなく少なくとも1層の前記誘電体膜を介して配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層膜NDフィルター
- 400〜700nmの波長帯域において反射率が平均4%以下であり、かつこの波長帯域での平坦性が4.0以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多層膜NDフィルター。
- 400〜1100nmの波長帯域において反射率が平均4%以下であり、かつこの波長帯域での平坦性が8.0以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層膜NDフィルター。
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