JP2009245695A - 圧着端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を提供することを目的とする。
【解決手段】被覆電線100の芯線102を圧着するワイヤーバレル部10を、芯線102を載置するバレル底部11と、該バレル底部11部の幅方向両側から延出するワイヤーバレル片12とで構成し、バレル底部11には、幅方向のセレーション20を備え、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー面で形成するとともに、幅方向中央の深さが、幅方向端部付近の深さより浅い中央浅型係止溝で構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、被覆電線の導体部分に圧着して、被覆電線の先端に装着する圧着端子に関する。
従来から、被覆電線の先端に装着する端子金具として、被覆をはがした導体部分を圧着する圧着部を備えた圧着端子が多く用いられている。
詳しくは、圧着端子は、先端側に配置した端子接続部と、被覆電線の導体部分を圧着する基端側に配置した圧着部とで構成するとともに、該圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側から延出するワイヤーバレルと呼ばれる圧着片とで構成し、前記圧着底面に、セレーションと呼ばれる幅方向の溝形状である係止溝を、前後方向に所定間隔を隔てて複数備えている。
上記構成で構成された圧着端子によって、圧着底面に載置した導体部分を圧着片で圧着し、端子接続部と導体部分とを電気的かつ機械的に接続することができる。
なお、圧着部を筒状に構成し、筒状の内面に圧着底面を設ける場合であっても、筒状内部に前記導体部分を挿入して圧着底面に載置し、筒状の圧着部を外部から潰して圧着することによっても、端子接続部と導体とを電気的かつ機械的に接続することができる。
また、セレーションを備えたことにより、圧着された導体部分の一部がセレーションの溝形状に応じて変形して、圧着された導体部分の圧着部からの引抜きを防止することができる。すなわち、セレーションによって導体部分と圧着端子との機械的接続をより確実にすることができる。
さらにまた、圧着された導体部分の一部がセレーションの溝形状に応じて変形する際に、セレーションのエッジ部が導体部分に対して局所的に強い圧力を付与し、導体部分の表面に生じている酸化物等の抵抗物質を除去することができ、電気接続性を向上することができる。
しかし、このような圧着端子と導体部分との接続において、圧着片による圧着が弱いと導体部分との電気的接続における電気抵抗が増大し、逆に、圧着片による圧着が強いとセレーションに食い込む変形による変形負荷が増大して、導体部分の強度が低下し、使用上必要な強度以下の荷重で破断する惧れがあった。
そこで、圧着部と導体部分との間に別部材である圧着部材を介在させて圧着することによって導体部分が破断するような強い圧着を行わずとも、接触面積を拡大させ、電気抵抗を小さくすることのできる圧着方法が提案されている(特許文献1参照)。
上記特許文献1の圧着方法を用いることによって、良好な電気的接続及び機械的接続を両立することはできるものの、圧着時には別部材である圧着部材を介在させる必要があり、圧着作業の工程が増えるとともに、作業性が困難となるといった問題があった。また、圧着部材の部品コストが必要となるため、圧着端子に関するコストが増大するといった問題もあった。
さらには、近年の電子機器の軽量化、小型化に応じた電線の極細化が図られており、電線の極細化に伴って端子も小型化されている。そのような状況において、小型化された圧着端子に、極細化された導体部分を圧着する際に、その間に別部材で構成する圧着部材を介在させることは益々困難となっている。
特開2005−302475号公報
この発明は、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を提供することを目的とする。
この発明は、被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側から延出する圧着片とで構成し、前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、前記係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成したことを特徴とする。
この発明の態様として、前記係止溝を、幅方向中央の深さが、幅方向端部付近の深さより浅い中央浅型係止溝で構成することができる。
また、この発明の態様として、前記中央浅型係止溝を、幅方向中央から幅方向端部に向かって徐々に深くなる傾斜底面で形成することができる。
また、この発明の態様として、前記係止溝を、前記圧着底面における長手方向に所定間隔を隔てて複数配置し、複数配置された前記係止溝のうち、少なくとも基端側の係止溝を中央浅型係止溝で形成することができる。
上記圧着部は、圧着底面と、圧着底面の幅方向両側に配置されたいわゆるバレル片と呼ばれる圧着片とを備え、圧着前の状態で背面視略U型のオープンバレル形式や、あらかじめ圧着片の先端を上方で当接させた背面視略O型のクローズバレル形式のワイヤーバレルであることを含む。なお、圧着片の先端の当接とは、溶接等によって接合された状態、接触させただけの当接状態、あるいはわずかな隙間のある略当接状態であることを含む。
上記圧着端子は、上記圧着部と、雌型コネクタBOX、雄型コネクタBOX、あるいはねじ挿通孔の端子接続部とを備えた接続端子や、圧着部のみで構成する接続端子であることを含む。
上記被覆電線は、複数の素線が純銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金のいずれかで構成された導体部分を絶縁性被覆体で被覆する被覆電線であり、例えば、軟銅線の素線で構成された導体部分を有する極細被覆電線であることを含む。
上記係止溝は、長手方向に対して略直角方向に配された断面溝形状のセレーションであること含む。
上記幅方向端部に向かって徐々に深くなる傾斜底面は、幅方向中央が浅く、幅方向中央から幅方向外側に向かって幅方向に徐々に深さが深くなるように平面や曲面で構成された底面であることを含む。
上記傾斜側面は、係止溝の幅方向端部に備えたテーパー面で形成した側面であることを含む。
上記基端側の係止溝は、長手方向に所定間隔を隔てて複数配設した係止溝のうち、接続される被覆電線側の係止溝であることを含む。
上記長手方向は、圧着端子における基端側と先端側とを結ぶ方向であることを含み、上記幅方向は、該長手方向に対して直交し、圧着底面に沿う方向であることを含む。
このように、被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側から延出する圧着片とで構成し、前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、前記係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成したことによって、係止溝を備えたことによる効果に加えて、上記圧着部による圧着によって生じる係止溝へ食い込んだ変形において、係止溝の幅方向端部付近における導体部分の変形による負担を低減することができる。
詳しくは、係止溝を備えたことによる効果として、導体部分を圧着部で圧着した際に、係止溝に沿った変形、即ち係止溝に食い込む変形が導体部分に生じ、圧着部で圧着された導体部分の引抜き抵抗を向上させ、機械接続性を向上することができる。また、圧着された導体部分の一部が係止溝に応じて変形する際に、係止溝のエッジ部が導体部分に対して局所的に強い圧力を付与し、導体部分の表面に生じている酸化物等の抵抗物質を除去することができ、電気接続性を向上することができる。
さらに、前記係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成したことによって、係止溝の幅方向端部付近における導体部分の変形は、溝形状を構成する先端側溝側面及び基端側溝側面による長手方向の変形に加えて幅方向側面による幅方向の変形も加わるが、幅方向側面を傾斜側面で形成したことによって、幅方向側面による幅方向の変形が緩やかになり、係止溝の幅方向端部における変形による負荷を低減することができる。
したがって、機械接続性を向上することができる。
また、前記係止溝を、幅方向中央の深さが、幅方向端部付近の深さより浅い中央浅型係止溝で構成したことによって、圧着片による導体部分の圧着状態における導体部分に生じる圧着負荷を低減することができる。
詳しくは、圧着片で導体部分を圧着する圧着部において、圧着方向にあって、圧着応力が大きく付与される底面中央付近にある係止溝の幅方向中央に導体部分が最も食い込むこととなり、導体部分に大きな負荷が生じるが、この係止溝の幅方向中央を浅く形成したことにより、係止溝に食い込む導体部分の変形量を低減でき、導体部分に生じる圧着負荷を低減することができる。
また、幅方向中央から幅方向端部に向かって溝深さが深くなるように形成しているため、圧着応力が分散された幅方向中央以外の箇所であっても導体部分が十分に係止溝に食い込んで変形し、電気接続性及び機械接続性を向上することができる。
したがって、信頼性の高い接続を実現することができる。
また、前記中央浅型係止溝を、幅方向中央から幅方向端部に向かって徐々に深くなる傾斜底面で形成したことによって、周方向に滑らかに変化し、折れ点や変曲点のように負荷が集中するような断面変化点を有することのない導体部分の変形を構成することができる。
したがって、係止溝に食い込んで変形した変形部分に対して負荷が局所的に集中することがなく、信頼性の高い接続を実現することができる。
また、前記係止溝を、前記圧着底面における長手方向に所定間隔を隔てて複数配置し、複数配置された前記係止溝のうち、少なくとも基端側の係止溝を中央浅型係止溝で形成したことによって、より効率的な電気的接続及び機械的接続を実現することができる。
詳しくは、長手方向に所定間隔を隔てて複数の係止溝を備えた場合、圧着部で圧着された導体部分への引抜き力の多くは、最も基端側の係止溝、即ち被覆電線側の係止溝に食い込んだ変形部分に付与され、この変形部分が破断する惧れがある。
しかし、最も基端側の係止溝以外の先端側にある係止溝を、幅方向に深さの変わらない通常の溝形状の係止溝で形成することで十分な接触面積を確保し、引抜き負荷が最も大きく付与される最も基端側の係止溝を中央浅型係止溝で形成することで、電気抵抗も少なく、引抜き強度の高い接続を実現することができる。
この発明によれば、電気接続性及び機械接続性を向上することができる圧着端子を得ることができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
なお、図1は斜視図による圧着端子1の説明図を示し,図2は平面図等による圧着端子1の説明図を示し、図3はワイヤーバレル部10の圧着方法を説明する説明図を示し、図4は圧着端子1の縦断面図による説明図を示し、図5は圧着状態のワイヤーバレル部10の幅方向断面図による説明図を示し、図6はワイヤーバレル部10で圧着された芯線102の上面側斜視図と底面側斜視図とによる説明図を示している。
被覆電線100の芯線102を圧着する圧着端子1のワイヤーバレル部10は、芯線102を載置するバレル底部11と、該バレル底部11部の幅方向Yの両側から延出するワイヤーバレル片12とで構成し、バレル底部11には、幅方向Yに配置したセレーション20を備え、セレーション20における幅方向Yの端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成している。
セレーション20(20a,20b,20c)を、バレル底部11における長手方向Xに所定間隔を隔てて3本配置し、3本配置されたセレーション20のうち、後方セレーション20cを、幅方向Yの中央部分の深さが幅方向端部付近の深さより浅い中央浅型係止溝で構成し、セレーション底面23’を、幅方向中央から幅方向端部に向かって徐々に深くなる傾斜底面で形成している。
上述した圧着端子1の構成について詳述すると、圧着端子1は、長手方向Xの先端側である前方から基端側である後方に向かって図示省略する雄型コネクタの挿入を許容するコネクタボックス2と、コネクタボックス2の後方で、所定の長さの第1トランジション18を介して配置されたワイヤーバレル部10と、ワイヤーバレル部10の後方で所定の長さの第2トランジション19を介して配置されたインシュレーションバレル部15とを一体に構成している。
なお、ワイヤーバレル部10は、被覆電線100の芯線102をかしめて圧着し、インシュレーションバレル部15は被覆電線100の絶縁被覆101をかしめて固定している。
なお、被覆電線100は、電子機器の近年の小型化、軽量化に伴い、従来のより線と比べて細い極細素線を束ねて芯線102を構成している。
圧着端子1は、図2(a)に示すような組立前の板状態から折り曲げ加工によって立体構成している。コネクタボックス2は、倒位の中空四角柱体で構成され、内部に長手方向Xの後方に折り曲げ、挿入される雄型コネクタに接触する接触片2aを備えている。
圧着前のワイヤーバレル部10は、図1(b)に示すように、バレル底部11と、その幅方向両側から斜め外側上方に延出するワイヤーバレル片12とで構成し、後方視略U型に形成し、圧着前のインシュレーションバレル部15も、バレル底部17と、その幅方向両側から斜め外側上方に延出するインシュレーションバレル片16とで構成し、後方視略U型に形成している。
なお、ワイヤーバレル部10のバレル底部11には、図1のa部拡大図に示すように、長手方向Xに所定間隔を隔てて配置し、3本のセレーション20(20a、20b、20c)を備え、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成している。
3本のうち最もコネクタボックス2側である前方セレーション20aと、3本の間に配置された中央セレーション20bとは、幅方向の延長にわたって断面形状の変わらない四角形断面溝形状で構成し、後方セレーション20cは幅方向端部付近が深く、幅方向中央付近の深さが浅い、即ち幅方向にわたり断面形状が変化する四角形断面溝形状で形成している。
詳述すると、前方セレーション20a及び中央セレーション20bの四角形断面溝形状は、いずれもバレル底部11に直交する前方側面21及び後方側面22、並びに前方側面21及び後方側面22の下端を結ぶセレーション底面23とで構成された凹状の縦断方向の断面が四角形である溝形状である。
なお、前方側面21及び後方側面22の下端を結ぶセレーション底面23はバレル底部11に平行な面で形成されている。
また、中央浅型係止溝である後方セレーション20cの四角形断面溝形状は、いずれもバレル底部11に直交する前方側面21’及び後方側面22’、並びに前方側面21’及び後方側面22’の下端を結ぶセレーション底面23’とで構成された凹状の縦断方向の断面が四角形である溝形状である。
なお、前方側面21’及び後方側面22’の下端を結ぶセレーション底面23’はバレル底部11に平行な面で形成されている。
そして、中央浅型係止溝である後方セレーション20cの溝深さの深い幅方向端部付近の部分は、前方セレーション20a及び中央セレーション20bの溝深さと同様の深さで形成され、幅方向中央部分の溝深さは前方セレーション20a及び中央セレーション20bの溝深さのおよそ半分程度の深さで形成している。
このように構成された圧着端子1の圧着前の状態において、図1(b)に示すようにワイヤーバレル部10と被覆電線100とを配置し、図3に示す圧着アプリケータ200で圧着することで図1(c)に示すように、ワイヤーバレル部10で芯線102を圧着して、圧着端子1を被覆電線100に装着することができる。
詳しくは、被覆電線100の芯線102がワイヤーバレル部10の内側となり、絶縁被覆101の前端付近がインシュレーションバレル部15の内側となるように、被覆電線100を圧着端子1の上方から載置し(図1(b)参照)、図3に示す圧着アプリケータ200のアンビル201にセットする(図3(a)参照)。
そして、図3(b)に示すように、ワイヤーバレル部10の上からクリンパ202を降ろして、アンビル201とクリンパ202とでワイヤーバレル部10を挟み込んで、図3(c)に示すように、ワイヤーバレル片12をカールさせる。
また、上述のワイヤーバレル部10の圧着と同時に、インシュレーションバレル部15の上から図示省略するインシュレーションバレル用のクリンパを降ろして、インシュレーションバレル用のアンビルとインシュレーションバレル用のクリンパとでインシュレーションバレル部15を挟み込んで、インシュレーションバレル片16をカールさせる。
これにより、図5に示すように、ワイヤーバレル片12で芯線102をバレル底部11に押圧し、さらにはインシュレーションバレル片16で絶縁被覆101をバレル底部17側に押圧し、幅方向に隣接する二山状の圧着状態を構成することができる。
こうして、ワイヤーバレル部10における芯線102の圧着した接続状態において、図6に示すように、複数本の極細素線で構成する芯線102の上面の一部を除く外周部分がセレーション20に食込んで変形する。
このように、セレーション20に沿った変形、すなわちセレーション20に食い込んだ食込み変形部103(103a,103b)は、セレーション20の四角形断面溝形状に対応する四角形断面で変形している。
したがって、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成しているため、図5(b)や図6(a)に示すように、変形部103の端部103cはテーパー形状で形成されることとなる。
また、前方セレーション20a及び中央セレーション20bによる食込み変形部103aは上述したように、幅方向、すなわち芯線102の外周方向にすべて同じ深さで構成された四角形断面溝形状に対応する四角形断面で、芯線102の径外方向に突出することとなる。
また、同様に、後方セレーション20cによる食込み変形部103bは上述したように、溝深さの深い幅方向端部付近の部分は、前方セレーション20a及び中央セレーション20bの溝深さと同様の深さで形成され、幅方向中央部分の溝深さは前方セレーション20a及び中央セレーション20bの溝深さのおよそ半分程度の深さで形成した溝形状に応じた、幅方向、すなわち芯線102の外周方向において底面側が薄く、上部が厚く構成された四角形断面で芯線102の径外方向に突出することとなる。
こうして、ワイヤーバレル片12によるバレル底部11への圧着により、芯線102がセレーション20の形状に食い込んで変形する際に、セレーション20における後方側面22とバレル底部11とで構成するエッジ部22aが芯線102に対して局所的に強い圧力を付与し、芯線102の表面に生じている酸化物等の抵抗物質を除去することができ、電気接続性を向上することができる。
また、セレーション20に食い込んだ食込み変形部103が形成されることにより、バレル底部11と芯線102との接触面積が増加されるため、さらにワイヤーバレル部10と芯線102との電気接続性を向上することができる。
また、セレーション20へ食い込んだ食込み変形部103により、芯線102のワイヤーバレル部10に対する引抜き方向の抵抗を増加することができ、機械接続性を向上することができる。
さらに、セレーション20における幅方向端部である幅方向側面24を、テーパー側面で形成しているため、図5(b)や図6(a)に示すように、セレーション20の幅方向側面24による芯線102の変形負荷を低減している。
詳しくは、図6(a)において点線で示すような幅方向側面24をバレル底部11に対して直交する端面で構成した場合、セレーション20の幅方向側面24付近における芯線102の変形は、前方側面21及び後方側面22による長手方向Xの変形に加えて、バレル底部11に対して直交する端面による幅方向の変形も加わるため、他の長手方向Xの変形のみが生じる箇所に比べて変形による負荷が増大し、例えば、長手方向Xにおける後方向きの引抜き力が付与された際に破断する惧れがある。
しかし、幅方向側面24をテーパー側面で形成したことによって、幅方向側面24による端部103cの変形が緩やかになり、セレーション20の幅方向側面24における変形による負荷を低減することができる。したがって、より確実で安定した機械的接続を実現することができる。
また、上述したように、バレル底部11にセレーション20を備えたことによる芯線102の変形によって電気接続性及び機械接続性を向上することができるものの、図4(b)のd部拡大図に示すように、後方セレーション320cも前方セレーション320aや中央セレーション320bと同様の四角形断面溝形状で形成した場合、十分な引張り抵抗性を確保することができる。
しかし、被覆電線100に引抜き方向の力が付与された場合、上記引張り力の大半が後方セレーション320cに食い込んだ食込み変形部303に付与され、食込み変形部303は後方セレーション320cの後方側面322によるエッジ部323によって破断し、機械接続性が低下する惧れがある。
逆に、後方セレーション20cを浅く形成した場合も、十分な引張り抵抗が確保できず、ワイヤーバレル部10と芯線102との機械接続性が低下する惧れがある。
しかし、本実施例の圧着端子1のように、後方セレーション20cを芯線102の外周に沿って幅方向端部に向かって深さが深くなる中央浅型係止溝で構成したことにより、図6に示すように、芯線102の変形部103bは、底面側から上方に向かって厚みが徐々に厚くなる四角形断面で形成される。
このことからも分かるように、ワイヤーバレル片12による圧着方向(図5における下向き方向)にある芯線102の底面側の変形部103bの変形量を低減させることによって、芯線102のセレーション20へ食い込む変形による負荷を低減することができる。
さらには、ワイヤーバレル片12による圧着応力が分散されたその他の箇所、すなわち、ワイヤーバレル片12による圧着方向に対して角度を有する箇所の後方セレーション20cは深く形成されているため、分散された圧着力であっても十分に食い込んで変形することができる。
したがって、圧着力が直接的に作用して変形による負荷の生じやすい底面側中央付近の後方セレーション20cを浅く形成し、左右両側端部付近を深く形成したことによって、電気接続性及び機械接続性を向上するワイヤーバレル部10と芯線102との接続を実現することができる。
なお、上記説明においては、後方セレーション20cのみを中央浅型係止溝で形成したが、前方セレーション20aや中央セレーション20bも中央浅型係止溝で構成してもよい。
また、あらかじめワイヤーバレル片12の先端を上方で当接させた背面視略O型のクローズバレル形式のワイヤーバレルである場合であっても、上記効果を得ることができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の端子接続部は、コネクタボックス2に対応し、
以下同様に、
導体部分は、芯線102に対応し、
圧着部は、ワイヤーバレル部10に対応し、
圧着底面は、バレル底部11に対応し、
圧着片は、ワイヤーバレル片12に対応し、
係止溝は、セレーション20,前方セレーション20a,中央セレーション20b,後方セレーション20cに対応し、
傾斜底面は、セレーション底面23’に対応し、
傾斜側面は、テーパー側面に対応し、
先端側は、長手方向Xの前方側に対応し、
基端側は、長手方向Xの後方側に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
圧着端子の斜視図による説明図。 圧着端子の説明図。 ワイヤーバレル部の圧着方法を説明する説明図。 圧着端子の縦断面図による説明図。 圧着状態のワイヤーバレル部の幅方向断面図による説明図。 ワイヤーバレル部で圧着された芯線の斜視図による説明図。
符号の説明
1…圧着端子
10…ワイヤーバレル部
11…バレル底部
12…ワイヤーバレル片
20…セレーション
20a…前方セレーション
20b…中央セレーション
20c…後方セレーション
23’…セレーション底面
24…幅方向側面
100…被覆電線
102…芯線
X…長手方向
Y…幅方向

Claims (4)

  1. 被覆電線の導体部分を圧着する圧着部を、
    前記導体部分を載置する圧着底面と、該圧着底面の幅方向両側から圧着片とで構成し、
    前記圧着底面に、幅方向の係止溝を備え、
    前記係止溝における幅方向端部である幅方向側面を、傾斜側面で形成した
    圧着端子。
  2. 前記係止溝を、
    幅方向中央の深さが、幅方向端部付近の深さより浅い中央浅型係止溝で構成した
    請求項1に記載の圧着端子。
  3. 前記中央浅型係止溝を、
    幅方向中央から幅方向端部に向かって徐々に深くなる傾斜底面で形成した
    請求項2に記載の圧着端子。
  4. 前記係止溝を、前記圧着底面における長手方向に所定間隔を隔てて複数配置し、
    複数配置された前記係止溝のうち、少なくとも基端側の係止溝を中央浅型係止溝で形成した
    請求項2または3に記載の圧着端子。
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