JP2009257074A - 土構造物の構築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛直又は鉛直に近い急勾配を持った法面を遮水する際に有利な土構造物の構築方法を提供する。
【解決手段】土構造物の構築方法は、盛土補強材1の敷設、盛土13、転圧を繰り返して目的の完成高さに到達する以前に、該盛土13が遮水材3の長さに対応する高さになった段階で、遮水材3を法面Bに沿って敷設すると共に盛土13内に固定し、その後、前記工程を繰り返して目的の完成高さを持った遮水性を持った土構造物を構築する。
【選択図】 図13

Description

本発明は、廃棄物処分場や貯水構造物等に適用される遮水性を有する法面を構築する際に有利な土構造物の構築方法に関するものである。
廃棄物処分場や貯水構造物においては、水が土壌中に浸透することがないように底面及び法面を遮水することが行われる。最近の廃棄物処分場では、遮水性を有する法面を鉛直又は急勾配で構築することにより限られた用地で最大限の容積を確保することが求められている。
このような要求を満足するために、種々の遮水性能を有する法面の構築方法が提案されている。例えば、特許文献1に記載された技術は、急勾配の遮水法面を有する廃棄物処分場などの造成に利用される補強土工法であり、崖地から離れた位置に基礎を設け、この基礎に擁壁を順次構築し、擁壁と崖地との間に遮水性盛土を施工し、これに補強材を埋設して先端を擁壁に連結し、その後、擁壁と盛土との間に間詰材を埋め戻すものである。この技術では、鉛直又は鉛直に近い急勾配の法面の補強土工法を実現することができる。
また、特許文献2に記載された技術は、複数の遮水シートを敷設する作業を簡易に行うようにしたものであり、法面に敷設される複数の遮水シートを、各遮水シートの傾斜方向上流側の接続部分に於いて、傾斜方向上流側の遮水シートの下端部分を傾斜方向下流側の遮水シートの上面に重ねて配置するものである。
特開2004−232232号公報 特開平8−323318号公報
特許文献1の技術は、補強材を埋設することにより補強したセメント安定材からなる遮水性盛土を構築することで、鉛直又は鉛直に近い急勾配の遮水性壁面を構築するものである。しかし、工事内容が煩雑であり、施工、養生にかかる期間が長い等の問題がある。
また特許文献2の技術は、法面上に複数の遮水シートを敷設する際の技術であるが、法面に対し遮水シートを固定する際に、固定釘を用いている。このため、引張力がかかった時に、固定釘の部分に応力が集中して、シートが引裂かれる虞がある。
本発明の目的は、鉛直又は鉛直に近い急勾配を持った法面を遮水する際に有利な土構造物の構築方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る土構造物の構築方法は、盛土補強材の敷設、盛土、転圧を繰り返して目的の完成高さに到達する以前に、該盛土が遮水材の長さに対応する高さになった段階で、遮水材を法面に沿って敷設すると共に盛土内に固定し、その後、前記工程を繰り返して目的の完成高さを持った遮水性を持った土構造物を構築することを特徴とするものである。
上記土構造物の構築方法に於いて、前記遮水材を摩擦固定材に連結することによって盛土内に固定することを特徴とするものである。
また上記何れかの土構造物の構築方法に於いて、法面に敷設した遮水材同士を接続することにより一体化することを特徴とするものである。
また上記何れかの土構造物の構築方法に於いて、前記遮水材が、遮水シートと保護マット又は排水材を重ね合せ、一体化したものであることを特徴とするものである。
また上記何れかの土構造物の構築方法に於いて、前記摩擦固定材が、他部材との連結用シートが予め設けられたものであり、該連結用シートと遮水材を連結することにより、遮水材と摩擦固定材を連結することを特徴とするものである。
また上記土構造物の構築方法に於いて、前記遮水材が摩擦固定部分を有するものであることを特徴とするものである。
また上記土構造物の構築方法に於いて、遮水シートと保護マット又は排水材を重ね合せた部分を更に有することを特徴とするものである。
本発明に係る土構造物の構築方法では、法面に遮水材を敷設する際に、構築中の盛土の上端から遮水材を法面に沿って敷設する作業を行うことができる。このため、鉛直又は鉛直に近い急勾配の法面に対する遮水材を施工する際にも、安全に且つ容易に作業を行うことができる。
即ち、盛土補強材の敷設、盛土、転圧を繰り返しながら、該盛土が遮水材の長さに対応する高さになった段階で、遮水材を構築中の盛土の上端から法肩を経て法面にかけて敷設し、更にその上に盛土を構築することにより盛土内に固定するので、法面に対する遮水材の敷設作業を構築中の盛土の上端から行って、急勾配の法面であっても安全に且つ容易に作業を進めることができる。
また、遮水材を摩擦固定材に連結することによって盛土内に固定するようにした場合には、比較的容易な作業により、信頼性の高い固定が可能である。
また、予め摩擦固定材と連結された、摩擦固定部分を有する遮水材を盛土内に固定するようにした場合、特に現場での作業を容易に行うことができる。
遮水材の固定方法としては、摩擦固定材を用いず、遮水材を盛土補強材に直接連結する方法や、遮水材を土の中に埋め込む方法により盛土中に固定することもできる。遮水材を土の中に埋め込むことにより盛土中に固定する場合、遮水材として、表面に凹凸、排水材の有する3次元網状構造体等、高摩擦面を有するシート等、摩擦抵抗の大きい物を用いると、固定の信頼性を良くすることができる。
また、法面に敷設した遮水材同士を接続することにより一体化するようにした場合には、法面に沿って敷設された遮水材どうしが一体化することにより、水が盛土内に浸透するのを防止できる。
また、遮水材が遮水シートと保護マット又は排水材を重ね合せ一体化して構成した場合には、法面の表面側に遮水シートが配置され、法面と遮水シートとの間に保護マット或いは排水材が介在するので、盛土側から遮水シートを保護することができる。
また、摩擦固定材が、遮水材との連結用シートが予め設けられたものである場合には、遮水材を摩擦固定材介して盛土に固定する作業を容易に行うことができる。このため、遮水材を法面に沿って敷設する作業を容易に進行することができ、例えばコンクリート固定工の場合に必要な養生時間等が不要であり、工期の短縮が可能である。
土構造物の第一の構築方法の構成を説明する図である。 遮水材の構成を説明する断面図である。 摩擦固定材の構成を説明する図である。 摩擦固定部分を有する遮水材の構成を説明する図である。 土構造物を構築する手順を説明する図であり、一連の工程の最初の工程を実施する際の状態を説明する図である。 土構造物を構築する手順を説明する図であり図5に連続した工程を示すものである。 土構造物を構築する手順を説明する図であり図5に連続した工程を示すものである。 法面に沿って遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 法面に沿って遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 法面に沿って遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 法面に沿って遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 法面に沿って遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 第一の構築方法による土構造物の完成した状態を説明する図である。 土構造物の第二の構築方法の構成を説明する図である。 法面に沿って摩擦固定部分を有する遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 法面に沿って摩擦固定部分を有する遮水材を敷設すると共に該遮水材を盛土内に固定する手順を説明する図である。 第二の構築方法による土構造物の完成した状態を説明する図である。
以下、本発明に係る土構造物の構築方法の好ましい実施の形態について説明する。
本発明の土構造物の構築方法は、予め設定された目的の完成高さを持った土構造物を構築する際に、盛土補強材の敷設、盛土、転圧を繰り返すことで、前記完成高さよりも低い中間土構造物を構築し、この中間土構造物の高さが遮水材の長さに対応する高さになった段階で、遮水材の端部を盛土上に固定すると共に、遮水材を法面に沿って敷設することで、中間土構造物の法面に遮水性を持たせ、更に、前記した各工程を繰り返して目的の完成高さを持った土構造物を構築するものである。
土構造物の構築方法の手順を説明するのに先立って構築に用いる材料について説明する。
盛土補強材1は、盛土内に敷設され、盛土全体の安定に寄与する。盛土補強材1としては、例えば、盛土補強用として一般的に用いられている、ジオグリッド、ジオテキスタイル等の面状補強材を利用することが可能である。
法面材2は、盛土補強材1に連結(土のうの場合は巻き込みによる固定)され、法面の土留めの役割りを担う。法面材2としては、鋼製枠、コンクリートブロック、土のう等が用いられる。
法面に敷設される遮水材3は、遮水シートとそれを保護する保護マットもしくは排水材により構成される。遮水シートとそれを保護する保護マットもしくは排水材は個別でもよいが、施工性、施工の手間を考えると、一体化された方が望ましい。
このため、本実施例では、図2に示すように構成した遮水材3を用いている。この遮水材3は、表面側に遮水性を有する遮水シート3aを配置すると共に裏面側に保護マットまたは排水材3bを配置し、両者を一体化して構成されている。そして、法面に敷設する際には、保護マット又は排水材3bを法面に接触させて遮水シート3aを法面の表面となるように配置される。このため、盛土に対し遮水シート3aを直接接触させることがなく、該遮水シート3aの保護をはかることが可能である。
保護マット又は排水材3bは、遮水シート3aと法面との間に介在して該遮水シート3aを法面を構成する材に直接接触することを防ぐものである。このため、保護マットまたは排水材3bとしてはこの機能を発揮し得るものであれば良く、素材を限定するものではない。保護マットとしては、例えば、不織布を用いることができる。排水材としては、例えば3次元網状構造体、ストリップドレーン等を用いることができる。本実施例では、3bとして3次元網状構造体の両面に不織布を積層した排水材を用いている。
通常、保護マットとして不織布を用いた場合には、水分を含むと重量が大きくなり過大な引張力が働く。そのため透水性の高い、例えば3次元網状体を有する排水材を用いれば、重量軽減にも寄与できる。
摩擦固定材4は、遮水材3の重量と廃棄物埋立時の引張力に抵抗するものである。摩擦固定材4は、図3に示すように、遮水シート4aと、土との摩擦抵抗がより高い、ジオグリッド、ジオテキスタイル等の面状材料4bから構成され、熱融着、接着もしくは機械的な方法で一体化されている。土との摩擦抵抗がより高い面状材料4bとして、本実施例では、ジオグリッドが用いられている。そして、遮水シート4aが遮水材3との連結用シートとしての機能を有する。
摩擦固定材4は、遮水材3に盛土内で熱融着、接着材もしくは機械的な方法で横接合6され、遮水材3に働く引張力を伝達する。ただし、充分な摩擦抵抗が得られれば、摩擦固定材4を用いることなく、遮水材3をそのまま盛土内に延長して敷設しても構わない。
また、図4に示される摩擦固定部分を有する遮水材8は、その遮水シート部分を法面に敷設し、摩擦固定部分であるジオグリッドを盛土中に敷設することにより、遮水シートの盛土法面への固定を容易な作業で実現するものである。
摩擦固定部分を有する遮水材8は、上記の遮水材3に更にジオグリッド、不織布等、盛土との摩擦力の強い材料を連結したものである。
本実施例の図4では、ジオグリッド8bと遮水シート8aとはホットメルト接着剤によって連結されている。即ち、遮水シート8aの端部に、ホットメルト接着剤をアプリケーターで溶融し、ノズルを通してビード状に塗布してホットメルト接着材8dとし、これにジオグリッド8bの端部を重ね合わせることにより両者を接着している。また、遮水シート8aには、保護マットまたは排水材8cが配置されホットメルト接着材8dを利用して接着されている。
なお、ホットメルト接着剤による連結の方法としては、上記の他にも、ジオグリット8bまたは遮水シート8aの一方または両方に、ホットメルトアプリケーターで加熱、溶融したホットメルト接着剤を、ノズルやスリットを通して、点状、ビード状、らせん状、面状に塗布した後、接着剤が溶融した状態で両方を重ねて貼り合わせる等の方法で実施することができ、塗布した後に接着剤を一旦固化させ、貼り合わせる際に再度加熱して溶融させることもできる。この場合、再加熱の方法としては、熱板、熱風、赤外線等で接着剤又は材料を加熱する方法や、電磁波誘導加熱等で接着剤又は材料を発熱させる方法等を用いることができる。
ホットメルト接着剤としては、本実施例では、ポリオレフィン系ホットメルト接着剤を用いているが、このほかにも、ポリウレタン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ポリアミド系、ポリエステル系、熱可塑性エラストマー系、スチレン−ブタジエン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系などの樹脂を成分としたものを単独で用いられても併用されてもよい。
ホットメルト接着剤以外にも、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレ−ト系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、セルロ−ス系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、フェノ−ル樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤等の溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型等の接着剤を用いることもできる。
接着の安定性、コスト、作業工程等を考慮すると、ホットメルト接着剤による接着が最も好ましく用いられる。
次に、土構造物の構築方法について説明する。先ず、本実施例に係る土構造物の第一の構築方法について図5〜図13により説明する。
本実施例に係る土構造物の第一の構築方法は、先ず、図5に示すように、底面Aに目的の法面Bに沿って複数の法面材2を並べて配置し、夫々の法面材2に盛土補強材1を接続し、敷設する。
そして、図6に示すように、底面A上に盛土13を施したとき、この盛土13の法面B側は法面材2によって規定される。次いで図7に示すように、盛土13の上面を転圧機14によって転圧し、土砂を転圧して平坦な転圧面を形成する。
上記の如くして法面材2の設置、盛土補強材1による地盤面或いは転圧面の補強、盛土、転圧、からなる一連の工程を経た後、この転圧面の上面であって法面B側に法面材2を設置し、転圧面の上面に盛土補強材1を設置して該転圧面を補強し、盛土13し、転圧機14による転圧からなる一連の工程を繰り返す。
上記工程を繰り返すことによって盛土13を構築し、目的の完成高さに到達する以前の段階で、且つ遮水材3の長さに対応する高さになったとき、次の手順により、遮水材の敷設を行う。
ここで、遮水材3の長さに対応する高さとは、遮水材3の長さと高さとが一致するという意味ではなく、遮水材3の摩擦固定材4と連結された側を盛土13の法面材2に接近させた位置上に配置して法面Bに沿って敷設したとき、他端(自由端)が下方にある遮水材3に重ね合わさるような高さであることをいうものとする。
先ず、図8に示すように、立ち上げた盛土の天端スペースに、遮水材3と摩擦固定材4を準備する。
次いで図9に示すように、遮水材3の展開を行う。そして、展開完了後に遮水材3同士の縦接合5および遮水材3と摩擦固定材4の横接合6を行う。縦接合5及び横接合6の接合方法は熱溶着、機械的接続、接着剤による接合等を選択することにより行う。この時、遮水材3の落下防止のために、例えばアンカー等を用いた落下防止装置7を摩擦固定材4に設置しておく。
次いで、図10に示すように、遮水材3を盛土法面に所定の位置まで下ろす。特に、既に盛土法面に敷設済みの遮水材3との横接合6aは風等によるまくれ上がりがないように面ファスナー等で接合しておく。このとき、水の漏れを防止するため、遮水材3どうしは、瓦状に充分に重ね合わせを行う。また縦接合5aはガスケットのような付属品を用いて接合することも可能である。
次いで、図11に示すように、盛土上に、摩擦固定材4を敷設する。
上記の如くして盛土上に摩擦固定材4を敷設した後、図12に示すように、法面材2を設置し、盛土補強材1を敷設する。所定数の法面材2を設置した後、盛土、転圧を行う。
これにより、遮水材3は、摩擦固定材4を介して盛土13内に固定される。更に、上記工程を繰り返すことで、盛土13を構築してゆく。
その後、再度前述した法面材2の設置、盛土補強材1による盛土13の補強、盛土13、転圧、遮水材3及び摩擦固定材4の敷設、からなる一連の工程を進行させ、盛土13の転圧面が目的の完成高さに到達したとき、目的の土構造物が構築される。
図13に示すように、盛土13が目的の完成高さに到達したときにも前述と同様の手順によって法面Bに遮水材3が敷設され、遮水材3は、摩擦固定材4を介して盛土内に固定される。
なお、最上部には、管理用道路等アスファルト、コンクリート舗装がなされたり、他の構造物を構築するために、盛土13以外の材料が積上げられる場合があり、遮水材3の盛土13中への固定方法としては、摩擦固定材4を用いる方法、遮水材3を盛土補強材1に直接連結する方法、遮水材3を土の中に埋め込む方法等を用いることができ、中間高さの場合と同じ方法でも異なった方法でもよい。
次いで、本実施例に係る土構造物の第二の構築方法について図14〜図17により説明する。尚、第一の構築方法と同一の工程又は類似した工程については参考として前述した図を参照して説明する。
本実施例に係る土構造物の第二の構築方法は、先ず、図5に示すように、底面Aに目的の法面Bに沿って複数の法面材2を並べて配置し、夫々の法面材2に盛土補強材1を接続し、敷設する。
そして、図6に示すように、底面A上に盛土13を施したとき、この盛土13の法面B側は法面材2によって規定される。次いで図7に示すように、盛土13の上面を転圧機14によって転圧し、土砂を転圧して平坦な転圧面を形成する。
上記の如くして法面材2の設置、盛土補強材1による地盤面或いは転圧面の補強、盛土、転圧、からなる一連の工程を経た後、この転圧面の上面であって法面B側に法面材2を設置し、転圧面の上面に盛土補強材1を設置して該転圧面を補強し、盛土13し、転圧機14による転圧からなる一連の工程を繰り返す。
上記工程を繰り返すことによって盛土13を構築し、目的の完成高さに到達する以前の段階で、且つ遮水シート部分8aの長さに対応する高さになったとき、次の手順により、図4に示される摩擦固定部分を有する遮水材8の敷設を行う。
ここで、遮水シート部分8aの長さに対応する高さとは、遮水シート部分8aの長さと高さとが一致するという意味ではなく、遮水シート部分8aの摩擦固定部分8b側を盛土13の法面材2に接近させた位置上に配置して法面Bに沿って敷設したとき、他端(自由端)が下方にある遮水シート部分8aに重ね合わさるような高さであることをいうものとする。
先ず、図15に示すように、立ち上げた盛土の天端スペースに、摩擦固定部分を有する遮水材8を準備する。
次いで図16に示すように、摩擦固定部分を有する遮水材8の展開を行う。そして、展開完了後に遮水シート部分8a同士の縦接合5を行う。縦接合5の接合方法は熱溶着、機械的接続、接着剤による接合等を選択することにより行う。この時、摩擦固定部分を有する遮水材8の落下防止のために、例えばアンカー等を用いた落下防止装置7を摩擦固定部分8bに設置しておく。
次いで、摩擦固定部分を有する遮水材8を盛土法面に所定の位置まで下ろす(図10参照)。特に、既に盛土法面に敷設済みの摩擦固定部分を有する遮水材8との横接合(6a)は風等によるまくれ上がりがないように面ファスナー等で接合しておく。このとき、水の漏れを防止するため、摩擦固定部分を有する遮水材8どうしは、瓦状に充分に重ね合わせを行う。また縦接合(5a)はガスケットのような付属品を用いて接合することも可能である。
次いで、盛土上に、摩擦固定部分であるジオグリッド8bを敷設する(図11参照)。
上記の如くして盛土上に摩擦固定部分であるジオグリッド8bを敷設した後、法面材2を設置し、盛土補強材1を敷設する。所定数の法面材2を設置した後、盛土、転圧を行う(図12参照)。
なお、摩擦固定部分を有する遮水材8は、補強材1と接して敷設こともできるが、図14に示すように、摩擦固定部分を有する遮水材8と補強材1の間に盛土の層を介在させることも可能である。
これにより、遮水シート部分8aは、摩擦固定部分8bを介して盛土13内に固定される。更に、上記工程を繰り返すことで、盛土13を構築してゆく。
その後、再度前述した法面材2の設置、盛土補強材1による盛土13の補強、盛土13、転圧、摩擦固定部分を有する遮水材8の敷設、からなる一連の工程を進行させ、盛土13の転圧面が目的の完成高さに到達したとき、目的の土構造物が構築される。
図17に示すように、盛土13が目的の完成高さに到達したときにも前述と同様の手順によって法面Bに遮水シート部分8aが敷設され、摩擦固定部分8bを介して盛土内に固定される。
なお、最上部には、管理用道路等アスファルト、コンクリート舗装がなされたり、他の構造物を構築するために、盛土13以外の材料が積上げられる場合があり、摩擦固定部分を有する遮水材8の盛土13中への固定方法としては、摩擦固定部分8bを用いる方法、遮水材3を盛土補強材1に直接連結する方法等、を用いることができ、中間高さの場合と同じ方法でも異なった方法でもよい。
なお、前述した第一の構築方法と第二の構築方法を併用して盛土を構築することもできる。
以下、本実施例の第一の構築方法および第二の構築方法に共通する、法面に敷設された遮水材同士の接合について説明する。
法面に敷設された遮水材同士の接合については、各中間高さの盛土に遮水材を敷設した後、次ぎの盛土を構築する前に実施するのが、安全上好ましい方法である。
既に盛土法面の下方に敷設済みの遮水材3、8が存在するとき、この遮水材3、8との横接合については、この連結部位のレベルが貯留水水位よりも下方であるときには熱溶着によって連結することが好ましい。また連結部位のレベルが貯留水水位よりも上方であるときには熱溶着、接着剤、重ね合わせ、ガスケットを用いた連結等を用いることができるが、敷設済みの遮水材3、8の上に充分重ね合せをとって、瓦状に重ね合わせるのが好ましい方法であり、この方法によれば、熱溶着をしなくても水漏れを防止することができる。
急傾斜な法面での、遮水シートの熱溶着作業は危険を伴うが、本発明において、貯留水水位よりも上方での熱溶着作業を瓦状の重ね合わせで行うことにより、安全に作業することができる。更に、本発明では、法面が急傾斜であるため、瓦状の重ね合せによる水漏れ防止効果が大きいという特徴を有する。なお、瓦状の重ね合わせの場合において、風などによるめくれを防ぐため、面ファスナー等で遮水材同士を固定することが好ましい。
一方、並行して敷設される遮水材3、8同士の、縦接合については、熱溶着、接着剤、ガスケットを用いた連結等を用いることができる。
なお、遮水材同士の接合については、上記したように、各中間高さの盛土に遮水材を敷設した後、次ぎの盛土を構築する前以外に、行うこともできる。例えば、下方の接合は、盛土構築時に行い、上方の接合については、廃棄物を埋立てを開始した後、所定の高さまで廃棄物埋立てが進んだ時点で、廃棄物自体を足場として適切な接合作業を行うことも可能である。
尚、上記実施例では遮水材3を固定するために摩擦固定材4の連結用シート4aに連結したが、遮水材3の固定方式はこの実施例に限定するものではなく、例えば、遮水材3の端部3cを直接アンカーによって盛土13に固定することも可能である。この場合、アンカーとしては、釘状に形成されたもの、コンクリートの塊状に形成されたもの、等を採用することが可能である。
本発明の土構造物の構築方法は、廃棄物処理場や貯水構造物のように、遮水性を持った法面を有する土構造物を構築する際に利用して有利である。
A 地盤面
B 法面
1 盛土補強材
2 法面材
3 遮水材
3a 遮水シート
3b 保護マット
3c 端部
4 摩擦固定材
4a 遮水シート、連結用シート
4b 面状材料
5、5a 縦接合
6、6a 横接合
7 落下防止装置
8 摩擦固定部分を有する遮水材
8b ジオグリッド
8a 遮水シート
8d ホットメルト接着材
8c 保護マットまたは排水材
13 盛土
14 転圧機

Claims (7)

  1. 盛土補強材の敷設、盛土、転圧を繰り返して目的の完成高さに到達する以前に、該盛土が遮水材の長さに対応する高さになった段階で、遮水材を法面に沿って敷設すると共に盛土内に固定し、その後、前記工程を繰り返して目的の完成高さを持った遮水性を持った土構造物を構築することを特徴とする土構造物の構築方法。
  2. 前記遮水材を摩擦固定材に連結することによって盛土内に固定することを特徴とする請求項1の土構造物の構築方法。
  3. 法面に敷設した遮水材同士を接続することにより一体化することを特徴とする請求項1又は2の土構造物の構築方法。
  4. 前記遮水材が、遮水シートと保護マット又は排水材を重ね合せ、一体化したものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかの土構造物の構築方法。
  5. 前記摩擦固定材が、遮水材との連結用シートが予め設けられたものであり、該連結用シートと遮水材を連結することにより、遮水材と摩擦固定材を連結することを特徴とする請求項1乃至4の何れかの土構造物の構築方法。
  6. 前記遮水材が、摩擦固定部分を有することを特徴とする請求項1の土構造物の構築方法。
  7. 前記遮水材が、遮水シートと保護マット又は排水材を重ね合せた部分を更に有することを有することを特徴とする請求項6の土構造物の構築方法。
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