JP2009257659A - 排水完了判定装置、及び、風呂システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】湯張り量設定手段で設定される湯張り量Aの浴槽水が浴槽の排水栓から排水されるのに必要な排水所要時間THを、前記湯張り量Aとの関係から設定しておく排水時間設定手段(S93)と、前記湯張り量Aの浴槽水を排水するために前記排水栓を開放した際には(S94)、前記排水栓の開放時から前記排水所要時間THが経過した場合に排水完了信号を出力する完了判定手段(S95)を具備すること。
【選択図】図6
Description
このものでは、浴槽側壁に取り付けられた浴槽金具には、熱源機から引き出された湯張り回路が接続されていると共に、該湯張り回路には、浴槽水位を検知する水位センサが設けられている。そして、湯張り時には、水位センサの検知する浴槽水位が別途設定された湯張り水位に達するまで、前記湯張り回路から浴槽に湯張り水が供給される。
このものは、リモコン装置に排水所要時間を予め手入力で設定しておき、排水開始後には、前記排水所要時間が経過したときに排水完了と判定する。
前記課題を解決する為の請求項1に係る発明の解決手段は、
『浴槽水を排水する排水栓と、
浴槽への湯張り量を設定する湯張り量設定手段と、
前記浴槽へ湯張り水を供給する湯張り弁を備えた湯張り回路と、
前記湯張り回路から浴槽へ供給された湯張り水の水量を計測する水量カウンタと、を具備し、
湯張り開始時から水量カウンタが計測した水量が前記湯張り量設定手段で設定された湯張り量になるまで、前記湯張り弁を開弁する風呂システムに適用される排水完了判定装置であって、
前記湯張り量設定手段で設定される湯張り量の浴槽水が前記排水栓から排水されるのに必要な排水所要時間を、前記湯張り量との関係から設定しておく、排水時間設定手段と、
前記湯張り量の浴槽水を排水するために前記排水栓を開放した際には、前記排水栓の開放時から前記排水所要時間が経過した場合に排水完了信号を出力する完了判定手段を具備する』ことである。
そして、湯張り量の浴槽水を排水すべく前記排水栓を開放したときには、排水栓の開放時から、湯張り量に対応する排水所要時間(排水時間設定手段で設定された時間)が経過したときに完了判定手段から排水完了信号が出力される。
請求項1に係る発明に於いて、
『更に、前記浴槽水の排水の完了判定に必要なデータを設定する際に操作する試運転スイッチと、
前記試運転スイッチの操作で作動し、且つ、前記水量カウンタの計測する水量が基準水量になるまで前記湯張り弁を開弁して浴槽に給水する手段と、
前記給水する手段の作動によって浴槽に貯留された基準水量の浴槽水が前記排水栓から排水されるのに必要な基準排水時間を計測する基準排水時間タイマと、を具備し、
前記排水時間設定手段は、
前記基準排水時間タイマが計測した前記基準排水時間と、前記基準水量と、前記湯張り量の関係から、前記排水所要時間を求めるものである』ことである。
浴槽等の据え付けを行なった後、浴槽水の排水の完了判定に必要なデータを設定する際には、試運転スイッチを操作する。
すると、試運転スイッチの操作に応答して湯張り回路の湯張り弁が開弁され、これにより、湯張り回路から浴槽に給水されると共に、浴槽への給水の水量が水量カウンタで計測される。そして、前記水量カウンタが計測した水量が基準水量(基準水量設定手段で設定される)になるまで湯張り弁が開弁される。
前記排水所要時間を求める方法は特に限定されるものではないが、例えば、次の方法を採用することができる。
II.前記基準水量に対する前記湯張り量の比率に基準排水時間を掛け算する。
そして、前記排水時間設定手段が求めた排水所要時間は、請求項1の発明と同様、完了判定手段で処理されて排水完了信号が出力される。
請求項2に係る発明に於いて、
『更に、前記給水する手段の作動によって前記浴槽への給水が終了した後に於ける前記排水栓の開放時に手動操作されるスタートスイッチと、
前記排水栓の開放後で前記排水栓から浴槽水の排水が終了した時に手動操作されるストップスイッチと、を具備し、
前記基準排水時間タイマは、スタートスイッチとストップスイッチの操作時間間隔を前記基準排水時間として計測する』ものとすることができる。
ここで、スタートスイッチとストップスイッチは、共通のスイッチで兼用してもよく、各別に独立したスイッチとしてもよい。
このものでは、給水する手段の作動によって、浴槽への給水が終了した後の排水時に排水栓が開放されると、スタートスイッチが手動操作され、更に、その後の排水終了時にストップスイッチが手動操作される。
すると、基準排水時間タイマは、スタートスイッチとストップスイッチの操作時間間隔を計測し、これを基準排水時間として求める。以後、この基準排水時間を用いて請求項2の発明と同様の作用を行なう。
請求項2又は請求項3に係る発明に於いて、
『前記排水時間設定手段は、
前記基準排水時間タイマが計測した前記基準排水時間で前記基準水量を割り算して排水スピードを求める排水スピード決定手段と、
前記排水スピード決定手段で求められた排水スピードで前記湯張り量を割り算して排水所要時間を求める手段を具備する』ものとすることができる。
そして、前記求められた排水スピードで湯張り量を割り算することにより、排水所要時間が求められ、該排水所要時間は、請求項1の発明と同様、完了判定手段で処理されて排水完了信号が出力される。
請求項1〜4に係る発明に於いて、
『更に、前記湯張り回路から浴槽に設定量の温水を補充する足し湯スイッチを具備し、
前記足し湯スイッチの操作回数と前記設定量との積を前記湯張り量に加算した値を、新たな湯張り量として更新する』ものでは、入浴中に足し湯スイッチが操作されると浴槽水が増加するが、足し湯スイッチの操作回数と前記設定量との積を前記湯張り量に加算した値が、新たな湯張り量として更新される。従って、増加後の浴槽水(更新された湯張り量)に応じて、排水時間設定手段で設定される排水所要時間が変化し、排水完了信号の出力時期も変化する。
請求項1〜5に係る発明に於いて、
『更に、前記浴槽側壁に設けられた浴槽金具と追焚用熱交換器を循環するように接続された追焚用循環回路と、
該追焚用循環回路で浴槽水を循環させる循環ポンプと、
前記追焚用循環回路での浴槽水の循環流を検知する水流スイッチと、
前記循環ポンプを作動させたときに前記水流スイッチが前記循環流を検知しない場合に残水小量信号を出力する残水量判定手段と、を具備し、
前記完了判定手段は、
前記残水量判定手段が前記残水小量信号を出力している場合には、前記浴槽金具以下の浴槽内に貯留可能な浴槽水の排水に必要な時間が経過したときに前記排水完了信号を出力する』ものとすることができる。
請求項1〜6に係る排水完了判定装置を備えた風呂システムに於いて、
『前記排水完了信号に応答して、前記浴槽の内面に洗浄水を噴射する浴槽洗浄動作を実行する』ものでは、高い信頼性の下に出力される排水完了信号に応答して浴槽洗浄が実行されるから、浴槽水の排水完了前に浴槽洗浄が実行されるような不都合が少なくなる。
請求項1に係る発明では、既述したように、水位センサを有しない、水量カウンタタイプの風呂システムにも適用できる。又、湯張り量に応じて、排水時間設定手段で設定される排水所要時間が変化し、排水完了信号の出力時期も変化するから、排水完了判定の信頼性を担保できる排水完了判定装置を提供することができる。
請求項6に係る発明では、既述したように、残存する浴槽水の量が少なく、浴槽金具以下のレベルしか残存していない場合に、排水完了信号の出力時まで長時間を要するといった不都合が防止できる。
請求項7に係る発明では、高い信頼性の下に出力される排水完了信号に応答して浴槽洗浄が実行されるから、浴槽水の排水完了前に浴槽洗浄が実行されるような不都合が少なくなる。
《全体構成》
図1は本発明の実施の形態を説明する風呂システムの概略構成図であり、温水を加熱生成する熱源機(10)と、リモコン装置(53)と、浴槽(20)と、該浴槽(20)の洗浄ユニット(3)と、更に、洗剤タンク(7)とを備える。
《洗剤タンク(7)》
洗剤タンク(7)は、浴槽(20)の上端外周に張出す浴槽フランジ(22)に取り付けられていると共に、該洗剤タンク(7)の底壁から引き出された洗剤供給管(70)は、後述する洗浄ユニット(3)に組み込まれた洗剤弁(69)に繋がっている。
図1に示すように、洗浄ユニット(3)は、弁装置(60)と、該弁装置(60)の下流側に設けられた銀イオン発生装置(63)と、前記洗剤タンク(7)の底壁から延びる洗剤供給管(70)に接続される洗剤弁(69)と、これら洗剤弁(69)等を制御する洗浄ユニット制御装置(33)を備えている。洗浄ユニット制御装置(33)には、図1の風呂システムが自動排水機能を具備するか否かによって切替えるディップスイッチ(30)と、リモコン装置(53)が配線接続されている。
弁装置(60)には、上流から順に、水量制御弁(61)、水量カウンタ(64)、開閉弁(65)、大気開放弁(66)、逆流防止弁(67)が配設されている。前記水量制御弁(61)には熱源機(10)の給湯用熱交換器(19)から引き出された出湯管(11)が接続されると共に、水量制御弁(61)はステッピングモータ等により弁開度が調節できるようになっている。尚、大気開放弁(66)は、熱源機(10)内の給水配管が負圧状態に陥ったときに大気開放させるための弁である。
浴室壁面等に配設されるリモコン装置(53)には、表示画面(530)、電源スイッチ(531)、洗浄運転スイッチ(532)、湯張りスイッチ(533)、全自動運転スイッチ(536)、足し湯スイッチ(538)、湯張り温度や湯張り量A等を設定するUP/DOWNスイッチ(534)、及び、UP/DOWNスイッチ(534)で設定する対象が湯張り量Aであるか湯張り温度であるかを切替える切替スイッチ(535)が設けられている。切替スイッチ(535)を長押しすると、熱源機(10)や浴槽(20)等を設置した作業者が器具運転制御に必要な種々のデータを熱源機(10)の熱源機制御装置(100)等に学習させるための試運転が行なえるようになっている。従って、本実施の形態では、長押しされる切替スイッチ(535)が既述発明特定事項たる「試運転スイッチ」に対応する。
リモコン装置(53)には、前記試運転時に操作するデータ設定スイッチ(537)が設けられている。このデータ設定スイッチ(537)は、既述発明特定事項たる「スタートスイッチ」と「ストップスイッチ」の両機能を兼備している。
リモコン装置(53)と、熱源機(10)に組み込まれた熱源機制御装置(100)は双方向通信ができるようになっている。
図1に示すように、浴槽フランジ(22)には、浴槽底壁(23)の排水栓(25)を電動で開閉させる排水栓駆動部(43a)を備えた排水栓操作具(43)が配設されている。又、排水栓操作具(43)の操作信号は、リモコン装置(53)を介して、洗浄ユニット(3)に組み込まれた洗浄ユニット制御装置(33)や、熱源機(10)内に組み込まれた熱源機制御装置(100)に送信されるようになっている。
《運転制御動作》
熱源機(10)の熱源機制御装置(100)内には、図2〜図7のフローチャートで示す制御動作を実行するマイクロコンピュータが組み込まれており、リモコン装置(53)に設けられた電源スイッチ(531)が投入されると、前記マイクロコンピュータは図2の基本制御動作を実行する。
先ず、試運転操作がされたか否かを判断する(S1)。この判断は、リモコン装置(53)に設けられた切替スイッチ(535)が長押しされたか否かを確認することにより行なう。そして、試運転操作がされたと判断されると試運転モードが実行される(S2)。
試運転モードでは、排水栓(25)を閉じ、給湯バーナ(18)を燃焼させ、湯張り弁(28)を開く(S30)。すると、給湯用熱交換器(19)からの温水は、出湯管(11)を経由して湯張り分岐管(14)からこれと往き管(12)の接続点(280)に至り、該接続点(280)から往き管(12)を経て直接的に浴槽(20)に繋がる第1搬送回路と、前記接続点(280)から追焚用熱交換器(15)側に逆流して停止状態にある循環ポンプ(17)から戻り管(13)を経て浴槽(20)に繋がる第2搬送回路に流れ、これら第1,第2搬送回路を用いて両搬送による湯張り動作が開始する。
浴槽金具(5)の取付高さまで湯張りされたと目視確認できず、作業者がデータ設定スイッチ(537)を操作しない場合(S33で「N」)は、更に、水量カウンタ(27)の計測水量を判断してこれが基準水量たる200L未満の場合(S35で「N」)の場合は、S31のステップに制御を戻す。
更に湯張りが継続し、水量カウンタ(27)の計測水量が200Lになると(S35で「Y」)、給湯バーナ(18)を消火させると共に、湯張り弁(28)を閉じて湯張りを終了させる(S36)。
排水栓操作具(43)で排水操作がされると(S38で「Y」)、排水栓駆動部(43a)で排水栓(25)を開放させて排水を開始させると共に、マイクロコンピュータの内蔵タイマ(既述発明特定事項たる「基準排水時間タイマ」に対応する。)の計測時間たる基準排水時間T1を0にリセットする(S39)。
作業者が排水完了時にデータ設定スイッチ(537)をON操作すると(S41で「Y」)、「排水スピードQ=200L/T1」を演算し(S42)、その後、リモコン装置(53)の内蔵スピーカで、試運転完了の報知を行なう(S43)。以上で、試運転モードの制御が終了する。
このものでは、浴槽等が据え付けられた現場で、試運転スイッチである切替スイッチ(535)を長押しすることにより、基準水量たる200Lの浴槽水が実際に排水される排水スピードQが求められ、該排水スピードQに基づいて排水所要時間が設定できるようになる。従って、浴槽(20)の設置条件によって排水スピードQが相違する場合でも、信頼性の高い排水完了判定が行なえる。
試運転モード(S2)の制御が終了すると、湯張りスイッチ(533)、足し湯スイッチ(538)、及び、洗浄運転スイッチ(532)の操作を監視する(S3,S4,S5)。以下、湯張りスイッチ(533)、足し湯スイッチ(538)、洗浄運転スイッチ(532)が操作された場合の制御に分けて説明する。
図2のS3のステップで、湯張りスイッチ(533)の操作が確認されると、湯張りモードが実行される(S6)。
図4は、湯張りモードの制御を説明するフローチャートである。
先ず、リモコン装置(53)のUP/DOWNスイッチ(534)でセットされた湯張り量Aを、熱源機制御装置(100)のメモリに読み込んで記憶する(S60)。次に、給湯バーナ(18)を燃焼させ、洗剤弁(69)を閉じた状態で、湯張り弁(28)を開弁させる(S61)。すると、給湯用熱交換器(19)からの湯張り水たる温水は、出湯管(11)を経由して湯張り分岐管(14)から往き管(12)との接続点(280)に至り、その後、往き管(12)と戻り管(13)を通る既述第1,第2搬送回路から浴槽(20)に供給されて両搬送湯張りが開始する。
*足し湯スイッチ(538)が操作された場合
図2のS3のステップで、足し湯スイッチ(538)の操作が確認されると、浴槽(20)に20Lの温水を補充する足し湯モードが実行される(S7)。
先ず、給湯バーナ(18)を燃焼させ、洗剤弁(69)を閉じた状態で、湯張り弁(28)を開弁させる(S70)。すると、既述湯張りの場合と同様、往き管(12)と戻り管(13)を通る既述第1,第2搬送回路から浴槽(20)に温水が供給されて足し湯動作が開始する。
次に、水量カウンタ(27)の計測水量が20Lになるまで足し湯動作を継続し(S71:既述発明特定事項たる「湯張り回路から浴槽に設定量の温水を補充する」ことに対応する。)、20Lになると、給湯バーナ(18)を消火させると共に、湯張り弁(28)を閉弁させ、更に、湯張り量Aの更新を実行する(S72)。即ち、図4の湯張りモードで湯張りした湯張り量Aに、20Lを加算した値を新たな湯張り量Aとして更新する演算「A=A+20」を実行する。従って、足し湯モードが実行される毎に、湯張り量Aを20Lずつ増加させる演算が実行される(S72)。これは、足し湯スイッチ(538)の操作回数と20L(設定量)の積を湯張り量Aに加算した値を、新たな湯張り量として更新することを意味している(請求項5)。
*洗浄運転スイッチ(532)が操作された場合
図2のS5のステップで、洗浄運転スイッチ(532)の操作が確認されると、ディップスイッチ(30)の切り替え状態を判断する。そして、本実施の形態に係る風呂システムが自動排水機能を具備することを示す状態に、ディップスイッチ(30)が切り替えられている場合(S8で「Y」)は、浴槽水の排水モード(S9)を実行してから、浴槽洗浄モード(S10)を実行する。一方、ディップスイッチ(30)が、前記自動排水機能を具備しないことを示す状態に切り替えられている場合は、排水モード(S9)を実行しないで、直ちに浴槽洗浄モード(S10)を実行する。
先ず、循環ポンプ(17)を作動させる(S90)。このとき、浴槽(20)内に浴槽金具(5)の取付高さ以上の浴槽水が残留している場合は、浴槽水が、浴槽(20)内→浴槽金具(5)→戻り管(13)→水流スイッチ(29)→循環ポンプ(17)→追焚用熱交換器(15)→往き管(12)→浴槽金具(5)→浴槽(20)内と繋がる追焚用循環回路(B)内で循環するから、該循環流を検知して水流スイッチ(29)がON信号を出力する。一方、浴槽(20)内に浴槽水が残存していないか、又は、浴槽水が浴槽金具(5)の取付高さ未満のレベルにある場合は、水流スイッチ(29)がON信号を出力しない。即ち、水流スイッチ(29)は、既述発明特定事項たる「残水小量信号」を出力する。
一方、水流スイッチ(29)がON信号を出力している場合(S91で「Y」)は、湯張り量Aを排水スピードQで割った値を排水所要時間THとして記憶する。このため、TH=A/Qの演算を実行する(S93:既述発明特定事項たる「排水時間設定手段」に対応する)。
次に、排水栓駆動部(43a)を作動させて排水栓(25)を開弁し、マイクロコンピュータの内蔵タイマの計測時間Tを0にリセットする(S94)。そして、計測時間Tが、排水所要時間THと誤差時間Kの和を超えるのを監視し(S95)、超えた場合(S95で「Y」)は、排水栓(25)を閉じた後(S96)、排水完了の報知を行うと共に、湯張り量Aを0にリセットする(S97)。
又、水流スイッチ(29)がON信号を出力していない場合の排水所要時間THは、浴槽金具(5)の取付高さ以下の浴槽(20)内に貯留可能な浴槽水の排水に必要な時間であるから、排水完了が判定されるまで(S95で「Y」)長時間を要するといった不都合が防止できる。
図7は、洗浄モードの制御を説明するフローチャートである。
この洗浄動作では、「予備すすぎ」→「洗剤洗浄」→「待機」→「仕上げすすぎ」が順次行われ、最後に「銀イオン洗浄」が行われて洗浄動作が終了される。
予備すすぎ工程では、湯張り弁(28)が閉じられた状態で洗浄ユニット(3)の水量制御弁(61)が所定開度に設定されるとともに開閉弁(65)が開かれ、このときの通水を熱源機(10)が検出するとこれに内蔵された給湯バーナ(18)が燃焼して温水の加熱動作が開始する(S101)。すると、加熱された温水は出湯管(11)を介して洗浄ユニット(3)の洗浄配管(62)に送り込まれる。このとき、洗浄配管(62)には、水量制御弁(61)により制御された一定水量の温水が流され、また、洗剤弁(69)は閉じられているので、この温水のみが、洗浄配管(62)の下流側に設けられた洗浄ノズル(51)から浴槽(20)の内壁面及び浴槽蓋(26)の下面に向けて噴射される。これにより、浴槽(20)の内壁面に付着している毛、湯垢等の汚れが予備的に洗い流される。この温水の噴射が所定時間(本実施の形態では、1分)行われると(S102)、予備すすぎ工程を終了して洗剤洗浄工程に移行される。
この温水の噴射が所定時間(本実施の形態では、2分)行われると(S108)、洗浄ユニット(3)の開閉弁(65)を閉じて(S109)、洗浄ノズル(51)からの噴射を停止させ、仕上げすすぎ工程が終了される。
銀イオン洗浄工程では、洗浄ユニット(3)の水量制御弁(61)が所定開度に設定されるとともに開閉弁(65)が開かれ、且つ銀イオン発生装置(63)が稼動される(S110)。尚、この銀イオン洗浄工程では、給湯バーナ(18)を消火状態に維持することにより、加熱されない水が出湯管(11)を介して洗浄ユニット(3)に送り込まれ、水量制御弁(61)により一定水量の水が洗浄配管(62)内に流される。このとき、洗浄配管(62)を流れる水には銀イオン発生装置(63)により発生させた銀イオンが混入される。すなわち、銀イオン発生装置(63)の一対の銀電極に通電してこの銀電極の電気分解により銀イオンを発生させ、これにより、洗浄配管(62)を流れる水が銀イオン発生装置(63)の筒体内を通過する間にこの水に対し銀イオンが溶解される。そして、この銀イオンを含んだ銀イオン水が洗浄ノズル(51)から浴槽(20)の内壁面や浴槽蓋(26)の下面に向けて噴射される。これにより、浴槽(20)の内壁面や浴槽蓋(26)の下面に銀イオンが付着される。従って、銀イオンの抗菌、除菌効果により、これらの場所での雑菌、カビなどの繁殖を防止することができる。
1.上記実施の形態では、S93のステップで、湯張り量Aを排水スピードQで割った値を排水所要時間THを求めたが、予め湯張り量と該湯張り量の浴槽水を排水栓(25)から排水するのに必要な排水所要時間を対応させたデータテーブルをマイクロコンピュータに記憶させておき、所定の湯張り量の湯張りがされた後の排水時は、該データテーブルから排水所要時間を選択してもよい。
(20)・・・浴槽
(25)・・・排水栓
(29)・・・水流スイッチ
(28)・・・湯張り弁
Claims (7)
- 浴槽水を排水する排水栓と、
浴槽への湯張り量を設定する湯張り量設定手段と、
前記浴槽へ湯張り水を供給する湯張り弁を備えた湯張り回路と、
前記湯張り回路から浴槽へ供給された湯張り水の水量を計測する水量カウンタと、を具備し、
湯張り開始時から水量カウンタが計測した水量が前記湯張り量設定手段で設定された湯張り量になるまで、前記湯張り弁を開弁する風呂システムに適用される排水完了判定装置であって、
前記湯張り量設定手段で設定される湯張り量の浴槽水が前記排水栓から排水されるのに必要な排水所要時間を、前記湯張り量との関係から設定しておく、排水時間設定手段と、
前記湯張り量の浴槽水を排水するために前記排水栓を開放した際には、前記排水栓の開放時から前記排水所要時間が経過した場合に排水完了信号を出力する完了判定手段を具備する、排水完了判定装置。 - 請求項1に記載の排水完了判定装置に於いて、
更に、前記浴槽水の排水の完了判定に必要なデータを設定する際に操作する試運転スイッチと、
前記試運転スイッチの操作で作動し、且つ、前記水量カウンタの計測する水量が基準水量になるまで前記湯張り弁を開弁して浴槽に給水する手段と、
前記給水する手段の作動によって浴槽に貯留された基準水量の浴槽水が前記排水栓から排水されるのに必要な基準排水時間を計測する基準排水時間タイマと、を具備し、
前記排水時間設定手段は、
前記基準排水時間タイマが計測した前記基準排水時間と、前記基準水量と、前記湯張り量の関係から、前記排水所要時間を求めるものである、排水完了判定装置。 - 請求項2に記載の排水完了判定装置に於いて、
更に、前記給水する手段の作動によって前記浴槽への給水が終了した後に於ける前記排水栓の開放時に手動操作されるスタートスイッチと、
前記排水栓の開放後で前記排水栓から浴槽水の排水が終了した時に手動操作されるストップスイッチと、を具備し、
前記基準排水時間タイマは、スタートスイッチとストップスイッチの操作時間間隔を前記基準排水時間として計測する、排水完了判定装置。 - 請求項2又は3に記載の排水完了判定装置に於いて、
前記排水時間設定手段は、
前記基準排水時間タイマが計測した前記基準排水時間で前記基準水量を割り算して排水スピードを求める排水スピード決定手段と、
前記排水スピード決定手段で求められた排水スピードで前記湯張り量を割り算して排水所要時間を求める手段を具備する、排水完了判定装置。 - 請求項1から4の何れかに記載の排水完了判定装置に於いて、
更に、前記湯張り回路から浴槽に設定量の温水を補充する足し湯スイッチを具備し、
前記足し湯スイッチの操作回数と前記設定量との積を前記湯張り量に加算した値を、新たな湯張り量として更新する、排水完了判定装置。 - 請求項1から5の何れかに記載の排水完了判定装置に於いて、
更に、前記浴槽側壁に設けられた浴槽金具と追焚用熱交換器を循環するように接続された追焚用循環回路と、
該追焚用循環回路で浴槽水を循環させる循環ポンプと、
前記追焚用循環回路での浴槽水の循環流を検知する水流スイッチと、
前記循環ポンプを作動させたときに前記水流スイッチが前記循環流を検知しない場合に残水小量信号を出力する残水量判定手段と、を具備し、
前記完了判定手段は、
前記残水量判定手段が前記残水小量信号を出力している場合には、前記浴槽金具以下の浴槽内に貯留可能な浴槽水の排水に必要な時間が経過したときに前記排水完了信号を出力する、排水完了判定装置。 - 請求項1から6の何れかに記載の排水完了判定装置を備えた風呂システムに於いて、
前記排水完了信号に応答して、前記浴槽の内面に洗浄水を噴射する浴槽洗浄動作を実行する、風呂システム。
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