JP2009248397A - 建材製造方法、及び、建材 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の画像データから作製したエンボス版を用いて、品質の高い壁紙等を製造する建材製造方法等を提供する
【解決手段】エンボス形状の元原稿として、350×280mmの織物31を用意し、コンピュータ3は、3次元スキャナ5により織物31を走査してスキャンデータ23を取り込む。コンピュータ3は、スキャンデータ23の艶ムラシミュレーションを実施して柄くせ、艶ムラを除去し、画像の品質レベルを高めた彫刻用データ24を作成し、彫刻機7に彫刻用データ24を出力して樹脂版に彫刻する。彫刻した樹脂版を用いて、シリコン樹脂型、銅メッキ板、鉄メッキ板、鉄ロール、ダイスロール、ミルロールを作製し、最終的にエンボスロールを作製する。作成したエンボスロールを用いて、非発泡樹脂層がコートされた壁紙原反に発泡エンボス工程を施し、壁紙を得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、任意の画像データから作製したエンボス版を用いて、品質の高い建材を製造する建材製造方法等に関する。
従来、壁紙等の建材は、エンボス版を用いて製造される。このエンボス版は、以下のようにして作成される。石膏等の原稿にシリコンを流し込んで型取りしてシリコン版を作成し、シリコン版に黒鉛を塗って銅メッキして銅型を作成し、銅型に鉄メッキして鉄プレートを作成する。鉄プレートの焼入れ後、鉄プレートをロールに反転し、多段の腐食で形状を再現し、エンボス形状をロール化する。ロールで型押ししてダイスを作成し、継ぎ目修正後にダイスから反転してミルを作成する。ミルを型押しし、ロールに反転後、硝酸を使い鉄ロールを腐食してエンボスロールを作成し、サンドブラスト、メッキの工程を経て、ミル電鋳エンボス版を製造するというように、職人手作業によるもので生産性が悪かった。また、製造時間、費用もかかった。
エンボス版の製造時間、費用を低減し、品質を均一化するため、表面の凸凹形状をデジタル的に入力し、基本画像のリピート画像を作成し、補正、合成した後、リピート画像から彫刻用データを作成し、この彫刻用データを基に彫刻機で押型材に凸凹模様を彫刻するという方法がある。(例えば、特許文献1参照)
特開2004−358662号公報
しかしながら、上記の方法は比較的小さい面積への彫刻には適しているが、3次元の凸凹形状を入力するのに時間がかかり過ぎ、壁紙のような建材で要求される大面積のデータが得られない。また、壁紙のような建材等では、元の原稿と同じ表面形状を再現する必要性はなく、用途、要求される質感に対して最適化した形状であればよいという特徴を持つ。更に、裏打紙に発泡剤を含む非発泡樹脂層がコートされた壁紙原反に絵柄印刷をした後、加熱発泡してシリンダで型押しをして壁紙を得る場合、急速にシリンダを冷やす必要があり、樹脂版よりも伝導率が高い金属版の方が望ましい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、任意の画像データから作製したエンボス版を用いて、品質の高い壁紙等を製造する建材製造方法等を提供する。
前述した目的を達成するために第1の発明は、第1の画像データをスキャナで取得する工程(a)と、前記第1の画像データを編集し、第2の画像データを生成する工程(b)と、前記第2の画像データを、彫刻用データに変換する工程(c)と、前記彫刻用データを用いて、彫刻機で樹脂板に彫刻を行う工程(d)と、前記樹脂板を用いて、シリコン樹脂型を作製する工程(e)と、前記シリコン樹脂型を用いて、銅メッキ板を作製する工程(f)と、前記銅メッキ板を用いて、鉄メッキ板を作製する工程(g)と、前記鉄メッキ板を用いて、鉄ロールを作製する工程(h)と、前記鉄ロールを用いて、ダイスロールを作製する工程(i)と、前記ダイスロールを用いて、ミルロールを作製する工程(j)と、前記ミルロールを用いて、エンボスロールを作製する工程(k)と、壁紙原反を作製する工程(l)と、前記壁紙原反に印刷を施す工程(m)と、前記印刷を施した壁紙原反を加熱発泡し、前記エンボスロールを用いて型押しし、建材を製造する工程(n)と、を具備することを特徴とする建材製造方法である。
前記工程(b)は、エンドレス処理、ノイズ除去、柄くせの除去、艶ムラの除去のうちの少なくとも一つを行う。艶ムラシミュレーション等を実施し、画像の品質確認を行いながら柄くせ、艶ムラを除去することにより建材の品質レベルを高める。
前記建材は、壁紙である。
第2の発明は、第1の発明の建材製造方法により製造することを特徴とする建材である。
本発明によれば、任意の画像データから作製したエンボス版を用いて、品質の高い壁紙等を製造する建材製造方法等を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、建材として壁紙を取り上げ、本発明に係る建材製造方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
最初に、図1を参照しながら、本実施の形態に係る壁紙製造のためのエンボス版を製造するエンボス版製造システム1について説明する。
図1は、エンボス版製造システム1の概要を示す図である。
エンボス版製造システム1は、3次元スキャナ5と彫刻機7を接続したコンピュータ3を有する。
コンピュータ3は、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ等のコンピュータである。
3次元スキャナ5は、エンボス形状の元となる織物、石板、塗装板等を走査し、グレースケールのビットマップ形式で画像データを取り込む。
彫刻機7は、画像データからエンボス版の機械彫刻あるいはレーザー彫刻を行う機械である。
コンピュータ3から送られる彫刻用データがグレースケール画像データの場合、彫刻機7は、グレースケール画像データは256階調のグレースケールで表され、グレースケール0%部分を凸、グレースケール100%部分を凹として彫刻を行う。
彫刻の深さは任意に設定することが可能で、例えば、彫刻の深さを500μmに設定した場合、グレースケール0%部分は深さ0μm、グレースケール50%部分は深さ250μm、グレースケール100%部分は深さ500μmとなる。
次に、図2、3を参照しながら、コンピュータ3について説明する。
図2は、コンピュータ3のハードウエア構成を示す図、図3は、コンピュータ3の記憶装置12の詳細を示す図である。
コンピュータ3は、バス18により相互接続された制御部11、記憶装置12、メディア入出力部13、入力部14、印刷部15、表示部16、通信部17等を有する。
制御部11は、プログラムの実行を行うCPU(Central Processing Unit)とOS(Operating System)、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリから構成される。制御部11は、コンピュータ3全体の動作を制御する。
記憶装置12は、コンピュータ3の制御プログラム等の固定データ、各種プログラム及びデータ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部13は、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)あるいはCD−RW(CD−ReWritable)フレキシブルディスク、MO(Magneto Optic Disc)等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
入力部14は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部15は、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部16は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
通信部17は、通信制御装置、通信ポート等である。
図3に示すように、記憶装置12はOS21、エンボス版製造プログラム22、スキャンデータ23、彫刻用データ24等を保持する。
OS21は、コンピュータ3全体を制御するプログラムである。
エンボス版製造プログラム22は、スキャンデータ23を変換、編集して彫刻用データ24を作成し、彫刻機7に彫刻用データ24を送り、エンボス版の彫刻をする。
スキャンデータ23は、3次元スキャナ5により取り込んだ織物、石板、塗装板、左官塗り壁等、任意の対象物の画像データである。コンピュータ3は、スキャンデータ23を変換、編集し、彫刻用データ24を生成する。
彫刻用データ24は、彫刻機7でエンボス版を彫刻するのに使用するデータで、ビットマップ形式のグレースケール画像データである。
次に、図4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20を参照しながら、エンボス版製造システム1を用いた壁紙製造の実施形態の動作について説明する。
図4は、壁紙製造の処理の流れを示すフローチャート、図5は、エンボス形状の元原稿となる織物31の一例を示す図、図6は、エンボス形状の元原稿から取り込んだスキャン画像33の一例を示す図、図7は、送りをつけたスキャン画像33の一例を示す図、図8は、最終画像35の一例を示す図、図9は、シリコン樹脂型作製の一例を示す図、図10は、銅メッキ板作製の一例を示す図、図11は、鉄メッキ板作製の一例を示す図、図12は、鉄メッキ板の一例を示す図、図13は、鉄ロール作製の一例を示す図、図14は、鉄ロール作製の一例を示す図、図15は、鉄ロール作製の一例を示す図、図16は、鉄ロール作製の一例を示す図、図17は、鉄ロール(ダイスロール)作製の一例を示す図、図18は、鉄ロール(ダイスロール)の一例を示す図、図19は、鉄ロール(ミルロール)の一例を示す図、図20は、エンボスロールの一例を示す図である。
図4に示すように、エンボス版製造システム1においてエンボスロール(エンボス版)を製造するには、コンピュータ3が3次元スキャナ5から元原稿を走査してスキャンデータ23を取り込み(ステップS10)、エンドレス処理、柄くせ除去、艶ムラ除去等のデータ処理を行って彫刻用データ24を作成し(ステップS20)、彫刻用データ24を彫刻機7に送り、樹脂版に彫刻する(ステップS30)。シリコン樹脂型作製(ステップS41)、銅メッキ板作製(ステップS42)、鉄メッキ板作製(ステップS43)、鉄ロール1作製(ステップS44)、鉄ロール2作製(ステップS45)、鉄ロール3作製(ステップS46)、エンボスロール作製(ステップS47)、エンボスロール表面処理(ステップS48)によりエンボスロールを製造する(ステップS40)。
別工程において、裏打紙に発泡剤を含む非発泡樹脂層をコートした壁紙原反を製造し(ステップS50)、絵柄を印刷した後(ステップS60)、発泡炉にて加熱発泡させる。ステップS40で製造したエンボスロールを用いて壁紙原反に型押しをして製品となる壁紙を得る(ステップS70)。
次に、壁紙製造の処理の各工程について詳細に説明する。
ステップS10の入力工程では、エンボス形状の元原稿として図5に示す350×280mmの織物31を用意する。元原稿は織物に限らず、石板、塗装板、左官塗り壁等、任意の対象物を使用してもよい。
元原稿となる織物31の大きさは350×280mmに限らない。織物31の大きさが350×280mmよりも大きい場合、得られるスキャンデータ23の単位を大きくとることができるため、エンボスロールの絵柄送りの単位が大きくなり、スタッコ塗壁調のような大柄の模様の場合、柄くせが目立ちにくくなる。
織物31を同じ大きさのプラスチック板に両面テープで全面貼りし、プラスチック板と一緒に70×70mmの大きさに分割する。分割する際、織物31の部分はカッター等で完全にキズをつけ、裏面のプラスチック板の部分の切断は、超音波カッター等を使用するとよい。カッター等による切断を行うため、プラスチック板の厚さは3〜5mm位が望ましい。
コンピュータ3の制御部11は、3次元スキャナ5を用いて、20分割した70×70mmの織物31をそれぞれ走査し、ビットマップ形式のグレイスケールのスキャンデータ23を取り込む。入力解像度は、X,Y=0.05mmピッチとする。
ステップS20のデータ処理工程では、コンピュータ3の制御部11は、3次元スキャナ5から取り込んだ20分割した70×70mmの織物31のスキャンデータ23を組み合わせ、1枚の画像とする。
20分割した織物31のスキャンデータ23は、元原稿としてつながっていたものであるが、入力時の原稿セッティングで絵柄に多少のずれが生じるため、組み合わせて1枚の画像とする際、画像コピー等のレタッチ機能により、柄の境界線が識別できないように修正する(ステップS21)。
また、原稿セッティング時に、両面テープの厚み誤差等により、20分割した織物31それぞれの画像に凹凸の面差が生じるため、スキャンデータ23の低周波成分を除去することにより、面差によるノイズを取り除く(ステップS22)。
図6に示すように、350×280mmのスキャンデータ23の画像から310×230mmの画像をスキャン画像33として切り取る。
図7に示すように、切り取ったスキャン画像33に送りをつけ、スキャン画像33の輪郭を画像編集ソフトウエアのコピードラッグ機能等により修正して、絵柄のつなぎがめだたないようにする。
また、艶ムラ画像シミュレーション等を実施し(ステップS23)、柄くせの除去(ステップS24)、艶ムラの除去(ステップS25)を行うことにより、最終製品となる壁紙の品質レベルを高める。
図8に示すように、送りを付けたスキャン画像33から、スキャン画像33を中心として400×300mmの画像を切り取り、最終画像35とし、コンピュータ3の制御部11は、彫刻機7への出力に適した彫刻用データ24に画像フォーマット変換を行う(ステップS26)。
ステップS30の樹脂彫刻工程では、コンピュータ3の制御部11は、彫刻用データ24を彫刻機7に出力し、樹脂板に彫刻を行う。樹脂板は、NBR(ニトリルゴム)を使用する。
一般に、織物風樹脂系壁紙の表面凹凸高低差は300〜800μであるため、壁紙の凹凸をエンボスするためのエンボス版となる樹脂板に彫刻する凹凸の高低差は500μとする。
ステップS40のエンボスロール製造工程では、ステップS30で彫刻した400×300mmの樹脂版凹凸原稿の表面に、シリコンふけい型材45によりネガ型であるシリコン樹脂型を作製し(ステップS41)、図9に示すように、シリコン樹脂型の絵柄面41に通電のための黒鉛を塗ってから1.0mmの銅メッキ43をかけてポジ板を作り、図10に示すように、シリコン型を剥ぎ取り銅板43とする(ステップS42)。
図11に示すように、銅板43の絵柄面に鉄メッキ47をかける。鉄材質は、約5mmとする。
図12に示すように、銅板43を剥ぎ取り、鉄板49とする(ステップS43)。鉄板49は、焼きを入れて高度を上げる。
次に、鉄シリンダの表面を腐食することにより鉄ロールとなる鉄シリンダ51を作製する(ステップS44)。
図13に示すように、円周450mm、面幅400mmの鉄シリンダ51の表面に防食ニス53を塗り、ステップ43で作製した鉄板49の絵柄面41の上を転がす。図14に示すように、鉄板49の凸部により防食ニス53の一部が書き落とされた表面を硝酸でエッチングする。腐食の深さは、絵柄の緻密さにより決定されるが、例えば100μである。
一部の絵柄が腐食された状態の鉄シリンダ51に対して、表面に防食ニス53を塗り、鉄板49の絵柄面41の上を転がし、表面を硝酸でエッチングするという工程を5回繰り返す。絵柄の位置は合わせ、腐食の深さは約100μとする。図15に示すように、2回目以降の腐食により1回目の腐食部分は更に腐食され、2回目で初めて防食ニス53が書き落とされて腐食された書き落とし部分57が生じる。腐食の工程を5回繰り返すことにより、鉄シリンダ51の表面を100〜500μの凹凸版とする。
鉄シリンダ51の絵柄の円周が310mmとなるように防食のマスキングをし、それ以外の部分に腐食をかける。腐食の版深は、絵柄の最深部よりも数十μ深くなるようにして約530μとする。図16に示すように、絵柄の円周の310mmのラインは、直線ではなくジグザグのカギ型とする。
鉄シリンダ51は、焼きを入れて表面高度を上げ、鉄ロールとする。
次に、ステップS44で作製した鉄シリンダ51を用いてダイスロールとなる鉄シリンダ63を作製する(ステップS45)。
焼き入れをしていない円周310mm、面幅400mmの鉄シリンダ63を準備し、表面に防食ニス53を塗る。図17に示すように、鉄シリンダ63の表面に塗られた防食ニス53を、ステップS44で作製した鉄シリンダ51を使って書き落とし、鉄シリンダ63の表面を酢酸でエッチングする。腐食深さは約100μとする。
一部の絵柄が腐食された状態の鉄シリンダ63に対して、表面に防食ニス53を塗り、鉄シリンダ51で一部絵柄を書き落とし、表面を酢酸でエッチングするという工程を5回繰り返す。絵柄の位置は合わせ、腐食の深さは約100μとする。腐食の工程を5回繰り返すことにより、鉄シリンダ63の表面を100〜500μの凹凸版とする。
5回の腐食工程終了後、つなぎ部のジグザグラインが目立つならば、金物工具で絵柄を補修する。
図18に示すように、鉄シリンダ63の面幅方向の絵柄が230mmの部分に防食マスキングをし、230mmのラインを直線ではなく、ジグザグのカギ型とする。鉄シリンダ63の両端の防食マスキング以外のマスキングの部分を、絵柄の最深部より数十μ深くなるようにエッチングして約530μとする。
鉄シリンダ63に焼きを入れて表面高度を上げ、ダイスロールとする。
次に、ステップS45で作製した鉄シリンダ63を用いて、ミルロールとなる鉄シリンダ65を作製する(ステップS46)。
焼き入れをしていない円周310mm、面幅550mmの鉄シリンダ65を準備し、表面に防食ニス53を塗る。図19に示すように、鉄シリンダ65の表面に塗られた防食ニス53を、ステップS45で作製した鉄シリンダ63の表面凹凸である柄を使って、面幅方向に2回送り絵柄を書き落とす。面幅方向の送りは、円周方向に155mmずらして書き落とす。鉄シリンダ65の表面を硝酸でエッチングする。腐食深さは約100μとする。
一部の絵柄が腐食された状態の鉄シリンダ65に対して、表面に防食ニス53を塗り、鉄シリンダ63で一部絵柄を書き落とし、表面を硝酸でエッチングするという工程を、絵柄の位置を合わせて更に4回繰り返す。
5回の腐食工程終了後、つなぎ部のジグザグラインが目立つならば、金物工具で絵柄を補修する。
鉄シリンダ65の面幅方向の絵柄が460mmの部分に防食マスキングをし、460mmのラインを直線ではなく、ジグザグのカギ型とする。鉄シリンダ65の両端の防食マスキング以外のマスキングの部分を、絵柄の最深部より数十μ深くなるようにエッチングして約530μとする。
鉄シリンダ65に焼きを入れて表面高度を上げ、ミルロールとする。
次に、鉄シリンダ65を用いて、エンボスロールとなる鉄シリンダ67を作製する(ステップS47)。
焼き入れをしていない円周620mm、面幅1500mmの鉄シリンダ67を準備し、表面に防食ニス53を塗る。図20に示すように、鉄シリンダ67の表面に塗られた防食ニス53を、ステップS46で作製した鉄シリンダ65の表面凹凸である柄を使って、円周方向に2回送り、面幅方向に3回並行に送り、絵柄を書き落とす。鉄シリンダ67の表面を硝酸でエッチングする。腐食深さは約100μとする。
一部の絵柄が腐食された状態の鉄シリンダ67に対して、表面に防食ニス53を塗り、鉄シリンダ65で一部絵柄を書き落とし、表面を硝酸でエッチングするという工程を、絵柄の位置を合わせて更に4回繰り返す。
鉄シリンダ67の絵柄部分に防食マスキングをし、鉄シリンダ67の両端の非絵柄部分を腐食する。腐食の深さは1mm程度とする。
防食マスキングの過程で、つなぎのためのカギ型模様はなくしてもよい。
鉄シリンダ67の表面を#80のブラストショットし、更に20〜30μの艶ケシクロムメッキをかけて表面処理することにより、エンボスロールが完成する(ステップS48)。
エンボスロール作製工程と別工程で、裏打紙に発泡剤を含む非発泡樹脂層がコートされた壁紙原反を製造し(ステップS50)、壁紙原反に絵柄を印刷する(ステップS60)。
絵柄を印刷した壁紙原反を発泡炉で過熱発泡させ、裏打紙を含む発泡厚みを700μ程度とした後、ステップS40で作製したエンボスロールである鉄シリンダ67で型押しし、製品となる壁紙を作製する(ステップS70)。
このように本実施によれば、任意の画像データから作製したエンボス版を用いて、品質の高い壁紙等を製造する建材製造方法等を提供することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る壁紙製造方法の好適な実施形態について説明したが、前述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
エンボス版製造システム1の概要を示す図 コンピュータ3のハードウエア構成を示す図 コンピュータ3の記憶装置12の詳細を示す図 壁紙製造の処理の流れを示すフローチャート エンボス形状の元原稿となる織物31の一例を示す図 エンボス形状の元原稿から取り込んだスキャン画像33の一例を示す図 送りをつけたスキャン画像33の一例を示す図 最終画像35の一例を示す図 シリコン樹脂型作製の一例を示す図 銅メッキ板作製の一例を示す図 鉄メッキ板作製の一例を示す図 鉄メッキ板の一例を示す図 鉄ロール作製の一例を示す図 鉄ロール作製の一例を示す図 鉄ロール作製の一例を示す図 鉄ロール作製の一例を示す図 鉄ロール(ダイスロール)作製の一例を示す図 鉄ロール(ダイスロール)の一例を示す図 鉄ロール(ミルロール)の一例を示す図 エンボスロールの一例を示す図
符号の説明
1………エンボス版製造システム
3………コンピュータ
5………3次元スキャナ
7………彫刻機
11………制御部
12………記憶装置
13………メディア入出力部
14………入力部
15………印刷部
16………表示部
17………通信部
18………バス
21………OS
22………エンボス版製造プログラム
23………スキャンデータ
24………彫刻用データ
31………織物
33………スキャン画像
35………最終画像
41………絵柄面
43………銅メッキ
45………シリコンふけい型材
47………鉄メッキ
49………鉄板
51、63、65、67………鉄シリンダ
53………防食ニス
55………1回目の腐食跡
57………書き落とし部分

Claims (4)

  1. 第1の画像データをスキャナで取得する工程(a)と、
    前記第1の画像データを編集し、第2の画像データを生成する工程(b)と、
    前記第2の画像データを、彫刻用データに変換する工程(c)と、
    前記彫刻用データを用いて、彫刻機で樹脂板に彫刻を行う工程(d)と、
    前記樹脂板を用いて、シリコン樹脂型を作製する工程(e)と、
    前記シリコン樹脂型を用いて、銅メッキ板を作製する工程(f)と、
    前記銅メッキ板を用いて、鉄メッキ板を作製する工程(g)と、
    前記鉄メッキ板を用いて、鉄ロールを作製する工程(h)と、
    前記鉄ロールを用いて、ダイスロールを作製する工程(i)と、
    前記ダイスロールを用いて、ミルロールを作製する工程(j)と、
    前記ミルロールを用いて、エンボスロールを作製する工程(k)と、
    壁紙原反を作製する工程(l)と、
    前記壁紙原反に印刷を施す工程(m)と、
    前記印刷を施した壁紙原反を加熱発泡し、前記エンボスロールを用いて型押しし、建材を製造する工程(n)と、
    を具備することを特徴とする建材製造方法。
  2. 前記工程(b)は、エンドレス処理、ノイズ除去、柄くせの除去、艶ムラの除去のうちの少なくとも一つを行うことを特徴とする請求項1記載の建材製造方法。
  3. 前記建材は、壁紙であることを特徴とする請求項1記載の建材製造方法。
  4. 請求項1記載の建材製造方法により製造することを特徴とする建材。
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