JP2014071318A - 光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法 - Google Patents

光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凹部内のクラッドの変更により、コアを伝搬する光の状態を変化させる光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法を提供する。
【解決手段】コア12と、コア12の周囲を囲む第1クラッド14とを備え、コア12を露出させるように第1クラッド14が除去された凹部18と、凹部に設けられる第2クラッド14とを備える。コア12はSiを用いている。第1クラッド14の材料はSiOである。第2クラッド14は、この例では、空気である。第2クラッド14には、コア12よりも屈折率が小さいものの中から伝搬光に所望の遅延を付与する種々の材料を選択できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、各種の光デバイスに用いられる光素子及びその使用方法、並びに、この光素子を用いた光集積回路及びその検査方法に関する。
近年、半導体製造技術を利用して、Siウエハ等に多数の光集積回路(以下、単に、「光回路」とも称する。)を形成する技術が用いられている。一般に、光回路は、その構造上、劈開した端面に光入出力部が設けられる。そのため、ウエハに集積された状態(以下、「ウエハレベル」とも称する。)の光回路は、光入出力部がウエハ内に隠れた状態であるので、光を入出力する検査を実施できなかった。このため、ウエハレベルでの検査が可能な半導体集積回路に比べて、光回路は、検査に多大な労力を要し、スループット悪化の一因となっていた。
この問題を解決するために、個片化前の光回路に対して検査を実行できる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、図10を参照して、特許文献1の技術(以下、「従来技術」とも称する。)について説明する。図10(A)は、従来技術における、ウエハレベルでの個片化前の光回路(以下、単に、「従来型回路」とも称する。)の概略的な構造を示す平面図である。図10(B)は、図10(A)のA−A断面に沿った端面図であり、基板の表面に非平行に検査光を入出力する光ファイバとともに示している。図10(C)は、図10(A)の光回路を個片化した後の完成品のチップの構成を模式的に示す平面図である。
図10(A)及び(B)を参照して、従来型回路200の構成を説明する。従来型回路200は、第1及び第2光結合部210及び220を備える。ここで、第1光結合部210は、従来型回路200内の回路素子に接続される接続用光導波路144と、平面型回折格子である第1グレーティング143とを備える。また、第2光結合部220は、外部の光ファイバ109(図10(C))に光を結合するためのテーパ形光導波路141と、第1グレーティング143と同様に構成された平面型回折格子である第2グレーティング142とを備える。
図10(B)に示すように、第1光結合部210は、基板121の主面121a側に位置し、コア104が上及び下クラッド102及び105の間に設けられて光導波路を構成している。第2光結合部220も同様である。
続いて、主に、図10(B)を参照して、個片化前の従来型回路200を検査する方法について説明する。第1光結合部210は、第1グレーティング143を備えているので、光ファイバ108等を用いて、主面121aに対して非平行な方向から光151を入出力することができる。つまり、従来型回路200を個片化しなくとも、検査を行うことができる。すなわち、回路素子で種々の処理を受けた出力光151を、第1グレーティング143を介して光ファイバ108で受光して検査できる。同様に、光ファイバ108から第1グレーティング143を介して光を従来型回路200に入力させて、回路素子で入力光に行われる処理の状態を検査できる。
このように、従来技術は、平面型回折格子を用いることで、ウエハレベルでの光チップの検査を可能としている。
特開2011−107384号公報
しかし、従来技術は、以下の2つの問題を有していた。
第1の問題は、上述の検査が製造工程の途中で行われることである。つまり、図10(C)に示す完成品のチップ230を得るためには、上述の検査後に、従来型回路200にさらに部材を追加する必要がある。より詳細には、従来型回路200にミラー111を追加して作成し、外部との光入出力用の光ファイバ109と光学的な接続を確立する必要がある。その結果、従来技術では、検査終了後の工程で形成されるミラー111に由来する不良を検出することが困難である。
また、第2の問題は、従来型回路200と光ファイバ109とを光結合するために、2個のグレーティング142及び143を用いることに由来する。図10(C)中の矢印に示すように、光152は、従来型回路200と光ファイバ109との間を、ミラー111を介して、2個のグレーティング142及び143を経由して伝搬する。
一般にグレーティング142及び143は、光を回折面の上下方向に回折するために、理論上、結合効率は50%以下である。従来技術では、グレーティング142及び143を2個直列しているので、従来型回路200と光ファイバ109との結合効率は25%以下となる。つまり、グレーティング142及び143を経ることにより、3/4の光が無駄に放射されてしまい、光の利用効率が低かった。
発明者は、上記の2つの問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、凹部内に方向性結合器を配置し、凹部内のクラッドを入れ替えることで光の伝搬経路を変更することを着想した。詳細には、検査時には基板の主面に非平行に光を入出力することで、ウエハレベルでの検査を可能とし、個片化後は凹部内のクラッドを入れ替えて、チップ端面から光の入出力を行う、光素子の検査方法を着想した。
発明者はこの着想をさらに進め、凹部のクラッドを入れ替えることで、光素子の機能を変更する光素子を着想するに至った。
従って、この発明の目的は、凹部内のクラッドの変更により、コアを伝搬する光の状態を変化させる光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法を得ることにある。
本発明の光素子は、コアと、コアの周囲を囲む第1クラッドと、コアを露出させるように第1クラッドが除去された凹部と、凹部に設けられる第2クラッドとを備える。
また、本発明の光素子の使用方法は、上述の光素子において、第2クラッドとして互いに屈折率の異なる複数の材料を用い、第2クラッドの材料を変えることで、コアを伝搬する光に、材料の屈折率に応じて異なる遅延を与える。
また、本発明の光集積回路は、n波長(nは1以上の整数)の光が入出力される回路部と、上述の光素子である第1〜第n光分岐部と、主光導波路と、第1〜第n副光導波路とを共通の基板に有する。
そして、回路部は、回路素子である受動素子及び能動素子の双方又は何れか一方を1個以上備え、主光導波路に接続される。また、第1〜第n光分岐部は、光伝搬方向に直列に配置される。主光導波路は、光伝搬方向に沿って延在して、第1〜第n光分岐部の第1コアを備える。第1〜第n副光導波路は、第1〜第n分岐部の第2コアにそれぞれ接続される。
また、本発明の光集積回路の検査方法は、分岐部と、第1コアに接続された主光導波路と、第2コアに接続された副光導波路と、主光導波路に接続された回路部及び主入出力部と、副光導波路に接続された副光入出力部とを基板の主面側に備えた光集積回路に用いられる。
ここで、分岐部は、光結合可能な間隔を空けて互いに平行に配置されることで方向性結合器を構成する第1及び第2コア、第1及び第2コアの周囲を囲む第1クラッド、第1及び第2コアを露出させるように第1クラッドが除去された凹部、並びに、凹部に設けられる第2クラッドを備える。
そして、第2クラッドとして互いに屈折率の異なる第1及び第2材料を用い、検査時に、第2クラッドを第1材料から第2材料へと入れ替え、方向性結合器の移行率を変化させることで、光を副光入出力部と回路部とを結ぶ伝搬経路に変更する。
そして、検査終了後に、第2クラッドを第2材料から第1材料へと入れ替え、方向性結合器の移行率を再変化させることで、光を主入出力部と回路部とを結ぶ伝搬経路に変更する。
本発明は、上述のように構成されている。これにより、凹部内の第2クラッドの変更により、コアを伝搬する光の状態を変化させる光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法が得られる。
(A)は、第1光素子の構成を概略的に示す斜視図であり、(B)及び(C)は、それぞれ第2クラッドを変更した場合における(A)のA−A線に沿った端面図である。 (A)は、第2光素子の構成を概略的に示す斜視図であり、(B)及び(C)は、それぞれ第2クラッドを変更した場合における、(A)のB−B線に沿った端面図であり、(D)は、第2光素子の平面図である。 (A)は、第1光集積回路の構成を模式的に示す模式図であり、(B)は、(A)において1個の光分岐部を拡大して示す斜視図である。 (A)は、ウエハに集積された状態の第2光集積回路を模式的に示す模式図であり、(B)は、(A)の1個の第2光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。 (A)及び(B)は、光集積回路の検査方法について説明するための模式図である。 (A)は、第3光集積回路の構成を模式的に示す模式図であり、(B)は、第4光集積回路の構成を模式的に示す模式図であり、(C)は、第5光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。 第6光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。 第3光素子の構成を模式的に示す斜視図である。 (A)は、第7光集積回路の構成を概略的に示す平面図であり、(B)は、(A)のC−C線に沿った端面図である。 (A)〜(C)は、従来技術を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図では、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係を、この発明が理解できる程度に概略的に示している。また、以下、この発明の好適な構成例について説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は、以下の実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、重複する説明を省略することもある。また、他の図面との対応関係が明らかな構成要素の符号を省略することもある。
(発明の概要)
まず、図1を参照して、この発明の概要について説明する。
図1(A)は、この発明の最も基本的な第1光素子の構成を概略的に示す斜視図である。図1(B)は、図1(A)のA−A線に沿った端面図であり、凹部に第2クラッドが設けられた状態を示している。図1(C)は、図1(A)のA−A線に沿った端面図であり、凹部に図1(B)とは異なる第2クラッドが設けられた状態を示している。
第1光素子10の説明に先立ち、図1(A)を参照して、以下の説明で用いる方向及び寸法を定義する。入力光INの光伝搬方向(図中、矢印Pで示す。)に垂直かつコア12の下面12aに平行な方向を幅方向と称し、幅方向に沿って測った幾何学的長さを「幅」と称する。また、下面12aに垂直な方向を高さ又は厚み方向と称し、高さ又は厚み方向に沿って測った幾何学的長さを「高さ」又は「厚さ」と称する。同様に、光伝搬方向に沿って測った幾何学的長さを「長さ」と称する。また、所定の構造体の光伝搬方向に垂直な断面のことを「横断面」と称する。
図1(A)を参照すると第1光素子10は、コア12と、このコア12の周囲を囲む第1クラッド14と、コア12を露出させるように、第1クラッド14が除去された凹部18と、凹部18内に設けられる第2クラッド14とを備えている。第1光素子10では、第1及び第2クラッド14及び14を備えるクラッド14と、コア12とで光導波路16が構成されている。
コア12は、この例では横断面が正方形の長尺な四角柱状であり、光伝搬方向Pに平行に延在している。コア12を構成する材料は、第1及び第2クラッド14及び14よりも屈折率が高い材料であれば、特に限定は無いが、この例では、Siを用いている。横断面が正方形状のコア12の高さH及び幅Wは、ともに約0.3μmとする。コア12の高さH及び幅Wを0.5μm以下に抑えることにより、コア12をシングルモードとすることができる。
第1クラッド14は、凹部18以外の領域において、コア12の周囲を覆っている。この例では、第1クラッド14の材料はSiOである。コア12にSiを用い、第1クラッド14にSiOを用いることで、第1光素子10の作成に当たり、市販のSOI(Silicon on Insulator)基板を利用できる。
第2クラッド14は、凹部に設けられ、コア12の両側面及び上面を被覆する。第2クラッド14は、コア12の上面及び両側面から垂直に測って1μm以上の厚みを有することが好ましい。第2クラッド14の厚みをこの範囲とすることにより、コア12を伝搬する伝搬光の放射が実用上十分に抑制される。
凹部18は、第1クラッド14に形成された直四角錘台型の窪みであり、第1クラッド14の表面14Sから、コア12の下面12aに至る深さを有している。より詳細には、凹部18は、表面14Sに設けられた矩形状の開口の面積の方が、凹部18の矩形状の底面18aよりも大きい。つまり、凹部18は、表面14Sから深さとともに、開口のサイズが徐々に減少する形状(以下、「テーパ形状」とも称する。)である。凹部18をテーパ形状とすることにより、後述のように第2クラッド14を液体とした際に、この液体の凹部18内への出入りが容易になる。
凹部18は、コア12と凹部18の互いに対向する側面の間隔を1μm以上とすることが好ましい。凹部18のサイズをこの範囲に設定することにより、凹部18に満たされた第2クラッド14は、実用上十分に光導波路16のクラッドとして機能する。
凹部18内に設けられる第2クラッド14は、図1(A)に示す例では、空気である。第2クラッド14には、コア12よりも屈折率が小さいものの中から、コア12を伝搬する伝搬光に所望の遅延を付与できる種々の材料を選択できる。例えば、第2クラッド14としては、ポリイミド等の硬化性の樹脂材料からなる固体や、水、アルコール及び種々の有機溶剤等の液体や、空気、窒素、Ar等の気体を、目的に応じて選択することができる。
特に、第2クラッド14としては、凹部18への出入りが容易な液体が好適である。例えば、液体として、純水や純アルコール等の純溶媒を用いれば、加熱等により蒸発させるだけで、凹部18から液体を除去して、第2クラッド14を空気に戻すことができる。また、この際、凹部18がテーパ形状とすれば、凹部18内部の液体を容易に蒸発させることができる。
また、第2クラッド14がクラッドとして所望の機能を発揮するためには、少なくとも凹部18内に浸入してコア12を覆う必要がある。特に第2クラッド14を液体とする場合、凹部18のサイズ、及び液体の屈折率を勘案した上で、凹部18内に浸入可能な表面張力を持つ液体を選択することが好ましい。屈折率の関係で、第2クラッド14として、表面張力が大きい液体を選択せざるを得ない場合には、凹部18をその液体の表面張力に合わせて大型化しても良い。
例えば、水の表面張力は72.75、アセトンは23.30、ベンゼンは28.90、エタノールは22.55、n−ヘキサンは18.40、メタノールは22.60、及びn−ペンタンは16.00であり、これらの液体を第2クラッド14として、設計に応じて選択して用いても良い。なお、上述の表面張力は、何れも温度が20℃の場合であり、単位は「mN/m」である。
続いて、図1(B)及び(C)を参照して、第2クラッド14の変更により、コア12を伝搬する伝搬光の遅延が変化することについて説明する。
図1(B)は、第2クラッド14として、屈折率がnaの材料aを凹部18に満たした第1光素子10(a)を示している。図1(C)は、第2クラッド14として、屈折率がnbの材料bを凹部18に満たした第1光素子10(b)を示している。屈折率の大小関係は、na>nbとする。
ここで、第1光素子10(a)及び10(b)で、コア12を伝搬する伝搬光に関する等価屈折率をそれぞれNa及びNbとする。その他の条件が同じ場合、上述の屈折率の大小関係を反映して、これらの等価屈折率の間にもNa>Nbとの大小関係が成り立つ。
ところで、従来周知のように、等価屈折率Nと、伝搬光の位相速度vと、真空中での光速cとの間には、v=c/Nとの関係が成り立つ。このことから、第2クラッド14として屈折率が異なる材料を用いると、コア12を伝搬する伝搬光の位相速度に変化が生じる、つまり、遅延が生じることになる。
このように、第1光素子10において、凹部18に設ける第2クラッド14の材料を変更することにより、コア12を伝搬する伝搬光に所望の遅延を与えることができる。
この例では、第2クラッド14の材料を変更することで、コア12を伝搬する伝搬光の等価屈折率を変更し、伝搬光に所望の遅延を与えていた。しかし、伝搬光の等価屈折率は、コア12の周囲の第2クラッド14を加熱することで変更しても良い。
また、この例では、コア12がSiであり、第1クラッド14がSiOの場合について説明したが、コア12及び第1クラッド14には、周知の化合物半導体を用いても良い。
また、コア12をSiとする場合、第1クラッド14の材料には、SiOの他に、SiN及びSiONを用いても良い。また、第1クラッド14は、コア12の下面12aの上下で材料が異なる積層構造でもよい。例えば、下側の第1クラッド14としてSiNを用い、上側の第1クラッド14としてSiOを用いても良い。
(第1実施形態)
続いて、図2〜9を参照して、第1光素子を利用した実施形態の光素子とその使用方法、及び光集積回路とその検査方法について説明する。
<第2光素子>
図2を参照して、第1光素子10の応用例である第2光素子20について説明する。
図2(A)は、第2光素子の構成を概略的に示す斜視図である。図2(B)は、図2(A)のB−B線に沿った端面図であり、凹部に第2クラッドが設けられた状態を示している。図2(C)は、図2(A)のB−B線に沿った端面図であり、凹部に図2(B)とは異なる第2クラッドが設けられた状態を示している。図2(D)は、第2光素子の平面図である。
図2(A)と図1(A)とを比較すると、第2光素子20は、凹部18の底面18aに2本のコア12及び12を備える以外は、第1光素子10と同様に構成されている。そこで、主にこの相違点について説明する。
図2(A)を参照すると、第2光素子20はコア12が第1及び第2コア12及び12で構成されている。第1及び第2コア12及び12は、凹部18の底面18aに光結合可能な間隔Dを空けて互いに平行に配置されている。第1及び第2コア12及び12の幅W及び高さHは、ともに約0.3μmであり、間隔Dは約0.2μmである。このように、それぞれを伝搬する伝搬光が光結合可能な間隔Dに配置された第1及び第2コア12及び12は、方向性結合器DCを構成する。また、第2光素子20では、第1及び第2クラッド14及び14を備えるクラッド14と、第1及び第2コア12及び12を備えるコア12とで光導波路16が構成されている。
次に、主に図2(D)を参照して、第2クラッド14の材料を変更することで、第2光素子20が伝搬光の経路を変える光スイッチ及び光分配器として機能することについて説明する。
一般に方向性結合器DCでは、伝搬光は、第1及び第2コア12及び12の間で相互作用しながら伝搬し、相互作用の態様により、伝搬光が第1及び第2コア12及び12に分配されて出力される。ここで、第1コア12に入力された入力光INの第2コア12への移行率をx(xは、0≦x≦1の実数)とする。ここで、移行率xとは、入力光INに対する第2コア12からの出力光OUT2の光強度比に対応する。もう一方の第1コア12からは、光のロスが無い場合、強度比が(1−x)の出力光OUT1が出力される。
このとき、移行率xは、周知の「x=sin2(κ×L)」との式で与えられる。ここで、κは結合定数であり、伝搬光の波長や、光導波路の等価屈折率等で定まる値である。Lは方向性結合器DCの幾何学的長さである。
この式から分かるように、第2クラッド14の屈折率を変化させれば、コアを伝搬する伝搬光の等価屈折率が変わることで、結合定数κの値が変わり、移行率xを変化させることができる。
よって、第2クラッド14に、移行率xを1とするような屈折率の材料(以下、第1材料とも称する。)と、移行率xを0とするような屈折率の材料(以下、第2材料とも称する。)を用いることで、第2光素子20は伝搬経路を変更する光スイッチとして機能する。
すなわち、凹部18に第2材料を満たした場合、移行率xが0なので、第1コア12に入力された入力光INは、伝搬経路を変更することなく、第1コア12から出力光OUT1として出力される。一方、第1材料で凹部18を満たした場合、移行率xが1なので、入力光INの全パワーは第2コア12へと移行し、入力光INは伝搬経路を変えて出力光OUT2として出力される。
なお、以上の説明では移行率xが1又は0の場合について説明したが、第2クラッド14として適当な材料を選択することにより、移行率xを任意に設定でき、第2光素子20を光分配器とすることができる。例えば、第2クラッド14を、移行率を0.5とするような屈折率の材料とすることで、第2光素子20を、入力光INを、第1及び第2コア12及び12に等分して出力する3dBカプラとして、機能させることができる。
このように、第2光素子20は、第2クラッド14として適切な材料を用いることで、移行率xを任意の値に設定でき、光の伝搬経路を変更する光スイッチや、両コア12及び12に任意の割合で光を分配する光分配器として用いることができる。
<第1光集積回路>
次に、図3(A)及び(B)を参照して、第2光素子を利用した第1光集積回路について説明する。図3(A)は、第1光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。図3(B)は、図3(A)において1個の光分岐部(破線で囲んだ部分)を拡大して示す斜視図である。なお、図3(A)においては、コアを単なる実線で、回路部及び光分岐部を単なる矩形で、副光入出力部を単なる三角形で示し、第2光素子20の構成要素の符号を一部省略する。
図3(A)を参照すると、第1光集積回路30は、共通の基板32に集積された、回路部34と、上述の第2光素子20である第1〜第n光分岐部20〜20(nは1以上の整数)と、主光導波路38と、第1〜第n副光導波路42〜42とを備える。さらに、第1光集積回路30は、主光導波路38に接続された主光入出力部44と、第1〜第n副光導波路42〜42のそれぞれに接続された第1〜第n副光入出力部46〜46とを備える。第1光集積回路30には、互いに異なる第1〜第n波長の第1〜第n伝搬光Lt1〜Ltnが入出力される。図3(A)の例では、n=4である。
基板32は、この例では、平行平板であり、主面32a上には、第1〜第4光分岐部20〜20に共通の第1クラッド14が形成されている。また、第1光集積回路30を構成する上述の要素の全ては、主面32a側に配置されている。基板32は、この例では、単結晶Siとする。
回路部34は、主光導波路38に接続されており、回路素子である受動素子及び能動素子の双方又は何れか一方を1個以上備えている。回路部34は、第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4に種々の処理を行う。
ここで、能動素子とは、例えば、半導体レーザ、光増幅器、及び発光素子等の第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4のエネルギーを増幅させる素子である。また、受動素子とは、例えば、レンズ、ミラー、プリズム、ビームスプリッタ、回折格子、光波長フィルタ、NDフィルタ、偏光子、光スイッチ、光分岐器、光分波器、及び光ファイバコネクタ等の、第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4のエネルギーを増幅しない素子である。
第1〜第4光分岐部20〜20は、光伝搬方向Pに沿って直列している。そして、第2クラッド14の材料を変更することにより、第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4の伝搬経路を、主光導波路38と、第1〜第4副光導波路42〜42とでそれぞれ切り替える。
第1〜第4光分岐部20〜20はそれぞれの方向性結合器DCの長さL(図2(D)参照)が、第1〜第4波長ごとに異なっている点を除き、等しく構成されている。従って、代表して、第1光分岐部20を例に挙げて説明する。
図3(B)を参照すると、第1光分岐部20の第1コア12は主光導波路38に接続され、第2コア12は第1副光導波路42に接続されている。第1光分岐部20は、第1波長の伝搬光Lt1に最適化されている。すなわち、凹部18に設ける第2クラッド14の種類を適当に変更することにより、第1伝搬光Lt1の移行率xを、主光導波路38と第1副光導波路42とで自在に変更できる。
主光導波路38は、第1〜第4光分岐部20〜20の第1コア12を備えている。より詳細には、主光導波路38は、凹部18外の第1コア12及び第1クラッド14を備える光導波路部分と、凹部18内の第1コア12並びに第1及び第2クラッド14及び14を備える光導波路部分とで構成される。主光導波路38は、回路部34と主光入出力部44との間を接続している。
主入出力部44は、基板32の主面32aに垂直な端面32bに設けられ、主面32aに平行に第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4を入出力する。より詳細には、主入出力部44は、主光導波路38の端面32bに露出した部分として構成されている。
第1〜第4副光導波路42〜42は、凹部18外の第2コア12及び第1クラッド14とで構成され、それぞれ、第1〜第4分岐部20〜20の第2コア12にそれぞれ接続されている。第1〜第4副光導波路42〜42は、第1〜第4光分岐部20〜20と第1〜第4副光入出力部46〜46との間をそれぞれ接続している。
第1〜第4副光入出力部46〜46は、基板32の主面32a側に設けられ、第1〜第4副光導波路42〜42のそれぞれに接続されて、主面32aに対して非平行に第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4をそれぞれ入出力する。より詳細には、第1〜第4副光入出力部46〜46は、主面32aに平行に形成された平面型グレーティングとして構成されている。よって、格子面との角度等を適切に配置した光ファイバ等を用いることで、主面32aの上方から、斜めに第1〜第4副光入出力部46〜46に光を入出力することができる。
次に、第1光集積回路30の動作を簡単に説明する。第1光集積回路30では、第1〜第4光分岐部20〜20の第2クラッド14の材料を変更することで、第1〜第4伝搬光Lt1〜Lt4を、第1〜第4副光導波路42〜42と主光導波路38とに分配できる。例えば、第1分岐部20の第2クラッド14に、第1材料(移行率x=1)を用いた場合、第1伝搬光Lt1は、主入出力部44ではなく、第1副光入出力部46を介して系外と入出力される。この際、第1波長に最適化された第1分岐部20の方向性結合器DCは、波長が異なる第2〜第4伝搬光Lt2〜Lt4に殆ど影響を与えることなく、第1コア12を伝搬させる。
また、例えば、第2分岐部20の第2クラッド14に、第2材料(移行率x=0)を用いた場合、第2伝搬光Lt2は、第2副光入出力部46ではなく、主入出力部44を介して系外と入出力される。
また、例えば、第3分岐部20の第2クラッド14に、移行率xが0.5となる材料を用いた場合、第3伝搬光Lt3は、第3副光入出力部46と主入出力部44とに等分配されて入出力される。
なお、この例では、n=4の場合について説明したが、nは4に限定されず、1以上の任意の数を設計に応じて選択できる。特に、第1光集積回路30の検査を行う場合には、nを、回路部34に入出力される光の波長数と等しくすることが好ましい。このようにすることにより、第1光集積回路30に入出力されるn波長の全てについて、検査を実施できる。
<第2光集積回路>
次に、図4及び図5を参照して、第2光素子を利用した第2光集積回路、及び光集積回路の検査方法について説明する。図4(A)は、ウエハに集積された状態の第2光集積回路を模式的に示す模式図である。図4(B)は、図4(A)の1個の第2光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。図5(A)及び(B)は、光集積回路の検査方法を説明するための模式図である。なお、図4及び図5においては、コアを単なる実線で、回路部及び光分岐部を単なる矩形で、副光入出力部を単なる三角形で示し、第2光素子20の構成要素の符号を一部省略する。
図4(A)を参照すると、第2光集積回路50は、半導体製造技術を利用してSiウエハ52に集積されている。Siウエハ52の主面52a側に設けられた多数個の第2光集積回路50を、ダイシングソー58等により個片化して光集積回路チップを得る。
図4(B)に示すように、第2光集積回路50は、回路部54の構成を除き、n=2の第1光集積回路30と同様に構成されている。すなわち、第2光集積回路50は、回路部54と、第1及び第2光分岐部20及び20と、主光導波路38と、第1及び第2副光導波路42及び42とを備える。さらに、第2光集積回路50は、主光入出力部44と、第1及び第2副光入出力部46及び46とを備える。そして、回路部54は、第1波長(λ)の第1伝搬光Lt1が入力され、第2波長(λ≠λ)の第2伝搬光Lt2を出力する。以下、相違点である回路部54について主に説明する。
回路部54は、受光素子PDと、発光素子LDと、光合分波素子54aとを回路素子として備える。
受光素子PDは、第2光集積回路50に入力された第1伝搬光Lt1を受光する、例えば公知のフォトダイオードである。受光素子PDには、第1伝搬光Lt1を伝搬させるための回路内光導波路54bが接続されている。
発光素子LDは、第2伝搬光Lt2を出力する、例えば公知のレーザダイオードである。発光素子LDには、第2伝搬光Lt2を伝搬させるための回路内光導波路54cが接続されている。
光合分波素子54aは、主光導波路38と回路内光導波路54b及び54cとの間に配置される。光合分波素子54aは、公知の回折格子等を用いた回路素子であり、主光導波路38と、回路内光導波路54b及び54cとで、第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2を合分波する。すなわち、主光導波路38からの第1伝搬光Lt1を、受光素子PDに至る回路内光導波路54bに結合する。また、光合分波素子54aは、発光素子LDから出力され回路内光導波路54cを伝搬する第2伝搬光Lt2を、主光導波路38に結合する。
第2光集積回路50は、局と複数の加入者との間で光通信を行う、光加入者系通信システム、例えばPON(Passive Optical Network)の加入者側終端装置(ONU:Optical Network Unit)や、局側終端装置(OLT:Optical Line Terminal)として、好適に用いられる。すなわち、局から加入者への下り通信に第1伝搬光Lt1を用い、加入者から局への上り通信に第2伝搬光Lt2を用いる。下り方向の第1伝搬光Lt1の第1波長λは、この例では、約1.49μmであり、上り方向の第2伝搬光Lt2の第2波長λは、この例では、約1.31μmである。
次に、第2光集積回路50の寸法及び材料について具体的に説明する。第1及び第2コア12及び12の材料はSiである。また、第1クラッド14の材料はSiOである。第1コア12の横断面寸法は場所によらず等しく、高さ約0.3μm及び幅約0.3μmである。第2コア12の横断面寸法も、場所によらず等しく、第1コア12と同様である。また、第1及び第2光分岐部20及び20の方向性結合器DCを構成する第1及び第2コア12及び12の互いに対向する側面間の距離D(図2(D))は、約0.2μmで共通である。
第1及び第2光分岐部20及び20の凹部18に設ける第2クラッド14には屈折率が異なる2種の材料を共通に用いる。具体的には、第2光集積回路50の検査時には、第1及び第2光分岐部20及び20の両者の第2クラッド14を第1材料である純水とする。そして、検査終了後には、第2クラッド14を第2材料である空気とする。
第1光分岐部20を構成する方向性結合器DCの長さLは、第2クラッド14が「純水」の場合に第1伝搬光Lt1の移行率xが1となり、「空気」の場合に移行率xが0(ゼロ)となるような長さとする。具体的には、第1光分岐部20の方向性結合器DCの長さLを約720μmとする。
第2光分岐部20の方向性結合器DCの長さLも第1光分岐部20と同様に定める。すなわち、第2クラッド14が「純水」の場合に第2伝搬光Lt2の移行率xが1となり、「空気」の場合に移行率xが0(ゼロ)となるように、方向性結合器DCの長さを約879μmとする。
続いて、図5を参照して、第2光集積回路50を例に挙げ、光集積回路の検査方法について説明する。図5(A)は、検査前及び検査後の第2光集積回路50における光の入出力状態(以下、通常状態とも称する。)を示す模式図であり、図5(B)は、検査時における第2光集積回路50での光の入出力状態(以下、検査状態とも称する。)を示す模式図である。なお、図5(A)及び(B)は、個片化前の第2光集積回路50を示す。また、図5(A)及び(B)においては、回路部54を単なる矩形で示している。
図5(A)に示すように、製造工程が終了して個片化される前の第2集積回路50の凹部18には、通常の場合、第2クラッド14として第2材料aである空気が満たされている(図中14(a)で示す。)。この通常状態では、第1及び第2光分岐部20及び20の方向性結合器DCの移行率xは0(ゼロ)である。従って、第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2は、第2コア12に移行することなく第1コア12を伝搬し、主光入出力部44から入出力される。ところで、通常状態では、この主光入出力部44は、言わば、ウエハ内部に隠れた状態であるので、上述のように第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2を用いた検査を行うことができない。
ここで、図5(B)に示すように、第2クラッド14を第2材料aから第1材料bである純水へと入れ替えると(図中14(b)で示す。)、第1及び第2光分岐部20及び20の方向性結合器DCの移行率xが0(ゼロ)から1へと変化する。その結果、第1及び第2光分岐部20及び20のそれぞれにおいて、第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2の伝播経路が第1コア12から第2コア12へと変化する。これにより、第1伝搬光Lt1を第1副光入出力部46から回路部54へと入力することが可能となる。
より詳細には、主面52aに対して非平行に配置された光ファイバ56aから、第1副光入出力部46を介して第2コア12へと第1伝搬光Lt1を結合する。すると、第2コア12へと結合された第1伝搬光Lt1は第1光分岐部20において、第1コア12へと完全にパワーが移行し、主光導波路38を伝搬して回路部54へと入力される。つまり、第2光集積回路50では、個片化しなくとも、回路部54の受光素子PDや、受光素子PDまでの光の伝搬経路の検査を行うことができる。
第2伝搬光Lt2に関しても同様であり、発光素子LDから出力された第2伝搬光Lt2は、第2光分岐部20において第1コア12から第2コア12へと完全にパワーが移行する。その結果、第2伝搬光Lt2を、第2副光入出力部46を介して、主面52aに対して非平行に配置された光ファイバ56bへと結合することができる。光ファイバ56bに結合された第2伝搬光Lt2を不図示の検査装置で検査することにより、発光素子LD及び発光素子LDまでの光の伝搬経路の検査を行うことができる。
そして、検査が終了したならば、第2クラッド14である純水を加熱等により蒸発させれば、第2光集積回路50は再び図5(A)に示す通常状態に復帰する。つまり、第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2の伝搬経路が主光入出力部44と回路部54とを結ぶ経路に再変更される。
続いて、第2光集積回路50の製造方法について簡単に説明する。第2光集積回路50は、Si基板上にSiO層とSi層とがこの順序で積層されたSOI基板を利用して作成できる。すなわち、最上層のSi層を利用して第1及び第2コア12及び12を形成し、BOX(Buried−OXide)層であるSiO層を第1クラッド14の下側層として利用する。より詳細には、最上層のSi層を従来公知のドライエッチング法等でパターニングして第1及び第2コア12及び12を作成する。そして、第1及び第2コア12及び12を埋め込むように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等で、第1クラッド14の上側層に対応するSiO層を形成する。
次に、第1及び第2分岐部20及び20を形成する。詳細には、凹部18に対応する領域の第1クラッド14を、第1及び第2コア12及び12の両側面及び上面が露出するまで除去する。そして、発光素子LD及び受光素子PDを位置決めして配置することで、ウエハレベルでの第2光集積回路50が完成する。後は、上述のような検査を行った後に個片化することで、チップとなった第2光集積回路50が得られる。
このように、第2光集積回路50では、検査終了後にミラー111が追加される従来のチップ230(図10(C))とは異なり、検査後の追加部材に由来する不具合が生じない。
また、光伝搬経路中に2個のグレーティング142及び143が存在する従来のチップ230とは異なり、第2光集積回路50は、回路部54と主光入出力部44との間に、グレーティングを用いていない。その結果、第2光集積回路50は、従来のチップ230よりも第1及び第2伝搬光Lt1及びLt2の損失を格段に低減できる。
詳細には、上述の条件で製造された第2光集積回路50では、通常状態において、第1及び第2光分岐部20及び20による上り方向の第2伝搬光Lt1の合計損失は最大でも1.3dBに抑えられる。同様に、下り方向の第2伝搬光Lt2の合計損失は最大でも0.3dBに抑えられる。
また、第2光集積回路50は、第2クラッド14として、容易に入れ替え可能な純水と空気とを用いているので、通常状態と検査状態との間を可逆的に移行可能である。つまり、第2クラッド14を入れ替えるだけで、検査後の不具合の修正や、不具合修正後の再検査を容易に行うことができる。
この例では、第2クラッド14として純水と空気とを用いる場合について説明した。しかし、第2クラッド14としては、例えば、硬化性の樹脂材料と、空気との組み合わせを用いても良い。樹脂材料と空気とを第2クラッド14として用いることにより、例えば、検査状態で第2クラッド14に空気を用い、通常状態で樹脂材料を用いることができる。これにより、完成品の第2光集積回路50では、凹部18に充填した樹脂材料で第1及び第2コア12及び12を保護することができる。
この例では、第2クラッド14の第1及び第2材料として純水及び空気を用いる場合について説明した。しかし、第1及び第2材料は、純水及び空気には限定されず、第2光集積回路50の設計に応じて任意好適な材料を用いることができる。
<第3〜第5光集積回路>
次に、図6を参照して、第2光素子を利用した第3〜第5光集積回路について説明する。図6(A)は、第3光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。図6(B)は、第4光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。図6(C)は、第5光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。なお、図6においては、コアを単なる実線で、回路部及び光分岐部を単なる矩形で示す。また、基板及び第2光素子20の構成要素の符号を省略する。
図6(A)を参照すると、第3光集積回路60は、回路部62と、第1及び第2光分岐部64及び64と、主光導波路66と、副光導波路68とを共通の基板に備える。
回路部62は、第1光集積回路30の回路部34(図3)と同様に構成されており、副光導波路68に設けられる。
第1及び第2光分岐部64及び64には、第3光集積回路60に入出力される伝搬光Ltの波長に最適化された第2光素子20(図2)がそれぞれ用いられる。
主光導波路66は、互いに接続された第1光分岐部64の第1コア12、及び第2光分岐部64の第1コア12を備える。より詳細には、主光導波路66は、凹部18外の第1コア12及び第1クラッド14を備える光導波路部分と、凹部18内の第1コア12並びに第1及び第2クラッド14及び14を備える光導波路部分とで構成される。
副光導波路68は、凹部18外の第2コア12及び第1クラッド14を備える光導波路部分と、凹部18内の第2コア12並びに第1及び第2クラッド14及び14を備える光導波路部分とで構成される。そして、副光導波路68には、回路部62が設けられる。
第3光集積回路60は、第1及び第2光分岐部64及び64に用いる第2クラッド14が第2材料(移行率x=0)の場合には、伝搬光Ltの伝搬経路を主光導波路66とする。一方、第2クラッド14が第1材料(移行率x=1)の場合には、伝搬経路を副光導波路68として、伝搬光Ltを回路部62に入力する。
図6(B)は、第3光集積回路60の一態様である第4光集積回路60aを模式的に示す模式図である。第4光集積回路60aは、第3光集積回路30の回路部62が可変減衰器VOAであり、主光導波路66の一端に受光素子PDが接続された態様である。第4光集積回路60aは、第2クラッド14の材料を適当に設定することで、伝搬光Ltの強度を副光導波路68に設けた可変減衰器VOAで調整した上で受光素子PDに入力することができる。
図6(C)は、第3光集積回路60の別の態様である第5光集積回路60bを模式的に示す模式図である。第5光集積回路60bは、第3光集積回路30の回路部62が変調器MODであり、主光導波路66の一端に発光素子LDが接続された態様である。第5光集積回路60bは、第2クラッド14の材料を適当に設定することで、発光素子LDからの出力光を、副光導波路68に設けた変調器MODで変調した上で、伝搬光Ltとして系外に出力させることができる。
<第6光集積回路>
次に、図7を参照して、第3〜第5光集積回路を利用した第6光集積回路について説明する。図7は、第6光集積回路の構成を模式的に示す模式図である。なお、図7においては、コアを単なる実線で、回路部、光分岐部及び他の回路素子を単なる矩形で示す。また、基板、第2光素子20、及び第3〜第5光集積回路60,60a及び60bの構成要素の符号を省略する。
図7を参照すると、第6光集積回路70は、受信部72と、第1送信部74と、第2送信部76と、第3光分岐部86と、入出力用波長合分波器84とを共通の基板に備えている。第6光集積回路70は、波長分割多重された加入者系通信システムのONU又はOLTに好適に用いられる。以下、第6光集積回路70がONUの場合を例に挙げて説明する。
入出力用波長合分波器84は、OLT(不図示)との間を結ぶ光ファイバ88に接続されている。入出力用波長合分波器84は、波長分割多重された第1光信号LT1をOLTから受信して波長分離した上で、受信部72へと出力する。また、第1及び第2送信部74及び76の何れかが出力した、波長分割多重された第2又は第3光信号LT2又はLT3を合波してOLTに向けて送信する。
受信部72は、波長分波器78と、i個(iは2以上の整数)の第4光集積回路60a〜60aとを備える。この例ではi=4である。波長分波器78には、入出力用波長合分波器84から第1光信号LT1が入力される。そして、波長分波器78は、第1光信号LT1に含まれるi個の異なる波長の下り信号を波長ごとに分離して、その波長に対応する第4光集積回路60a〜60aに出力する。
第4光集積回路60a〜60aは、上述のi個の異なる波長の下り信号をそれぞれ受信する。また、第4光集積回路60a〜60aにおいて、可変減衰器VOAを使用するどうか、つまり、光伝搬経路を副光導波路68とするかどうかは、各波長の下り信号の強度等により、予め設定されている。
第1送信部74は、波長合波器80と、j個(jは2以上の整数)の第5光集積回路60b〜60bとを備える。この例ではj=4である。波長合波器80には、第5光集積回路60b〜60bからj個の異なる波長の上り信号が入力される。そして、波長合波器80は、j個の上り信号を合波した第2光信号LT2を入出力用波長合分波器84に向けて出力する。第5光集積回路60b〜60bにおける変調器MODの使用の有無、つまり、光伝搬経路を副光導波路68とするかどうかは、発光素子LDが内部変調器を持つかどうかで予め設定されている。
第2送信部76は、波長合波器82と、k個(kは2以上の整数)の第3光集積回路60〜60とを備える。この例ではk=4である。第3光集積回路60〜60のそれぞれには、固有の異なる波長の上り信号を出力する外部光源(不図示)が接続されている。また、第3光集積回路60〜60における変調器MODの使用の有無、つまり、光伝搬経路を副光導波路68とするかどうかは、外部光源からの上り信号が変調されているかどうかで予め設定されている。
波長合波器82には、第3光集積回路60〜60からk個の異なる波長の上り信号が入力される。そして、波長合波器82は、k個の上り信号を合波した第3光信号LT3を入出力用波長合分波器84に向けて出力する。
第3光分岐部86は、第2光素子20(図2)と同様に構成されている。すなわち、第1コア12が、第1送信部74の波長合波器80に接続され、第2コア12が、第2送信部76の波長合波器82に接続されている。これにより、第3光分岐部86は、第2クラッド14の材料を適当に設定することにより、第1及び第2送信部74及び76を切り替えることができる。その結果、例えば、高出力の上り信号が要求される場合には、外部光源に接続された第2送信部76を用いる等、第6光集積回路の完成後に第1及び第2送信部74及び76を設計に応じて好適に選択できる。
<第3光素子>
次に、図8を参照して、第1光素子10の応用例である第3光素子について説明する。図8は、第3光素子の構成を模式的に示す斜視図である。
図8と図1(A)とを比較すると、第3光素子90は、凹部18の底面18aに多モード干渉光導波路用のコア12Mを備える以外は、第1光素子10と同様に構成されている。そこで、主にこの相違点について説明する。
第3光素子90では、第1及び第2クラッド14及び14を備えるクラッド14と、コア12Mとで多モード干渉光導波路16Mが構成されている。多モード干渉光導波路16Mは、g個(gは1以上の整数)の入力ポート12I−1〜12I−gと、h個(hは2以上の整数)の出力ポート12O−1〜12O−hと、平面型光導波路12Pとを備えている。この例では、g=2及びh=4である。
2本の入力ポート12I−1及び12I−2には、それぞれ入力光IN1及びIN2が入力される。4本の出力ポート12O−1〜12O−4からはそれぞれ出力光OUT1〜OUT4が出力される。
平面型光導波路12Pは矩形状の平行平板のスラブ形光導波路であり、入力された入力光IN1及びIN2は、多数の伝搬モードを励起しながら内部を伝搬する。その結果、これらの伝搬モード間での干渉が起こり、出力ポート12O−1〜12O−4から所定の強度比の出力光OUT1〜OUT4として出力される。
次に、第3光素子90の動作を説明する。第3光素子90においても、第2クラッド14の材料を変えることで、多モード干渉光導波路16Mを伝搬する光に関する等価屈折率を変更することができる。これにより、平面型光導波路12Pを伝搬する際に励起される複数の伝搬モード間での干渉の態様に変化が生じ、その結果、出力光OUT1〜OUT4の強度比を変更することができる。具体的には、多モード干渉光導波路16Mからの出力光に、あたかも出力ポート数hが変化したかのような変化を与えることができる。例えば、第2クラッド14の変更前には4ポートから出力されていた出力光を、第2クラッド14を変更することで3ポートから出力させる等である。
第3光素子90は、光加入者系通信システムにおいて、OLTからの信号を複数のONUに分岐させるためのパワースプリッターとして好適である。
(第2実施形態)
次に、図9を参照して本発明の第2実施形態に相当する第7光集積回路について説明する。図9(A)は、第7光集積回路の構成を概略的に示す平面図である。図9(B)は、図9(A)のC−C線に沿った端面図である。
図9(A)及び(B)に示すように、第7光集積回路95は、上述した第1光素子10(図1)を備えたマッハツェンダ干渉計である。
より詳細には、第7光集積回路95は、第1及び第2クラッド14及び14と、コア12とで構成される光導波路16を備えている。そして光導波路16は、第1及び第2Y分岐光導波路96L及び96Rと、アーム部97とを備える。そして、このアーム部97に第1光素子10が設けられている。
第1及び第2Y分岐光導波路96L及び96Rは、互いに構成が等しいので、ここでは、第1Y分岐光導波路96Lを例に挙げて説明する。
第1Y分岐光導波路96Lは、分岐又は合流する光が伝搬する光導波路である第1分岐96Lと、第1分岐96Lから、2方向に分岐する光導波路である第2及び第3分岐96L及び96Lを備える。第1Y分岐光導波路96Lは、第1分岐96Lに入力された入力光INを第2及び第3分岐96L及び96Lに等分配して伝搬させる。
アーム部97は、2本の光導波路である第1及び第2アーム97及び97を備える。第1アーム97は、第1及び第2Y分岐光導波路96L及び96Rの第2分岐96L及び96R同士を接続する。第2アーム97は、第1及び第2Y分岐光導波路96L及び96Rの第3分岐96L及び96R同士を接続する。
そして、この例では、第1アーム97に第1光素子10が設けられている。すなわち、コア12を露出させるような凹部18が第1アーム97に設けられており、この凹部18には第2クラッド14が設けられている。
一般に、マッハツェンダ干渉計は、第1及び第2アーム97又は97の屈折率を電気的又は熱的に変化させて出力をON/OFFする。しかし、第7光集積回路95では、第2クラッド14として用いる材料の屈折率次第で、出力をONかOFFかのどちらかに固定できる。この性質を利用することにより、第7光集積回路95は、特定波長帯域の光を透過するバンドパスフィルタの構成部品や、光減衰器の構成部品として利用することができる。
10,10(a),10(b) 第1光素子
12,12,12,12M コア
12a 下面
12P 平面型光導波路
12I−1〜12I−g 入力ポート
12O−1〜12O−h 出力ポート
14 クラッド
14 第1クラッド
14S 表面
14 第2クラッド
16 光導波路
16M 多モード干渉光導波路
18 凹部
18a 底面
20 第2光素子
20〜20 第1〜第n光分岐部
30 第1光集積回路
32 基板
32a,52a 主面
32b 端面
34,54,62 回路部
38,66 主光導波路
42〜42 第1〜第n副光導波路
44 主光入出力部
46〜46第1〜第n副光入出力部
50 第2光集積回路
52 Siウエハ
58 ダイシングソー
54a 光合分波素子
54b,54c 回路内光導波路
56a,56b 光ファイバ
60,60〜60 第3光集積回路
60a,60a〜60a 第4光集積回路
60b,60b〜60b 第5光集積回路
64 第1光分岐部
64 第2光分岐部
68 副光導波路
70 第6光集積回路
72 受信部
74 第1送信部
76 第2送信部
78 波長分波器
80,82 波長合波器
84 入出力用波長合分波器
86 第3光分岐部
88 光ファイバ
90 第3光素子
95 第7光集積回路
96L 第1Y分岐光導波路
96L〜96L第1Y分岐光導波路の第1〜第3分岐
96R 第2Y分岐光導波路
96R〜96R第2Y分岐光導波路の第1〜第3分岐
97 アーム部
97、97 アーム部の第1アーム、第2アーム

Claims (18)

  1. コアと、
    該コアの周囲を囲む第1クラッドと、
    前記コアを露出させるように前記第1クラッドが除去された凹部と、
    該凹部に設けられる第2クラッドとを備えることを特徴とする光素子。
  2. 前記第2クラッドの材料が変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の光素子。
  3. 前記コアが、光結合可能な間隔を空けて互いに平行に配置された第1及び第2コアで構成され、
    該第1及び第2コアを備える方向性結合器を有し、
    前記第2クラッドの材料に依存して、前記第1及び第2コア間での伝搬光の移行率が定まることを特徴とする請求項1又は2に記載の光素子。
  4. 前記第1コアから前記第2コアへの前記移行率を1とする第1材料と、前記第1コアから前記第2コアへの前記移行率を0とする第2材料の何れかを前記第2クラッドとして用いることを特徴とする請求項3に記載の光素子。
  5. 前記コアとして、g入力(gは1以上の整数)で、h出力(hは2以上の整数)の多モード干渉光導波路用の第1コアを備えることを特徴とする請求項1に記載の光素子。
  6. 前記凹部の前記第1クラッドの表面に設けられた開口の面積は、前記コアが露出する前記凹部の底面よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の光素子。
  7. 各々が請求項3又は4に記載の光素子である第1〜第n光分岐部(nは1以上の整数)と、
    n波長の光が入出力され、回路素子である受動素子及び能動素子の双方又は何れか一方を1個以上備える回路部と、
    前記第1〜第n光分岐部の前記第1コアを備え、光伝搬方向に沿って延在する主光導波路と、
    前記第1〜第n光分岐部の前記第2コアにそれぞれ接続される第1〜第n副光導波路とを共通の基板に有し、
    前記主光導波路に前記回路部が接続され、前記第1〜第n光分岐部が、光伝播方向に直列に配置されている
    ことを特徴とする光集積回路。
  8. 前記主光導波路の前記基板の主面に垂直な端面に設けられ、前記主面に平行に伝搬光を入出力する主光入出力部と、
    前記第1〜第n副光導波路のそれぞれに接続されて、前記基板の主面側に設けられ、前記主面に非平行に伝搬光を入出力する第1〜第n副光入出力部を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の光集積回路。
  9. n=2であり、
    前記回路部が
    該回路部に入力された第1波長の入力光を受光する受光素子と、
    前記回路部から出力される前記第1波長とは異なる第2波長の出力光を出力する発光素子と、
    前記受光素子及び前記発光素子のそれぞれと接続され、前記入力光及び前記出力光を合分波し、前記主光導波路を伝搬させる光合分波素子とを、それぞれ回路素子として備え、
    前記第2クラッドが前記第1材料の場合に、前記第1光分岐部は、前記第1副光導波路を伝搬する第1波長の入力光の前記主光導波路への光の移行率1とするように構成され、
    前記第2クラッドが前記第2材料の場合に、前記第2光分岐部は、前記主光導波路を伝搬する第2波長の光の前記第2副光導波路への出力光の移行率を1とするように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の光集積回路。
  10. 各々が請求項3又は4に記載の光素子である第1及び第2光分岐部と、
    回路素子である受動素子及び能動素子の双方又は何れか一方を1個以上備える回路部と、
    互いに接続された、前記第1及び第2光分岐部の前記第1コアを備える主光導波路と、
    互いに接続された、前記第1及び第2光分岐部の前記第2コアを備える副光導波路とを共通の基板に有し、
    前記回路部は、前記主光導波路及び前記副光導波路の双方又は何れか一方に設けられていることを特徴とする光集積回路。
  11. 前記回路部が可変減衰器であり、前記主光導波路の一端部に受光素子が接続されていることを特徴とする請求項10に記載の光集積回路。
  12. 前記回路部が光変調器であり、前記主光導波路の一端部に発光素子が接続されていることを特徴とする請求項10に記載の光集積回路。
  13. 請求項3又は4に記載の光素子である第3光分岐部と、
    波長分割多重された第1光信号を受信する受信部と、
    波長分割多重された第2光信号を出力する第1送信部と、
    波長分割多重された前記第2光信号とは異なる第3光信号を出力する第2送信部とを備え、
    前記第3光分岐部の前記第1コアに前記第1送信部が接続され、前記第3光分岐部の前記第2コアに前記第2送信部が接続されることを特徴とする光集積回路。
  14. コアと、該コアの周囲を囲む第1クラッドと、前記コアを露出させるように前記第1クラッドが除去された凹部と、該凹部に設けられる第2クラッドとを備えており、
    前記第1及び第2クラッド、並びに前記コアで構成される光導波路が
    第1及び第2Y分岐光導波路と、
    該第1及び第2Y分岐導波路の間をそれぞれ接続する、第1及び第2アーム光導波路を備えるアーム部とを備え、
    前記第1及び第2アーム光導波路の双方又は一方に、前記凹部が設けられていることを特徴とする光集積回路。
  15. 前記凹部の前記第1クラッドの表面に設けられた開口の面積は、前記コアが露出する前記凹部の底面よりも大きいことを特徴とする請求項7〜14の何れか一項に記載の光集積回路。
  16. コアと、該コアの周囲を囲む第1クラッドと、前記コアを露出させるように前記第1クラッドが除去された凹部と、該凹部に設けられる第2クラッドとを備えた光素子を使用するに当たり、
    前記第2クラッドとして互いに屈折率の異なる複数の材料を用い、
    前記第2クラッドの前記材料を変えることで、前記コアを伝搬する光に、前記材料の屈折率に応じて異なる遅延を与えることを特徴とする光素子の使用方法。
  17. 光結合可能な間隔を空けて互いに平行に配置された第1及び第2コアと、該第1及び第2コアの周囲を囲む第1クラッドと、前記第1及び第2コアを露出させるように前記第1クラッドが除去された凹部と、該凹部に設けられる第2クラッドと、前記第1及び第2コアで構成される方向性結合器とを備えた光素子を使用するに当たり、
    前記第2クラッドとして互いに屈折率の異なる複数の材料を用い、
    前記第2クラッドの前記材料を変えることで、前記第1及び第2コア間での伝搬光の移行率を、前記材料の屈折率に応じて異なる値とすることを特徴とする光素子の使用方法。
  18. 光結合可能な間隔を空けて互いに平行に配置されることで方向性結合器を構成する第1及び第2コア、該第1及び第2コアの周囲を囲む第1クラッド、前記第1及び第2コアを露出させるように前記第1クラッドが除去された凹部、並びに、該凹部に設けられる第2クラッドを備える分岐部と、
    前記第1コアに接続された主光導波路と、
    前記第2コアに接続された副光導波路と、
    前記主光導波路に接続された回路部及び主入出力部と、
    前記副光導波路に接続された副光入出力部とを基板の主面側に備えた光集積回路の検査方法であって、
    前記第2クラッドとして互いに屈折率の異なる第1及び第2材料を用い、
    検査時に、前記第2クラッドを前記第1材料から前記第2材料へと入れ替え、前記方向性結合器の移行率を変化させることで、光を前記副光入出力部と前記回路部とを結ぶ伝搬経路に変更し
    検査終了後に、前記第2クラッドを前記第2材料から前記第1材料へと入れ替え、前記方向性結合器の移行率を再変化させることで、光を前記主入出力部と前記回路部とを結ぶ伝搬経路に変更することを特徴とする光集積回路の検査方法。
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