JP2009262409A - 回転繰出式筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定案内筒と、端面にカム傾斜面を有し少なくともカム傾斜面の一方端に係止凹部を有した回転カム筒と、前記カム傾斜面に当接するカム突片を外周面上に備えた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を有した回転繰出式筆記具において、係止凹部のカム傾斜面に連接した側の係止突部の高さを低く抑え、摺動押圧子のカム突片の先端部が係止突部を乗越えるには、回転カムを回転させるのに従来より大きなトルクが必要となる構造とする。
【解決手段】回転カム筒15の係止凹部21の横断面において、カム突片16の先端部16aが当接する回転カム筒15の係止突部22の当接側壁面23の外径縁部24で当接するように、当接側壁面23とカム突片16の側壁面16bとの離間距離が外径縁部24から内径縁部25に向かうにしたがって拡がるように設ける。
【選択図】図7
【解決手段】回転カム筒15の係止凹部21の横断面において、カム突片16の先端部16aが当接する回転カム筒15の係止突部22の当接側壁面23の外径縁部24で当接するように、当接側壁面23とカム突片16の側壁面16bとの離間距離が外径縁部24から内径縁部25に向かうにしたがって拡がるように設ける。
【選択図】図7
Description
本発明は、回転繰出式筆記具に関する。
従来、軸筒内に、固定案内筒と、該固定案内筒の内部に、端面にカム傾斜面を有し該カム傾斜面の一方端に係止凹部と係止突部を有した、固定案内筒に対して回転可能に組み込まれた回転カム筒と、カム突片を前記カム傾斜面に当接し、固定案内筒に対して回転不能に組み込まれた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を備え、回転カム筒の回転にともないカム突片がカム傾斜面を移動することで摺動押圧子が前後動して、摺動押圧子の前方に配した筆記体も連動して前後動し、カム突片が係止突部を乗越えて係止凹部に係合することで、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態を維持してなる回転繰出式筆記具は、実開平3−36488号公報等により開示されており、知られている。
前記回転繰出式筆記具における繰出機構ついて、図を用いて簡単に説明するが、筆記具としてボールペンを例にあげて説明する。図1に示すように、摺動押圧子17はコイルスプリング8により後方に付勢されて軸筒2内に収容したボールペンレフィル7の後端に連接している。摺動押圧子17はボールペンレフィル7を介して後方側(図1において右側方向)に常時押圧された状態となっている。回転カム筒15の回転にともない摺動押圧子17のカム突片16が回転カム筒15のカム傾斜面14に沿って移動することで、摺動押圧子17は前後動する。摺動押圧子17が前進すると、摺動押圧子17の前方に配したボールペンレフィル7も前進し、ボールペンレフィル7のチップ先端19を軸筒2の先端開口部20から突出させ、摺動押圧子17のカム突片16の先端部16aが係止凹部21に係合することで、筆記中にボールペンレフィル7へ押圧力がかかっても、ボールペンレフィル7が後退してチップ先端19が軸筒2の先端開口部20に没入するのを防止している。摺動押圧子17が後退すると、ボールペンレフィル7も後退してチップ先端19が軸筒2内に没入する。
図6は、回転カム筒のカム傾斜面に対する摺動押圧子のカム突片の移動を説明するためのカム傾斜面の概略展開図であるが、係止凹部21には、筆記中のボールペンレフィル7への押圧力によりボールペンレフィル7が後退してチップ先端19が軸筒2内に容易に没入しないように、係止凹部21とカム傾斜面14との間に係止突部22を設けてある。摺動押圧子17のカム突片16が係止突部22を乗越えることでカム傾斜面14に移動可能となる。従来、カム傾斜面14は軸心に沿った方向に延びて形成されており、カム突片16が係止突部22を乗越える際は、図12(回転カム筒15の係止凹部21の横断面を示す)に示すように、カム突片16の先端部16aが当接する回転カム筒15の係止突部22の当接側壁面23の内径縁部25に当接するようになっていた。
ところで、係止突部22における高さ:H(係止凹部21における軸心に沿った方向の底壁面21aから係止突部22の先端までの距離、図6を参照。)が低いと、容易にカム突片16が係止突部22を乗越えてしまい、筆記中のボールペンレフィル7の後退の防止効果が得られない。逆に高さが高すぎると、十分な前記防止効果が得られる反面、ボールペンレフィル7のチップ先端19を軸筒2先端開口部20から突出させて維持する際に、カム突片16が係止突部22を乗越える際の衝撃が手に伝わったり、作動音がしたりして操作感が悪くなるという問題があり、高級感に欠けるものとなってしまう。従来の前記したような回転式の繰出機構を有した回転繰出筆記具においては、筆記中の筆記体への押圧力により筆記体が後退して筆記先端部が軸筒の先端開口部に没入するのを防止するために、係止突部における高さを高くし、摺動押圧子のカム突片の先端部が係止突部を乗越える際の、作動音や操作感に係る性能を犠牲としていたのが現状である。
こうした、回転カムの回転にともない摺動押圧子のカム突片が回転カム筒のカム傾斜面に沿って移動する構造において、回転操作がスムーズにいくように摺動コマとカム傾斜面の接触部の摩擦抵抗を減少させることを目的とする考案が、実公平4−42153号「複式筆記具」公報により開示されている。本考案に開示されている技術は、従来は円筒カム(回転カム)14´のカム傾斜面13´の角張った内縁点β´と摺動コマ(摺動押圧子)7´の突出部(カム突片)24´の傾斜した後端面25´がくい込み合って接触し滑らかな滑りが生せずガイド筒5´に対する円筒カム14´の回転が損なわれ重くなる傾向にあるという問題を解決するために(公報の第3頁の第5欄第27行目〜32行目に記載)、「円筒カムのカム傾斜面における任意の位置の外縁点と同一位相にある内縁点とを結ぶ線を、その外縁点と円筒カムの中心点とを結ぶ線に対しθ1 ゜だけ内側に傾け、且つ、円筒カムが接触する各摺動コマの突出部の傾斜した後端面と、その後端面の外縁点と円筒カムの中心とを結ぶ線となす角度を上記のθ1 に対し略同一に設定する。」と、いうものである。
前記考案は回転操作がスムーズなるようにしたものである。これに対し本発明は、摺動押圧子のカム突片が係止突部を容易に乗越えないように、係止突部の高さ(係止凹部における軸心に沿った方向の底壁面から係止突部の先端までの距離)を高くすることなく、乗越える際の抵抗が増ようにするもので、前記考案と技術が相違するものである。
実開平3−36488号公報
実公平4−42153号公報
本発明は前記事実に鑑み、軸筒内に、固定案内筒と、該固定案内筒の内部に、端面にカム傾斜面を有し該カム傾斜面の一方端に係止凹部と係止突部を有した、固定案内筒に対して回転可能に組み込まれた回転カム筒と、カム突片を前記カム傾斜面に当接し、固定案内筒に対して回転不能に組み込まれた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を備え、回転カム筒の回転にともないカム突片がカム傾斜面を移動することで摺動押圧子が前後動して、摺動押圧子の前方に配した筆記体も連動して前後動し、カム突片が係止突部を乗越えて係止凹部に係合することで、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態を維持してなる回転繰出式筆記具において、摺動押圧子のカム突片の先端部が係合する回転カム筒に形成した係止凹部のカム傾斜面に連接する側の係止突部の高さを低くしても、従来と同様な、筆記中の筆記体への押圧力により筆記体が後退して筆記先端部が軸筒の先端開口部に没入するのを防止する防止効果が得られる回転繰出式筆記具を得るものである。
本発明は、
「1.軸筒内に、固定案内筒と、該固定案内筒の内部に、端面にカム傾斜面を有し該カム傾斜面の一方端に係止凹部と係止突部を有した、固定案内筒に対して回転可能に組み込まれた回転カム筒と、カム突片を前記カム傾斜面に当接し、固定案内筒に対して回転不能に組み込まれた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を備え、回転カム筒の回転にともないカム突片がカム傾斜面を移動することで摺動押圧子が前後動して、摺動押圧子の前方に配した筆記体も連動して前後動し、カム突片が係止突部を乗越えて係止凹部に係合することで、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態を維持してなる回転繰出式筆記具において、前記係止突部を、カム突片が係止凹部から離脱する際にカム突片の側壁面が係止突部の当接側壁面の外径側の近傍で当接するように設けたことを特徴とする回転繰出式筆記具。
2.前記係止突部の当接側壁面を、カム突片の側壁面との離間距離が外径縁部から内径縁部に向かうにしたがって拡がるように設けた、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。
3.前記係止凹部のカム突片が当接する当接壁面の部分に、外径側の一部を残して内径側に開口した凹溝を設け、係止突部の部分に、外径側の一部を残して前記凹溝に連接した切欠部を設けてなる、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。
4.前記係止凹部および係止突部の壁面を、外径側から内径側に向かうにしたがって回転カム筒の後方側に傾斜させてなる、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。」
である。
「1.軸筒内に、固定案内筒と、該固定案内筒の内部に、端面にカム傾斜面を有し該カム傾斜面の一方端に係止凹部と係止突部を有した、固定案内筒に対して回転可能に組み込まれた回転カム筒と、カム突片を前記カム傾斜面に当接し、固定案内筒に対して回転不能に組み込まれた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を備え、回転カム筒の回転にともないカム突片がカム傾斜面を移動することで摺動押圧子が前後動して、摺動押圧子の前方に配した筆記体も連動して前後動し、カム突片が係止突部を乗越えて係止凹部に係合することで、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態を維持してなる回転繰出式筆記具において、前記係止突部を、カム突片が係止凹部から離脱する際にカム突片の側壁面が係止突部の当接側壁面の外径側の近傍で当接するように設けたことを特徴とする回転繰出式筆記具。
2.前記係止突部の当接側壁面を、カム突片の側壁面との離間距離が外径縁部から内径縁部に向かうにしたがって拡がるように設けた、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。
3.前記係止凹部のカム突片が当接する当接壁面の部分に、外径側の一部を残して内径側に開口した凹溝を設け、係止突部の部分に、外径側の一部を残して前記凹溝に連接した切欠部を設けてなる、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。
4.前記係止凹部および係止突部の壁面を、外径側から内径側に向かうにしたがって回転カム筒の後方側に傾斜させてなる、前記1項に記載の回転繰出式筆記具。」
である。
本発明の回転式繰出式筆記具は前記したような構造なので、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部から没入させる際に、摺動押圧子のカム突片は係止突部の外径側の当接側壁面に当接するので回転中心点からの距離が長くなり、回転カム筒を回転させるためのトルクが増加し、係止突部の高さを従来の回転繰出式筆記具より低くしても、筆記中の筆記体への押圧力により筆記体が後退して筆記先端部が軸筒の先端開口部に没入してしまうことがない。また、高さを低くすることで、摺動押圧子のカム突片が係止突部を乗越える際の作動音も低減することができる。
本発明の回転繰出式筆記具は、従来の固定案内筒と、回転カム筒と、摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を有した回転繰出式筆記具において、回転カム筒のカム傾斜面に連接して設けた係止突部を、摺動押圧子のカム突片が係止凹部から離脱する際に、係止突部の当接側壁面の外径側の近傍で当接するように設ける。
本発明の実施例を図面を用いて説明する。本実施例では回転繰出式筆記具としてボールペンレフィールを軸筒内に収容した回転繰出式ボールペンに適用した例を示すが、本発明はボールペンに限定されるものではない。図中、同じ部材、同じ箇所を示す場合は、同じ符号を付してある。図1は、本発明の実施例における回転繰出式ボールペンの、一部断面を省略した縦断面図である。図2は、図1における回転繰出機構の部分の拡大縦断面図である。図3は、図2における回転繰出機構の各部材を、分解して一直線上に配置した状態を示す拡大図である。図4は、図3における各部材の側面を断面した縦断面図である。図5は、回転カム筒に摺動押圧子を組付けた状態を示す拡大図である。図6は、回転カム筒のカム傾斜面に対する摺動押圧子のカム突片の移動を説明するためのカム傾斜面の概略展開図である。図7は、本発明の第1の実施例を示し、摺動押圧子のカム突片の回転カム筒の係止凹部への係合状態を示す説明図である。図8は、本発明の第2の実施例を示し、回転カム筒の係止凹部の壁面に凹溝を設けた状態を示した回転カム筒の先端部分の拡大断面図である。図9は、本発明の第2の実施例を示し、摺動押圧子のカム突片の回転カム筒の係止凹部への係合状態を示す説明図である。図10は、本発明の第3の実施例を示し、図4における回転カム筒の係止凹部の壁面の状態を示した拡大部分図である。図11は、本発明の第3の実施例を示し、摺動押圧子のカム突片の回転カム筒の係止凹部への係合状態を示す説明図である。
本発明の回転繰出式ボールペン1は、図1に示すように、従来と同様に軸筒2を前軸2aと後軸2bとで構成してある。前軸2aと後軸2bは、前軸2a内に挿入する前円筒部3と外方に露出するリング状の突出部4と後軸2b内に挿入する後円筒部5とで構成された接続金輪6を介して着脱自在に連接している。接続金輪6の前円筒部3を前軸2a内に挿入し、前円筒部3に形成した雄ねじ部3を前軸2aの内壁面に形成した雌ねじ部2aaに螺着しさらに接着して取付けてある。後円筒部5には、後軸2bに挿入する挿入部5aと後軸の内径より小径な外径の小径円筒部5bが形成してあり、小径円筒部5bの後端(図1において右側端)には雄ねじ部5baを設けてある。後軸2bは、挿入部5aを挿入することで前軸2aに対して着脱自在に挿着してある。後軸2bは接続金輪6に対して回転可能としてある。
軸筒2内にはボールペンレフィル7を、コイルスプリング8により後軸2bの後端側方向(図において右側方向)に付勢して収容してある。後軸2bにはクリップ9を装着してある。
後軸2bの後端内には、後軸2bの後端開口部2baより外方に突出したねじ部10aを有した駆動筒10を配してあり、ねじ部10aに頭冠11を螺着して、該頭冠11を後軸2bの後端に設けてある。前軸2aに対して後軸2bを回転することにより、後軸2b内において駆動筒10も連動して回転する。
後軸2b内には、図2〜図5に示すような、従来の回転式の繰出機構と同様の回転回転式の繰出機構を設けてある。繰出機構は、軸心に沿った方向に延びた貫通孔12を有し両端を開口した固定案内筒13と、端面にカム傾斜面14を有した回転カム筒15と、前記貫通孔12と係合するカム突片16を外周面上に備えた摺動押圧子17とで構成されている。図3および図4に示すように、回転カム筒15は、後方(図3において右側方向)に固定案内筒13の後方(図3において右側方向)の開口部13aから外方に突出可能な外径を小径とした突出部15aを設けてあり、その後端(図において右側)には雄ねじ部15abを設けてある。この回転カム筒15を、図2に示すように、突出部15aを固定案内筒11の後方の開口部13aから外方に突出させて固定案内筒13に挿入し、突出した突出部15aに、内壁に前記雄ねじ部15abに螺着可能な雌ねじ部18aを有した接続筒18を、雄ねじ部15abに雌ねじ部18aを螺子嵌合して被覆し、さらに接続筒18と突出部15aを、等間隔の4カ所にポンチ:Pして固着してある。回転カム筒15が固定案内筒13内を前後に移動しないように、かつ回転可能に配設してある。
回転カム筒15の前方端には、図5に示すように、回転カム筒15のカム傾斜面14に当接するカム突片16を有した摺動押圧子17を、カム突片16の軸心に沿った方向の先端(図5において右側)を回転カム筒15のカム傾斜面14に当接させ、カム突片16を固定案内筒13に形成した貫通孔12に係合させて、固定案内筒13内に配設してある(図2を参照)。回転カム筒15が回転することで、摺動押圧子17のカム突片16の先端が回転カム筒15のカム傾斜面14上を移動し、カム突片16が固定案内筒13に形成した貫通孔12に係合しているので、摺動押圧子17は回転カム筒15に連動して回転することなく、固定案内筒13内を前後動する。
固定案内筒13の前方端部(図1において左端)には、接続金輪6の小径円筒部5bの後端(図1において右端)に設けた雄ねじ部5baに螺着可能な雌ねじ部13bを有してあり、雄ねじ部5baに雌ねじ部13bを螺着して、固定案内筒13を接続金輪6に連接している。前記した後軸2bの回転に連動して回転可能に後軸2b内に配設した駆動筒10は、回転カム筒15の突出部15aを被覆して取付けられた接続筒18を圧入して連接しており、駆動筒10の回転に連動して接続筒18も回転可能としてある。
ボールペンレフィル7の後方は固定案内筒13内に収容しており、後端を摺動押圧子17の接続端部17aに当接させてある。
動作について説明すると、従来と同様に、後軸2bを前軸2に対して回転すると、駆動筒10も回転し、接続筒18を介して回転カム筒15も回転する。この時、固定案内筒13は前軸2aに連接しており回転することはない。回転カム筒15の回転にともない、摺動押圧子17のカム突片16の後端がカム傾斜面14を移動することで、摺動押圧子17のカム突片16が固定案内筒13の貫通孔12に係合しているので、摺動押圧子17は固定案内筒13に対して前後動し、ボールペンレフィル7のチップ先端19を、前軸2aの先端開口部20より出没させる。
図6は、回転カム筒のカム傾斜面に対する摺動押圧子のカム突片の移動を説明するためのカム傾斜面の概略展開図であるが、その図に基づいて説明すると、摺動押圧子17のカム突片16の軸心に沿った方向の先端(図6おいて右端)は、回転カム筒15のカム傾斜面14に当接し、カム突片16の先端がカム傾斜面14に沿ってカム傾斜面14上を移動することで、カム突片16は軸心に沿った方向に前後動し、摺動押圧子(図示せず)が固定案内筒(図示せず)内を前後動する。カム傾斜面14には、ボールペンレフィル7のチップ先端19が前軸2aの先端開口部20より突出した際に、その状態を維持するために、カム突片16の先端部16aが係合する係止凹部21を設けてある。
本発明に基づく新たな構造は、この係止凹部21において、該係止凹部21のカム傾斜面14に連接した側の係止突部22の形状に係るものである。本発明の第1の実施例では、回転カム筒15の係止凹部21の横断面において、摺動押圧子17のカム突片16の先端部16aがカム傾斜面14を移動して係止突部22を乗越えて一旦係止凹部21に係合し、再度係止突部22を乗越えてム傾斜面14に移動する際に、図7に示すように、カム突片16の先端部16aが当接する回転カム筒15の係止突部22の当接側壁面23の外径縁部24で当接するように、当接側壁面23とカム突片16の先端部16aの側壁面16bとの離間距離が外径縁部24から内径縁部25に向かうにしたがって拡がるように設けたものである。
摺動押圧子17のカム突片16の先端部16aが係止凹部21に係合し、係止突部22を乗越えてカム傾斜面14に移動する際には、カム突片16の先端部16aの側壁面16bは係止突部22の当接側壁面23の外径縁部24で当接する。
図8および図9に示す第2の実施例は、回転カム筒15の係止凹部21の当接壁面26の部分に、外径側の一部を残して内径側に開口した凹溝27を設け、係止突部22の部分に、外径側の一部を残して前記凹溝27に連接した切欠部28を設けたものである。切欠部28における係止突部22の突出高さ:Hは、0mm以下となる。
摺動押圧子17のカム突片16の先端部16aが係止凹部21に係合し、係止突部22を乗越えてカム傾斜面14に移動する際に、カム突片16の先端部16aの側壁面16bは係止突部22の当接側壁面23の、切欠部28で構成される段部縁部29に当接する。
図10および図11に示す第3の実施例は、係止凹部21および係止突部22における壁面を、図10に示すように、外径側から内径側に向かうにしたがって回転カム筒の後方側(図10において右側方向)に傾斜させたものである。
摺動押圧子17のカム突片16の先端部16aが係止凹部21に係合し、係止突部22を乗越えてム傾斜面14に移動する際に、カム突片16の先端部16aの側壁面16bは係止突部22の当接側壁面23側の外径縁部24で当接する。
固定案内筒と、端面にカム傾斜面を有し少なくともカム傾斜面の一方端に係止凹部を有した回転カム筒と、前記カム傾斜面に当接するカム突片を外周面上に備えた摺動押圧子とからなる回転式の繰出機構を有した回転繰出式筆記具において、軸筒内に収納した筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部から突出した状態から没入させる際に、後軸を前軸に対して回転させるのに必要なトルクを大きくしたい場合や、回転操作時における操作音を低減したい場合に利用することができる。
1 回転繰出式ボールペン
2 軸筒
7 ボールペンレフィル
10 駆動筒
12 貫通孔
13 固定案内筒
14 カム傾斜面
15 回転カム筒
16 カム突片
16a 先端部
16b 側壁面
17 摺動押圧子
21 係止凹部
22 係止突部
23 当接側壁面
24 外径縁部
25 内径縁部
26 当接壁面
27 凹溝
28 切欠部
2 軸筒
7 ボールペンレフィル
10 駆動筒
12 貫通孔
13 固定案内筒
14 カム傾斜面
15 回転カム筒
16 カム突片
16a 先端部
16b 側壁面
17 摺動押圧子
21 係止凹部
22 係止突部
23 当接側壁面
24 外径縁部
25 内径縁部
26 当接壁面
27 凹溝
28 切欠部
Claims (4)
- 軸筒内に、固定案内筒と、該固定案内筒の内部に、端面にカム傾斜面を有し該カム傾斜面の一方端に係止凹部と係止突部を有した、固定案内筒に対して回転可能に組み込まれた回転カム筒と、カム突片を前記カム傾斜面に当接し、固定案内筒に対して回転不能に組み込まれた摺動押圧子とで構成された回転式の繰出機構を備え、回転カム筒の回転にともないカム突片がカム傾斜面を移動することで摺動押圧子が前後動して、摺動押圧子の前方に配した筆記体も連動して前後動し、カム突片が係止突部を乗越えて係止凹部に係合することで、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態を維持してなる回転繰出式筆記具において、前記係止突部を、カム突片が係止凹部から離脱する際にカム突片の側壁面が係止突部の当接側壁面の外径側の近傍で当接するように設けたことを特徴とする回転繰出式筆記具。
- 前記係止突部の当接側壁面を、カム突片の側壁面との離間距離が外径縁部から内径縁部に向かうにしたがって拡がるように設けた、請求項1に記載の回転繰出式筆記具。
- 前記係止凹部のカム突片が当接する当接壁面の部分に、外径側の一部を残して内径側に開口した凹溝を設け、係止突部の部分に、外径側の一部を残して前記凹溝に連接した切欠部を設けてなる、請求項1に記載の回転繰出式筆記具。
- 前記係止凹部および係止突部の壁面を、外径側から内径側に向かうにしたがって回転カム筒の後方側に傾斜させてなる、請求項1に記載の回転繰出式筆記具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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