JP2009257546A - 動力伝達装置 - Google Patents

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真吾 加藤
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裕 上野
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0021Transmissions for multiple ratios specially adapted for electric vehicles

Abstract

【課題】燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切替可能な動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】中空円筒状に形成され、中心軸の軸方向に並設された第1のステータ11および第2のステータ12と、第1のステータ11および第2のステータ12の中空部分に配置され、回転磁界により第1のステータ11および第2のステータ12の中心軸を回転中心として回転自在かつ中心軸の軸方向にスライド自在なロータ13と、第1のステータ11および第2のステータ12に位相差が生じるように通電を制御する通電制御回路6と、通電制御回路6の通電によって生じたロータ13の中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、動力伝達状態を切り替える切替部とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達装置に関し、特に多相電動機を備えた動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置として、差動機構としてのディファレンシャル機構の動力伝達状態を差動状態と非差動状態とに切り替えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この動力伝達装置は、直動型のアクチュエータに接続された操作軸と、操作軸の先端に接続されたフォークと、フォークと係合し、アクチュエータの駆動力によりスライドするデフロックスリーブとを備えている。
このデフロックスリーブには、ディファレンシャル機構に係合して非差動状態にする係合部が形成されており、動力伝達装置は、アクチュエータを駆動してデフロックスリーブをディファレンシャル機構に係合する係合位置と係合位置から離隔した離隔位置との間でスライドさせることにより差動状態と非差動状態とに切り替えるようになっている。そして、例えば、脱輪等により左右のいずれかの駆動輪が空転した場合であっても、非差動状態に切り替えられることにより、駆動輪の空転を抑えるようになっている。
特開平7−40755号公報
しかしながら、このような差動機構を備えた動力伝達装置にあっては、デフロックスリーブを係合位置と離隔位置との間でスライドさせるためにアクチュエータやアクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が必要となり、部品点数が増加して車両の重量化を招き、コストが増加するとともに燃費が悪化するという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切替可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明に係る動力伝達装置は、上記目的を達成するため、(1)駆動輪に向けて動力を伝達する動力伝達機構を備え、前記動力伝達機構の動力伝達状態を切り替える動力伝達装置において、中空円筒状に形成され、中心軸の軸方向に並設された一対のステータコアと、前記一対のステータコアのそれぞれに外装され、前記一対のステータコアに回転磁界を発生させるステータコイルと、前記ステータコアの中空部分に配置され、前記回転磁界により前記ステータコアの中心軸を回転中心として回転自在かつ前記中心軸の軸方向にスライド自在なロータと、前記一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに位相差が生じるように通電を制御する通電制御部と、前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記動力伝達状態を切り替える切替部とを備えるものから構成されている。
この構成により、一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに、位相差が生じるように通電が制御され、各ステータコアに発生した回転磁界に傾きが生じるため、ロータに対して螺旋方向に力が働き、ロータが中心軸の軸方向にスライドする。そして、ロータのスライド動作を駆動源として動力伝達状態が切り替わるため、動力伝達状態を切り替えるための駆動源としてアクチュエータや、アクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が不要となり、部品点数を削減して車両を軽量化することができ、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切り替えることができる。
上記(1)に記載の動力伝達装置において、(2)前記動力伝達機構は、左右の前記駆動輪に接続された一対のドライブシャフトに動力を分配して伝達する差動機構を含み、前記切替部は、前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記差動機構を差動可能な動力伝達状態と差動を禁止する動力伝達状態とに切り替えるものから構成されている。
この構成により、ロータのスライド動作を駆動源として差動機構が差動可能な動力伝達状態と差動を禁止する動力伝達状態とに切り替わるため、動力伝達状態を切り替えるための駆動源としてアクチュエータや、アクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が不要となり、部品点数を削減して車両を軽量化することができ、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切り替えることができる。
また、例えば、脱輪等により左右いずれかの駆動輪が空転した場合であっても、動力伝達状態が非差動状態に切り替えられることにより、駆動輪の空転を抑えることができる。
また、上記(2)に記載の動力伝達装置において、(3)前記差動機構は、前記一対のドライブシャフトのそれぞれに接続された一対のサイドギヤと、前記一対のサイドギヤにそれぞれ歯合する一対のピニオンギヤと、前記一対のピニオンギヤを回転自在に支持するとともに、駆動力を受けて回転するデフケースとを有し、前記切替部は、前記ロータと同軸上に配置され、前記一対のドライブシャフトのうち一方のドライブシャフトと前記デフケースとに係合可能な係合位置と前記係合位置から離隔した離隔位置との間でスライド自在なスリーブと、前記スリーブを前記離隔位置に向けて付勢する付勢部材とを有し、前記ロータの前記スリーブ側へのスライド動作によって前記スリーブが前記係合位置まで押圧されることにより差動を禁止する動力伝達状態に切り替え、前記付勢部材によって前記スリーブが前記離隔位置まで押し戻されることにより差動可能な動力伝達状態に切り替えるものから構成されている。
この構成により、差動を禁止する動力伝達状態に切り替えられる場合には、一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに位相差が生じるように通電が制御され、ロータのスライド動作によってスリーブが係合位置まで押圧されて、スリーブを介して一対のドライブシャフトのうち一方のドライブシャフトとデフケースとが固定されることにより差動を禁止する動力伝達状態に切り替えられる。一方、動力伝達状態が差動可能な動力伝達状態に切り替えられる場合には、一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに差動が禁止された動力伝達状態時と逆方向に位相差が生じるように通電が制御され、ロータがスリーブから離れるようにスライド動作して、スリーブが付勢部材によって離隔位置に押し戻されることによりドライブシャフトとデフケースとがスリーブから外れて差動可能な動力伝達状態に切り替えられる。このように、簡易な構成により差動を禁止する動力伝達状態と差動可能な動力伝達状態とに切り替えることができる。
また、上記(1)に記載の動力伝達装置において、(4)前記切替部は、前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記動力伝達機構の動力伝達状態を前記動力伝達機構と前記ロータとが連結する連結状態と前記連結状態が遮断される遮断状態とに切り替えるものから構成されている。
この構成により、ロータのスライド動作を駆動源として連結状態と遮断状態とが切り替わるため、動力伝達状態を切り替えるための駆動源としてアクチュエータや、アクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が不要となり、部品点数を削減して車両を軽量化することができ、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切り替えることができる。
また、高速走行時には、遮断状態にしてロータと動力伝達機構とを遮断することにより、ロータに動力が伝達されなくなり、弱め界磁制御により誘起電圧を抑制するために余計な電気エネルギを費やすことを防止することができる。さらに、ロータに動力が伝達されなくなるため、ロータにおける潤滑油の攪拌抵抗を減少させることができる。このように、高速走行時における燃費悪化を防止することができる。
また、上記(4)に記載の動力伝達装置において、(5)前記切替部は、前記ロータと同軸上に配置され、前記ロータに係合可能な係合部材を有し、前記ロータの前記係合部材側へのスライド動作によって前記ロータと前記係合部材とが係合することにより前記連結状態に切り替え、前記ロータの前記係合部材と反対側へのスライド動作によって前記ロータと前記係合部材とが離隔することにより前記遮断状態に切り替えるものから構成されている。
この構成により、ロータの回転が駆動力として利用される場合には、一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに位相差が生じるように通電が制御され、ロータがスライド動作して係合部材と係合して連結状態に切り替えられる。一方、高速走行時等のロータの回転が駆動力として利用されない場合には、一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに連結状態時と逆方向に位相差が生じるように通電が制御され、ロータが係合部材から離隔するようにスライド動作して遮断状態に切り替えられる。このように、簡易な構成により連結状態と遮断状態とに切り替えることができる。
また、上記(5)に記載の動力伝達装置において、(6)前記切替部は、前記ロータと前記係合部材とが離隔する方向に前記ロータを付勢する付勢部材を有するものから構成されている。
この構成により、付勢部材によりロータが係合部材から離隔する方向に押し戻されるため、連結状態から遮断状態への切り替えにステータコイルの通電が不要となり、余計な電気エネルギが費やされることを防止することができる。
本発明によれば、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切替可能な動力伝達装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1から図7は、本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、電動機により駆動輪を駆動する電気自動車に適用した例を示している。
(第1の実施の形態)
図1は、動力伝達装置の模式図であり、上半部がディファレンシャル機構の差動が許容された通常時の動力伝達状態を示し、下半部がディファレンシャル機構の差動が禁止されたデフロック時の動力伝達状態を示している。図2は、ステータの模式図である。図3は、デフロック機構の部分断面図である。
まず構成について説明する。
動力伝達装置1は、トランスアクスルケース2を備えており、トランスアクスルケース2内には、動力源となる電動機3と、ドライブシャフト18a、18bを介して動力を左右の駆動輪19a、19bに伝達する差動機構としてのディファレンシャル機構4と、電動機3から出力された動力をディファレンシャル機構4に伝達するギヤ列5とが収容されている。また、電動機3およびディファレンシャル機構4は、同軸上に配置されており、電動機3の回転中心部分をドライブシャフト18aが挿通するようになっている。なお、本発明に係る動力伝達機構は、ディファレンシャル機構4とギヤ列5とから構成されている。
また、電動機3には、通電制御部としての通電制御回路6が接続されており、通電制御回路6には、ECU(Electronic Control Unit)7およびバッテリ8が接続されている。そして、ECU7から出力された制御信号に基づき通電制御回路6が制御されて、電動機3が通電されるようになっている。
電動機3は、中空円筒状に形成された第1のステータ11および第2のステータ12と、第1のステータ11および第2のステータ12の中空部分に配置されたロータ13とを有している。第1のステータ11および第2のステータ12は、トランスアクスルケース2に固定されており、中心軸の軸方向に隣接して配置されている。
図2に示すように、第1のステータ11は、ステータコア14と、ステータコイルとしてのU相コイル15、V相コイル16、W相コイル17とから構成されている。ステータコア14は、環状のヨークから中心軸方向に延設された複数のティースを有し、この複数のティースにU相コイル15、V相コイル16、W相コイル17を巻回している。
U相コイル15、V相コイル16、W相コイル17は、周方向に120度間隔でステータコア14の中心軸を挟んで対向する2箇所に巻回されており、各コイル15、16、17は、ステータコア14の中心軸を挟んで対向する2箇所において相互に巻回方向が逆向きとなっている。すなわち、ステータコア14には、周方向に正巻きのU相コイル15a、逆巻きのW相コイル17b、正巻きのV相コイル16a、逆巻きのU相コイル15b、正巻きのW相コイル17a、逆巻きのV相コイル16bが60度間隔で配置されている。また、第2のステータ12も第1のステータ11と同様に構成されている。
第1のステータ11および第2のステータ12のU相コイル15、V相コイル16、W相コイル17には通電制御回路6が接続されており、通電制御回路6は、各ステータ11、12の各コイル15、16、17に、3相交流を通電するようになっている。通電制御回路6は、バッテリ8からの直流を3相交流に変換するインバータと、インバータの下流において3相交流の出力先を切り替える複数のスイッチング素子とを有している。
通電制御回路6は、複数のスイッチング素子により3相交流の出力先を切り替えることにより、第1のステータ11および第2のステータ12に発生する回転磁界に位相差を生じさせて、ロータ13に対して螺旋方向の力を発生させるようになっている。なお、第1のステータ11および第2のステータ12に発生する回転磁界の詳細については後述する。
図1に戻り、ロータ13は、ロータシャフト21と、ロータシャフト21に嵌合したロータコア22とから構成されており、第1のステータ11および第2のステータ12の中心軸を回転中心としてベアリング23a、23bを介してトランスアクスルケース2に回転自在に支持されている。ロータシャフト21は、回転中心部分が貫通されており、この回転中心部分にドライブシャフト18aを挿通させた状態で、トランスアクスルケース2に回転自在かつスライド自在に支持されている。
ロータシャフト21のディファレンシャル機構4側の端部には、環状溝24が形成されており、環状溝24には後述するフォーク42が係合されている(図3参照)。また、ロータシャフト21のロータコア22と環状溝24との間には、入力ギヤ26が嵌合されており、この入力ギヤ26によりロータ13の動力がギヤ列5に入力されるようになっている。入力ギヤ26は、歯幅が大きく形成されており、ロータ13が中心軸の軸方向にスライド移動してもギヤ列5から外れないようになっている。
ロータコア22は、第1のステータ11および第2のステータ12の内周面との間にわずかな空隙を挟んで配置されており、ロータコア22の内部には、周方向に永久磁石が埋設されている。そして、この永久磁石と第1のステータ11および第2のステータ12に発生した回転磁界との吸引力によりロータ13が回転するようになっている。
ギヤ列5は、入力ギヤ26に歯合する第1の中間ギヤ31と、中間シャフト32を介して第1の中間ギヤ31に固定され、ディファレンシャル機構4のデフリングギヤ36に歯合する第2の中間ギヤ33とから構成され、電動機3から入力ギヤ26を介して入力された動力は、第1の中間ギヤ31、中間シャフト32、第2の中間ギヤ33を介してディファレンシャル機構4に伝達されるようになっている。
ディファレンシャル機構4は、中空のデフケース34を有しており、デフケース34は、ベアリング35a、35bを介してトランスアクスルケース2に回転自在に支持されている。
デフケース34の外周部には、第2の中間ギヤ33に歯合するデフリングギヤ36が固定されており、電動機3の動力が伝達されてデフケース34が回転するようになっている。
また、デフケース34の内部には、一対のピニオンギヤシャフト37a、37bが回転自在に支持されており、各ピニオンギヤシャフト37a、37bには、一対のピニオンギヤ38a、38bが固定されている。
各ピニオンギヤ38a、38bには、2体のサイドギヤ39a、39bがそれぞれ歯合しており、各サイドギヤ39a、39bには、左右の駆動輪19a、19bが接続されたドライブシャフト18a、18bがそれぞれ固定されている。
ここで、ディファレンシャル機構4の差動機能について簡単に説明する。ディファレンシャル機構4は、左右の駆動輪19a、19bの抵抗が同じ場合には、デフケース34が回転するとピニオンギヤ38a、38bが自転せずに公転するため、デフリングギヤ36の回転がそのままサイドギヤ39a、39bに伝達されるようになっている。
一方、左右の駆動輪19a、19bに抵抗差がある場合には、デフケース34が回転するとピニオンギヤ38a、38bが左右の駆動輪19a、19bの抵抗差を吸収するように自転しつつ公転するため、抵抗の小さい駆動輪に接続されたサイドギヤには増速された回転が伝達され、抵抗の大きい駆動輪に接続されたサイドギヤには減速された回転が伝達されるようになっている。
このように、ディファレンシャル機構4は、左右の駆動輪19a、19bからの抵抗を利用して、電動機3から伝達された動力を左右の駆動輪19a、19bに分配して伝達しているため、車両の旋回時等の左右の駆動輪で移動距離が異なる場合にスリップや引きずりを防止するようになっている。
ディファレンシャル機構4と電動機3との間には、上記したディファレンシャル機構4の差動機能をロックする切替部としてのデフロック機構9が設けられている。図3に示すように、デフロック機構9は、デフケース34とドライブシャフト18aとを一体にロックするスリーブとしてのデフロックスリーブ41と、デフロックスリーブ41とロータシャフト21とを連結するフォーク42と、フォーク42とデフロックスリーブ41との間に介設されたスラストベアリング43と、デフロックスリーブ41をロータ13側に付勢する付勢部材としてのスプリング44とを有している。
デフロックスリーブ41は、ドライブシャフト18aが挿通するように円筒状に形成されており、フォーク42が係合するスリーブ本体46と、スリーブ本体46に連なりデフケース34およびドライブシャフト18aと係合するスリーブ係合部47とから構成されている。
スリーブ本体46の外周面には、環状の外周溝48が形成されており、この外周溝48にフォーク42の一端側が納まることにより、デフロックスリーブ41がフォーク42に係合するようになっている。
スリーブ係合部47は、スリーブ本体46よりも小径に形成されており、外周面にはデフケース34と係合するスプライン47aが形成され、内周面にはドライブシャフト18aと係合するスプライン47bが形成されている。
また、デフケース34のロータ13側の端部は、デフロックスリーブ41に係合する係合端部51となっており、この係合端部51の内周面にはスプライン51aが形成されている。ドライブシャフト18aのデフケース34の係合端部51の内側に位置する部分は、デフロックスリーブ41と係合するシャフト係合部54となっており、このシャフト係合部54の外周面にはスプライン54aが形成されている。
そして、デフケース34のスプライン51aおよびドライブシャフト18aのスプライン54aが、デフロックスリーブ41のスプライン47a、47bとそれぞれ係合することにより、ドライブシャフト18aとデフケース34とが一体回転するようにロックされる。
フォーク42は、U字状に形成された一対の腕部61、62と、一対の腕部61、62を両端に固定したフォークシャフト63とを有している。ロータ13側の腕部61は、ロータシャフト21に形成された環状溝24との間にわずかに隙間を空けた状態で係合しており、ロータ13の回転を許容している。デフケース34側の腕部62は、スリーブ本体46に形成された外周溝48との間にわずかに隙間を空けた状態で係合しており、ロータ13の回転を許容している。フォークシャフト63は、トランスアクスルケース2にスライド自在に固定されており、ロータ13およびデフロックスリーブ41とともにスライド移動するようになっている。
スラストベアリング43は、左右の両端部が中心軸を回転中心として相対回転するように構成されており、一端面がロータシャフト21のデフケース34側の端面に接触し、他端面がデフロックスリーブ41のロータ13側の端面に接触し、ロータ13とデフロックスリーブ41との間で生じる回転差を吸収するようになっている。
スプリング44は、一端がデフケース34に固定され、他端がデフロックスリーブ41に固定されており、デフロックスリーブ41をロータ13側に付勢している。
図1に戻り、ECU7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、A/D変換器やバッファ等を含む入力インターフェース回路および駆動回路を含む出力インターフェース回路を有して構成されている。
また、ECU7の入力インターフェースには、デフロックスイッチ65が接続されており、運転者によりデフロックスイッチ65がONにされると、ECU7から通電制御回路6に制御信号が出力される。そして、通電制御回路6は、ECU7から出力された制御信号に基づいてスイッチング素子を切り替えて、第1のステータ11と第2のステータ12とに位相差が生じるように通電を制御する。これにより、第1のステータ11および第2のステータ12に発生する回転磁界が傾き、ロータ13に対して螺旋方向に力が働くようになっている。
ここで、図4から図6を参照して、第1のステータおよび第2のステータの結線状態および第1のステータおよび第2のステータに発生する回転磁界について説明する。図4(a)は、通常走行時の結線状態を示す概念図、図4(b)は、通常走行時の回転磁界の説明図である。図5(a)は、デフロック時の結線状態を示す概念図、図5(b)は、デフロック時の回転磁界の説明図である。図6(a)は、デフロック解除時の結線状態を示す概念図、図6(b)は、デフロック解除時の回転磁界の説明図である。なお、図4から図6においてU、V、Wは正方向に巻回されたコイルを示し、u、v、wは逆方向に巻回されたコイルをそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、通常走行時は、第1のステータ11および第2のステータ12の隣り合うコイル同士が結線されており、第1のステータ11および第2のステータ12に位相差が生じないようになっている。この状態で、インバータから3相交流が通電されると、図4(b)に示すように矢印A1方向に回転磁界が発生するため、ロータ13には回転磁界と同一方向の矢印A2方向の回転力しか働かない。したがって、ロータ13が中心軸の軸方向にスライド動作をすることがない。
ここで、運転者によりデフロックスイッチ65がONにされると、通電制御回路6のスイッチング素子が切り替えられて、図4(a)に示す結線状態から図5(a)に示す結線状態に切り替えられる。すなわち、第1のステータ11の各コイルに対して第2のステータ12の各コイルが1つずつずれたコイルに結線され、第1のステータ11に対して第2のステータ12の位相が遅れるようになっている。この状態で、インバータから3相交流が通電されると、図5(b)に示すように矢印B1方向に回転磁界が発生するため、ロータ13に螺旋方向に力が発生し、矢印B2方向の回転力および矢印B3方向の前進力が働くようになっている。
運転者によりデフロックスイッチ65がOFFにされると、通電制御回路6のスイッチング素子が切り替えられて、図5(a)に示す結線状態から図6(a)に示す結線状態に切り替えられる。すなわち、デフロック時とは逆方向に第1のステータ11の各コイルに対して第2のステータ12の各コイルが1つずつずれたコイルに結線され、第1のステータ11に対して第2のステータ12の位相が進むようになっている。この状態で、インバータから3相交流が通電されると、図6(b)に示すように矢印C1方向に回転磁界が発生するため、ロータ13に螺旋方向に力が発生し、矢印C2方向の回転力および矢印C3方向の後進力が働くようになっている。
次に図7を参照して、デフロック機構9によるデフロックについて説明する。図7は、本発明の実施の形態に係るデフロック機構9の動作状態を示す図であり、(a)はデフロック時の動作状態を示す説明図、(b)はデフロック解除時の動作状態を示す説明図である。
通常走行時には、ロータ13に対して回転力だけが働くため、デフロックスリーブ41は、デフケース34の係合端部51およびドライブシャフト18aのシャフト係合部54から離れた離隔位置57に位置している。この状態からデフロックスイッチ65がONにされると、通電制御回路6の通電によりディファレンシャル機構4側に傾くように回転磁界が発生し、図7(a)に示すように、デフロックスリーブ41がロータ13に押圧されて、スプリング44の付勢力に抗するようにして、離隔位置57からデフケース34の係合端部51およびドライブシャフト18aのシャフト係合部54に係合する係合位置58に移動する。
デフロックスリーブ41が、係合位置58に到達すると、スリーブ係合部47のスプライン47a、47bとデフケース34のスプライン51aおよびドライブシャフト18aのスプライン54aとが係合し、デフケース34とドライブシャフト18aとがデフロックスリーブ41を介してロックされる。このように、デフロック機構9は、ロータ13の前進方向のスライド動作を駆動源として、デフロックを実施するようになっている。
一方、この状態からデフロックスイッチ65がOFFにされると、通電制御回路6の通電によりディファレンシャル機構4側とは逆側に傾くように回転磁界が発生し、図7(b)に示すように、ロータ13の後進方向へのスライド動作とスプリング44の付勢力によってデフロックスリーブ41が、係合位置58から離隔位置57に移動する。
デフロックスリーブ41が、離隔位置57に到達すると、スリーブ係合部47のスプライン47a、47bとデフケース34のスプライン51aおよびドライブシャフト18aのスプライン54aとが完全に外れ、デフケース34とドライブシャフト18aとのロックが解除される。このように、デフロック機構9は、ロータ13の後進方向のスライド動作を駆動源として、デフロックを解除するようになっている。
以上のように、本実施の形態では、第1のステータ11および第2のステータ12に位相差が生じるように通電が制御され、各ステータ11、12に発生した回転磁界に傾きが生じるため、ロータ13に対して螺旋方向に力が働き、ロータ13が中心軸の軸方向にスライドする。そして、ロータ13のスライド動作を駆動源としてデフロックを実施するようになっているため、デフロックを実施するための駆動源としてアクチュエータや、アクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が不要となり、部品点数を削減して車両を軽量化することができ、燃費悪化を招くことなく低コストでデフロックを実施することができる。
なお、本実施の形態では、デフロックスイッチ65によりデフロックを実施するようにしているが、左右の駆動輪19a、19bの回転数の差に基づいて、デフロックを実施するようにしてもよい。例えば、左右の駆動輪19a、19bのいずれか一方の空転時の基準回転数差をECU7のROMに記憶しておき、図示しない車輪速センサによって左右の駆動輪19a、19bの回転数差が基準回転数差以上となった場合にデフロックを実施するようにする。
また、本実施の形態では、デフロックスリーブ41のスプライン47a、47bとデフケース34のスプライン51aおよびドライブシャフト18aのスプライン54aとを係合することによりデフロックを実施しているが、スプラインの代わりにキーやクラッチにより係合することでデフロックを実施するようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図8から図10を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本発明の第2の実施の形態に係る動力伝達装置は、上述した第1の実施の形態とはロータのスライド動作を駆動源として電動機とギヤ列との連結状態を切り替える点についてのみ相違する。したがって、同一の構成については、第1の実施の形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。図8および図9は、本発明に係る動力伝達装置の第2の実施の形態を示す図であり、動力伝達装置をハイブリッド車両に搭載した例を示している。
図8は、動力伝達装置の模式図である。なお、図8では、電動機から駆動輪までの伝達経路のみを記載し、エンジンから駆動輪までの伝達経路を省略して図示している。
図8に示すように、動力伝達装置71は、トランスアクスルケース72を備えており、トランスアクスルケース72内には、動力源となる電動機73と、ドライブシャフト81a、81bを介して動力を左右の駆動輪82a、82bに伝達するディファレンシャル機構74と、電動機73から出力された動力をディファレンシャル機構74に伝達するギヤ列75とが収容されている。
また、ギヤ列75は、電動機73のロータシャフト87のディファレンシャル機構74側の端部と断続可能となっており、ロータシャフト87のディファレンシャル機構74側の端部には、ギヤ列75と連結するためのスプライン87aが形成されている。
また、電動機73には、通電制御回路76が接続されており、通電制御回路76にはECU(Electronic Control Unit)77およびバッテリ78が接続されている。ECU77は、図示しないエンジンの運転状態に基づいて電動機73により車両の走行のアシストが必要か否かを判定するようになっており、走行のアシストが必要と判定した場合には電動機73とギヤ列75とを連結させるように通電制御回路76に制御信号が出力され、走行のアシストが不要と判定した場合には電動機73とギヤ列75とを遮断させるように通電制御回路76に制御信号が出力される。
ギヤ列75は、ロータシャフト87に連結される係合部材としての連結部95と、連結シャフト96を介して連結部95に固定された入力ギヤ94と、入力ギヤ94に歯合する第1の中間ギヤ91と、中間シャフト92を介して第1の中間ギヤ91に固定され、ディファレンシャル機構74のデフリングギヤ88に歯合する第2の中間ギヤ93とから構成され、電動機73から入力ギヤ94を介して入力された動力は、第1の中間ギヤ91、中間シャフト92、第2の中間ギヤ93を介してディファレンシャル機構74に伝達されるようになっている。
連結部95は、カップ状に形成されており、内周面にはスプライン95aが形成されており、ロータシャフト87の端部に形成されたスプライン87aと係合することにより、ロータ86をギヤ列75に連結するようになっている。
図9を参照して、ロータとギヤ列との断続動作について説明する。図9は、ロータとギヤ列との断続状態を示す図であり、(a)は連結状態を示す説明図、(b)は遮断状態を示す説明図である。
ECU77により電動機73によるアシストが必要と判定された場合には、通電制御回路76により第1のステータ84および第2のステータ85に対する通電が制御され、第1のステータ84および第2のステータ85には連結部95側に傾くように回転磁界が発生する。そして、図9(a)に示すように、ロータ86には、発生した回転磁界により、回転力および前進力が働き、連結部95に向かって移動する。
そして、ロータシャフト87の先端が、連結部95に進入すると、ロータシャフト87のスプライン87aと連結部95のスプライン95aとが係合し、ロータ86と連結部95とが連結され、電動機73の動力がギヤ列75に伝達される。このように、ギヤ列75は、ロータ86の前進方向のスライド動作を駆動源として、ロータ86と連結するようになっている。
一方、ECU77により電動機73によるアシストが不要と判定された場合には、通電制御回路76により第1のステータ84および第2のステータ85に対する通電が制御され、第1のステータ84および第2のステータ85には連結部95側とは逆側に傾くように回転磁界が発生する。そして、図9(b)に示すように、ロータ86は、発生した回転磁界により回転力および後進力が働き、連結部95から離隔する方向に移動する。
ロータシャフト87の先端が、連結部95の開放端から離れると、ロータ86のスプライン87aから連結部95のスプライン95aが完全に外れ、電動機73とギヤ列75とが遮断される。このように、ギヤ列75は、ロータ86の後進方向のスライド動作を駆動源として、ロータ86との連結を遮断するようになっている。
以上のように、本実施の形態では、ロータ86のスライド動作を駆動源として連結状態と遮断状態とが切り替わるため、ロータ86とギヤ列75との断続動作を切り替えるための駆動源としてアクチュエータや、アクチュエータを制御するためのコントローラおよび配線等が不要となり、部品点数を削減して車両を軽量化することができ、燃費悪化を招くことなく低コストで断続動作を切り替えることができる。
また、ECU77により電動機73によるアシストが必要と判定された場合のみロータ86とギヤ列75とが連結されるため、高速走行時には遮断状態とされ、ロータ86に動力が伝達されなくなり、弱め界磁制御により誘起電圧を抑制するために余計な電気エネルギを費やすことを防止することができる。さらに、ロータ86に動力が伝達されなくなるため、ロータ86における潤滑油の攪拌抵抗を減少させることができる。このように、高速走行時における燃費悪化を防止することができる。
なお、本実施の形態では、通電制御回路76を通電して電動機73とギヤ列75との連結を遮断しているが、図10に示すようにスプリング97によりロータ86を連結部95から離隔する方向に付勢して電動機73とギヤ列75とを遮断するようにしてもよい。この場合、スプリング97の一端をトランスアクスルケース72に固定し、他端をロータ86に当接したスラストベアリング98に固定するようにする。
この構成より、スプリング97によってロータ86が連結部95から離隔する方向に押し戻されるため、連結状態から遮断状態への切り替えに第1のステータ84および第2のステータ85への通電が不要となり、余計な電気エネルギが費やされることを防止することができる。
また、本実施の形態では、ロータ86に形成されたスプライン87aと連結部95に形成されたスプライン95aとを係合することによりロータ86とギヤ列75とを連結しているが、スプラインの代わりにキーやクラッチにより係合するようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、通電制御回路の結線を切り替えることにより、第1のステータと第2のステータとに位相差を生じさせているが、通電制御回路にインバータを2つ設けて、第1のステータと第2のステータとに位相差を生じさせるようにしてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、隣接して配置された第1のステータと第2のステータとの合計幅がロータコアの幅よりも小さい構成となっているが、第1のステータと第2のステータとの合計幅がロータコアの幅よりも大きい構成としてもよい。これにより、磁力によりロータコアが第1のステータおよび第2のステータに引き寄せられるため、通常走行時に振動によりロータが中心軸の軸方向にずれるのを防止することができる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明は、燃費悪化を招くことなく低コストで動力伝達状態を切替可能とするものであり、特に多相電動機を備えた動力伝達装置に有用である。
本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、動力伝達装置の模式図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、ステータの模式図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、デフロック機構の部分断面図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は通常走行時の結線状態を示す概念図、(b)は通常走行時の回転磁界の説明図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、(a)はデフロック時の結線状態を示す概念図、(b)はデフロック時の回転磁界の説明図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、(a)はデフロック解除時の結線状態を示す概念図、(b)はデフロック解除時の回転磁界の説明図である。 本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態を示す図であり、(a)はデフロック時の動作状態を示す説明図、(b)はデフロック解除時の動作状態を示す説明図である。 本発明に係る動力伝達装置の第2の実施の形態を示す図であり、動力伝達装置の模式図である。 本発明に係る動力伝達装置の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は連結状態を示す説明図、(b)は遮断状態を示す説明図である。 本発明に係る動力伝達装置の変形例を示す模式図である。
符号の説明
1、71 動力伝達装置
3、73 電動機
4、74 ディファレンシャル機構(動力伝達機構、差動機構)
5、75 ギヤ列(動力伝達機構)
6、76 通電制御回路(通電制御部)
7、77 ECU
8、78 バッテリ
9 デフロック機構(切替部)
11、84 第1のステータ
12、85 第2のステータ
13、86 ロータ
14 ステータコア
15 U相コイル(ステータコイル)
16 V相コイル(ステータコイル)
17 W相コイル(ステータコイル)
18a、18b ドライブシャフト
19a、19b 駆動輪
21、87 ロータシャフト
22 ロータコア
34 デフケース
38a、38b ピニオンギヤ
39a、39b サイドギヤ
41 デフロックスリーブ(スリーブ)
42 フォーク
43 スラストベアリング
44、97 スプリング(付勢部材)
65 デフロックスイッチ
95 連結部(係合部材)
96 連結シャフト

Claims (6)

  1. 駆動輪に向けて動力を伝達する動力伝達機構を備え、前記動力伝達機構の動力伝達状態を切り替える動力伝達装置において、
    中空円筒状に形成され、中心軸の軸方向に並設された一対のステータコアと、
    前記一対のステータコアのそれぞれに外装され、前記一対のステータコアに回転磁界を発生させるステータコイルと、
    前記ステータコアの中空部分に配置され、前記回転磁界により前記ステータコアの中心軸を回転中心として回転自在かつ前記中心軸の軸方向にスライド自在なロータと、
    前記一対のステータコアのそれぞれに外装されたステータコイルに位相差が生じるように通電を制御する通電制御部と、
    前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記動力伝達状態を切り替える切替部とを備えたことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記動力伝達機構は、
    左右の前記駆動輪に接続された一対のドライブシャフトに動力を分配して伝達する差動機構を含み、
    前記切替部は、
    前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記差動機構を差動可能な動力伝達状態と差動を禁止する動力伝達状態とに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記差動機構は、
    前記一対のドライブシャフトのそれぞれに接続された一対のサイドギヤと、
    前記一対のサイドギヤにそれぞれ歯合する一対のピニオンギヤと、
    前記一対のピニオンギヤを回転自在に支持するとともに、駆動力を受けて回転するデフケースとを有し、
    前記切替部は、
    前記ロータと同軸上に配置され、前記一対のドライブシャフトのうち一方のドライブシャフトと前記デフケースとに係合可能な係合位置と前記係合位置から離隔した離隔位置との間でスライド自在なスリーブと、
    前記スリーブを前記離隔位置に向けて付勢する付勢部材とを有し、
    前記ロータの前記スリーブ側へのスライド動作によって前記スリーブが前記係合位置まで押圧されることにより差動を禁止する動力伝達状態に切り替え、前記付勢部材によって前記スリーブが前記離隔位置まで押し戻されることにより差動可能な動力伝達状態に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記切替部は、
    前記通電制御部の通電によって生じた前記ロータの前記中心軸の軸方向へのスライド動作を駆動源として、前記動力伝達機構の動力伝達状態を前記動力伝達機構と前記ロータとが連結する連結状態と前記連結状態が遮断される遮断状態とに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  5. 前記切替部は、
    前記ロータと同軸上に配置され、前記ロータに係合可能な係合部材を有し、
    前記ロータの前記係合部材側へのスライド動作によって前記ロータと前記係合部材とが係合することにより前記連結状態に切り替え、前記ロータの前記係合部材と反対側へのスライド動作によって前記ロータと前記係合部材とが離隔することにより前記遮断状態に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記切替部は、
    前記ロータと前記係合部材とが離隔する方向に前記ロータを付勢する付勢部材を有することを特徴とする請求項5に記載の動力伝達装置。
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