JP2010097781A - 端子金具付き電線の製造方法及び端子圧着装置 - Google Patents

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Takuji Otsuka
拓次 大塚
Hiroki Hirai
宏樹 平井
Junichi Ono
純一 小野
Tetsuji Tanaka
徹児 田中
Hiroki Shimoda
洋樹 下田
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Abstract

【課題】良好な電気的接続状態を確保しつつ端子金具の伸びを抑制することが可能な端子金具付き電線の製造方法及び端子圧着装置を提供する。
【解決手段】一次圧着工程によりワイヤバレル片45,45のうちの切れ目部46の前方側については、高圧縮となるように強い力で圧着した強圧着部50を形成し、その後の二次圧着工程でワイヤバレル片45,45のうちの切れ目部46の後方側については低圧縮となるように弱い力で圧着した弱圧着部51を形成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、端子金具付き電線の製造方法及び端子圧着装置に関する。
被覆電線に端子金具を取り付けるに際して被覆電線の露出した金属導体部を端子金具に圧着接続することが行われる(特許文献1参照)。
ここで、金属導体部を端子金具に圧着するに際しては、例えば、底板部の側縁から立ち上げた一対のバレル片を有するオープンバレル型の端子金具をアンビル上に配してその底板部に金属導体部を載置する。そして、端子金具の上方に配したクリンパを降下させると、バレル片が金属導体部を包み込むように徐々に変形するとともに、バレル片の先端部が金属導体部を押し潰すように金属導体部に食い込むことにより圧着が行われる。
この圧着の際に金属導体部が押し潰されることで、金属導体部の周囲に形成されている酸化膜が擦れて破られ、電気的接続状態を良好にするようになっている。
特開2007−12341公報
ところで、圧着の際の力が弱いと、金属導体部が十分に押し潰されず、金属導体部の周囲に形成された酸化皮膜を破ることができないため、かかる観点からは、強い力で圧着することが望ましい。
しかし、一方、圧着の際の力が強い場合には、金属導体部に切れが生じてしまうおそれがある。特に、複数の金属素線が撚り合わされてなる金属導体部である場合には、金属素線の一部に切れが生じやすい。
また、相手側端子と接続される部分と金属導体部の軸方向に並んだ位置に底板部が配されている端子金具である場合に強い力で圧着すると、底板部に強い力がかかって底板部が押し潰され金属導体部の軸方向に伸びが生じ、これにより、端子金具全体としても伸びが生じることがありうる。このような端子金具の伸びにより、端子金具がコネクタ等のキャビティに収容された場合に、キャビティからはみ出す等の不具合が懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、良好な電気的接続状態を確保しつつ端子金具の伸びを抑制することが可能な端子金具付き電線の製造方法及び端子圧着装置を提供することを目的とする。
本発明に係る端子金具付き電線の製造方法は、底板部の側縁からバレル片を立ち上げてなる端子金具の前記底板部に電線の金属導体部を載置し、この金属導体部を前記バレル片によって包み込むように圧着する端子金具付き電線の製造方法であって、前記バレル片の一部のみを前記金属導体部に圧着させる一次圧着工程と、前記バレル片のうち前記一次圧着工程によって圧着された部分の近傍を前記金属導体部に圧着させる二次圧着工程と、を有するところに特徴を有する(手段1)。
手段1によれば、一次圧着工程による圧着で金属導体部が押し潰されると、バレル片のうち前記一次圧着工程によって圧着された部分の近傍について、押し潰される金属導体部に引っ張られる方向の力を受ける。このとき金属導体部の周囲に形成された絶縁性の皮膜も引っ張られて破られ、当該皮膜が形成されていない新生面が露出する。そして、この新生面の露出した部分を二次圧着工程により圧着することで、二次圧着工程で圧着された部分については、より金属間の抵抗が少なくなり、高い導電性を確保することができる。よって、二次圧着工程では、強い力で圧着しなくても良好な電気的接続状態を確保することができるから、バレル片の全体を一度で圧着して高い導電性を得る場合と比較して、強い力で圧着することによる端子金具の伸び等を抑制できる。
また、手段1において、前記一次圧着工程によって生じる金属導体部の圧縮率よりも、前記二次圧着工程によって生じる金属導体部の圧縮率の方が高いこととしてもよい(手段2)。
二次圧着工程による圧着は、絶縁性の皮膜が破られた部分について行われるため、強い力で圧着する必要がない。手段2によれば、強い力で圧着されないから、強い力で圧着することによる端子金具の伸び等を抑制することができる。
なお、金属導体部の圧縮率は、(圧着後の金属導体部の断面積)÷(圧着前の金属導体部の断面積)と定義する。従って、金属導体部の圧縮率が低い場合には、一次圧着工程のように強い力で金属導体部を圧着する一方、圧縮率が高い場合には、二次圧着工程のように、一次圧着工程より弱い力で金属導体部を圧着することになる。
また、手段2において、前記一次圧着工程は、前記二次圧着工程よりも前記金属導体部の先端側を圧着するようにしてもよい(手段3)。
金属導体部の先端部とは反対側を強く圧着すると、当該部分で金属導体部が切断されたときに端子金具が切り離されて電気的接続が確保されないおそれがある。一方、手段3によれば、金属導体部の先端側を強く圧着すれば、万一金属導体部の先端部が切断されたとしても、金属導体部の先端部とは反対側は接続されているため端子金具が切り離されず、電気的接続状態を確保することができる。
また、手段1ないし手段3のいずれかにおいて、前記バレル片のうち、前記一次圧着工程により圧着する部分と、前記二次圧着工程により圧着する部分との間には、前記金属導体部の軸方向と直交する方向の切れ目部が形成されているようにしてもよい(手段4)。
手段4によれば、バレル片のうち、一次圧着工程により圧着する部分と、二次圧着工程により圧着する部分とを切れ目部で離すことができるから、一次圧着工程による圧着に伴って二次圧着工程により圧着すべきバレル片の部分が変形してしまうことを抑制することができる。
また、手段1ないし手段4のいずれかにおいて、前記金属導体部はアルミニウム又はアルミニウム合金からなるようにしてもよい(手段5)。
手段5によれば、酸化膜や水酸化膜等の絶縁性の皮膜が形成されやすいアルミニウム又はアルミニウム合金に本発明を適用することにより、より効果的に良好な電気的接続状態を確保することができる。
本発明に係る端子圧着装置は、底板部の側縁から立ち上げた一対のバレル片を有する端子金具の前記底板部を受ける下型と、前記底板部に電線の金属導体部を載置した状態で前記下型との相対位置を変えることにより前記バレル片が前記金属導体部を包み込むように圧着させる上型と、を有する端子圧着装置であって、前記バレル片の一部のみを前記金属導体部に圧着させる第1の上型と、前記バレル片のうち前記一次圧着工程によって圧着された部分の近傍を前記金属導体部に圧着させる第2の上型と、を有するところに特徴を有する(手段6)。
手段6によれば、第1の上型による圧着で金属導体部が押し潰されると、バレル片のうち第1の上型によって圧着された部分の近傍について、押し潰される金属導体部に引っ張られる方向の力を受ける。このとき金属導体部の周囲に形成された絶縁性の皮膜も引っ張られて破られ、当該皮膜が形成されていない新生面が露出する。そして、この新生面の露出した部分を第2の上型により圧着することで、第2の上型で圧着された部分については、より金属間の抵抗が少なくなり、高い導電性を確保することができる。よって、第2の上型による圧着では、強い力で圧着しなくても良好な電気的接続状態を確保することができるから、バレル片の全体を一度で圧着して高い導電性を得る場合と比較して、強い力で圧着することによる端子金具の伸び等を抑制できる。
また、手段6において、前記第2の上型は、前記第1の上型よりも、圧着時における前記下型の対応する部分との間のギャップが広い形状であるようにしてもよい(手段7)。
第2の上型と下型とによる圧着は、絶縁性の皮膜が破られた部分について行われるため、強い力で圧着する必要がない。手段6によれば、強い力で圧着されないから、強い力で圧着することによる端子金具の伸び等を抑制することができる。
また、手段7において、前記第1の上型は、前記第2の上型よりも前記金属導体部の先端側に配されているようにしてもよい(手段8)。
金属導体部の先端部とは反対側を強く圧着すると、当該部分で金属導体部が切断されたときに端子金具が切り離されて電気的接続が確保されないおそれがある。一方、手段8のように、金属導体部の先端側を強く圧着すれば、万一金属導体部の先端部が切断されたとしても、金属導体部の先端部とは反対側は接続されているため端子金具が切り離されず、良好な電気的接続状態を確保することができる。
本発明によれば、良好な電気的接続状態を確保しつつ端子金具の伸びを抑制することができる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1の端子金具付き電線10について、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態の端子金具付き電線10は、図1に示すように、被覆電線20の端末部に端子金具30が圧着接続されてなり、例えば電気自動車において走行用の動力源を構成するバッテリ、インバータ、モータなどの装置(図示せず)の間に配索されるものである。なお、以下では、図1の左方を前方、右方を後方として説明する。
被覆電線20は、アルミニウム合金からなる金属素線21Aを螺旋状に撚り合わせてなる芯線21(本発明の「金属導体部」の一例)を樹脂製の絶縁被覆22(絶縁層)で被覆したものであり、その端末部においては、絶縁被覆22が剥き取られて芯線21が露出されている。なお、芯線21には、アルミニウム合金以外にも、アルミニウム線又は他の種類の金属を用いてもよい。
端子金具30は、いわゆるオープンバレル型であって、箱型の端子接続部31と、端子接続部31と連続し被覆電線20が接続される電線接続部40とからなり、アルミ製よりも高い強度が得られる銅合金製となっている。
端子接続部31は、箱型の雌端子金具30であって、電線接続部40と芯線21の軸方向に並んだ位置に電線接続部40と一体に形成されており、図示しない雄端子が挿入孔31Aに挿入されることにより、電気的接続が図られる。
電線接続部40は、被覆電線20を保持するインシュレーションバレル部41と、芯線21と接続される芯線接続部42と、を有する。
インシュレーションバレル部41は、芯線接続部42から連続した底板の左右両側縁から一対のかしめ片41A,41Aが立ち上げられてなり、これらの一対のかしめ片41A,41Aを被覆電線20側に湾曲させることにより、被覆電線20が離脱や位置ずれしないように保持されている。
芯線接続部42は、その断面が概ね略楕円形状(環状)をなし、半円筒形状の底板部43と、底板部43の両側縁から立ち上げられてなる一対のワイヤバレル片45,45(本発明の「バレル片」の一例)と、を有し、芯線接続部42の全周に亘り環状に圧着されている。
底板部43は、幅方向の中央部が低くなるように湾曲した半円筒形状をなし、端子接続部31を構成する周壁のうち下側の下壁(側壁の下半分及び下壁)に連なっている。
ワイヤバレル片45,45は、被覆電線20の芯線21を包み込むように圧着するものであり、図2に示すように、その圧着前は、前後方向(軸方向)に長い長方形状をなし、底板部43の両側縁からそれぞれ幅方向に延出されている。
このワイヤバレル片45,45には、芯線21の軸方向における中間部にスリット状の切れ目部46が形成されている。切れ目部46は、ワイヤバレル片45,45の基端部(底板部43の幅方向の端部)に至る位置まで形成されている。
図1に示すように、芯線接続部42(底板部43及びワイヤバレル片45,45)のうち、切れ目部46よりも先端側47A(芯線21の軸方向における先端側)は、高圧縮(芯線21の断面の圧縮率としては、40〜60%)となるように強い力で圧着された強圧着部50とされるともに、切れ目部46よりも後端側47B(先端側とは反対側)は、強圧着部50よりも低圧縮(芯線21の断面の圧縮率としては、50〜70%、好ましくは60〜70%)となるように弱い力で圧着された弱圧着部51となっている。
強圧着部50における圧着の強さは、圧着の際の圧力により、芯線21が押し潰されて高圧縮(断面の圧縮率としては低い値)となる強さであるとともに、弱圧着部51における圧着の強さは、強圧着部50よりも弱く、芯線21が比較的押し潰されず低圧縮(断面の圧縮率としては高い値)となる強さである。
なお、圧縮率とは、(圧着後の芯線の断面積)/(圧着前の芯線の断面積)となっている。
このように強い力で圧着された強圧着部であれば、芯線21の周囲に形成された硬い絶縁性の酸化皮膜が破られ、高い導電性を確保することができる。
一方、弱圧着部51における圧着の強さでは、硬い絶縁性の酸化皮膜を破ることは難しいが、芯線21を強い圧力で押し潰すこともないため、芯線21の下に位置する底板部43が芯線21とともに押し潰されて生じる底板部43の伸びは比較的生じない。
次に、端子金具30に芯線21を圧着するには、端子圧着装置が用いられる。
端子圧着装置は、作業者が圧着開始の入力操作する操作部と、端子圧着用金型と、端子圧着用金型のクリンパ70を上下させる駆動部と、を備える。
操作部は、圧着開始を作業者が操作すると、開始信号を駆動部に出力する。
端子圧着用金型は、図4に示すように、端子金具30が載置されるアンビル60(本発明の「下型」に相当)と、アンビル60の上方に配されるクリンパ70(本発明の「上型」に相当)とからなる。
クリンパ70は、別体として構成された第1クリンパ71と第2クリンパ72とを備え、これらが芯線21の軸方向に並んで配されている。
第1クリンパ71は、アンビル60の上方で、圧着の際にはワイヤバレル片45,45の前端部から切れ目部46までの位置47A(強圧着部が形成される位置)の上方に配されるとともに、第2クリンパ72は、アンビル60の上方で、圧着の際にはワイヤバレル片45,45の切れ目部46から後端部までの位置47B(弱圧着部が形成される位置)の上方に配される。
第1クリンパ71及び第2クリンパ72は、共にほぼ同じ形状であって、図3に示すように、金属製で略直方体状の部材の内部が、芯線21の軸方向における前端から後端に至るまで、下方(アンビル60側)ほど広がる山形状にくり抜かれて構成されている。このくり抜かれた内面形状が圧着の際にワイヤバレル片45,45に摺接しつつ変形させるバレル摺接部75となっている。
バレル摺接部75の頂部は、一対のワイヤバレル片45,45に対応して、半円形状の凹部74,74が幅方向に2個並んで形成され、その凹部74,74の半円形が交わる接点部74Aが幅方向の中心に形成されている。
凹部74,74は、バレル摺接部75に摺接して芯線21側に向きを変えたワイヤバレル片45,45を下方(アンビル60側)に押圧する。
ここで、圧着の強さ(芯線の圧縮率)は、クリンパ70を下降させたときの最下端の高さによって定めることができ、本実施形態では、圧着の際には、第1クリンパ71については高圧縮になる強圧着位置まで下降させ、第2クリンパ72については強圧着位置よりもやや高く第1クリンパ71による圧縮よりも低圧縮になる弱圧着位置まで下降させる。
アンビル60は、金属製で略直方体状をなし、圧着の際には、その上面が、底板部43が載置される受け面部60Aとなっている。
駆動部は、操作部から開始信号を受けると、第1クリンパ71を強圧着部50を形成できる強圧着位置まで下降させる。次に、駆動部は、第1クリンパ71の位置を変えずに、第2クリンパ72を弱圧着部51が形成できる弱圧着位置まで下降させる。
(端子金具付き電線の製造方法)
端子原板に圧着工程が行えるように曲げ加工を施す(図3参照)。
次に、図4に示すように、曲げ加工を施した端子金具30の電線接続部40に、被覆電線20の露出した芯線21の先端部を載置した状態で、端子金具30(の底板部43)をアンビル60上に位置決めする。
次に、操作部を操作して端子圧着装置を起動させると、一次圧着工程が開始される。
(一次圧着工程)
駆動部の動作により、図5に示すように、まず第1クリンパ71が初期位置から強圧着位置まで下降する(相対位置を変える)。
これにより、端子金具30のワイヤバレル片45,45が、第1クリンパ71のバレル摺接部75に摺接して芯線21を包み込むような形状に変形していき、ワイヤバレル片45,45が芯線21側に向きを変えると、凹部74,74がワイヤバレル片45,45を下方側に押圧して芯線21を押し潰す。
第1クリンパ71が強圧着位置に達すると、強圧着部51が形成される。
そして、二次圧着工程が開始される。
(二次圧着工程)
駆動部の動作により、図6に示すように、(第1クリンパ71は強圧着位置のまま)第2クリンパ72が初期位置から弱圧着位置まで下降する(相対位置を変える)。
これにより、端子金具30のワイヤバレル片45,45が、第2クリンパ72のバレル摺接部75に摺接して芯線21を包み込むような形状に変形していき、ワイヤバレル片45,45が芯線21側に向きを変えると、凹部74,74がワイヤバレル片45,45を下方側に押圧して芯線21を押し潰す。
第2クリンパ72が弱圧着位置に達すると、弱圧着部51が形成される。
なお、このときの第2クリンパ72の凹部74,74とアンビル60(第2クリンパ72と対応する真下の部分)の上面60Aとの間のギャップの広さは、第1クリンパ71の凹部74,74とアンビル60(第1クリンパ71と対応する真下の部分)の上面60Aとの間のギャップの広さよりも広くなっている。
これで二次圧着工程が終了し、第1クリンパ71及び第2クリンパ72が上昇して初期位置に戻る(図7)。
これにより、芯線接続部42の圧着が終了する。なお、詳しい説明は省略するが、インシュレーションバレル部41についても別のクリンパ等を用いて圧着することで端子金具付き電線の製造が終了する。
本実施形態では、以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、一次圧着工程では、第1クリンパ71(第1の上型)でワイヤバレル片45,45(バレル片)の前半分(一部)のみを芯線21(金属導体部)に圧着する。この一次圧着工程による圧着で芯線21が押し潰されると、ワイヤバレル片45,45のうち一次圧着工程によって圧着された部分の近傍について、押し潰される芯線21に引っ張られる方向の力を受ける。このとき芯線21の周囲に形成された絶縁性の皮膜も引っ張られて破られ、当該皮膜が形成されていない新生面が露出する。
そして、その後の二次圧着工程では、一次圧着工程によって圧着された部分の近傍を第2クリンパ72(第2の上型)で圧着する。
ここでは一次圧着工程によって圧着された部分の近傍、即ち、新生面の露出した部分を二次圧着工程により圧着することで、二次圧着工程で圧着された部分については、より金属間の抵抗が少なくなり、高い導電性を確保することができる。よって、二次圧着工程では、強い力で圧着しなくても良好な電気的接続状態を確保することができるから、ワイヤバレル片45,45の全体を一度で圧着して高い導電性を得る場合と比較して、強い力で圧着することによる端子金具の伸び等を抑制できる。
また、一次圧着工程によって生じる芯線21の圧縮率よりも、二次圧着工程によって生じる芯線21の圧縮率の方を高くすることで、二次圧着工程では端子金具の伸び等が抑制される。
さらに、本実施形態では、芯線21の先端側が強く圧着される強圧着部50となるから、万一、強圧着部50の部分(芯線21の先端部)が切断されたとしても、弱圧着部51の方(芯線21の先端部とは反対側)は接続されているため端子金具が切り離されず、電気的接続状態を確保することができる。
また、ワイヤバレル片45,45のうち、一次圧着工程により圧着する部分と、二次圧着工程により圧着する部分との間には、芯線21の軸方向と直交する方向の切れ目部46が形成されているから、一次圧着工程により圧着する部分と、二次圧着工程により圧着する部分とを切れ目部46で離すことができ、一次圧着工程による圧着に伴って二次圧着工程により圧着すべきワイヤバレル片45,45の部分が変形してしまうことを抑制することができる。
さらに、酸化膜や水酸化膜等の絶縁性の皮膜が形成されやすいアルミニウム合金を芯線21に用いることにより、より効果的に良好な電気的接続状態を確保することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、端子圧着装置により2種類のクリンパを用いることで時間を前後させて(2段階に)圧着することとしたが、3種類以上のクリンパを用いて(3段階以上に)時間を前後させて圧着するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、上型として第1クリンパ71及び第2クリンパ72の2種類のクリンパにより圧着の強さを異ならせる構成としたが、これに限られない。例えば、下型としてのアンビルの上面形状を変えたり(圧着の強さに応じて上面位置の異なるアンビルを用いたり)、上面位置の異なる2種類のアンビルを用いて圧着の強さを異ならせる構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、第1クリンパ71及び第2クリンパ72として同形状のものを用いたが、これに限られない。例えば、圧着の強さに応じて異なる形状のバレル摺接部や凹部74,74を有するクリンパを用いてもよい。また、第1クリンパ71及び第2クリンパ72は隣接させることとしたが、間隔を空けて配置してもよい。
(4)上記実施形態の端子金具は、電線接続部40と端子接続部31とが並んで配されていたものであったが、これに限られず、端子接続部31を有さない端子金具でもよい。例えば、図8に示すように、2本の被覆電線81,82の芯線81A,82Aを接続するに際して一本の被覆電線81の端末部にて絶縁被覆を剥ぎ取り芯線81Aを露出させ、もう一本の被覆電線82については、中間部にて絶縁被覆を剥ぎ取り芯線82Aを露出させ、これら露出させた2本の芯線81A,82Aの一本ずつを一対のワイヤバレル片83,84のうちの片方ずつでかしめるいわゆる中間スプライス構造の端子金具としてもよい。さらに、他の中間スプライス構造として、図示はしないが、共に2本の被覆電線の中間部にて芯線を露出させ、露出させた中間部同士を一対のワイヤバレル片のうちの片方ずつでかしめるものでもよい。
実施形態1の端子金具付き電線の側面図 電線接続部の部分の展開形状を表す図 圧着前のクリンパとアンビルを後方から見た図 圧着前のクリンパとアンビルの側面図 第1クリンパを強圧着位置まで降下させた状態を表す図 第2クリンパを弱圧着位置まで降下させた状態を表す図 圧着が終了した状態の図 中間スプライス構造の端子金具付き電線の上面図
符号の説明
10…端子金具付き電線
20…被覆電線
21…芯線
30…端子金具
40…電線接続部
41…電線支持部
43…底板部
45…ワイヤバレル片(バレル片)
50…強圧着部
51…弱圧着部
60…アンビル(下型)
60A…受け面部
70…クリンパ(上型)
71…第1クリンパ(第1上型)
72…第2クリンパ(第2上型)
74,74…凹部

Claims (8)

  1. 底板部の側縁からバレル片を立ち上げてなる端子金具の前記底板部に電線の金属導体部を載置し、この金属導体部を前記バレル片によって包み込むように圧着する端子金具付き電線の製造方法であって、
    前記バレル片の一部のみを前記金属導体部に圧着させる一次圧着工程と、前記バレル片のうち前記一次圧着工程によって圧着された部分の近傍を前記金属導体部に圧着させる二次圧着工程と、を有することを特徴とする端子金具付き電線の製造方法。
  2. 前記一次圧着工程によって生じる金属導体部の圧縮率よりも、前記二次圧着工程によって生じる金属導体部の圧縮率の方が高いことを特徴とする請求項1記載の端子金具付き電線の製造方法。
  3. 前記一次圧着工程は、前記二次圧着工程よりも前記金属導体部の先端側を圧着することを特徴とする請求項2記載の端子金具付き電線の製造方法。
  4. 前記バレル片のうち、前記一次圧着工程により圧着する部分と、前記二次圧着工程により圧着する部分との間には、前記金属導体部の軸方向と直交する方向の切れ目部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子金具付き電線の製造方法。
  5. 前記金属導体部はアルミニウム又はアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の端子金具付き電線の製造方法。
  6. 底板部の側縁から立ち上げた一対のバレル片を有する端子金具の前記底板部を受ける下型と、前記底板部に電線の金属導体部を載置した状態で前記下型との相対位置を変えることにより前記バレル片が前記金属導体部を包み込むように圧着させる上型と、を有する端子圧着装置であって、
    前記バレル片の一部のみを前記金属導体部に圧着させる第1の上型と、
    前記バレル片のうち前記一次圧着工程によって圧着された部分の近傍を前記金属導体部に圧着させる第2の上型と、を有する端子圧着装置。
  7. 前記第2の上型は、前記第1の上型よりも、圧着時における前記下型の対応する部分との間のギャップが広い形状であることを特徴とする請求項6記載の端子圧着装置。
  8. 前記第1の上型は、前記第2の上型よりも前記金属導体部の先端側に配されていることを特徴とする請求項7記載の端子圧着装置。
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