JP2009249197A - 水硬性組成物用混和剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた初期流動性と流動保持性を発現させる事が出来る水硬性組成物用混和剤を提供する。
【解決手段】(A)特定の二元系共重合体(A−1)及び特定のリン酸エステル系共重合体(A−2)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体と、(B)特定の三元系共重合体と、(C)重量平均分子量1,000〜90,000のポリエチレングリコールとを含有する水硬性組成物用混和剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、水硬性組成物用混和剤に関する。
フレッシュコンクリートは出荷から打設にかけて流動性の規格範囲が規定されており、この流動性の規格範囲に保持する事が求められている。フレッシュコンクリートの流動性が規格範囲外になってしまうとフレッシュコンクリートは打設出来ず、出戻り(クレームの対象)となってしまう。このため、フレッシュコンクリートの流動性を規格範囲に保持させる事が重要視されている。従来、例えば不飽和カルボン酸単量体及びポリオキシエチレン鎖を有する単量体を用いたポリカルボン酸系混和剤では、3種の構成単量体を用いたいわゆる三元系重合体をセメント混和剤に併用して配合することで、流動性の規格範囲に保持させることが行われていた。
近年では、材料の汎用性やコンクリートの低粘性化が進んでおり、そのためには、ポリオキシエチレン鎖を有する二元系のポリカルボン酸系重合体では、エチレンオキシド鎖長を長鎖から短鎖に移行させることが有効であることが知られている。そのため、高度な低粘性化が要求されるような用途では、短鎖のエチレンオキシド鎖を有する二元系重合体を用いることが望ましいが、このような重合体に前記の三元系重合体を併用しても、フロー値が大幅に規格範囲を超えてしまうため、流動性の規格範囲に保持させる事が出来ないという問題が発生している。
ポリカルボン酸系セメント混和剤に関して、特許文献1、2には、ポリカルボン酸系重合体とポリエチレングリコールを必須成分とするセメント混和剤が開示され、特許文献3には、特定の二元系又は三元系重合体からなるセメント混和剤にポリカルボン酸系高性能減水剤を併用できることが開示されている。また特許文献4、5には、ブチルカルビトール誘導体とポリエチレングリコール等を含有するセメント添加剤に、ポリカルボン酸系のセメント分散剤を併用できることが開示されている。
特開平6−64956号公報 特開2003−252666号公報 特開平10−81549号公報 特開平10−167786号公報 特開平8−198653号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載されている混和剤や添加剤では、流動保持性能に限界があり、十分な流動保持性能を得ることが出来なかった。
本発明の課題は、水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた初期流動性と十分な流動保持性を発現させる事が出来る水硬性組成物用混和剤を提供することである。
本発明は、下記(A)〜(C)成分を含有する水硬性組成物用混和剤に関する。
<(A)成分>
下記一般式(A1)で表される単量体及び下記一般式(A2)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−1)〔以下、共重合体(A−1)という〕、並びに下記一般式(A1)で表される単量体、下記一般式(A3)で表される単量体及び下記一般式(A4)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−2)〔以下、共重合体(A−2)という〕からなる群より選ばれる1種以上の共重合体
Figure 2009249197
〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、n1はAOの平均付加モル数であり、6〜30の数を表す。X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
Figure 2009249197
〔式中、R3a、R4a、R5aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。M1aは水素原子、1価金属又は置換基を有していてもよいアンモニウム基を表す。〕
Figure 2009249197
〔式中、R6aは水素原子又はメチル基を表す。R7aは炭素数2〜6のアルキレン基を表す。M2a、M3aは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2原子)を表す。m1はOR7aの平均付加モル数であり、1〜30の数を表す。〕
Figure 2009249197
〔式中、R8a、R10aは、それぞれ、水素原子又はメチル基を表す。R9a、R11aは、それぞれ独立に、炭素数2〜6のアルキレン基を表す。M4aは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2原子)を表す。m2、m3はそれぞれOR9a、OR11aの平均付加モル数であり、それぞれ独立に、1〜30の数を表す。〕
<(B)成分>
下記一般式(B1)で表される単量体、下記一般式(B2)で表される単量体及び下記一般式(B3)で表される単量体を重合して得られる共重合体
Figure 2009249197
〔式中、R1b、R2bは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、n2はA’Oの平均付加モル数であり、110〜150の数を表す。X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
Figure 2009249197
〔式中、R3b、R4b、R5bは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。M1bは水素原子、1価金属又は置換基を有していてもよいアンモニウム基を表す。〕
Figure 2009249197
〔R6bは水素原子又はメチル基を表す。R7bは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素数2〜6のヒドロキシ基含有アルキル基を表す。〕
<(C)成分>
重量平均分子量が1000〜90000であるポリエチレングリコール
本発明によれば、水硬性粉体を含む水硬性組成物に対して、優れた初期流動性と流動保持性を発現させる事が出来る水硬性組成物用混和剤が提供される。
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、前記一般式(A1)で表される単量体及び前記一般式(A2)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−1)、並びに前記一般式(A1)で表される単量体、前記一般式(A3)で表される単量体及び前記一般式(A4)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−2)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体である。本発明の(A)成分は、初期流動性の発現に貢献している。
<共重合体(A−1)>
本発明の共重合体(A−1)は、上記一般式(A1)で表される単量体〔以下、単量体(A1)という〕及び上記一般式(A2)で表される単量体〔以下、単量体(A2)という〕を含む単量体を共重合して得られる。
単量体(A1)は、炭素数2〜3のオキシアルキレン基6〜30モルを有するエチレン性不飽和単量体であり、メトキシポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸のエステル等が挙げられる。
単量体(A1)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物や、アクリル酸又はメタクリル酸へのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物を用いることができる。オキシアルキレン基の平均付加モル数n1は6〜30であり、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。水硬性組成物に対する分散性と粘性付与効果の観点からは、平均付加モル数として7以上が好ましく、さらに8以上が好ましい。また、重合性や流動付与性の観点から、n1は28以下、さらに25以下が好ましい。
単量体(A1)は、不飽和結合を有する酸とポリアルキレングリコール又はその片末端をアルキルエーテル化した誘導体とを反応させて得られる。不飽和結合を有する酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸系が挙げられ、これらの群から選ばれた1種又は2種以上を用いることができるが、モノカルボン酸系がより好ましい。
本発明に用いられる単量体(A2)のアクリル酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれらの金属塩が挙げられる。
上記単量体(A1)及び単量体(A2)を重合して得られる共重合体(A−1)の製造は溶媒中の重合や塊状重合等の方法で行うことができる。
溶媒中での合成は回分式でも連続式でも行うことができる。溶媒としては、水、低級アルコール、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素及びケトン化合物が挙げられるが、作業性の面から水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール及び水/低級アルコール混合系が好ましい。水系で重合を行う場合の重合開始剤としてはアンモニウム又はアルカリ金属の過硫酸塩及び過酸化水素等が適している。重合温度は、0〜120℃が良い。
塊状重合の重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド等のパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物が好ましい。重合温度は、40℃〜160℃が良い。
塊状重合の重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド等のパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物が好ましい。重合温度は、40℃〜160℃が良い。
共重合体(A−1)は、重量平均分子量(Mw)が5000〜500000、更に20000〜100000、より更に30000〜85000であることが好ましい。この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(標準物質ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)により測定されたものである。
<共重合体(A−2)>
本発明の共重合体(A−2)はリン酸系重合体であり、上記単量体(A1)、上記一般式(A3)で表される単量体〔以下、単量体(A3)という〕及び上記一般式(A4)で表される単量体〔以下、単量体(A4)という〕を含む単量体を、好ましくはpH7以下で、共重合して得られるリン酸系重合体である。
このような単量体(A3)(モノエステル)及び単量体(A4)(ジエステル体)としてこれらを含む混合単量体を使用でき、具体的には、モノエステル体とジエステル体とを含む市販品を使用することができ、例えば、ホスマーM、ホスマーPE、ホスマーP(ユニケミカル)、JAMP514、JAMP514P、JMP100(何れも城北化学)、ライトエステルP−1M、ライトアクリレートP−1A(いずれも共栄社化学)、MR200(大八化学)、カヤマー(日本化薬)、Ethyleneglycol methacrylate phosphate(アルドリッチ試薬)などとして入手できる。
また、単量体(A3)、単量体(A4)を含む混合単量体は、例えば、一般式(A6)で表される有機ヒドロキシ化合物と無水リン酸(P25)及び水を所定の仕込み比で反応させることで、反応生成物として製造することもできる。
Figure 2009249197
〔式中、R12aは水素原子又はメチル基、R13aは炭素数2〜12のアルキレン基、m4は1〜30の数を表す。〕
単量体(A3)及び単量体(A4)は、不飽和結合とヒドロキシル基を有する単量体のリン酸エステル化物であり、上記の市販品や反応生成物にはモノエステル体(単量体(A3))とジエステル体(単量体(A4))以外の化合物を含んでいる事が確認されている。それらの他の化合物は、重合性、非重合性のものが混在していると考えられるが、本発明ではこのような混合物をそのまま使用することができる。
前記混合物中の単量体(A3)及び単量体(A4)の含有量は、31P−NMRの測定結果に基づき算出することができる。
31P−NMR測定条件>
・逆ゲート付きデカップリング法(inverse-gated-decoupling method)
・測定範囲6459.9Hz
・パルス遅延時間30sec
・観測データポイント10336
・パルス幅(5.833μsec)35°パルス
・溶媒CD3OH(重メタノール)(測定時濃度30重量%)
・積算回数128
得られたチャートのシグナルより以下の例のように各化合物に帰属されたシグナルの面積比から相対的な量比を決めることが可能である。
例えば、有機ヒドロキシ化合物が「メタクリル酸2−ヒドロキシエチル」のリン酸化物の場合、以下のように帰属できる。
・1.8ppm〜2.6ppm:リン酸
・0.5ppm〜1.1ppm:単量体2(モノエステル体)
・−0.5ppm〜0.1ppm:単量体3(ジエステル体)
・−1.0ppm〜−0.6ppm:トリエステル体
・−11.1ppm〜−10.9ppm、−12.4ppm〜−12.1ppm:ピロリン酸モノエステル
・−12.0ppm〜−11.8ppm:ピロリン酸ジエステル
・−11.2ppm〜−11.1ppm:ピロリン酸
・それ以外のピーク:不明物
本発明では、混合単量体中のリン酸含量を定量して、混合単量体中の単量体(A3)及び単量体(A4)の比率を決めた。具体的には以下のようにして算出する。
ガスクロマトグラフィーによって試料中のリン酸含量の絶対量(重量%)を求める。P−NMRの結果から試料中のリン酸、モノ体、ジ体の相対モル比が求まるので、リン酸の絶対量を基準にして、モノ体、ジ体の絶対量を算出した。
[リン酸含量]
ガスクロマトグラフィーの条件は以下の通り。
サンプル:ジアゾメタンによりメチル化
例)0.1gの試料にジアゾメタンのジエチルエーテル溶液1〜1.5ccを加えてメチル化する
カラム:Ultra ALLOY、15m×0.25mm(内径)×0.15μmdf
キャリアガス:He、スプリット比50:1
カラム温度:40℃(5min)(保持)→10℃/min(昇温)→300℃到達後15min保持
注入口温度:300℃
検出器温度:300℃
上記条件で9分前後にリン酸由来のピークが検出され、検量線法により未知試料中のリン酸含量を算出する事が出来る。
上記の通り、工業的には、通常、リン酸エステル単量体は、モノエステル体(単量体(A3))とジエステル体(単量体(A4))を含む混合物として入手できる。このうち、ジエステル体は架橋により高分子量化(ゲル化)しやすいため、その性質を利用した分野、例えば増粘剤、接着剤、被覆剤等の用途では、このような混合物を製造上の制限をあまり受けることなく好適に使用できる。一方、水硬性組成物用の混和剤(分散剤、減水剤等)では、リン酸基を含む重合体は水硬性物質に対する吸着力に優れるため好ましいが、高分子量化すると分散性や粘性低減化効果が低下し、取り扱い性の点でも好ましくない。しかしながら、水硬性組成物の用途や経済的な性質からして、かかるリン酸エステルの混合物からモノエステル体とジエステル体とを分離して原料とすることは工業的に不利である。
流動性及び粘性低減性の観点からは、モノエステル体を多く含有しているリン酸エステルの混合物を用いる方が良好であるが、ジエステル体を多く含有する場合でも、単量体(A1)との共重合モル比を制御することで、流動性や粘性低減性を調整することができる。
単量体の共重合に際して、単量体(A1)と、単量体(A3)及び単量体(A4)とのモル比は、単量体(A1)/〔単量体(A3)+単量体(A4)〕=5/95〜95/5、更に、10/90〜90/10が好ましい。また、単量体(A1)と単量体(A3)と単量体(A3)のモル比は、単量体(A1)/単量体(A3)/単量体(A4)=5〜95/3〜90/1〜80(これは、単量体(A1)が5〜95、単量体(A3)が3〜90、単量体(A4)が1〜80であることを意味する。ただし合計は100である)、更に5〜96/3〜80/1〜60が好ましい。なお、単量体(A3)と単量体(A4)については、酸型の化合物に基づきモル比やモル%を算出するものとする。
本発明の共重合体(A−2)を得るための製造方法では、単量体(A1)、単量体(A3)、単量体(A4)をpH7以下で反応させることが好ましい。本発明では、反応途中(反応開始時〜反応終了時)で採取した反応液の20℃でのpHを、反応中のpHとする。通常は、反応中のpHが7以下となることが明らかな条件(単量体比率、溶媒、その他の成分等)で反応を開始すればよい。また、連鎖移動剤、重合開始剤を用いること、溶液重合法で行うことが好ましい。
共重合体(A−2)のリン酸エステル系重合体は、重量平均分子量(Mw)が10,000〜150,000であることが好ましい。また、Mw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここでMnは数平均分子量である。分散効果の発現や粘性低減効果の観点から、Mwが10,000以上が好ましく、より好ましくは12,000以上、更に好ましくは13,000以上、更に好ましくは14,000以上、更により好ましくは15,000以上で、架橋による高分子量化、ゲル化の抑制や性能面では分散効果や粘性低減効果の観点から、150,000以下が好ましく、より好ましくは130,000以下、更に好ましくは120,000以下、更に好ましくは110,000以下、より更に好ましくは100,000以下であり、従って、前記両者の観点から、好ましくは12,000〜130,000、より好ましくは13,000〜120,000、更に好ましくは14,000〜110,000、より更に好ましくは15,000〜100,000である。この範囲のMwを有し、かつMw/Mnが1.0〜2.6であることが好ましい。ここに、Mw/Mnの値は分子量分布の分散度を示し、1に近いほど分子量分布が単分散に近づき、1から離れる(大きくなる)ほど分子量分布が広くなることを意味する。
共重合体(A−2)のMw及びMnは、下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定されたものである。なお、本発明における共重合体(A−2)のMw/Mnは、該重合体のピークに基づいて算出されたものとする。[GPC条件]
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CH3CN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算
<(B)成分>
本発明の(B)成分は、共重合体(A−1)とは異なる共重合体であり、上記一般式(B1)で表される単量体〔以下、単量体(B1)という〕、上記一般式(B2)で表される単量体〔以下、単量体(B2)という〕及び上記一般式(B3)で表される単量体〔以下、単量体(B3)という〕含む単量体を共重合して得られる。本発明の(B)成分は、経時的に流動保持性を発現させるのに貢献している。
単量体(B1)は、炭素数2〜3のオキシアルキレン基110〜150モルを有するエチレン性不飽和単量体であり、メトキシポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸のエステルや、ポリアルキレングリコールモノアリルエーテル等が挙げられる。
単量体(B1)としては、メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステル化物や、アクリル酸又はメタクリル酸へのエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加物を用いることができる。オキシアルキレン基の平均付加モル数n2は110〜150であり、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。コンクリートの硬化遅延を引き起こさないものという観点からは、平均付加モル数として115以上が好ましく、117以上がより好ましく、さらに120以上が好ましい。また、重合性や流動付与性の観点から、n2は140以下、さらに130以下が好ましい。
単量体(B2)は、前記単量体(A2)と同じ化合物である。この単量体(B2)は、エチレン性不飽和モノカルボン酸若しくはその塩、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸、その酸無水物、若しくはそれらの塩であり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、又はこれらのアルカリ金属塩、置換基を有していてもよいアンモニウム塩を使用できる。置換基を有していてもよいアンモニウム塩としては、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ヒドロキシエチルアンモニウム塩等の置換アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
単量体(B3)は、エチレン性不飽和モノカルボン酸のアルキル、アルケニル又はヒドロキシアルキルエステル単量体であり、例えば、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルケニル(メタ)アクリル酸エステル、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルを用いることができる。ここで、一般式(B3)中のR7bとしては、炭素数1〜4のアルキル基のものが、得られる重合体の水への溶解性が良い点でより好ましく、なかでもメチル基が好ましいが、直鎖、分岐鎖の形態については限定されるものではない。
(B)成分を構成する単量体(B1)単位、単量体(B2)単位及び単量体(B3)単位の割合は、単量体(B1)0.1〜50モル%、単量体(B2)0.1〜50モル%及び単量体(B3)50〜90モル%の範囲が流動保持性に優れ、更に単量体(B1)5〜40モル%、単量体(B2)5〜40モル%及び単量体(B3)50〜90モル%の範囲においては流動性の低下が殆どなく、かつ初期流動性と流動保持性のバランスがよく、その結果コンクリートに対する混和剤の使用量が低減できる点で極めて優れる。
また、(B)成分は、本発明の効果を損なわない範囲内で他の共重合可能な単量体を用いて製造してもよい。こうした単量体としては例えば、アクリロニトリル、メタリルスルホン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられる。より詳細には、エチレン性不飽和ジカルボン酸のアルキル、アルケニル又はヒドロキシアルキルエステル単量体が挙げられる。具体的には、炭素数1〜18の直鎖もしくは分岐鎖アルキルのマレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル、又はシトラコン酸ジエステル、炭素数1〜18の直鎖もしくは分岐鎖アルケニルのマレイン酸ジエステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル、又はシトラコン酸ジエステルを使用することもできる。この場合も直鎖、分岐鎖の形態については限定されるものではない。また、その他の構成単量体としては、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル等が一例として挙げられる。また、更にその他の構成単量体としては、不飽和ジカルボン酸系単量体として、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、置換基を有していてもよいアンモニウム塩を使用できる。置換基を有していてもよいアンモニウム塩としては、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、ヒドロキシエチルアンモニウム塩等の置換アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
(B)成分は公知の方法で製造することができる。例えば、特開昭62−119147号公報、特開昭62−78137号公報等に記載された溶液重合法が挙げられる。即ち、適当な溶媒中で、上記単量体(B1)、単量体(B2)及び単量体(B3)を上記の割合で組み合わせて重合させることにより製造される。
溶液重合法において用いる溶剤としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。取り扱いと反応設備から考慮すると、水及びメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが好ましい。
水系の重合開始剤としては、過硫酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩あるいは過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)ジハイドレート等の水溶性アゾ化合物が使用される。水系以外の溶剤を用いる溶液重合にはベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物等が用いられる。
また、重合開始剤と併用して、亜硫酸水素ナトリウム、アミン化合物等の促進剤を使用することもできる。更に、分子量調整をする目的で、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、1−メルカプトグリセリン、メルカプトコハク酸、アルキルメルカプタン等の連鎖移動剤を併用することもできる。
(B)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法/ポリエチレングリコール換算)は、8,000〜1,000,000の範囲が良く、10,000〜300,000がより好ましい。分子量が大きすぎると流動付与性が低下し、また分子量が小さすぎると流動保持性が低下傾向を示す。
<(C)成分>
(C)成分は重量平均分子量が1,000〜90,000のポリエチレングリコールであり、流動保持性能の観点から、重量平均分子量は50,000〜90,000が好ましい。この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されたものである。
本発明の(C)成分は、(A)成分及び(B)成分共存下での流動保持性の発現に寄与する成分であり、(A)成分及び(B)成分の使用量が初期流動性に影響を与えない程度の少量である場合にも(C)成分を使用することにより、良好な流動保持性が発現する。
<水硬性組成物用混和剤>
本発明における水硬性組成物用混和剤は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の三種の組合せにより一剤として使用することが一般的であるが、これらを別々に二剤以上に分けて使用する事も出来る。
本発明の水硬性組成物用混和剤では、初期流動性及び流動保持性能の観点から、(A)成分と(C)成分の重量比が、〔(C)/(A)〕=0.1〜1であることが好ましく、より好ましくは0.15〜0.8、更に好ましくは0.2〜0.6である。
また、本発明の水硬性組成物用混和剤では、初期流動性及び流動保持性能の観点から、(A)成分と(B)成分の合計と、(C)成分との重量比が、〔(C)/{(A)+(B)}〕=0.1〜0.85であることが好ましく、より好ましくは0.15〜0.7、更に好ましくは0.2〜0.5である。
本発明の水硬性組成物用混和剤の水硬性組成物への添加量は、水硬性粉体(セメント等)に対して固形分で0.1〜3.5重量%が好ましく、0.2〜2重量%がより好ましい。
更に本発明の水硬性組成物用混和剤には、高性能減水剤を含有することも可能である。高性能減水剤の一例を示せば、ナフタレン系(例えばマイティ150:花王(株)製)、メラミン系(例えばマイティ150V−2:花王(株)製)、アミノスルホン酸系(例えばパリックFP:藤沢化学(株)製)、(A)成分、(B)成分に該当しない化合物からなるポリカルボン酸系(例えばマイティ2000WHZ:花王(株)製)等が挙げられる。
尚、本水硬性組成物用混和剤は公知の添加剤(材)と併用することができる。例えばAE剤、AE減水剤、流動化剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、増粘剤、防水剤、防泡剤、保水剤、セルフレベリング剤、防水剤、防錆剤、ひび割れ低減剤等や、珪砂、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム等が挙げられる。
さらに、本発明の水硬性組成物用混和剤は水硬性粉体、なかでもセメントを用いたセメントペーストやモルタル、コンクリート等に添加するものであり、その内容について限定されるものではない。
本発明の混和剤の対象となる水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸セメント等のセメントであり、またこれらに高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加されたものでもよい。なお、これらの粉体に骨材として、砂、砂及び砂利が添加されて最終的に得られる水硬性組成物が、一般にそれぞれモルタル、コンクリートなどと呼ばれている。本発明の混和剤は、生コンクリート、コンクリート振動製品分野の外、セルフレベリング用、耐火物用、プラスター用、石膏スラリー用、軽量又は重量コンクリート用、AE用、補修用、プレパックド用、トレーミー用、グラウト用、地盤改良用、寒中用等の種々のコンクリートの何れの分野においても有用である。
該水硬性組成物は、水/水硬性粉体比〔スラリー中の水と水硬性粉体の重量百分率(重量%)、通常W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。〕65重量%以下、更に10〜60重量%、更に12〜57重量%、更に15〜55重量%、より更に20〜55重量%であることができる。更に、40重量%以下のような低い単位水量の配合においても本発明の混和剤の効果は顕著に奏される。
<配合成分>
(1)(A)成分
・A−1:メタノールEO(23)・メタクリル酸モノエステル/メタクリル酸=30/70(モル比)の共重合体Na塩(重量平均分子量51000)の水溶液(固形分40%の水溶液を、イオン交換水を用いて固形分23%に調整したもの)(EOはエチレンオキシドの略であり、かっこ内の数字は平均付加モル数である。以下同様。)
・A−2:下記製造例によって得られたメタノールEO(23)・メタクリル酸モノエステル/2−ヒドロキシエチルメタクリレートモノリン酸エステル/2−ヒドロキシエチルメタクリレートジリン酸エステル=50/35/15(モル比)の共重合体Na塩(重量平均分子量35000)の水溶液(固形分35%の水溶液を、イオン交換水を用いて固形分23%に調整したもの)
製造例(A−2用の共重合体水溶液の製造)
攪拌機付きガラス製反応容器(四つ口フラスコ)に水423gを仕込み、攪拌しながら窒素置換をし、窒素雰囲気中で80℃まで昇温した。ω−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドの平均付加モル数23)407g(有効分60.8%、水分35%)、リン酸モノ(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸エステルとリン酸ジ−〔(2−ヒドロキシエチル)メタクリル酸〕エステルの混合物であるリン酸エステル化物(A)65.0g、及び3−メルカプトプロピオン酸4.1gを混合した溶液と過硫酸アンモニウム7.6gを水30.4gに溶解した溶液の2者を、それぞれ1.5時間かけて上記反応容器中に滴下した。その後、1時間熟成し、更に過硫酸アンモニウム1.7gを水6.7gに溶解した溶液を30分かけて滴下し、引き続き1.5時間熟成した。この一連の間の反応系の温度は80℃に保たれた。熟成終了後の30%水酸化ナトリウム水溶液63.5gで中和し、A−2用の共重合体を得た(固形分35%)。
尚、本製造例で用いたリン酸エステル化物(A)は、次の製法により得られたものである。反応容器中にメタクリル酸−2−ヒドロキシエチル200gと85%リン酸(H3PO4)36.0g仕込み、5酸化2リン(無水リン酸)(P25)89.1gを温度が60℃を超えないように冷却しながら徐々に添加した。終了後、反応温度を80℃に設定し、6時間反応させ、冷却後、リン酸エステル化物(A)を得た。
(2)(B)成分
・B−1:メタノールEO(120)・メタクリル酸モノエステル/アクリル酸メチル/メタクリル酸=10/70/20(モル比)の共重合体Na塩(重量平均分子量81000)の水溶液(固形分40%の水溶液を、イオン交換水を用いて固形分23%に調整したもの)
(3)(C)成分
・C−1:ポリエチレングリコール(重量平均分子量1,000)
・C−2:ポリエチレングリコール(重量平均分子量10,000)
・C−3:ポリエチレングリコール(重量平均分子量70,000)
・C−4:ポリエチレングリコール(重量平均分子量90,000)
・C−5:ポリエチレングリコール(重量平均分子量100,000)
<コンクリートの製造及び評価>
表1に示した2種の配合で、コンクリートの練混ぜ量が30リットルになるようにそれぞれ材料を計量し、強制二軸ミキサーを用いてコンクリートを調製した。練り方は粗骨材投入後、1/2重量の細骨材、セメント、1/2重量の細骨材を投入し、空練りを10秒実施した。その後、水硬性組成物用混和剤を含む練り水を投入し、90秒攪拌後に排出し、JIS A1011法によってコンクリートの流動性(スランプ値)を測定した(直後)。尚、このとき、コンクリートの空気量は4〜5%になるように調整した。さらにコンクリートを練り板で60分静置し、スランプ値及び空気量を測定した(60分後)。配合1及び配合2に対する評価結果を、それぞれ表2及び表3に示す。
Figure 2009249197
表1の成分は以下のものである。
a)細骨材(S):城陽産 山砂 FM=2.67 密度:2.55g/cm3
b)粗骨材(G1):鳥形山砂 石灰砕石2010 FM=6.92 密度:2.72g/cm3
c)粗骨材(G2):鳥形山砂 石灰砕石1005 FM=5.87 密度:2.72g/cm3
d)セメント(C1):普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製/住友大阪セメント社製=50/50) 密度:3.16g/cm3
e)セメント(C2):中庸熱セメント(太平洋セメント社製) 密度:3.21g/cm3
Figure 2009249197
Figure 2009249197
表中、混和剤の添加量は、各成分ともセメント重量に対する固形分重量%である。
以上の結果より、(A)成分もしくは(B)成分の単独使用、あるいは(A)成分と(B)成分の併用では60分後まで流動性を保持させる事は困難だが、本発明品のように(A)成分、(B)成分及び(C)成分の3種を用いる事により、高い流動保持性を発現させる事が可能となる。
さらに、本発明品は、(A)成分あるいは(B)成分だけを用いた場合よりも初期の流動性を発現させる事が可能となる。
従って、本発明の水硬性組成物用混和剤を水硬性組成物に添加すれば容易に初期流動性を発現させ、さらには長時間にわたりスランプ変化が少ない事から、夏場の高温時等の様々な(打設等)条件に対応可能となる。

Claims (4)

  1. 下記(A)〜(C)成分を含有する水硬性組成物用混和剤。
    <(A)成分>
    下記一般式(A1)で表される単量体及び下記一般式(A2)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−1)、並びに下記一般式(A1)で表される単量体、下記一般式(A3)で表される単量体及び下記一般式(A4)で表される単量体を重合して得られる共重合体(A−2)からなる群より選ばれる1種以上の共重合体
    Figure 2009249197

    〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、n1はAOの平均付加モル数であり、6〜30の数を表す。X1は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
    Figure 2009249197

    〔式中、R3a、R4a、R5aは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。M1aは水素原子、1価金属又は置換基を有していてもよいアンモニウム基を表す。〕
    Figure 2009249197

    〔式中、R6aは水素原子又はメチル基を表す。R7aは炭素数2〜6のアルキレン基を表す。M2a、M3aは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2原子)を表す。m1はOR7aの平均付加モル数であり、1〜30の数を表す。〕
    Figure 2009249197

    〔式中、R8a、R10aは、それぞれ、水素原子又はメチル基を表す。R9a、R11aは、それぞれ独立に、炭素数2〜6のアルキレン基を表す。M4aは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2原子)を表す。m2、m3はそれぞれOR9a、OR11aの平均付加モル数であり、それぞれ独立に、1〜30の数を表す。〕
    <(B)成分>
    下記一般式(B1)で表される単量体、下記一般式(B2)で表される単量体及び下記一般式(B3)で表される単量体を重合して得られる共重合体
    Figure 2009249197

    〔式中、R1b、R2bは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、n2はA’Oの平均付加モル数であり、110〜150の数を表す。X2は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
    Figure 2009249197

    〔式中、R3b、R4b、R5bは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。M1bは水素原子、1価金属又は置換基を有していてもよいアンモニウム基を表す。〕
    Figure 2009249197

    〔R6bは水素原子又はメチル基を表す。R7bは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素数2〜6のヒドロキシ基含有アルキル基を表す。〕
    <(C)成分>
    重量平均分子量が1,000〜90,000であるポリエチレングリコール
  2. (A)成分と(C)成分の重量比が、〔(C)/(A)〕=0.1〜1である請求項1記載の水硬性組成物用混和剤。
  3. (A)成分と(B)成分の合計と、(C)成分との重量比が、〔(C)/{(A)+(B)}〕=0.15〜0.85である請求項1又は2記載の水硬性組成物用混和剤。
  4. (C)成分の重量平均分子量が50,000〜90,000である請求項1〜3の何れか1項記載の水硬性組成物用混和剤。
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