JP5798096B2 - アレイ導波路回折格子型ルータ - Google Patents

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Description

本発明は、波長多重通信用の光合分波器に関し、さらに詳しくは、任意の波長帯であってかつ任意のチャネル間隔を持つ光信号を合分波することの可能なアレイ導波路回折格子型ルータに関する。
(従来技術の第一例)
近年の急速なインターネット普及に伴い、アクセスサービスシステムの大容量化、高度化、経済化が求められている中、それを実現する手段として受動光ネットワーク(Passive Optical Network:本明細書では「PON」と略称されることがある)の研究が進められている。PONとは、光ファイバ網の途中に分岐装置を挿入して、1本の光ファイバを複数の加入者宅に引き込むシステムのことであり、光受動素子による光合分波器を用いて、1個のセンタ装置及び伝送路の一部を複数ユーザで共有することにより経済化を図る光通信システムである。
現在、日本では主として1Gbpsの回線容量を最大32ユーザで時分割多重(Time Division Multiplexing:本明細書では「TDM」と略称されることがある)化によって共有する経済的な光通信システムや、いわゆるGigabit Ethernet(登録商標)PON(本明細書では、「GE−PON」と略称されることがある)が導入されている。これにより、FTTH(Fiber To The Home)サービスが現実的な料金で提供されるようになっている。
また、より大容量のニーズに対応するため、次世代光アクセスシステムとして、総帯域が10Gbpsレベルである10GE−PONの研究が進められており、2009(平成21)年に国際標準化が完了した。これは、送受信器のビットレートを増大させることにより、光ファイバ等の伝送路部分はGE−PONと同一のものを利用しながら大容量化を実現する光通信システムである。
そして、さらなる将来には、超高精細映像サービスやユビキタスサービスなど、10Gレベルを超える大容量が求められることが考えられる一方、単純に送受信器のビットレートを10Gレベルから40/100G級に増大させるだけでは、システムアップグレードにかかるコストの増大により、実用化が難しいという問題があった。
かかる問題を解決する技術としては、帯域要求量に応じてセンタ局装置内の送受信器を段階的に増設することができるように、送受信器に波長可変性を付加し、前記した時分割多重(TDM)化、及び、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:本明細書では「WDM」と略称されることがある)化を効果的に組み合わせた波長可変型WDM/TDM−PONが報告されている(例えば、非特許文献1を参照)。
このような波長可変型WDM/TDM−PONのシステムを実現するにあたり、従来のシステムと共存できるように未使用波長を用いることとし、かつ、これを低コストで実現するためには、ユーザ側装置内には1.3μm帯の広波長間隔の波長可変光送信器を用い、センタ装置側には1.5μm帯の狭波長間隔の波長可変光送信器を用いることが考えられる。一方、これら1.3μm帯の広波長間隔の信号光や、1.5μm帯の狭波長間隔の信号光の波長振り分けを行う際には波長合分波器が必要であるため、かかる波長合分波器として、アレイ導波路回折格子(Arrayed−Waveguide Grating:本明細書では「AWG」と略称されることがある)型波長合分波器を用いることが考えられる。
AWG型波長合分波器は、図29に示すように、入力側スラブ導波路901と、出力側スラブ導波路902と、入力側スラブ導波路901と出力側スラブ導波路902を接続し、それぞれ所定の経路長差で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなるアレイ導波路911と、入力側スラブ導波路901に接続され基板端面に取り出される入力導波路921と、出力側スラブ導波路902に接続され基板端面に取り出される出力導波路922と、から構成されている。
かかるAWG型波長合分波器は、適用するシステムに合わせて波長帯やチャネル間隔を設定することができ、例えば、1.3μm帯広間隔のAWG型波長合分波器(図29(a))や、1.5μm帯狭間隔のAWG型波長合分波器(図29(b))などが報告されている(例えば、特許文献1、特許文献2、または特許文献3を参照)。
(従来技術の第二例)
しかし、AWG型波長合分波器のチャネル間隔はチャネル導波路の経路長差に依存し、1.3μm帯で広間隔であれば、1.5μm帯でも広間隔となり(図30(a))、1.5μm帯で狭間隔であれば、1.3μm帯でも狭間隔となった(図30(b))。そのため、例えば、1.3μm帯では広間隔、1.5μm帯では狭間隔のように、異なる波長帯であってかつ異なるチャネル間隔を持つ光信号を一つのAWG型波長合分波器で合分波することは、これまでの技術では実現不可能であった。
そこで、複数の光部品を組み合わせることにより、上記機能を持たせることが考えられる。図31に、1.3μm帯用のAWG型波長合分波器981と、1.5μm帯用のAWG型波長合分波器971と、M+N個の1入力2出力1.3/1.5μm帯分離光フィルタ931〜938と、AWG型波長合分波器971,981及び光フィルタ931〜938を接続する2・(M+N)本の光ファイバ941〜956とを組み合わせた光部品の構成例を示す。
(従来技術の第三例)
前述のAWG型波長合分波器を異なる波長帯で用いると、屈折率の波長依存性により、チャネル間隔がずれる。例えば、チャネル間隔100GHzのL帯用AWG型波長合分波器は、L帯では、透過波長が周波数間隔100GHzの周波数グリッドに乗るが、例えば図32に示すように、異なる波長帯では周波数グリッドからずれる。そのため、システムで使用する波長帯に合わせ、複数のAWG型波長合分波器を準備する必要があった。
特開平10−104446号公報 特開平9−297228号公報 特開2005−148585号公報
H.Nakamura、et al.、OFC2011、OThT4、 2011. M.Yanagisawa、et al.、OFC2004、TuI4、 2004. Y.Sakamaki、et al.、Journal of Lightwave Technology、Vol.27、pp.2257−2263、2009.
しかし、従来技術の第一例で示したように、従来のAWG型波長合分波器では、異なる波長帯であってかつ異なるチャネル間隔を持つ光信号を、単一のAWG型波長合分波器で振り分けることは不可能であった。
そこで、従来技術の第二例で示したように、多数の光部品を組み合わせることにより、上記機能を代用することが考えられる。しかし、この方法では、2種類のAWG型波長合分波器と、使用する入出力ポートと同数の1入力2出力1.3/1.5μm帯分離光フィルタと、さらにその倍の本数の光ファイバが必要であり、膨大な数の部品が必要である。さらに、多数の部品間を光学的に接続する必要があり、サイズが大きく、製造コストが高いという問題があった。
また、従来技術の第三例で示したように、チャネル間隔が同じであっても、異なる波長帯ではチャネル間隔のずれが生じる。そのため、波長帯ごとにカスタマイズしたAWG型波長合分波器を準備する必要があり、高コストになるという問題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものである。本発明は、波長多重された、任意の波長帯であってかつ任意のチャネル間隔を持つ光信号を、単一の平面光波回路内において合分波することができる、コンパクトで低コストなアレイ導波路回折格子型ルータを提供することを目的とする。
本発明は、基板上に形成され、第1のスラブ導波路と、第2のスラブ導波路と、第1のスラブ導波路及び第2のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL1で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第1のチャネル導波路群と、第1のスラブ導波路に接続された第1のスラブ入出力導波路と、第2のスラブ導波路に接続された第2のスラブ入出力導波路とから構成された第1のアレイ導波路回折格子(AWG)型波長合分波器、第3のスラブ導波路と、第4のスラブ導波路と、第3のスラブ導波路及び第4のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL2で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第2のチャネル導波路群と、第3のスラブ導波路に接続された第3のスラブ入出力導波路と、第4のスラブ導波路に接続された第4のスラブ入出力導波路とから構成された第2のAWG型波長合分波器、第1のスラブ入出力導波路からのM(Mは2以上の整数)本の導波路と、第3のスラブ入出力導波路からのM本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群、第2のスラブ入出力導波路からのN(Nは2以上の整数)本の導波路と、第4のスラブ入出力導波路からのN本の導波路とが交差し形成された第2の多チャネル交差導波路群、第1の多チャネル交差導波路群から基板の端面に取り出される第1の入出力導波路、並びに、第2の多チャネル交差導波路群から基板の端面に取り出される第2の入出力導波路から構成されたアレイ導波路回折格子型ルータであって、第1の多チャネル交差導波路群は、第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路とが交差し形成された第m(m=1,2,...,M)の挿入点と、少なくともM・(M−1)/2個の交差点を有し、M個の挿入点を結ぶ線上に1つ又は複数の光フィルタが配設され、第2の多チャネル交差導波路群は、第2のスラブ入出力導波路と第4のスラブ入出力導波路とが交差し形成された第n(n=1,2,...,N)の挿入点と、少なくともN・(N−1)/2個の交差点を有し、N個の挿入点を結ぶ線上に1つ又は複数の光フィルタが配設されたことを特徴とする。
本発明により、波長多重された、任意の波長帯であってかつ任意のチャネル間隔を持つ光信号を、単一の平面光波回路内において合分波することができる、コンパクトで低コストなアレイ導波路回折格子型ルータを提供することができる。
本発明の第1実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。(a)は光フィルタを配設する前、(b)は光フィルタを配設した後の様子を示す。 本発明の第1実施形態で用いた光フィルタの透過/反射特性を示す図である。 本発明の第1実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの透過スペクトルを示す図である。 本発明の第1実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態で用いた光フィルタと逆の透過/反射特性を持つ光フィルタの特性を示す図である。 本発明の第2実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの透過スペクトルを示す図である。 本発明の第3実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第4実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態において、交差角度に対する交差導波路の過剰損失を示す図である。 本発明の第5実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第6実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第7実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第7実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第8実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第9実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第10実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第11実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第11実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの透過スペクトルを示す図である。 本発明の第12実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第13実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第14実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第14実施形態の多チャネル交差導波路群の構成を示す図である。 本発明の第14実施形態における交差導波路を示す図である。 本発明の第15実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 本発明の第16実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータの構成を示す図である。 従来技術の第一例における(a)1.3μm帯広間隔、(b)1.5μm帯狭間隔のAWG型波長合分波器の構成例を示す図である。 従来技術の第一例における(a)広間隔、(b)狭間隔AWG型波長合分波器のチャネル間隔の例を示す図である。 従来技術の第二例におけるAWG型波長合分波器の構成例を示す図である。 従来技術の第三例におけるL帯用AWG型波長合分波器をC帯で用いたときの透過スペクトル例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。各実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。図1に示すように、本実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータ411は、基板401上に形成された、第1のスラブ導波路101と、第2のスラブ導波路102と、第1のスラブ導波路101及び第2のスラブ導波路102を接続し、それぞれ所定の経路長差ΔL1で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第1のチャネル導波路群111と、第1のスラブ導波路101に接続された第1のスラブ入出力導波路121と、第2のスラブ導波路102に接続された第2のスラブ入出力導波路122とからなる第1のAWG型波長合分波器301、第3のスラブ導波路201と、第4のスラブ導波路202と、第3のスラブ導波路201及び第4のスラブ導波路202を接続し、それぞれ所定の経路長差ΔL2で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第2のチャネル導波路群211と、第3のスラブ導波路201に接続された第3のスラブ入出力導波路221と、第4のスラブ導波路202に接続された第4のスラブ入出力導波路222とからなる第2のAWG型波長合分波器302、第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221のうちのM(Mは2以上の整数)本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群311、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222のうちのN(Nは2以上の整数)本の導波路とが交差し形成された第2の多チャネル交差導波路群312、第1の多チャネル交差導波路群311から基板端面に取り出される入出力導波路321、並びに、第2の多チャネル交差導波路群312から基板端面に取り出される入出力導波路322とからなる。
本実施形態では、第1のスラブ入出力導波路121を4本、第2のスラブ入出力導波路122を4本、第3のスラブ入出力導波路221を4本、第4のスラブ入出力導波路222を4本、入出力導波路321を4本、入出力導波路322を4本、M=4、N=4としたが、もちろん、その他の本数であってもかまわない。
図2に、第1の多チャネル交差導波路群311の拡大図を示す。第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの1本目の導波路とが交差し、第1の挿入点501が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本目の導波路とが交差し、第2の挿入点502が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの3本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの3本目の導波路とが交差し、第3の挿入点503が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの4本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの4本目の導波路とが交差し、第4の挿入点504が形成されている。さらに、第3のスラブ入出力導波路221のうちの1本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの2〜4本目の導波路とが交差し、交差点511、514、516が形成されている。さらにまた、第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの3、4本目の導波路とが交差し、交差点512、515が形成されている。さらにまた、第3のスラブ入出力導波路221のうちの3本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの4本目の導波路とが交差し、交差点513が形成されている。
これらの交差点511〜516の数はM・(M−1)/2個であり、本実施形態ではM=4に設定したので6個である。そして、図2(a)に示すようにM個の挿入点501〜504は一つの線509上に並べられ、図2(b)に示すようにM個の挿入点501〜504を結ぶ線509上に光フィルタ331が配設されている。
第2の多チャネル交差導波路群312は、第1の多チャネル交差導波路群311と同様に、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222とが交差し形成されたn個(n=1,2,...,N)の挿入点と、少なくともN・(N−1)/2個の交差点を有し、N個の挿入点を結ぶ線上に光フィルタ332が配設されている。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=4、中心波長λc1=1.58μm、周波数間隔(チャネル間隔)Δf1=200GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=4、中心波長λc2=1.3μm、波長間隔(チャネル間隔)Δλ2=20nm、FSR2=80nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=14.35μmに設定した。第1の多チャネル交差導波路群311の挿入点501〜504の間隔を250μm、挿入点501〜504における第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路との交差角度を90度、交差点511〜516の交差角度を90度に設定した。第2の多チャネル交差導波路群312も、第1の多チャネル交差導波路群311と同じ設定にした。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。そして、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上にスリット341を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上にスリット342を形成し、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、それぞれスリット341、342に埋め込んだ。
図3に、本実施形態で用いた光フィルタの透過率と反射率の波長依存性を示す。この光フィルタは長波長側の波長を透過し、短波長側の波長を反射するよう設計されており、透過ポートは1.5μm帯を透過、1.3μm帯を遮断し、反射ポートは1.3μm帯を透過、1.5μm帯を遮断する。
作製したアレイ導波路回折格子型ルータの入出力導波路321のうちの1本に光を入力し、入出力導波路322の4本より出力した光の透過スペクトルを図4に示す。1.3μm帯では、図4(a)に示すように、波長1271nm、1291nm、1311nm、1331nmが出力された。一方、1.5μm帯では、図4(b)に示すように、波長1575.4nm、1577.0nm、1578.7nm、1580.4nmが出力された。したがって、1.3μm帯では20nm間隔、1.5μm帯では200GHz間隔になっていることを確認できた。入出力導波路322から光を入力し、入出力導波路321より出力した光の透過スペクトルも図4と同様の特性となった。以上の測定結果から、1.3μm帯では20nm間隔、1.5μm帯では200GHz間隔の周回性AWGとして機能するアレイ導波路回折格子型ルータを実現した。
なお、スラブ入出力導波路の接続の組み合わせは任意である。例えば、第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本目と3本目を交差させる。そして、第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの3本目の導波路とを交差させ、第3の挿入点503を形成し、第1のスラブ入出力導波路121のうちの3本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本目の導波路とを交差させ、第2の挿入点502を形成しても良い。このとき、入出力導波路322から光を入力し、入出力導波路321の2本目から出力される波長が1291nm、1577.0nm、入出力導波路321の3本目から出力される波長が1311nm、1578.69nmだったとすると、1.5μm帯の合分波波長が入れ替わり、入出力導波路321の2本目から出力される波長が1291nm、1578.69nm、入出力導波路321の3本目から出力される波長が1311nm、1577.0nmとなる。
以上、本実施形態では、長波長側の波長を透過し、短波長側の波長を反射する光フィルタを用いたが、その他の設計の光フィルタを用いることができる。例えば、ある波長帯を透過し、他を反射するバンドパスフィルタ、あるいは、ある波長帯を反射し、他を透過するバンドストップフィルタを用いても良い。また、短長波長側の波長を透過し、長波長側の波長を反射する光フィルタを用いても良い。図5に、短長波長側の波長を透過し、長波長側の波長を反射する設計の光フィルタを埋め込んだアレイ導波路回折格子型ルータの構成例、図6に光フィルタの特性例を示す。
(第2実施形態)
第1実施形態において、単一の導波路中を伝搬する光のモードフィールド径をWとしたとき、光フィルタへの入射光のモードフィールド径もWであった。しかし、光フィルタ中での回折を抑制し、損失を抑制するには、モードフィールドを適切に設定する必要がある(例えば、非特許文献2のFig.1を参照)。
そこで、本実施形態では、光フィルタ中で設定したいモードフィールド径をW1、W2としたとき、光フィルタの挿入点近傍において、モードフィールドを変換する手段を設け、モードフィールド径をWからW1、W2に変換する構成とした。
図7は本発明の第2実施形態における多チャネル交差導波路群の一態様を示した概略図である。第1の多チャネル交差導波路群311の挿入点近傍における第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221と入出力導波路321とのモードフィールド径がWからW1(m=1,2,...,M)に変換されている。また、第2の多チャネル交差導波路群312の挿入点近傍における第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222と入出力導波路322とのモードフィールド径がWからW2(n=1,2,...,N)に変換されている。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅を一定の割合で徐々に変化させた線形のテーパ導波路を使用した。図7に示すように、多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504近傍において、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路531〜534を介して幅wpに変換され、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路539〜542を介して幅wpに変換され、入出力導波路の幅wがテーパ導波路535〜538を介して幅wpに変換されている。
本実施形態の設計例を示す。導波路の幅wを9μm、幅wpを15μm、幅wpの導波路561〜564の長さを0.5mm、幅wpの導波路565〜568の長さを0.25mm、テーパ導波路の長さを0.25mmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔は150μm、幅wpの導波路561〜564と、幅wpの導波路565〜568の交差角度を90度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上に、図7の構成の多チャネル交差導波路群を有するアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。そして、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上にスリット341を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上にスリット342を形成し、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、それぞれスリット341、342に埋め込んだ。
作製したアレイ導波路回折格子型ルータの、幅wの導波路のモードフィールド径Wは8μm、幅wpの導波路のモードフィールド径W1、W2は14μmであった。入出力導波路321の1本目に光を入力し、入出力導波路322の1〜4本目より出力した光の透過スペクトルを図8(a)、(b)に示す。光フィルタの透過/反射損失を抑えるよう、挿入点近傍のモードフィールド径W1、W2を設定したことで、光フィルタで生じる過剰損失を抑え、アレイ導波路回折格子型ルータの損失を低減した。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅をwからwpに拡大する線形のテーパ導波路を使用したが、断面形状が非線形に変化する導波路、導波路が分断されたセグメント導波路、形状は一定で屈折率を徐々に変化させた導波路など、任意のモードフィールド変換手段を用いることができる。
また、本実施形態では、第1の多チャネル交差導波路群311の第1から第Mの挿入点近傍における導波路のモードフィールド径と、第2の多チャネル交差導波路群312の第1から第Nの挿入点近傍における導波路のモードフィールド径を全て一定にしたが、W1、W2はそれぞれ任意の値に設定しても良い。
(第3実施形態)
第2実施形態において、モードフィールドを変換する手段を設け、モードフィールド径を拡大する構成とした。ここで、挿入点間の距離を近くすると回路サイズが縮小できる反面、モードフィールド径が大きいと隣接する挿入点の導波路へのクロストークが増すため、挿入点間の距離を適切に設定する必要がある。そこで、本実施形態では、多チャネル交差導波路群の挿入点間の距離を、モードフィールド径より広くする構成とした。
図9は本発明の第3実施形態における多チャネル交差導波路群の一態様を示した概略図である。第1の多チャネル交差導波路群311の第1の挿入点501と第2の挿入点502との間の距離が(W1+W1)/2より大きく、第2の挿入点502と第3の挿入点503との間の距離が(W1+W1)/2より大きく、第3の挿入点503と第4の挿入点504との間の距離が(W1+W1)/2より大きくなるよう設定した。また、第2の多チャネル交差導波路群312についても同様に、第n´(n´=1,2,...,N−1)の挿入点と第n´+1の挿入点との間の距離が(W2n´+W2n´+1)/2より大きくなるよう設定した。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅を一定の割合で徐々に変化させた線形のテーパ導波路を使用した。図9に示すように、多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504近傍において、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路531〜534を介して幅wpに変換され、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路539〜542を介して幅wpに変換され、入出力導波路の幅wがテーパ導波路535〜538を介して幅wpに変換されている。
本実施形態の設計例を示す。導波路の幅wを4.5μm、幅wpを1μm、幅wpの導波路561〜564の長さを0.2mm、幅wpの導波路565〜568の長さを0.1mm、テーパ導波路の長さを1mmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔はいずれも30μm、幅wpの導波路561〜564と、幅wpの導波路565〜568との交差角度を90度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上に、図9の構成の多チャネル交差導波路群を有するアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。そして、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上にスリット341を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上にスリット342を形成し、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、それぞれスリット341、342に埋め込んだ。
作製した幅wの導波路のモードフィールド径Wは8μmであった。幅wpの導波路は、導波路幅wpを1μmと狭くすることで、光がコアから染み出し、モードフィールド径W1、W2は20μmに拡大された。作製したアレイ導波路回折格子型ルータの透過スペクトルを評価し、光フィルタで生じるクロストークが抑えられることを確認した。このように、クロストークが生じない範囲で、多チャネル交差導波路群の挿入点の間隔を近づけることで、アレイ導波路回折格子型ルータの回路サイズを縮小することができた。また、挿入点の間隔が近ければ、光フィルタを透過/反射する位置も近く、複数のポート間で均一性の良好な特性が得られる。
本実施形態では、第1の多チャネル交差導波路群311の第1から第Mの挿入点近傍における導波路のモードフィールド径と、第2の多チャネル交差導波路群312の第1から第Nの挿入点近傍における導波路のモードフィールド径を全て一定にし、挿入点の間隔も全て一定にしたが、個々に設定しても良い。例えば、第1の多チャネル交差導波路群311の第1〜第4の挿入点501〜504の近傍におけるモードフィールド径がそれぞれW1=14μm、W1=19μm、W1=25μm、W1=18μmである場合、第1と第2の挿入点の距離を(W1+W1)/2=16.5μmより大きく、第2と第3の挿入点の距離を(W1+W1)/2=22μmより大きく、第3と第4の挿入点の距離を(W1+W1)/2=21.5μmより大きくすれば良い。
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態において、多チャネル交差導波路群の挿入点における交差角度を90度に設定した。光フィルタへの入射角と反射角が等しいとした時、入射角と反射角はそれぞれ交差角度の半分の45度であった。交差角度が大きいと、多チャネル交差導波路群のサイズと交差損失とを小さくすることができる。一方、交差角度が小さいと、多チャネル交差導波路群のサイズが大きくなり、交差損失も増えやすくなる反面、良好な光フィルタの特性が得やすくなり、歩留まりが向上する。そこで、本実施形態では、交差角度を適切に設定することで、交差損失の増加を抑制しつつ、光フィルタへの入射角を小さくすることとした。
図10は本発明の第4実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。図11は本発明の第4実施形態における多チャネル交差導波路群の一態様を示した概略図である。
第1の多チャネル交差導波路群311の第mの挿入点近傍における第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路が交差する角度をθ1、第2の多チャネル交差導波路群312の挿入点近傍における第2のスラブ入出力導波路と第4のスラブ入出力導波路が交差する角度をθ2とした時、θ1とθ2が30度になるようにした。なお、交差角度は、2本の導波路が交差することで生じる2つの角度のうちの小さい方の角度として定義する。したがって、定義上、0<θ1≦90度、0<θ2≦90度となる。図10では、2本のスラブ入出力導波路が交差することで生じる2つの角度30度と150度のうち、小さい方の30度を交差角θ1、θ2とした。
図12は本実施形態における、交差角度に対する交差導波路の過剰損失を示す。交差角度が30度以上であれば、過剰損失を0.1dB以下に抑えることができる。もちろん、ここで目安として挙げた30度は一例であり、条件によって変わりうる値である。例えば、導波路材料、組成、構造などが変われば、図12に示した交差角度に対する過剰損失も変化するので、最小角度も変化する。また、過剰損失0.1dB以下は目安の一例であり、0.1dBを超えたとしても本発明は適用可能である。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=4、中心波長λc1=1.54μm、周波数間隔Δf1=200GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=4、中心波長λc2=1.31μm、波長間隔Δλ2=20nm、FSR2=80nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=14.45μmに設定した。導波路の幅wを5μm、幅wpを20μm、幅wpの導波路561〜564の長さを1.1mm、幅wpの導波路565〜568の長さを0.5mm、テーパ導波路の長さを0.8mmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔は100μmに設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製した基板をダイシングし、チップに切り出した後、再度ダイシングにより、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上に溝351を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上に溝352を形成した。そして、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、それぞれ溝351、352に挿入し、接着剤で固定した。本実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータ411を複数作製し、透過スペクトルを評価したところ、再現性の良い特性を得た。
本実施形態では、θ1、θ2は全て一定値としたが、例えばθ1=30度、θ1=31度のように、異なる値にしても良い。また、光フィルタはダイシングにより形成された溝に挿入したが、第1実施形態のように、スリットを形成し、光フィルタを埋め込んでも良い。
(第5実施形態)
図13は本発明の第5実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。本実施形態では、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点と、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を一直線上に配置した。このような構成にすることにより、1つの溝351を形成するだけで、第1の多チャネル交差導波路群311と第2の多チャネル交差導波路群312とに光フィルタ331、332を埋め込むことができ、生産性が向上する。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=4、中心波長λc1=1.55μm、周波数間隔Δf1=200GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=4、中心波長λc2=1.305μm、波長間隔Δλ2=5nm、FSR2=20nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=57.6μmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔を300μm、挿入点501〜504における第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路との交差角度を90度、交差点511〜516の交差角度を90度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製した基板をダイシングし、チップに切り出した後、再度ダイシングにより、溝351を形成した。そして、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、それぞれ、溝351に挿入した。
(第6実施形態)
第2実施形態では、光フィルタの挿入点近傍のモードフィールドを変換したことで、光フィルタで生じる過剰損失を抑え、アレイ導波路回折格子型ルータの損失を低減した。これと同様に、交差点近傍において、モードフィールドを変換する手段を設け、モードフィールド径を適切に設定することで、交差導波路の交差損失を低減することができる。また、交差導波路を伝搬する光信号の高次モードや放射モードが所望の導波路以外に結合することを避けることができ、クロストークを改善することができる。
図14は本発明の第6実施形態における多チャネル交差導波路群の一態様を示した概略図である。第1の多チャネル交差導波路群311のM・(M−1)/2個の交差点近傍において導波路のモードフィールド径が変換されている。図示しないが、第2の多チャネル交差導波路群312のN・(N−1)/2個の交差点近傍においても同様に導波路のモードフィールド径が変換されている。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅を一定の割合で徐々に変化させた線形のテーパ導波路を使用した。図14に示すように、交差点511〜516近傍において、入出力導波路の幅wがテーパ導波路543〜546を介して幅wqに変換されている。また、交差点511〜516近傍において、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路547〜550を介して幅wqに変換されている。交差点近傍では、幅wqの導波路のモードフィールド径が、交差導波路の交差損失が抑制されるモードフィールド径と整合しているので、交差損失が低減される。
本実施形態では、さらに、第2実施形態で説明したような、多チャネル交差導波路群の挿入点近傍にモードフィールドを変換する手段を設け、スラブ入出力導波路と入出力導波路321とのモードフィールド径をWからW1、W2に変換する構成とした。より具体的には、多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504近傍において、スラブ入出力導波路の幅wがテーパ導波路531〜534を介して幅wpに変換され、スラブ入出力導波路につながる幅wqの導波路575〜578がテーパ導波路539〜542を介して幅wpに変換され、入出力導波路につながる幅wqの導波路571〜574がテーパ導波路535〜538を介して幅wpに変換されている。
本実施形態の設計例を示す。導波路の幅wを6μm、幅wqを12μm、幅wから幅wqに変換するテーパ導波路543〜550の長さを0.5mm、幅wpを20μm、幅wqから幅wpに変換するテーパ導波路535〜542の長さを0.3mm、幅wから幅wpに変換するテーパ導波路531〜534の長さを0.7mm、幅wpの導波路561〜564の長さを0.6mm、幅wpの導波路565〜568の長さを0.3mmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔は200μm、幅wpの導波路561〜564と、幅wpの導波路565〜568との交差角度を60度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上に、図14の構成の多チャネル交差導波路群を有するアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製した基板をダイシングし、チップに切り出した後、再度ダイシングにより溝351を形成し、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331を溝351に埋め込んだ。
作製したアレイ導波路回折格子型ルータの、幅w、wq、wpの導波路のモードフィールド径はそれぞれ、5μm、10μm、16μmであった。交差点近傍のモードフィールド径を適切に設定したことで、交差導波路の交差損失を低減した。さらに、挿入点近傍のモードフィールド径を適切に設定したことで、光フィルタで生じる過剰損失を低減した。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅が線形に変化するテーパ導波路を使用したが、任意のモードフィールド変換手段を用いることができる。例えば、断面形状が非線形に変化する導波路、導波路が分断されたセグメント導波路、形状は一定で屈折率を徐々に変化させた導波路、コアの幅及び高さの少なくとも一方が連続的に変動する導波路(例えば、非特許文献3のFig.2を参照)などを用いても良い。
また、本実施形態では、多チャネル交差導波路群の交差点511〜516近傍における導波路のモードフィールド径を全て一定にしたが、それぞれ任意の値に設定しても良い。また、多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504近傍における導波路のモードフィールド径を全て一定にしたが、それぞれ任意の値に設定しても良い。
(第7実施形態)
図15は本発明の第7実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。第1実施形態の構成と似ているが、多チャネル交差導波路群に接続されたモニター導波路361〜364、及び、モニター導波路365〜368を有する点で異なる。これらモニター導波路は、アレイ導波路回折格子型ルータの光学特性の検査を容易にする効果や、不要な光を放出し、アレイ導波路回折格子型ルータの特性劣化を防ぐ効果などがある。
図16に、第1の多チャネル交差導波路群311の拡大図を示す。第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの1本の導波路とが交差し、第1の挿入点501が形成されている。同様に、第2〜第4の挿入点502〜504が形成され、挿入点501〜504が並ぶ線509上に光フィルタ331が配置されている。また、挿入点501につながる第3のスラブ入出力導波路221と第1のスラブ入出力導波路121のうちの3本の導波路とが交差し、交差点511、514、516が形成されている。また、挿入点502につながる第3のスラブ入出力導波路221と第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本の導波路とが交差し、交差点512、515が形成されている。また、挿入点503につながる第3のスラブ入出力導波路221と第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本の導波路とが交差し、交差点513が形成されている。挿入点501〜504には、基板端面に取り出される入出力導波路321が接続されている。さらに、挿入点501に、基板端面に取り出されるモニター導波路361が接続されている。さらにまた、挿入点502に、モニター導波路362が接続されており、第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本の導波路と交差する交差点517を形成して基板端面に取り出されている。さらにまた、挿入点503に、モニター導波路363が接続されており、第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本の導波路と交差する交差点518、520を形成して基板端面に取り出されている。さらにまた、挿入点504に、モニター導波路364が接続されており、第1のスラブ入出力導波路121のうちの3本の導波路と交差する交差点519、521、522を形成して基板端面に取り出されている。挿入点501〜504と入出力導波路321との間の交差点511〜516の数はM・(M−1)/2個であり、本実施形態ではM=4に設定したので6個であったが、モニター導波路361〜364を加えたことで、第1の多チャネル交差導波路群311における交差点の数はM・(M−1)/2個以上となった。具体的には、本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311では、12個となった。
第2の多チャネル交差導波路群312は、第1の多チャネル交差導波路群311と同様に、第2のスラブ入出力導波路122のうちの1本の導波路と第4のスラブ入出力導波路222のうちの1本の導波路とが交差し、第1の挿入点501が形成されている。同様に、第2〜第4の挿入点502〜504が形成され、挿入点501〜504が並ぶ線上に光フィルタ332が配置されている。また、N・(N−1)/2個の交差点が形成され、挿入点501〜504には、基板端面に取り出される入出力導波路322が接続されている。さらに、挿入点501〜504に、それぞれ基板端面に取り出されるモニター導波路365〜368が接続されている。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=4、中心波長λc1=1.57μm、周波数間隔Δf1=200GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=4、中心波長λc2=1.29μm、波長間隔Δλ2=20nm、FSR2=80nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=14.23μmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点501〜504の間隔を200μm、挿入点501〜504における第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路との交差角度を60度、交差点511〜516の交差角度を60度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製したアレイ導波路回折格子型ルータ411の入出力導波路321と入出力導波路322とを用いて第1のAWG型波長合分波器301の透過スペクトルを評価した。また、モニター導波路361〜364とモニター導波路365〜368を用いて第2のAWG型波長合分波器302の透過スペクトルを評価した。透過スペクトルを評価した後、ダイシングにより、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上に溝351を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上に溝352を形成し、図3で示した特性の光フィルタ331、332を、それぞれ溝351、352に挿入し、接着剤で固定した。なお、入出力導波路とモニター導波路を入れ替え、図6で示した特性の光フィルタを用いても良い。
(第8実施形態)
図17は本発明の第8実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。本実施形態では、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上に第1のマーカ581が形成され、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上に第2のマーカ591が形成されている。これらマーカを用いることにより、精度良く溝の位置を形成することができる。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=8、中心波長λc1=1.54μm、周波数間隔Δf1=100GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=8、中心波長λc2=1.3μm、波長間隔Δλ2=2.5nm、FSR2=20nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=57.4μmに設定した。多チャネル交差導波路群の挿入点の間隔を100μm、挿入点における交差角度を60度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製した基板をダイシングし、チップに切り出した後、第1のマーカ581と第2のマーカ591とを目印にし、再度ダイシングにより、溝351を形成した。そして、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を、溝351に挿入した。
(第9実施形態)
図18は本発明の第9実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。第1〜第8の実施形態ではM=Nとしたが、本実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータはM=2、N=8とした。
より詳細には、第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群311、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222のうちの8本の導波路とが交差し形成された第2の多チャネル交差導波路群312、第1の多チャネル交差導波路群311から基板端面に取り出される入出力導波路321、及び第2の多チャネル交差導波路群312から基板端面に取り出される入出力導波路322からなる。
本実施形態では、第1のスラブ入出力導波路121を2本、第2のスラブ入出力導波路122を8本、第3のスラブ入出力導波路221を2本、第4のスラブ入出力導波路222を8本、入出力導波路321を2本、入出力導波路322を8本、M=2、N=8とした。このように、M≠Nのアレイ導波路回折格子型ルータであっても本発明を適用することができる。
(第10実施形態)
図19は本発明の第10実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。第1〜第9の実施形態では、第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221と入出力導波路321との本数をMに等しくし、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222と入出力導波路322との本数をNに等しくしたが、本実施形態のように異なっていても良い。
より詳細には以下の通り説明する。図19に示すように、本実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータ411の第1のAWG型波長合分波器301の波長数Nch1を8とし、第2のAWG型波長合分波器302の波長数Nch2を8とした。もちろん、Nch1とNch2は異なっていても良い。
第1のAWG型波長合分波器301の第1のスラブ導波路101に接続された8本の導波路のうちの1本目と3〜6本目の合計5本を第1のスラブ入出力導波路121とし、第2のAWG型波長合分波器302の第3のスラブ導波路201に接続された6本の導波路のうちの3〜6本目の合計4本を第2のスラブ入出力導波路221とした。そして、5本の第1のスラブ入出力導波路121と4本の第3のスラブ入出力導波路221のうちの4(=M)本の導波路とが交差し、第1の多チャネル交差導波路群311が形成されている。また、第1のAWG型波長合分波器301の第2のスラブ導波路102に接続された6本の導波路を第2のスラブ入出力導波路122とし、第2のAWG型波長合分波器302の第4のスラブ導波路202に接続された5本の導波路を第4のスラブ入出力導波路222とした。そして、6本の第2のスラブ入出力導波路122と5本の第4のスラブ入出力導波路222のうちの4(=N)本の導波路が交差し、第2の多チャネル交差導波路群312が形成されている。第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本はモニター導波路361とし、第2のスラブ入出力導波路122のうちの2本はモニター導波路366、367とし、第4のスラブ入出力導波路222のうちの1本はモニター導波路368とし、基板端面に取り出されている。
さらに、第7実施形態で説明したように、第1の多チャネル交差導波路群311の挿入点に、それぞれ基板端面に取り出されるモニター導波路362〜365が接続されており、第2の多チャネル交差導波路群312の挿入点に、それぞれ基板端面に取り出されるモニター導波路369〜372が接続されている。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、中心波長λc1=1.54μm、周波数間隔Δf1=100GHz、FSR1=800GHz、ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、中心波長λc2=1.3μm、波長間隔Δλ2=2.5nm、FSR2=20nm、ΔL2=57.4μmに設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製したアレイ導波路回折格子型ルータ411の入出力導波路321と入出力導波路322とモニター導波路361とモニター導波路366、367とを用いて第1のAWG型波長合分波器301の透過スペクトルを評価した。また、モニター導波路362〜365とモニター導波路368〜372とを用いて第2のAWG型波長合分波器302の透過スペクトルを評価した。透過スペクトルを評価した後、サンドブラストにより、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上に溝351を、第2の多チャネル交差導波路群312のN個の挿入点を結ぶ線上に溝352を形成し、光フィルタ331、332を、それぞれ溝351、352に挿入し、接着剤で固定した。
(第11実施形態)
図20は本発明の第11実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。第1〜第10の実施形態では、第1のAWG型波長合分波器301と第2のAWG型波長合分波器302との波長帯及びチャネル間隔が大きく異なっていたが、波長帯やチャネル間隔が近くても本発明は有用である。例えば、C帯用AWG型波長合分波器をL帯で使用すると周波数グリッドからのずれが生じる。そこで、第1のAWG型波長合分波器301をC帯設計とし、第2のAWG型波長合分波器302をL帯設計とし、本発明を適用することにより、C帯とL帯が共に周波数グリッドに合うアレイ導波路回折格子型ルータを実現することができる。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=16、中心波長λc1=1.55μm、周波数間隔Δf1=100GHz、FSR1=1600GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=126μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=16、中心波長λc2=1.59μm、周波数間隔Δf2=100GHz、FSR2=1600GHz、ガウシアン形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=126μmに設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製したアレイ導波路回折格子型ルータ411の入出力導波路321と入出力導波路322とを用いて第1のAWG型波長合分波器301の透過スペクトルを評価した。また、モニター導波路361〜368とモニター導波路369〜376とを用いて第2のAWG型波長合分波器302の透過スペクトルを評価した。透過スペクトルを評価した後、ダイシングにより、第1の多チャネル交差導波路群311のM=8個の挿入点と、第2の多チャネル交差導波路群312のN=8個の挿入点を結ぶ線上に溝351を形成し、L帯を透過し、C帯を反射する光フィルタ331、332を、溝351に挿入した。
図21に、作製したアレイ導波路回折格子型ルータの透過スペクトルを示す。C帯とL帯が共に周波数グリッドに合うことを確認した。
(第12実施形態)
図22は本発明の第12実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。第1〜第11の実施形態では、多チャネル交差導波路群の挿入点を結ぶ線上に光フィルタが1つ配設されていたが、本実施形態のように、複数の光フィルタが配設されていても良い。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=16、中心波長λc1=1.57μm、周波数間隔Δf1=100GHz、FSR1=1600GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=127μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=16、中心波長λc2=1.3μm、波長間隔Δλ2=2.5nm、FSR2=40nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=28.7μmに設定した。多チャネル交差導波路群の第1〜第8の挿入点の間隔を100μm、第8と第9の挿入点の間隔を2000μm、第9〜第16の挿入点の間隔を100μmに設定した。挿入点における交差角度は60度に設定した。
本実施形態では、第1のスラブ入出力導波路121を16本、第2のスラブ入出力導波路122を16本、第3のスラブ入出力導波路221を16本、第4のスラブ入出力導波路222を16本、入出力導波路321を16本、入出力導波路322を16本、M=16、N=16としたが、もちろん、その他の本数であってもかまわない。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。作製した基板をダイシングし、チップに切り出した後、再度ダイシングにより、第1の多チャネル交差導波路群311のM=16個の挿入点を結ぶ線上に溝351を、第2の多チャネル交差導波路群312のN=16個の挿入点を結ぶ線上に溝351を形成した。そして、誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331、332を溝351に挿入し、光フィルタ332が第9〜第16の挿入点を、光フィルタ331が第1〜第8の挿入点を通るよう位置を調整し固定した。また誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ333、334を溝351に挿入し、光フィルタ333が第9〜第16の挿入点を、光フィルタ334が第1〜第8の挿入点を通るよう位置を調整し固定した。その後、1本もしくは複数本の光ファイバが束ねられた第1のファイバブロック611を、入出力導波路321のうちの1つもしくは複数に接続した。また、1本もしくは複数本の光ファイバが束ねられた第2のファイバブロック612を、入出力導波路322のうちの1つもしくは複数に接続した。
本実施形態では、第1の多チャネル交差導波路群のM個の挿入点を結ぶ線上に二つの光フィルタを配設し、第2の多チャネル交差導波路群のN個の挿入点を結ぶ線上に二つの光フィルタを配設したが、三つ以上の光フィルタを配設しても良い。また、それぞれの光フィルタと交わる挿入点の数は任意である。
(第13実施形態)
図23は本発明の第13実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。図23に示すように、本実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータ411は、基板401上に形成された、第1のスラブ導波路101、第2のスラブ導波路102、第1のスラブ導波路101と第2のスラブ導波路102とを接続し、それぞれ所定の経路長差ΔL1で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第1のチャネル導波路群111、第1のスラブ導波路101に接続された第1のスラブ入出力導波路121、及び第2のスラブ導波路102に接続された第2のスラブ入出力導波路122からなる第1のアレイ導波路回折格子(AWG)型波長合分波器301と、第3のスラブ導波路201、第4のスラブ導波路202、第3のスラブ導波路201と第4のスラブ導波路202とを接続し、それぞれ所定の経路長差ΔL2で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第2のチャネル導波路群211、第3のスラブ導波路201に接続された第3のスラブ入出力導波路221、及び第4のスラブ導波路202に接続された第4のスラブ入出力導波路222からなる第2のAWG型波長合分波器302と、第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221のうちのM(Mは2以上の整数)本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群311と、第1の多チャネル交差導波路群311から基板端面に取り出される入出力導波路321と、第2のスラブ入出力導波路122から基板端面に取り出される入出力導波路323と、第4のスラブ入出力導波路222から基板端面に取り出される入出力導波路322とからなる。
本実施形態では、第1のスラブ入出力導波路121を4本、第2のスラブ入出力導波路122を4本、第3のスラブ入出力導波路221を4本、第4のスラブ入出力導波路222を4本、入出力導波路321を4本、入出力導波路322を4本、入出力導波路323を4本、M=4としたが、もちろん、その他の本数であってもかまわない。
第1の多チャネル交差導波路群311は図2と同様の構成とした。すなわち、第1のスラブ入出力導波路121のうちの1本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの1本目の導波路とが交差し、第1の挿入点501が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの2本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本目の導波路とが交差し、第2の挿入点502が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの3本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの3本目の導波路とが交差し、第3の挿入点503が形成されている。また、第1のスラブ入出力導波路121のうちの4本目の導波路と第3のスラブ入出力導波路221のうちの4本目の導波路とが交差し、第4の挿入点504が形成されている。さらに、第3のスラブ入出力導波路221のうちの1本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの2〜4本目の導波路とが交差し、交差点511、514、516が形成されている。さらにまた、第3のスラブ入出力導波路221のうちの2本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの3、4本目の導波路とが交差し、交差点512、515が形成されている。さらにまた、第3のスラブ入出力導波路221のうちの3本目の導波路と第1のスラブ入出力導波路121のうちの4本目の導波路とが交差し、交差点513が形成されている。これら交差点511〜516の数はM・(M−1)/2個であり、本実施形態ではM=4に設定したので6個である。そして、M個の挿入点501〜504は一つの線上に並べられ、M個の挿入点501〜504を結ぶ線509上に光フィルタ331が配設されている。
本実施形態の設計例を示す。第1のAWG型波長合分波器301は、波長数Nch1=4、中心波長λc1=1.58μm、周波数間隔(チャネル間隔)Δf1=200GHz、FSR1=800GHz、ガウシアン形状とし、第1のチャネル導波路群111の経路長差ΔL1=253μmに設定した。第2のAWG型波長合分波器302は、波長数Nch2=4、中心波長λc2=1.3μm、波長間隔(チャネル間隔)Δλ2=20nm、FSR2=80nm、フラット形状とし、第2のチャネル導波路群211の経路長差ΔL2=14.35μmに設定した。第1の多チャネル交差導波路群311の挿入点501〜504の間隔を250μm、挿入点501〜504における第1のスラブ入出力導波路と第3のスラブ入出力導波路との交差角度を90度、交差点511〜516の交差角度を90度に設定した。
上記の設計値に基づき、基板401上にアレイ導波路回折格子型ルータ411を形成した。そして、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点を結ぶ線上にスリット341を形成し、図3に示した特性の誘電体多層膜フィルタからなる光フィルタ331を、スリット341に埋め込んだ。
作製したアレイ導波路回折格子型ルータの入出力導波路321の1本目に光を入力し、入出力導波路322の1〜4本目より出力した光の透過スペクトルは図4(a)と類似の特性となり、それぞれ波長1331nm、1271nm、1291nm、1311nmが出力された。また、入出力導波路321の1本目に光を入力し、入出力導波路323の1〜4本目より出力した光の透過スペクトルは図4(b)と類似の特性となり、それぞれ波長1575.37nm、1577.03nm、1578.69nm、1580.35nmが出力された。さらに、入出力導波路322、323から光を入力し、入出力導波路321より出力した光の透過スペクトルも図4(a)、(b)と類似の特性となった。以上の測定結果から、1.3μm帯では20nm間隔、1.5μm帯では200GHz間隔の周回性AWGとして機能するアレイ導波路回折格子型ルータを実現した。
以上、本実施形態では、長波長側の波長を透過し、短波長側の波長を反射する光フィルタを用いたが、その他の設計の光フィルタを用いることができる。例えば、ある波長帯を透過し、他を反射するバンドパスフィルタ、あるいは、ある波長帯を反射し、他を透過するバンドストップフィルタを用いても良い。また、短長波長側の波長を透過し、長波長側の波長を反射する光フィルタを用いても良い。
(第14実施形態)
図24は本発明の第14実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。
図25に、第1の多チャネル交差導波路群311の拡大図を示す。
本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第2実施形態で説明した特徴を導入した(第2実施形態を参照)。より詳細には、第1の多チャネル交差導波路群311の挿入点近傍における第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221と入出力導波路321とのモードフィールド径がWからW1(m=1,2,...,M)に変換されている。このように、挿入点近傍にモードフィールド変換手段を設け、導波路のモードフィールド径Wを、光フィルタ中で設定したいモードフィールド径W1に変換することで、光フィルタ中での回折を抑制し、損失を抑制した。
また、本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第3実施形態で説明した特徴を導入した(第3実施形態を参照)。より詳細には、第1の多チャネル交差導波路群311の第m´(m´=1,2,...,M−1)の挿入点と第m´+1の挿入点との間の距離が(W1m´+W1m´+1)/2より大きくなるよう設定した。このように、多チャネル交差導波路群の挿入点間の距離をモードフィールド径より広くすることで、隣接する挿入点の導波路へのクロストークを抑制した。
さらに、本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第4実施形態で説明した特徴を導入した(第4実施形態を参照)。より詳細には、第1の多チャネル交差導波路群311の第mの挿入点近傍における第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221とが交差する角度をθ1としたとき、θ1が30度以上になるようにした。交差角度を適切に設定することで、交差損失の増加を抑制しつつ、光フィルタへの入射角を小さくすることとした。
さらにまた、本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第6実施形態で説明した特徴を導入した(第6実施形態を参照)。より詳細には、第1の多チャネル交差導波路群311のM・(M−1)/2個の交差点近傍において、導波路のモードフィールド径が変換されている。交差点近傍において、モードフィールドを変換する手段を設け、モードフィールド径を適切に設定することで、交差導波路の交差損失を低減できる。また、交差導波路を伝搬する光信号の高次モードや放射モードが所望の導波路以外に結合することを避けることができ、クロストークを改善できる。
図26に、第4のスラブ入出力導波路222又は第2のスラブ入出力導波路122に接続された入出力導波路322、323付近の交差導波路313の拡大図を示す。第2のスラブ入出力導波路122のうちのN1本の導波路と、第4のスラブ入出力導波路222のうちのN2本の導波路が交差し、N1×N2個の交差点51l〜526が形成されている。そして、交差点51l〜526近傍において導波路のモードフィールド径が変換されている。
本実施形態では、モードフィールドを変換する手段として、導波路の幅を一定の割合で徐々に変化させた線形のテーパ導波路を使用した。図26に示すように、交差点511〜526近傍において、スラブ入出力導波路122の幅wがテーパ導波路531〜534を介して幅wqに変換され、幅wqの導波路571〜574がテーパ導波路543〜546を介して幅wに変換され、入出力導波路323より基板端面に取り出される。また、スラブ入出力導波路222の幅wがテーパ導波路535〜538を介して幅wqに変換され、幅wqの導波路575〜578がテーパ導波路539〜542を介して幅wに変換され、入出力導波路322より基板端面に取り出される。
本実施形態の設計例を示す。導波路の幅wを6μmとし、第1の多チャネル交差導波路群311において、幅wqを15μm、幅wpを20μm、幅wから幅wqに変換するテーパ導波路544〜549の長さを0.4mm、幅wqから幅wpに変換するテーパ導波路536〜541の長さを0.3mm、幅wから幅wpに変換するテーパ導波路531〜534、535、542の長さを0.7mm、幅wpの導波路561〜564の長さを0.6mm、幅wpの導波路565〜568の長さを0.3mm、挿入点501〜504の間隔は200μm、幅wpの導波路561〜564と、幅wpの導波路565〜568の交差角度を60度に設定した。また、交差導波路313において、幅wqを15μm、幅wから幅wqに変換するテーパ導波路531〜546の長さを0.4mm、幅wqの導波路571〜574と幅wqの導波路575〜578の交差角度を90度に設定した。
本実施形態では、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222とを交差させる構成とした。それにより、図23の構成に比べ、入出力導波路322、323をよりコンパクトに基板端面に取り出すことができ、チップサイズを小型化できる。なお、第2のスラブ導波路と第4のスラブ導波路とを交差させるなど、入出力導波路以外で交差させても良い。
(第15実施形態)
図27は本発明の第15実施形態におけるアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。図27に示すように、本実施形態のアレイ導波路回折格子型ルータ411は、第1のAWG型波長合分波器301、第2のAWG型波長合分波器302、第1のスラブ入出力導波路121と第3のスラブ入出力導波路221のうちのM(Mは2以上の整数)本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群311、第1の多チャネル交差導波路群311から基板端面に取り出される入出力導波路321、及び第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222から基板端面に取り出される入出力導波路322からなる。
本実施形態では、第2のスラブ入出力導波路122と第4のスラブ入出力導波路222とが交差し、光フィルタ332が配設されている。本構成により、任意の波長帯であってかつ任意の波長間隔を持つ光信号を合分波することの可能なM×1のアレイ導波路回折格子型ルータが実現された。
(第16実施形態)
図28は本発明の第16実施形態に係るアレイ導波路回折格子型ルータの一態様を示した概略図である。
本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第7実施形態で説明した特徴を導入した(第7実施形態を参照)。より詳細には、第1の多チャネル交差導波路群311のM個の挿入点に、それぞれ基板端面に取り出されるモニター導波路361〜376を接続した。
また、本実施形態の第1の多チャネル交差導波路群311において、第8実施形態で説明した特徴を導入した(第8実施形態を参照)。より詳細には、M個の挿入点を結ぶ線上にマーカ581〜583を形成した。これらのマーカを目印にし、ダイシングにより、溝351を形成した。そして2枚の光フィルタ331、332を溝351に挿入した。
(その他の実施形態)
なお、以上説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を備え、目的及び効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造及び形状等は、本発明の目的及び効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状等としても問題はない。本発明は前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良は、本発明に含まれるものである。
以上、説明した実施形態における設計例は、シリコン基板上に形成された石英光導波路を用いた場合の例であり、その導波路材料がポリイミド、シリコン、半導体、LiNbOなどであっても良いし、基板材質が石英などであっても良い。また、光フィルタとして誘電体多層膜フィルタを用いたが、任意の材料の光フィルタを用いることができる。
以上、説明した実施形態では、第1のAWG型波長合分波器のチャネル導波路は基板の上の端面に向けて順次経路長が長くなり、第2のAWG型波長合分波器のチャネル導波路は基板の下の端面に向けて順次経路長が長くなるようレイアウトしたが、共に同じ端面に向けて順次経路長が長くなるようレイアウトしてかまわない。また、チップに対し、斜めにレイアウトしてもかまわない。
以上、各実施形態で説明したアレイ導波路回折格子型ルータの任意の入出力導波路に光ファイバを接続し、光モジュールに収めても良い。そして、ペルチェ素子でチップの温度を調整しても良いし、AWG型波長合分波器をアサーマル化し、温度変化に対する波長ずれを抑制しても良い。
101 第1のスラブ導波路
102 第2のスラブ導波路
111 第1のチャネル導波路群
121 第1のスラブ入出力導波路
122 第2のスラブ入出力導波路
201 第3のスラブ導波路
202 第4のスラブ導波路
211 第2のチャネル導波路群
221 第3のスラブ入出力導波路
222 第4のスラブ入出力導波路
301 第1のアレイ導波路回折格子
302 第2のアレイ導波路回折格子
311 第1の多チャネル交差導波路群
312 第2の多チャネル交差導波路群
313 交差導波路
321〜323 入出力導波路
331〜334 光フィルタ
341,342 スリット
351,352 溝
361〜392 モニター導波路
401 基板
411 アレイ導波路回折格子型ルータ
501〜504 挿入点
509 挿入点を結ぶ線
511〜526 交差点
531〜550 テーパ導波路
561〜568 幅wpの導波路
571〜578 幅wqの導波路
581〜583 第1のマーカ
591,592 第2のマーカ
601〜603 光ファイバ
611 第1のファイバブロック
612 第2のファイバブロック
613 第3のファイバブロック
901 入力側スラブ導波路
902 出力側スラブ導波路
911 アレイ導波路
921 入力導波路
922 出力導波路
931〜938 1.3/1.5μm分離光フィルタ
941〜956 光ファイバ
961〜964 ファイバブロック
971 1.5μm帯用のAWG型波長合分波器
981 1.3μm帯用のAWG型波長合分波器

Claims (15)

  1. 基板上に形成され、
    第1のスラブ導波路と、第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路及び前記第2のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL1で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第1のチャネル導波路群と、前記第1のスラブ導波路に接続された第1のスラブ入出力導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された第2のスラブ入出力導波路とから構成された第1のアレイ導波路回折格子(AWG)型波長合分波器、
    第3のスラブ導波路と、第4のスラブ導波路と、前記第3のスラブ導波路及び前記第4のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL2で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第2のチャネル導波路群と、前記第3のスラブ導波路に接続された第3のスラブ入出力導波路と、前記第4のスラブ導波路に接続された第4のスラブ入出力導波路とから構成された第2のAWG型波長合分波器、
    前記第1のスラブ入出力導波路からのM(Mは2以上の整数)本の導波路と、前記第3のスラブ入出力導波路からのM本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群、
    前記第2のスラブ入出力導波路からのN(Nは2以上の整数)本の導波路と、前記第4のスラブ入出力導波路からのN本の導波路とが交差し形成された第2の多チャネル交差導波路群、
    前記第1の多チャネル交差導波路群から前記基板の端面に取り出される第1の入出力導波路、並びに、
    前記第2の多チャネル交差導波路群から前記基板の端面に取り出される第2の入出力導波路
    から構成されたアレイ導波路回折格子型ルータであって、
    前記第1の多チャネル交差導波路群は、前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路とが交差し形成された第m(m=1,2,...,M)の挿入点と、少なくともM・(M−1)/2個の交差点を有し、M個の前記挿入点を結ぶ線上に1つ又は複数の光フィルタが配設され、
    前記第2の多チャネル交差導波路群は、前記第2のスラブ入出力導波路と前記第4のスラブ入出力導波路とが交差し形成された第n(n=1,2,...,N)の挿入点と、少なくともN・(N−1)/2個の交差点を有し、N個の前記挿入点を結ぶ線上に1つ又は複数の光フィルタが配設されたことを特徴とするアレイ導波路回折格子型ルータ。
  2. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路と前記第1の入出力導波路とのモードフィールド径をW1 m とすると、前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路と前記第1の入出力導波路とのモードフィールド径が、WからW1mに変換され、
    前記第2の多チャネル交差導波路群の第nの挿入点近傍における前記第2のスラブ入出力導波路と前記第4のスラブ入出力導波路と前記第2の入出力導波路とのモードフィールド径をW2 n とすると、前記第2の多チャネル交差導波路群の第nの挿入点近傍における前記第2のスラブ入出力導波路と前記第4のスラブ入出力導波路と前記第2の入出力導波路とのモードフィールド径が、WからW2nに変換されることを特徴とする請求項1に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  3. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第m´(m´=1,2,...,M−1)の挿入点と第m´+1の挿入点との間の距離は、(W1+W1m´+1)/2より大きく、
    前記第2の多チャネル交差導波路群の第n´(n´=1,2,...,N−1)の挿入点と第n´+1の挿入点との間の距離は、(W2+W2n´+1)/2より大きいことを特徴とする請求項2に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  4. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路とが交差する角度をθ1mとし、前記第2の多チャネル交差導波路群の挿入点近傍における前記第2のスラブ入出力導波路と前記第4のスラブ入出力導波路とが交差する角度をθ2nとしたとき、θ1mとθ2nとは、ともに30度以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  5. 前記第1の多チャネル交差導波路群のM個の挿入点と、前記第2の多チャネル交差導波路群のN個の挿入点とは、一直線上にあることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  6. 前記第1の多チャネル交差導波路群のM・(M−1)/2個の交差点近傍において、導波路のモードフィールド径が変換され、
    前記第2の多チャネル交差導波路群のN・(N−1)/2個の交差点近傍において、導波路のモードフィールド径が変換されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  7. 前記第1の多チャネル交差導波路群のM個の挿入点に、それぞれ前記基板の端面に取り出されるモニター導波路が接続され、
    前記第2の多チャネル交差導波路群のN個の挿入点に、それぞれ前記基板の端面に取り出されるモニター導波路が接続されたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  8. 前記第1のAWG型波長合分波器は、C帯設計であり、
    前記第2のAWG型波長合分波器は、L帯設計であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  9. 基板上に形成され、
    第1のスラブ導波路と、第2のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路及び前記第2のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL1で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第1のチャネル導波路群と、前記第1のスラブ導波路に接続された第1のスラブ入出力導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された第2のスラブ入出力導波路とから構成された第1のアレイ導波路回折格子(AWG)型波長合分波器、
    第3のスラブ導波路と、第4のスラブ導波路と、前記第3のスラブ導波路及び前記第4のスラブ導波路を接続しそれぞれ所定の経路長差ΔL2で順次経路長が長くなる複数本のチャネル導波路の集合体からなる第2のチャネル導波路群と、前記第3のスラブ導波路に接続された第3のスラブ入出力導波路と、前記第4のスラブ導波路に接続された第4のスラブ入出力導波路とから構成された第2のAWG型波長合分波器、
    前記第1のスラブ入出力導波路からのM(Mは2以上の整数)本の導波路と、前記第3のスラブ入出力導波路からのM本の導波路とが交差し形成された第1の多チャネル交差導波路群、
    前記第1の多チャネル交差導波路群から前記基板の端面に取り出される第1の入出力導波路、並びに、
    前記第2のスラブ入出力導波路及び前記第4のスラブ入出力導波路から前記基板の端面に取り出される第2の入出力導波路、
    から構成されたアレイ導波路回折格子型ルータであって、
    前記第1の多チャネル交差導波路群は、前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路とが交差し形成された第m(m=1,2,...,M)の挿入点と、少なくともM・(M−1)/2個の交差点を有し、M個の前記挿入点を結ぶ線上に1つ又は複数の光フィルタが配設されたことを特徴とするアレイ導波路回折格子型ルータ。
  10. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路と前記第1の入出力導波路とのモードフィールド径をW1 m とすると、前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路と前記第1の入出力導波路とのモードフィールド径が、WからW1mに変換されることを特徴とする請求項9に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  11. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第m´(m´=1,2,...,M−1)の挿入点と第m´+1の挿入点との間の距離は、(W1+W1m´+1)/2より大きいことを特徴とする請求項10に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  12. 前記第1の多チャネル交差導波路群の第mの挿入点近傍における前記第1のスラブ入出力導波路と前記第3のスラブ入出力導波路とが交差する角度をθ1mとしたとき、θ1mは、30度以上であることを特徴とする請求項9乃至11の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  13. 前記第1の多チャネル交差導波路群のM・(M−1)/2個の交差点近傍において、導波路のモードフィールド径が変換されることを特徴とする請求項9乃至12の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  14. 前記第2のスラブ入出力導波路と前記第4のスラブ入出力導波路とが交差し、該交差点近傍において導波路のモードフィールド径が変換されることを特徴とする請求項9乃至13の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
  15. 前記第1の多チャネル交差導波路群のM個の挿入点に、それぞれ前記基板の端面に取り出されるモニター導波路が接続されたことを特徴とする請求項9乃至14の何れか1項に記載のアレイ導波路回折格子型ルータ。
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