JP2009244326A - 光波長フィルタ - Google Patents

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Hiroshi Fukuda
浩 福田
Koji Yamada
浩治 山田
Toshibumi Watanabe
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Yasushi Tsuchizawa
泰 土澤
Hiroyuki Shinojima
弘幸 篠島
Seiichi Itabashi
聖一 板橋
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Abstract

【課題】小型化が可能なシリコン細線光導波路で構成した光波長フィルタを、作製が容易な構造で挿入損失を小さくできるようにする。
【解決手段】入力導波路101入力した光を偏波分離素子102で光Aおよび光Bに分離し、光Aの偏波面を偏波回転素子105で90°回転させ、光Bおよび偏波面が回転した光Aを、ろ波素子107に各々対向する方向から入射してろ波し、ろ波素子107を出力した光Bの偏波面を偏波回転素子109で90°回転させ、光Aおよび偏波面が回転した光Bを偏波合成素子114で合波する。
【選択図】 図1

Description

本発明は,光通信用光波長フィルタに関するものであり,詳しくは小型・安価で偏波依存性の無い光波長フィルタに関するものである。
光通信の伝送信号速度に対する要求は増加の一途を辿っており、伝送容量の増大に伴い、高密度波長多重方式(Dense Wavelength Division Multiplexing:DWDM)が重要な技術として位置づけられている。DWDM技術を実現するデバイスとして、所望の波長の信号を付加し、あるいは選択的に取得する光波長フィルタがある。
代表的なDWDM用光波長フィルタとしては、アレイ導波路格子(AWG)がある。実用化されているAWGは、石英光波平面回路(PLC)で構成されている。石英系PLCは偏波依存性が小さく、PLC−AWGも優れたフィルタ特性を示すが、光波回路を構成する光導波路の屈折率から寸法の制限を受け、cmオーダの大きさになり、小型化が困難である。素子の大型化は、それ自身でコスト増になるが、同時に付属する温調装置およびモジュールパッケージなどの大型化を招き、全体として更なるコスト増につながる。
上述した石英系の導波路に対し、シリコン細線導波路に代表される高屈折率差導波路を構成部品とする光波回路は、導波路を急峻に曲げることが可能であり、小型化に有利である。また、シリコン細線光導波路は、製造プロセスにおいて、従来のシリコン集積回路の作製技術および製造装置が適用可能であり、大量生産によるコスト低減が見込まれるため、小型で安価なデバイスを提供できる。
しかし、シリコン細線光導波路は、高屈折率差導波路ゆえに、コア断面がわずかに正方形からずれ、また、クラッド材料に異方性が生じると、偏波モード分散(PMD)が発生し、PMDが発生した箇所を通過する高速光信号の形状が劣化する。また、PMDが発生している導波路で構成された光波長フィルタにおいては、動作する波長が偏波により異なるため、チャネル間クロストークの原因になる。このため、シリコン細線光導波路を用いる場合、小型・安価で偏波依存性の小さい光波長フィルタが求められている。
特開2006−310501号公報 特開2006−330109号公報 D.Taillaert, et al., "A Compact Two-Dimensional Grating Coupler Used as a Polarization Splitter", IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, Vol.15, No.9, pp.1249-1251,2003. http://nanoweb.mit.edu/Annual%20Reports%202005/sec.12.photonics.05.pdf
上記の要求を満たすために、シリコン細線光導波路を構成部品とする光波回路に偏波ダイバーシティ技術を適用する方法が考えられる。まず、シリコン細線光導波路における偏波ダイバーシティ光回路の例として、二次元回折格子を用いる方法(非特許文献1)がある。この方法は、外部回路との結合において直交する2つの偏波を分離するため、光結合部品と偏波分離部品が一体となり、デバイス全体の寸法を小さくすることが可能となる。しかしながら、挿入損失が大きい(−7dB/point)という欠点がある。
また、高屈折率差導波路における偏波ダイバーシティ光回路の別の例として、コア断面の縦横比が異なる2つの光導波路を用いる方法(非特許文献2)がある。この方法は、理論計算上は挿入損失を小さくすることが可能であるが、微細三次元構造を実現する必要があるため、作製が困難である。
以上に説明したように、現状では、小型化が可能なシリコン細線光導波路で構成した光波長フィルタでは、作製が容易な構造で挿入損失を小さくすることができないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、小型化が可能なシリコン細線光導波路で構成した光波長フィルタを、作製が容易な構造で挿入損失を小さくできるようにすることを目的とする。
本発明に係る光波長フィルタは、シリコンコアよりなる導波路より構成された光波長フィルタであって、導波路の一端より入力した光を偏波面に応じて第1の光および第2の光に分離する偏波分離素子と、この偏波分離素子から出力される第1の光の偏波面を90°回転する第1の偏波回転素子と、偏波分離素子から出力される第2の光および第1の偏波回転素子から出力される第1の光を各々対向する方向から入射してろ波するろ波素子と、このろ波素子から出力される第2の光の偏波面を90°回転する第2の偏波回転素子と、ろ波素子から出力される第1の光および第2の偏波回転素子から出力される第2の光を合波して導波路の他端に出力する偏波合成素子とを少なくとも備えるものである。
上記光波長フィルタにおいて、偏波分離素子から偏波構成素子にかけての、第1の光の光路長と第2の光の光路長とが等しくなるようにする光路長補償導波路を備える。なお、ろ波素子は、リング共振器およびラティスフィルタのいずれかである。
以上説明したように、本発明では、導波路の一端より入力した光を偏波分離素子で第1の光および第2の光に分離し、第1の光の偏波面を第1の偏波回転素子で90°回転させ、第2の光および偏波面が回転した第1の光を、ろ波素子に各々対向する方向から入射してろ波し、ろ波素子から出力される第2の光の偏波面を第2の偏波回転素子で90°回転させ、第1の光および偏波面が回転した第2の光を偏波合成素子で合波するようにした。この結果、本発明によれば、小型化が可能なシリコン細線光導波路で構成した光波長フィルタが、作製が容易な構造で挿入損失を小さくできるようになるという優れた効果がある。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。この光波長フィルタは、シリコンコアよりなる導波路より構成されたものであり、まず、入力導波路101に入力された光に含まれる2つの直交する偏波が、偏波分離素子102により各々の偏波(TE偏波とTM偏波)に分離される。続いて、偏波分離されて偏波分離素子102から出力されて導波路103を導波する一方の光は、偏波回転素子105により偏波面が90°回転されてから出力される。
例えば、図中点線の矢視線で示す偏波分離された一方の光A(第1の光)をTM偏波とすると、これを90°回転してTE偏波にする。偏波分離素子102により偏波分離されて導波路104を導波する他方の光B(実線の矢視線:第2の光)は、TE偏波のままである。これにより、導波路106および導波路104を導波する光は、どちらもTE偏波になる。
続いて、2つのTE偏波の光(光Aおよび光B)は、1つのろ波素子107に双方向(対向する方向)から入射(入力)する。このようにしてろ波素子107に入力した光Aおよび光Bは、ろ波素子107による周波数帯にろ波されて出力される。
続いて、光Aと光Bは光路長が異なるので、この差分を光路長補償導波路111により補償する。ろ波素子107より導波路110に出射された光Aが、光路長補償導波路111を通過する。
続いて、ろ波素子107より導波路108に出射(出力)された偏波回転を受けていない方の光Bは、偏波回転素子109により偏波面が90°回転されてTM偏波となる。
続いて、光路長補償導波路111を通過して導波路112を導波する光A(TE偏波)と、偏波回転素子109から出力されて導波路113を導波する光B(TM偏波)とは、偏波合成素子114により合波されて出力され、出力導波路115を導波する。
上述した構成の光波長フィルタに入力されて偏波分離された光Aおよび光Bは、ともに偏波回転素子を1度通過しているので、偏波回転素子の挿入損失があったとして、偏波依存損失(PDL)には寄与しない。また、光Aおよび光Bの光路長は光路長補償導波路111により補償されているので、高速光信号波形が劣化する恐れも無い。また、ろ波素子107に入力する光Aおよび光Bは、ともに同一偏波(この場合はTE偏波)であるので、チャネル間クロストークもない。
次に、まず、偏波分離素子102および偏波合成素子109についてより詳細に説明する。これらは、例えば、図2(a)の平面図に示すような、方向性結合器型シリコン細線偏波分離素子で良い(特許文献1参照)。この素子は、平面基板上に形成された2本のシリコン細線導波路201a,201bから構成される。図2(a)において、202は結合部、203は入力部、204は出力部(S字偏向部)である。結合部202の光伝搬方向の長さは5μm以上100μm以下、入力部203の長さは100μm以下、出力部204の長さは100μm以下、結合部202における導波路201aと201bの間隔は100nm以上500nm以下である。また、入力部203及び出力部204における導波路201aの偏向半径と出力部204における導波路201bの偏向半径は、5μm以上50μm以下である。
なお、図2(a)の例では、入力部203を曲線状にしているが、直線状にしてもよい。また、導波路201bについては入力側が切れているが、通常の4ポート方向性結合器のように、導波路201bについても外部からの入力が可能になっていても構わない。
シリコン細線導波路201a,201bは、別名埋め込み型チャンネル導波路と呼ばれるものであり、断面が方形あるいは台形の扁平なシリコンからなるコアと、このコアを覆うクラッドとから構成される。コアは、幅が200nm以上500nm以下、高さが同じく200nm以上500nm以下で、かつ幅が高さより大きい条件を満たす偏平な形状をしている。クラッドは、酸化シリコン若しくは酸窒化シリコンのいずれか一方、また酸化シリコンと酸窒化シリコンの混成物から構成されていればよい。
シリコン細線導波路より偏波分離素子に用いるためには有効屈折率の偏波面依存性が大きい必要があるが、この有効屈折率の偏波面依存性を大きくするには、導波路のコア断面形状を扁平にすればよい。
また、シリコン細線光導波路ではPMDが大きいため、方向性結合器におけるTM偏波とTE偏波の結合長が大きく異なる。例えば、コア寸法が200nm×400nmで間隙が480nmのシリコン細線光導波路による方向性結合器では、1550nmの波長に対してTM偏波の結合長が13μmであり、一方、TE偏波の結合長は79μmである。よって10〜15μmの結合長を持つ方向性結合器が導波路型偏波分離素子として機能する。この方向性結合器型シリコン細線偏波分離素子は、図2(a)に示すように、シリコン細線導波路を2つ並べた構造であるので、作製は容易である。また結合長も10〜15μmと短くすることが可能であり、挿入損失もほとんど無い。
次に、偏波回転素子105および偏波回転素子109についてより詳細に説明する。偏波回転素子105,109は、例えば、図2(b)の断面図に示すような、シリコン細線を用いた偏心二重コアによる偏波回転素子で良い(特許文献2参照)。この素子は、第1コア212と、第2コア213と、これらを覆うクラッド211とを有する。なお、図2(b)の紙面に垂直な方向が光伝搬方向である。例えば、第1コア212は、幅0.2μm×高さ0.2μmのシリコン(屈折率3.5)細線であり、第2コア213は、幅1μm×高さ1μmのシリコン酸窒化膜(屈折率1.6)であり、クラッド211は、シリコン酸化膜(屈折率1.44)である。
第1コア212の中心軸と第2コア213の中心軸との偏芯量は、2つの直交する方向(図2(b)の上下方向と左右方向)の各々について0.4μmである。図2(b)においては、A軸方向とB軸方向が伝搬固有モードの軸になる。垂直偏波と水平偏波の各々の伝搬定数が異なるため、入射光が垂直偏波(TMモード)の場合は伝搬中に回転を受け、一定距離伝搬した後に水平偏波(TEモード)となる。
このように、シリコン細線光導波路は、コアとクラッドの屈折率差が大きいため、これらの中間の屈折率を持つ材質を用いて容易に二重コアを形成することができる。2つのコアを偏芯させることで偏波回転を実現する。回転角度は偏芯二重コア導波路の長さで制御可能である。例えば、コア寸法が200nm×200nmの第1コアよりなるシリコン導波路と、コア寸法が840nm×840nmで屈折率1.6の第2コアよりなるシリコン酸窒化膜導波路で、偏芯量320nmとした二重コア導波路では、1550nmの波長に対し、導波路長50μmで90°の偏波回転が可能である。
この偏芯二重コアシリコン細線偏波回転素子は、従来のシリコン細線導波路のクラッド材料をシリコン酸窒化膜に変更したもので、作製は容易である。また導波路長も〜50μmと短いため、挿入損失も小さい。なお、第2コアは、シリコン酸窒化物に限るものではない。例えば、シリコン酸化物,ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂などの材料の中から適宜選択したものを用いればよい。
次に、ろ波素子107について説明する。ろ波素子107は、2入力2出力を持つろ波素子であり、その対称性から、双方向の入射光に対して等価の機能を有する。双方向の入射光は導波路型の偏波分離素子102および導波路型の偏波回転素子105により同一の偏波に設定されているので、偏波に対するろ波機能の違いは存在せず、よって、2つの光に対して1つのろ波素子で対応することが可能である。2つの光に対して2つのろ波素子を必要とする場合は、各々のろ波素子に極めて高い作製精度が要求され、デバイス作製の歩留まりを悪くする恐れがあるが、本光波長フィルタではその恐れが無い。
なお、本光波長フィルタで使用する光路長補償導波路111は従来のシリコン細線光導波路で良い。なお、偏波分離素子102の出力端からろ波素子107の入力丹間での間の光Aと光Bの光路長は等しくすることが理想である。一般には、これらの光路長が異なる場合が多く、このような場合には、光路長補償導波路111を用いている。光路長補償導波路111により、光Aの光路長と光Bの光路長との差を補正している。言い換えると、光Aの光路長と光Bの光路長とが等しくなるように、光路長補償導波路111を備えている。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、2次元的に配置されたシリコン細線よりなる導波路で、偏波依存性のない光波長フィルタが構成できるようになる。2次元的に配置した導波路で構成できるので、作製が容易である。また、上述したように、挿入損失を小さくすることができる。
なお、上述した本実施の形態における光波長フィルタ(導波路)は、例えば、公知のSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることで作製できる。例えば、SOI基板の埋め込み絶縁層(酸化シリコン層)を下部のクラッドとすればよい。また、単結晶シリコンよりなるSOI層を、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とによりパターニングすることで、光回路を構成するコアを形成することができる。また、これらの上に、例えば、CVD法により酸化シリコンを堆積すれば、上部のクラッド層を形成することができる。また、シリコン酸化物,ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂など材料により、上部のクラッド層を構成してもよい。
以下に本発明の具体的な実施例を示す。
[実施例1]
はじめに、実施例1における光波長フィルタの構成について説明する。図3は本発明の実施例1における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。シリコン細線よりなる入射用光導波路301に入射した光は、シリコン細線よりなる方向性結合器型の偏波分離素子302により直交する2つの偏波の光に分離されて出力される。2つの光のうち一方の光(TM)は、この偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コアの偏波回転素子303により90°回転させられる(TM→TE)。これに対し、分離された他方の光(TE)は、偏波面は回転されることがない。
次に、一方の光および他方の光は、リング共振器によるろ波素子304に双方向から入射し、各々ろ波される。ろ波素子304を通過した(から出力された)後、2つの光のうち偏波回転素子303を通過していない他方の光は、偏波回転素子303と同様の、シリコン細線よりなる偏芯二重コアの偏波回転素子305に入射する。偏波回転素子305に入射した他方の光は、偏波面を90°回転させられ(TE→TM)て出力される。このようにして偏波面を90°回転させられた他方の光は、シリコン細線による方向性結合器型の偏波合成素子306に入射する。これに対し、一方の光は、ろ波素子304を通過した後は偏波面が回転することなく、偏波合成素子306に入射する。以上のようにして、偏波合成素子306に入射した一方の光(TM)および他方の光(TE)は、偏波合成素子106により合波されて出力され、シリコン細線よりなる出射用光導波路307を通じて出力される。
上述した構成の光波長フィルタに入力されて偏波分離された一方の光および他方の光は、ともに偏波回転素子303および偏波回転素子305を1度通過しているので、偏波回転素子の挿入損失があったとして、偏波依存損失(PDL)には寄与しない。また、本実施例1では、一方の光および他方の光の光路長は、各々等しい状態としているので、高速光信号波形が劣化する恐れも無い。本実施例では、一方の光の光路長と他方の光の光路長とを各々等しい状態としているので、光路長補償導波路はなくてもよい。また、ろ波素子304に入力する2つの光は、ともにTE偏波であるので、チャネル間クロストークもない。
[実施例2]
次に、本発明における実施例2の光波長フィルタについて説明する。図4は、本発明に係る実施例2の光波長フィルタの構成例を示す平面図である。この光波長フィルタでは、シリコン細線よりなる入射用光導波路401に入射した光が、シリコン細線よりなる方向性結合器型の偏波分離素子402により、直交する2つの偏波の光に分離されて出力される。2つの光のうち一方の光(TM)は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子403により90°回転させられ(TM→TE)て出力される。これに対し、分離された他方の光(TE)は、偏波面は回転されることがない。
次に、一方の光および他方の光は、リング共振器によるろ波素子404およびリング共振器による別のろ波素子404’に、各々双方向(対向する方向)から入射してろ波される。ろ波素子404のろ波特性とろ波素子404’のろ波特性は異なる。
この後、ろ波素子404を通過した(から出力された)2つの光のうち偏波回転素子403を通過していない他方の光は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子405により90°回転させられ(TE→TM)、出力される。このようにして偏波面を90°回転させられた他方の光は、シリコン細線による方向性結合器型の偏波合成素子406に入射する。これに対し、ろ波素子404を通過した一方の光は、偏波面が回転することなく、光路長補償導波路408を通って偏波合成素子406に入射する。以上のようにして、偏波合成素子406に入射した一方の光(TM)および他方の光(TE)は、偏波合成素子406により合波されてから出力され、シリコン細線よりなる出力用光導波路407を通じて出力される。
また、同様に、ろ波素子404’を通過した2つの光のうち偏波回転素子403を通過していない他方の光は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子405’により90°回転させられる(TE→TM)。このようにして偏波面を90°回転させられた他方の光は、シリコン細線による方向性結合器型の偏波合成素子406’に入射する。これに対し、ろ波素子404’を通過した一方の光は、偏波面が回転することなく、光路長補償導波路408’を通って偏波合成素子406’に入射する。以上のようにして、偏波合成素子406’に入射した一方の光(TM)および他方の光(TE)は、偏波合成素子406’により合波され、シリコン細線よりなる出力用光導波路407’を通じて出力される。
この実施例2の光波長フィルタによれば、2つのろ波素子404,404’を備えることによって、2つの透過波長を1つの光回路で選択的に取得する機能を備えている。ろ波素子は、2つに限るものではなく、3つ以上で構成してもよい。このように、複数のろ波素子を備えるようにすることで、多チャンネル化を実現することが容易である。
[実施例3]
次に、本発明における実施例3の光波長フィルタについて説明する。図5は、本発明に係る実施例3の光波長フィルタの構成例を示す平面図である。この光波長フィルタでは、シリコン細線よりなる入射用光導波路501に入射した光が、シリコン細線よりなる方向性結合器型の偏波分離素子502により、直交する2つの偏波の光に分離される。2つの光のうち一方の光(TM)は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子503により90°回転させられ(TM→TE)、出力される。これに対し、分離された他方の光(TE)は、偏波面は回転されることがない。
次に、一方の光および他方の光は、ラティスフィルタによるろ波素子504およびラティスフィルタによる別のろ波素子504’に、各々双方向(対向する方向)から入射してろ波される。ろ波素子504のろ波特性とろ波素子504’のろ波特性は異なる。
この後、ろ波素子504を通過した(から出力された)2つの光のうち偏波回転素子503を通過していない他方の光は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子505により90°回転させられ(TE→TM)、出力される。このようにして偏波面を90°回転させられた他方の光は、シリコン細線による方向性結合器型の偏波合成素子506に入射する。これに対し、ろ波素子504を通過した一方の光は、偏波面が回転することなく、光路長補償導波路508を通って偏波合成素子506に入射する。以上のようにして、偏波合成素子506に入射した一方の光(TM)および他方の光(TE)は、偏波合成素子506により合波されてから出力され、シリコン細線よりなる出力用光導波路507を通じて出力される。
また、同様に、ろ波素子504’を通過した2つの光のうち偏波回転素子503を通過していない他方の光は、偏波面をシリコン細線よりなる偏芯二重コア型の偏波回転素子505’により90°回転させられる(TE→TM)。このようにして偏波面を90°回転させられた他方の光は、シリコン細線による方向性結合器型の偏波合成素子506’に入射する。これに対し、ろ波素子504’を通過した一方の光は、偏波面が回転することなく、光路長補償導波路508’を通って偏波合成素子506’に入射する。以上のようにして、偏波合成素子506’に入射した一方の光(TM)および他方の光(TE)は、偏波合成素子506’により合波され、シリコン細線よりなる出力用光導波路507’を通じて出力される。
この実施例2の光波長フィルタによれば、2つのろ波素子504,504’を備えることによって、2つの透過波長を1つの光回路で選択的に取得する機能を備えている。ろ波素子は、2つに限るものではなく、3つ以上で構成してもよい。このように、複数のろ波素子を備えるようにすることで、多チャンネル化を実現することが容易である。
なお、ろ波素子として、リング共振器を用いる場合、小型化が容易である。ただし、FSR(Free Spectral Range)は限定されるようになる。FSRが狭い場合、多チャンネル化したときの全体の帯域を大きくできない。一方、ろ波素子としてラティスフィルタを用いる場合、FSRを大きくすることができるが、小型化に限界がある。
本発明の実施の形態における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。 偏波分離素子(a)および偏波回転素子(b)の構成例を示す説明図である。 本発明の実施例1における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。 本発明の実施例2における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。 本発明の実施例3における光波長フィルタの構成例を示す平面図である。
符号の説明
101…入力導波路、102…偏波分離素子、103,104,106,108,110,112,113…導波路、105…偏波回転素子、107…ろ波素子、109…偏波回転素子、111…光路長補償導波路、114…偏波合成素子、115…出力導波路。

Claims (3)

  1. シリコンコアよりなる導波路より構成された光波長フィルタであって、
    前記導波路の一端より入力した光を偏波面に応じて第1の光および第2の光に分離する偏波分離素子と、
    この偏波分離素子から出力される第1の光の偏波面を90°回転する第1の偏波回転素子と、
    前記偏波分離素子から出力される第2の光および前記第1の偏波回転素子から出力される第1の光を各々対向する方向から入射してろ波するろ波素子と、
    このろ波素子から出力される第2の光の偏波面を90°回転する第2の偏波回転素子と、
    前記ろ波素子から出力される第1の光および前記第2の偏波回転素子から出力される第2の光を合波して前記導波路の他端に出力する偏波合成素子と
    を少なくとも備えることを特徴とする光波長フィルタ。
  2. 請求項1記載の光波長フィルタにおいて、
    前記偏波分離素子から前記偏波構成素子にかけての、前記第1の光の光路長と前記第2の光の光路長とが等しくなるようにする光路長補償導波路を備える
    ことを特徴とする光波長フィルタ。
  3. 請求項1記載の光波長フィルタにおいて、
    前記ろ波素子は、リング共振器およびラティスフィルタのいずれかである
    ことを特徴とする光波長フィルタ。
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