JP2009245102A - 熱煙複合型火災感知器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】熱煙複合型火災感知器100は、本体ベース10と、プリント基板1と、感熱素子2と、暗箱3と、プリント基板1に設置された表示灯4と、保護カバー30と、表示灯4の発する光を保護カバー30の外部に案内する棒状のライトガイド5と、を有し、ライトガイド5は、保護カバー30に形成されたライトガイド貫通孔35を貫通して設置されると共に、その一方の端面が表示灯4に対峙し、その他方の端面が暗箱3の突出高さと略同等またはそれ以上の高さで保護カバー30の外部に突出し、さらに、ライトガイド5は、暗箱3を挟んで感熱素子2と対向配置されている。
【選択図】図5
Description
さらに、プリント基板は、暗室が突出するための開口部およびサーミスタが貫通する貫通孔が形成された保護カバー内に収納され、暗室およびサーミスタの保護カバーから突出する範囲は、保護具によってプロテクトされている(例えば、特許文献1参照)。
一方、表示灯をプリント基板から嵩上げして(離して)保護カバーに形成した貫通孔から、その一部を突出するようにしたとしても、保護カバーから突出する暗室によって遮られ、視認可能な方向が限定されるため、利便性に欠けるという問題があった。
(ii)また、ライトガイドの他方の端面が、保護カバーを構成するカバー天面部と略同一面に位置しているから、表示灯の発光を全方向から視認することができる。また、ライトガイドがカバー天面部の高さと略同一高さであるため、カバー周面部の上面に沿って流れてきた空気は、ライトガイドによって邪魔されることがなく、そのままカバー天面部の上面に沿って流れて、暗箱を挟んで対向する感熱素子にまで確実に流れるから、感熱素子による熱気流の捕捉に影響を与えない。
以下、本発明の実施の形態に係る熱煙複合型火災感知器を図面を参照しながら説明する。なお、各図において同じ部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1〜図9は本発明の実施の形態に係る熱煙複合型火災感知器を説明するものであって、図1は全体を示す斜視図、図2の(a)は全体を示す平面図、図2の(b)は部分を示す拡大平面図、図3は全体を示す側面図、図4は全体を示す正面図、図5は全体を示す側面視の断面図、図6は図5の一部を拡大した拡大断面図、図7は部位に分けて示す側面視の断面図、図8は全体を示す略側面視の断面図、図9は一部を拡大して示す平面視の拡大断面図である。
なお、火災感知器100は本体ベース10が取付ベース(図示しない)を介して屋内の天井等に設置されるものであるが、説明の便宜上、以下の各図では、本体ベース10を下側に、保護カバー30を上側に記載している。
本体ベース10は、円板状の本体底部11と、本体底部11の外周に立設された円筒状の本体筒部12と、本体底部11に立設された基板支持部13とを、有している。
プリント基板1は、感熱素子2の検出結果や発光素子および受光素子の検出結果に基づいて、火災の発生を判断する判断機能や、該判断結果を報知する報知機能や、感熱素子2と発光素子および受光素子とが正常に作動していることを報知する作動点検機能等を奏する回路および電子部品を有するものである。そして、感熱素子2と、発光素子および受光素子(図示しない)と、表示灯4とが直接設置されている(図7の(b)参照)。
感熱素子2は、空気温度を検出するものであって、先端部において熱を検出する棒状のサーミスタであり、暗箱3の側方で立設してプリント基板1に取り付けられる(以下、感熱素子2を「サーミスタ2」と称す)。
暗箱3は、内部に所定の間隔を設けて配置された発光素子および受光素子(図示しない)を収容するものである。すなわち、発光素子と受光素子との間に進入した煙粒子を検出するために、外光を遮断して煙粒子のみを流入自在にするものである。すなわち、プリント基板1に設置されて、上面を開口する略円筒状の光学台3aと、光学台3aの上面を閉塞する略円板状の光学台カバー3bとを有し、光学台3aは遮光自在かつ通気自在なように、多数の遮光リブを周部に配列した円筒状のラビリンス体によって形成されている。また、光学台3aの周りには防虫網(図示せず)が設置される。
また、受光素子は、発光素子から発せられた光が煙粒子によって散乱された際の散乱光を検出するものであり、かかる検出結果に基づいて、プリント基板1が、煙粒子の存在、すなわち火災発生の有無を判断することになる。なお、本発明は、暗箱3や煙粒子の検出手段を限定するものではない。
表示灯4はプリント基板1に固定され、暗箱3を挟んでサーミスタ2と対向して位置している。そして、表示灯4の直上には保護カバー30に設置されたライトガイド5の下端面が、近接して対峙している(これについては、別途詳細に説明する)。
ライトガイド5は、光透過材によって形成された棒状であって、表示灯4の発する光を保護カバー30外部に案内する。ライトガイド5は、略円柱状の柱部5cの一方の端面寄りの側面に対峙する一対のリブ5dが形成され、一方および他方の両端面には略回転楕円状の凹部(凹レンズを形成する)5a、5bが形成されている(これについては、別途詳細に説明する)。
保護カバー30は、略円環状のカバー周面部31と、略円板状のカバー天面部39と、カバー周面部31とカバー天面部39とを連結するするカバー脚部40とを有している。
カバー周面部31は、本体ベース10の本体筒部12の先端に嵌合する外周縁を有している。また、カバー周面部31は、暗箱3が貫通して内側に配置される略円形状の暗箱貫通孔(暗箱用開口部)33が中央に形成され、さらに、暗箱貫通孔33の周囲には、サーミスタ2が貫通する略円形状のサーミスタ貫通孔(サーミスタ用開口部)32と、ライトガイド5が貫通する略円形状のライトガイド貫通孔35と、が形成されている(図7の(a)参照)。
また、カバー周面部31の下面には、本体底部11に固定するためのネジ止め用ボス34が形成され、本体底部11(本体筒部12)に形成されたネジ止め孔14を貫通する固定用ネジ6が、ネジ止め用ボス34に形成された雌ネジに螺合している(図8参照)。これによって、保護カバー30と本体ベース10とが係合(接合)して、火災感知器100の筐体を構成している。
そして、カバー脚部40に挟まれて、ライトガイド5を保護するための形態であるライトガイド保護脚50と、ライトガイド保護脚50と対向して位置してサーミスタ2を保護するための形態であるサーミスタプロテクタ(感熱素子プロテクタ)20と、が設置されている。図中、カバー脚部40とライトガイド保護脚50とサーミスタプロテクタ20とは、略同一円周上で、等角(60°間隔)に配置されている(これらについては、別途詳細に説明する)。なお、ライトガイド保護脚50、およびサーミスタプロテクタ20は、カバー脚部40として機能する。
サーミスタプロテクタ(以下「プロテクタ」と略称する)20は、平面視において、保護カバー30の径方向(図2においてA−A線方向)に対して、サーミスタ2(サーミスタ貫通孔32)を挟んで、対称的に両側に配置された一対のアーチ状部材20a、20bによって構成され、アーチ状部材20a、20bによってサーミスタ2が囲まれている。以下、共通する内容については、その一方について説明し、このとき、符号の添え字「a、b」の記載を省略する。
アーチ状部材20a、20bは、カバー周面部31とカバー天面部39に跨って一体的に形成されたものであって、カバー周面部31のサーミスタ貫通孔32の外周側から立設された略平板状の長脚部21a、21bと、カバー天面部39の周縁から立設された略平板状の短脚部29a、29bと、長脚部21a、21bの先端と短脚部29a、29bの先端とを、それぞれ連結する略平板棒状の端部水平部28a、28bと、サーミスタ貫通孔32の両側でカバー周面部31に立設された略平板矩形状の基部水平部22a、22bと、を有している。基部水平部22a、22bは、長脚部21a、21bの内側からカバー周面部31の内周縁に亘って設けられている。
長脚部21a、21bは、平面視において、保護カバー30の径を挟んで(両側で)、サーミスタ2に近いほど互いに近づくようにハ字状に配置されている。一方、短脚部29a、29bは、平面視において、保護カバー30の径を挟んで、サーミスタ2に近いほど互いに近づくようにハ字状に配置されている(図2、図9参照)。つまり、長脚部21a、21bおよび短脚部29a、29bは、サーミスタ2に対して放射状に配置されている。
W29>W28・・・・・式1
W21>W28・・・・・式2
W29>W21・・・・・式3
そして、短脚部29a、29b同士の開き度合い(距離W29)が長脚部21a、21b同士の開き度合い(距離W21)よりも大きいから、低感度な暗箱3を挟んだ方向からの熱気流をより捕捉することができ、サーミスタ2の全周方向の感度特性を均一化することができる。
なお、図2(a)の下方向からの空気(煙を含む)は、カバー周面部31の外面に沿って流れてから暗箱3内に流入するので、良好に煙を検出することができ、さらに引き続いて、この空気が暗箱3の側面上を下降して、サーミスタ2の先端に到達することになるから、この方向に対しては基部水平部を設けなくても、当該空気の温度を良好に検出することができる。つまり、基部水平部22a、22bの設置による煙検出への影響を最小に抑えるために、基部水平部22a、22bはサーミスタ貫通孔32の両側のみとしている。
また、直下からの気流に対しては、サーミスタ2の先端が、平面視において端部水平部28a、28b同士の間に位置することによって、サーミスタ2に向かって略垂直に流れて来た(上昇した)空気は、そのままサーミスタ2に衝突するので、直下からの空気温度を良好に検出することができる。
なお、アーチ状部材20a、20bは前記のように、サーミスタ2に異物等が衝突することを防止するプロテクタとして機能するのは勿論、空気流れを阻害しないで、これを効果的に誘導して検出を促進させる機能と共に、カバー周面部31とカバー天面部39とを連結する脚として、しかも、一対の堅固な脚として機能しているから、カバー天面部39の変形や損傷を抑えている。
ライトガイド保護脚50は、ライトガイド貫通孔35に連通してカバー周面部31の上面に形成された円筒状の保護脚筒部50aと、保護脚筒部50aの上端とカバー天面部39とを連結する保護脚連結部50bと、ライトガイド貫通孔35に連通してカバー周面部31の下面に形成されたリブ陥入部50dと、を有している(図6、図7参照)。なお、ライトガイド貫通孔35についても、ライトガイド保護脚50として機能する。
そして、ライトガイド5は、カバー周面部31の下面側からライトガイド貫通孔35内に挿入され、保護脚筒部50aを貫通している。このとき、ライトガイド5の側面に形成されたリブ5dがリブ陥入部50dに進入(陥入に同じ)して係止しているから、ライトガイド5の高さは正確であって、ライトガイド5の上端はカバー天面部39の上面と略同じ高さに位置している。
したがって、天井面に設置されたときに、暗箱3によって視認性を阻害されることがなく、広い範囲(360°)から表示灯4の発する光を視認することができる。また、ライトガイド5は、暗箱3を挟んでサーミスタ2と対向配置され、サーミスタ2と最遠の位置関係にあるため、サーミスタ2によって視認性が阻害されることもない。なお、ライトガイド5の上端をカバー天面部39の上面よりも突出した高さとしてもよい。また、保護カバー30として、暗箱3を保護しない構成、つまり、カバー天面部39およびカバー脚部40を削除してカバー周面部31のみで構成する場合は、ライトガイド5の上端は、暗箱3の上面と略同じ高さ、または暗箱3の上面よりも突出した高さとすればよい。
そして、保護脚連結部50bは保護脚筒部50aに比較して細く形成され、保護脚筒部50aは、ライトガイド5を異物の衝突等から保護するために必要な最低高さに抑えられており、カバー周面部31からの突出量がカバー天面部39よりも小さい。したがって、カバー周面部31の上面に沿って流れて来た空気(煙を含む)は、ライトガイド5、保護脚筒部50aおよび保護脚連結部50bによって邪魔されることが最少に防止され、暗箱3内に流入することができる。
また、ライトガイド5がカバー天面部39の高さと略同じ高さなので、このカバー周面部31の上面に沿って流れてきた空気は、ライトガイド5によって邪魔されることなく、カバー天面部39の上面に沿って流れて、暗箱3を挟んで対向するサーミスタ2まで確実に流れるので、サーミスタ2による熱気流の捕捉に影響を与えない。
さらに、ライトガイド保護脚50は、ライトガイド5の損傷を防止する機能と共に、カバー周面部31とカバー天面部39とを連結するカバー脚部40として機能し、しかも、保護脚筒部50aを具備する堅固な脚として機能しているから、カバー天面部39の変形や損傷を抑えている。
図10〜図12は本発明の実施の形態に係る熱煙複合型火災感知器におけるライトガイドの設置形態を説明するためのものであって、図10はライトガイドの一実施例を示す三面図、図11はカバー周面部を示す背面図、図12はライトガイドの設置形態を示す斜視図である。
図10において、ライトガイド5は透光性を具備する樹脂(たとえば、アクリル)を射出成形したものであって、略円柱状の柱部5cを光が導かれるものである。そして、柱部5cの保護カバー30から下方に突出する方の下端面(表示灯4に対峙する端面に同じ)には、集光性を助長する略回転楕円状の凹部5aが形成され、保護カバー30から上方に突出する方の上端面には、散光性を助長する略回転楕円状の凹部5bが形成され、下端面に近い側面には対向した一対の略矩形状のリブ5d、5dが形成されている。
ライトガイドの両端面に凹部5a、5bが形成されているから、一方の端面(凹部5a)から表示灯4の発する光を効果的に受け入れると共に、他方の端面(凹部5b)からかかる光を広い範囲に放射することができるため、高輝度であって、広い方向からの視認性に富んでいる。
なお、リブ5d、5dのリブ下端面5e、5eは、射出成形後に金型から抜き出すためのエジェクターピンが当接する位置になり、リブ5d、5dのリブ側面5f、5fには、射出成形の際の注入ゲートが設けられる。したがって、光が導かれる円柱状部分(柱部5c)は健全に保たれ、側面からの不要な光の散逸が防止されている。
図12(a)において、ライトガイド貫通孔35にライトガイド5の柱部5cが挿入され、リブ陥入部50dにリブ5d、5dが圧入される直前の様子を示す。なお、図12の(b)に部分拡大図を示す。図中、矢印は圧入方向を示している。
2 サーミスタ(感熱素子)
3 暗箱
3a 光学台
3b 光学台カバー
4 表示灯
5 ライトガイド
5a 凹部
5b 凹部
5c 柱部
5d リブ
5e リブ下端面
5f リブ側面
6 固定用ネジ
10 本体ベース
11 本体底部
12 本体筒部
13 基板支持部
14 ネジ止め孔
20 プロテクタ(感熱素子プロテクタ)
20a アーチ状部材
21a 長脚部
22a 基部水平部
26a 隙間
27a 空間
28a 端部水平部
29a 短脚部
30 保護カバー
31 カバー周面部
32 サーミスタ貫通孔(感熱素子貫通孔)
33 暗箱貫通孔
34 ネジ止め用ボス
35 ライトガイド貫通孔
38 開口部
39 カバー天面部
40 カバー脚部
50 ライトガイド保護脚
50a 保護脚筒部
50b 保護脚連結部
50c ライトガイド固定部
50d リブ陥入部
100 火災感知器
Claims (3)
- 本体ベースと、
該本体ベースに設置されたプリント基板と、
該プリント基板に立設された感熱素子と、
前記プリント基板に設置され、外光を遮断して煙粒子を流入する暗箱と、
前記プリント基板に設置された表示灯と、
前記感熱素子および前記暗箱が貫通する各開口部を具備し、前記本体ベースに接合される保護カバーと、
前記表示灯の発する光を前記保護カバーの外部に案内する棒状のライトガイドと、
を有し、
前記ライトガイドは、前記保護カバーに形成された貫通孔を貫通して、該貫通孔内に設置されると共に、その一方の端面が前記表示灯に対峙し、その他方の端面が前記暗箱の突出高さと略同等またはそれ以上の高さで前記保護カバー外部に突出し、
さらに、前記ライトガイドは、前記暗箱を挟んで前記感熱素子と対向配置されていることを特徴とする熱煙複合型火災感知器。 - 前記保護カバーが、前記暗箱が貫通するための開口部を中央に形成するカバー周面部と、前記開口部を覆うように前記カバー周面部から所定の距離だけ突出して配置されたカバー天面部と、該カバー天面部と前記カバー周面部とを連結する複数の脚部と、を具備し、
前記ライトガイドの他方の端面の前記カバー周面部からの突出量が、前記カバー天面部と略同一であることを特徴とする請求項1記載の熱煙複合型火災感知器。 - 前記複数の脚部のうちの1の脚部は、前記貫通孔に連通して前記カバー周面部の上面に形成されて、前記ライトガイドが貫通する筒部を備えたことを特徴とする請求項2記載の熱煙複合型火災感知器。
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