JP2003004959A - 導波路型光合波器とこれを用いた多波長光源 - Google Patents

導波路型光合波器とこれを用いた多波長光源

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JP2003004959A JP2001192257A JP2001192257A JP2003004959A JP 2003004959 A JP2003004959 A JP 2003004959A JP 2001192257 A JP2001192257 A JP 2001192257A JP 2001192257 A JP2001192257 A JP 2001192257A JP 2003004959 A JP2003004959 A JP 2003004959A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長間隔が狭く波長の異なる複数の信号光を
効率よく合波し得る、小形で作りやすく経済的な多波長
光源を実現することにある。 【解決手段】 互いに波長の異なる複数の信号光の偏光
方向を一括制御するための偏光処理回路41と、複数本
の入力導波路43,44、入力側スラブ導波路53、ア
レイ導波路格子54、出力側スラブ導波路55、及び少
なくとも1本の出力導波路61で構成されるアレイ導波
路格子型光合波回路51とからなり、前記偏光処理回路
41及び前記アレイ導波路格子型光合波回路51が同一
基板40上に一体形成してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導波型光合波器と
これを用いた多波長光源に関する。詳しくは、光通信シ
ステムに適用される光合波器及び送信用光源であり、更
に詳細には互いに波長の異なる複数の信号光を、光ファ
イバを用いて伝送する波長分割多重光通信システム用の
光合波器及びこれを用いた送信光源に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年のインターネットの爆発的な普及に
伴って、通信システムの大幅な高速大容量化への要請に
こたえる唯一の解決策として、波長分割多重(WDM:
Wavelength Division Multi/demultiplexing)通信シス
テムの実用化が急速に進んでいる。このWDMシステム
は、1本の光ファイバに波長の異なるN個の光信号を伝
送することができるため、新たな光ケーブルや施設を必
要とせず、既存の光ファイバを用いて伝送容量をN倍に
することができる。
【0003】中でも基幹系ネットワークに導入されてい
る高密度波長分割多重(DWDM:Dence Wavelength D
ivision Multi/demultiplexing))システムでは、チャ
ネル数:数10ch,隣接チャネル間隔;1nm(10
0GHz相当)程度に達しており、一層の大容量化を目
指してチャネル間隔の狭小化及び多チャネル化への取り
組みが精力的に進められている。しかし、伝送容量を増
やすために多数の波長信号を高密度な状態で使用する
と、隣接する波長チャネルからの不要な漏れ光と信号光
との干渉により信号品質が劣化するという問題が生じ
る。
【0004】また、長距離伝送する光ファイバの中で
は、四光波混合と呼ばれる非線形光学効果によって雑音
が増え、クロストークが劣化するという問題が生じる。
特に後者の問題は、基幹系ネットワークや海底光中継器
システムの経済化に直結する無中継伝送距離拡大の観点
から問題となる。これらの問題を低減するために、従
来、光通信システムの伝送端において、隣接するチャネ
ル波長の偏光方向を互いに直交させて合波する手法が提
案されている(「光合波器とこれを用いた波長多重光源
(特開平10−148793号公報」)。
【0005】その一例に係る光合波器を図4に示す。こ
の光合波器は、図4に示すように、8個の信号光源91
1〜918が、それぞれ4個の信号光源911,91
3,915,917及び912,914,916,91
8の組み合わせに分割されており、それぞれWDMカプ
ラ923又は924に入力される。ここで、信号光源9
11〜918は偏波保持ファイバ911a〜918aを
介してWDMカプラ923又は924に接続されている
ため、それぞれの偏光状態が維持されたままWDMカプ
ラ923及び924で合成される。
【0006】その後更に、偏波保持ファイバ923a又
は924aを介して偏波合成カプラ940に入力されて
1本の光ファイバ950に出力される。尚、偏波合成カ
プラ940は、複屈折プリズムを用いて構成され、直交
する2つの偏光光に対する屈折角の違いを利用して合波
を行うものである。これにより、受信端で特定の偏光の
みを選択することによって隣接チャネルからの漏れ光を
抑圧することができ、また四光波混合によるクロストー
クも、隣接チャネルが同一の直線偏波であるときに比べ
て、1/3程度へと低減することができるとされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、ある一つの光源の波長光が当該光合波器
全体を通過する際、偏波保持ファイバ911a〜918
a,923a又は924aとWDMカプラ923又は9
24或いは偏波合成カプラ940とのそれぞれの接続点
において、偏波保持ファイバ911a〜918a,92
3a又は924aの偏波面を合わせる作業が必要であっ
た。
【0008】この作業は多大な労力を必要とし、偏波面
のわずかなズレによって偏波消光比(水平偏波もしくは
垂直偏波に対する、それと直交する直線偏波のレベル
比)の劣化と、それによる損失の増大を引き起こしてい
た。また、複屈折プリズム等の個別部品を用いた偏波合
成カプラ等で構成されているので、組立には多大な時間
と労力を必要とし、精度等の長期耐久性及び経済化の点
で難点があった。
【0009】本発明の目的は、平面導波路に作製された
導波路がその複屈折の存在によって良好な偏波保持性を
有すること、また埋込導波路構造のため振動等の外乱に
強いこと等に着目して、互いに波長の異なる複数の光源
からの信号光を直交する2つの単一偏光(TE偏波又は
TM偏波)のグループに分けて入力し偏波分離し束ねる
偏光処理回路と、導波路型多波長合波器であり良好な偏
波保持性を有するAWG回路とを、同一基板上に集積化
した光合波器を実現し、波長間隔が狭く波長の異なる複
数の信号光を効率よく合波し得る、小形で作りやすく経
済的な多波長光源を実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では次のような構成により課題を解決する手
段としている。即ち、
【0011】(1)互いに波長の異なる複数の信号光の
偏光方向を一括制御するための偏光処理回路と、複数本
の入力導波路、入力側スラブ導波路、アレイ導波路格
子、出力側スラブ導波路、及び少なくとも1本の出力導
波路で構成されるアレイ導波路格子型光合波回路とから
なり、前記偏光処理回路及び前記アレイ導波路格子型光
合波回路が同一基板上に一体形成してなることを特徴と
する導波路型光合波器である。
【0012】(2)前述した(1)に記載の導波路型光
合波器において、前記複数の信号光の各々が入射する前
記偏光処理回路の入力導波路が、前記アレイ導波路格子
型光合波回路の奇数番目又は偶数番目の入力導波路をそ
れぞれ束ねるように、交差導波路を介して、2つの入力
導波路群に分かれてなることを特徴とする。
【0013】(3)前述した(2)に記載の導波路型光
合波器において、前記交差導波路の交差箇所での光損失
が最小となるよう、前記交差導波路の交差角がなるべく
直角に近づくように、前記偏光処理回路の出力導波路ア
レイと交差導波路領域の間にピッチ変換導波路アレイが
介在してなることを特徴とする。
【0014】(4)前述した(3)に記載の導波路型光
合波器において、前記ピッチ変換導波路アレイのピッチ
が不等間隔であることを特徴とする。
【0015】(5)前述した(2),(3)及び(4)
に記載の導波路型光合波器において、前記交差導波路の
最小交差角が、当該導波路の開口数の大きさに対応し且
つ交差箇所での損失が最小となる交差角に設定してなる
ことを特徴とする。
【0016】(6)前述した(1)〜(5)に記載の導
波路型光合波器において、前記少なくとも2つの入力導
波路群と前記交差導波路領域との間に、長手方向に対し
て傾いた直線斜め導波路アレイが介在してなることを特
徴とする。
【0017】(7)前述した(6)に記載の導波路型光
合波器において、前記直線斜め導波路のほぼ中央におい
て、そのコア断面が十分露出する深さまで長手方向に対
してほぼ垂直に横断する溝が形成され、かつ薄膜偏光子
を、前記複数の信号光が前記薄膜偏光子を透過するよう
に、前記溝に挿入固着してなることを特徴とする。
【0018】(8)前述した(1)〜(7)に記載の導
波路型光合波器において、前記複数の信号光のうち少な
くとも2つが、その偏光方向を概ね同じくして、前記偏
光処理回路の一方の入力導波路群に偏波保存ファイバを
介して入射し、また、前記偏光方向に直交する偏光方向
を有する、前記少なくとも2つの入力信号以外の前記複
数の信号光が、前記偏光処理回路の他方の入力導波路群
に入射してなることを特徴とする。
【0019】(9)前述した(1)〜(8)までのいず
れかの請求項に記載された導波路型光合波器と、前記互
いに波長の異なる複数の信号光をそれぞれ出力する単一
波長の光源とを備えていることを特徴とする多波長光源
である。
【0020】〔作用〕前述した(1)〜(8)の手段に
よれば、互いに波長の異なる複数の光源からの信号光を
直交する2つの単一偏光(TE偏波又はTM偏波)のグ
ループに分けて入力し偏波分離し束ねる偏光処理回路
と、導波路型多波長合波器であり良好な偏波保持性を有
するAWG回路とを、同一基板上に集積化した光合波器
を実現し、波長間隔が狭く波長の異なる複数の信号光を
効率よく合波し得る、小形で作りやすく経済的な導波路
型光合波器を提供することができる。
【0021】また、前述した(9)の手段によれば、前
述した(1)〜(8)までの導波路型光合波器と、これ
らの記導波路型光合波器に、互いに波長の異なる複数の
前記信号光をそれぞれ出力する単一波長の光源とを備え
ていることによって、小形で作りやすく経済的多波長光
源を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について、
図を参照して説明する。図1は、多波長光源に関する本
発明の第1実施例の概略構成図である。本実施例は、3
2個の信号光源1(λ1)〜32(λ32)と、導波路型
光合波器50と、通常の光ファイバ61とから構成され
る。また、導波路型光合波器50は偏光処理回路41
と、(32×1)アレイ導波路格子型光合波器(以下、
AWGと略す)51とから構成され、かつ偏光処理回路
41とAWG51は同一基板40上に一体形成されてい
る。
【0023】上記偏光処理回路41及びAWG51を含
む光合波器50は、シリコン基板(又はガラス基板や半
導体基板等)の上に、光信号パワーの大部分が伝搬する
コア層と、それより屈折率がわずかに低いクラッド層と
からなる石英系ガラス導波路に関する成膜技術、及びL
SI製造における微細加工技術を組み合わせた公知の技
術(例えば、Kawachi et al., J. Quantum Electronic
s, 22, pp391,1990)により作製することができる。
尚、本発明はこの材料に限定されるものではなく、多成
分ガラス系導波路、プラスチック系導波路、更にはニオ
ブ酸リチウム系導波路、化合物半導体系導波路等の様々
な導波路系においても適用できることを付記しておく。
【0024】信号光源1(λ1)〜32(λ32)は、各
16個の信号光源1(λ1),3(λ 3),…,31(λ
31)及び信号光源2(λ2),4(λ4),…,32(λ
32)の2グループに分かれ、それぞれ偏波保存ファイバ
101,103,…,131及び102,104,…,
132を介して、基板40上に形成した入力導波路群4
3及び44に接続されている。尚、偏波保存ファイバ1
01,103,…,131及び102,104,…,1
32は、それぞれ直交する2種類の単一偏光TE光及び
TM光が入力導波路群43及び44に概ね入射するよう
に、偏波保存ファイバの偏波面を位置調整している。
【0025】偏光処理回路41は、入力導波路群43及
び44と、これらを束ねる直線斜め導波路45及び46
と、更にこれらを集線する交差導波路領域42と、AW
G51へ伝えるためのS字導波路アレイ57と、直線斜
め導波路45及び46を横切る溝49と、薄膜偏光子4
7及び48とから構成される。AWG51は、入力導波
路アレイ52、入力スラブ導波路53、アレイ導波路格
子54、出力スラブ導波路55、出力導波路56から構
成される。
【0026】32個の信号光源1〜32の波長λ1〜λ
32を、波長間隔0.5(nm)として、λ1=154
5.0,λ2=1545.5,…,λ15=1552.
0,λ16=1552.5,λ17=1553.0,λ18
1553.5,…,λ31=1560.0,λ32=156
0.5(nm)と設定している場合を想定する。このう
ち、奇数番号の信号光源の波長λ1=1545.0,λ3
=1546.0,…,λ15=1552.0(nm)の光
は基板に対して平行な直線偏光(TE偏光)で入力導波
路群43に入射し、また、偶数番号の信号光源の波長λ
2=1545.5,λ4=1546.5,…,λ16=15
52.5(nm)の光は基板に対して垂直な直線偏光
(TM偏光)で入力導波路群44に入射する。
【0027】ここで、偏波保存ファイバ101,10
3,…,131及び102,104,…,132の各偏
波面を基板に対して平行又は垂直に正確に調整し、すべ
ての偏波保存ファイバを接続することは多大な時間と労
力を必要とし、偏波面のわずかなズレによって偏波消光
比(水平偏光もしくは垂直偏光に対する、それと直交す
る直線偏光のレベル比)の劣化と、それによる損失の増
大を引き起こしていた。これを解決するために本実施例
では、導波路型光合波器50において、以下のような特
徴のある構成を取っている。
【0028】即ち、第1の特徴として、入力導波路群4
3及び44が、各16個の信号光源1(λ1),3
(λ3),…,31(λ31)及び信号光源2(λ2),4
(λ4),…,32(λ32)の2グループから入射して
きた各波長光を途中で一度束ねる構造を採用している。
これによって、TE偏光の波長光とTM偏光の波長光
を、長手方向に対してほぼ垂直に形成した溝49に挿入
した薄膜偏光子47及び48を通じて一括して通過させ
ることができる。
【0029】また、第2の特徴として、上記2つに束ね
られた導波路の途中において、長手方向に対して概ね8
度傾いた直線斜め導波路45及び46を採用している。
これによって、偏光子に入射する信号光の反射が光源側
の半導体レーザ等に光学的な影響を与えることを回避し
ている。
【0030】更に、第3の特徴として、偏光子を通過し
た各信号光がAWG51の各入力導波路52の所望位置
(スラブ導波路53の外側に短波長光、内側に長波長光
が並ぶ)に入力するように、交差導波路領域42を用い
て構成している。これによって、各入力導波路52の信
号波長は、スラブ導波路53の外側から順にλ1(T
E),λ2(TM),λ3(TE),λ4(TM),…,
λ31(TE),λ32(TM)と配置されることになる。
【0031】このあと、入力スラブ導波路53の中で
は、水平方向に閉じ込めがないため、光は回折して広が
り、複数のアレイ導波路格子54に導波される。アレイ
導波路格子54で所望の位相差を受けた後、出力スラブ
導波路55と出力導波路56の境界点に集光する。集光
した光は光ファイバ61に入力して多重された多波長信
号となる。
【0032】図2は、図1に示した偏光処理回路41に
おける交差導波路領域42の拡大図である。201は、
S字導波路50につながっているピッチP1=25μm
の導波路アレイ、202は直線斜め導波路45及び46
を導波路アレイ201に導き、かつ、交差導波路203
及び204の最小交差角を約30°(ないし60°程
度)にするためのピッチ変換導波路である。ここでは、
ピッチ変換導波路202のピッチを、隣接する導波路に
対して異なるように構成しているところが本実施例の第
4の特徴である。
【0033】例えば、隣接する導波路間の結合が生じな
い程度の最小限のピッチとしてP2=約25μm、ま
た、交差導波路203及び204の交差角を約30°以
下にならないようにP3=約330μmと設定してい
る。これにより、ピッチ変換導波路202のピッチP2
及びP3を同じにする場合と比べて、交差角を約30°
に保ちながら交差導波路領域42の占める面積を大幅
(約1/4)に小さくすることができる。
【0034】尚、本実施例では上記最小交差角度を約3
0°としているが、これは今回形成した交差導波路20
3,204での光損失が交差角30°付近までは許容範
囲内であることを考慮しているからである。交差導波路
203,204においては、一般に交差が直角に近いほ
ど光損失が小さく、交差角が小さくなるにしたがって光
損失が増大するので、光損失を許容範囲以下に抑えるに
は、交差角をある値よりも大きく設定する必要がある。
一方で、形成する光導波路の比屈折率差Δ(コアとクラ
ッドの屈折率差の度合いを表すパラメータ)が小さくな
りその開口数(NA:Numerial Aperture)が小さくな
ると、交差導波路損失を許容範囲に収めるための最小交
差角は小さくなり、逆にΔが大きくなると開口数は大き
くなり、最小交差角は大きくなる。
【0035】従って、本発明では、最小交差角を約30
°とすることに限定されるものではなく、例えば、Δ=
0.75%又はΔ=1.5%の交差導波路203,20
4の場合には、最小交差角はそれぞれ約30°又は約5
0°となる。要するに、形成する導波路によって交差導
波路損失が許容範囲に収まる最小交差角を予め把握した
上で、交差導波路領域42の占める面積をできるだけ小
さくなるように、ピッチ変換導波路202のピッチP2
及びP3を調整すれば良いのである。
【0036】上記のような交差導波路203,204の
構成により、32個の異なる信号光源からの波長光をほ
ぼ完全に偏波分離され、かつAWG51の所望の入力導
波路52に伝達させることができる。一般に、平面導波
路に作製された導波路では、TE偏光とTM偏光の実効
屈折率が異なる。その差分を複屈折と呼ぶ。通常、この
複屈折はAWGにおける中心波長の偏波依存性の原因と
なり、欠点とされていた。しかし、この複屈折の存在に
よって、導波路の中ではTE偏光とTM偏光が独立に伝
搬することができ、偏光間の結合が生じにくく、良好な
偏波保存性を有している。
【0037】従って、本実施例のような構成を取ること
によって、偏波保存ファイバ101〜132からの信号
光が偏光子47及び48を通過してから出力導波路56
に至るまで、その偏波状態を、従来例で述べた偏波保存
ファイバを使用しないで、容易に保つことができる。ま
た、導波路がガラスに埋め込まれていることによって、
偏波保存ファイバを用いる時に問題となる振動等の外乱
による影響を受けにくくなる。更に、これらの機能を1
チップ化することで、信号光がこの光合波器を通過する
際、偏波保存ファイバとの接続点を1点に削減すること
ができ、作製工程や多大な労力を省略できる。
【0038】更にまた、集積化し偏波保存ファイバとの
接点数を削減することで、接続の際の偏波面ずれに起因
した、偏波消光比・損失の劣化を低減できる。そして、
その偏波保存ファイバと入力導波路との1接続点におい
て仮に偏波面がずれたとしても、偏光処理回路上の薄膜
偏光子によってほぼ完全に単一偏光(TE又はTM)化
できるので、偏波消光比の劣化をより一層低減すること
ができる。この後、TE又はTMに単一偏光化された各
信号光は、AWG51の入力スラブ導波路53に入力す
るが、入力スラブ導波路53への導波路ピッチは、2種
類のピッチが交互に構成される不等間隔配置としてい
る。
【0039】即ち、AWGに偏波依存性が無ければ、図
3(a)に示すように、入力導波路301のピッチを等
間隔とすれば出力導波路305に各信号は合波するが、
実際にはAWGに偏波依存性があるので、図3(b)に
示すように、隣り合う導波路ピッチが異なる不等間隔の
入力導波路306とすることにより、出力導波路305
に各信号を合波することができる。尚、図中、307は
等間隔入力導波路アレイに入射する場合のTM偏光の集
光位置である。
【0040】尚、本実施例では信号光源数を32個の場
合について説明したが、本発明ではこれに限定されるも
のではなく、例えば、信号光源数が64個,128個,
…と多くなっても、基本的な構成は上述した構成と同じ
とし、且つ交差損失の抑制の観点から交差箇所数を削減
するため入力導波路群を2つ以上のグループ分けて構成
することによって、大規模チャネルの導波路型光合波器
及びこれを用いた多波長光源を実現することができる。
また、例えば、信号光源数が40個というように2n
ならない場合であっても、2つの入力導波路群をそれぞ
れ20本導波路構成としたり、又は5つの入力導波路群
をそれぞれ8本導波路構成としたりすればよく、任意の
信号光源数に対応することができる。
【0041】このように説明したように、本願発明は、
波長多重光伝送方式において、隣接波長の偏光を互いに
直交するように多重化する合波器であり、このような伝
送方式では、隣接波長の偏光が異なることから、分波の
際にクロストークを減らすことができる。また、本願発
明の合波器は、合波前に偏光面を揃える処理を、平面型
光導波回路上で一括して行うことができ、このような構
成によれば、偏波保持ファイバを平面型光導波路と接続
する際に偏波面が少々ずれても、偏波消光比はそれほど
増大しないという特徴もある。
【0042】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明で
は、平面導波路に作製された導波路がその複屈折の存在
によって良好な偏波保持性を有すること、また埋込導波
路構造のため振動等の外乱に強いこと等に着目して、互
いに波長の異なる複数の光源からの信号光を直交する2
つの単一偏光(TE偏波又はTM偏波)のグループに分
けて入力し偏波分離し束ねる偏光処理回路と、導波路型
多波長合波器であり良好な偏波保持性を有するAWG回
路とを、同一基板上に集積化した光合波器を実現し、波
長間隔が狭く波長の異なる複数の入力光を効率よく合波
し得る、小形で作りやすく経済的な多波長光源を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概略構成図である。
【図2】図1の交差導波路領域付近の拡大図である。
【図3】AWG集光位置の偏波依存性を示す説明図であ
る。
【図4】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1〜32 波長λ1,λ2,…,λ32の信号光源 40 基板 41 偏光処理回路 42 交差導波路領域 43,44 入力導波路群 45,46 直線斜め導波路アレイ 47,48 薄膜偏光子 49 溝 50 導波路型光合波器 51 AWG 52 AWG入力導波路アレイ 53 入力スラブ導波路 54 アレイ導波路格子 55 出力スラブ導波路 56 出力導波路 57 S字導波路アレイ 61 光ファイバ 101〜132 偏波保存ファイバ 201 出力導波路アレイ 202 ピッチ変換導波路アレイ 203,204 交差導波路 301 等間隔入力導波路アレイ 302 入力スラブ導波路 303 アレイ導波路格子 304 出力スラブ導波路 305 出力導波路 306 不等間隔入力導波路アレイ 307 等間隔入力導波路アレイに入射する場合のTM
偏光の集光位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀井 新 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 福満 高雄 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 橋詰 泰彰 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA03 KA12 LA19 MA05 TA05 TA22 5K002 BA05 BA31 DA02 FA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに波長の異なる複数の信号光の偏光
    方向を一括制御するための偏光処理回路と、複数本の入
    力導波路、入力側スラブ導波路、アレイ導波路格子、出
    力側スラブ導波路、及び少なくとも1本の出力導波路で
    構成されるアレイ導波路格子型光合波回路とからなり、
    前記偏光処理回路及び前記アレイ導波路格子型光合波回
    路が同一基板上に一体形成してなることを特徴とする導
    波路型光合波器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導波路型光合波器におい
    て、前記複数の信号光の各々が入射する前記偏光処理回
    路の入力導波路が、前記アレイ導波路格子型光合波回路
    の奇数番目又は偶数番目の入力導波路をそれぞれ束ねる
    ように、交差導波路を介して、少なくとも2つの入力導
    波路群に分かれてなることを特徴とする導波路型光合波
    器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の導波路型光合波器におい
    て、前記交差導波路の交差箇所での光損失が最小となる
    よう、前記交差導波路の交差角がなるべく直角に近づく
    ように、前記偏光処理回路の出力導波路アレイと交差導
    波路領域の間にピッチ変換導波路アレイが介在してなる
    ことを特徴とする導波路型光合波器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の導波路型光合波器におい
    て、前記ピッチ変換導波路アレイのピッチが不等間隔で
    あることを特徴とする導波路型光合波器。
  5. 【請求項5】 請求項2,3又は4記載の導波路型光合
    波器において、前記交差導波路の最小交差角が、当該導
    波路の開口数の大きさに対応し且つ交差箇所での損失が
    最小となる交差角に設定してなることを特徴とする導波
    路型光合波器。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5記載の導波
    路型光合波器において、前記少なくとも2つの入力導波
    路群と前記交差導波路領域との間に、長手方向に対して
    傾いた直線斜め導波路アレイが介在してなることを特徴
    とする導波路型光合波器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の導波路型光合波器におい
    て、前記直線斜め導波路のほぼ中央において、そのコア
    断面が十分露出する深さまで長手方向に対してほぼ垂直
    に横断する溝が形成され、かつ薄膜偏光子を、前記複数
    の信号光が前記薄膜偏光子を透過するように、前記溝に
    挿入固着してなることを特徴とする導波路型光合波器。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の導波路型光合波器において、前記複数の信号光のう
    ち少なくとも2つが、その偏光方向を概ね同じくして、
    前記偏光処理回路の一方の入力導波路群に偏波保存ファ
    イバを介して入射し、また、前記偏光方向に直交する偏
    光方向を有する、前記少なくとも2つの入力信号以外の
    前記複数の信号光が、前記偏光処理回路の他方の入力導
    波路群に入射してなることを特徴とする導波路型光合波
    器。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7又は
    8に記載された導波路型光合波器と、前記互いに波長の
    異なる複数の信号光をそれぞれ出力する単一波長の光源
    とを備えていることを特徴とする多波長光源。
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