JP7352605B2 - 土木用又は建築用シートの施工方法及び土木用又は建築用シートの固定方法 - Google Patents
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Description
ここで、土木用又は建築用シートは、例えば、遮水シート、防水シート、防草シート、植生シート、仮設養生シートなどが該当する。
〔発明3〕 さらに、発明3の土木用又は建築用シートの施工方法は、発明2の土木用又は建築用シートの施工方法において、前記ネット状部材は、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された柔軟性ネット状部材を含み、前記シート固定工程は、前記第1柔軟性ネット状部材を前記土木用又は建築用シートの左右側端部上に当該側端部に沿って配置するとともに、前記被敷設面の法肩と接続する上端面に一端が固定された紐体によって吊るされた棒体に上端部が固定された第2柔軟性ネット状部材を前記土木用又は建築用シートの下端部上に配置する。
ここで、硬質性部材は、硬質な部材を平面視四角形状の板状に加工して構成された板状硬質性部材、硬質な部材をネット状に加工して構成された平面視四角形状の硬質性ネット状部材(例えば、バリケードフェンス等)などが該当する。
以下、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1乃至図6は、第1の実施の形態を示す図である。
図1は、遮水シートの被敷設面1の一部に保護マット10を敷設した状態を示す模式図であり、図2は、敷設した保護マット10上に遮水シート20を敷設した状態を示す模式図である。また、図3は、第1の実施の形態に係る遮水シート20の端部の仮固定状態を示す模式図である。
(1)図1に例示するように、盛り土や掘削などによって、3つの法面2A、2B及び2Cと、4つの平坦面3A、3B、3C及び3Dとを有する段差状の遮水シートの被敷設面1を形成する。法面2A、2B並びに2Cは、下端側が前方に迫り出す傾斜面となっている。また、平坦面3Aは法面2Aの法肩に、平坦面3Bは法面2Aの法尻及び法面2Bの法肩に、平坦面3Cは法面2Bの法尻及び法面2Cの法肩に、平坦面3Dは法面2Cの法尻にそれぞれ接続する平坦面である。また、図示省略するが、平坦面3A~3Dには、遮水シート20を固定するための溝(図5の溝62を参照)が形成されている。以下、区別する必要が無い場合に、法面2A~2Cを「法面2」と称し、平坦面3A~3Dを「平坦面3」と称する。
まず、敷設した遮水シート20の左右側端部の仮固定方法について説明する。
図4(a)は、柔軟性ネット状部材30を示す図であり、図4(b)は、敷設した遮水シート20の左右側端部20L及び20R上に配置する第1柔軟性ネット状部材31の構成を示す図である。また、図5は、敷設した遮水シート20の上端部の固定方法の一例及びロープ40の一端部の固定方法の一例を示す図である。
また、平坦面3Bには、複数の杭60が左右方向に所定間隔で打ち込まれている。即ち、左右側端部20L及び20Rの仮固定には、複数の杭60のうち平坦面3Bの左右側端部20L及び20Rの配置された部分を含む法肩部分と接続する部分にそれぞれ打ち込まれた杭60を用いる。具体的に、この杭60に一端部が結びつけられたロープ40に複数の重し50を括りつけ、これら複数の重し50を第1柔軟性ネット状部材31上に載せる。
図6は、敷設した遮水シート20の下端部20D上に配置する第2柔軟性ネット状部材33の構成を示す図である。
下端部20Dの仮固定は、具体的に、図6に示すように、平面視で横長矩形状に構成した柔軟性ネット状部材30の上端部を棒状部材32に結びつける。更に、平坦面3Bに打ち込まれた複数の杭60のうち、左右側端部20L及び20Rの仮固定に用いられたものを除く各隣り合う2本の杭60に一端部がそれぞれ結びつけられたロープ40の他端部を、横長矩形状の柔軟性ネット状部材30が固定された棒状部材32の左右両端部にそれぞれ結びつけて第2柔軟性ネット状部材33を構成する。そして、第2柔軟性ネット状部材33を平坦面3Bから吊り下げて、この吊り下げられた状態の第2柔軟性ネット状部材33を、保護マット10上に敷設された遮水シート20の下端部20D上に配置する。更に、配置した第2柔軟性ネット状部材33の上に重し50を載せることで下端部20Dを仮固定する。
なお、第2柔軟性ネット状部材33は、例えば、下端部20Dの幅よりも短い所定長(例えば4m)のものを複数並べて配置する構成としてもよいし、下端部の幅以上の長さのものを単体で配置する構成としてもよい。また、図6の例では、下端部20Dの幅よりも短い複数の第2柔軟性ネット状部材33を並べて配置しているが、この構成に限らず、隣り合う第2柔軟性ネット状部材33同士の側端部を重ねて(オーバーラップさせて)配置する構成としてもよい。この場合に、隣接する第2柔軟性ネット状部材33の棒状部材32同士が重ならないように、上下方向にずらして重ねるようにしてもよい。
次に、第1の実施の形態の効果を説明する。
第1の実施の形態では、保護マット10上に敷設した遮水シート20の左右側端部20L及び20R上に第1柔軟性ネット状部材31を配置するとともに、下端部20D上に第2柔軟性ネット状部材33を配置し、配置したこれらの上から重し50を載せて仮固定するようにした。また、遮水シートの上端部20Uの平坦面3Bと重なる部分は、平坦面3Bに設けた溝62内に埋め込んで、土嚢等の重しにより仮固定(図示略)するようにした。
第1の実施の形態において、遮水シート20が発明1乃至3の土木用シートに対応し、棒状部材32が発明3の棒体に対応し、ロープ40が発明3の紐体に対応している。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図7及び図8は、第2の実施の形態を示す図である。
図7は、第2の実施の形態に係る遮水シート20の施工方法における仮固定の状況を示す図であり、図8は、敷設した遮水シート20の下端部20D上に硬質性ネット状部材35を配置する際の配置構成を示す図である。
また、硬質性ネット状部材35は、金属製で質量が大きいため第2柔軟性ネット状部材33と異なり、棒状部材32を付加したりロープ40で吊るしたりすることなく配置している。
次に、第2の実施の形態の効果を説明する。
第2の実施の形態では、遮水シート20の下端部20Dを仮固定するネット状部材として、柔軟性ネット状部材30よりも大きい質量で且つ硬質な部材(金属)から構成された硬質性ネット状部材35を用いるようにした。
第2の実施の形態において、遮水シート20が発明4の土木用シートに対応している。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図9及び図10は、第3の実施の形態を示す図である。
第3の実施の形態は、下端部20Dの仮固定方法が、上記第1及び第2の実施の形態の仮固定方法と異なる。
図9は、第3の実施の形態に係る施工方法における仮固定の状況を示す図であり、図10は、敷設した遮水シート20の下端部20Dに第3柔軟性ネット状部材37及び硬質性ネット状部材35を配置する際の配置構成を示す図である。
〔第3の実施の形態の効果〕
次に、第3の実施の形態の効果を説明する。
このような構成であれば、敷設した遮水シート20の下端部20Dをより強固に仮固定することができるとともに、硬質性ネット状部材35が重しの役割を果たすので、第3柔軟性ネット状部材37を、ロープ40で吊るすことなく且つ棒状部材32で形状を安定させることなく簡易に配置することができる。
第2の実施の形態において、遮水シート20が発明5の土木用シートに対応し、硬質性ネット状部材35が発明5の硬質性部材に対応している。
〔変形例〕
上記第2及び第3の実施の形態においては、硬質性ネット状部材35を杭60に一端部を固定したロープ40にて吊るさない構成としたが、この構成に限らず、吊るす構成としてもよい。この場合は、ロープ40の他端部を、棒状部材32を介さずに硬質性ネット状部材35に直接結びつける構成とすることができる。
Claims (3)
- 土木用又は建築用シートを、法面を有する被敷設面に敷設するシート敷設工程と、
敷設した前記土木用又は建築用シートを前記被敷設面に固定するシート固定工程とを含み、
前記シート固定工程は、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された第1柔軟性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの左右側端部上に当該左右側端部に沿って配置するとともに、前記被敷設面の法肩と接続する上端面に一端が固定された紐体によって吊るされた棒体に上端部が固定された、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された第2柔軟性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの下端部上に配置し、配置した前記第1柔軟性ネット状部材及び前記第2柔軟性ネット状部材の上に重しを載せることで前記土木用又は建築用シートを固定することを特徴とする土木用又は建築用シートの施工方法。 - 土木用又は建築用シートを、法面を有する被敷設面に敷設するシート敷設工程と、
敷設した前記土木用又は建築用シートを前記被敷設面に固定するシート固定工程とを含み、
前記シート固定工程は、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された第1柔軟性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの左右側端部上に当該左右側端部に沿って配置し、前記第1柔軟性ネット状部材よりも質量が大きく且つ硬質な部材をネット状に加工して構成された平面視四角形状の、複数の硬質性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの下端部上に当該下端部に沿って並べて配置し、配置した前記第1柔軟性ネット状部材及び前記複数の硬質性ネット状部材の上に重しを載せることで前記土木用又は建築用シートを固定することを特徴とする土木用又は建築用シートの施工方法。 - 土木用又は建築用シートを、法面を有する被敷設面に敷設するシート敷設工程と、
敷設した前記土木用又は建築用シートを前記被敷設面に固定するシート固定工程とを含み、
前記シート固定工程は、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された第1柔軟性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの左右側端部上に当該左右側端部に沿って配置し、柔軟性を有する部材をネット状に加工して構成された第3柔軟性ネット状部材を、前記土木用又は建築用シートの下端部上に当該下端部に沿って配置し、配置した当該第3柔軟性ネット状部材の上に、前記第1柔軟性ネット状部材及び前記第3柔軟性ネット状部材よりも質量が大きく且つ硬質な部材をネット状に加工して構成された平面視で四角形状の、複数の硬質性ネット状部材を、前記下端部に沿って並べて配置し、配置した、前記第1柔軟性ネット状部材、前記第3柔軟性ネット状部材、及び、前記複数の硬質性ネット状部材の上に重しを載せることで前記土木用又は建築用シートを固定することを特徴とする土木用又は建築用シートの施工方法。
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