JPH10226119A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JPH10226119A
JPH10226119A JP2897297A JP2897297A JPH10226119A JP H10226119 A JPH10226119 A JP H10226119A JP 2897297 A JP2897297 A JP 2897297A JP 2897297 A JP2897297 A JP 2897297A JP H10226119 A JPH10226119 A JP H10226119A
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paper
sheet
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platen
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JP2897297A
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English (en)
Inventor
Hiromoto Kondo
博大 近藤
Tsuneo Yasui
恒夫 安井
Kazuhiko Matsuda
和彦 松田
Masashi Suzuki
正史 鈴木
Akira Sagou
朗 佐郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 張りのない用紙を使った場合でも、用紙をプ
ラテンに対してしっかりと密接させることのできるプリ
ンタを提供すること。 【解決手段】 キャリッジ22の上端に取り付けられた
紙押え装置40は、キャリッジ22に対して固定された
紙押えコロホルダ44、紙押えコロホルダ44に対して
回動可能に取り付けられたコロリンク46、47、コロ
リンク46、47の自由端側に回転自在に取り付けられ
た紙押えコロ48、49、およびコロリンク46、47
を用紙P側へと回動させる圧縮バネ50、51で構成さ
れている。キャリッジ22が矢印A方向へ移動する際
に、その進行方向前方の用紙Pがプラテン30から浮い
た状態になっていたとしても、紙押えコロ48が用紙P
の表面側に接触しつつキャリッジ22とともに移動し
て、用紙Pをプラテン30に密接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドを往復
移動させながら記録を行うプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、記録ヘッドを主走査方向に往
復移動させるとともに、用紙を副走査方向に搬送するこ
とにより、用紙全面に画像を記録可能なプリンタが知ら
れている。この種のプリンタは、一般に、用紙の裏面側
に当接するプラテンと、用紙を挟んでプラテンと対向
し、用紙の表面側に沿って所定方向へ往復移動可能なキ
ャリッジと、用紙をキャリッジの移動方向と交差する方
向へ搬送可能な用紙搬送機構とを備えており、用紙搬送
機構によって搬送される用紙が、プラテンに接触しつつ
搬送されるように設計されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なプリンタの中には、用紙幅が1mを超えるような大型
の用紙を使用可能なものもあるが、一般に、大きな用紙
は面積が大きい割には薄くて張りがないため、プリンタ
の用紙として使用する場合には、搬送時に弛んだ状態に
なりやすく、用紙を全幅にわたってプラテンに密接させ
ることが難しかった。
【0004】そのため、例えば用紙の一部がプラテンか
ら浮いた状態になることも多々あり、そのような場合に
は、プラテンから浮いた部分に記録ヘッドが接触し、用
紙を汚したり、用紙を破ったりすることがあった。ま
た、仮に用紙の汚損や破損には至らない場合でも、例え
ばインクジェットプリンタやレーザプリンタのような、
ノンインパクトタイプのプリンタでは、用紙がプラテン
から浮いた状態のままで記録が行われると、用紙上の本
来あるべき位置に画素が記録されなくなり、この結果、
記録画像に微細な歪が生じて画質が低下するといった問
題もあった。
【0005】さらに、このような問題は、必ずしも大型
の用紙を使った場合に限らず、小型の用紙でも比較的薄
くて張りのないものを使った場合には、まったく同様に
発生する恐れがあった。本発明は、上記問題を解決する
ためになされたものであり、その目的は、張りのない用
紙を使った場合でも、用紙をプラテンに対してしっかり
と密接させることのできるプリンタを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】上述
の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、用紙
の裏面側に当接するプラテンと、前記用紙を挟んで前記
プラテンと対向し、前記用紙の表面側に沿って所定方向
へ往復移動可能なキャリッジと、前記用紙を前記キャリ
ッジの移動方向と交差する方向へ搬送可能な用紙搬送手
段とを備えたプリンタにおいて、前記キャリッジに取り
付けられ、前記キャリッジの移動時に前記用紙の表面側
に接触して、該用紙を前記プラテンに密接させる用紙押
え手段を備えたことを特徴とする。
【0007】このように構成された本発明のプリンタに
よれば、キャリッジに取り付けられた用紙押え手段が、
キャリッジとともに移動し、キャリッジの近傍で用紙の
表面側に接触する。そのため、用紙がプラテンから多少
浮いた状態になっていたとしても、少なくともキャリッ
ジの近傍では、用紙押え手段が用紙を強制的にプラテン
に密接させる。したがって、張りのある用紙はもちろん
のこと、張りのない用紙であっても用紙がプラテンから
浮かなくなるため、用紙と記録ヘッドとの接触が未然に
防止される。また、用紙がプラテンに密接する状態で記
録が行われるため、記録ヘッドと用紙の記録面との距離
が設計通りに維持されることになり、用紙上の画素の記
録位置にずれが生じず、歪のない高品質な画像を記録す
ることができる。
【0008】なお、本発明において、用紙押え手段は、
キャリッジに対して直接取り付けられるものであればも
ちろんよいが、キャリッジと一体に動作するものであれ
ば、キャリッジとの間に何らかの部材を介在させて取り
付けられていても構わない。また、用紙とは、プリンタ
によって画像が記録される記録媒体を意味し、いわゆる
紙はもちろんのこと、プリンタにおける記録媒体として
使用可能なものであれば、用紙の材質等については何ら
限定されない。
【0009】ところで、上記用紙押え手段は、キャリッ
ジの移動時に用紙に接触しつつ移動するが、この接触に
よって用紙に大きな傷を付けるようなものでは困る。そ
こで、例えば請求項2記載のプリンタのように、前記用
紙押え手段の前記用紙と接触する部分が、回転可能に支
持された回転部材によって構成され、該回転部材が、前
記キャリッジの移動時に前記用紙の上を転がりつつ該用
紙に接触するとよい。
【0010】このような構造になっていれば、回転部材
が用紙の上を転がるため、用紙押え手段が用紙を強く擦
るような状態にはならず、用紙に対して傷をつけなくな
る。なお、このような回転部材は、用紙に対して可能な
限り均一な力で接触するものが望ましく、それには、少
なくとも用紙との接触面となる部分について、通常は、
回転部材が用紙の上を転がるときの回転中心から用紙と
の接触点までの距離が一定になる回転体形状(円盤状、
円柱状、円錐状、球状など)とするとよいが、用紙を押
さえることができるのであれば、厳密には回転体形状で
ないもの(例えば多少の歪があるもの)を回転部材とし
て採用しても問題はない。
【0011】また、回転部材の回転中心についても、必
ずしも厳密には限定されないが、望ましくは、請求項3
記載のように、前記回転部材が、前記キャリッジの移動
方向に直交する方向かつ前記用紙の紙面と平行な方向へ
延びる軸線を回転中心として回転可能に配置されている
と、回転部材が用紙の上で引きずられることなく回転
し、しかも、その回転半径を極力短くしてコンパクトな
構造にすることができる。
【0012】なお、請求項3記載のもの以外には、例え
ば特定の回転中心を有さず、どちらの方向へも自由に回
転できるように支持された球状体でも、本発明でいう回
転部材として利用できる。この場合、用紙を用紙搬送方
向へ搬送する際に用紙に回転部材が接触していても、用
紙の移動に合わせて回転部材が回転するので、より一層
用紙に対して傷をつけにくくなる。ちなみに、請求項3
記載の回転部材の場合に、回転部材が用紙搬送時に用紙
に対して傷をつけないようにするには、回転部材の素材
や形状を調整して摩擦を減らす、回転部材と用紙との接
触圧を低くする、用紙と回転部材が接触しない位置まで
キャリッジを移動させてから用紙を搬送する、といった
対策を必要に応じて採用すればよい。
【0013】また、請求項2に記載した回転部材を備え
ない場合でも、例えば柔らかいブラシ状の部分で用紙に
対して接触するなどすれば、用紙に傷を付けることなく
用紙を押さえることができる。但し、上記回転部材を採
用する方が、部品の摩耗を抑制でき、用紙押え手段の耐
用期間が長くなるものと期待される。
【0014】さらに、従来のプリンタでは、例えば用紙
の端部がプラテンから大きく浮いた状態になっている
と、キャリッジが用紙の端部よりも外側の位置から用紙
に対向する位置へと移動する際に、記録ヘッドやキャリ
ッジが用紙の端部に引っかかって用紙を損傷させること
もあったが、上述の如き回転部材を採用する場合には、
請求項4記載のプリンタのように、前記キャリッジまた
は該キャリッジに固定される部材と前記プラテンとが最
も接近する部分の間隔より、前記回転部材の回転半径が
大きく設定されていると、用紙の端部がキャリッジ等に
引っかかる程度までプラテンから浮いていても、回転部
材の回転中心よりはプラテン寄りの位置に用紙の端部が
当接するため、回転部材の回転に伴って、用紙の端部が
回転部材とプラテンとの間へスムーズに導入されるよう
になり、用紙の端部の損傷を防止できる。
【0015】また、請求項4記載の如く構成する以外に
も、例えば請求項5記載のように、前記キャリッジが前
記用紙と対向しない位置から対向する位置へと移動する
際に、前記用紙の端部に当接して、該用紙の端部を前記
プラテンと前記用紙押え手段との間へ案内するガイド部
材を備えていてもよい。
【0016】この場合は、用紙の端部がキャリッジ等に
引っかかる程度までプラテンから浮いていても、ガイド
部材に用紙の端部が当接するため、ガイド部材に沿って
用紙の端部が回転部材とプラテンとの間へスムーズに導
入されるようになり、用紙の端部の損傷を防止できる。
【0017】さらにまた、上記用紙押え手段は、用紙の
厚さによって用紙に接触したりしなかったりするようで
は有効に機能しないが、用紙の厚さが変わる度に接触状
態を調整するのも面倒である。そこで、こうした面倒も
解消するには、請求項6記載のプリンタのように、前記
用紙押え手段の前記用紙と接触する部分が、前記用紙の
紙面と交差する方向へ変位可能で、かつ前記用紙を押圧
する方向へ付勢されているとよい。
【0018】このように構成すれば、用紙の厚さが変わ
っても、用紙押え手段の用紙と接触する部分が、用紙と
の接触を保ったまま、用紙の紙面と交差する方向へ変位
するので、面倒な調整をしなくても確実に用紙を押さえ
ることができる。さて次に、本発明の用紙押え手段は、
用紙のプラテンからの浮きを解消することができれば、
その配設位置や数については特に限定されないが、用紙
への記録を行った直後にその記録部分を強く押さえつけ
るような構造にすると、インクや用紙の種類によって
は、その押さえつけた部分の画像が乱れたり、周囲を汚
したりする可能性もある。
【0019】そこで、そのような場合には、請求項7記
載のプリンタのように、前記用紙押え手段が、前記用紙
の搬送方向について、前記キャリッジに搭載される記録
ヘッドよりも上流側の位置で、前記用紙に接触するとよ
い。こうすれば、常に用紙の幹録部分に用紙押え手段が
接触することになるので、インクや用紙の種類にかかわ
りなく、画質の低下や用紙の汚損を招かない。
【0020】また、用紙押え手段と記録面との接触が起
きても、用紙の汚損等を招きにくいのであれば、請求項
8記載のプリンタのように、前記用紙押え手段が、前記
用紙の搬送方向について、前記キャリッジに搭載される
記録ヘッドよりも上流側および下流側の双方の位置で、
前記用紙に接触するものであってもよい。
【0021】このような構造にすれば、用紙押え手段に
よって直接押さえられた部分に加え、その間の部分で
も、用紙が良好にプラテンに密接するため、用紙と記録
ヘッドとの接触を防止する効果、あるいは画質を改善す
る効果がきわめて高くなる。ちなみに、請求項7または
請求項8に記載の構成以外には、前記用紙押え手段が、
前記用紙の搬送方向について、前記キャリッジに搭載さ
れる記録ヘッドよりも下流側で、前記用紙に接触するも
のを考え得る。このような構造は、用紙押え手段と記録
面との接触が起きても、用紙の汚損等を招きにくい場合
には採用でき、請求項7記載のものと同程度の効果は期
待できる。但し、これらすべてを比較すると、汚損の発
生が起き得ない点では請求項7記載のものが最も優れて
おり、用紙とプラテンとを密接させる効果が高い点では
請求項8記載のものが最も優れている。
【0022】さらに、キャリッジの移動方向について
も、用紙をプラテンに対してよりしっかりと密接させた
い場合には、請求項9記載のプリンタのように、前記用
紙押え手段が、前記キャリッジの移動方向について、前
記キャリッジに搭載される記録ヘッドの両側の位置で、
前記用紙に接触するようにしてもよい。
【0023】このような構造にしても、用紙押え手段に
よって直接押さえられた部分に加え、その間の部分で
も、用紙が良好にプラテンに密接するため、用紙と記録
ヘッドとの接触を防止する効果、あるいは画質を改善す
る効果がきわめて高くなる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
一例を挙げて説明する。実施形態として図1に示すプリ
ンタ1は、常温で固形のインクを熱溶融させ、その液状
になったインクを記録ヘッドから噴射して記録を行う固
形熱溶融性インク型のインクジェットプリンタであり、
しかも、A0サイズの用紙Pを使用可能な比較的大型の
ものである。
【0025】このプリンタ1は、記録機構および用紙搬
送機構等を本体ケース2に内蔵し、本体ケース2の下部
には、キャスター4を有する一対の脚6が取り付けられ
ている。また、本体ケース2の上部には、プリンタ1に
関する各種情報を表示するための表示部8と、各種入力
指示を行うための複数のキーが配列された操作部10が
設けられている。
【0026】また、本体ケース2の下面からは、排紙ト
レイ12が正面側へ突出する形に配設され、記録を終え
た用紙Pは、この排紙トレイ12の上面側に排出され
る。また、本体ケース2の正面側には、上下方向へ操作
可能なペーパーリリースレバー14が配設されている。
このペーパーリリースレバー14を下方へ操作した際に
は、本体ケース2内の用紙搬送機構に用紙Pが挟持さ
れ、一方、ペーパーリリースレバー14を上方へ操作し
た際には、前記用紙搬送機構による用紙Pの挟持が解除
される構造になっている。
【0027】さらに、上記排紙トレイ12の上面には、
用紙合わせマーク16が付されている。この用紙合わせ
マーク16は、用紙Pの側端部の適正な位置を示す印で
ある。上記ペーパーリリースレバー14を操作して用紙
Pの挟持を解除すると、用紙Pを自由に動かせる状態に
なるので、用紙合わせマーク16を基準にして、用紙P
の搬送方向に対する傾きが解消されるように用紙Pを動
かし、用紙P自体の向きと搬送方向との関係、あるいは
用紙Pの先端位置を適正化することができる。なお、こ
のようにして用紙Pの位置を適正化した後は、あらため
てペーパーリリースレバー14を操作すれば、用紙Pが
挟持された状態になり、用紙Pが適正な位置に保持され
る。
【0028】次に、上記本体ケース2の内部の機構につ
いて説明する。本体ケース2の内部には、図2に示すよ
うに、2本のガイドバー20、21が、平行に配置され
た状態でシャーシ(図示略)に対して固定されている。
そして、このガイドバー20、21に、ガイドバー2
0、21に沿って往復移動可能なキャリッジ22が取り
付けられ、周知のように、モータおよびタイミングベル
ト等からなるキャリッジ駆動機構(図示略)に駆動され
て往復移動するように構成されている。また、キャリッ
ジ22には、図3に示すように、インクジェット式の記
録ヘッド24と、記録ヘッド24に供給されるインクの
供給源となるインクタンク26が搭載され、さらに、図
2に示したように、記録ヘッド24およびインクタンク
26を含むインク流路内で、インクを熱溶融させて液状
に保つための熱源となるヒータ28が搭載されている。
ヒータ28は、プリンタ1の電源投入と同時に作動し、
インクを加熱して溶融させるもので、この加熱によりイ
ンクの温度は約80℃に保たれている。
【0029】また、図2および図3に示すように、用紙
Pを挟んで記録ヘッド24と対向する位置にはプラテン
30が配設され、このプラテン30は、用紙Pに裏面側
から接触して用紙Pを適正な位置で支えている。そし
て、用紙搬送機構として、プラテン30の上端側には、
用紙Pを給紙経路側から記録位置へと搬送するための第
1搬送ローラ32および第1押えローラ33が配設さ
れ、また、プラテン30の下方には、用紙Pを記録位置
から排紙経路側へと搬送するための第2搬送ローラ34
および第2押えローラ35が配設されている。第1搬送
ローラ32および第2搬送ローラ34は、周知のよう
に、モータおよびギヤ列からなるローラ駆動機構(図示
略)によって回転駆動されるもので、第1搬送ローラ3
2と第1押えローラ33の間、および第2搬送ローラ3
4と第2押えローラ35との間に挟持した用紙Pを、所
定の用紙搬送方向へと搬送することができる。
【0030】さらに、正面側からみてプラテン30より
も右方には、図2に示すように、一対の巻取りローラ3
6、37間に架け渡されたメンテナンス用紙38が配設
されている。巻取りローラ36、37は、前進/後退可
能な可動フレーム(図示略)によって支持されており、
図2に点線で示すように、記録ヘッド24とメンテナン
ス用紙38とが対向するメンテナンス位置まで記録ヘッ
ド24を移動させた際に、記録ヘッド24に向かって前
進する。この時、メンテナンス用紙38が記録ヘッド2
4のノズル面に接触し、そのノズル面に付着したインク
を吸収するようになっている。
【0031】次に、本発明の特徴部分となる用紙押え手
段について説明する。図2に示すように、本発明の用紙
押え手段に相当する紙押え装置40は、上記キャリッジ
22の上端に取り付けられている。この紙押え装置40
は、図3および図4に示すように、キャリッジ22に対
してネジ42、43で固定された紙押えコロホルダ44
と、紙押えコロホルダ44に対して回動可能に取り付け
られたコロリンク46、47と、コロリンク46、47
の自由端側に回転自在に取り付けられた紙押えコロ4
8、49と、キャリッジ22とコロリンク46、47と
の間に圧縮した状態で配置され、その復元力によりコロ
リンク46、47を用紙P側へと回動させる圧縮バネ
(付勢手段)50、51とで構成されている。紙押えコ
ロ48、49は、図3に示すように、記録ヘッド24に
対向する記録位置よりも用紙搬送方向上流側で用紙Pに
接触している。
【0032】このような紙押え装置40を備えている
と、例えば図4に示すようにキャリッジ22が矢印A方
向へ移動する際に、その進行方向前方の用紙Pがプラテ
ン30から浮いた状態になっていたとしても、紙押えコ
ロ48が用紙Pの表面側に接触しつつキャリッジ22と
ともに移動して、用紙Pをプラテン30に密接させる。
しかも、紙押えコロ48が通過した後は、紙押えコロ4
8が離れるほど再び用紙Pがプラテン30から浮きやす
くなる可能性があるが、キャリッジ22の幅程度の短い
間隔を開けて配置された紙押えコロ49が、引き続いて
用紙Pをプラテン30に密接させる。そのため、少なく
とも2つの紙押えコロ48、49の間の範囲では、用紙
Pが確実にプラテン30に密接する。
【0033】したがって、記録ヘッド24が用紙Pと対
向する位置では、常に用紙Pの浮きが解消され、用紙P
と記録ヘッド24との接触が未然に防止される。また、
用紙Pがプラテン30に密接すると、記録ヘッド24と
用紙Pの記録面(表面)との距離が適正化されるため、
記録ヘッド24から噴射されたインクが、設計通りの弾
道を描いて用紙P上の適正な位置に着弾し、予期した位
置に画素が記録され、その結果、歪のない高品質な画像
を記録することができる。
【0034】また、この紙押え装置40は、圧縮バネ5
0、51により、紙押えコロ48、49を用紙Pに対し
て軽く押し付ける状態で用紙Pに接触しているので、プ
ラテン30と紙押えコロ48、49との間隔を何ら調整
しなくても、種々の厚さの用紙Pに対応することができ
る。
【0035】さらに、この紙押え装置40は、回転自在
な紙押えコロ48、49で用紙Pに接触し、特に、紙押
えコロ48、49は、キャリッジ22の移動方向に直交
する方向へ延びる軸線を回転中心として回転するため、
紙押えコロ48、49が用紙P上をきわめてスムーズに
転がりながら移動し、用紙Pを傷つけるようなことがな
い。また、紙押えコロ48、49の回転中心は、用紙P
の記録面と平行な方向へ延びるものでもあるので、紙押
えコロ48、49は、回転半径のきわめて短いコンパク
トなものになる。
【0036】なお、このプリンタ1において、第1搬送
ローラ32および第2搬送ローラ34によって用紙Pを
搬送する際には、キャリッジ22とともに紙押え装置4
0が用紙Pに対向しない位置にまで移動するように制御
される。そのため、用紙Pの搬送時に紙押え装置40が
用紙Pに傷をつけるといったことも起き得ない。
【0037】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明の実施形態については上記一例以外にも種々
考えられる。以下、有用な変形例について説明する。例
えば、上記紙押え装置40は、特定の回転中心を有する
紙押えコロ48、49によって用紙Pを押さえつけてい
たが、この紙押えコロ48、49に代えて、図5に示す
ように、ボールホルダ54、55により保持されて、い
ずれの方向へも自由に回転可能な紙押えボール56、5
7を設け、この紙押えボール56、57で用紙Pを押さ
えつけるようにしてもよい。こうすれば、紙押えボール
56、57が用紙Pに多少強めに圧接している場合であ
っても、その状態のまま用紙Pを用紙搬送機構によって
搬送すれば、用紙の搬送に合わせて紙押えボール56、
57が回転するので、用紙Pと紙押えボール56、57
が接触しない位置までキャリッジ22を移動させなくて
も、用紙Pに傷がつかない。なお、紙押えボール56、
57を使う方が、より確実に用紙Pの傷を防止できる
が、上述の紙押えコロ48、49であっても、例えば摩
擦係数の小さい材料を選んで作製したり、圧縮バネ5
0、51による付勢力を弱めるなどすれば、用紙Pに接
触した状態のまま用紙Pが搬送されても用紙Pを傷つけ
ないように調整することは可能である。
【0038】また、上記紙押え装置40は、比較的回転
半径の小さい紙押えコロ48、49によって用紙Pを押
さえつけていたが、この紙押えコロ48、49に代え
て、図6に示すように、キャリッジ22側の部材(図6
では記録ヘッド24)とプラテン30とが最も接近する
部分の間隔Gよりも、大きな回転半径Rを有する紙押え
コロ60、61を設けてもよい。このように構成する
と、図6に示すように、キャリッジ22が用紙Pの端部
よりも外側の位置(例えば、上述のメンテナンス位置)
から用紙Pに対向する位置へと移動する際に、用紙Pの
端部が、図示の如く記録ヘッド24に引っかかる程度ま
でプラテン30から浮いていたとしても、紙押えコロ6
0の回転中心よりはプラテン30寄りの位置において用
紙Pの端部が紙押えコロ60に当接するため、紙押えコ
ロ60の回転に伴って、用紙Pの端部が紙押えコロ60
とプラテン30との間へスムーズに導入されるようにな
り、用紙Pの端部とキャリッジ22側の部材との接触に
よる用紙Pの損傷を防止する効果が高くなる。
【0039】あるいは、上記紙押え装置40のように、
比較的回転半径の小さい紙押えコロ48、49によって
用紙Pを押さえつけている場合でも、図7に示すよう
に、薄い金属板を曲折して形成されたガイド部材64を
取り付けて、キャリッジ22が用紙Pと対向しない位置
から対向する位置へと移動する際に、用紙Pの端部がガ
イド部材64に当接してプラテン30と紙押えコロ48
との間へ案内されるように構成すれば、用紙Pの端部と
キャリッジ22側の部材との接触による用紙Pの損傷を
防止する効果が高くなる。なお、図7においては、ガイ
ド部材64を一方の側に設けてあるが、キャリッジ22
の移動範囲に応じて、ガイド部材64を両側に設けても
よいのはもちろんである。
【0040】さらに、上記紙押え装置40は、記録ヘッ
ド24が用紙Pに対向する記録位置よりも用紙搬送方向
上流側で、紙押えコロ48、49を用紙Pに接触させて
いたが、これに加えて、図8に示すように、記録位置よ
りも用紙搬送方向下流側で用紙Pに接触する紙押えコロ
66、67を設けてもよい。図8は側面図であるため紙
押えコロ66、67が重なって表されているが、2つの
紙押えコロ66、67は、紙押えコロ48、49と同様
に、キャリッジ22を挟む両側の位置にそれぞれ配置さ
れている。また、この紙押えコロ66、67は、記録位
置よりも用紙搬送方向上流側にある紙押えコロ48、4
9とは異なり、記録位置を通過した記録済みの用紙Pの
記録面に接触するため、外周部に多数の接触歯が放射状
に突設された拍車によって構成され、接触歯の先で用紙
Pに接触することにより、用紙Pとの接触面積を可能な
限り低減しつつ用紙Pを押さえるようになっている。こ
のように、記録ヘッド24よりも用紙搬送方向上流側お
よび下流側の双方の位置で、用紙Pに接触する構造にす
れば、用紙Pがより良好にプラテン30に密接するた
め、用紙Pと記録ヘッド24との接触を防止する効果、
あるいは画質を改善する効果がきわめて高くなる。
【0041】なお、上記プリンタ1は、固形熱溶融性イ
ンク型のインクジェットプリンタであったが、記録ヘッ
ドが用紙に沿って移動する形式のプリンタであれば本発
明を適用することができる。また、本発明のプリンタに
は、単体で設置されてコンピュータ等の外部機器とケー
ブル等でつながれて使われるような単機能のプリンタは
もちろんのこと、ファクシミリ装置やコピー機などを構
成する記録部として採用されるものもすべて含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態としてのプリンタの外観を示す斜視
図である。
【図2】 上記プリンタの内部構造の要部を示す斜視図
である。
【図3】 上記プリンタの内部構造の要部を側面からみ
た構造図である。
【図4】 紙押え装置の部分を上方からみた構造図であ
る。
【図5】 第1の変形例における紙押え装置の部分を上
方からみた構造図である。
【図6】 第2の変形例における紙押え装置の部分を上
方からみた構造図である。
【図7】 第3の変形例における紙押え装置の部分を上
方からみた構造図である。
【図8】 第4の変形例における紙押え装置の部分を側
面からみた構造図である。
【符号の説明】
1・・・プリンタ、2・・・本体ケース、4・・・キャ
スター、6・・・脚、8・・・表示部、10・・・操作
部、12・・・排紙トレイ、14・・・ペーパーリリー
スレバー、16・・・用紙合わせマーク、20,21・
・・ガイドバー、22・・・キャリッジ、24・・・記
録ヘッド、26・・・インクタンク、28・・・ヒー
タ、30・・・プラテン、32・・・第1搬送ローラ、
33・・・第1押えローラ、34・・・第2搬送ロー
ラ、35・・・第2押えローラ、36,37・・・巻取
りローラ、38・・・メンテナンス用紙、40・・・紙
押え装置、42,43・・・ネジ、44,45・・・紙
押えコロホルダ、46,47・・・コロリンク、48,
49,60,61,66,67・・・紙押えコロ、5
0,51・・・圧縮バネ、54,55・・・ボールホル
ダ、56,57・・・紙押えボール、64・・・ガイド
部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正史 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 佐郷 朗 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙の裏面側に当接するプラテンと、前
    記用紙を挟んで前記プラテンと対向し、前記用紙の表面
    側に沿って所定方向へ往復移動可能なキャリッジと、前
    記用紙を前記キャリッジの移動方向と交差する方向へ搬
    送可能な用紙搬送手段とを備えたプリンタにおいて、 前記キャリッジに取り付けられ、前記キャリッジの移動
    時に前記用紙の表面側に接触して、該用紙を前記プラテ
    ンに密接させる用紙押え手段を備えたことを特徴とする
    プリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプリンタにおいて、 前記用紙押え手段の前記用紙と接触する部分が、回転可
    能に支持された回転部材によって構成され、 該回転部材が、前記キャリッジの移動時に前記用紙の上
    を転がりつつ該用紙に接触することを特徴とするプリン
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のプリンタにおいて、 前記回転部材が、前記キャリッジの移動方向に直交する
    方向かつ前記用紙の紙面と平行な方向へ延びる軸線を回
    転中心として回転可能に配置されていることを特徴とす
    るプリンタ。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載のプリンタ
    において、 前記キャリッジまたは該キャリッジに固定される部材と
    前記プラテンとが最も接近する部分の間隔より、前記回
    転部材の回転半径が大きく設定されていることを特徴と
    するプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    プリンタにおいて、 前記キャリッジが前記用紙と対向しない位置から対向す
    る位置へと移動する際に、前記用紙の端部に当接して、
    該用紙の端部を前記プラテンと前記用紙押え手段との間
    へ案内するガイド部材を備えたことを特徴とするプリン
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    プリンタにおいて、 前記用紙押え手段の前記用紙と接触する部分が、前記用
    紙の紙面と交差する方向へ変位可能で、かつ前記用紙を
    押圧する方向へ付勢されていることを特徴とするプリン
    タ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    プリンタにおいて、 前記用紙押え手段が、前記用紙の搬送方向について、前
    記キャリッジに搭載される記録ヘッドよりも上流側の位
    置で、前記用紙に接触することを特徴とするプリンタ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    プリンタにおいて、 前記用紙押え手段が、前記用紙の搬送方向について、前
    記キャリッジに搭載される記録ヘッドよりも上流側およ
    び下流側の双方の位置で、前記用紙に接触することを特
    徴とするプリンタ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の
    プリンタにおいて、 前記用紙押え手段が、前記キャリッジの移動方向につい
    て、前記キャリッジに搭載される記録ヘッドの両側の位
    置で、前記用紙に接触することを特徴とするプリンタ。
JP2897297A 1997-02-13 1997-02-13 プリンタ Pending JPH10226119A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8322844B2 (en) 2009-04-24 2012-12-04 Seiko Epson Corporation Recording apparatus

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US8322844B2 (en) 2009-04-24 2012-12-04 Seiko Epson Corporation Recording apparatus

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