JP4329511B2 - 同期モータおよびそれを用いた車両ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、複数のコイルを巻回した磁極歯を有する固定子と、永久磁石を有する回転子とから構成され、外部よりコイルに電力を供給して複数の磁極歯上に磁界を形成させ、回転子にトルクを発生する同期モータおよびそれを用いた車両ユニットに関するものである。
近年、低公害性と航続距離、および、エネルギ供給のインフラ等の要求から、エンジンとモータジェネレータ(MG)を組み合わせて搭載したハイブリッド車両(HEV)の実用化が進められている。このHEVに求められるMG特性は、高効率、比較的低出力でありながら、高回転かつ高トルクを発生することである。
高効率および高トルクという条件では、ロータに永久磁石を用いる磁石式同期モータ」(以下、磁石モータとも記載する)が有望である。しかし、磁石モータでは、回転数の上昇とともに磁石による逆起電力が大きくなるため、高回転化が困難であった。また、高回転領域では弱め界磁が必要となり、効率の低下を招いていた。
これらの問題を解決する方式として、高回転時にロータのロータの磁石の位相をずらすことにより、機械的な弱め界磁を行い、高回転化する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−155262号公報
しかしながら、上述した方式では、磁石の位相を変化させる手法としてガバナを用いているため、機械的な弱め界磁の効果が回転数のみに依存し、定常的な損失低減が困難である問題があった。例えば、トルクを必要としない、連れ回り時に逆起電力を減少させようとしても、回転数が所定の回転数以下の場合弱め界磁のための電流が必要となる。すなわち、従来の装置にあっては、トルクに関する逆起電力の低減効果は無かった。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、回転数に関係なく、機械的な弱め界磁を行うことができ、高回転化と高回転領域での効率を向上させることができる同期モータおよびそれを用いた車両ユニットを提供しようとするものである。
本発明の同期モータの第1発明は、複数のコイルを巻回した磁極歯を有する固定子と、永久磁石を有する回転子とから構成され、外部よりコイルに電力を供給して複数の磁極歯上に磁界を形成させ、回転子にトルクを発生する同期モータにおいて、前記固定子を回転軸に直交する方向に少なくとも2つに分割し、分割した固定子のうち、少なくとも1つの固定子を、他の固定子に対し磁極歯の位相を変更できる可動固定子とするとともに、この可動固定子の状態を制御する可動固定子制御装置を備え、可動固定子が最大トルク発生位置であることを示す最大トルク発生位置から可動固定子が最小逆起電力位置であることを示す最小逆起電力位置の間を、トルク指令がゼロの場合、発生するトルクがゼロとなるように、前記可動固定子の位相を変化させて、同期モータの運転状態に応じて前記可動固定子の位相を制御するよう構成したことを特徴とするものである。
また、本発明の同期モータの第2発明は、複数のコイルを巻回した磁極歯を有する固定子と、永久磁石を有する回転子とから構成され、外部よりコイルに電力を供給して複数の磁極歯上に磁界を形成させ、回転子にトルクを発生する同期モータにおいて、前記固定子を回転軸に直交する方向に少なくとも2つに分割し、分割した固定子のうち、少なくとも1つの固定子を、他の固定子に対し磁極歯の位相を変更できる可動固定子とするとともに、この可動固定子の状態を制御する可動固定子制御装置を備え、可動固定子が最大トルク発生位置であることを示す最大トルク発生位置から可動固定子が最小逆起電力位置であることを示す最小逆起電力位置の間を、回転数がしきい値以上の場合、逆起電力が発生しないように、前記可動固定子の位相を変化させて、同期モータの運転状態に応じて前記可動固定子の位相を制御するよう構成したことを特徴とするものである。
また、本発明の車両ユニットは、上述した構成の同期モータを、エンジンに備えたスタート/ジェネレータ(S/G)および/またはトランスミッションに備えたモータジェネレータ(MG)として用いたことを特徴とするものである。
本発明の同期モータにおいては、固定子を回転軸に直交する方向に少なくとも2つに分割し、分割した固定子のうち、少なくとも1つの固定子を、他の固定子に対し磁極歯の位相を変更できる可動固定子とするとともに、この可動固定子の状態を制御する可動固定子制御装置を備え、同期モータの運転状態に応じて前記可動固定子の位相を制御するよう構成したため、回転数に関係なく、機械的な弱め界磁を行うことができ、逆起電力が低下して高回転化が可能となるとともに、弱め界磁電流が不要となり高回転領域での効率を向上させることができる。また、コギングトルクの発生も抑えることができ、発生トルクを滑らかにすることができる。
なお、本発明の同期モータの好適例においては、可動固定子制御装置を、ウォームギアと回転機から構成してもよい。このように構成すれば、位相を変更した後の可動固定子の保持力を非常に小さくすることが可能となる。
また、本発明の同期モータの好適例においては、可動固定子が、接触型給電部を有するよう構成してもよい。このように構成すれば、給電ケーブルの絶縁特性を十分に維持することが可能となる。
さらに、本発明の同期モータの好適例においては、複数の磁極歯に対するコイルの巻き方を集中巻として構成しても良い。このように構成すれば、固定子と稼動固定子の絶縁特性を維持することが可能となるとともに、比較的コンパクトに構成することが可能となる。
本発明の同期モータの第1発明においては、トルク指令がゼロの場合、発生するトルクがゼロとなるように、可動固定子の位相を変化させるよう構成する。このように構成すれば、ゼロトルク時に逆起電力を低減することができ、弱め界磁電流が不要となるため、連れ回り時の損失を大幅に低減することが可能となる。
本発明の同期モータの第2発明においては、回転数がしきい値以上の場合、逆起電力が発生しないように、可動固定子の位相を変化させるよう構成する。このように構成すれば、逆起電力を低減でき、インバータやバッテリ電圧を大きくすること無く、高回転化することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)〜(c)はそれぞれ本発明の同期モータの概要の一実施例を示す図である。ここで、図1(a)はその正面図を、図1(b)はその上面図を、図1(c)はその側面図をそれぞれ示している。なお、図1(c)において、説明を簡単にするために、固定子及び可動固定子としてそれぞれ1つの磁極歯とコイルとから構成される部材のみを示しているが、実際には、この磁極歯とコイルとから構成される部材を複数個円周上に設けることで固定子及び可動固定子を構成している。
図1(a)〜(c)に示す例において、同期モータ10は、シャフト11とシャフト11と一体に回転するロータ12とを有している。ロータ12は磁石を有し、ロータ表面方向に、N極となる磁石121とS極となる磁石122とを備えている。これらの磁石はロータ12内部に埋め込まれている。また、ロータ12は回転数センサ13を有している。
本例において、同期モータ10は、ロータ12の外周に設ける固定子として、固定子を回転軸(シャフト11)に直交する方向に2つに分割して構成した、固定子21と可動固定子22とを有している。ここで、固定子の分割数は2つに限定されるものではない。固定子21は、ハウジング14に固定されている。ハウジング14は冷却系を有し、ここでは水冷の場合を想定し、水路19を示している。可動固定子22はハウジング14と接触子、固定子21とは非接触状態である。一般的に、固定子が有する磁極歯31を取り巻くコイル32は樹脂で固められ、絶縁性を保っている。また、固定子21と可動固定子22との間に空気層を設けることで、さらなる絶縁特性を実現している。
本例では、固定子21および可動固定子22のコイル32の巻き方を集中巻としている。上述したように、絶縁特性の観点から、固定子21と可動固定子22との間に空気層を設けている。そのため、軸方向に長い形状となりやすい。そこで、コイルエンドの短い集中巻とすることで、軸方向の長さを短くすることができる。
また、本例では、可動固定子22を固定子21に対して回転させて、可動固定子22の磁極歯の位相を固定子21に対して変更できるように、可動固定子22は、ギア15とギア15と接続するウォームギア16とを備えている。ウォームギア16は、アクチュエータ17とアクチュエータ駆動軸18を介して接続している。アクチュエータ17の駆動力はウォームギア16で倍増され、可動固定子22の固定子21に対する位相を変化させる。また、ウォームギアの特性で、ウォームギア16の歯面の角度を最適化することで、可動固定子22の反力をギア部のみで受けることができる。そのため、アクチュエータ17の非駆動時における可動固定子22の保持力をウォームギア16で発揮することが可能である。これらギア15、ウォームギア16、アクチュエータ17およびアクチュエータ駆動軸18が、本発明における可動固定子制御装置を構成する。
本例において、可動固定子22は、アクチュエータ17の駆動により、最大トルク発生位置22Aから最小逆起電力位置22Bへ移動する。以後、(A)は可動固定子22が最大トルク発生位置であることを示し、(B)は可動固定子22が最小逆起電力位置であることを示すものとする。
通常、同期モータ10は1つのインバータにより制御され、一般的なU相、V相、W相の3相交流モータである。最大トルク発生位置22Aにおいて、向かい合う固定子21と可動固定子22のコイルに流れる電流は同相である。そのため、互いにコイルに通電された電力は全てトルクに用いることができる。一方、最小逆起電力位置22Bでは、固定子21を通過する磁石121による磁束方向と、可動固定子22を通過する磁石122による磁束方向が逆であるため、ロータ12の磁石による磁束がキャンセルでき、逆起電力を非常に小さくすることができる。可動固定子22は、同期モータ10の運転状態に応じて、最大トルク発生位置22Aと最小逆起電力位置22Bとの間の最適位置に制御される。なお、これらの制御は、上述した可動固定子制御装置により実行される。
次に、上述した本発明の同期モータ10の機能について説明する、
まず第一に、連れ回り時の損失を低減可能である。磁石モータの宿命として、高回転時の弱め界磁制御による損失がある。磁石モータではロータの回転数に伴い、単位時間当たりのコイルの磁束通過量が増大し、逆起電力が発生するため、これを抑えるようにトルクにならない弱め界磁電流を流す。そのため、この弱め界磁電流に起因する損失が発生する。本発明の同期モータでは、可動固定子22の固定子21に対する位相を変化させることにより、インバータで同相となるコイルを通過する磁束を制御できるため、弱め界磁電流を必要としない。そのため、連れ回り時の損失を低減することができる。
第二に、高トルクでありながら、高回転まで回ることができる。磁石モータにおいて、高トルクとするためには、ロータの磁石量を増やすことが考えられる。しかし、ロータの磁石量を多くすると回転数の上昇に伴う逆起電力も大きくなり、一般的には弱め界磁制御を行っても、インバータやバッテリ電圧の制約により、高回転化が困難である。本発明の同期モータでは、可動固定子22の固定子22に対する位相を変化させることにより、インバータで同相となるコイルを通過する磁束を制御できるため、弱め界磁電流を必要としない。そのため、回転数の上昇とともに可動固定子22の固定子21に対する位相を変化させることにより、逆起電力を抑制できるため、限られたインバータやバッテリ電圧でも高回転化することが可能である。
次に、上述した本発明の同期モータにおけるギア15について説明する。
図2は本発明の同期モータの側面形態の一例を示す図である。図2に示すように、可動固定子22は、最大で、最大トルク発生位置22Aから最小逆起電力位置22Bの間のみ動く。そのため、ギア15は可動固定子22の外周全てに存在する必要は無く、図2中のA−A’間のみ歯が切ってあればよい。ウォームギア16との接続個所も、図2中のA−A’間に存在すればよい。以上のことから、ギア15は低コストである。また、ハウジング14の解放部も小さいため、十分な剛性を確保することができる。
次に、上述した本発明の同期モータにおける同期モータシステムについて説明する。
図3は本発明の同期モータにおける同期モータシステムについて説明するための図である。図3に示す例において、同期モータ110は、シャフト111と固定子121および可動固定子122を有している。また、可動固定子122はウォームギア116と接続し、ウォームギア116はアクチュエータ117とアクチュエータ駆動軸118を介して接続している。
インバータ119は同期モータ110を制御する装置であり、バッテリ120は同期モータ110への供給電力を蓄える。固定子121および可動固定子122はそれぞれ給電部131および132Aを備えている。給電部131はハーネス141でインバータ119と接続し、固定子121に電力を供給する。また、給電部132Aはハーネス142Aおよび141を介してインバータ119と接続し、稼動固定子122へ電力を供給する。
本例では、同期モータ110は一般的な3相交流モータであるため、インバータ119からの配線は3本である。可動固定子122が最小逆起電力位置となったとき、可動固定子122の給電部132Aは132Bへ移動し、ハーネス142Aは142Bへ移動する。ハーネス142(142Aおよび142B)にゆとりを持たせた長さ、および、配置とすることで、可動固定子122の位相が変わった場合でも、安定した給電が可能である。ここでは、構成要素を明示するためにウォームギア116の位置を給電部132Aと対向するところに図示しているが、実際には、給電部132Aとウォームギア116とを一体として搭載性を向上するレイアウトも選択可能である。
次に、上述した本発明の同期モータにおける給電方式について説明する。
図4は本発明の同期モータにおける給電方式について説明するための図である。図4に示す例において、同期モータ110の可動固定子122の端部にハーネスホルダー151を設け、実装時にハーネス142Aが邪魔にならないように格納することができる。また、ハーネスホルダー151内にハーネスガイド152を設け、可動固定子122の位相が変化して、給電部132Aが132Bへ移動するとともにハーネス142Aが142Bへ移動した場合でも、ハーネス142Aが以上の曲率となることや、異常な張力が働くことを防止することができる。本例では、ハーネス142Aの配置のみで各種機能を実現できるため、低コストな給電システムが実現できる。なお、図4に示す例において、111はシャフト、112はロータ、113は回転数センサである。
図5は本発明の同期モータの概要の他の実施例を示す図である。図5に示す例において、同期モータ210は、シャフト211と固定子221および可動固定子222を有している。また、可動固定子222はウォームギア216と接続し、ウォームギア216はアクチュエータ217とアクチュエータ駆動軸218を介して接続している。インバータ219は同期モータ210を制御する装置であり、バッテリ220は同期モータ210への供給電力を蓄える。
固定子221および可動固定子222は、それぞれ給電部231および232を備えている。給電部231はハーネス241でインバータ219と接続し、固定子221へ電力を供給する。また、給電部232はハーネス242および241でインバータ219と接続し、可動固定子222へ電力を供給する。ここでは、同期モータ210は一般的な3相交流モータであるため、インバータ219からの配線は3本である。給電部232はスリップリングのような接触型の給電装置となっており、可動固定子222の位相を変化させても、ハーネス242は動かない。
次に、上述した本発明の同期モータにおける給電方式について説明する。
図6は本発明の同期モータにおける給電方式について説明するための図である。図6に示す例において、同期モータ210の可動固定子222の給電部232は、内部にスリップリングと同様の接触型給電装置252を有し、ハーネス242と接触点251で接触している。可動固定子222の動きに対し、ハーネス242は動かない。なお、図6に示す例において、211はシャフト、212はロータ、213は回転数センサである。
本例では、ハーネス242に疲労による絶縁性劣化は生じず、安定した給電が可能である。一般的にスリップリングは効率や寿命の点で課題があるとされる。しかし、接触型給電装置252は可動固定子222を動かすときのみスリップリングと同様の状態となるだけであり、かつ、その動作スピードも遅いため、上記課題の影響をほとんど受けることはない。
次に、上述した本発明の同期モータにおける可動固定子の位相制御方法について説明する。本発明における可動固定子22(図1の例)の位相は、最大トルク発生位置22A(図1の例)と最小逆起電力位置22B(図1の例)との間を、同期モータの運転状態に応じて制御されている。具体的には、トルク指令がゼロの場合、発生するトルクがゼロとなるように、可動固定子22の位相を変化させている。この場合は、ゼロトルク時に逆起電力を低減することができ、弱め界磁電流が不要となるため、連れ回り時の損失を大幅に低減することが可能となる。また、回転数がしきい値以上の場合、逆起電力が発生しないように、可動固定子22の位相を変化させている。この場合は、逆起電力を低減でき、インバータやバッテリ電圧を大きくすること無く、高回転化することが可能となる。
次に、上述した本発明の同期モータを車両に組み込んだ例について説明する。
図7は本発明の同期モータを組み込んだ車両ユニットの一例を示す図である。図7に示す例において、車両ユニット312は、ガソリンエンジン311、動力伝達シャフト313、ディファレンシャルギア314、タイヤ315、モータジェネレータ(MG)316、インバータ317、バッテリ318、クラッチ321、スタート/ジェネレータ(S/G)325、トランス/ミッション(T/M)331を備えている。本例において、上述した本発明の同期モータを、スタート/ジェネレータ(S/G)325、および/または、モータジェネレータ(MG)316として好適に使用することができる。
次に、本発明の同期モータにおける、広可変速比の検討結果および連れ回り損失の低減効果の検討結果について説明する。まず、上述した構成の本発明の同期モータに対し、固定子と可動固定子との位相差を界磁100%(位相差:0)、界磁80%(位相差:中)、界磁60%(位相差:大)と弱め界磁とした例について、トルクと回転数との関係を求めた。結果を図8に示す。図8の結果から、回転数の増加を従って位相差を大きくすることで低速回転域における高トルクを補償しつつ、高速回転域においてもトルクを出しつづけることができるため、従来の固定子を固定した場合に比べ可変速比を大幅に拡大できることがわかる。また、上述した構成の本発明の回転モータに対し、固定子と可動固定子との位相差を界磁100%(位相差:0)、界磁80%(位相差:中)、界磁60%(位相差:大)と弱め界磁とした例について、モータ相電流と回転数との関係を求めた。結果を図9に示す。図9の結果から、回転数の増加に従って位相差を大きくすることで高回転域における弱め磁界を低減できるため、弱め界磁による連れ回り損失を大幅に低減可能であることがわかる。またゼロトルク指令時にはトルクを補償する必要がないので、回転数に係らず位相差を大きく設定することができ、弱め磁界による連れ回り損失を低減できる。
本発明の同期モータは、回転数に関係なく、機械的な弱め界磁を行うことができ、高回転化と高回転領域での効率を向上させることができるため、大トルク、広可変速比、高効率、低コギング、バッテリ電圧の昇圧不要の要求を満たすMGやS/Gとして好適に使用することができ、特に、HEVに用いるMGやS/Gとしてさらに好適に使用することができる。
(a)〜(c)はそれぞれ本発明の同期モータの概要の一実施例を示す図である。 本発明の同期モータの側面形態の一例を示す図である。 本発明の同期モータにおける同期モータシステムについて説明するための図である。 本発明の同期モータにおける給電方式について説明するための図である。 本発明の同期モータの概要の他の実施例を示す図である。 本発明の同期モータにおける給電方式について説明するための図である。 本発明の同期モータを組み込んだ車両ユニットの一例を示す図である。 本発明の同期モータにおいて弱め界磁とした例について、トルクと回転数との関係を示すグラフである。 本発明の同期モータにおいて弱め界磁とした例について、モータ相電流と回転数との関係を示すグラフである。
符号の説明
10、110、210 同期モータ
11、111、211 シャフト
12、112、212 ロータ
13、113、213 回転数センサ
14 ハウジング
15 ギア
16、116、216 ウォームギア
17、117、217 アクチュエータ
18、118、218 アクチュエータ駆動軸
19 水路
21、121、221 固定子
22、122、222 可動固定子
22A 最大トルク発生位置
22B 最小逆起電力位置
31 磁極歯
32 コイル
119、219 インバータ
120、220 バッテリ
121、122 磁石
131、132A(132B)、231、232 給電部
141、142A(142B)、241、242 ハーネス
151 ハーネスホルダー
152 ハーネスガイド
251 接触点
252 接触型給電装置
311 ガソリンエンジン
312 車両ユニット
313 動力伝達シャフト
314 ディファレンシャルギア
315 タイヤ
316 モータジェネレータ(MG)
317 インバータ
318 バッテリ
321 クラッチ
325 ステート/ジェネレータ(S/G)
331 トランス/ミッション(T/M)

Claims (6)

  1. 複数のコイルを巻回した磁極歯を有する固定子と、永久磁石を有する回転子とから構成され、外部よりコイルに電力を供給して複数の磁極歯上に磁界を形成させ、回転子にトルクを発生する同期モータにおいて、
    前記固定子を回転軸に直交する方向に少なくとも2つに分割し、分割した固定子のうち、少なくとも1つの固定子を、他の固定子に対し磁極歯の位相を変更できる可動固定子とするとともに、この可動固定子の状態を制御する可動固定子制御装置を備え、可動固定子が最大トルク発生位置であることを示す最大トルク発生位置から可動固定子が最小逆起電力位置であることを示す最小逆起電力位置の間を、トルク指令がゼロの場合、発生するトルクがゼロとなるように、前記可動固定子の位相を変化させて、同期モータの運転状態に応じて前記可動固定子の位相を制御するよう構成したことを特徴とする同期モータ。
  2. 複数のコイルを巻回した磁極歯を有する固定子と、永久磁石を有する回転子とから構成され、外部よりコイルに電力を供給して複数の磁極歯上に磁界を形成させ、回転子にトルクを発生する同期モータにおいて、
    前記固定子を回転軸に直交する方向に少なくとも2つに分割し、分割した固定子のうち、少なくとも1つの固定子を、他の固定子に対し磁極歯の位相を変更できる可動固定子とするとともに、この可動固定子の状態を制御する可動固定子制御装置を備え、可動固定子が最大トルク発生位置であることを示す最大トルク発生位置から可動固定子が最小逆起電力位置であることを示す最小逆起電力位置の間を、回転数がしきい値以上の場合、逆起電力が発生しないように、前記可動固定子の位相を変化させて、同期モータの運転状態に応じて前記可動固定子の位相を制御するよう構成したことを特徴とする同期モータ。
  3. 前記可動固定子制御装置が、ウォームギアと回転機から構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の同期モータ。
  4. 前記可動固定子が、接触型給電部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の同期モータ。
  5. 前記複数の磁極歯に対するコイルの巻き方が集中巻であることを特徴とする請求項1または2に記載の同期モータ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の同期モータを、エンジンに備えたスタート/ジェネレータ(S/G)および/またはトランスミッションに備えたモータジェネレータ(MG)として用いたことを特徴とする車両ユニット。
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