JP2009246623A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点深度が深く、小型である画像読取装置を提供すると共に、読み取り画像の品質が高い画像読取装置を提供する。
【解決手段】結像光学系1は、副走査方向212に第1列215と第2列216の二列に配置され、主走査方向211には千鳥状に配置された複数個のセルで構成される。原稿から第1列のセル及び第2列のセルへ進む光線は、副走査方向において傾斜している。処理装置6は、これに起因する副走査方向における画像のずれ情報を求めて画像を結合し、更に、ずれ情報から算出した焦点位置から原稿面までの距離に基づいて画像のぼやけを修正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コピー機等に用いられる画像読取装置に関する。
コピー機、スキャナ、ファクシミリ等に使用されている、一次元撮像素子を用いて読み取り位置における画像をスキャンすることによって画像全体を読み取る画像読取装置には、大きく分けて2種類の方式がある。尚、一般的に、一次元撮像素子が配列されている方向を主走査方向と呼び、スキャンする方向を副走査方向と呼ぶ。
2種類の方式のうちの一方は、単眼のレンズにて主走査方向の画像全体を撮像素子上に縮小転写する方式であり、コピー機にて、おもて面の読み取りに主に用いられている。この方式では、通常、原稿側に位置する撮像素子やレンズは固定され、ミラーのみが副走査方向に移動され、原稿全体がスキャンされる。この方式では、原稿側の焦点深度(被写界深度という)が数mm程度、例えば6mmなど、と大きいので、コピー機の原稿読み取り面に対し、原稿が密着していなくても原稿を読み取れるという利点がある。例えば本の綴じ目のような、原稿読み取り面に密着させることができない場合でも、焦点ぼけなく読み取れるという利点があることから、コピー機のおもて面読み取り動作には、主にこの方式が用いられてきた。この方式に派生したさまざまな特許文献があるが、例えば特許文献1を挙げる(従来法1と呼ぶ)。
上記2種類の方式の内、他方の方式は、主走査方向の画像を複数に分割して複眼レンズで画像を読み取る方式であり、密着型イメージセンサと通常呼ばれる。この方式は、コピー機の裏面読み取りや、ファクシミリの原稿読み取り、紙幣の認識センサ、パーソナルコンピュータ用のスキャナなどに用いられ、小型であることを特徴とする。この密着型イメージセンサの光学系として、現在主流となっている従来技術は、例えば特許文献2に開示されている。ここでは、複眼レンズ(文献中では、ロッドレンズアレイ)として、半径方向に、ある関数で規定される屈折率の分布をもつロッドレンズを複数本並べてアレイ化したものを用いて、正立等倍像を得るイメージ読取装置が開示されている(従来法2と呼ぶ)。
密着型イメージセンサの光学系の中で代表的な方式のもう一つの例として、例えば特許文献3に開示されている方式がある。この方式では、主走査方向に分割されたセル毎に設置されているレンズにより、セルに対応する領域の画像が縮小転写されて、撮像素子に結像する。セル毎に設置されている撮像素子の出力信号を画像合成することにより、原稿面の画像が復元される(従来法3と呼ぶ)。
また、特許文献4には、上記従来法2または従来法3と類似するが、複眼のミラーレンズアレイを用いて正立等倍像を得る方式が開示されている(従来法4と呼ぶ)。
また、特許文献5には、読み取り領域を奇数番目の領域と偶数番目の領域に分け、その奇数番目、偶数番目で結像光学系の光路を変え、結像光学系はテレセントリックであり、結像面で正立等倍像を得る方式が開示されている(従来法5と呼ぶ)。
特開平10−308852号公報 特開平8−204899号公報 特開平5−14600号公報 特開平11−8742号公報 特開2005−37448号公報
従来法1に関しては、上述したように被写界深度が大きいというメリットがあるが、光学系が大型化してしまうという問題がある。また、ミラーを移動する際に原稿面からレンズまでの光路が変化しないようにするために、光路途中の複数のミラーの移動速度を制御しなければならず、及び、これらのためにコストがかかる、という問題がある。
従来法2に関しては、小型で低コストであるというメリットがあるものの、被写界深度が小さいという問題、色収差が大きいという問題がある。
従来法3に関しては、被写界深度を大きくする場合、装置が大型化するという問題、色収差が大きくなるという問題、被写界深度によって転写倍率が変わってしまうため各結像光学系単位で撮影した画像を合成する際に画像の重ね合わせの不一致が起こるという問題がある。そのため、被写界深度を大きくすることは困難である。
従来法4に関しては、結像光学素子として、凹面鏡を複数配置したミラーアレイを用いているので色収差がないという効果がある。しかしながら、絞り17や第1ミラーアレイ13、第1ミラーアレイ14、に関する詳細な配置の記載が無いために、原稿10がコンタクトガラス12から大きく離れた場合に、像の転写倍率が変わることが考えられる。その結果、隣接する画像同士の重ね合わさり方が異なり、アレイ境界面での画像が劣化すると考えられ、大きな被写界深度を得ることは困難である。
従来法5に関しては、直線状の物体10に対して奇数領域結像系11〜41と偶数領域結像系12〜42とで斜め方向から像を読み取っている。そのため、物体10の焦点方向の位置が変化すると、奇数領域と偶数領域とで読み取る位置が変わってしまい、結像面である感光性の媒体60上において両者の像がずれてしまうという問題がある。さらに、明細書中には、テレセントリックな結像系の具体的な構成及び効果についての記述が無い。物体10の焦点方向の位置が変化すると、焦点位置での転写倍率が変化することが考えられ、整数m番目とm+1番目の結像系間での画像の重ね合わさり方が異なり、画像が劣化してしまう。以上の二つの問題により、従来法5は、大きな被写界深度を得ることは困難である。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、小型であり、焦点深度範囲外の画像でも合焦した状態に修復可能である、つまり実質的に大きな被写界深度を有する画像読取装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様における画像読取装置は、原稿を載置する天板と、上記原稿の被撮像部に光を照射する光源と、上記被撮像部で反射した上記光の散乱光を集光し画像として結像する結像光学系であって、主走査方向に複数個配置されそれぞれが独立した光学系であるセルを有し副走査方向には上記セルを第1列及び第2列の2列に配列し上記主走査方向には各セルの視野範囲を互いに補完するように各セルを千鳥状に配置した結像光学系と、それぞれの上記セルに対応して配置され上記セルにて結像された各画像を撮像する複数の撮像素子部と、上記撮像素子部から得られる画像情報を記憶するメモリと、上記メモリに記憶した上記画像情報を上記セルに対応した画像毎に復元し合成することで原稿画像を作成する処理装置と、を備えた画像読取装置において、上記被撮像部から上記セルへ向かう主光線は、上記第1列及び上記第2列の同列において上記主走査方向に沿って配置された各セル間では平行であり、上記第1列に配置される各セルと上記第2列に配置される各セルとの間では上記第1列と上記第2列との隙間側へ傾斜しており、上記処理装置は画像修正部を有し、該画像修正部は、上記副走査方向において上記第1列及び上記第2列に配置され各セルに対応する上記撮像素子部から得られた各画像情報の副走査方向におけるズレから、焦点方向において焦点位置から上記被撮像部までの距離を求め、該距離に基づいて上記画像情報を修正して上記原稿画像を作成することを特徴とする。
本発明の一態様における画像読取装置によれば、まず、副走査方向において第1列及び第2列の2列にて主走査方向に沿って複数個のセルを備えたことで、装置の小型化を図ることができる。さらに、原稿の被撮像部から第1列に配置される各セルへ向かう主光線と、原稿の被撮像部から第2列に配置される各セルへ向かう主光線とを上記第1列と上記第2列との隙間側へ傾斜させ、処理装置は画像修正部を有するように構成した。この構成によれば、たとえ、焦点方向において焦点位置と原稿の被撮像部との間に隙間が生じ光学系の焦点深度範囲外に被撮像部が位置し、撮像素子部がぼやけた画像を得た場合でも、処理装置は、ぼやけた画像を合焦した正規の元画像に修復することが可能である。
詳しく説明する。上述のように第1列及び第2列の各セルの主光線は、傾斜している。よって、各セルの焦点位置が天板上面にあり天板上面に接して原稿の被撮像部が位置する場合には、副走査方向における各セルで結像される画像は、ズレを生じない。一方、焦点方向において、焦点位置と原稿の被撮像部との間に隙間が生じた場合には、副走査方向における各セルで結像される画像は、その隙間距離に応じて副走査方向にずれを生じる。
画像修正部は、各撮像素子部からの画像情報を処理装置にて元の画像に復元する際に、副走査方向において隣接する画像同士について、副走査方向にどれだけずれているかを求め、さらに、この副走査方向のずれ量から、焦点位置と原稿の被撮像部との間の距離を求める。画像の焦点方向のぼやけ具合は、セルの焦点位置と原稿の被撮像部との間の焦点方向における距離に依存する。よって、画像修正部は、光学系の焦点深度範囲外に被撮像部が位置したことに起因して得られたぼやけた画像を、求めた上記距離を用いて元の画像に修復する。
さらに、主走査方向には、セルの境界ごとに、セルの数に応じた細かいピッチで、天板と原稿の被撮像部との間の距離を測定できる。よって、しわのある原稿や、本の綴じ目近傍の原稿であっても、画像内の細かい領域ごとに焦点ずれによる画像のぼやけの補正が可能である。
このように、本発明の一態様における画像読取装置によれば、小型で、かつ焦点深度範囲外の画像でも合焦した状態に修復可能な、つまり実質的に大きな被写界深度を有する画像読取装置を得ることができる。
本発明の実施形態である画像読取装置について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
実施の形態1.
以下には、実施の形態1における画像読取装置の一例について、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態の画像読取装置201は、大きく分けて、結像光学系1と、光源2と、天板3と、撮像素子部41、42、…と、メモリ5と、画像修正部61を有する処理装置6とを備える。
これらの構成部分は、画像の読み取りがなされる被読取物の一例である原稿7の近傍に光源2が配置され、原稿7にて反射した光が入射可能なように結像光学系1が配置され、該結像光学系1に対応して撮像素子部41等が適宜配置される。このような画像読取装置201は、主走査方向(X方向)211に沿って原稿7の画像を読み取り、さらに主走査方向211に直交する副走査方向(Y方向)212に原稿7をスキャンして、原稿7における全画像の読み取りを行う。尚、原稿7とは、文章、書画、写真などを表示した被読取物や、紙幣等の被読取物であり、印刷するもとになったり、真贋の判定に使用されたり、電子ファイルとして使用されたりするものが相当する。又、図1では、図示の明瞭化のため、原稿7の図示を省略している。
原稿7は、原稿載置部材としての天板3に載置される。天板3は透明体にてなり、一般にはガラス板である。例えば蛍光灯やLED等である照明光源2は、天板3の下方であって原稿7の読み取りに支障が生じない箇所に配置され、原稿7上の読み取り位置に存在する被撮像部31、32、…に照明光線221を照射する。尚、図1では、光源2は、副走査方向212において結像光学系1の片側にのみ配置しているが、これに限定されず、もちろん両側に配置しても良い。
又、図面では、被撮像部31、32、…は、説明上及び視覚上の理解を容易にするために、短冊状の枠で囲って図示しているが、特に構造物は存在しない。又、説明上、主走査方向211に沿って、被撮像部31、33、…が配列される部分を読み取りライン8とし、被撮像部32、34、…が配列される部分を読み取りライン9とする。
結像光学系1は、被撮像部31,32…で反射した、光源2の照明光線221の散乱光を集光し画像として結像する結像光学系である。このような結像光学系1は、複数のセル11、12、…を有する。各セル11、12、…は、それぞれ独立した結像光学系であり、主走査方向211に複数個配置される。さらに、副走査方向212には、各セル11、12、…は、第1列215(系列1)及び第2列216(系列2)の2列に配列される。ここでは、セル11,13,15、…が第1列215に属し、セル12,14,…が第2列216に属する。又、同列に配置される各セルは、各セルの主光線の内、原稿7から各セル11、12、…へ向かう光線が互いに平行であるように配置されている。即ち、第1列に属する各セル11、13、…の光軸11a,13a,…が互いに平行となるように、各セル11、13、…は設けられ、第2列に属する各セル12、14、…の光軸12a,14a,…が互いに平行となるように、各セル12、14、…は設けられる。さらに、副走査方向212における各セル11,12間、各セル12,13間、各セル13,14間、…で結像画像が補完可能なように、第1列215及び第2列216の各セル11,12,13,…は、主走査方向211にて千鳥状に配置されている。
一方、副走査方向212において、本実施形態1では、図3に示すように、各セル11,12,13,…における光軸が天板3に対して傾斜している。即ち、第1列215に属するセル11、13、…における光軸11a、13a、…と、第2列216に属するセル12、14、…における光軸12a,14a、…とは、第1列215と第2列216との隙間側へ傾斜した状態にて、第1列215のセル11、13、…と、第2列216のセル12、14、…とが配置されている。具体的には、本実施形態では、第1列215に属するセル11、13、…がX軸(主走査方向211)周りに−(負)設定角度にて傾斜しており、第2列216に属するセル12、14、…がX軸周りに+(正)設定角度にて傾斜している。尚、図3では、第1列215についてセル13を、第2列についてセル14をそれぞれ代表として図示しており、セル13の光軸L1とセル14の光軸L2とが天板3の上面3aにて交差する場合を図示している。
各セル11,12,13,…を構成する光学系要素の配置と光路について説明する。
図2の(a)は、主走査方向211における、第1列215に備わるセル11、13、15、…の結像光学系要素と、主要光路とを示し、図2の(b)は、主走査方向211における、第2列216に備わるセル12、14、16、…の結像光学系要素と、主要光路とを示した図である。図3は、副走査方向212におけるセル13とセル14とを重ね書きした状態にて、結像光学系要素と主要光路とを示した図である。
図2に示すように、各セル11,12,13,…は、同一の構成を有し、ここでは代表してセル11を例に説明する。セル11は、第1光学素子として機能する一例である第1レンズ100と、絞りとして機能する一例であるアパーチャ101と、これらを保持する保持具103とを備える。
第1レンズ100は、セル11における光軸11aの方向において、セル11のほぼ中央部に配置され、本実施形態では図示のように凸レンズにてなる。
アパーチャ101は、光軸11aに直交する方向において第1レンズ100の両側で第1レンズ100を支持し、第1レンズ100の中央部分に開口部を有する。よって、被撮像部31で反射した、光源2の照明光線221の散乱光は、アパーチャ101の開口部を通して第1レンズ100に入射し第1レンズ100から出射される。
撮像素子部41、42,…は、各セル11,12,13,…に対応して基板4上に配置される。つまり、第1列215に属するセル11,13,…に対応して撮像素子部41,43,…が配置され、第2列216に属するセル12,14,…に対応して撮像素子部42,44,…が配置される。
各撮像素子部41、42,…は、例えばCCD等からなる受光部が主走査方向211に複数個配列されて構成されたもの、さらには、上記受光部を主走査方向211に複数個配列したものを副走査方向212に複数列にて配置して構成したものである。
よって、各撮像素子部41、42,…には、原稿を反射散乱し結像光学系1の各セル11,12,13,…を通過した光線が入射し結像する。
図2に示すように本実施形態では、各セル11,12,13,…を通過する原稿画像は、それぞれに対応する撮像素子41、42,…上に反転像が作られる。転写倍率は、1より大きい拡大でも、1より小さい縮小でも構わないが、等倍にしておくと、一般に流通している解像度のセンサを流用できるというメリットがある。
メモリ5は、撮像素子41、42、…上に結像した、原稿7の被撮像部31,32…における画像信号を一時的に保存する。
画像修復部61を有する処理装置6は、メモリ5から画像信号を読み出し、被撮像部31,32…の画像を復元する。画像修復部61を含めて処理装置6については、以下に詳しく説明する。尚、メモリ5と画像の処理装置6とは、図1では別体のように図示しているが、同一基板上に一体にて配置されていてももちろん構わない。
次に、本のような原稿を例に取り、本実施形態の画像読取装置201の動作を説明するとともに、画像読取装置201の特徴の一つである、大きな被写界深度を有する点について、図2及び図3を用いて説明し、さらに処理装置6について説明する。
図2に示すように、主走査方向(X方向)211に沿って配置される各セル11,12,13,…において焦点方向(Z方向)213の位置が変化する原稿7が天板3に載置されているとする。つまり、主走査方向211において、原稿7の撮像面の焦点方向213の位置は、変化している。又、図3に示すように、セル13とセル14との読み取り範囲が重複する領域、即ち各セルの焦点位置における原稿面の高さ位置を71とする。
ここでは、仮に天板3の上面3aが焦点位置(ジャストフォーカス)となるように各セル11,12,13,…を設計した場合について説明する。画像のぼやけ補正を行なわない場合、本実施形態による画像読取装置201の被写界深度は、セルの被写界深度でほぼ決定される。セルの被写界深度は、セル内の光学系の設計によって決定される。又、被写界深度は、光学系のF値でほぼ決定される。1つのセルの視野を大きくする場合には、該セルに備わるレンズを非球面形状にしたり、複数のレンズを用いたりするなどして収差を十分に補正する必要がある。例えば600dpiの分解能が必要な場合、あくまで目安ではあるが、F値=10で、およそ±1mmの被写界深度、F=20でおよそ±2mmの被写界深度が得られる。尚、図2及び図3では、天板3の上面3aでジャストフォーカスとなるように図示しているが、必ずしもこの限りではない。例えばF=10の光学系では、天板上面3aから1mmの上方位置にジャストフォーカスとなるように天板3を配置すれば、±2mmの被写界深度を十分に使うことができる。
以下、具体例として、F=10でおよそ±1mmの被写界深度を持ち、天板上面3aに焦点位置がある場合について説明する。すなわち、光学系のみによる被写界深度は、天板上面3aから1mmの範囲である。
位置71上の一点から発しセル13に入射した光線は、図3に示すように、撮像素子部43の光入射面にて一点に集光されず、焦点ぼけを起こす。セル14に入射した光線も同様に、撮像素子部44の光入射面にて一点に集光されず、焦点ぼけを起こす。天板3の上面3aと原稿位置71とのZ方向における距離が1mm以内であれば、上記焦点ぼけは、許容範囲内に収まる。言い換えると、原稿位置71からの点像の半径が許容錯乱円の半径以内であるとも言える。
一方、天板3の上面3aと原稿位置71とのZ方向における距離が1mmを超えると、その点像の広がり(点像分布関数)が許容錯乱円の半径を超えてしまい、目標の解像度を達成できないことになる。1mmを超えた位置に置かれた原稿7の転写画像は、ぼやけた画像になるが、そのぼやけた画像から画像処理によって元の画像を復元する、画像ぼやけ補正処理技術が存在する。この画像ぼやけ補正の画像処理を実行するに際して、上記点像分布関数が分かっていれば、分からない場合よりも有利に画像ぼやけ補正処理を実行することができる。
点像分布関数は、原稿位置71の位置によって一意的に決まり、実測もでき、また、光線追跡シミュレーションによって計算によって求めることもできる。すなわち、天板3の上面3aと原稿位置71との距離が分かれば、点像分布関数が分かり、画像ぼやけ補正処理が容易になる。画像ぼやけ補正処理が実行でき、画像処理後の解像度が上がることは、光学系だけで定まる1mmの被写界深度を超えて合焦画像が得られることになり、換言すると、実質的に大きな被写界深度を有することになる。
本実施の形態では、異なる系列、つまり第1列215と第2列216とに属し隣接するセル、例えばセル11とセル12とで得られた画像を復元する際、副走査方向212における2枚の画像を合わせるときのシフト量から、天板3の上面3aから原稿位置71までの焦点方向(Z方向)の距離を算出することができる。これについて以下に説明する。
図4は、図3に示す天板近傍のみを拡大した図で、光線については光軸L1、L2のみを示している。また、原稿面の第二の位置72も付け加えた。又、光軸L1は、第1列215に属するセル13の光軸であり、光軸L2は、第2列216に属するセル14の光軸である。図4では、二つの光軸L1、L2は、天板上面3aで交差して図示しているが、必ずしも天板上面3aで交差する必要はない。上面3aから上方にある距離離れた位置で交差してもよいし、天板上面3aよりも下方で交差していても構わない。二つの光軸が副走査方向212において平行でないということが肝心である。図4に示す例では、光軸L1、L2は、天板3の垂線に対して±θの角度にて傾斜している。
天板上面3aでは、二つの光軸L1、L2のY方向つまり副走査方向212における間隔はゼロであるが、Z方向に上面3aより距離Δz1だけ離れた位置71における二つの光軸L1、L2のY方向の間隔ΔY1は、2×Δz1×tanθと表せる。すなわち、天板上面3aに原稿7が位置する場合には、撮像素子部43と撮像素子部44とで得られる各画像の副走査方向212(Y方向)の位置ずれはゼロであるが、原稿7における被撮像部が位置71に存在する場合には、撮像素子部43と撮像素子部44とで得られる2枚の画像は、副走査方向212にΔY1の位置ずれを生じる。
本実施の形態では、処理装置6は、画像復元の際に、上記間隔であるずれ量ΔY1を求め、さらに天板上面3aから原稿位置71までの距離Δz1を算出する。さらに、処理装置6は、求めた距離Δz1を元に、画像のぼやけ補正処理を行なう。これにより、本実施形態の画像読取装置201は、光学系が有する1mmの被写界深度を超えて、実質的に大きな被写界深度を有することができるという効果を有する。
画像修正部61を有する処理装置6にて実行される画像復元処理について更に詳しく説明する。ここでは説明を簡素化するため、図5に示す4つのセル0〜セル3からなる画像読取装置を例に採り説明する。尚、セル0及びセル2が第1列215に属し、セル1及びセル3が第2列216に属するとする。
画像復元処理の手順を図6に示す。ステップ1にて、結像光学系1を副走査方向212に移動(スキャン)しながら読み取った原稿画像は、黒補正、白補正等の処理を終えた後、ステップ2にてフレームメモリ5に格納される。セル毎に読み取られた画像は、それぞれ反転像となっているため、ステップ3では、原稿と同じ向きになるよう並べ替えを行う。その後、ステップ4にて、隣接するセルの画像間の結合位置をライン単位で検出し、検出した位置で画像の結合を行う。その際、ステップ5として、画像の繋ぎ目が目立たないようにつなぎ目の平滑化処理を行う。ステップ6では、このようにして復元した原稿画像が読み取り結果として出力される。
尚、本実施の形態では、一旦、フレームメモリ5内に格納したデータに対して並べ替え処理を行うが、メモリ5からデータを読み出す際のアドレスを変更することでデータの順序を入れ替えるように構成しても良い。また、撮像素子部からの読み出しのときに1ライン分のデータをラインメモリに格納し、最後に格納したデータから順に1ライン遅延で出力することにより、データの順序を入れ替えることにしても良い。必ずしもフレームメモリ5内で並べ替え処理を行う必要はない。更に、フレームメモリ5の代わりに、処理に最低限必要なライン数のメモリを用いて逐次復元画像を出力するようにしても良い。このように、図1、図5に示すメモリ5は、フレームメモリに限定されるものではない。
図7に示すように、焦点位置に原稿7の被撮像部が存在する場合について、上記ステップ4にて実行される画像の結合処理について説明する。各セル0〜3から得られる画像を図8に示す。又、既に並べ替えの処理は終わっているものとする。
各セル0〜3、及び各セル0〜3に対応する撮像素子部は、主走査方向211において互いに一部が重なるように配置されている。よって、隣接するセル同士で取得した各画像の端部では、同じ画像が含まれる。この重複して読み取られた領域を用いて、隣接セルによる画像間において対応する位置を求める。そして、その結果を元に、両画像を繋ぎ合せることにより、原稿画像を復元する。対応する位置の検出は、各セルの端部で、各ラインにおいて行う。
まず、図9に示すように、セル0にて得られた画像の中からラインL0を選択する。選択したラインL0上の画素(xa,ya)を中心とするN×M画素の領域を領域Aとする。この領域Aに含まれる画像の輝度値からベクトルデータA={a0、a1、・・・、an}を作成する。同様に、セル0に隣接するセル1内の画素(xb、yb)を中心とするN×M画素の領域Bを設定し、この領域に含まれる画像の輝度値からベクトルデータB={b0、b1、・・・、bn}を作成する。
これらのベクトルデータA,Bから、領域Aと領域Bとの画像の一致度d(xb、yb)を式(1)により求める。一致度dは、2つのベクトルデータが近い(似ている)ほど小さくなる。つまり、一致度dが小さいほど、領域Aと領域Bの画像の一致度合いが高い。
領域Bの位置をセル1の画像上でx、y方向に変えながら、一致度d(xb、yb)を算出し、一致度dが最も小さくなる位置(xb_min、yb_min)を求める。一致度dが最も小さくなる領域Bが領域Aと最も一致する領域であることから、セル0の画像上の領域Aの中心画素(xa,ya)と、セル1の画像上の領域Bの中心画素(xb_min、yb_min)とが原稿の同一部分を読み取った画素ということになる。よって、セル0のラインL0と繋がるセル1のラインL1が式(2)で求められる。

L1=L0+(ya−yb_min) 式(2)
同様に、セル1のラインL1と繋がるセル2のラインL2、セル2のラインL2と繋がるセル3のラインL3を求め、各ラインデータを繋ぎ合せることにより、1ライン分の原稿画像を復元する。ラインデータを繋ぎ合せる際には、領域A、Bの中心画素を境にそれぞれの隣接セル画像を繋いでもよい。しかしながら、繋ぎ目部分が目立つ可能性があるため、隣接セル画像の対応する画素の輝度値に所定の重み付けをして加算する平滑化処理を行っても良い。
図10に、セル0のラインL0とセル1のラインL1を結合する場合の平滑化処理の一例を示す。図では、ラインL0上の画素a43とラインL1上の画素b2とが対応している。同様に、ラインL0の画素a44とラインL1の画素b3とが、ラインL0の画素a45とラインL1の画素b4とが、ラインL0の画素a46とラインL1の画素b5とがそれぞれ対応している。ラインL0の各画素値に係数K0を乗じた値と、ラインL1の各画素値に係数K1を乗じた値とを加算することにより結合結果を得る。係数K0、K1は、上記重み付けを行うための係数であり、対応する画素位置の係数値を加算するとそれぞれ1.0になるように設定されている。またそれぞれの係数は、セル端部から平滑化領域の手前までは0.0で、平滑化領域内では0.0から1.0まで徐々に変化し、その他の領域では1.0となっている。このような重み付け加算により、つなぎ目が目立つことなく、隣接セルの画像を繋ぎ合せることが出来る。
セル0からセル3までの1ライン分の結合が終わったら、再びセル0に戻り、前回選択したラインL0の次の行であるラインL0+1を選択し、前回と同様の処理を行う。この処理を最後の行まで繰り返し行い1フレーム分の画像を復元する。
図7に示すように、各セルの焦点位置に原稿7の被撮像部が存在する場合には、系列1と系列2との各セルは、原稿7の同じ被撮像部をほぼ同じタイミングで読み取る。よって、ラインL0、L1、L2、L3は、読み取り画像の先頭から数えてほぼ同じ行になる。仮にずれが生じていても、セルや撮像素子部の取り付けの際の誤差によるものであると考えられる。
一方、図11に示すように、原稿7の被撮像部が焦点位置から1mm離れた位置にある場合には、第1列215(系列1)と第2列(系列2)とに属する各セル0〜3が原稿7を読み取る位置にズレが生じる。例えば、結像光学系1が副走査方向212に移動しながら原稿面上のPの位置を読み取る場合、まず系列1に属するセルがPの位置を読み取り、その後しばらくしてから系列2に属するセルがPの位置を読み取る。そのため図12に示すように、系列2に属するセルによる読み取り画像は、系列1に属するセルによる読み取り画像に比べて図示の下方向にずれる。このような場合においても、隣接セル画像間で一致する位置をライン単位で求めながら結合処理をしていくことにより、ずれのない原稿画像を復元することが出来る。
尚、上記焦点位置は、上述の説明では天板3の上面3aに設定されている場合を例にとるが、勿論、結像光学系1の構成により上面3a以外の位置に設定することも可能である。よって、セル11,12,13…を含む結像光学系1の焦点位置は、予め分かっており処理装置6内に格納されている。又、以下に説明する動作についても、処理装置6、特に当該処理装置6に含まれる画像修正部61が実行する。
このとき、隣接するセルNとセルN+1との間で結合するラインNとラインN+1とのずれが、セルNとセルN+1との焦点位置から原稿面までの距離に相当する。尚、原稿面とは、原稿7の被撮像部31,32,…が存在する部分が相当する。
厳密には、各セルや撮像素子部の取り付け精度により、各セルの読み取り画像には、元々ずれが生じている。よって、予め、斜め格子などのテストパターン原稿を焦点位置に置いて読み取り、読み取った画像から各セル間の初期ずれ量を求め記憶しておく。そして上記初期ずれ量をオフセットとして、読み取った原稿の画像から差し引くことで、真の原稿面までの距離Δzを求めることができる。
各セル画像の結合時に、各ラインの結合部で原稿面までの距離を求めることができる。よって、副走査方向212には1ラインごとに、主走査方向211にはセルの間隔ごとに距離情報が得られる。この距離情報から画像のぼやけ量を推定できるので、精度の高いぼやけの補正処理が行える。
結合位置(距離情報)は、ライン単位で得ることが出来るが、必ずしもライン単位で結合位置を検出し、ライン単位で画像を結合する必要は無い。例えば、一定ライン間隔毎に結合位置の検出を行い、位置ズレをその一定ラインの範囲内で分散させて補正してもよい。図25に示すように、セル0を基準とし、Kライン間隔で結合位置の検出を行う場合について説明する。
セル0に関して、第Mの結合位置と第M+1の結合位置との間のライン数はKラインだが、他のセルについてはセル毎に異なったライン数になる可能性がある。その差異を吸収しながらKライン分の画像の結合を行う。差異を吸収する方法としては、全てのセルのライン数が同一となる様、セル毎にラインデータの削除/挿入を行っても良いし、拡大縮小処理を行っても良い。但し、ラインデータを削除すると、連続して読み取った画像から1ライン無くなるため、その部分が目立ってしまう場合がある。ラインデータを削除する場合には、その周辺の画像を補正する処理も行ったほうが良い。また、ラインデータを挿入する際には、何れかのラインデータを繰り返し用いてもよいが、その周辺の画像を用いて補間データを生成したほうが自然な画像が得られる。
画像のぼやけの特性は、点を撮像したときに得られる像の広がり具合を表す点像分布関数により把握可能である。図13に、点画像をカメラで撮影したときに得られるぼやけ画像と、ぼやけ画像から得られる点像分布関数を模式的に示す。
画像のぼやけ方がわかれば、ぼやける場合と逆の変換を、ぼやけ画像に対して行うことで、ぼやけ画像からぼやける前の画像を復元することが可能となる。つまり、画像Fが関数Hによりぼやけ画像Gとなる場合、式(3)に示す逆変換により、ぼやけ画像Gからもとの画像Fを復元することが可能である。
F=G×H−1 式(3)
例えば、ぼやけは、ぼやける前の画像の周辺画素の輝度値がぼやけ前画像の輝度値に混じるために生じる。これを積分演算と考えると、その逆の演算である微分演算を行えば、ぼやけ前画像を得ることができる。
点像分布関数は、画像のぼやけ方、つまり被写体が焦点位置からどの程度ずれた位置にあるかによって変化する。よって、予め、焦点位置から原稿面までの距離に応じて点像分布関数を測定しておき、焦点位置から原稿面までの距離に応じて、適用する逆関数を選択する。例えば、上記距離に応じて、対象となる画素の範囲や各画素の輝度値にかける重み付けなどが異なる逆関数を選択すればよい。
焦点位置から原稿面までの距離は、隣接するセル同士の繋ぎ目部分でしか得られない。繋ぎ目と繋ぎ目との間の画素における焦点位置から原稿面までの距離は、一方の繋ぎ目における焦点位置から原稿面までの距離と、他方の繋ぎ目における焦点位置から原稿面までの距離との線形補間により推定してもよい。
以上説明したように、本実施形態の画像読取装置201によれば、副走査方向212に配置される各セルの光軸を天板3に対して傾斜させ、かつ画像修正部61を有する処理装置6を備えたことで、結像光学系1が有する被写界深度外に被撮像部が存在しぼやけた画像となる場合でも、該画像を合焦した状態に修復可能であり、つまり実質的に大きな被写界深度を有することができる。又、主走査方向211に複数のセルを設けたことで、画像読取装置201の小型化を図ることができる。
実施の形態2.
次に、図14及び図15を参照して、本発明の実施の形態2に係る画像読取装置202について説明する。
本実施の形態2では、結像光学系1を構成する各セル11,12,…の光学系が原稿7側にテレセントリックな光学系を構成している。画像読取装置202における、その他の基本的構成は、上述の画像読取装置201における構成に同じである。即ち、本実施の形態2に係る画像読取装置202においても、上述したメモリ5、及び画像修正部61を有する画像処理装置6を備えている。
尚、図14では、第1列215に属するセル11,13,…、及びこれらのセル11,13,…に対応する撮像素子部41,43,…を(a)に示し、第2列216に属するセル12,14,…、及びこれらのセル12,14,…に対応する撮像素子部42,44,…を(b)に示している。又、メモリ5及び画像処理装置6は、図14の(b)にのみ図示しているが、図14の(a)、(b)に示す基板4は同一物であり、当然に撮像素子部41,43,…もメモリ5及び画像処理装置6に接続されている。
以下には、実施の形態1と相違する点についてのみ説明を行う。
上述のように、本実施形態の画像読取装置202は、原稿7側にテレセントリックな光学系を有している。代表してセル11について説明する。セル11は、第1レンズ100とアパーチャ101、第2光学素子としての一例に相当する第2レンズ102とそれらを保持する保持具103を備えている。実施形態1の画像読取装置201におけるセル11の構成に対し、本実施形態の画像読取装置202では、第1レンズ100は、セル11の原稿7側の端部に配置され、第2レンズ102がセル11の撮像素子部41側の端部に配置され、アパーチャ101は、第1レンズ100と第2レンズ102との間で第1レンズ100の後ろ側焦点位置に配置されている。このような構成により、セル11は、原稿7側にテレセントリックな光学系を実現している。上述のように他のセル12,13,…も同様の構成を有する。
各セル11,12,13,…は、上述のような構成を有しているが、各セル11,12,13,…は、上述の実施形態1の画像読取装置201の場合と同様に配置されている。即ち、第1列に属する各セル11、13、…の光軸11a,13a,…が互いに平行となるように、各セル11、13、…は設けられ、第2列に属する各セル12、14、…の光軸12a,14a,…が互いに平行となるように、各セル12、14、…は設けられている。さらに、第1列215及び第2列216の各セル11,12,13,…は、主走査方向211にて千鳥状に配置されている。さらに、第1列215に属するセル11、13、…における光軸11a、13a、…と、第2列216に属するセル12、14、…における光軸12a,14a、…とは、第1列215と第2列216との隙間側へ傾斜した状態にて、第1列215のセル11、13、…と、第2列216のセル12、14、…とが配置されている。
上述のように構成される画像読取装置202においても実施形態1の画像読取装置201と同様の動作を行うことができる。
即ち、実施の形態1で述べたのと同じ原理により、隣接する各セルから得られる2枚の画像の副走査方向212のずれ量ΔYから、焦点位置から原稿面までの距離Δzを算出することができる。その距離Δzを用いて、画像のぼやけ補正を行ない、実質的な被写界深度を大きくすることができる。尚、上記焦点位置は、本実施形態でも天板3の上面3aに位置する場合を例に採る。
その他、実施の形態1の画像読取装置201が奏する上述の効果は、本実施形態2の画像読取装置202においても奏することができる。
各セル11,12,13,…が原稿7側にテレセントリック光学系であることから、本実施形態では、上記距離Δzが変動しても、撮像素子部41,42,…に対する画像の転写倍率が変化することがないという特徴がある。画像の転写倍率が変わらないことで、画像の大きさを、基準となる大きさに拡大変換もしくは縮小変換する処理が不要となり、高速な信号処理が可能となる。よって、各セル11,12,13,…の画像を合成する画像復元処理の負荷を大きく軽減することができる。
さらに、主走査方向211に関して各セル11,12,…の光軸と、天板3とが垂直であれば、距離Δzの変動によっても各セル11,12,…の画像は、主走査方向211には全く動かない。副走査方向212に関しても、距離Δzの変動により転写倍率が変わらず、各画像は、副走査方向212に移動するだけである。よって、主走査方向の画像処理は不要となり、画像合成に際して副走査方向212に隣接する2つの画像の位置ずれ量だけ、副走査方向212にシフトする補正を行えばよい。したがって、実施の形態1の場合に比べて、より高速に信号処理が可能であり、あるいは低コストの処理装置にて、画像復元が可能となるという効果がある。
実施の形態3.
図16に実施の形態3における画像読取装置203の一例を示す。セル11,12,…は、上述の実施形態2における構成と同様である。本実施形態3の画像読取装置203では、第1列215に属するセル11,13,…の第1レンズ100と天板3との間に水平方向へ光路を折り曲げる、折曲げ部材の一例に相当する第1折曲げミラー111を設け、第2列216に属するセル12,14,…の第1レンズ100と天板3との間に水平方向へ光路を折り曲げる、折曲げ部材の一例に相当する第2折曲げミラー112を設けている。折り返す方向は、第1列215に属するセル11,13,…では図の左側に、第2列216に属するセル12,14,…では図の右側に、互いに反対方向へ折り曲げている。
尚、本実施形態3における画像読取装置203のその他の構成は、画像読取装置202と変わるところはない。
上述のような構成を有する画像読取装置203では、実施の形態2の画像読取装置202と同様の動作及び効果を奏することができ、さらに、折曲げミラー111,112を設けたことで、画像読取装置202に比べて装置のZ方向の厚みを抑えることができ、小型の画像読取装置を構成することができる。
実施の形態4.
次に、図17から図21を参照して、本発明の実施の形態4における画像読取装置204の一例について説明する。
図17は、複数セルを配置した画像読取装置204の光学系部分の内部構造を示している。尚、図示の煩雑さを避けるため、照明光源2、及び天板3等の図示を省略している。図18は、図17に図示した構成の内、一つのセルの光学要素のみを抜き出して記載した図である。図19は、主走査方向211を紙面に垂直にして、副走査方向212に沿った画像読取装置204の断面における図である。
上述した各実施形態2,3では、各セル11,12,13,14,…を構成する、第1レンズ100、アパーチャ101、第2レンズ102は、一直線に沿って配置され、第1レンズ100、アパーチャ101、第2レンズ102間ではこれらを通過する光軸は折り曲げられることなく一直線に沿っている。
これに対し本実施形態4では、画像読取装置の実際の構成に、より即したセル11,12,13,14,…の形態を示している。
尚、実施の形態2にて説明した基本的構成、つまり第1列215及び第2列216に沿ってセル11,13,…、セル12,14,…が配置される点、各セル11,12,13,14,…が原稿側にテレセントリックな光学系を形成している点、第1列215及び第2列216に属する各セル11,13,…、セル12,14,…は、原稿7の読み取りライン8,9における被撮像部31,32,33,34…の結像を行う点、各セル11,12,13,14,…に対応して撮像素子部41,42,43,44,…が配置される点、及び、メモリ5と処理装置6とを備える点は、本実施形態4においても同じである。よって、本実施形態4の画像読取装置204は、実施形態2の画像読取装置202が奏する上述の効果を奏することができる。
本実施形態4と実施形態2との相違点を具体的に説明すると、実施の形態4における画像読取装置204では、第1レンズ100及び第2レンズ102に相当する部材は、反射型の集光素子にて、その一例である凹面鏡にて、構成されている。さらに、これらの反射型の集光素子にて、光路を折り曲げている。さらに、各セル11,12,13,…における各第2レンズ102に対応する凹面鏡と、撮像素子部41,42,43,…との間に、折曲げ部材の一例に相当する第3折曲げミラー113を設けている。
尚、実施の形態4では、第1レンズ100及び第2レンズ102の両方を凹面鏡にて構成した形態であり、Z方向及び副走査方向212において画像読取装置をコンパクト化することができる。しかしながら、この形態に限定されず、第1レンズ100及び第2レンズ102の少なくとも一方を反射型の集光素子にて構成してもよい。
上述のように、反射型の集光素子の一例である凹面鏡は、実施形態2,3にて説明した第1レンズ100及び第2レンズ102と同様の機能を果たす物であるが、形態が異なる。以下の説明では、第1レンズ100に対応し、第1光学素子の機能を果たす例に相当するものを第1凹面鏡100Aとし、第2レンズ102に対応し、第2光学素子の機能を果たす例に相当するものを第2凹面鏡102Aと読み替える。
さらに画像読取装置204について詳しく説明する。
照明光源2により照射された原稿7を反射散乱した光線がセル11等に入射する。ここで、まず一つのセルのみ、例えばセル11の光路、構成について、数値も交えて詳細に説明する。一つのセル11の主走査方向211における読み取り幅は10mmである。天板3に対する光軸の副走査方向212における倒れ角は5°である。つまり、原稿面から副走査方向5°の角度の光線を主光線とする光線束が結像に寄与する。この光線束は、第1折曲げミラー111によって光路を曲げられる。図19では、Y軸に対して8°の角度をなす方向に光線が偏向される。
第1凹面鏡100Aは、焦点距離f=20mmである。原稿面から第1凹面鏡100Aまでの距離は、ほぼ20mmになるように設計されており、第1凹面鏡100Aによって反射された光線束は、コリメートされる。光軸光路に沿って第1凹面鏡100Aから20mmの位置にアパーチャ101が設定されている。これは、第1凹面鏡100Aの焦点距離と等しいので、このセルは、原稿側にテレセントリックな光学系となる。
アパーチャ101の開口径が光学系の明るさと被写界深度を決定する。ここでは、アパーチャ101の開口直径をφ1mmとした。つまり当該光学系のF値は、20である。このとき、当該セル全体の光学部品の配置、及び、第1凹面鏡100A、第2凹面鏡102Aを非球面形状などで最適化設計すれば、±2mm、すなわち4mmの被写界深度は、十分に得ることができる。
アパーチャ101を抜けた光線は、第2凹面鏡102Aによって集光され、第3折曲げミラー113を経た後、撮像素子部41上に結像する。ここで、第2凹面鏡102Aもf=20mmとしておけば、転写倍率1の反転像が得られる。この反転像を画像復元する方式については、実施の形態1で述べたとおりである。
この例では、アパーチャ101から第2凹面鏡102Aまでの光路長、及び、第2凹面鏡102Aから撮像素子部41までの距離を、ともに20mmに設定しているので、原稿側のみならず像側にもテレセントリックな光学系となっている。このように、像側にもテレセントリックな光学系を構成することで、撮像素子部41等について、焦点方向の設置位置によらず結像倍率が一定になるという効果がある。
上述のように本実施形態では、第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aに凹面鏡を使用しているので、さらに、色収差が発生しないという利点もある。特に、各実施形態において特徴としている大きな被写界深度を持つ光学系では、色収差が問題になりやすいが、本実施形態のように反射光学系を形成することで、色収差を回避することができる。又、反射鏡故、光路を折りたたむことができ、Z方向及び副走査方向212において光学系全体をコンパクト化できるという大きな利点もある。
上述した例では、原稿7から撮像素子部41までの光路長は、80mmになる。即ち、折曲げミラー111,113を設けず、かつ、第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aのような凹面鏡にて構成しなければ、光学系全体のZ方向における厚みは、約80mmにもなる。しかしながら、光路を折り返しているため、Z方向の光学系の厚みを約23mmに縮めることができる。
又、転写倍率が1であるので、既存の撮像素子部を流用でき、低コスト化を図れるという利点もある。即ち、光学系が仮に縮小系であった場合には、その縮小倍率に応じて撮像素子部の一画素単位を小さくしなければ、撮像素子部自体の解像度によって得られる像の解像度は劣化する。既存の正立等倍像を撮像する密着型イメージセンサの解像度を600dpiとすると、この撮像素子部をそのまま流用することで600dpiの解像度を達成することができる。
又、転写倍率が1であることにより、第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aに同一部材を使用可能となる。特に、本実施形態のように、原稿側及び像側の両方でテレセントリックな光学系であれば、レンズの最適化設計上で第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aの形状を同一にしても、十分な解像度の結像条件を持った光学系を設計できる。同一部材を使用することで、低コスト化が図れるという効果がある。
次に、複数のセル11等を組み合わせた構成について説明する。
第1列215のセル11,13,…には、原稿面からX軸周りに+5°傾いた光軸が作用し、第2列216のセル12,14,…には、原稿面からX軸周りに−5°傾いた光軸が作用する。k番目とk+1番目の各セルにおける副走査方向212の間隔、つまり上記読み取りライン8、9間の間隔は、9mmである。又、同一列内でのセル間の距離、つまりk番目とk+2番目の各セルの間隔は、18mmである。1セルの読み取り幅は、10mmであるので、隣接するセル、つまりk番目とk+1番目とのセル間での読み取り領域の重なり幅は、1mmである。主走査方向211に幅1mmで600dpiということは、約24画素ということであり、実施の形態2等で述べたような隣接セル間での画像の合成に十分な大きさである。
図19に示すように、第1列215のセル11,13,…、及び、第2列216のセル12,14,…における前半の光路、つまり原稿面からアパーチャ101までの光路は、折り重なっている。3次元的には、それぞれの光路は、重なっていない。このように光路が折り重なるように構成したことで、光学系全体の大きさのコンパクト化を図っている。
又、原稿側の合焦位置を、本実施形態では、天板上面から1mmの位置73に設計し、さらに、第1列215のセル11,13,…の読み取りライン8と、第2列216のセル12,14,…の読み取りライン9とが、位置73で交差するように設計している。上述したように、光学系自体は、±2mmの被写界深度をもっているので、天板3の上面から3mmの位置75まで十分な解像度が取れることになる。言い換えると、この画像読取装置504の被写界深度は、天板の上面から3mmまでである。被写界深度内とはいえ、合焦位置の方が解像度は良いので、このように設定した。しかしながら、より被写界深度を大きくとりたい場合には、天板3の上面から2mmの位置に、合焦位置が位置するように天板3の位置を下げることで、被写界深度を、天板3の上面から4mmと大きくすることができる。
原稿面の位置が位置73から遠ざかるにつれて、第1列215のセル11,13,…の読み取りライン8と、第2列216のセル12,14,…の読み取りライン9とは、副走査方向212において離れていく。これは、実施の形態2で述べたように、光学系が原稿側にテレセントリックであり主走査方向211、副走査方向212とも転写倍率が変化しないこと、及び主走査方向211には光軸が垂直であることから、読み取りライン8,9のずれは、副走査方向212にシフトするだけとなる。よって、実施の形態1にて説明したように、読み取りライン8,9のずれは、メモリ5で保存した画像を処理装置6で処理することにより、原稿面の凸凹によらず補正可能である。
又、図17では、光学要素の構成が理解容易であるように内部構造を示しているが、実際には、図20に示すように、遮光部材123、124や遮光スリット122を設けるのが好ましい。この例では、被写界深度を大きくするためにF値=20で、結像光学系に取り込まれる光量が小さな光学系である。逆に言うと、照明光によって原稿7から散乱される光線の多くが結像しない光線であり、それらを有効に遮光する必要がある。
そのためには、開口領域122aを有する遮光スリット122において、開口領域122aも、千鳥状に配置するのが好ましい。又、遮光部材123、124にて、アパーチャ101以後の光路も外界から遮光することで、よりいっそう迷光に対する耐性が強くなる。さらに、第3折曲げミラー113以後の光路部分にも遮光スリット120を設置することで、より迷光に対する耐性を強くできる。遮光スリット120の構成を理解容易とするため、図21は、図20の図示の上下を反転させて遮光スリット120を示している。遮光スリット120では、撮像素子部41,42,43,…に対応して光線通過用の開口部120aが設けられている。
又、アパーチャ101を透過型とし、図17に示すように、同一列内において隣接するセル間に遮光壁121を設け、アパーチャ101以後の光学系は、それぞれ独立した密室状態になっていることが、迷光対策として大きな効果を生んでいる。即ち、迷光は、アパーチャ101の小さな開口部を通してしか存在せず、遮光壁121、遮光部材123,124等の内壁面を黒色とすることで、大きな迷光対策効果が得られる。
このような結像光学系を実現する一つの方法として、一つの部材で同一列内の光学部材を兼ねる方法が考えられる。例えば、第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aに相当する凹面鏡を18mm間隔で並べたレンズアレイとし、アパーチャ101に相当して、一枚の板に18mm間隔で開口穴を開けたアパーチャアレイを用いれば良い。第1折曲げミラー111、第2折曲げミラー112、及び第3折曲げミラー113は、一枚の細長い板にアルミなどの反射部材を蒸着すれば良い。第1折曲げミラー111及び第2折曲げミラー112は、隣接して配置されるので、例えば、断面形状が三角形の屋根型形状の両斜面に反射部材を蒸着して作製してもよい。
以上、述べたような実際的な光学設計に対して、実施の形態1で述べた、焦点位置から原稿面までの距離計測処理に基づく画像ぼやけ補正処理を行なえば、光学系にて定まる上述の天板3からの被写界深度3mmをより一層大きくすることが可能である。例えば、距離計測の結果、Δz≦3mmの場合には、ぼやけ補正処理を行なわず、距離Δzが3mmを超えた場合にのみ、ぼやけ補正を行なうようにする。このような構成を採ることで、出願人によれば、距離Δz=6mmまで、ぼやけ補正処理によって十分な解像度を有する画像を取得可能であることが確認されている。
このように、光路を折り曲げるミラー111〜113を持ち、さらにセル内のレンズを反射型の集光素子100A、102Aの例えば凹面鏡にて構成することで、コンパクトでかつ被写界深度の大きな画像読取装置を得ることができる。
なお、ここでは実施の形態2の発展形として、各セル11,12,…が原稿7側にテレセントリックな光学系の場合について述べたが、この折曲げミラー111〜113と、凹面鏡100A,102Aを用いた構成は、もちろん実施の形態1の画像読取装置201にも容易に展開可能である。
実施の形態5.
次に、図22から図24を参照して、本発明の実施の形態5における画像読取装置205の一例について説明する。
図22は、画像読取装置205の読み取り光学系部分の内部構造を示している。但し、図22では、図示の煩雑さを避けるため、照明光源2、天板3、撮像素子基板4、メモリ5、処理装置6等の図示を省略している。図23は、主走査方向211を紙面垂直にして、副走査方向212における光路を描いた透視図である。図24は、図22の図示に、遮光部材を取り付けた光学系部を示している。
本実施の形態5の画像読取装置205においても、以下に説明する相違点を除き、実施形態4の画像読取装置204と同様の構成を有する。よって、ここでの詳しい説明は省略する。又、画像読取装置205は、画像読取装置204と同様の構成を有することから、基本的に、画像読取装置205は、画像読取装置204が奏する上述した効果を奏することができる。
実施形態4の画像読取装置204と、本実施の形態5の画像読取装置205との相違点は、実施形態4では、アパーチャ101が透過型の開口部を有するのに対し、本実施形態では、上記開口部に対応して反射ミラーが形成されている点である。又、上記反射ミラーにおける反射領域の周囲は、光を遮光する黒色部材にて構成されている。このように本実施形態5における上記反射ミラーは、実施形態1〜4にて説明したアパーチャ101と同様の機能を果たす物であるが、形態が異なる。よって以下の説明では、アパーチャ101に対応し、絞りの機能を果たす例に相当するものを反射ミラー101Aと読み替える。
光路について、図23を参照して説明する。図23において、点線で示す光路は、第1列215に属するセル11,13,…に関するもの、実線で示す光路は、第2列216に属するセル12,14,…に関するものを表す。第1列215に関する光路(点線)は、第1折曲げミラー111にて、図の右側に反射され、第1凹面鏡100Aでコリメートされて、図の左側に設置された反射ミラー101Aに到達する。ここで反射ミラー101Aにおける直径φ1mmの反射領域の外側に到達する光は、黒色部材で吸収される。反射ミラー101Aの反射領域で反射された光線は、図の右側に設置された第2凹面鏡102Aで集光された後、図の左側に設置された第3折曲げミラー113にて撮像素子部41,…上に結像する。光学系全体は、外部からの迷光を遮断するために、図24に示すように、遮光スリット122や遮光部材125を設けている。
得られる画像は、実施の形態4の場合と同じであるので、その効果についての説明は、省略する。ここでは、実施の形態4と異なる点についてのみ述べる。
実施形態4にて、アパーチャ101の開口部に対応する部分が、本実施形態5では反射ミラーにて構成されていることから、副走査方向212において、光学系のサイズをコンパクト化することができる。具体的数値を挙げると、実施の形態4における副走査方向212における光学要素間の距離は、約60mmであったのに対し、実施の形態5における副走査方向212における光学要素間の距離は、約20mmであり、約3分の1に減じている。
さらに、この実施形態5においても1対1の転写倍率を有するので、図23に示すように、第1列215における光学系に含まれる第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aと、第2列216における光学系に含まれる反射ミラー101Aとを、主走査方向211に沿った同一平面上に設置可能である。同様に、第2列216における光学系に含まれる第1凹面鏡100A、第2凹面鏡102A、反射ミラー101Aを同一平面上に設置可能である。
このような構成によれば、第1凹面鏡100A及び第2凹面鏡102Aを含めて、樹脂成型による2次元のレンズアレイを形成することで、光学系の組み立てを、精度良く簡単に行えるという効果が得られる。さらには、アパーチャ101を使用して、開口部には鏡面仕上げした反射部材を取り付け、開口部以外の部分を黒色部材にて作製することで、アレイ状に開口部の空いたプレートを置くだけで反射ミラーアレイを作製できるという効果もある。又、この場合には、実施形態1〜4にて使用するアパーチャ101を利用できるという効果もある。
尚、上述した各実施形態1〜5を適宜組み合わせた構成を採ることも可能である。
本発明の実施の形態1に係る画像読取装置の構成を示す斜視図である。 図1に示す画像読取装置の主要光路を示した図である。 図1に示す画像読取装置における結像光学系の構成部分及び主要光路を示す図である。 図1に示す画像読取装置の主要光路の交差位置を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置による原稿の読み取りを説明するための図である。 図1に示す画像読取装置にて実行される画像結合処理を示すフローチャートである。 図1に示す画像読取装置の主要光路の交差位置を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置にて実行される画像結合処理を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置にて実行される結合位置検出処理を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置にて実行される、画像結合の際の平滑化処理を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置の主要光路の交差位置を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置の画像結合処理を説明するための図である。 図1に示す画像読取装置のぼやけ補正処理を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る画像読取装置の構成及び主要光路を示す図である。 図14に示す画像読取装置における結像光学系の構成部分及び主要光路を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る画像読取装置における結像光学系の構成部分及び主要光路を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る画像読取装置における結像光学系の内部構造を示す斜視図である。 図17に示す画像読取装置における1セル分の光学系を示す斜視図である。 図17に示す画像読取装置における副走査方向の透視図である。 図17に示す画像読取装置の遮光部材を示す斜視図である。 図20に示す画像読取装置の裏面を示す斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る画像読取装置における光学系の内部構造を示す斜視図である。 図22に示す画像読取装置における光路を示す図である。 図22に示す画像読取装置における遮光部材を示す斜視図である。 図1に示す画像読取装置の画像結合処理を説明するための図である。
符号の説明
1 結像光学系、2 照明光源、3 天板、4 基板、5 メモリ、
6 処理装置、7 原稿、
11、12、13、14、… セル、31,32,33,34,… 被撮像部、
41、42、43、44、… 撮像素子部、61 画像修正部、
100 第1レンズ、101 アパーチャ、102 第2レンズ、
211 主走査方向、212 副走査方向、215 第1列、216 第2列、
201〜205 画像読取装置。

Claims (5)

  1. 原稿を載置する天板と、
    上記原稿の被撮像部に光を照射する光源と、
    上記被撮像部で反射した上記光の散乱光を集光し画像として結像する結像光学系であって、主走査方向に複数個配置されそれぞれが独立した光学系であるセルを有し副走査方向には上記セルを第1列及び第2列の2列に配列し上記主走査方向には各セルの視野範囲を互いに補完するように各セルを千鳥状に配置した結像光学系と、
    それぞれの上記セルに対応して配置され上記セルにて結像された各画像を撮像する複数の撮像素子部と、
    上記撮像素子部から得られる画像情報を記憶するメモリと、
    上記メモリに記憶した上記画像情報を上記セルに対応した画像毎に復元し合成することで原稿画像を作成する処理装置と、を備えた画像読取装置において、
    上記被撮像部から上記セルへ向かう主光線は、上記第1列及び上記第2列の同列において上記主走査方向に沿って配置された各セル間では平行であり、上記第1列に配置される各セルと上記第2列に配置される各セルとの間では上記第1列と上記第2列との隙間側へ傾斜しており、
    上記処理装置は画像修正部を有し、該画像修正部は、上記副走査方向において上記第1列及び上記第2列に配置され各セルに対応する上記撮像素子部から得られた各画像情報の副走査方向におけるズレから、焦点方向において焦点位置から上記被撮像部までの距離を求め、該距離に基づいて上記画像情報を修正して上記原稿画像を作成する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 上記第1列及び上記第2列に備わる全セルは、上記原稿側にテレセントリックな光学系である、請求項1記載の画像読取装置。
  3. 上記被撮像部から上記撮像素子部に至る上記反射光の光路を折り曲げる折曲げ部材をさらに備えた、請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 上記セルは、複数の光学素子と絞りとを有し、上記光学素子の少なくとも一つは反射集光ミラーである、請求項1から3のいずれかに1項に記載の画像読取装置。
  5. 上記絞りは反射ミラーにて形成される、請求項4記載の画像読取装置。
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