JPH08192388A - カッター装置 - Google Patents

カッター装置

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JPH08192388A
JPH08192388A JP7003873A JP387395A JPH08192388A JP H08192388 A JPH08192388 A JP H08192388A JP 7003873 A JP7003873 A JP 7003873A JP 387395 A JP387395 A JP 387395A JP H08192388 A JPH08192388 A JP H08192388A
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Hiroyuki Saitou
大享 斉藤
Hideaki Matsuda
秀明 松田
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 媒体面に直交する方向の剛性が低い媒体を切
断しても、その切口が良好な直線性が得られるようにす
る。 【構成】 媒体22を切断するために丸刃(移動刃)35
を固定刃36に沿って移動させると、丸刃35と共に移
動するベアリング44が押え部材連動板38に係合して
それを押し下げるため、押え部材37がブラケット18
と共に下降して媒体22を切断位置近傍に押え付けて固
定する。その際、押え部材連動板38には、媒体22に
対する押え部材37の傾きを規制する傾斜規制部材38
e,38fが設けられていて、それが押え部材37の媒
体22に対する傾きを規制するので、押え部材37が媒
体22を切断方向の全幅に亘って略均一に押え付けた状
態で切断することができるため、直線性に優れた切断が
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば帯状に連続し
て順次印字が行われた長尺紙,布,ラベル等の印字媒体
などの切断媒体(この明細書中では単に「媒体」とい
う)を、移動刃と固定刃とにより所定の長さに切断する
カッター装置に関し、特に媒体面に直交する方向(面外
方向)に対する剛性が低い媒体の切断にも適したカッタ
ー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動刃である丸刃と固定刃と
によって帯状に連続した媒体を順次所定の長さに切断す
るカッター装置として、例えば図16に簡略化して示す
ようなものがある。このカッター装置は、ガイド板1上
を矢示A方向に搬送されて所定の切断位置で停止された
媒体2を、その媒体2の搬送方向に直交する矢示B方向
に一側端2a側から切り込む丸刃3と、その丸刃3の移
動方向に沿ってガイド板1の一端に固定された固定刃4
とによって切断する。
【0003】また、図17の(a),(b)に示すよう
に、モータ5によって矢示J方向に回転される回転刃6
に、軸7によって揺動可能に支持された固定刃8をスプ
リング9の付勢力により押し付け、その回転刃6と固定
刃8の間に挿入した帯状の切断媒体を押し付けるように
しながら所定の長さに切断するカッター装置もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
に示したカッター装置の場合には、切断される媒体2が
薄紙や布ラベル等であるときには、丸刃3と切断される
媒体2との間に生じる切断時の抵抗により、媒体2に図
示のようなZ方向への変形(面外方向の変形)が生じる
ため、その媒体2が捻られながら切断され易い。その結
果、切断された媒体2の切断面の直線性が悪くなって、
きれいな切断面が得られにくいということがあった。
【0005】また、図17の(a),(b)に示したよう
なロータリー方式のカッター装置の場合には、丸刃方式
のカッター装置に比べて切断面の直線性が得やすいが、
媒体を切断する際に丸刃方式のカッター装置に比して大
きな切断抵抗が生じるため、十分な速度で切断を繰り返
し行えるようにするためには、それに見合った大きなパ
ワーの駆動源が必要であり、そのようにすればカッター
装置が大型化してしまうと共に消費電力の増大も招いて
しまうという問題点があった。
【0006】そこで、丸刃と固定刃とを用いたカッター
装置において、切断する媒体の切断面の直線性を高める
試みの一例として、本出願人は先に公開された特開平5
−213514号公報(スタッカ)の中で、押えコロを
使用したカッター装置の例を示している。このスタッカ
を備えた印字装置に設けられているカッター装置は、図
18に示すように、丸刃3を回転自在に支持して矢示C
方向に往復移動するキャリッジ15に、支点11で揺動
可能に支持された押えアーム12の開脚した下端部に押
えコロ13,13を回転自在にそれぞれ設けている。
【0007】そして、その丸刃3を同図で右方へ移動、
あるいは右から左に戻させて、その丸刃3と固定刃4と
によって媒体2を切断する際に、その媒体2を押えコロ
13,13で逃げないように押え付けることによって、
切断抵抗が生じても媒体2が変形しないようにしてい
る。
【0008】ところが、このカッター装置であっても、
切断する媒体に図16にZで示した面外方向の変形を起
こさせる力の方向と、押えコロ13が転動する際に生じ
る摩擦抵抗の方向とが一致するため、媒体の切断時にお
ける変形を抑えて切断面の直線性を得るには十分ではな
かった。また、一般的にこのようなカッター装置が設け
られているサーマルプリンタ等の印字装置においては、
印字する媒体に布ラベル等を使用した場合には、サーマ
ルヘッドにより加熱印字するために媒体とインクリボン
とを密着させる行程、及びリボン剥離プレートによるリ
ボンの剥離行程等で、媒体が静電気を帯び易い。
【0009】さらに、このような布ラベル等は、図16
に矢示Zで示す媒体面に直交する方向の剛性が低いため
搬送の過程において変形し易いので、上下のガイド板
(図16では上側のガイド板の図示を省略している)に
よる逃げを抑える強制力がガイド板の切れ目等で解除さ
れるとそれが変形して、搬送に支障を来し易かった。
【0010】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、媒体面に直交する方向(面外方向)の剛性
が低い媒体を切断しても、その切口が良好な直線性が得
られるようにすることを目的とする。また、切断する媒
体が搬送の段階で静電気をおびても、それをすぐに取り
除いて静電気による搬送不良等の不具合が発生しないよ
うにすることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、上述したようなカッター装置におい
て、切断する媒体を移動刃と固定刃とによる切断位置近
傍で押え付けて固定する押え部材と、媒体を上記切断位
置に搬送する際には押え部材を退避位置へ退避させ、媒
体がその切断位置に搬送されてその媒体を切断する時に
はその媒体を押え付けて固定する位置へ押え部材を移動
させる押え部材移動手段とを設け、その押え部材移動手
段が、移動刃を移動させて媒体を切断する際にその移動
刃と共に切断方向に移動される係合部材と、押え部材を
一体に固定して媒体の切断時に係合部材に係合して移動
刃による切断動作に連動して移動され、押え部材を媒体
を押え付けて固定する位置まで移動させる押え部材連動
部材と、移動刃が停止されて媒体を切断しない位置にあ
る時に押え部材が上記退避位置になるように押え部材連
動部材を係合部材に接する方向に付勢する付勢部材とを
備え、上記押え部材連動部材が、上記固定する位置に移
動された押え部材により押え付けられた媒体に対するそ
の押え部材の傾きを規制する傾斜規制部材を有するよう
にしたものである。
【0012】また、上記カッター装置において、係合部
材を押え部材連動部材と係合する位置と係合しない位置
とに移動可能にすると効果的である。さらに、上記いず
れかのカッター装置において、切断する媒体が移動刃と
固定刃とによる切断位置に搬送される際にはその媒体が
押え部材に接触しないように押え部材と媒体との間に進
出してその押え部材を媒体から隔離して媒体を搬送方向
にガイドし、媒体が切断位置に搬送されて切断される際
には、移動刃による切断動作に連動して後退し押え部材
の隔離を解除する隔離ガイド部材を設けるとよい。
【0013】また、上記いずれかのカッター装置におい
て、押え部材が媒体を押え付けて固定する押付圧力を調
整する押付圧力調整機構を設けるとよい。さらに、上記
いずれかのカッター装置において、押え部材の少なくと
も媒体に接する部位を導電性を有するフェルト,ウレタ
ンフォーム,ゴム,スポンジ等の導電性弾性材で形成す
ると効果的である。
【0014】
【作用】このように構成したカッター装置によれば、切
断位置に搬送された媒体を切断する時には、押え部材移
動手段が押え部材連動部材を移動させることによって押
え部材を移動させて媒体を切断位置近傍に押え付けて固
定するので、媒体面に直交する方向(面外方向)の剛性
が低い媒体を切断するときであっても、その切口は良好
な直線性が得られる。しかも、その押え部材連動部材に
は、固定する位置に移動された押え部材により押え付け
られた上記媒体に対する押え部材の傾きを規制する傾斜
規制部材が設けられていて、それによって押え部材の媒
体に対する傾きが規制されるため、押え部材が媒体を切
断位置の近傍で切断方向の前幅に亘って略均一に押え付
けることができるので、より確実に媒体を切断すること
ができる。
【0015】また、媒体を切断位置に搬送する際には、
押え部材移動手段が押え部材を退避位置へ退避させるの
で、媒体の搬送に支障を来すことがない。そして、押え
部材移動手段は、係合部材と付勢部材も備えているの
で、移動刃を移動させて媒体を切断する動作をさせる
と、その移動刃の移動に伴って係合部材も移動し、それ
が押え部材連動部材に係合してその押え部材連動部材を
押え部材が媒体を押え付けて固定する位置まで移動させ
る。したがって、押え部材を移動刃の移動に伴って移動
させる制御系を設けることなしに、押え部材の移動を移
動刃の移動に連動させることができる。
【0016】また、上記係合部材を、押え部材連動部材
と係合する位置と係合しない位置とに移動可能にすれ
ば、高い剛性を有しているために切断時に媒体を押え付
けて固定する必要のない媒体を切断する場合に、その係
合部材を上記の係合しない位置に移動させることができ
る。さらに、隔離ガイド部材を設けたカッター装置によ
れば、帯電した媒体が押え部材のある位置に搬送されて
も、その媒体の切断位置への搬送時に隔離ガイド部材が
押え部材と媒体との間に進出してその押え部材を媒体か
ら隔離し、さらにその媒体を搬送方向にガイドする。
【0017】したがって、その搬送された媒体が帯電し
ている時であっても、それが押え部材に静電気で貼り付
いたりするのを防止することができる。また、押え部材
が媒体を押え付けて固定する押付圧力を調整する押付圧
力調整機構を設ければ、その機構により使用する媒体の
種類に応じて押付圧力を調整することができるので、過
度の押付圧力を媒体に作用させた場合に媒体が汚れてし
まうのを防止することができる。
【0018】さらに、押え部材の少なくとも媒体に接す
る部位を導電性を有するフェルト,ウレタンフォーム,
ゴム,スポンジ等の導電性弾性材で形成すれば、媒体が
帯電していても、それが押え部材に接することによって
静電気が取り除かれるので、媒体のガイド板等の搬送面
への吸着を防止して円滑な搬送ができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの発明の一実施例であるカッ
ター装置により媒体を切断する前と切断中の状態をそれ
ぞれ示す正面図、図2は同じくその媒体を切断する前と
切断中の状態をそれぞれ示す側面図、図3はそのカッタ
ー装置を搭載した印字装置を示す全体構成図である。
【0020】図3に示す印字装置は、移動刃である丸刃
35と、同図で手前と奥方向で示される切断方向に延び
る固定刃36とを一対有している。そして、その丸刃3
5を固定刃36にバネ等により圧接させながら、図3で
左面上端に位置して切断方向に延びる固定刃36の刃先
に沿ってキャリッジ34を図示しないガイドに沿って移
動させることにより、その間に位置させた帯状に連続す
る長尺紙等の切断すべき媒体22を切断するカッター装
置21を備えている。
【0021】そのカッター装置21は、印字後に所定の
長さに切断する媒体22が、薄紙,布ラベル等の比較的
その媒体面に対して直交する面外方向である矢示Z方向
の剛性が低い媒体であっても、その切断を直線性良く正
確に行えるようにするため、切断する媒体22を丸刃3
5と固定刃36とによる切断位置近傍(図2の(b)に
示す位置)で押え付けて固定する押え部材37を設けて
いる。
【0022】また、このカッター装置21は、押え部材
37をカッター装置21の丸刃35の移動に連動して媒
体22を上記の切断位置近傍で押え付ける位置と、丸刃
35と固定刃36とによる切断位置に媒体22を搬送可
能にする退避位置(図2の(a)に示す位置)とに移動
させる押え部材移動手段を備えている。なお、この押え
部材移動手段については、その詳しい説明を後述する。
【0023】カッター装置21の図3で右方側となる搬
送上流側には、互いにローラが圧接回転する搬送ローラ
対23が設けられていて、さらにその搬送上流側には媒
体22に印字を行うサーマルヘッド24が配設されてい
る。そのサーマルヘッド24は、ライン型のサーマルヘ
ッドであり、サーマルヘッドプレート25の下面に固定
されていて、ヘッドフレーム26に取り付けられている
図示しない加圧部材によってプラテンローラ27に押し
付けられている。
【0024】そして、そのサーマルヘッド24とプラテ
ンローラ27との間に印字を行う媒体22を熱転写リボ
ン28を介して挟み込んで、サーマルヘッド24により
選択的に加熱印字しながらプラテンローラ27を矢示E
方向に回転させ、印字する媒体22上に所定の印字を行
う。そのプラテンローラ27による媒体22の搬送によ
り、熱転写リボン28は供給リボン軸29側から繰り出
され、それがガイド軸30を経てサーマルヘッド24に
より印字されることによって媒体22の上面に密着す
る。
【0025】そして、その熱転写リボン28は、矢示F
方向に回転する巻取り軸31によってその印字に使用さ
れた部分に加えられるテンションと、図3で矢示方向に
回転する搬送ローラ対23の搬送力により媒体22に加
えられるテンションとによってリボン剥離プレート32
により媒体22から剥離され、巻取りガイド軸33を経
て巻取り軸31に巻き取られる。
【0026】一方、印字が行われた媒体22は、搬送ロ
ーラ対23によりカッター装置21に送り込まれる。そ
して、その媒体22を搬送経路上に取り付けられている
図示しない透過型又は反射型センサが検知して出力した
信号、又はその媒体22の搬送量に対応するプラテンロ
ーラ27の回転量のデータを基にして指示される媒体2
2の切断長さに対応する切断タイミングごとに、カッタ
ー装置21の丸刃35を軸43を介して回転可能に保持
しているキャリッジ34が、同図で手前側から奥、及び
奥から手前側に交互に移動されることによって、その移
動式の丸刃35と装置に固定されている固定刃36とに
より媒体22が所定の長さに切断される。
【0027】次に、その切断される媒体22を丸刃35
と固定刃36とによる切断位置に搬送する際には押え部
材37を退避位置に退避させ、切断位置に搬送された媒
体22を切断する際にはその媒体22を押え付けて固定
する位置に押え部材37を移動させる押え部材移動手段
について、主に図1の(a),(b)及び図2の
(a),(b)を参照して詳しく説明する。押え部材3
7は、図1の(a),(b)に示すようにブラケット1
8の下面に固定されていて、そのブラケット18は両端
にそれぞれ長孔18a,18bを形成した取付面を有し
ている。
【0028】その押え部材37は、長孔18a,18b
内に挿通させて左右のバネ受けフレーム47,47とカ
ッターフレーム55(図2も参照)に共に固定した段付
ネジである固定ネジ40,40によって保持されてお
り、固定ネジ40,40に長孔18a,18bの上下の
孔端部がそれぞれ当接する範囲内で上下方向にのみ移動
可能になっている。なお、左右のバネ受けフレーム4
7,47は、下側をカッターフレーム55にネジ53,
53によりそれぞれ締め付け固定している。
【0029】ブラケット18は、丸刃35の移動方向で
ある図1の(a)で左右方向に延設されており、上面に
は押え部材連動部材である押え部材連動板38を長手方
向の中央に対して対称位置に一体に固定している。ま
た、そのブラケット18の左右の取付面とカッターフレ
ーム55との間には、前述したバネ受けフレーム47,
47がそれぞれカッターフレーム55に固定されて設け
られており、その各バネ受けフレーム47の上面とブラ
ケット18の両端付近の下面との間に圧縮コイルバネ3
9,39をそれぞれ装着している。
【0030】そして、その各圧縮コイルバネ39の付勢
力によって、ブラケット18が押し下げ側に外力が作用
しない通常の状態において押し上げられて、長孔18
a,18bのそれぞれ下端側が固定ネジ40に突き当た
る図1の(a)に示す位置になるようにしている。した
がって、この状態において、ブラケット18と共に押し
上げられた位置にある押え部材37と固定刃36との間
の隙間に、図2の(a)に示すように搬送ローラ対23
によって搬送されて下ガイド板41により案内される媒
体22を搬送することができる。
【0031】丸刃35は、軸43に軸受52を介して回
転可能に取付けられていて、その軸43がキャリッジ3
4に固定されている。そのキャリッジ34は、丸刃35
を固定刃36に対して媒体22の切断に適した位置関係
に保つように保持する役目を果たしており、その両側面
を貫通するようにタイミングベルト42が図1の
(a),(b)に示すように固定されている。
【0032】そして、そのタイミングベルト42が、図
示しない駆動源によって正逆両方向に回動されることに
よって、丸刃35がキャリッジ34と共に固定刃36に
沿う図1の(a)で左右方向に往復移動する。丸刃35
を固定した軸43には、丸刃35を移動させて媒体22
を切断する際にその丸刃35と共に切断方向に移動され
る係合部材であるベアリング44が、押え部材連動板3
8に対応させて回転自在に取り付けられている。
【0033】そして、ベアリング44の周面下部が、図
1の(b)に示すように丸刃35を切断側に移動させた
時に、押え部材連動板38の中央部分の一段盛り上った
段部38cに接することによってそれを押し下げ、その
押え部材連動板38の下面に固定している押え部材37
が、切断する媒体22を切断位置近傍で押え付けて固定
するようになっている。したがって、押え部材連動板3
8は、媒体22の切断時にベアリング44に係合して丸
刃35による切断動作に連動して移動され、押え部材3
7を媒体22を押え付けて固定する位置まで移動させ
る。
【0034】また、その押え部材連動板38は、丸刃3
5が図1の(a)に実線と仮想線で示すいずれかの位置
に停止されて媒体22を切断しない位置にある時に、押
え部材37が同図に示す退避位置になるように、付勢部
材であるスプリング39,39によって上面がベアリン
グ44に接する図で上方に付勢されている。したがっ
て、この実施例では、ブラケット18と、押え部材連動
板38と、軸43に取り付けられたベアリング44と、
2個のスプリング39,39とが、媒体を移動刃と固定
刃とによる切断位置に搬送する際には押え部材を退避位
置へ退避させ、媒体を切断位置まで搬送して切断する時
にはその媒体を押え付けて固定する位置へ押え部材を移
動させる押え部材移動手段に相当する。
【0035】このカッター装置21は、切断位置まで搬
送された媒体22を所定の長さに順次切断する際には、
カッターモータ(図示せず)を回転させることによっ
て、タイミングベルト42を回動させ、キャリッジ34
を図1の(a)に実線で示す位置から仮想線で示す位置
まで、あるいはその逆の仮想線で示す位置から実線で示
す位置まで固定刃36の切断方向に延びる刃先に沿って
移動させる。
【0036】そのキャリッジ34の移動により、そのキ
ャリッジ34に固定されている軸43に回転自在に取り
付けられているベアリング44が、押え部材連動板38
の斜面部38aに達すると、そこに転接するベアリング
44によって押え部材連動板38が押し下げられると共
に、その押え部材連動板38の下面に固定されている押
え部材37が押し下げられる。
【0037】そのため、切断位置まで搬送されてこれか
ら切断されようとしている媒体22が、押え部材37に
よって図2の(b)に示すように切断位置近傍となる下
ガイド板41の先端上面部分及び固定刃36の上面に押
し付けられ、それが図1の(b)で左方に移動する丸刃
35により、固定刃36との間で切断される。そして、
その押え部材37による媒体22の押し付けは、図1の
(a)に仮想線で示すようにベアリング44が押え部材
連動板38の斜面38bを通過するまで行われる。
【0038】このように、このカッター装置21は、媒
体22を丸刃35と固定刃36とによって切断する際に
は、その切断される媒体22を押え部材37により切断
位置近傍に押え付けて固定しながら切断を行うので、そ
の切断時に移動する丸刃35による切断抵抗により媒体
22に、その媒体面に対して直交する図3に矢示Zで示
す面外方向に変形させようとする力が作用しても、その
変形を抑えることができる。したがって、このカッター
装置21によって切断された媒体22の切断線は、きれ
いな直線性が得られる。
【0039】ところで、このカッター装置21の押え部
材連動部材である押え部材連動板38は、図4の(b)
に示すように固定する位置に移動された押え部材37に
より押え付けられた媒体22に対するその押え部材37
の傾きを規制する傾斜規制部材38e,38fを有して
いる。
【0040】この傾斜規制部材38e,38fが無い
と、丸刃35で媒体22を切断する際に、押え部材37
による媒体22の押え付けが切断方向の全幅に亘って均
一になりにくいため、媒体22を直線性よく安定して切
断できない恐れがある。その様子を、図5の(a),
(b)及び(c)を使用して説明する。図5の(a)
は、傾斜規制部材が設けられていない押え部材連動板3
8′が上方に付勢されて、押え部材37による媒体22
の押圧が解除された状態を示しており、この状態におい
て媒体22への印字及びその媒体22の搬送が行われ
る。
【0041】次に、図5の(b)及び図5の(c)の順
に切断が進行していくが、その際に図5の(b)に示す
ように丸刃35が図で右から左へ移動していくと、図示
の切断初期の段階では押え部材37は媒体22の右端部
によく密着しているが、左端部は媒体22に対する密着
が不完全な状態になっている。逆に、図5の(c)に示
すように媒体22の切断が完了する直前の段階では、押
え部材37は媒体22の左端部によく密着しているが、
右端部はその密着が不完全な状態になる。
【0042】このように、傾斜規制部材38e,38f
(図4の(a),(b)参照)がないと、媒体22を押え
部材37により固定する位置に押え付けて丸刃35で切
断する際に、その切断初期の段階と切断が完了する直前
の段階で、共に押え部材37が媒体22に対して傾き易
い。そして、その押え部材37に傾きが生じると、押え
部材37による媒体22の切断方向の全幅に亘る押え付
けが均一にならなくなるため、媒体22の固定刃36上
への固定が不完全になって、媒体22を切断した際の切
口の直線性が悪くなり易い。
【0043】しかしながら、この実施例によるカッター
装置は、図4の(a),(b)に示したように、押え部材
連動板38に、媒体22に対するその押え部材37の媒
体22に対する傾きを規制する傾斜規制部材38e,3
8fを設けているので、押え部材37が媒体22を固定
刃36上に全幅に亘って略均一に押え付けるので、媒体
22を直線性よく切断することができる。
【0044】なお、この実施例では、左右の傾斜規制部
材38e,38fを、図6に傾斜規制部材38e側を明
示するようにそれぞれ一対ずつ設けているが、それらは
片側の一個所(同図で右側か左側のいずれか一方)だけ
に設けるようにしてもよい。このように、押え部材連動
板38に傾斜規制部材38e,38fが形成されている
と、丸刃35が図4の(a)に示す位置から図で左方に
移動して切断動作を開始すると、図4の(b)に示すよ
うにベアリング44が押え部材連動板38の段部38c
に当接してそれを押し下げる。それによって、押え部材
連動板38と一体で上下移動する押え部材37が、媒体
22を固定刃36上へ押え付けて固定する図示の位置ま
で移動する。
【0045】その際に、押え部材連動板38が押し下げ
られると、押え部材連動板38には傾斜規制部材38
e,38fが形成されているので、その押え部材連動板
38の下降側への移動が、それぞれ一対設けられている
傾斜規制部材38e,38fのそれぞれ一方が固定刃3
6の上面に、他方がその固定刃36と同一高さに配設さ
れている下ガイド板41(図2の(b)参照)の上面に
それぞれ当接することによって図4の(b)に示す位置
で規制されるため、押え部材37の媒体22と接触する
面と媒体22の上面とが平行になる。したがって、媒体
22を、押え部材37で固定刃36上に全幅に亘って略
均一に押え付けることができるので、媒体22を直線性
よく切断することができる。
【0046】なお、押え部材連動板38の両側に形成す
る傾斜規制部材38e,38fは、下ガイド板41から
の高さを同じくし、媒体22を切断する動作時に押え部
材連動板38がベアリング44によって押し下げられた
ときに、押え部材37が媒体22を固定刃36上に切断
方向の全幅に亘って略均一に押え付けることができるよ
うな位置関係で配設する。
【0047】ところで、図3で説明した印字する媒体2
2に布ラベル等を用いた場合には、その媒体22が印字
工程においてサーマルヘッド24により加圧状態で加熱
された時に熱転写リボン28がその媒体22に密着し、
その後で熱転写リボン28をリボン剥離プレート32に
より剥離させた時などに媒体22が静電気を帯びること
が多い。そして、このような布ラベル等の印字させる媒
体は、その媒体面に対して直交する方向(図3の矢示Z
方向)の剛性が比較的低い。
【0048】したがって、図6に示すように、上ガイド
板45と下ガイド板41とでガイドすることにより上記
の剛性方向に対する媒体22の変形を抑えている時はよ
いが、その上ガイド板45を通過した時点ではその変形
を抑えることができなくなって、図示のように先端側の
上ガイド板45を出た部分が変形し易い。このようにな
ると、その媒体22が押え部材37やその付近の部材等
に接した際に、その押え部材37等の部材の接触面が静
電気により比較的密着し易い性質の材料で形成されてい
る時には、そこに密着してしまうため搬送に支障を来し
易い。
【0049】そこで、この押え部材37やその付近に位
置して媒体22と接する可能性のある部材の媒体22と
の接触部位を、導電性を有するフェルト,ウレタンフォ
ーム,ゴム,スポンジ等の導電性弾性材で単独、あるい
はそれらの材料を2種類以上組み合わせて形成し、それ
を導電体で形成された本体にボディアースしておけば、
上記のように媒体22が帯電したとしても、その静電気
を媒体22が押え部材37等の導電性弾性材に接触した
時に取り除く事ができるので、媒体22の搬送を常に円
滑に行うことができる。
【0050】さらに、この押え部材37の媒体搬送上流
側に、図7に示すような除電ブラシ等の自己放電式除電
器54を設け、それを図8に示すように長手方向を、矢
示A方向に搬送される媒体22の搬送方向に直交する図
で手前と奥方向にすれば、帯電した状態で搬送された媒
体22は、その除電ブラシにより静電気が取り除かれる
ので一層効果的である。
【0051】図9乃至図11は隔離ガイド板を丸刃の移
動に連動させて押え部材を隔離する位置とその隔離を解
除する位置とに移動させる機構を設けたカッター装置の
実施例を示すものであり、図1乃至図4と対応する部分
には同一の符号を付してある。このカッター装置は、図
9に示すように、丸刃35の媒体搬送方向上流側に、隔
離ガイド部材である隔離ガイド板46を設けている。
【0052】その隔離ガイド板46は、切断する媒体2
2が丸刃35と固定刃36(図9では図示を省略してい
るので図2の(a),(b)を参照)とによる切断位置に
搬送される際には、その媒体22が押え部材37に接触
しないように、図10に示すように押え部材37の下側
に進出して押え部材37を媒体22から隔離して媒体2
2を搬送方向にガイドする。
【0053】また、その隔離ガイド板46は、図11に
示すように媒体22が切断位置に搬送されて切断される
際には、丸刃35の移動による切断動作に連動して後退
して押え部材37の隔離を解除する。その隔離ガイド板
46は、側面から見た形状が略コ字状をしており、上部
には図9に示すような上部平面部46fを有していて、
その上部平面部46fの媒体搬送方向下流側の端縁の両
端に傾斜部46g,46hをそれぞれ形成している。そ
して、その隔離ガイド板46は、長穴46d,46eに
相対移動可能に嵌入させたネジ59,59によって、矢
示A及びそれと反対の方向にのみ移動可能になってい
る。
【0054】その隔離ガイド板46は、係合部材である
ベアリング44が押え部材連動板38の傾斜部38aよ
りも外側にあって、丸刃35が媒体22を切断しない位
置にあるとき、及びベアリング44が押え部材連動板3
8の手前側の傾斜部38bよりも外側に位置する時に
は、圧縮コイルバネ61,61の付勢力により、長穴4
6d,46eのそれぞれ媒体搬送方向上流側の孔端が図
示のようにネジ59,59に当接して、図10に示す位
置まで隔離板部46cが突出している。
【0055】そこで、図9に示す位置から矢示G方向に
丸刃35を移動させて媒体の切断を開始させると、軸4
3に取り付けられて軸線方向には図示しない抜け止め防
止部材により移動しないようになっている焼結軸受63
が、隔離ガイド板46の傾斜部46gに当接してそれを
押し退けるため、隔離ガイド板46が矢示Aと反対方向
に移動し、焼結軸受63がその傾斜部46gを過ぎると
隔離ガイド板46の移動が停止される。この時、隔離ガ
イド板46は、図10に示す位置から右方に移動して隔
離板部46cの図で左端側となる先端部分が押え部材3
7よりも右方に位置している。
【0056】そして、その隔離板部46cが押え部材3
7の位置から退避する上記動作と略同時期に、図9に示
すベアリング44が押え部材連動板38の斜面38aに
接してそれを押し下げるため押え部材37が下降し、図
11に示すように下ガイド面71と隔離ガイド板46の
ガイド面46jとの間を通して切断位置まで搬送された
媒体22が、その押え部材37によって切断位置近傍で
押え付けられて固定される。そして、その媒体22を固
定した状態で、丸刃35が図9で矢示G方向に移動して
媒体22を所定の長さに直線性よく切断し、ベアリング
44が押え部材連動板38の斜面38bに達するとブラ
ケット18と共に押え部材37が上昇して媒体22の押
し付けを解除する。
【0057】さらに、丸刃35が移動し続けることによ
り、焼結軸受63が隔離ガイド板46の傾斜部46hに
達すると、隔離ガイド板46全体が圧縮コイルバネ61
の付勢力により突出して、図10に示すように隔離板部
46cが再び押え部材37を遮蔽する位置に戻る。
【0058】このように、ソレノイド等の駆動手段を用
いなくても、押え部材37の上下動作及び隔離ガイド板
46の進退動作を丸刃35の切断動作と連動させること
ができ、それによって印字後の媒体22をカッター装置
の切断位置に搬送する際には、押え部材37が隔離ガイ
ド板46の隔離板部46cによって完全に遮蔽されるの
で、媒体22が例え帯電しているときであっても、それ
が押え部材37に静電気により貼り付いてしまうような
ことなしに確実に搬送される。
【0059】そして、このカッター装置においても、図
1乃至図8の実施例で説明したカッター装置と同様に、
押え部材連動板38に、押え部材37により押え付けら
れた媒体22に対するその押え部材37の傾きを規制す
る傾斜規制部材38e,38fを、両端部に一対ずつ形
成している。
【0060】したがって、押え部材連動板38が押し下
げられると、傾斜規制部材38e,38fが図11に示
すように下ガイド面71(固定刃36及び下ガイド板4
1の上面で構成される)に当接して、その押え部材連動
板38の下降側への移動が図示のように規制されるの
で、押え部材37の媒体22と接触する面と媒体22の
上面とが平行になる。したがって、媒体22を、押え部
材37で固定刃36上に全幅に亘って略均一に押え付け
ることができるので、媒体22を直線性よく切断するこ
とができる。
【0061】図12は媒体を押え部材により押える押え
力を調整できるようにしたカッター装置の実施例を示す
正面図であり、図1と対応する部分には同一の符号を付
してある。この実施例では、搬送される媒体の搬送方向
に直交する幅方向に延びる押え部材連動板38の両端部
にネジ孔を形成し、そこにつまみネジ67,67を螺入
させ、その各つまみネジ67,67の先端側をブラケッ
ト18の両端部にそれぞれ固定した各ブッシュ68,6
8内に嵌入させている。
【0062】そして、その各つまみネジ67のブッシュ
68の上下の面に対応する位置に止め輪69と70をそ
れぞれ取り付けて、つまみネジ67が抜け落ちないよう
にし、下面に押え部材37を固定したブラケット18の
上に押え部材連動板38を保持している。したがって、
両側のつまみネジ67,67を同一方向に同量回転させ
れば、ネジ部が螺合する押え部材連動板38が図12で
上下方向にそのつまみネジ67の回転量に応じた分だけ
移動するので、押え部材連動板38の上面38cから押
え部材37の下面までの距離Cを任意に変更することが
できる。
【0063】この距離Cの調整を行うことにより、押え
部材37の下降限の位置を変えることができるので、そ
れによって押え部材37が媒体22を押え付けて固定す
る押付圧力を調整することができる。なお、この押え部
材37が媒体22を押え付ける際に、押え部材37が媒
体に接してから更に押し下げられる押し付け変位量は、
ベアリング44によって押し下げられた押え部材連動板
38のZ方向の移動量から、その押え部材連動板38を
押し下げる前の時点での押え部材37の下面と下ガイド
面71(図10参照)との間のクリアランスを差し引
き、それに媒体22の厚さを加えたものとなる。
【0064】この実施例では、押え部材連動板38と一
体で上下移動することにより押え部材連動部材の一部と
して機能するブラケット18に、図4の(a),(b)等
で説明した傾斜規制部材38e,38fと同様な傾斜規
制部材18e,18fを形成している。したがって、こ
の実施例においても、前述した各実施例と同様にその傾
斜規制部材18e,18fによって、押え部材37の下
面の媒体に対する傾きを規制することができる。
【0065】しかしながら、この実施例では、傾斜規制
部材18e,18fの高さ(突出量)をあまり高めに設
定すると、つまみネジ67によって押え部材37による
媒体22の押付圧力を調整しようとしても、傾斜規制部
材18e,18fが下ガイド面71(図10の(a),
(b)参照)に早く当接してしまい、それによって上記
押付圧力を調整できなくなってしまうので、傾斜規制部
材18e,18fはその高さを低めに設定するとよい。
なお、傾斜規制部材は、前述した実施例と同様に押え部
材連動板38側に形成すれば、ブラケット18と押え部
材37の調整位置に関係なく傾きを規制する機能を有す
ることは言うまでもない。
【0066】次に、図13乃至図15を参照して、丸刃
による切断動作に連動して押え部材により媒体を押え付
ける動作を解除可能な切換機構を備えたカッター装置の
実施例について説明する。なお、図13乃至図15にお
いて図2の(a),(b)と対応する部分には同一の符
号を付してある。この実施例は、図2の(a),(b)
で説明した実施例に対し、ベアリング44を、押え部材
連動板38と係合する位置と係合しない位置とに移動可
能にした切換機構を有し、丸刃35を支持した軸43に
装着したベアリング44を軸線方向に沿って位置を変更
できるようにした点のみが異なる。
【0067】すなわち、図13に示すように、軸43に
ベアリング44を矢示Kの軸線方向に移動可能に嵌入さ
せると共に、その軸43に径方向に貫通孔43aを形成
し、その貫通孔43a内にボールプランジャ73を嵌入
させて固定し、その先端のボール73aは図示しないス
プリングによって軸43の外周面から常に突出側に付勢
されている。
【0068】そして、同図にベアリング44を実線で示
すように、それがボールプランジャ73のボール73a
の図で右側に接触あるいは近接する位置に位置決めされ
るように、軸43の先端部に止め輪72を環状溝内に嵌
入させている。また、そのベアリング44を、図13に
実線で示す位置から図で左方側へ移動させたときに、そ
れがボールプランジャ73のボール73aを押し下げて
同図に仮想線で示す位置まで移動して、ボール73aの
左側に接触あるいは近接する位置に位置決めされるよう
に、軸43に形成した環状溝内に止め輪74を嵌入させ
ている。
【0069】このように、ベアリング44を軸43の軸
線に沿って移動可能にし、それを図13に実線で示す位
置にしたときに、図14に示すように押え部材連動板3
8と係合してそれを押し下げる位置になるようにし、図
13に仮想線で示す位置にしたときに図15に示すよう
に押え部材連動板38と係合しない位置となるようにす
れば、ベアリング44の位置を上記いずれかを選ぶこと
によって、丸刃35による媒体の切断動作に連動して押
え部材37により媒体22を切断位置近傍に押え付ける
動作を行わせたり、その連動動作を解除したりすること
ができる。
【0070】以上、各実施例では、移動刃が回転する丸
刃である場合について説明したが、切断する媒体の面に
対して傾斜した角度で鋭利な刃を固定刃に沿って移動さ
せて切り込んでいく回転しない移動刃を備えたカッター
装置であっても、この発明は同様に適用することができ
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるカ
ッター装置によれば、次に記載する効果を奏する。請求
項1のカッター装置によれば、移動刃が媒体を切断する
際に切断抵抗により媒体がその媒体面に直交する面外方
向へ変形されようとしても、その媒体を切断する際には
押え部材がその媒体を切断位置近傍で押え付けて固定し
てその変形を規制するので、上記の方向に変形しやすい
剛性の低い媒体を切断する時であっても、切口が直線性
に優れた良好な切断ができる。しかも、その押え部材と
一体の押え部材連動部材には、切断する媒体に対する押
え部材の傾きを規制する傾斜規制部材が設けられている
ので、その媒体を押え部材により切断方向の全幅に亘っ
て略均一に押え付けた状態で切断することができるた
め、より直線性に優れた切断ができる。
【0072】また、押え部材による媒体の押え付け動作
を移動刃による切断動作に連動させることができるの
で、装置の制御系に新たに押え部材を切断動作のタイミ
ングに合わせて移動させる制御系を付加したり、その押
え部材を移動させるためのアクチュエータ等を付加した
りしなくて済むので、制御系が簡単になると共にアクチ
ュエータが不要になる分だけ安価にできる。
【0073】請求項2のカッター装置によれば、係合部
材の位置を変えるだけの簡単な操作で、媒体の種類に応
じて押え部材の押し付け動作を選択的に行うことができ
るため、切断時に押え部材で固定する必要のない高い剛
性を有する媒体を使用する時には、その押え部材を動作
させないなど、使用する媒体の種類に見合った動作を自
由に選ぶことができる。
【0074】請求項3のカッター装置によれば、帯電し
た媒体の押え部材への静電気による張り付きを防止する
ことができるので、印字後の媒体を円滑に搬送すること
ができる。
【0075】請求項4のカッター装置によれば、押え部
材の媒体への押付圧力を調整することにより、使用する
媒体の種類に応じた最適な押付圧力にすることができる
ので、過度な押付圧力によって生じる媒体の汚れ等の不
具合をなくすことができる。
【0076】請求項5のカッター装置によれば、帯電し
た媒体から静電気を効率よく取り除く事ができ、媒体の
静電気による搬送面等への張り付き等の不具合を防止し
て円滑な搬送をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカッター装置により
媒体を切断する前と切断中の状態をそれぞれ示す正面図
である。
【図2】同じくその媒体を切断する前と切断中の状態を
それぞれ示す側面図である。
【図3】そのカッター装置を搭載した印字装置を示す全
体構成図である。
【図4】押え部材連動板38の傾斜規制部材38e,3
8fの働きにより媒体を直線性よく切断できる様子を説
明するための概略図である。
【図5】押え部材連動板38′に傾斜規制部材が設けら
れていないと媒体を全幅に亘って均一に押え付けること
ができなくなって切り口の直線性が悪くなる様子を説明
するための概略図である。
【図6】布ラベル等の剛性の比較的低い媒体が上ガイド
板45を通過した時点で変形する様子を説明するための
拡大図である。
【図7】帯電した媒体の静電気を取り除くための除電ブ
ラシの一例を示す斜視図である。
【図8】図7の除電ブラシをカッター装置に装着した状
態を示す概略図である。
【図9】隔離ガイド板を丸刃の移動に連動させて移動さ
せる機構を設けたカッター装置の実施例を示す斜視図で
ある。
【図10】図9のカッター装置で隔離ガイド板が押え部
材を隔離した状態を示す側面図である。
【図11】同じくその隔離ガイド板が押え部材の隔離を
解除した状態を示す側面図である。
【図12】媒体を押え部材により押える押え力を調整で
きるようにしたカッター装置の実施例を示す正面図であ
る。
【図13】丸刃による切断動作に連動して押え部材によ
り媒体を押え付ける動作を解除可能な切換機構を備えた
カッター装置の実施例を示す正面図である。
【図14】同じくその切換機構を媒体を押え付ける動作
側にセットした状態を示す概略図である。
【図15】同じくその切換機構を解除側にセットした状
態を示す概略図である。
【図16】従来の移動する丸刃と固定刃とによって媒体
を切断するカッター装置の一例を示す斜視図である。
【図17】従来の回転刃に揺動可能に支持された固定刃
を押し付けてその間に挿入した切断媒体を切断するカッ
ター装置の例を正面と縦断面の2面で示した図である。
【図18】従来の丸刃を移動させて固定刃とによって媒
体を切断する際に媒体が逃げないように押えコロ13を
設けたカッター装置の例を示す正面図である。
【符号の説明】
18:ブラケット 18e,18f,38e,38f:傾斜規制部材 22:媒体 35:丸刃(移動刃) 36:固定刃 37:押え部材 38:押え部材連動板 44:ベアリング 46:隔離ガイド板 67:つまみネジ 60,61:圧縮コイルバネ 73:ボールプランジャ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動刃と切断方向に延びる固定刃とを少
    なくとも一対有し、前記移動刃を前記固定刃に圧接させ
    ながら該固定刃の切断方向に延びる刃先に沿って移動さ
    せることによりその間に位置させた媒体を切断するカッ
    ター装置において、 切断する媒体を前記移動刃と固定刃とによる切断位置近
    傍で押え付けて固定する押え部材と、媒体を前記切断位
    置に搬送する際には前記押え部材を退避位置へ退避さ
    せ、媒体が前記切断位置に搬送されて該媒体を切断する
    時にはその媒体を押え付けて固定する位置へ前記押え部
    材を移動させる押え部材移動手段とを設け、 前記押え部材移動手段が、前記移動刃を移動させて媒体
    を切断する際に該移動刃と共に切断方向に移動される係
    合部材と、前記押え部材を一体に固定して媒体の切断時
    に前記係合部材に係合して前記移動刃による切断動作に
    連動して移動され、前記押え部材を媒体を押え付けて固
    定する位置まで移動させる押え部材連動部材と、前記移
    動刃が停止されて媒体を切断しない位置にある時に前記
    押え部材が前記退避位置になるように前記押え部材連動
    部材を前記係合部材に接する方向に付勢する付勢部材と
    を備え、 前記押え部材連動部材が、前記固定する位置に移動され
    た前記押え部材により押え付けられた前記媒体に対する
    該押え部材の傾きを規制する傾斜規制部材を有すること
    を特徴とするカッター装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカッター装置において、
    前記係合部材を、前記押え部材連動部材と係合する位置
    と係合しない位置とに移動可能にしたことを特徴とする
    カッター装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のカッター装置にお
    いて、切断する媒体が前記移動刃と固定刃とによる切断
    位置に搬送される際には該媒体が前記押え部材に接触し
    ないように該押え部材と媒体との間に進出してその押え
    部材を媒体から隔離して該媒体を搬送方向にガイドし、
    媒体が前記切断位置に搬送されて切断される際には、前
    記移動刃による切断動作に連動して後退し前記押え部材
    の隔離を解除する隔離ガイド部材を設けたことを特徴と
    するカッター装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    カッター装置において、前記押え部材が媒体を押え付け
    て固定する押付圧力を調整する押付圧力調整機構を設け
    たことを特徴とするカッター装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    カッター装置において、前記押え部材の少なくとも媒体
    に接する部位を導電性を有するフェルト,ウレタンフォ
    ーム,ゴム,スポンジ等の導電性弾性材で形成したこと
    を特徴とするカッター装置。
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