JP2009262429A - ラインサーマルプリンタ - Google Patents

Abstract

【課題】 ラインサーマルヘッドが異物を噛み込むのを防止することのできるラインサーマルプリンタを提供すること。
【解決手段】 記録用紙２の幅方向の全域に対向するように配設され選択的に発熱可能とされた複数の発熱素子５を備えているラインサーマルヘッド３と、ラインサーマルヘッド３との間に記録用紙２を挟持するプラテンローラ７とを有し、記録用紙２を走行させつつラインサーマルヘッド３の発熱素子５の選択的発熱により挟持位置において記録用紙２に印刷を行うラインサーマルプリンタ１であって、挟持位置より上流側の記録用紙２の上面に接触可能に配置され、記録用紙２の上面上に載置されている異物ＦＢの挟持位置方向への移動を阻止する異物阻止部材を配設したもの。
【選択図】 図１

Description

本発明は、記録用紙の幅方向の全域に対向するように配設され選択的に発熱可能とされた複数の発熱素子の選択的な発熱により印刷を行うラインサーマルヘッドを備えているラインサーマルプリンタに係り、特に、ラインサーマルヘッドが異物を噛み込むのを防止するラインサーマルプリンタに関する。

従来から前述したラインサーマルプリンタは知られている（例えば、特許文献１参照）。

このようなラインサーマルプリンタを図２を参照して説明する。

フレーム３１ａ内には、プラテンローラ３２と、このプラテンローラ３２の上方にラインサーマルヘッド３３が配設されている。このラインサーマルヘッド３３とプラテンローラ３２との間には、記録用紙３４が搬送されている。

また、ラインサーマルヘッド３３は、長尺状のヘッド取付台３５に取り付けられ、このヘッド取付台３５の長手方向の両端部側には、一対のヘッドレバー３６の先端部が取り付けられている。

さらに、ヘッドレバー３６は、図示右端部側がフレーム３１ａの側板に軸止した回動軸３７に支持されており、回動軸３７を支点としてラインサーマルヘッド３３を取り付けた先端側が回動可能になっている。

このラインサーマルプリンタは熱転写プリンタであるためプラテンローラ３２とラインサーマルヘッド３３との間には、リボンカセット３８に収納されたインクリボン３９が引き回しされている。なお、ラインサーマルプリンタが記録用紙として感熱記録紙を使用して印刷を行う場合には、インクリボン３９は必要とされない。

そして、プラテンローラ３２の図示左側には、紙送りローラ４０と圧接ローラ４１とが配設され、この紙送りローラ４０と圧接ローラ４１との間に圧接挟持した記録用紙３４を搬送方向である矢印Ａ方向、またはこれと反対方向の右方向に搬送可能になっている。

また、記録用紙３４の搬送方向におけるヘッド取付台３５の下流側には、断熱材４２を介してリボン剥離部材４３が配設されている。

このような従来のサーマルプリンタ３１による印刷動作を説明すると、ヘッドレバー３６を時計回り方向に回動させて、ラインサーマルヘッド３３をヘッドアップさせた状態で、リボンカセット３８をフレーム３１ａ内に装着する。すると、インクリボン３９がプラテンローラ３２とラインサーマルヘッド３３との間に引き回しされる。

つぎに、紙送りローラ４０と圧接ローラ４１との間に圧接挟持した記録用紙３４を矢印Ａの搬送方向と反対方向に搬送して、ヘッドアップ状態のラインサーマルヘッド３３とプラテンローラ３２との間に搬送する。

そして、記録用紙３４の先端部３４ａが紙送りローラ４０近傍まで搬送されると、記録用紙３４の頭出しが行われて、ラインサーマルヘッド３３がヘッドダウンする。

このヘッドダウンしたラインサーマルヘッド３３の複数の発熱素子を印刷情報に基づいて選択的に発熱させるとともに、記録用紙３４を矢印Ａ方向に搬送することで、インクリボン３９のインクが記録用紙に熱転写されて、記録用紙３４に所望の画像を印刷することができる。

特開２００６−７５４１号公報

しかしながら、記録用紙３４上に、ほこりや砂粒、感熱記録紙のコーティングのような異物があり、この異物が硬質のもので、ラインサーマルヘッド３３に噛み込むことになると、ラインサーマルヘッドに傷がついたりして記録用紙３４上に形成される記録品質が悪くなるおそれがある。

そこで、本発明は、ラインサーマルヘッドが異物を噛み込むのを防止することのできるラインサーマルプリンタを提供することを目的とするものである。

前述した目的を達成するため、本発明のラインサーマルプリンタの特徴は、記録用紙の幅方向の全域に対向するように配設され選択的に発熱可能とされた複数の発熱素子を備えているラインサーマルヘッドと、このラインサーマルヘッドとの間に記録用紙を挟持するプラテンローラとを有し、前記記録用紙を走行させつつ前記ラインサーマルヘッドの発熱素子の選択的発熱により前記挟持位置において記録用紙に印刷を行うラインサーマルプリンタであって、前記挟持位置より上流側の記録用紙上面に接触可能に配置され、記録用紙上面上に載置されている異物の前記挟持位置方向への移動を阻止する異物阻止部材を配設した点にある。

本発明の他のラインサーマルプリンタの特徴は、前記異物阻止部材が、ブラシとされている点にある。

本発明の他のラインサーマルプリンタの特徴は、前記異物阻止部材が、板体とされている点にある。

本発明の他のラインサーマルプリンタの特徴は、前記異物阻止部材が、接地されており、除電機能を有している点にある。

本発明の他のラインサーマルプリンタの特徴は、前記異物阻止部材が、用紙カセットから給紙され走行される記録用紙に対向する位置に配設されている点にある。

本発明のラインサーマルプリンタによれば、異物阻止部材により記録用紙上の異物がラインサーマルヘッドに到達するのを防止することができるので、ラインサーマルヘッドの異物による劣化を防止して、良好な品質の印刷を行うことができる。

図１は、本発明に係るラインサーマルプリンタの要部を示すものであり、本発明に係るラインサーマルプリンタ１は、図中左向きに走行される記録用紙２の幅方向の全域に対向するように配設され選択的に発熱可能とされた複数の発熱素子の選択的な発熱により印刷を行うラインサーマルヘッド３を有している。このラインサーマルヘッド３には、下方に突出している隆起部４が形成されており、この隆起部４には、前記記録用紙２の幅方向に整列配置されている多数の発熱素子５，５…が配設されている。なお、本実施形態において記録用紙は感熱記録紙とされている。

前記ラインサーマルヘッド３はサーマルヘッド取付台６に支持されており、ラインサーマルヘッド３とサーマルヘッド取付台６は、図示しない回動軸を中心としてカム（図示せず）により両方向に回動するようになっている。

前記ラインサーマルヘッド３の下方には、図示しないモータにより矢印Ｂに示す反時計方向に回転駆動されるプラテンローラ７が配設されており、前記ラインサーマルヘッド３は下降位置をとるとき、記録用紙２に圧接し、ラインサーマルヘッド３とプラテンローラ７との間に記録用紙２を挟持するようになっている。

前記記録用紙２は、図１における右側に位置する給紙カセット（図示せず）から給紙ローラ８の駆動により供給されるようになっている。また、記録用紙２の走行方向において前記ラインサーマルヘッド３の下流側には、図示しないモータの駆動により回転駆動される搬送ローラ９およびこの搬送ローラ９に圧接する圧接ローラ１０とが配設されており、記録用紙２は両ローラ９，１０に挟持されて矢印Ｃ方向に走行されるようになっている。

前記サーマルヘッド取付台６の基部６Ａには、前記記録用紙２上に載置されて移動するほこり、砂粒、感熱記録紙のコーティングなどの異物ＦＢがラインサーマルヘッド３に噛み込まれるのを防止するための異物阻止部材としての樹脂製のブラシ１１が垂設されている。このブラシ１１の下端は前記記録用紙２に接触している。また、前記ブラシ１１は前記記録用紙２の走行方向に対し直交する方向に延在しており、このブラシ１１の水平方向における両端は前記ラインサーマルヘッド３の両端と少なくとも等しい位置となるように設定されている。これは、ラインサーマルヘッド３のいずれの部位にも異物ＦＢが噛み込まないようにブラシ１１により異物ＦＢを確実に阻止するためである。

前記異物阻止部材としては、前記ブラシ１１のほか、発泡ウレタン、シリコン、ゴム、樹脂などからなる可撓性を有する板体としてもよい。また、ブラシを導電性部材により形成し、このブラシを接地させておくことにより記録用紙２の電荷を除去するとともに、異物ＦＢを阻止するようにしてもよい。

なお、前記異物阻止部材は、サーマルヘッド取付台６に支持されるものでなくとも、前記給紙ローラ８より下流側の走行される記録用紙２に接触されるものであればよい。また、ラインサーマルヘッド３の発熱素子５から２０ｍｍ以内の距離にあればさらによい。

つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。

給紙ローラ８の駆動により給紙カセット（図示せず）から記録用紙２が供給され、プラテンローラ７から離間しているラインサーマルヘッド３の下方を通過して、回転駆動している搬送ローラ９および圧接ローラ１０間に供給される。すると今度は、両ローラ９，１０の駆動により記録用紙２の初期印刷位置が前記ラインサーマルヘッド３の発熱素子５に対向するまで記録用紙２の走行は続けられる。そして、記録用紙２の初期印刷位置が前記ラインサーマルヘッド３の発熱素子５に対向したら、記録用紙２の走行は一度停止される。

この状態においてラインサーマルヘッド３が下降してプラテンローラ７との間に記録用紙２を挟持し、記録用紙２が再度走行されるとともに、印刷情報に基づいて特定の発熱素子５が選択的に発熱されて記録用紙２を部分的に発色させ、印刷が行われる。

ところで、記録用紙２の走行方向においてラインサーマルヘッド３の上流側には、ブラシ１１が記録用紙２に先端を接触させるようにして配設されているので、もし記録用紙２上に異物ＦＢが載置され、記録用紙２とともにラインサーマルヘッド３に近づくように矢印Ｄ方向に移動したとしても、ラインサーマルヘッド３の長手方向におけるいずれの部位にも異物ＦＢが到達して噛み込まないようにブラシ１１により異物ＦＢを確実に阻止することができる。

以上説明したように、本実施形態のラインサーマルプリンタ１によれば、もし記録用紙２上に異物ＦＢがあったとしても、ブラシ１１により阻止され、ラインサーマルヘッド３に噛み込まれるおそれがないので、ラインサーマルヘッド３の異物ＦＢによる劣化を防止して、良好な品質の印刷を常時行うことができる。

ブラシを導電性部材により形成し、このブラシを接地させておくことにより記録用紙２の電荷を除去するとともに、異物ＦＢを阻止するようにしてもよい。

なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。なお、前述したように、ブラシ１１を導電性部材により形成し、このブラシ１１を接地させておくことにより、記録用紙２の電荷を除去と、記録用紙２上の異物ＦＢをラインサーマルヘッド３に噛み込まないように阻止することができる。

本発明に係るラインサーマルプリンタの実施形態を示す要部の側面図 従来のラインサーマルプリンタの一例を示す側面図

符号の説明

１ ラインサーマルプリンタ
２ 記録用紙
３ ラインサーマルヘッド
４ 隆起部
５ 発熱素子
６ サーマルヘッド取付台
６Ａ サーマルヘッド取付台６の基部
７ プラテンローラ
８ 給紙ローラ
９ 搬送ローラ
１０ 圧接ローラ
１１ ブラシ

Claims (5)

1. 記録用紙の幅方向の全域に対向するように配設され選択的に発熱可能とされた複数の発熱素子を備えているラインサーマルヘッドと、このラインサーマルヘッドとの間に記録用紙を挟持するプラテンローラとを有し、前記記録用紙を走行させつつ前記ラインサーマルヘッドの発熱素子の選択的発熱により前記挟持位置において記録用紙に印刷を行うラインサーマルプリンタであって、
   前記挟持位置より上流側の記録用紙上面に接触可能に配置され、記録用紙上面上に載置されている異物の前記挟持位置方向への移動を阻止する異物阻止部材を配設したことを特徴とするラインサーマルプリンタ。
2. 前記異物阻止部材は、ブラシとされていることを特徴とする請求項１に記載のラインサーマルプリンタ。
3. 前記異物阻止部材は、板体とされていることを特徴とする請求項１に記載のラインサーマルプリンタ。
4. 前記異物阻止部材は、接地されており、除電機能を有していることを特徴とする請求項１ないし請求項３のいずれか１項に記載のラインサーマルプリンタ。
5. 前記異物阻止部材は、用紙カセットから給紙され走行される記録用紙に対向する位置に配設されていることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか１項に記載のラインサーマルプリンタ。

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