JP2023108348A - 火災検出装置 - Google Patents

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佳祐 鷲頭
Keisuke Washizu
宏樹 増澤
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Abstract

【課題】火災の検出精度を向上させることが可能となる火災検出装置を提供すること。【解決手段】監視領域の火災を検出するための感知器100であって、火災に起因する第1検出対象又は火災以外に起因する第2検出対象が流入する検出空間と、検出空間内の第1検出対象又は第2検出対象を検出する検出部と、少なくとも湿度を検出する検出素子700と、検出素子700の検出結果に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する識別部と、を備え、検出素子700は、第1検出対象又は第2検出対象を含む流体の湿度を検出し、識別部は、検出素子700によって検出される湿度上昇に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する。【選択図】図1

Description

本発明は、火災検出装置に関する。
従来、火災を検出する火災検出装置が知られていた(例えば、特許文献1)。この火災検出装置においては、当該火災検出装置に供給される煙に光を照射し、照射した光に基づく散乱光に基づいて火災を検出していた。
特開2000-187001号公報
特許文献1の火災検出装置においては、例えば、煙以外の湯気又は蒸気が供給された場合に、火災が発生していないにも関わらず、火災と誤認して検出する可能性があり、火災の検出精度を向上させる技術が要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、火災の検出精度を向上させることが可能となる火災検出装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の火災検出装置は、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、前記火災に起因する第1検出対象又は前記火災以外に起因する第2検出対象が流入する検出空間と、前記検出空間内の前記第1検出対象又は前記第2検出対象を検出する検出部と、少なくとも湿度を検出する物理量検出素子と、前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する識別部と、を備える。
また、請求項2に記載の火災検出装置は、請求項1に記載の火災検出装置において、前記物理量検出素子は、前記第1検出対象又は前記第2検出対象を含む流体の湿度を検出する。
また、請求項3に記載の火災検出装置は、請求項1又は2に記載の火災検出装置において、前記識別部は、前記物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する。
また、請求項4に記載の火災検出装置は、請求項1から3の何れか一項に記載の火災検出装置において、前記物理量検出素子は、湿度及び温度を検出し、前記火災検出装置は、前記検出部の検出結果と、前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記火災の発生を検出する。
また、請求項5に記載の火災検出装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の火災検出装置において、前記第1検出対象は、煙粒子を含み、前記第2検出対象は、湯気又は蒸気を含む。
請求項1に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子の検出結果に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、火災の検出精度を向上させることが可能となる。
請求項2に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子は、第1検出対象又は第2検出対象を含む流体の湿度を検出することにより、例えば、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
請求項3に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、固有の湿度を有するあらゆる監視領域内において、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを正確に識別することが可能となる。
請求項4に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子は、湿度及び温度を検出し、火災検出装置は、検出部の検出結果と、物理量検出素子の検出結果に基づいて、火災の発生を検出することにより、例えば、火災の検出精度を更に向上させることが可能となる。
請求項5に記載の火災検出装置によれば、第1検出対象は煙粒子を含み、第2検出対象は湯気又は蒸気を含むことにより、例えば、第1検出対象である煙粒子又は第2検出対象である湯気又は蒸気の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
本実施の形態に係る感知器の側面図である。 感知器の斜視図である。 感知器の正面図である。 図3のA-A断面図である。 感知器の分解斜視図である。 感知器の分解斜視図である。 外カバーの斜視図である。 外カバーの斜視図である。 外カバーの側面図である。 外カバーの正面図である。 外カバーの背面図である。 内カバーの斜視図である。 内カバーの斜視図である。 内カバーの側面図である。 内カバーの正面図である。 内カバーの背面図である。 検煙部カバーの斜視図である。 検煙部カバーの斜視図である。 検煙部カバーの斜視図である。 検煙部カバーの側面図である。 検煙部カバーの正面図である。 検煙部カバーの背面図である。 検煙部ベースの斜視図である。 検煙部ベースの斜視図である。 検煙部ベースの側面図である。 検煙部ベースの正面図である。 検煙部ベースの背面図である。 検出空間の内部を示す図である。 検出素子の拡大図である。 外カバー及び内カバーが取り外された状態の感知器の斜視図である。 外カバーが取り外された状態の感知器の斜視図である。 図1のB-B断面図である。 感知器の斜視図である。 感知器の斜視図である。 図1のB-B断面図である。 図1のB-B断面図である。 図1のB-B断面図である。 熱気流の湿度及び温度を例示した図である。 火災検出処理のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る火災検出装置の実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔実施の形態の基本的概念〕
まず、この実施の形態に係る火災検出装置の基本的概念を説明する。火災検出装置は、監視領域の火災を検出するための装置である。「監視領域」とは、火災検出装置による監視の対象となる領域であり、具体的には、室内又は室外の領域を示す概念であり、例えば、部屋、階段室、及び廊下等の任意の空間を示す概念である。
そして、以下に示す実施の形態では、「監視領域」が部屋である場合を例示して説明する。
[各実施の形態の具体的内容]
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
(構成)
まず、本実施の形態の感知器の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る感知器の側面図であり、図2は、感知器の斜視図であり、図3は、感知器の正面図であり、図4は、図3のA-A断面図であり、図5及び図6は、感知器の分解斜視図である。なお、各図では、感知器100における本願の特徴に関連する要素を図示して、符号を付して説明することとし、説明した要素以外の要素については、従来の感知器と同様な構成を適用してもよい。また、図4においては、断面のハッチングは説明の便宜上省略されている(他の断面図も同様とする)。
なお、各図のX-Y-Z軸は相互に直交していることとし、Z軸が、垂直方向(つまり、感知器100の設置状態における縦方向又は厚み方向)を示しており、-Z向きを正面側と称し、また、+Z向きを背面側と称して説明する。また、X軸及びY軸が、水平方向(つまり、感知器100の設置状態における横方向又は幅方向)を示しているものとして説明する。また、図3のXY平面において、感知器100の中心から離れる向きを外周側と称し、当該中心に近づく向き内側又は中心側と称して説明する。
なお、図1の基準線801は、感知器100の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、説明の便宜上図示されている。なお、他の各図の基準線も説明の便宜上図示されている。図1の基準線802は、検出素子700における検出部701(図29)の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線である。基準線803は、検出素子700における検出部701(図29)の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線である。
図3の基準線804は、感知器100の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、基準線805は、感知器100の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線である。
図4の基準線806は、受光部72の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、基準線807は、受光部72の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線である。図4の基準線808は、基部200と同一の高さ位置を示す線であり、基準線809は、突出部23における最も正面側の位置と同一の高さ位置(つまり、段部231における最も正面側の位置と同一の高さ位置)を示す線である。
図5及び図6の基準線810、811は、感知器100の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線である。
感知器100は、監視領域に設けられている火災検出装置であり、例えば、監視領域の火災を検出するための装置である。感知器100は、例えば、設置対象である天井900に設置されている。
なお、感知器100の設置対象は天井900に限らず、例えば、部屋の壁(不図示)等を設置対象としてもよいが、本実施の形態では、設置対象が天井900である場合(つまり、感知器100が天井900に設置されている場合)を例示して説明する。なお、本実施の形態では、設置対象である天井900の天井面、またこのうち感知器100が設置される設置面はXY平面に沿う面、即ちXY平面に平行な面であるものとする。このとき、図1の基準線801はXY平面に直交している。
感知器100は、図5及び図6に示すように例えば、外カバー1、内カバー2、検煙部カバー3、検煙部ベース5、防虫網61(図6)、基板62、端子盤63、嵌合金具64、検出素子700、発光部71、受光部72、及びライトガイド73を備える。
(構成-外カバー)
図7及び図8は、外カバーの斜視図であり、図9は、外カバーの側面図であり、図10は、外カバーの正面図であり、図11は、外カバーの背面図である。なお、各図において、同様な複数の構成(例えば、図9の接続部13、開口部14等)については、説明の便宜上一部の構成にのみ符号を付して説明する(他の図の他の構成要素も同様とする)。
なお、図10及び図11の基準線812、814は、外カバー1の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、図10及び図11の基準線813、815は、外カバー1の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線である。
外カバー1は、感知器100の構成要素(内カバー2、及び検煙部カバー3等)を正面側から覆って収容するものであり、また、感知器100の外形の一部を形成するものである。外カバー1は、例えば、樹脂製のものである。外カバー1は、例えば、図9の本体部11、天板部12、接続部13、開口部14、ラビリンス部15、及びライトガイド用開口部16(図10)を備える。
(構成-外カバー-本体部)
本体部11は、所定径の略円筒形状となっている部分である。
(構成-外カバー-天板部)
天板部12は、本体部11の正面側に設けられている部分であり、本体部の外周よりも小径の円形の平板形状となっている部分である。
(構成-外カバー-接続部)
接続部13は、本体部11と天板部12とを相互に接続する部分であり、図9に示すように例えば、本体部11と天板部12との間において延在している部分である。
(構成-外カバー-開口部)
開口部14は、熱気流を感知器100の内部に流入させたり、当該熱気流を感知器100の内部から流出させたりするための開口である。開口部14は、本体部11と天板部12との間の隙間に形成されており、また、複数の接続部13によって複数個に区画されている。
なお、「熱気流」とは、第1検出対象又は第2検出対象を含む流体の流れ又は流体自体を示す概念である。「第1検出対象」とは、感知器100で検出される対象であり、具体的には、火災に起因する対象であり、例えば、火災発生時に生じる煙粒子等を含む概念である。「第2検出対象」とは、感知器100で検出される対象であり、具体的には、火災以外に起因する対象であり、例えば、湯気又は蒸気等を含む概念である。
(構成-外カバー-ラビリンス部)
ラビリンス部15は、検出素子700へ熱気流を誘導する制御構造である。ラビリンス部15は、例えば、検出対象を含む流体を検出空間300(図4)に導入するものである。なお、ラビリンス部15の詳細については、後述する。
なお、「制御構造」とは、検出素子700へ熱気流を誘導するための構成要素であり、具体的には、熱気流の流路の方向を制御する構成要素であって、熱気流の流れを制御する構成要素である。この制御構造は、例えば、ラビリンス部15、及び段部231(後述)を有する。なお、この制御構造の位置は任意であり、例えば、検出素子700の近傍の位置であってもよいし、あるいは、検出素子700から離れた位置であってもよい。
「検出空間」300とは、第1検出対象又は第2検出対象を含む熱気流が流入する空間であり、具体的には、煙粒子、湯気又は蒸気等を検出するための空間であり、例えば、遮光されている空間である。この検出空間300の位置又は大きさ等は任意であるが、図4に示すように例えば、内カバー2の段部231における外周壁231Aよりも内側に配置されるように構成してもよい。あるいは、バリエーションとしては、検出空間300については、当該外周壁231Aの位置とは無関係に配置してもよい。なお、内カバー2の段部231及び外周壁231Aについては後述する。また、検出空間300は、例えば、段部231及びラビリンス部15よりも背面側に配置してもよい。なお、ここでの「背面側」が「下部」に対応するものと解釈してもよい。
(構成-外カバー-ライトガイド用開口部)
ライトガイド用開口部16は、ライトガイド73(図5及び図6)の先端部を感知器100の外部に対して露出させるための貫通している開口部である。
(構成-内カバー)
図12及び図13は、内カバーの斜視図であり、図14は、内カバーの側面図であり、図15は、内カバーの正面図であり、図16は、内カバーの背面図である。
なお、図15及び図16の長軸230は、突出部23(図15)の周形状である楕円の長軸を示しており、また、内カバー2の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線も示している。図15及び図16の短軸230Aは、突出部23(図15)の周形状である楕円の短軸を示しており、また、内カバー2の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線も示している。
内カバー2は、感知器100の構成要素(検煙部カバー3等)を覆って収容するものであり、また、正面視で円形となっているものである。内カバー2は、例えば、樹脂製のものである。内カバー2は、例えば、図12の第1開口部21、第2開口部22、突出部23、及びライトガイド用開口部24を備える。
(構成-内カバー-第1開口部)
第1開口部21は、熱気流を検出空間300の内部に流入させたり、当該熱気流を検出空間300の内部から流出させたりするための開口である。第1開口部21は、図15に示すように例えば、正面視で内カバー2の中心に設けられている円形の開口である。第1開口部21は、段部231の正面側から背面側へ貫通する開口である。段部231の正面側から背面側へ貫通するとは、例えば、段部231を有する突出部23の正面側の面から背面側に向けて貫通することを示す概念であるものと解釈してもよい。また、ここでの段部231の正面側の面(つまり、突出部23の正面側の面)が、「上面」に対応し、また、段部231の背面側(つまり、突出部23の背面側)が、「下面側」に対応するものと解釈してもよい。
(構成-内カバー-第2開口部)
第2開口部22は、検出素子700が挿通されて配置される開口である。第2開口部22は、図15に示すように例えば、正面視で楕円形状となって突出部23における長軸230(正面視で外周壁231Aの周形状である楕円の長軸)上であって当該突出部23の両側に設けられている矩形の開口である。
(構成-内カバー-突出部)
突出部23は、内カバー2における基部200(図12、図14、及び図15)から正面側に向かって突出している部分である。「基部」200とは、感知器100の所定の基部であり、例えば、内カバー2における突出部23の外周側に設けられている面である。基部200の構成は任意であるが、図1に示すように例えば、側面視において、外カバー1の開口部14における背面側(+Z方向)の縁よりも僅かに正面側(-Z方向)となる位置に設けてもよい。なお、突出部23の詳細については後述する。
(構成-内カバー-ライトガイド用開口部)
ライトガイド用開口部24は、ライトガイド73(図5及び図6)が挿通されて配置される開口部である。
(構成-検煙部カバー)
図17~図19は、検煙部カバーの斜視図であり、図20は、検煙部カバーの側面図であり、図21は、検煙部カバーの正面図であり、図22は、検煙部カバーの背面図である。
なお、図21の基準線816は、検煙部カバー3の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、基準線818はこれに直交する中心線である。光軸901は、組み立てられた状態の感知器100における発光部71(図28)の光軸を示している。光軸902は、組み立てられた状態の感知器100における受光部72(図28)の光軸を示している。図22の基準線817は、検煙部カバー3の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線であり、基準線819はこれに直交する中心線である。
検煙部カバー3は、検煙部ベース5と共に、検出空間300(図4)、発光側光学素子712(図5及び図6)、及び受光側光学素子722を覆うものであり、すなわち、検出空間300の内外を区画するものである。検煙部カバー3は、例えば、樹脂製のものである。検煙部カバー3は、図17~図19に示すように例えば、開口部31、発光側収容部32、及び受光側収容部33を備える。
(構成-検煙部カバー開口部)
開口部31は、熱気流を検出空間300の内部に流入させたり、当該熱気流を検出空間300の内部から流出させたりするための開口である。開口部31は、図21に示すように例えば、円形の開口であり、内カバー2の第1開口部21と略同径である。
(構成-検煙部カバー-各収容部)
発光側収容部32は、発光側光学素子712(図5及び図6)を収容する部分である。
受光側収容部33は、受光側光学素子722(図5及び図6)を収容する部分である。
(構成-検煙部ベース)
図23~図24は、検煙部ベースの斜視図であり、図25は、検煙部ベースの側面図であり、図26は、検煙部ベースの正面図であり、図27は、検煙部ベースの背面図である。
検煙部ベース5は、検煙部カバー3と共に、検出空間300(図4)、発光側光学素子712(図5及び図6)、及び受光側光学素子722を覆うものであり、すなわち、検出空間300の内外を区画するものである。検煙部ベース5は、例えば、樹脂製のものである。検煙部ベース5は、例えば、全体として平板形状のものであり、発光側収容部51(図23及び図26)、及び受光側収容部52を備える。
(構成-検煙部ベース-各収容部)
発光側収容部51は、発光側光学素子712(図5及び図6)を収容する部分であり、組み立てられた状態の感知器100において、検煙部カバー3の発光側収容部32に対応する位置に設けられている部分である。
受光側収容部52は、受光側光学素子722(図5及び図6)を収容する部分であり、組み立てられた状態の感知器100において、検煙部カバー3の受光側収容部33に対応する位置に設けられている部分である。
(構成-防虫網)
図6の防虫網61は、検出空間300(図4)に対する熱気流の流入又は流出を可能にしつつ、当該検出空間300への虫の進入を防止するためのものである。防虫網61は、例えば、内カバー2の第1開口部21に設けられる円形のものであり、また、熱気流の流入又は流出を可能にし、且つ、虫の進入を防止可能とする程度の所定径の小孔(不図示)が複数設けられている。
(構成-基板)
図5及び図6の基板62は、各種素子、IC(マイクロコンピュータを含む集積回路)、メモリ、又は電気配線等を含む電気回路が実装されている回路基板である。基板62は、図6に示すように例えば、正面側の面に発光素子711、及び受光素子721が実装されているものである。また、基板62は、これらの各素子に加えて、検出素子700も実装されるものである。
基板62に実装されているマイクロコンピュータ(マイコン)は、感知器100の制御部であり、また、基板62に実装されているメモリは、感知器100の記録部である。
感知器100の制御部は、感知器100を制御する制御手段であり、例えば、検出部、及び識別部としても機能する。
「検出部」とは、検出空間300内の第1検出対象又は第2検出対象を検出する検出手段である。「識別部」とは、物理量検出素子の検出結果に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する識別手段である。また、識別部は、例えば、物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する。識別部は、例えば、熱気流に含まれる水分量やその割合、湿度又は湿度変化を検出することで、例えば湯気や蒸気等を識別する。なお、物理量検出素子については、後述する。また、制御部により実行される感知器100の動作又は処理については、後述する。
感知器100の記録部は、プログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。
(構成-端子盤)
図5及び図6の端子盤63は、感知器100の構成要素(検煙部カバー3等)を背面側から覆うものである。端子盤63は、嵌合金具64を介して天井900に取り付けられるものであり、すなわち、感知器100を天井900に取り付けるための取付部である。
(構成-嵌合金具)
嵌合金具64は、端子盤63及び天井900側の取付構造(例えば、嵌合金具64と嵌合又は係合して当該嵌合金具64が固定されて取り付けられるもの)に対して着脱自在の取付けられるものである。この嵌合金具64を用いることにより、端子盤63を含む感知器100が天井900に取り付け可能となる。なお、この嵌合金具64が「取付部」に対応するものと解釈してもよい。
また、本実施の形態では不図示であるが、端子盤63とほぼ同径の円形の板状の部材である取付ベースを用いて、感知器100を天井900に取り付けることも想定されるが、この取付ベースを用いる場合、取付ベースが「取付部」に対応するものと解釈してもよい。なお、「取付ベース」とは、感知器100と天井900との相互間に設けられて、感知器100を天井900に設置して取り付けるための部材であるが、公知の構成を適用することができるので、詳細の説明を省略する。
(構成-検出素子)
図5及び図6の検出素子700は、物理量検出素子である。「物理量検出素子」とは、少なくとも湿度を検出する素子、あるいは、湿度と温度の両方を検出する素子等を含む概念である。本実施の形態では、検出素子700が、当該検出素子700に供給される熱気流の湿度と温度の両方を検出する素子として構成されている場合について説明する。なお、検出素子700の詳細については後述する。
(構成-発光部)
図28は、検出空間の内部を示す図である。なお、図28においては、組み立てられた状態の感知器100において、正面側から検煙部カバー3の内部を見た状態が図示されており、検煙部ベース5の詳細構造の図示は、説明の便宜上省略されている。
図28の発光部71は、第1検出対象(例えば、煙粒子)及び第2検出対象(例えば、湯気又は蒸気)を検出するための出射光を検出空間300内に出射する発光手段である。発光部71は、図5及び図6に示すように例えば、発光素子711、及び発光側光学素子712を備える。
(構成-発光部-発光素子)
発光素子711は、光(出射光)を出射する構成要素であり、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いて構成することができる。発光素子711は、基板62に実装されている。
(構成-発光部-発光側光学素子)
発光側光学素子712は、発光素子711が出射した出射光を、検出空間300内に導いて出射する構成要素であり、例えば、プリズムを用いて構成することができる。発光側光学素子712は、例えば、検煙部カバー3及び検煙部ベース5に収容されている。
発光側光学素子712は、例えば、発光素子711からの光を、主に、検煙部ベース5に対して平行な方向(つまり、図3のXY平面に平行な方向)に向かって出射するように構成されている。
(構成-受光部)
図28の受光部72は、出射光が検出空間300内の第1検出対象(例えば、煙粒子)又は第2検出対象(例えば、湯気又は蒸気)により散乱されて生じる散乱光等を受光する受光手段である。受光部72は、図5及び図6に示すように例えば、受光素子721、及び受光側光学素子722を備える。
(構成-受光部-受光素子)
受光素子721は、光(散乱光等)を受光する構成要素であり、例えば、フォトダイオードを用いて構成することができる。受光素子721は、基板62に実装されている。
(構成-受光部-受光側光学素子)
受光側光学素子722は、検出空間300内の光を受光素子721に導く構成要素であり、例えば、プリズムを用いて構成することができる。受光側光学素子722は、検煙部カバー3及び検煙部ベース5に収容されている。
受光側光学素子722は、煙粒子で散乱されて受光側光学素子722に入射した散乱光等を受光素子721に導くように構成されている。
(構成-ライトガイド)
図5及び図6のライトガイド73は、感知器100の表示灯として機能する構成要素であり、図2及び図3に示すように例えば、一部が感知器100の正面側に露出しているものである。例えば、基板62の正面側の面に発光側光学素子712とは別の発光素子(LED)が設けられていることとし、この発光素子からの光を導光して感知器100の正面側に出力する構成要素である。「表示灯」とは、感知器100の状態を表示する構成要素であり、例えば、感知器100の状態に応じた色(例えば、緑色又は赤色等)の光を出力して当該感知器の状態を表示するものである。
(構成-検出素子の詳細)
次に、検出素子700の詳細について説明する。図29は、検出素子の拡大図であり、図30は、外カバー及び内カバーが取り外された状態の感知器の斜視図であり、図31は、外カバーが取り外された状態の感知器の斜視図であり、図32は、図1のB-B断面図であり、図33及び図34は、感知器の斜視図である。
なお、図29の基準線820は、検出素子700における検出部701の中心を通り且つ図面左右方向に平行な中心線であり、基準線821は、検出素子700における検出部701の中心を通り且つ図面上下方向に平行な中心線である。
検出素子700は、前述のように、物理量検出素子であって、熱気流の湿度と温度の両方を検出する素子である。検出素子700は、例えば、熱気流の温度及び湿度を検出し、当該検出した温度及び湿度を示す温度湿度情報を出力するセンサー等を用いて構成することができる。検出素子700は、図29に示すように例えば、検出部701及び端子部702を備える。検出部701は例えば、表裏両面をフィルム状の絶縁部材703で挟持されている。なお、検出素子700については、熱気流の湿度及び温度の両方を検出することが可能である限りにおいて、図29に示す形状以外の任意の形状の素子を用いることができる。
検出部701は、検出素子700における温度及び湿度を検出する部分である。端子部702は、検出素子700を感知器100の電気回路に対して電気的に接続するための端子である。
検出素子700は、端子部702を基板62の接続孔に挿入した状態ではんだ等を用いて当該基板62の配線に電気的に接続して固定することにより、図30に示すように基板62に実装される。また、検出素子700は、内カバー2の第2開口部22(図15)に挿通されるので、検出素子700(つまり、検出素子700の検出部701)は、図32に示すように例えば、正面視で楕円形状となって突出部23における長軸230上であって、段部231の外周壁231Aの外側に配置されている。すなわち、検出素子700(つまり、検出素子700の検出部701)は、段部231の外周壁231Aの外側に、段部231を有する突出部23、及びラビリンス部15を挟んで対向するように2個配置されている。
検出素子700は、図1及び図31に示すように例えば、内カバー2の基部200から第2開口部22(図31)を介して突出するように配置されている。検出素子700の検出部701の少なくとも一部は、内カバー2の段部231(図1及び図31)の最上段よりも低い基部200側に位置する。
なお、段部231の最上段とは、例えば、段部231における最も正面側の部分(図1では、最も図面下側の部分に対応し、図31では、最も図面上側の部分に対応)を示す概念である。また、段部231の最上段よりも低い基部200側とは、縦方向(図1のX軸方向)において、基部200により近い側を示す概念である。すなわち、検出素子700の検出部701の少なくとも一部は、縦方向において、内カバー2の段部231の最上段に対応する高さ位置と、基部200に対応する高さ位置との間に設けられている。
本実施の形態では、図1に示すように例えば、検出素子700の検出部701の一部が、内カバー2の段部231の最上段に対応する高さ位置と、基部200に対応する高さ位置との間に設けられており、また、検出素子700の検出部701の他の一部(つまり、前述の検出素子700の検出部701の一部よりも、正面側の部分(つまり、図1の図面下側の部分))は、内カバー2の段部231の最上段に対応する高さ位置よりも高さ方向において基部200から離れた位置に設けられている。なお、検出素子700の配置はこれに限らず、例えば、検出素子700の検出部701の全部が、縦方向において、内カバー2の段部231の最上段に対応する高さ位置と、基部200に対応する高さ位置との間に設けられるように配置してもよい。
(構成-突出部の詳細)
次に、図12、図14、及び図15の突出部23の詳細について説明する。突出部23は、内カバー2の基部200から正面側に向かって突出している部分であり、例えば、段部231を備える。
段部231は、前述の制御構造であり、図14に示すように例えば、突出部23に周縁に対応する段になっている部分(つまり、突出部23の肩部)である。段部231は、外周壁231A(図32)に沿って検出素子700の検出部701へ熱気流を誘導する部分である。
段部231の外周壁231Aは、図14に示すように例えば、段部231の傾斜している部分に対応する部分である。外周壁231Aは、例えば、図14の図面上下方向において基部200から離れるにつれて、内カバー2の中心側に向かうように傾斜している。外周壁231Aは、図32に示すように例えば、正面視において周形状が楕円となっており、すなわち、突出部23は、正面視において楕円形状となっている。
(構成-ラビリンス部の詳細)
次に、図8、図9、及び図11のラビリンス部15の詳細について説明する。ラビリンス部15は、前述の制御構造であり、また、検出対象を含む流体を検出空間300に導入するものである。ラビリンス部15は、図11に示すように例えば、複数の区画壁151を備える。
区画壁151は、天板部12における背面側の面に固定されて設けられており、また、天板部12から背面側に向かって所定高さ分だけ突出しており、また、相互間の間隙152を介して相互に隣接して設けられている。区画壁151は、天板部12と一体的に形成してもよいし、あるいは、天板部12とは別体として形成した上で、接着剤等を用いて固定してもよいが、本実施の形態では、一体的に形成されているものとする。
区画壁151は、組み立てられた状態の図1の感知器100において、図32に示すように例えば、内カバー2の段部231を有する突出部23の上面(正面側の面)から立設するように構成されている。区画壁151は、例えば、感知器100の内側から外側に向かって延在している。区画壁151の側端部151Aは、段部231の正面側において段部231の外周に沿って配置されている。よって、区画壁151の側端部151Aは、正面視において、楕円上に配置されている。なお、区画壁151の側端部151Aとは、区画壁151の一部に対応する部分であり、具体的には、区画壁151における段部231の外周側に対応する部分である。
このように構成されているので、ラビリンス部15については、段部231の当該段部231の外周に沿って当該段部231の上面から複数の区画壁151を相互に間隙152を有して立設するように配置した構成要素であるものと解釈してもよい。
(感知器に組み立て手順)
次に、感知器100の組み立て手順について説明する。ここでは、主に図5及び図6を参照しつつ、感知器100の組み立て手順の一例について説明する。
まず、発光側光学素子712及び受光側光学素子722を、検煙部ベース5の発光側収容部51(図23及び図26)及び受光側収容部52に収容する。
次に、検煙部カバー3を、検煙部ベース5に任意の手法(例えば、各構成要素に設けられている係合構造を利用する手法等)で取り付ける。この場合、発光側光学素子712及び受光側光学素子722は、検煙部カバー3の発光側収容部32(図19)及び受光側収容部33にも収容されることになる。
次に、発光素子711、受光素子721、及び検出素子700が実装されている基板62を、端子盤63の正面側(図6の図面上側)から当該端子盤63に任意の手法(例えば、ネジで螺合する手法等)で取り付ける。また、嵌合金具64を、端子盤63の背面側(図6の図面下側)から当該端子盤63に任意の手法(例えば、ネジで螺合する手法等)で取り付ける。
次に、図30に示すように、検煙部カバー3が取り付けられた状態の検煙部ベース5を、基板62の正面側(図6の図面上側)から当該基板62に任意の手法(例えば、各構成要素に設けられている係合構造を利用する手法、又は、ネジで螺合する手法等)で取り付ける。
次に、図31に示すように、内カバー2を、検煙部カバー3等が取り付けられている端子盤63の正面側(図6の図面上側)から当該端子盤63に任意の手法(例えば、各構成要素に設けられている係合構造を利用する手法等)で取り付ける。なお、この場合、検出素子700の一部は、内カバー2の第2開口部22に挿通されて、内カバー2から正面側に向かって突出することになる。また、ライトガイド73を、内カバー2のライトガイド用開口部24に挿通する。
次に、防虫網61を、内カバー2の第1開口部21に設ける。
次に、外カバー1を、内カバー2等が取り付けられている端子盤63の正面側(図6の図面上側)から当該端子盤63に任意の手法(例えば、各構成要素に設けられている係合構造を利用する手法等)で取り付ける。なお、この場合、図1に示すように、外カバー1のラビリンス部15は、内カバー2の突出部23に当接することになる。また、ラビリンス部15の区画壁151の一部(図11において、外カバー1の中心で十字に交差している交差部分)によって、前述の防虫網61が押さえられて当該防虫網61が感知器100に固定されることになる。また、ライトガイド73の先端は、外カバー1のライトガイド用開口部16(図7)を介して感知器100の外部に露出することになる。このようにして、図1~図4、図33及び図34に示す感知器100の組み立てが完了する。
(熱気流の供給)
次に、熱気流の感知器100への供給について説明する。図35~図37は、図1のB-B断面図である。なお、この図35~図37においては、熱気流の流れが白抜き矢印で図示されている。図35においては、熱気流が、突出部23における短軸230A(正面視で外周壁231Aの周形状である楕円の短軸)に対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給される場合が例示されている。図36においては、熱気流が、突出部23における短軸230Aから所定角度だけずれた方向から、感知器100の内側に向けて供給される場合が例示されている。図37においては、熱気流が、突出部23における長軸230(正面視で外周壁231Aの周形状である楕円の長軸)に対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給される場合が例示されている。
本実施の形態では、例えば、火災発生に起因して煙粒子を含む熱気流(以下、「火災起因熱気流」とも称する)が感知器100に供給され、また、火災発生以外(例えば、監視領域内で行われる料理による水の沸騰等)に起因して湯気又は蒸気を含む熱気流(以下、「非火災起因熱気流」とも称する)が感知器100に供給される場合を例示して説明する。
まず、図1において、熱気流は、天井900に沿って感知器100に供給され、外カバー1の開口部14を介して、外カバー1の内部に流入する。
(熱気流の供給-熱気流が長軸に平行な方向以外の方向から供給された場合)
熱気流が長軸230(図32)に平行な方向以外の方向から供給された場合、外カバー1の内部に流入した熱気流の一部は、段部231の外周壁231A(図32)に沿って誘導されて検出素子700に供給される。なお、この場合、当該熱気流は、段部231の正面側に配置されているラビリンス部15における、複数の区画壁151の側端部151Aによっても、誘導されて検出素子700に供給されることになる。
また、流入した熱気流の他の一部は、段部231を乗り越えて、ラビリンス部15の複数の区画壁151の相互間の間隙152(図32)を介して、感知器100の外周側から内側へ誘導されて供給される。この後、当該熱気流は、内カバー2の第1開口部21、及び検煙部カバー3の開口部31を介して、検出空間300に流入する。特に、内カバー2の第1開口部21には防虫網61(図6)が設けられているので、熱気流は、この防虫網61の複数の小孔(不図示)を介して、検出空間300に流入する。
ここでは、図35に示すように例えば、熱気流が、短軸230Aに対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、当該熱気流は、図35の白抜き矢印が示すように、誘導されて供給される。また、図36に示すように例えば、熱気流が、短軸230Aから所定角度だけずれた方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、当該熱気流は、図36の白抜き矢印が示すように、誘導されて供給される。
(熱気流の供給-熱気流が長軸に平行な方向から供給された場合)
また、熱気流が長軸230(図32)に平行な方向から供給された場合、外カバー1の内部に流入した熱気流は、2個の検出素子700の内の一方の検出素子700に供給される。
この後、一方の検出素子700に供給された熱気流の一部は、段部231の外周壁231A(図32)に沿って誘導されて2個の検出素子700の内の他方の検出素子700に供給される。
また、一方の検出素子700に供給された熱気流の他の一部は、段部231を乗り越えて、ラビリンス部15の複数の区画壁151の相互間の間隙152(図32)を介して、感知器100の外周側から内側へ誘導されて供給されて、前述の場合と同様にして、検出空間300に流入する。
ここでは、図37に示すように例えば、熱気流が、長軸230に対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、当該熱気流は、図37の白抜き矢印が示すように、誘導されて供給される。
(熱気流の温度)
次に、熱気流の温度について説明する。相互に同じ温度の熱気流が相互に同じ流速で感知器100に供給された場合について説明する。
図35に示すように、熱気流が、短軸230Aに対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、図35の2個の検出素子700に対して、ほぼ同じ温度の熱気流が供給されることになる。
また、図36に示すように、熱気流が、短軸230Aから所定角度だけずれた方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、後述するように、周囲構造による熱気流の当たりやすさの違い、空気中への熱拡散及び周囲構造への熱吸収の違いから、図36の図面左側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度が、図36の図面右側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度よりも高くなる。ただし、図36の図面左側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度は、図35の場合の熱気流の温度(つまり、熱気流が、短軸230Aに対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合に2個の検出素子700に供給される熱気流の温度)とほぼ同じになる。
===周囲構造による熱気流の当たりやすさの違い===
図36において、図面左側の検出素子700については、遮蔽物(この場合、例えばラビリンス部15)がなく(つまり、ラビリンス部15が遮蔽物とはならず)、熱気流が当たりやすくなるため、時間あたりの受熱量が高くなり、所定時間(所定タイミング)に検出する温度も高くなる。一方で、図36において、図面右側の検出素子700については、遮蔽物(この場合、例えばラビリンス部15)で遮られることにより、熱気流が当たり難くなるため、時間あたりの受熱量が小さくなり、所定時間(所定タイミング)に検出する温度も低くなる。そして、双方の受熱量の違いにより、検出する温度に、差が生じる。
===空気中への熱拡散及び周囲構造への熱吸収の違い===
図36において、熱気流がラビリンス部15に当たり、左右に分かれる流れ(分流)が生じる。分流が発生する箇所を起点にすると、図面左側の検出素子700については、図面右側の検出素子700よりも距離が近く、空気中での熱拡散や周囲構造による熱吸収が少なく、熱量の損失が少ないため、検出する温度も高くなる。一方で、図面右側の検出素子700については、分流が発生する起点からの距離が遠く、空気中で熱が拡散し易くなっている。また、熱気流が周囲構造に当たる頻度が多く、周囲構造に熱が吸収され易くなっている。そのため、図面右側の検出素子700は、空気中への熱拡散と周囲構造への熱吸収の双方が合わさり、熱量の損失が大きくなるため、検出する温度も低くなる。
また、図37に示すように、熱気流が、長軸320に対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合、図37の図面左側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度が、図37の図面右側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度よりも高くなる。ただし、図37の図面左側の検出素子700に対して供給される熱気流の温度は、図35の場合の熱気流の温度(つまり、熱気流が、短軸230Aに対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合に2個の検出素子700に供給される熱気流の温度)とほぼ同じになる。
また、不図示であるが、熱気流が、図35~図37に示す方向以外のあらゆる方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合も、2個の検出素子700の内のより高い温度の熱気流が供給される検出素子700に対しては、図35の場合の熱気流の温度(つまり、熱気流が、短軸230Aに対応する方向から、感知器100の内側に向けて供給された場合に2個の検出素子700に供給される熱気流の温度)とほぼ同じ温度の熱気流が供給されることになる。
これらは、制御構造として機能するラビリンス部15及び段部231の構成(特に、楕円形状に関する構成)、及び検出素子700の構成(特に、配置位置)によって定まる熱気流の温度分布に起因するものであるが、熱気流の温度分布を確認するための所定の実験又はシミュレーションの結果、実施の形態で説明した構成とすることにより、前述したように、感知器100に対する熱気流の供給方向に依存せずに、少なくとも1個の検出素子700(例えば、より高い温度を検出する検出素子700)に対しては、ほぼ同じ温度の熱気流が供給されることになる。すなわち、検出素子700が検出する熱気流の温度の、当該熱気流が供給される方向に基づくばらつきを抑えることが可能となる。
なお、ラビリンス部15及び段部231のサイズ、及び検出素子700のサイズ及び配置位置等については、前述のばらつき(つまり、検出素子700が検出する熱気流の温度の、供給される方向に基づくばらつき)の大きさに関して、感知器100を正常に動作させるために許容可能な範囲を考慮して設定してもよい。
(熱気流の湿度)
次に、熱気流の湿度について説明する。図38は、熱気流の湿度及び温度を例示した図である。なお、図38においては、湿度が実線で図示されており、温度が破線で図示されており、熱気流が感知器100に供給されはじめたタイミングが「時間」=「0」となっている。また、図38のグラフ中の時間の単位は、「秒」であることとする。図38の(a)は、感知器100に対して、火災起因熱気流が供給された場合の湿度及び温度を示すグラフであり、図38の(b)は、感知器100に対して、非火災起因熱気流が供給された場合の湿度及び温度を示すグラフである。この図38のグラフは、感知器100に対して熱気流が供給された場合に、検出素子700で検出される湿度及び温度を確認するための実験又はシミュレーションの代表的な結果を示している。
(熱気流の湿度-火災起因熱気流)
火災起因熱気流については、湯気及び蒸気が含まれておらず煙粒子が含まれているので、熱気流中の水分量は監視領域全体の水分量とほぼ同じになっている。よって、火災起因熱気流が感知器100に供給された場合、図38の(a)に示すように、湿度はほぼ一定となり、急激な湿度上昇は確認されないことになる。
(熱気流の湿度-非火災起因熱気流)
非火災起因熱気流については、湯気又は蒸気が含まれているので、熱気流中の水分量は監視領域全体の水分量よりも多くになっている。よって、非火災起因熱気流が感知器100に供給された場合、図38の(b)に示すように、湿度が急激に上昇することになり、急激な湿度上昇が確認されることになる。
(火災検出処理)
次に、感知器100によって実行される火災検出処理について説明する。火災検出処理とは、火災の発生を検出する処理である。図39は、火災検出処理のフローチャートである。この火災検出処理は、例えば、感知器100の電源をオンした場合に実行を開始することとし、当該処理の起動が開始したところから説明する。なお、この処理は、感知器100の制御部(つまり、検出部、識別部等)によって実行される。
===SA1===
=処理=
図39のSA1において感知器100の検出部は、感知器100に対して熱気流が供給されたか否かを判定する。具体的には、受光部72の受光結果を監視し、受光部72で受光した光の光量が所定の光量以上であるか否かに基づいて判定する。
そして、感知器100の検出部は、受光部72で受光した光の光量が所定の光量未満である場合、検出空間300内に第1検出対象(煙粒子)及び第2検出対象(湯気又は蒸気)が存在しないので、これらの検出対象を検出せずに、感知器100に対して熱気流が供給されていないものと判定し(SA1のNO)、SA1を再度実行する。
一方、感知器100の検出部は、受光部72で受光した光の光量が所定の光量以上である場合、検出空間300内に第1検出対象又は第2検出対象が存在するので、第1検出対象又は第2検出対象を検出し、感知器100に対して熱気流が供給されているものと判定し(SA1のYES)、SA2に移行する。
=具体例=
ここでは、例えば、感知器100に火災起因熱気流及び非火災起因熱気流が供給されていない場合、検出対象を検出せずに、感知器100に対して熱気流が供給されていないものと判定する。
また、例えば、感知器100に火災起因熱気流又は非火災起因熱気流が供給された場合、第1検出対象又は第2検出対象を検出し、感知器100に対して熱気流が供給されているものと判定する。
===SA2===
=処理=
図39のSA2において感知器100の識別部は、SA1で第1検出対象を検出したか否かを判定する。具体的には、検出素子700からの温度湿度情報を取得し、取得した温度湿度情報が示す湿度に基づいて、SA1で検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別し、識別結果に基づいて判定する。
詳細には、「(熱気流の湿度)」で説明したように、第1検出対象を含む火災起因熱気流が供給された場合には、図38の(a)に示すように、急激な湿度上昇が生じず、第2検出対象を含む非火災起因熱気流が供給された場合には、図38の(b)に示すように、急激な湿度上昇が生じることに着目して処理を行う。例えば、感知器100の記録部に、急激な湿度上昇であるか否かを判定するための湿度上昇閾値が格納されていることとする。
感知器100の識別部は、検出素子700から取得した温度湿度情報が示す湿度に基づいて湿度上昇率(つまり、所定時間内の湿度の上昇量)を演算し、演算した湿度上昇率と記録部の湿度上昇閾値とを比較する。
そして、感知器100の識別部は、比較結果に関して、演算した湿度上昇率が湿度上昇閾値以上である場合、急激な湿度上昇が生じているものと判定し、非火災起因熱気流が感知器100に供給されたものとして、SA1で検出部が第2検出対象を検出したものと識別する。この場合、感知器100の識別部は、SA1で第1検出対象を検出していないものと判定した上で(SA2のNO)、火災の発生を検出せずに、処理を終了する。
一方、感知器100の識別部は、比較結果に関して、演算した湿度上昇率が湿度上昇閾値未満である場合、急激な湿度上昇が生じていないものと判定し、火災起因熱気流が感知器100に供給されたものとして、SA1で検出部が第1検出対象を検出したものと識別する。この場合、感知器100の識別部は、SA1で第1検出対象を検出したものと判定した上で(SA2のYES)、SA3に移行する。
=具体例=
ここでは、例えば、感知器100に非火災起因熱気流が供給された場合、図38の(b)に示すように、検出素子700で検出する湿度において、急激な湿度上昇が生じるので、演算した湿度上昇率が湿度上昇閾値以上となり、SA1で検出部が第2検出対象を検出したものと識別した上で、SA1で第1検出対象を検出していないものと判定する。
また、例えば、感知器100に火災起因熱気流が供給された場合、図38の(a)に示すように、検出素子700で検出する湿度にはほぼ一定となり、急激な湿度上昇が生じないので、演算した湿度上昇率が湿度上昇閾値未満となり、SA1で検出部が第1検出対象を検出したものと識別した上で、SA1で第1検出対象を検出したものと判定する。
===SA3===
図39のSA3において感知器100の制御部は、監視領域での火災の発生を検出した上で、所定の防災処理を行う。ここでは、例えば、火災発生を検出したことを示す情報を、防災受信盤又は防災表示盤等の任意の防災設備側に送信したり、感知器100の表示灯を、火災発生を検出した状態を示す色(例えば、赤色等)で点灯したりしてもよい。これにて、処理を終了する。
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、検出素子700の検出結果に基づいて、感知器100の検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、火災の検出精度を向上させることが可能となる。
また、検出素子700は、第1検出対象又は第2検出対象を含む流体の湿度を検出することにより、例えば、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
また、検出素子700によって検出される湿度上昇に基づいて、感知器100の検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、固有の湿度を有するあらゆる監視領域内において、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを正確に識別することが可能となる。
また、第1検出対象は煙粒子を含み、第2検出対象は湯気又は蒸気を含むことにより、例えば、第1検出対象である煙粒子又は第2検出対象である湯気又は蒸気の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
(ラビリンス部について)
上記実施の形態では、図8のラビリンス部15が外カバー1に設けられる場合について説明したがこれに限らない。例えば、ラビリンス部15を内カバー2に設けてもよい。具体的には、ラビリンス部15を内カバー2と一体的に形成したり、あるいは、別個として形成されたラビリンス部15を接着剤等を用いて内カバー2に固定したりして設けてもよい。
(外周壁について)
上記実施の形態では、外周壁231Aは、図32に示すように例えば、正面視において周形状が楕円となっており、すなわち、突出部23は、正面視において楕円形状となっている場合について説明したが、これに限らない。例えば、外周壁231Aを、正面視において周形状が正円以外の長円となるように、構成してもよい。このように構成した場合も、検出素子700が検出する熱気流の温度の、当該熱気流が供給される方向に基づくばらつきを抑えることが可能となる。
(突出部について)
上記実施の形態では、突出部23としては、図12に示すように例えば、全体が基部200から突出している形状を例示したが、これに限らない。例えば、前述の段部231の機能を有する限りにおいて任意であり、例えば、段部231に対応する構成のみを内カバー2に設けてもよい。この場合、図12の突出部23については、周上に段部231に対応する突出した部分が設け、当該突出した部分の内側については基部200と同じ高さ位置となるように凹ませてもよい。
(火災発生の検出について(その1))
上記実施の形態では、検出素子700からの温度湿度情報が示す湿度又は温度の内の、湿度のみを用いて火災の発生を検出する場合について説明したが、これに限らず、温度湿度情報が示す湿度と温度の両方を用いて火災の発生を検出するように構成してもよい。
具体的には、火災起因熱気流については、火災が燃え広がるにつれて熱量が増大し温度が上昇することを考慮して、以下の処理を行うように構成してもよい。例えば、SA2のYESの後に(つまり、検出部が第1検出対象を検出したものと判定した後に)、感知器100の制御部が、検出素子700からの温度湿度情報を連続して取得し続け、取得した温度湿度情報が示す温度が所定の温度(例えば、110℃~150℃等)を超えた場合に、監視領域での火災の発生を検出するように構成してもよい。なお、この場合、取得した温度湿度情報が示す温度が所定の温度(例えば、110℃~150℃等)を超えていない場合、監視領域での火災の発生を検出しないこととする。
このように構成することにより、検出素子700は、湿度及び温度を検出し、感知器100は、検出部の検出結果と、検出素子700の検出結果に基づいて、火災の発生を検出することにより、例えば、火災の検出精度を更に向上させることが可能となる。
(火災発生の検出について(その2))
上記実施の形態の図39のSA2の処理については、2個の検出素子700各々から取得した温度湿度情報の内の一方のみの温度湿度情報を用いて処理を行ってもよいし、あるいは、両方の温度湿度情報を用いて処理を行ってもよい。
一方のみの温度湿度情報を用いて処理を行う場合には、例えば、2個の検出素子700各々から取得した温度湿度情報が示す湿度上昇率を各々演算し、演算した湿度上昇率の内のより大きな値の湿度上昇率を選択し、選択した湿度上昇率と記録部の湿度上昇閾値とを比較することにより、処理を行ってもよい。なお、バリエーションとしては、演算した湿度上昇率の内のより小さな値の湿度上昇率を選択し、選択した湿度上昇率と記録部の湿度上昇閾値とを比較することにより、処理を行ってもよい。
両方の温度湿度情報を用いて処理を行う場合には、例えば、2個の検出素子700各々から取得した温度湿度情報が示す湿度上昇率を各々演算し、演算した湿度上昇率の統計値(例えば、平均等値)を演算し、演算した湿度上昇率の統計値と記録部の湿度上昇閾値とを比較することにより、処理を行ってもよい。
(火災発生の検出について(その3))
上記実施の形態の図39のSA2の処理については、湿度上昇に着目して処理する場合について説明したが、これに限らない。例えば、湿度変化量、又は湿度の絶対値に基づいて処理を行うように構成してもよい。
湿度変化量に関しては、例えば、感知器100に対して熱気流が供給されているものと判定した(SA1のYES)時から、所定時間(例えば、30秒~40秒等)以内に、所定の湿度値分(例えば、20%RH~30%RH等)よりも大きく上昇した場合に、第2検出対象を検出したものと判定し、この場合以外は第1検出対象を検出したものと判定するように処理を行ってもよい。
湿度の絶対値については、例えば、感知器100に対して熱気流が供給されているものと判定した(SA1のYES)時から、所定時間(例えば、30秒~40秒等)以内に、所定の湿度(例えば、85%RH~90%RH等)よりも大きくなった場合に、第2検出対象を検出したものと判定し、この場合以外は第1検出対象を検出したものと判定するように処理を行ってもよい。なお、ここでの所定の湿度については、例えば、予め管理者によって設定されることとしてもよいし、あるいは、感知器100の制御部が、検出素子700からの温度湿度情報に基づいて、感知器100に対して熱気流が供給されているものと判定する前の湿度を特定し、この特定した湿度よりも所定の値(例えば、25%RH~30%RH等)だけ高い湿度を、所定の湿度として設定することとしてもよい。
(制御構造について)
上記実施の形態では、少なくとも1個の検出素子700(例えば、より高い温度を検出する検出素子700)に対して、ほぼ同じ温度の熱気流が供給されるように、制御構造を構成する場合について説明したが、これに限らず、供給される方向に応じて異なる温度の熱気流が検出素子700に供給されるように構成してもよい。すなわち、外周壁231Aを、正面視において周形状が楕円又は長円以外の任意の形状となるように、構成してもよい。
(検出素子について)
上記実施の形態の検出素子700の個数及び設置位置を任意に変更してもよい。
(用語の解釈について)
「湿度を検出する」とは、所謂%RHといった単位で表される湿度値を検出することに限らず、湿度に関する他の指標を検出することを含む概念であるものと解釈しても良く、即ち所定の湿度の存在を検出することを示す概念であるものと解釈してもよい。また、「湿度を検出する」とは、湿度の変化を検出することを示す概念であるものと解釈してもよい。
「温度を検出する」とは、所謂℃いった単位で表される温度値検出することに限らず、温度に関する他の指標を検出することを含む概念であるものと解釈しても良く、すなわち、所定の熱の存在を検出することを示す概念であるものと解釈してもよい。また、「温度を検出する」とは、熱の変化又は温度の変化を検出することを示す概念であるものと解釈してもよい。
上記実施の形態では、段部231が「制御構造」に対応するものと説明したが、例えば、段部231を含む突出部23が「制御構造」に対応するものと解釈してもよい。
(組み合わせについて)
上記実施の形態の特徴、及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。
(付記)
付記1の火災検出装置は、監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、前記火災に起因する第1検出対象又は前記火災以外に起因する第2検出対象が流入する検出空間と、前記検出空間内の前記第1検出対象又は前記第2検出対象を検出する検出部と、少なくとも湿度を検出する物理量検出素子と、前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する識別部と、を備える。
付記2の火災検出装置は、付記1に記載の火災検出装置において、前記物理量検出素子は、前記第1検出対象又は前記第2検出対象を含む流体の湿度を検出する。
付記3の火災検出装置は、付記1又は2に記載の火災検出装置において、前記識別部は、前記物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する。
付記4の火災検出装置は、付記1から3の何れか一項に記載の火災検出装置において、前記物理量検出素子は、湿度及び温度を検出し、前記火災検出装置は、前記検出部の検出結果と、前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記火災の発生を検出する。
付記5の火災検出装置は、付記1から4のいずれか一項に記載の火災検出装置において、前記第1検出対象は、煙粒子を含み、前記第2検出対象は、湯気又は蒸気を含む。
(付記の効果)
付記1に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子の検出結果に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、火災の検出精度を向上させることが可能となる。
付記2に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子は、第1検出対象又は第2検出対象を含む流体の湿度を検出することにより、例えば、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
付記3に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、検出部が第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを識別することにより、例えば、固有の湿度を有するあらゆる監視領域内において、第1検出対象又は第2検出対象の内の何れを検出したかを正確に識別することが可能となる。
付記4に記載の火災検出装置によれば、物理量検出素子は、湿度及び温度を検出し、火災検出装置は、検出部の検出結果と、物理量検出素子の検出結果に基づいて、火災の発生を検出することにより、例えば、火災の検出精度を更に向上させることが可能となる。
付記5に記載の火災検出装置によれば、第1検出対象は煙粒子を含み、第2検出対象は湯気又は蒸気を含むことにより、例えば、第1検出対象である煙粒子又は第2検出対象である湯気又は蒸気の内の何れを検出したかを確実に識別することが可能となる。
1 外カバー
2 内カバー
3 検煙部カバー
5 検煙部ベース
11 本体部
12 天板部
13 接続部
14 開口部
15 ラビリンス部
16 ライトガイド用開口部
21 第1開口部
22 第2開口部
23 突出部
24 ライトガイド用開口部
31 開口部
32 発光側収容部
33 受光側収容部
51 発光側収容部
52 受光側収容部
61 防虫網
62 基板
63 端子盤
64 嵌合金具
71 発光部
72 受光部
73 ライトガイド
100 感知器
151 区画壁
151A 側端部
152 間隙
200 基部
231 段部
231A 外周壁
230 長軸
230A 短軸
300 検出空間
700 検出素子
701 検出部
702 端子部
703 絶縁部材
711 発光素子
712 発光側光学素子
721 受光素子
722 受光側光学素子
801 基準線
802 基準線
803 基準線
804 基準線
805 基準線
806 基準線
807 基準線
808 基準線
809 基準線
810 基準線
811 基準線
812 基準線
813 基準線
814 基準線
815 基準線
816 基準線
817 基準線
818 基準線
819 基準線
820 基準線
821 基準線
900 天井

Claims (5)

  1. 監視領域の火災を検出するための火災検出装置であって、
    前記火災に起因する第1検出対象又は前記火災以外に起因する第2検出対象が流入する検出空間と、
    前記検出空間内の前記第1検出対象又は前記第2検出対象を検出する検出部と、
    少なくとも湿度を検出する物理量検出素子と、
    前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する識別部と、
    を備える火災検出装置。
  2. 前記物理量検出素子は、前記第1検出対象又は前記第2検出対象を含む流体の湿度を検出する、
    請求項1に記載の火災検出装置。
  3. 前記識別部は、前記物理量検出素子によって検出される湿度上昇に基づいて、前記検出部が前記第1検出対象又は前記第2検出対象の内の何れを検出したかを識別する、
    請求項1又は2に記載の火災検出装置。
  4. 前記物理量検出素子は、湿度及び温度を検出し、
    前記火災検出装置は、前記検出部の検出結果と、前記物理量検出素子の検出結果に基づいて、前記火災の発生を検出する、
    請求項1から3の何れか一項に記載の火災検出装置。
  5. 前記第1検出対象は、煙粒子を含み、
    前記第2検出対象は、湯気又は蒸気を含む、
    請求項1から4の何れか一項に記載の火災検出装置。
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