JP2009260115A - 炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ステップバンチング防止のためのカーボン保護膜への不純物の混入とカーボン保護膜及び炭化珪素ウエハに生じる欠陥を低減させて、かつカーボン保護膜の形成からアニール処理に至る工程を一つの製造装置内で連続して行うことを可能にする炭化珪素半導体装置の製造方法を提供し、炭化珪素半導体装置の品質の安定と歩留まりの向上並びに製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】 酸素を含む炭化水素ガスを供給して、減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハ24の全表面にカーボン保護膜6を形成する工程と、酸素を含む炭化水素ガスの供給ガスを停止し不活性ガスを供給して、減圧下でカーボン保護膜6が形成された炭化珪素ウエハ24にアニール処理を行う工程とを、一つの成膜兼アニール装置で連続して行えるようにした。
【選択図】図9

Description

この発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関し、特にアニール処理の際に炭化珪素ウエハの表面に形成されるステップバンチングの防止に係る炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素(SiC)は、従来の珪素(Si)に比べ高い耐電圧特性を有する炭化珪素半導体装置が製作可能であり、次世代の高電力用半導体装置として期待されている。このような炭化珪素を用いて炭化珪素半導体装置を製造する際に、炭化珪素基板上にエピタキシャル結晶成長させた炭化珪素層からなる炭化珪素ウエハに対して、導電型及び導電度を制御するために、n型やp型となる不純物をイオン注入し、イオン注入後に、注入イオンを活性化し、かつイオン注入により形成された結晶欠陥を回復するために、炭化珪素ウエハをアルゴン(Ar)等の不活性ガスの雰囲気で、高温に曝すアニール処理工程がある。このようなアニール処理は、炭化珪素ウエハを用いた場合、特性を安定にするために、なるべく高温で処理した方がよく、通常1500℃以上、望ましくは1600℃以上で処理される。
このように、炭化珪素ウエハを高温でアニール処理した場合、炭化珪素ウエハの構成元素である珪素(Si)と炭素(C)との蒸発条件が相違することや結晶軸が傾斜していることにより、炭化珪素ウエハ面内で珪素と炭素の蒸発量が異なるために、炭化珪素ウエハの表面にステップバンチングと呼ばれる凹凸面が形成される。
このステップバンチングは、アニール処理後に炭化珪素ウエハの表面上にゲート酸化膜を形成する際や、このゲート酸化膜上にゲート電極を形成する際の支障となる。例えば、炭化珪素ウエハとゲート酸化膜又はゲート酸化膜とゲート電極の境界面が凹凸となることにより、密着性の低下やリーク特性の劣化などが生じる可能性がある。
このため、従来より、ステップバンチングを防止或いは低減する提案がなされている。
例えば、特許文献1では、炭化珪素ウエハの表面上にダイヤモンドライクカーボン膜や有機膜を形成し、この膜をアニール処理の際の珪素及び炭素の蒸発を防止する保護膜としている。
特許文献2では、イオン注入側の炭化珪素ウエハの表面上に、スパッタリング法を用いてカーボン膜を形成し、このカーボン膜を、アニール処理の際の珪素及び炭素の蒸発を防止する保護膜としている。
特許文献3では、炭化珪素ウエハを真空中で熱処理することにより、炭化珪素ウエハ表面から珪素原子を蒸発させて、炭化珪素ウエハ表層部にカーボン層を形成し、このカーボン層を、アニール処理の際の珪素及び炭素の蒸発を防止する保護膜としている。
特許第3760688号公報 特開2005−353771号公報 再公表特許WO2005/076327
しかしながら、特許文献1から3に示す方法を利用して、炭化珪素半導体装置を製造しようとした場合、次に示すような課題がある。
特許文献1の方法では、保護膜として、レジストを炭化させたもの又はダイヤモンドライクカーボン膜を用いている。レジストには、光学活性や密着性を向上させるために、炭素と水素以外の元素が多く含まれている。これらの炭素、水素以外の元素は、レジストを炭化させて得られた保護膜中に不純物として残留するため、アニール処理の際に、不純物が蒸発又は飛散して、炭化珪素半導体装置に対する汚染源となる。またこの保護膜は、炭化珪素ウエハとの密着性に乏しく、容易に剥がれる場合があり、これもまた炭化珪素半導体装置に対する汚染源となる。またレジスト膜の炭化工程による不均一性やレジストに含まれる不純物により、保護膜内にピンホールなどの欠陥が生じる場合がある。またダイヤモンドライクカーボン膜は、通常、スパッタリング法やプラズマCVD法を用いて形成するため、膜形成の際に、これらの製造装置を構成する材料(例えば、アルミやステンレスなどの金属材料)の一部が飛散する場合がある。それらが不純物として飛散して炭化珪素半導体装置に対する汚染源となる。
特許文献2の方法では、スパッタリング法を用いて形成したカーボン膜を保護膜として用いているため、膜形成の際に、スパッタリング装置を構成する材料(例えば、アルミやステンレスなどの金属材料)の一部が飛散する場合がある。それらが不純物として飛散して炭化珪素半導体装置に対する汚染源となる。
特許文献3の方法では、炭化珪素ウエハ表層部に保護膜であるカーボン層を形成する際に、イオン注入した領域とそうでない領域で段差が生じる。この段差は、アニール処理後のゲート酸化膜形成やゲート電極形成の際の支障となる。例えばリーク特性が劣化する。また、この段差の防止のため、化学機械研磨法などを用いて段差を除去する場合は、研磨装置などの新たな製造装置が必要になるため、製造工程及び製造コストが増加する。
また、特許文献1から3の方法では、保護膜は、例えばイオン注入側の炭化珪素ウエハ面など、炭化珪素ウエハの一方面上のみに形成される。このように、炭化珪素ウエハの一方面上のみに保護膜を形成した場合、アニール処理の際に、炭化珪素ウエハ内部に生じる温度勾配や炭化珪素ウエハと保護膜との熱膨張係数の相違により、不均衡な熱応力が炭化珪素ウエハに生じるため、炭化珪素ウエハに結晶欠陥が生じる。
以上示したような問題は、炭化珪素半導体装置の特性を不安定にすると共に、製造工程のおける歩留まり低下や製造コスト上昇の要因となる。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、保護膜への不純物の混入と保護膜及び炭化珪素ウエハに生じる欠陥を低減させて、かつ保護膜の形成からアニール処理に至る工程を一つの製造装置内で連続して行うことを可能にする炭化珪素半導体装置の製造方法を提供するものである。これにより炭化珪素半導体装置の品質の安定と歩留まりの向上並びに製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることを目的とするものである。
この発明に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、成膜兼アニール炉内に酸素を含む炭化水素ガスを供給し、減圧下で前記酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜を形成する工程と、前記カーボン保護膜形成の後、前記酸素を含む炭化水素ガスの供給を停止して、前記成膜兼アニール炉内に不活性ガスを供給し、減圧下で前記カーボン保護膜が形成された前記炭化珪素ウエハにアニール処理を行う工程とを含むことを特徴とするものである。
この発明によれば、酸素を含む炭化水素ガスを供給して、所定の減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜を形成する工程と、酸素を含む炭化水素ガスの供給ガスを停止して不活性ガスを供給して、所定の減圧下で、カーボン保護膜が形成された炭化珪素ウエハにアニール処理を行う工程とを、一つの成膜兼アニール装置内で一貫して行うことを可能にしたので、不純物の少ない高純度で欠陥も少ない良質なカーボン保護膜が得られ、また炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜を形成するので、炭化珪素ウエハに不均衡な熱応力が生じることがなくなるため、炭化珪素ウエハに生じる結晶欠陥を低減することができ、さらにイオン注入の有無による炭化珪素ウエハに段差が生じることも無く、加えて、成膜兼アニール装置で、カーボン保護膜の形成とアニール処理を行えるようにしたので、製造工程及び製造装置の簡略化を図ることができる。これにより、炭化珪素半導体装置の品質の安定と歩留まりの向上並びに製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることができる。
実施の形態1
この発明の実施の形態1に係る炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。ここでは、一例として、パワーMOSFET(Power Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の製造方法を、図1から図8を参照して説明する。
まずn型(第1導電型)の半導体基板1の一方面上に、エピタキシャル結晶成長法を用いて、炭化珪素からなるn型(第1導電型)の炭化珪素層2を形成する(図1)。半導体基板1としては、例えば、n型の炭化珪素基板が好適である。この半導体基板1と炭化珪素層2でもって炭化珪素ウエハを構成する。
次に炭化珪素ウエハの表面内、具体的には炭化珪素ウエハを構成する炭化珪素層2の表面内の所定の間隔に離間した部位に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、p型(第2導電型)のウェル領域3を選択的に形成する(図2)。炭化珪素層2内でp型となる不純物としては、例えばボロン(B)あるいはアルミニウム(Al)が挙げられる。イオン注入後、レジストは除去される。
次に、それぞれのウェル領域3の表面内に、レジストをマスクとして不純物をイオン注入して、n型(第1導電型)のソース領域4を選択的に形成する(図2)。ウェル領域3内でn型となる不純物としては、例えばリン(P)あるいは窒素(N)が挙げられる。イオン注入後、レジストは除去される。
次に、ウェル領域3の表面内に、レジストをマスクとして、p型(第2導電型)の不純物をイオン注入して、ソース領域4の周囲に隣接して、p型(第2導電型)のコンタクト領域5を形成する(図2)。ここではコンタクト領域5の不純物濃度は、ウェル領域3の不純物濃度より相対的に濃くなるように設定される。ウェル領域3内でp型となる不純物としては、例えばボロン(B)あるいはアルミニウム(Al)が挙げられる。イオン注入後、レジストは除去される。
次に、エタノールやメタノールなどの酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜6を形成する(図3)。
次に、全表面上にカーボン保護膜6が形成された炭化珪素ウエハに対し、アルゴン(Ar)などの不活性ガス雰囲気でアニール処理を行う。これにより、注入イオンが電気的に活性化され、かつイオン注入により形成された結晶欠陥が回復する。
アニール処理の後、カーボン保護膜6を、酸素(O)雰囲気で除去する。酸素プラズマを用いて除去してもよい。
このように炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜6を形成するので、アニール処理の際に、炭化珪素ウエハ表面にステップバンチングが発生することがない。カーボン保護膜6を除去した後の炭化珪素ウエハ表面の凹凸をAFMで測定したところ、カーボン保護膜6がない場合は、数10nm程度の凹凸が炭化珪素ウエハの全面に発生するのに対して、カーボン保護膜6を形成した場合は、1nm以下の凹凸となり、その効果が確認できた。また不純物の少ない高純度なカーボン保護膜6が形成されるため、炭化珪素半導体装置を汚染することがない。さらに、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜が形成されるので、アニール処理の際に炭化珪素ウエハに生じる不均衡な熱応力が改善され、炭化珪素ウエハに生じる歪みが低減される。そのため炭化珪素ウエハの結晶に生じる欠陥が低減される。
次に、カーボン保護膜6が除去された炭化珪素ウエハの一方面上、具体的にはイオン注入された側の炭化珪素ウエハ上に、熱酸化法によって二酸化珪素(SiO)からなるゲート酸化膜7を形成する(図4)。この工程で形成されるゲート酸化膜7は熱酸化膜である。
次に、ゲート酸化膜7上に、化学気相成長法によりポリシリコン膜を形成した後、不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットエッチング法あるいはRIEなどによるドライエッチング法により除去してゲート電極8を形成する(図5)。
次に、ゲート酸化膜7及びゲート電極8の表面上に、TEOSガスを用いた化学気相成長法により、二酸化珪素(SiO)からなる層間絶縁膜9を形成する(図6)。この工程で形成される層間絶縁膜9はTEOS酸化膜である。
次に、レジストをマスクとして、ウェットエッチング法あるいはRIEなどによるドライエッチング法により、コンタクト領域5及び一部のソース領域4が露出するようにして、層間絶縁膜9及びゲート酸化膜7を除去する(図7)。その後、レジストも除去される。
次に、層間絶縁膜9及びゲート酸化膜7が除去され露出したコンタクト領域5及びソース領域4上に、例えばスパッタリングなどの物理気相成長法により導電膜を形成する。その後、層間絶縁膜9の表面上に形成された導電膜の不要部分を、レジストをマスクとして、ウェットエッチング法あるいは反応性イオンエッチングなどによるドライエッチング法により除去して、コンタクト領域5及び一部のソース領域4上に、ソース電極(第1の主電極)10を形成する(図8)。ソース電極10は、コンタクト領域5及びソース領域4に電気的に接続されている。ソース電極10となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
最後に、炭化珪素ウエハの裏面上にスパッタリングなどの物理気相成長法により、導電膜からなるドレイン電極(第2の主電極)11を形成する(図8)。ドレイン電極11となる材料としてはニッケル(Ni)やアルミニウム(Al)が挙げられる。
以上により、この発明の実施の形態3に係る炭化珪素半導体装置であるパワーMOSFETの主要部が完成する。
次に、この発明の実施の形態1に係る特徴的な工程について説明する。特徴的な工程は、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行う工程であり、この発明では、これらの工程を同一の製造装置内で連続して処理する方法を提供する。
図9は、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行うのに適している成膜兼アニール装置の概略図である。
図9において、20はカーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行うための成膜兼アニール装置である。成膜兼アニール装置20は、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜6を形成してアニール処理するための成膜兼アニール炉21、成膜兼アニール炉21に接続され、エタノールやメタノールなどの酸素を含む炭化水素ガスやアルゴンなどの不活性ガスを成膜兼アニール装置21内に導入するためのガス導入管22、成膜兼アニール炉21に接続され、成膜兼アニール炉21内を排気するためのガス排気管23、成膜兼アニール炉21のほぼ中央に内設され、炭化珪素ウエハ24の周縁部、例えば、周縁部の少なくとも3箇所を支持し、かつバッチ処理するための複数の炭化珪素ウエハ24を所定間隔で配設するカーボンからなる基板保持具25、基板保持具25の周囲に設けられ、複数の炭化珪素ウエハ24を均一に加熱するためのカーボンヒータからなるヒータ26、ヒータ26の周囲に設けられ、ヒータ26の熱を均一にして専ら炭化珪素ウエハ24に供給するカーボン製の断熱材27、成膜兼アニール炉21の周囲に設けられ、ヒータ26を高周波誘導加熱するための高周波コイル28から構成されている。
次に、成膜兼アニール装置20で、炭化珪素ウエハ24に対し、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を連続して行う方法について、図9及び図10を参照し説明する。ここで、図10は、炭化珪素ウエハ24に対し、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行う際の炭化珪素ウエハ24の処理温度を示し、図中、実線が、この実施の形態1に係る処理温度を示す。
まず、カーボン保護膜6の形成方法について説明する。
始めに、図9に示すような複数の炭化珪素ウエハ24が配設された基板保持具25を、成膜兼アニール炉21に配設した後、成膜兼アニール炉21内の残存酸素を極力無くすために、成膜兼アニール炉21内を、ガス排気管23から真空に排気する。
次に、成膜兼アニール炉21内に、ガス導入管22からアルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガスをキャリアガスとして供給する。この時、成膜兼アニール炉21内の圧力は減圧状態とする。なお成膜兼アニール炉21内の圧力は、1.33×10Pa(100Torr)以下、好ましくは6.67×10Pa(50Torr)以下、より好ましくは1.33×10Pa(10Torr)以下とすることが望ましい。成膜兼アニール炉21内の圧力は、ガス排気管23からの排気量を変えて調整する。このような減圧下で、炭化珪素ウエハ24に対する処理温度を、成膜温度である850℃から1000℃の範囲(図10中T1)になるように加熱する。なお、圧力の最低値は、成膜兼アニール炉21内へのガスの流入量と、成膜兼アニール炉21内からのガスの最大排気量で決定される。
炭化珪素ウエハ24に対する処理温度が成膜温度に到達した後、不活性ガスを停止又は流した状態で、エタノールやメタノールなどの酸素を含む炭化水素ガスをガス導入管22から供給し、前述した減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解し、炭化珪素ウエハの全表面上に所定の厚さのカーボン保護膜6を形成する。図10中t1〜t2が成膜時間に相当する、ここで所定の厚さは、保護膜としての効果が生じる1nm以上で、炭化珪素ウエハに加わる温度負荷及び炭化珪素ウエハに生じる温度差によりひび割れを生じない1000nm以下がよく、より好ましくは、膜厚制御が容易な10nm以上、500nm以下がよい。
このように酸素を含む炭化水素ガスを熱分解して形成されるカーボン保護膜6は、高純度の炭化水素ガスを用いることが出来るため、不純物の少ない高純度で良質なカーボン保護膜6が形成される。ここで良質とはグラファイト化が進んだ状態を指す。また、炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成するため、バッチ式の膜形成処理が可能である。具体的には、成膜兼アニール炉21内に、炭化珪素ウエハ24の全表面上に均一にカーボン保護膜6が形成可能な間隔でもって、炭化珪素ウエハ24を複数枚(例えば1ロット分)配置することにより、一括した膜形成処理が可能である。これによりスループットが向上する。
また、減圧下において成膜処理を行うので、ヒータ26の熱が効率良く炭化珪素ウエハ24に吸収される。このためカーボン保護膜6は、主に、成膜兼アニール炉21内で高温部となる炭化珪素ウエハ24に対して形成され、成膜兼アニール炉21内の他の部分は、形成されにくい。これは、成膜兼アニール装置20の汚染防止とメンテナンス性の向上に繋がる。
なお、カーボン保護膜6を形成する際、炭化珪素ウエハ24は動かないように基板保持具25に支持される。そのため、支持されている炭化珪素ウエハ24と基板保持具25の接触部(例えば、炭化珪素ウエハ24の周縁部)においては、カーボン保護膜6が形成されない、又は形成されにくい。しかしながら、このような接触部の領域は、炭化珪素ウエハ24の全領域に対して小さいものであり、この発明の効果を何ら阻害しない。従って、この発明において、カーボン保護膜6が全表面上に形成された炭化珪素ウエハ24とは、炭化珪素ウエハ24と基板保持具25の接触部において、カーボン保護膜6が形成されていない、又は形成されにくく薄膜となっている炭化珪素ウエハ24をも含むものである。
次に、カーボン保護膜6が全表面上に形成された炭化珪素ウエハに対するアニール処理方法について説明する。
炭化珪素ウエハの全表面上に所定の厚さのカーボン保護膜6を形成(図10中t1〜t2)した後、酸素を含む炭化水素ガスの供給を停止する。成膜兼アニール炉21内には、アルゴンガスなどの不活性ガスが、ガス導入管22から供給される。この時、成膜兼アニール炉21内の圧力は減圧状態とする。なお成膜兼アニール炉21内の圧力は、成膜時の圧力を維持してもよいが、アニール処理後のカーボン保護膜6の除去を考慮した場合、6.67×10Pa(500Torr)以上とすることが望ましい。成膜兼アニール炉21内の圧力は、ガス排気管23からの排気量を変えて調整する。このような減圧下で、炭化珪素ウエハ24に対する処理温度を、アニール処理温度である1500℃以上,好ましくは1700℃程度になるように加熱する(図10中T2)。
炭化珪素ウエハ24に対する処理温度が、アニール処理温度に到達した後、所定の時間(30分程度)加熱する。図10中t3〜t4がアニール処理時間に相当する。アニール処理終了後、炭化珪素ウエハ24は速やかに冷却される(図10中t4〜t5)。その後、成膜兼アニール装置20から取出され、カーボン保護膜6を酸素を用いて除去する工程に移る。
以上が、この発明の実施の形態1に係る特徴的な工程である。
この発明の実施の形態1によれば、酸素を含む炭化水素ガスを供給して、減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成する工程と、酸素を含む炭化水素ガスの供給ガスを停止して不活性ガスを供給して、減圧下でカーボン保護膜6が形成された炭化珪素ウエハ24にアニール処理を行う工程を、一つの成膜兼アニール装置20で順次行うようにした。これにより、不純物の少ない高純度で欠陥も少ない良質なカーボン保護膜6が得られる。また炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成するので、炭化珪素ウエハに不均衡な熱応力が生じることがないので、炭化珪素ウエハに生じる結晶欠陥を低減することができ、またイオン注入の有無により炭化珪素ウエハに段差を生じることも無い。また研磨装置などの新たな製造装置を準備する必要もなく、一つの成膜兼アニール装置20で、カーボン保護膜6を形成とアニール処理を一貫して行えるようにしたので、製造工程及び製造装置の簡略化を図ることができる。従って、炭化珪素半導体装置の品質の安定と歩留まりの向上並びに製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることができる。
また、減圧下で炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成するので、ヒータ26の熱が効率良く炭化珪素ウエハ24に吸収されるため、カーボン保護膜6は、主に、成膜兼アニール炉21内で高温部となる炭化珪素ウエハ24に対して形成され、成膜兼アニール炉21内の他の部分には、形成されにくい。これにより、成膜兼アニール装置20の汚染防止とメンテナンス性の向上、並びに高周波誘導加熱に伴う放電の防止を図ることができる。これは歩留まりの向上と製造コストの低減に繋がる。
さらに、カーボン保護膜6の形成とアニール処理の間で炭化珪素ウエハを外気に曝すことがないので、異物付着により歩留まり低下も防止可能である。
なお、この実施の形態1によれば、炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成したものを示したが、炭化珪素ウエハに加わる不均衡な熱応力の防止から見れば、図11に示すように、少なくとも炭化珪素ウエハ24の両面上(表裏面上)にカーボン保護膜6を形成するようにしてもよく、この実施の形態1と同じ効果が得られる。
実施の形態2
実施の形態1では、カーボン保護膜6の形成とアニール処理を、一つの成膜兼アニール装置20で一貫して行うものを示したが、更に、アニール処理後に行うカーボン保護膜6の除去を成膜兼アニール装置20で行ってもよい。以下、その詳細について、図10を参照して説明する。図10中、点線がカーボン保護膜6の除去の際の炭化珪素ウエハ24の処理温度を示す。なお、カーボン保護膜6の除去以外の工程については、実施の形態1で示したものと同じであるため、ここでの説明は省略する。
アニール処理の後、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気の中で、炭化珪素ウエハ24に対する処理温度を、カーボン保護膜6の除去温度である900℃程度(図10中T3)まで下げる。
炭化珪素ウエハ24に対する処理温度がカーボン保護膜6の除去温度に達した後、不活性ガスを停止又は流した状態で、酸素ガスをガス供給管22から供給して、酸素雰囲気の中で、カーボン保護膜6を除去する。図10中t6〜t7が除去時間に相当する。なお除去時の成膜兼アニール炉21内の圧力は、適宜定められる。例えば、アニール処理時の圧力とする。
この発明の実施の形態2によれば、アニール処理後に行うカーボン保護膜6の除去を成膜兼アニール装置20で行えるようにしたので、カーボン保護膜6を除去する装置が不要となる。よって実施の形態1に示した効果に加え、更に、製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることができる。
実施の形態3
実施の形態1,2では、図9に示した高周波誘導加熱方式の成膜兼アニール装置20を例にして説明したが、何も高周波誘導加熱方式の成膜兼アニール装置20を用いる必要はなく、図12に示すような抵抗加熱方式の成膜兼アニール装置を用いることもできる。以下では、図12に示す抵抗加熱方式の成膜兼アニール装置を用いて、この発明の実施の形態3に係る特徴的な工程について説明する。ここで特徴的な工程とは、実施の形態1で説明したものと同様、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行う工程にあり、これらの工程を同一の製造装置内で連続して処理する方法を提供する。その他の工程については、実施の形態1で示したものと同じであるため、ここでの説明は省略する。
図12は、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行うのに適している成膜兼アニール装置の概略図である。
図12において、30はカーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行うための成膜兼アニール装置である。成膜兼アニール装置30は、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜6を形成してアニール処理するための成膜兼アニール炉31、成膜兼アニール炉31に接続され、エタノールやメタノールなどの酸素を含む炭化水素ガスやアルゴンなどの不活性ガスを成膜兼アニール炉31内に導入するためのガス導入管32、成膜兼アニール炉31に接続され、成膜兼アニール炉31内を排気するためのガス排気管33、成膜兼アニール炉31のほぼ中央に内設され、炭化珪素ウエハ34の周縁部、例えば、周縁部の少なくとも3箇所を支持し、かつバッチ処理するための複数の炭化珪素ウエハ34を所定間隔で配設するカーボンからなる基板保持具35、基板保持具35の周囲に設けられ、複数の炭化珪素ウエハ24を均一に加熱するためのヒータ36、ヒータ36に成膜兼アニール炉31外部から電力を供給するためのヒータ引出線37、ヒータ36の周囲に設けられ、ヒータ36の熱を均一にして専ら炭化珪素ウエハ24に供給するカーボン製の断熱材38から構成されている。
次に、成膜兼アニール装置30で、炭化珪素ウエハ34に対し、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を連続して行う方法について、図12及び図10を参照し説明する。ここで、図10は、炭化珪素ウエハ34に対し、カーボン保護膜6の形成及びアニール処理を行う際の炭化珪素ウエハ34の処理温度を示し、図中、実線が、この実施の形態3に係る処理温度を示す。
まず、カーボン保護膜6の形成方法について説明する。
始めに、図2に示すような複数の炭化珪素ウエハ34が配設された基板保持具35を、成膜兼アニール炉31に配設した後、成膜兼アニール炉31内の残存酸素を極力無くすために、成膜兼アニール炉31内を、ガス排気管33から排気する。
次に、成膜兼アニール炉31内に、ガス導入管32からアルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガスをキャリアガスとして供給する。この時、成膜兼アニール炉31内の圧力は減圧状態とする。なお成膜兼アニール炉31内の圧力は、1.33×10Pa(100Torr)以下、好ましくは6.67×10Pa(50Torr)以下、より好ましくは1.33×10Pa(10Torr)以下とすることが望ましい。成膜兼アニール炉31内の圧力は、ガス排気管33からの排気量を変えて調整する。このような減圧下で、炭化珪素ウエハ34に対する処理温度を、成膜温度である850℃から1000℃の範囲(図10中T1)になるように加熱する。加熱は、ヒータ引出線37を介して電力をヒータ36に供給して加熱する。なお、圧力の最低値は、成膜兼アニール炉31内へのガスの流入量と、成膜兼アニール炉21内からのガスの最大排気量で決定される。
炭化珪素ウエハ34に対する処理温度が成膜温度に到達した後、不活性ガスを停止又は流した状態で、エタノールやメタノールなどの酸素を含む炭化水素ガスをガス導入管32から供給し、前述した減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解し、炭化珪素ウエハの全表面上に所定の厚さのカーボン保護膜6を形成する。図10中t1〜t2が成膜時間に相当する、ここで所定の厚さは、保護膜としての効果が生じる1nm以上で、炭化珪素ウエハに加わる温度負荷及び炭化珪素ウエハに生じる温度差によりひび割れを生じない1000nm以下がよく、より好ましくは、膜厚制御が容易な10nm以上、500nm以下がよい。
このように酸素を含む炭化水素ガスを熱分解して形成されるカーボン保護膜6は、高純度の炭化水素ガスを用いることが出来るため、不純物の少ない高純度で良質なカーボン保護膜6が形成される。ここで良質とはグラファイト化が進んだ状態を指す。また、炭化珪素ウエハ24の全表面上にカーボン保護膜6を形成するため、バッチ式の膜形成処理が可能である。具体的には、成膜兼アニール炉31内に、炭化珪素ウエハ34の全表面上に均一にカーボン保護膜6が形成可能な間隔でもって、炭化珪素ウエハ34を複数枚(例えば1ロット分)配置することにより、一括した膜形成処理が可能である。これによりスループットが向上する。
また、減圧下において成膜処理を行うので、ヒータ36の熱が効率良く炭化珪素ウエハ34に吸収される。このためカーボン保護膜6は、主に、成膜兼アニール炉31内で高温部となる炭化珪素ウエハ34に対して形成され、成膜兼アニール炉31内の他の部分は、形成されにくい。これは、成膜兼アニール装置30の汚染防止とメンテナンス性の向上に繋がる。
なお、カーボン保護膜6を形成する際、炭化珪素ウエハ34が動かないように基板保持具35で支持される。そのため、支持されている炭化珪素ウエハ34と基板保持具35の接触部(例えば、炭化珪素ウエハ34の周縁部)においては、カーボン保護膜6が形成されない、又は形成されにくい。しかしながら、このような接触部の領域は、炭化珪素ウエハ34の全領域に対して小さいものであり、この発明の効果を何ら阻害しない。従って、この発明において、カーボン保護膜6が全表面上に形成された炭化珪素ウエハ34とは、炭化珪素ウエハ34と基板保持具35の接触部において、カーボン保護膜6が形成されていない、又は形成されにくく薄膜となっている炭化珪素ウエハ34をも含むものである。
次に、カーボン保護膜6が全表面上に形成された炭化珪素ウエハに対するアニール処理方法について説明する。
炭化珪素ウエハ34の全表面上に所定の厚さのカーボン保護膜6を形成(図10中t1〜t2)した後、酸素を含む炭化水素ガスの供給を停止する。成膜兼アニール炉31内には、アルゴンガスなどの不活性ガスが、ガス導入管32から供給される。この時、成膜兼アニール炉31内の圧力は減圧状態とする。なお成膜兼アニール炉31内の圧力は、成膜時の圧力を維持してもよいが、アニール処理後のカーボン保護膜6の除去も考慮した場合、6.67×10Pa(500Torr)以上とすることが望ましい。成膜兼アニール炉31内の圧力は、ガス排気管33からの排気量を変えて調整する。このような減圧下で、炭化珪素ウエハ34に対する処理温度を、アニール処理温度である1500℃以上,好ましくは1700℃程度になるように加熱する(図10中T2)。
炭化珪素ウエハ34に対する処理温度が、アニール処理温度に到達した後、所定の時間(30分程度)加熱する。図10中t3〜t4がアニール処理時間に相当する。アニール処理終了後、炭化珪素ウエハ34は速やかに冷却される(図10中t4〜t5)。その後、成膜兼アニール装置30から取出され、カーボン保護膜6を酸素を用いて除去する工程に移る。
以上が、この発明の実施の形態3に係る特徴的な工程である。
この発明の実施の形態3によれば、酸素を含む炭化水素ガスを供給して、減圧下で酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハ34の全表面上にカーボン保護膜6を形成する工程と、酸素を含む炭化水素ガスの供給ガスを停止して不活性ガスを供給して、減圧下でカーボン保護膜6が形成された炭化珪素ウエハ34のアニール処理工程を、一つの成膜兼アニール装置30で順次行うようにした。これにより、不純物の少ない高純度で欠陥も少ない良質なカーボン保護膜6が得られる。また炭化珪素ウエハ34の全表面上にカーボン保護膜6を形成するので、炭化珪素ウエハに不均衡な熱応力が生じることがないので、炭化珪素ウエハに生じる結晶欠陥を低減することができ、またイオン注入の有無により炭化珪素ウエハに段差を生じることも無い。また研磨装置などの新たな製造装置を準備する必要もなく、一つの成膜兼アニール装置30で、カーボン保護膜6を形成とアニール処理を一貫して行えるようにしたので、製造工程及び製造装置の簡略化を図ることができる。従って、炭化珪素半導体装置の品質の安定と歩留まりの向上並びに製造コストの低減を実現する炭化珪素半導体装置の製造方法を得ることができる。
また、減圧下で炭化珪素ウエハ34の全表面上にカーボン保護膜6を形成するので、ヒータ36の熱が効率良く炭化珪素ウエハ34に吸収されるため、カーボン保護膜6は、主に、成膜兼アニール炉31内で高温部となる炭化珪素ウエハ34に対して形成され、成膜兼アニール炉31内の他の部分には、形成されにくい。これにより、成膜兼アニール装置30の汚染防止とメンテナンス性の向上、並びにヒータ36への通電に伴う放電の防止を図ることができる。これは歩留まりの向上と製造コストの低減に繋がる。
さらに、カーボン保護膜6の形成とアニール処理の間に炭化珪素ウエハ34を外気に曝すことがないので、異物付着により歩留まり低下も防止可能である。
なお、この実施の形態3によれば、炭化珪素ウエハ34の全表面上にカーボン保護膜6を形成したものを示したが、炭化珪素ウエハに加わる不均衡な熱応力の防止から見れば、図11に示すように、少なくとも炭化珪素ウエハ34の両面上(表裏面上)にカーボン保護膜6を形成するようにしてもよく、この実施の形態3と同じ効果が得られる。
また、この実施の形態3においても、実施の形態2と同様に、カーボン保護膜6の除去を成膜兼アニール装置30で処理可能にしてもよい。この場合、実施の形態2で示した製造方法が利用可能である。
なお上記の各実施の形態では、酸素を含む炭化水素ガスとしてエタノールやメタノールなどの低級アルコールを例にして説明したが、酸素を含む炭化水素ガスとしては、酸素、炭素及び水素を含んだガスであればよく、例えば、セタノールなどの高級アルコール、ヒドロキシ酸、カルボン酸、ケトン、アルデヒド、フェノール、エステル又はエーテルを気化させたもの、またテトラヒドロフラン(tetrahydrofuran, THF)などの環状エーテル化合物を気化させたものを用いることができる。
この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の一工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態1及び2に係る成膜兼アニール装置の概要を示す説明図である。 この発明の実施の形態に係る成膜兼アニール装置における炭化珪素ウエハの処理温度を示す。 この発明の実施の形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法の別の工程を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る成膜兼アニール装置の概要を示す説明図である。
1 n型(第1導電型)の半導体基板1、2 n型(第1導電型)の炭化珪素層、3 p型(第2導電型)のウェル領域、4 n型(第1導電型)のソース領域、5 p型(第2導電型)のコンタクト領域、6 カーボン保護膜、7 ゲート酸化膜、8 ゲート電極、9 層間絶縁膜、10 ソース電極、11 ドレイン電極、20 成膜兼アニール装置、21 成膜兼アニール炉、22 ガス導入管、23 ガス排気管、24 炭化珪素ウエハ、25 基板保持具、26 ヒータ、27 断熱材、28 高周波コイル、30 成膜兼アニール装置、31 成膜兼アニール炉、32 ガス導入管、33 ガス排気管、34 炭化珪素ウエハ、35 基板保持具、36 ヒータ、37 ヒータ引出線、38断熱材

Claims (13)

  1. 成膜兼アニール炉内に酸素を含む炭化水素ガスを供給し、減圧下で前記酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、炭化珪素ウエハの全表面上にカーボン保護膜を形成する工程と、
    前記カーボン保護膜形成の後、前記酸素を含む炭化水素ガスの供給を停止して、前記成膜兼アニール炉内に不活性ガスを供給し、減圧下で前記カーボン保護膜が形成された前記炭化珪素ウエハにアニール処理を行う工程と
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 成膜兼アニール炉内に酸素を含む炭化水素ガスを供給し、減圧下で前記酸素を含む炭化水素ガスを熱分解させて、少なくとも炭化珪素ウエハの両面上にカーボン保護膜を形成する工程と、
    前記カーボン保護膜形成の後、前記酸素を含む炭化水素ガスの供給を停止して、前記成膜兼アニール炉内に不活性ガスを供給し、減圧下で前記カーボン保護膜が形成された前記炭化珪素ウエハにアニール処理を行う工程と
    を含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜形成時の圧力は1.33×10Pa以下であり、前記アニール処理時の圧力は前記カーボン保護膜形成時の圧力又は6.67×10Pa以上であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜を形成する際の前記炭化珪素ウエハの処理温度は850℃から1000℃の範囲であり、アニール処理の際の前記炭化珪素ウエハの処理温度は1500℃以上とすることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜の厚さは、1nm以上で1000nm以下であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    酸素を含む炭化水素ガスはエタノール又はメタノールであることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜の形成及び前記アニール処理は、複数の前記炭化珪素ウエハに対して一括して処理するバッチ処理により行うことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記アニール処理の後、前記成膜兼アニール炉内に酸素ガスを供給し、前記カーボン保護膜を除去する工程を、更に含むことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜形成時の圧力は1.33×10Pa以下であり、前記アニール処理時の圧力は前記カーボン保護膜形成時の圧力又は6.67×10Pa以上であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜を形成する際の前記炭化珪素ウエハの処理温度は850℃から1000℃の範囲であり、アニール処理の際の前記炭化珪素ウエハの処理温度は1500℃以上とし、前記カーボン保護膜を除去する際の炭化珪素ウエハの処理温度は約900℃とすることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  11. 請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜の厚さは、1nm以上で1000nm以下であることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  12. 請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    酸素を含む炭化水素ガスはエタノール又はメタノールであることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  13. 請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記カーボン保護膜の形成、前記アニール処理及び前記カーボン保護膜の除去は、複数の前記炭化珪素ウエハに対して一括して処理するバッチ処理により行うことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
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