JP2009245555A - 磁気転写用マスター担体の製造方法、磁気転写用マスター担体、磁気転写方法、及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁気転写用マスター担体の製造方法、磁気転写用マスター担体、磁気転写方法、及び磁気記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】磁性凸部の形成に必要なレジストパターンが容易に得られ、製造時間、製造コスト等が抑制された磁気転写用マスター担体の製造方法等の提供。
【解決手段】本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法は、基材と、基材上に積層される磁性層とを有する積層物の該磁性層の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、他の基材と、該他の基材の表面を掘り下げてなり、磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して配設される凹部とを備えるモールドの該凹部を、インプリントレジスト層に押し当てて、磁性層の表面に該凹部の形状に沿ったレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、前記モールドをインプリントレジスト層から取り除き、レジストパターンが形成されていない箇所の磁性層を、表面よりエッチングによって掘り下げ、基材の表面に磁性凸部を形成する磁性凸部形成工程とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気記録媒体に情報を磁気転写する磁気転写用マスター担体の製造方法、該製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体、該磁気転写方法を用いた磁気転写方法、及び該磁気転写方法によって製造された磁気記録媒体に関する。
磁気記録媒体には、トラッキングサーボを行なうためのサーボ情報が、いわゆるプリフォーマットとして記録されている。
該サーボ情報は、例えば、マスター担体を用いて磁気記録媒体に記録される。この種のマスター担体は、該サーボ情報のパターンに対応させて配設されるパターン状の磁性部を備える。このマスター担体の磁性部を磁気記録媒体に密着させた状態で、記録用磁界が印加されると、該磁性部のパターンに基づいて、該磁気記録媒体が磁化され、該磁気記録媒体にサーボ情報が一括して記録される。
この種のマスター担体としては、特許文献1に示されるように、表面に凸部を有し、該凸部の先端面に磁性層を有するものがある。このマスター担体は、凸部の先端面の磁性層と、磁気記録媒体との密着性がよく、磁気転写性能が良い等の理由により、多用されている。
また、特許文献2に示されるように、磁性層自身が凸部形状を有するマスター担体も提案されている。磁性層自身が凸部形状からなるマスター担体は、隣り合う凸部形状の磁性層の間に、不要な磁性層がない、下地層を形成し易い等の利点があり、好ましい。
この特許文献2に示されるマスター担体の製造方法では、ガラス等からなる基板上に形成された磁性層に、フォトレジストを塗布して、フォトレジスト層を形成し、そのフォトレジスト層に対して、フォトマスクを用いて、露光・現像することにより、レジストパターンを形成している。この製造方法は、フォトレジスト層に、電子線を照射して直接描画する電子線描画法と比べて、製造時間が大幅に短縮される。該電子線描画法によって、レジストパターンを形成すると、2.5インチ(或いは3.5インチ)サイズのパターニングに、通常、数日を費やすことになる。
しかしながら、このように、フォトマスクを用いた露光により、レジストパターンを形成する方法は、電子線描画法と比べて、パターニング精度が低下し、問題となる。
また、磁気記録媒体に記録される情報がサーボ情報の場合、該サーボ情報は磁気記録媒体の全面に記録される必要があり、かつ、すべて異なったパターンで形成する必要がある。そのため、特許文献2に示されるようなフォトマスクを用いる方法は、サーボ情報の記録には、適用できないという問題がある。
また、特許文献1に示されるマスター担体は、基材部分が、表面に凹凸を有する原盤を母型として、電鋳により製造される。このような、原盤を母型とする製造方法は、量産性に優れる。
しかしながら、該マスター担体は、基材の一部として予め形成された凸部の表面に、スパッタリング法等によって磁性層が形成されるため、該磁性層を厚く形成すると、該凸部の線幅が太くなる等、加工精度が悪くなることがあり、問題となっている。
以上の事情等により、加工精度が良く、簡便に、サーボ情報等を磁気転写可能な磁気転写用マスター担体を製造できる方法が望まれている。
特開2001−256644号公報 特開2000−195048号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、加工精度が良く、製造時間及び製造コスト等が抑えられた磁気転写用マスター担体の製造方法、該磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体、該磁気転写用マスター担体を用いた磁気転写方法、及び該磁気転写方法を用いて作製された磁気記録媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 基材と、磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して前記基材の表面に配設され、磁性材料からなる磁性凸部と、を備え、磁界が印加されると、前記磁性凸部が磁束を吸収して、磁界のパターンを形成する磁気転写用マスター担体の製造方法であって、
前記基材と、該基材上に積層される磁性層と、を有する積層物の該磁性層の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
他の基材と、該他の基材の表面を掘り下げてなり、前記情報のパターンに対応して配設される凹部と、を備えるモールドの該凹部を、前記インプリントレジスト層に押し当てて、前記磁性層の表面に、該凹部の形状に沿ったレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
前記モールドを前記インプリントレジスト層から取り除き、前記レジストパターンが形成されていない箇所の前記磁性層を、表面よりエッチングによって掘り下げ、前記基材の表面に、前記磁性凸部を形成する磁性凸部形成工程と、を有することを特徴とする磁気転写用マスター担体の製造方法である。
該<1>に係る磁気転写用マスター担体の製造方法において、前記積層物の磁性層の表面に形成されたインプリント層に、前記モールドの凹部が押し当てられると、該磁性層の表面にレジストパターンが形成される。
<2> 積層物が、基材と磁性層との間に、下地層を有する前記<1>に記載の磁気転写用マスター担体の製造方法である。
<3> 磁性層が、垂直磁気異方性を有する前記<1>又は<2>に記載の磁気転写用マスター担体の製造方法である。
<4> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体であって、
基材と、
磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して前記基材の表面に配設され、磁性材料からなる磁性凸部と、を備え、
磁界が印加されると、前記磁性凸部が磁束を吸収して、磁界のパターンを形成する磁気転写用マスター担体である。
<5> 磁界を印加して、垂直磁気記録媒体を初期磁化する初期磁化工程と、初期磁化された垂直磁気記録媒体に、請求項4に記載の磁気転写用マスター担体を密着させる密着工程と、該垂直磁気記録媒体と該磁気転写用マスター担体とを密着させた状態で、初期磁化工程において印加した磁界と逆向きの磁界を印加して、該垂直磁気記録媒体に情報を記録する磁気転写工程と、を有することを特徴とする磁気転写方法である。
<6> 前記<5>に記載の磁気転写方法を用いて作製されたことを特徴とする磁気記録媒体である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、加工精度が良く、製造時間及び製造コスト等が抑えられた磁気転写用マスター担体の製造方法、該磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体、該磁気転写用マスター担体を用いた磁気転写方法、及び該磁気転写方法を用いて作製された磁気記録媒体を提供することを目的とする。
先ず、図1及び図2を用いて、本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造される磁気転写用マスター担体について説明する。
〔磁気転写用マスター担体〕
図1は、磁気転写用マスター担体20の部分断面の概略を示す説明図である。図2は、磁気転写用マスター担体20の上面図である。図1に示されるように、前記磁気転写用マスター担体20は、基材200と、磁性凸部40とを備える。
前記基材200の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択されるが、例えば、ガラス、ポリカーボネート等の合成樹脂、ニッケル、アルミニウム等の金属、シリコン、カーボン等の公知の材料が用いられる。
前記基材200の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。例えば、図2において示される磁気転写用マスター担体20は、円盤状である。
前記基材200の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。該基材200の厚みとしては、例えば、0.05mm〜1mmが好ましく、0.1mm〜0.5mmがより好ましい。
なお、特に基材200がNiからなる場合、0.1mm〜0.3mmが好ましい。
前記磁性凸部40は、前記基材200の表面に、磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して配設される。該磁性凸部40は、該基材200の表面に、複数個配設されている。該磁性凸部40の間には、凹部204がある。該凹部204の底面(基材200の表面)には、磁性部が形成されていない。
前記磁気記録媒体に記録すべき情報としては、例えば、サーボ信号、アドレス情報信号等のトラッキングサーボ技術用のサーボ情報がある。図2に示されるように、該磁性凸部40は、前記基材200の表面において、該記録すべき情報からなるパターンに対応した、放射状のパターン52を成している。
前記磁性凸部40は、後述するように、基材200上に磁性層を積層した積層物から製造される。該積層物の磁性層から、エッチングにより、不要な磁性層部分を除去することによって該磁性凸部40が製造される。
前記磁性凸部40の磁性材料としては、例えば、Co、CoPtCr、CoCr、CoPtCrTa、CoPtCrNbTa、CoCrB、CoNi、Fe、FeCo、FePt、FeNi、CoNb、FeSiAl、FeTaN等が挙げられる。
なお、垂直磁気記録媒体に情報を記録するための磁気転写用マスター担体の場合、該磁性凸部40の材料としては、Fe、Co及びNiのうち少なくとも1つの強磁性金属と、Cr、Pt、Ru、Pd、Si、Ti、B、Ta及びOのうち少なくとも1つの非磁性物質と、から構成される合金、或いは化合物が用いられる。
この場合の該磁性凸部40は、磁気記録媒体の記録面に対し、垂直な方向に、磁気異方性(垂直磁気異方性)を有する。
前記磁性凸部40の厚み(高さ)としては、10nm〜200nmが好ましく、20nm〜150nmがより好ましく、40nm〜100nmが更に好ましい。
該磁性凸部40の厚み(高さ)が10nm未満であると、磁性凸部に十分な量の磁束を集めることができないことがあり、200nmを超えると、磁性凸部の残留磁化の影響が大きくなり、良好な転写が行えなくなることがある。また、一般に、磁性凸部40の厚みが厚くなるほど、コストが高くなるため、上記40nm〜100nmの範囲が好ましい。
前記磁性凸部40には、その他、必要に応じて、下地層、保護層、潤滑剤層等が形成されてもよい。
前記下地層(図示せず)は、前記磁性凸部40の下(該磁性凸部40と基材20おとの間)に形成される。該下地層の材料としては、Pt、Ru、Pd、Co、Cr、Ni、W、Ta、Al、P、Si、Tiのうち、少なくとも1つを含有する金属、合金、或いは化合物が挙げられる。該下地層の材料としては、Pt、Ru等の白金属の金属、合金が好ましい。該下地層は、単層でもよく、多層でもよい。該下地層の厚みは、1nm〜30nmの範囲が好ましく、3nm〜10nmの範囲が更に好ましい。
前記保護層(図示せず)は、前記磁性凸部40の上に、形成される。該保護層は、例えば、ダイヤモンドライクカーボン等からなる。該保護層の厚みは、通常、10nm以下である。更に、該保護層の上に、PFPE等のフッ素系潤滑剤等からなる潤滑層剤層(図示せず)を形成してもよい。
〔磁気転写用マスター担体の製造方法〕
本実施形態に係る磁気転写用マスター担体の製造方法は、インプリントレジスト層形成工程、レジストパターン形成工程、及び磁性凸部形成工程を有する。図3は、磁気転写用マスター担体の製造方法を示す説明図である。以下、図3を参照しつつ、該磁気転写用マスター担体の製造方法を説明する。
(インプリントレジスト層形成工程)
前記インプリントレジスト層形成工程は、基材200と、基材200上に積層される磁性層4と、を有する積層物5(図3(a)参照)の該磁性層4の表面に、インプリントレジスト層39(図3(b)参照)を形成する工程である。
前記インプリントレジスト層39の材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び光硬化性樹脂のうち、少なくともいずれか1つが用いられる。
該インプリントレジスト層39は、前記材料等を所定の溶剤に溶解してなるインプリントレジスト組成物液を、前記基材200の表面に、スピンコート法等の公知の塗布方法により、塗布することによって形成される。
該インプリントレジスト層の厚みは、後述するモールドの凹部の深さ等に応じて、適宜選択され、通常、10nm〜100nmが好ましい。
前記積層物5における、基材200上の磁性層4は、スパッタリング法等の公知の手法を用いて形成される。該磁性層4の厚みは、磁性凸部40の高さに応じて、適宜、選択される。
なお、他の実施形態においては、下地層を備えた磁性凸部40を形成する場合がある。その場合の積層物5としては、基材200と、磁性層4との間に下地層が形成されたものが用いられる。
また、他の実施形態においては、磁性層4の上に、マスク層としてハードマスクが形成されてもよい。該マスク層は、磁性層4に対するエッチング方法に応じて、適宜、選択される。該マスク層の材料としては、C、Cr、W、Ta、Si及びTiのうち、少なくとも1つを含有する金属、合金、或いは化合物が挙げられる。該マスク層は、CVD、スパッタリング等の公知の方法を用いて形成される。該マスク層の厚みは、形成する磁性凸部40の高さ、インプリントレジスト層39の厚みに応じて、適宜、選択される。
(レジストパターン形成工程)
前記レジストパターン形成工程は、他の基材と、該他の基材の表面を掘り下げてなり、磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して配設される凹部35と、を備えるモールド36の該凹部35を、前記インプリントレジスト層39に押し当てて、前記磁性層4の表面に、該凹部35の形状に沿ったレジストパターン6を形成する工程である(図3(c)参照)。
前記モールド36は、インプリントレジスト層39にレジストパターン6を形成するためのものである。該モールド36は、上記の通り、他の基材と、該他の基材の表面を掘り下げてなり、前記情報のパターンに対応して配設される凹部35とを備える。図4は、モールド36の製造方法を示す説明図である。ここで、図4を用いて、モールド36の製造方法を説明する。
図4(f)に示されるように、先ず、モールド36を製造するための基材30(他の基材)を用意する。
該基材30の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択され、例えば、PET、PEN、ポリカーボネート、低融点フッ素樹脂、PMMA、シリコン、石英等が挙げられる。
なお、前記インプリントレジスト層形成工程において、インプリントレジスト層39の材料として光硬化性樹脂を用いる場合、該基材30の材料として、光透過性を有する材料を選択する必要がある。
次いで、図4(g)に示されるように、前記基材30の表面に、スピンコート法等の公知の塗布方法により、電子線レジスト液を塗布し、電子線レジスト層32を形成する。その後、該電子線レジスト層32を、ベーキング処理(プレベーク)する。
次いで、図4(h)に示されるように、該電子線レジスト層32を、高精度な回転ステージ、又はX−Yステージを備える電子ビーム露光装置(図示せず)を用いて、露光する。図示されない該露光装置のステージ上に、前記電子線レジスト層32が形成された基材30をセットし、該基材30を回転させながら、該電子線レジスト層32に対し、サーボ信号に対応させて変調した電子ビームを照射し、該電子線レジスト層32に、サーボ信号に対応させた描画パターンを形成する。図4(h)において符号33で示され部分が、露光部分である。
次いで、図4(i)に示されるように、該レジスト層32を現像処理し、露光部分33を除去すると、パターン状のレジスト層32が前記基材30上に現れる。現像処理後、該パターン状のレジスト層32と、該基材30との密着力を高めるためのベーキング処理(ポストベーク)を行なう。
次いで、図4(j)に示されるように、該レジスト層32をマスクとして用いて、該基材30をエッチングする。このエッチングにより、該レジスト層32の開口部34から露出する基材30を、表面より掘り下げて、凹部35を形成する。該エッチングとしては、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングが好ましい。
次いで、図4(k)に示されるように、必要に応じて、該基材30の表面に残存する前記レジスト層32をアッシング等により除去する。なお、該レジスト層32は、剥離液を用いて除去してもよい。
このように、該レジスト層32が除去されると、磁気転写用マスター担体の製造方法に用いられる、モールド36が得られる。
再び、図3に戻る。図3(c)に示されるように、該モールド36の凹部35を、前記積層物5の磁性層4の表面に形成されたインプリントレジスト層39に、押し当てる。該インプリントレジスト層39に該モールド36の凹部35が押し当てられると、該凹部35内にインプリントレジスト層39が充填され、該凹部35の形状に沿って、該インプリント層39からなるレジストパターン6が形成される。
該インプリントレジスト層39が、光硬化性樹脂からなる場合、外部より光が、光透過性を有するモールド36越しに、該インプリントレジスト層39に照射され、該インプリントレジスト層39が硬化される。
また、該インプリントレジスト層39が、熱硬化性樹脂からなる場合、モールド36が押し当てられたままの状態で、該インプリントレジスト層39が加熱され、硬化される。
また、該インプリントレジスト層39が、熱可塑性樹脂からなる場合、モールド36が押し当てられた際、該インプリントレジスト層39は軟化しており、温度が高くなっている。そのため、該インプリントレジスト層39は、モールド36が押し当てられたままの状態で、冷却され、硬化される。
(磁性凸部形成工程)
前記磁性凸部形成工程は、前記モールド36を前記インプリントレジスト層39から取り除き、前記レジストパターン6が形成されていない箇所の前記磁性層4を、表面よりエッチングによって掘り下げ、前記基材200の表面に、前記磁性凸部40を形成する工程である(図3(d)参照)。
図3(d)に示されるように、前記積層物5上のインプリントレジスト層39から、モールド36を取り除き、前記レジストパターン6が形成されていない箇所の前記磁性層4を、表面よりエッチングによって掘り下げる。該エッチングとしては、例えば、Arイオンビームエッチングが採用される。該エッチングにより、前記基材200が露出するまで、前記磁性層4を掘り下げ、該磁性層4の不要な部分を除去する。不要な部分が除去されると、前記基材200の表面に、磁性凸部40が形成される。
その後、必要に応じて、該磁性凸部40の表面に残存するレジストパターン6をアッシング等により除去する(除去工程、図3(e)参照)。以上のようにして、磁気転写用マスター担体20が得られる。
なお、必要に応じて、該磁気転写用マスター担体20を洗浄しても良いし、該磁性凸部40の表面に、スパッタリング法等の公知の手法を用いて、保護層等を適宜、形成してもよい。
本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法によれば、モールド36を用いることによって、積層物5の磁性層4の表面に形成されたインプリントレジスト層39に、容易にレジストパターン6を形成できる。
また、本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法によれば、磁気凸部40の厚み(高さ)を自由に設定できる。そのため、例えば、該磁気凸部40を厚くしても、該磁性凸部40の形状が損なわれることなく、磁気転写用マスター担体を製造できる。
また、本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法によれば、磁性凸部40と、磁性凸部40との間に、不要な磁性部を残存させることなく、磁気転写用マスター担体を製造できる。この製造方法によれば、設計通りに、記録すべき情報に対応させて、該磁性凸部40を基材200の表面に配設し易い。
また、本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法によれば、下地層を有する磁性凸部40を容易に製造できる。該下地層は、該磁性凸部40内の結晶の配向を制御できる。そのため、本発明の磁気転写用マスター担体の製造方法は、磁気記録媒体の記録面に対し、垂直方向に、磁気異方性を持った磁性凸部40を有する磁気転写用マスター担体の製造方法として、特に好ましい。
〔磁気転写方法〕
ここで、前記磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体を用いて、磁気記録媒体(垂直磁気記録媒体)に情報を記録する(磁気転写する)方法を説明する。
図5は、磁気転写方法の概略を示す説明図である。該磁気転写方法は、初期化工程、密着工程、及び磁気転写工程を有する。
<初期磁化工程>
前記初期化工程は、垂直磁気記録媒体10(スレーブディスク)に対し直流磁界(Hi)を印加して、該垂直磁気記録媒体10を初期磁化する工程である。
図5(a)に示されるように、該初期磁化工程において、垂直磁気記録媒体10に対し、直流磁界(Hi)が印加される。該直流磁界(初期化磁界)(Hi)は、垂直磁気記録媒体10の表面(記録面)に対し、垂直に印加される。該直流磁界(Hi)は、所定の磁界印加手段(不図示)により、印加される。該直流磁界(Hi)の強さは、垂直磁気記録媒体10の保磁力Hc以上に設定される。
図6は、初期磁化後の垂直磁気記録媒体の磁性層の磁化方向を示す説明図である。図6に示されるように、初期磁化後の垂直磁気記録媒体10の磁性層は、該垂直磁気記録媒体10のディスク面と垂直な一方向に、初期磁化される。なお、図6における符号Piで示される矢印は、該磁性層の磁化方向を表す。
<密着工程>
前記密着工程は、初期磁化後の垂直磁気記録媒体10に該磁気転写用マスター担体(
マスターディスク)20を密着させる工程である。
図5(b)に示されるように、初期磁化後の垂直磁気記録媒体10と、磁気転写用マスター担体20と重ね合わせ、密着させる。
該密着工程では、該磁気転写用マスター担体20の表面の磁性凸部40と、該垂直磁気記録媒体10とが密着する。該磁気転写用マスター担体20は、所定の押圧力で、該垂直磁気記録媒体10に密着する。
なお、必要に応じて、磁気転写用マスター担体20を垂直磁気記録媒体10に密着させる前に、該垂直磁気記録媒体10に、グライドヘッド、研磨体等によって表面の微小突起又は付着粉塵埃を除去するクリーニング処理(バーニッシング等)を施してもよい。
該密着工程は、図5(b)に示されるように、本実施形態においては、垂直磁気記録媒体10の片面のみに磁気転写用マスター担体20を密着させているが、他の実施形態においては、両面に磁性層を有する垂直磁気記録媒体(スレーブディスク)に対し、両面から磁気転写用マスター担体20を密着させてもよい。
<磁気転写工程>
前記磁気転写工程は、互いに密着した垂直磁気記録媒体10及び磁気転写用マスター担体20に対し、前記初期磁界(Hi)と逆向きの磁界(Hd)である記録用磁界を印加することにより、該磁気転写用マスター担体20に基づいた情報を、該垂直磁気記録媒体10に記録する工程である。
図5(c)に示されるように、互いに密着した垂直磁気記録媒体10及び磁気転写用マスター担体20に対し、所定の磁界印加手段(不図示)により、該初期磁界(Hi)と逆向きの磁界(Hd)を発生させる。
図7は、磁気転写工程における垂直磁気記録媒体10及び磁気転写用マスター担体20の断面の様子を示す説明図である。図7に示されるように、垂直磁気記録媒体10及び磁気転写用マスター担体20を密着させた状態で、記録用磁界(Hd)を印加すると、該磁界(Hd)により生じた磁束Gは、磁気転写用マスター担体20に進入し、磁気転写用マスター担体20の有する磁性凸部40に吸収される。
その結果、磁気転写用マスター担体20の磁性凸部40において、磁界が強くなる。これに対し、磁気転写用マスター担体20の磁性凸部40の間に形成される隙間(凹部204)の磁界は、該磁性凸部40の磁界よりも弱くなる。このようにして、垂直磁気記録媒体10に記録すべき情報に対応した磁界のパターンが形成される。
その結果、磁性凸部40に対応する箇所では、垂直磁気記録媒体10の磁性層の磁化の向きが反転し、情報が記録される、なお、凹部204に対応する箇所では、磁性層の磁化の向きは変化しない。
図8は、磁気転写工程後の垂直磁気記録媒体の磁性層の磁化方向を示す説明図である。図8において示されるように、垂直磁気記録媒体10の磁性層には、サーボ信号等の情報が、初期磁化Piの反対向きの磁化となって記録磁化Pdとして記録される。
前記記録用磁界(Hd)は、目的に応じて適宜選択されるが、一般に、垂直磁気記録媒体10の磁性層16の保磁力(Hc)の40〜130%の強度の磁界が好ましく、50〜120%が更に好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下に示される実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
〔磁気転写用マスター担体〕
(モールドの作製)
8インチのSiウェハ(基材30)上に、電子線レジストをスピンコート法により、100nmの厚みで塗布した。塗布後、該基材30上の該レジストに対し、回転式電子線露光装置を用いて、サーボ情報等に対応させて変調した電子ビームを照射し、該レジストを露光した。その後、該レジストを現像し、未露光部分を除去して、該基材30上に該レジストのパターンを形成した。
次いで、パターン状の該レジストをマスクとして用い、該基材30に対して反応性エッチング処理を行い、該レジストでマスクされていない箇所を掘り下げて、凹部35を形成した。該エッチング処理後、該基材30上に残存するレジストを溶剤で洗浄し、除去した。その後、該基材30を乾燥して、磁気転写用マスター担体を作製するためのモールド36を得た。
(磁気転写用マスター担体の作製)
<磁性層形成工程>
(シリコン)基材200の表面に、Ta、及びRuからなる下地層をスパッタリング法により、Ta、Ruの順に形成した(Ta膜:10nm、Ru膜:10nm)。該下地層を形成した際のスパッタリングの条件は、以下の通りである。
<Ta膜>
ターゲット材料:Ta
ターゲット−基材間の距離:200mm
圧力:0.5Pa
DCパワー:350W
<Ru膜>
ターゲット材料:Ru
ターゲット−基材間の距離:200mm
圧力:0.3Pa
DCパワー:300W
その後、該下地層の表面に、CoPtからなる磁性層4をスパッタリング法により、形成した(膜厚:40nm)。該磁性層4を形成した際のスパッタリングの条件は、以下の通りである。
ターゲット材料:Co80Pt20
ターゲット−基材間の距離:200mm
圧力:0.1Pa
DCパワー:1000W
以上のようにして積層物5を得た。
<インプリントレジスト層形成工程>
得られた積層物5の磁性層4の表面に、スピンコート法により、インプリントレジスト組成物液(ノボラック系樹脂)を、厚みが25nmとなるように塗布し、インプリントレジスト層39を形成した。
<レジストパターン形成工程>
前記インプリントレジスト層39に、モールド36の凹部35を押し当てた。該モールド36の押圧力は3MPaであり、120℃に加熱した状態で10秒間、押し当て、その後、レジストを硬化させた。
<磁性凸部形成工程>
その後、インプリントレジスト層39からモールド36を取り外すと、積層体5の磁性層4の表面に、該インプリントレジスト層39からなるレジストパターン(高さ:100nm)が現れた。該レジストパターンに対してインプリント部(凹部)に残存したレジストを除去するために、ORIEを行なった。
該レジストパターンをマスクとして用い、以下に示す条件の下、該磁性層4をArイオンビームによりエッチングした。エッチングにより、基材200上に磁性凸部40が形成された。
エッチング後、磁性凸部40の表面に残存しているレジストパターンを、ORIEによって除去した。
その後、磁性凸部40が形成された基材200を洗浄し、乾燥して、磁気転写用マスター担体を得た。
〔垂直磁気記録媒体〕
2.5インチのガラス基板上に、以下に示す手順で各層を形成し、垂直磁気記録媒体を作製した。
作製した垂直磁気記録媒体は、軟磁性層、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁性層、保護層、及び潤滑剤層が順次形成されている。
なお、軟磁性層、第1の非磁性配向層、第2の非磁性配向層、磁性層、及び保護層は、スパッタリング法で形成し、潤滑剤層は、ディップ法で形成した。
(軟磁性層の形成)
前記軟磁性層として、CoZrNb膜を、100nmの厚みで形成した。
具体的には、前記ガラス基板を、CoZrNbターゲットと対向させて配置し、圧力が0.6PaとなるようにArガスを流入させ、DCパワー:1,500Wで放電して、成膜した。
(第1の非磁性配向層の形成)
前記第1の非磁性配向層として、Ti膜を、5nmの厚みで形成した。
具体的には、前記軟磁性層を形成した後のガラス基板を、Tiターゲットと対向させて配置し、圧力が0.5PaとなるようにArガスを流入させ、DCパワー:1,000Wで放電して、成膜した。
(第2の非磁性配向層の形成)
前記第2の非磁性配向層として、Ru膜を、6nmの厚みで形成した。
具体的には、前記第1の非磁性配向層を形成した後のガラス基板を、Ruターゲットと対向させて配置し、圧力が0.8PaとなるようにArガスを流入させ、DCパワー:900Wで放電して、成膜した。
(磁性層の形成)
前記磁性層として、CoCrPtO膜を、18nmの厚みで形成した。
具体的には、前記第2の非磁性配向層を形成した後のガラス基板を、CoCrPtOターゲットと対向させて配置し、圧力が14PaとなるようにOを0.06%含むArガスを流入させ、DCパワー:290Wで放電して、成膜した。
(保護層の形成)
前記保護層として、C膜を、4nmの厚みで形成した。
具体的には、前記磁性層を形成した後のガラス基板を、Cターゲットと対向させて配置し、圧力が0.5PaとなるようにArガスを流入させ、DCパワー:1,000Wで放電して、成膜した。
(潤滑剤層の形成)
前記潤滑剤層として、PFPE潤滑剤からなる層を、2nmの厚みで形成した。
前記垂直磁気記録媒体の保磁力は、334kA/m(4.2kOe)であった。
〔磁気転写〕
(初期磁化工程)
前記垂直磁気記録媒体10に直流磁界(Hi)を印加して、該垂直磁気記録媒体の初期磁化を行なった。印加した磁界の強度は、10kOeであった。
(密着工程)
初期磁化後の垂直磁気記録媒体に対し、前記磁気転写用マスター担体を、9kg/cmの圧力で密着させた。
(磁気転写工程)
前記垂直磁気記録媒体と、前記磁気転写用マスター担体とを密着させた状態で、記録磁界を印加した。該記録磁界の強度は、3.4kOeである。
その後、該記録磁界の印加を停止し、該磁気転写用マスター担体を、該垂直磁気記録媒体から分離した。
以上のようにして作製した磁気転写用マスター担体について、以下に示す評価を行った。
〔評価1:磁性凸部加工精度〕
磁性凸部パターンに対して、AFM(日本ビーコ社製 Dimension5000)を用い、磁性凸部幅の均一性を評価した。評価範囲を1μm角として凹凸形状のデータを取得した。磁性凸部のパターン高さの80%位置における凸部幅と、凸部形状側面部の寸法バラツキを標準偏差にて評価した。評価位置は、半径15mmにおいて、ほぼ等間隔で16箇所の測定を行った。結果は表1に示した。
〔評価2:サーボ信号品位〕
前記磁気転写用マスター担体を用いて前記磁気記録媒体に磁気転写を行い、記録されたサーボ信号の品位を評価した。サーボ信号品位の評価としては、プリアンブル部のTAA(Track Average Amplitude)再生出力を、半径15mm位置の全セクタに対して検出し、そのSNRを算出した。評価装置には、協同電子社製 LS−90を用い、リード幅120nm、ライト幅200nmのGMRヘッドを使用した。結果は表1に示した。
〔比較例1〕
(磁気転写用マスター担体)
<原盤の作製>
8インチの円板状のSi基板上に、電子線レジストをスピンコート法により、100nmの厚みで塗布した。塗布後、該Si基板上の該レジストに対し、回転式電子線露光装置を用いて、サーボ情報等に対応させて変調したビームを照射し、該レジストを露光した。その後、該レジストを現像し、未露光部分を除去して、該基材上に該レジストのパターンを形成した。
次いで、パターン状の該レジストをマスクとして用い、該Si基板に対して反応性エッチング処理を行い、該レジストでマスクされていない箇所を掘り下げて、凹部を形成した。該エッチング処理後、該Si基板上に残存するレジストを溶剤で洗浄し、除去した。その後、該基板を乾燥して、磁気転写用マスター担体を作製するための原盤とした。
前記原盤の表面の凹凸パターンに、先ず、Ni薄膜をスパッタリング法により形成し、その後、該原盤を母型として、Niメッキ(電鋳)を行い、Ni層を形成した。その後、該Ni層を、該母型から引き剥がし、該Ni層を洗浄したものをNi基板とした。該Ni基板は、表面に凹凸を有する。
その後、前記Ni基板の表面の凸部の先端面に、Ta(5nm)、Ru(5nm)、Co80Pt20(40nm)を、この順にスパッタリング法により成膜して、比較例1の磁気転写用マスター担体を得た。
この比較例1の磁気転写用マスター担体についても、前記実施例1と同様にして、評価1及び評価2を行なった。その結果は、表1に示した。
表1に示されるように、実施例1の磁気転写用モールド構造体の凸部の加工精度(13nm)と、比較例1の磁気転写用モールド構造体の凸部の加工精度(11nm)は同等である。それにもかかわらず、実施例1の磁気転写用モールド構造体のサーボ信号品位は、比較例1よりも高く、良好な結果となっていることが確かめられた。これは、比較例1では、凹凸パターン形成後に磁性層を成膜するため、磁性層成膜後の凸部の線幅が太くなっていること、及び凹部にも磁性層が存在していこと、が影響していると考えられる。
図1は、磁気転写用マスター担体の部分断面の概略を示す説明図である。 図2は、磁気転写用マスター担体の上面の説明図である。 図3は、磁気転写用マスター担体の製造方法を示す説明図である。 図4は、モールドの製造方法を示す説明図である。 図5は、磁気転写方法の概略を示す説明図である。 図6は、初期磁化後の垂直磁気記録媒体の磁性層の磁化方向を示す説明図である。 図7は、磁気転写工程における垂直磁気記録媒体及び磁気転写用マスター担体の断面の様子を示す説明図である。 図8は、磁気転写工程後の垂直磁気記録媒体の磁性層の磁化方向を示す説明図である。
符号の説明
20 磁気転写用マスター担体
200 基材
40 磁性凸部
204 磁気転写用マスター担体の凹部
5 積層物
4 磁性層
39 インプリントレジスト層
6 レジストパターン
35 モールドの凹部
36 モールド
10 磁気記録媒体(垂直磁気記録媒体)

Claims (6)

  1. 基材と、磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して前記基材の表面に配設され、磁性材料からなる磁性凸部と、を備え、磁界が印加されると、前記磁性凸部が磁束を吸収して、磁界のパターンを形成する磁気転写用マスター担体の製造方法であって、
    前記基材と、該基材上に積層される磁性層と、を有する積層物の該磁性層の表面に、インプリントレジスト層を形成するインプリントレジスト層形成工程と、
    他の基材と、該他の基材の表面を掘り下げてなり、前記情報のパターンに対応して配設される凹部と、を備えるモールドの該凹部を、前記インプリントレジスト層に押し当てて、前記磁性層の表面に、該凹部の形状に沿ったレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記モールドを前記インプリントレジスト層から取り除き、前記レジストパターンが形成されていない箇所の前記磁性層を、表面よりエッチングによって掘り下げ、前記基材の表面に、前記磁性凸部を形成する磁性凸部形成工程と、を有することを特徴とする磁気転写用マスター担体の製造方法。
  2. 積層物が、基材と磁性層との間に、下地層を有する請求項1に記載の磁気転写用マスター担体の製造方法。
  3. 磁性層が、垂直磁気異方性を有する請求項1又は2に記載の磁気転写用マスター担体の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の磁気転写用マスター担体の製造方法によって製造された磁気転写用マスター担体であって、
    基材と、
    磁気記録媒体に記録すべき情報のパターンに対応して前記基材の表面に配設され、磁性材料からなる磁性凸部と、を備え、
    磁界が印加されると、前記磁性凸部が磁束を吸収して、磁界のパターンを形成する磁気転写用マスター担体。
  5. 磁界を印加して、垂直磁気記録媒体を初期磁化する初期磁化工程と、
    初期磁化された垂直磁気記録媒体に、請求項4に記載の磁気転写用マスター担体を密着させる密着工程と、
    該垂直磁気記録媒体と該磁気転写用マスター担体とを密着させた状態で、初期磁化工程において印加した磁界と逆向きの磁界を印加して、該垂直磁気記録媒体に情報を記録する磁気転写工程と、を有することを特徴とする磁気転写方法。
  6. 請求項5に記載の磁気転写方法を用いて作製されたことを特徴とする磁気記録媒体。
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