JP2009243692A - トルク伝達カップリング - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図ると共に締結微調整を容易にすることを可能とする。
【解決手段】一対のギヤ89A,91Aと遊星ギヤ93Aとの各間のギヤ比が異なることに起因して前記相対回転を行わせるトルク伝達カップリングであって、摩擦クラッチ79Sと回転軸芯を一致させ、駆動力を伝達する回転軸39の外周側で、駆動回転軸119Sの両端側を前記支持体側に一対のベアリング209,211を介して支持され、クラッチハウジング57Sは、軸方向一側をベアリング72を介してハウジング71S側に支持され、他側を回転軸39の端部外周にニードルベアリング40を介して支持され、クラッチは部59Sは、回転軸39をハウジング71S側に支持するベアリング155とクラッチハウジング57Sを回転軸39の端部外周に支持するニードルベアリング40との軸方向間で、回転軸39にスプライン連結されていることを特徴とする。
【選択図】図24

Description

本発明は、自動車のトルク伝達カップリングに関する。
従来のこの種のトルク伝達カップリングとしては、例えば図26に示すようなものがあ
る。図26は四輪駆動車のトランスファの断面図を示している。トランスファ201は、
トルク伝達カップリング203を備えている。トルク伝達カップリング203は、クラッ
チケージ205と、スリーブ207とを備えている。クラッチケージ205とスリーブ2
07との間には、摩擦クラッチ209が配置されている。摩擦クラッチ209のアウター
プレートは、クラッチケージ205側に係合し、インナープレートはスリーブ207側に
係合している。
前記摩擦クラッチ209に対向して、加圧リング211が配置されている。加圧リング
211は、ピン213を介してトランスファケース215に回転方向に係合し、回転軸芯
に沿った方向には移動可能となっている。加圧リング211に対し、支持リング217が
対向配置されている。支持リング217と加圧リング211との間には、ボール219を
備えたカム機構が設けられている。
前記支持リング217には、歯車221が噛み合っている。歯車221は、軸223に
連動連結されている。軸223は、歯車221、ピニオン227を介してサーボモータ2
29の駆動軸231に連動連結されている。
前記クラッチケージ205には、後輪側への出力軸233が結合されている。出力軸2
33は、エンジンから回転入力を受ける入力軸235に連動連結されている。
前記スリーブ207には、歯車237が連動連結されている。トランスファケース21
5には、前輪側へ出力を行う副軸239が回転自在に支持されている。副軸239には、
歯車241が設けられている。歯車241と前記歯車237とには、チェーン243が掛
け回されている。
従って、エンジンから入力軸235に伝達されたトルクは、出力軸233を介してその
まま後輪側へ伝達される。また、前輪側へは摩擦クラッチ209の締結に応じて伝達され
る。摩擦クラッチ209の締結は、サーボモータ229の駆動によって行われる。
前記サーボモータ229を駆動すると、駆動軸231に連動してピニオン227が回転
し、歯車225、軸223を介し歯車221が回転する。この回転によって、支持リング
217が180度の範囲内で回転し、加圧リング211に対して相対回転する。この相対
回転によって、ボール219を備えたカム機構が働き、支持リング217に対して加圧リ
ング211が摩擦クラッチ209側へ移動する。この移動によって、摩擦クラッチ209
が締結される。
前記摩擦クラッチ209が締結されると、クラッチケージ205とスリーブ207とが
締結力に応じて係合し、出力軸233からクラッチケージ205、摩擦クラッチ209、
スリーブ207を介して歯車237側へもトルク伝達が行われる。歯車237からは、チ
ェーン243、歯車241を介して、副軸239にトルク伝達が行われ、前輪側への出力
が行われる。
しかしながら、上記構造では、固定側の加圧リング211に対して、低速で相対回転さ
せる支持リング217を、サーボモータ229によりピニオン227、歯車225,22
1を介して減速回転駆動するため、支持リング217、歯車221、歯車225、ピニオ
ン227とを用いた減速機構が大型となり、トランスファ201内の狭いスペースに取り
付けるには無理を伴うものであった。
また、サーボモータ229から支持リング217までの減速比をそれほど大きくせずに
減速機5の小型化を図ると、支持リング217の回転が急峻となって、摩擦クラッチ20
9の締結微調整が困難になる。加えて減速比を小さくすると摩擦クラッチ209の締結力
を得るためにサーボモータ229そのものを大型化しなければならず、重量増を招く恐れ
があった。
さらに、サーボモータ229は、摩擦クラッチ209の回転軸芯に対して平行な回転軸
芯上にオフセットされているため、全体的な重量バランスが悪く、車体振動等の原因とな
る恐れがあった。
特許2715340号公報
解決しようとする問題点は、大型化により狭いスペースに取り付けることに無理が伴うと共に小型化を図ると締結微調整が困難となり、減速比を小さくすると大型化する点である。
本発明は、小型化を図ると共に締結微調整を容易とするために、トルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、一対のギヤと該ギヤに噛み合う遊星ギヤ及び該遊星ギヤを支持する遊星キャリヤとを有し、前記一対のギヤの一方が支持体側に回転不能に支持されて前記遊星キャリヤが回転駆動され、又は、前記遊星キャリヤが支持体側に回転不能に支持されて前記一対のギヤの一方が回転駆動され、又は、前記遊星ギャに前記一対のギヤの一方が内周側で他方が外周側で噛合って前記一対のギヤの一方が回転駆動され、前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間に設けられたカム機構が前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間の相対回転により前記回転駆動による入力を回転軸芯に沿った方向の加圧力に変換して前記摩擦係合部を摩擦係合させる加圧ギヤセットと、前記回転駆動を駆動回転軸により行う電動モータとを備え、前記一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なることに起因して前記相対回転を行わせるトルク伝達カップリングであって、前記電動モータは、前記摩擦係合部と回転軸芯が一致し前記駆動回転軸の両端側が駆動力を伝達する回転軸の外周側で前記支持体側に一対のベアリングを介して支持され、前記入出力回転部材の一方は、軸方向一側がベアリングを介して前記支持体側に支持され他側が前記回転軸の端部外周にベアリングを介して支持され、前記入出力回転部材の他方は、前記回転軸を前記支持体側に支持するベアリングと前記入出力回転部材の一方を前記回転軸の端部外周に支持するベアリングとの軸方向間で前記回転軸にスプライン連結されていることを主要な特徴とする。
本発明のトルク伝達カップリングは、トルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、一対のギヤと該ギヤに噛み合う遊星ギヤ及び該遊星ギヤを支持する遊星キャリヤとを有し、前記一対のギヤの一方が支持体側に回転不能に支持されて前記遊星キャリヤが回転駆動され、又は、前記遊星キャリヤが支持体側に回転不能に支持されて前記一対のギヤの一方が回転駆動され、又は、前記遊星ギャに前記一対のギヤの一方が内周側で他方が外周側で噛合って前記一対のギヤの一方が回転駆動され、前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間に設けられたカム機構が前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間の相対回転により前記回転駆動による入力を回転軸芯に沿った方向の加圧力に変換して前記摩擦係合部を摩擦係合させる加圧ギヤセットと、前記回転駆動を駆動回転軸により行う電動モータとを備え、前記一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なることに起因して前記相対回転を行わせるトルク伝達カップリングであって、前記電動モータは、前記摩擦係合部と回転軸芯が一致し前記駆動回転軸の両端側が駆動力を伝達する回転軸の外周側で前記支持体側に一対のベアリングを介して支持され、前記入出力回転部材の一方は、軸方向一側がベアリングを介して前記支持体側に支持され他側が前記回転軸の端部外周にベアリングを介して支持され、前記入出力回転部材の他方は、前記回転軸を前記支持体側に支持するベアリングと前記入出力回転部材の一方を前記回転軸の端部外周に支持するベアリングとの軸方向間で前記回転軸にスプライン連結されている。
このため、電動モータにより回転駆動を行わせると、一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なることに起因して一対のギヤを低速で相対回転させるか、一対のギヤの一方と遊星キャリヤとを低速で相対回転させることができる。この低速の相対回転によって前記回転駆動による入力を回転軸心に沿った方向の加圧力に変換して、前記摩擦係合部を摩擦係合させることができる。
すなわち、一対のギヤと該ギヤに噛み合う遊星ギヤとを備えて、一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なるようにし、電動モータの回転駆動を大きく減速して加圧力に変換することができるため、減速機構や電動モータを小型化し、コンパクトに形成することができる。
従って、トランスファ等の狭いスペース内にも極めて容易に配置することができる。また、前記電動モータを小型化することができるため、重量軽減を図ることもできる。さらに、電動モータの回転駆動を大きく減速して加圧力に変換することができるため、前記摩擦係合部の締結微調整を容易に行うことが可能となる。
前記電動モータと前記摩擦係合部とを、回転軸芯を一致させて配置したため、
全体的な重量バランスが良く、車体振動等を抑制することができる。また、支持体外部に
アクチュエータを取り付けないので周辺部材との干渉を防止することができる。
トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例2)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例2)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例3)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例3)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例4)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例4)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例4)。 トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である(実施例5)。 トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である(実施例6)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例6)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例6)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例7)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例7)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例8)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例8)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例9)。 変位検出手段を示す断面図である(実施例9) トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例9)。 トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例10)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例10) トルク伝達カップリング及びその周辺の縦断面図である(実施例11)。 トルク伝達カップリングの要部拡大断面図である(実施例11)。 トランスファの断面図である(従来例)。
小型化により狭いスペースにも無理なく配置することができると共に締結微調整が容易
で軽量化も可能とするという目的を、一対のギヤと該ギヤに噛み合う遊星ギヤとを備えて、一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なるようにして実現した。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1に係り、トルク伝達カップリングの配置を示し、横置きフロ
ントエンジン、リヤドライブベース(FRベース)の四輪駆動車のスケルトン平面図である。
図1のように、トルク伝達カップリング1は、トランスファ3のトランスファケース5
の後輪出力側に設けられている。トランスファケース3は、車体側に取り付けられ、支持
体側となっている。トランスファケース5内には、伝導軸7が回転自在に支持されている。伝導軸7には傘歯車9と平歯車11とが設けられている。傘歯車9は、回転軸61に設
けられたピニオンギヤ10に噛み合い、平歯車11は、フロントデファレンシャル装置1
3のデフケース15側に連動連結された平歯車17に噛み合っている。
前記フロントデファレンシャル装置13にはエンジン19からトランスミッション21
を介してリングギヤ23にトルクが入力されるようになっている。フロントデファレンシ
ャル装置13には、左右のアクスルシャフト25,27を介して、左右の前輪29,31
が連動連結されている。
前記トルク伝達カップリング1には、等速ジョイント33を介してプロペラシャフト3
5が結合されている。プロペラシャフト35には、等速ジョイント37を介して、ドライ
ブピニオンシャフト39が結合されている。ドライブピニオンシャフト39のドライブピ
ニオンギヤ41は、リヤントデファレンシャル装置43のリングギヤ45に噛み合ってい
る。リヤントデファレンシャル装置43は、デフキャリヤ47に回転自在に支持されてい
る。リヤントデファレンシャル装置43には、左右のアクスルシャフト49,51を介し
て左右の後輪53,55が連動連結されている。
従って、エンジン19からトランスミッション21を介してフロントデファレンシャル
装置13のリングギヤ23にトルクが入力されると、一方ではアクスルシャフト25,2
7を介して左右の前輪29,31へトルク伝達が行われる。また他方では、デフケース1
5、平歯車17,11、伝導軸7、傘歯車9、ピニオンギヤ10を介してトルク伝達カッ
プリング1へトルク伝達が行われる。
前記トルク伝達カップリング1からは、等速ジョイント33、プロペラシャフト35、
等速ジョイント37、ドライブピニオンシャフト39、ドライブピニオンギヤ41を介し
て、リヤントデファレンシャル装置43のリングギヤ45にトルク伝達が行われる。リヤ
ントデファレンシャル装置43からは、左右のアクスルシャフト49,51を介して、左
右の後輪53,55へトルク伝達が行われる。
従って、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態であるときには、前輪29,31、後輪53,55によって、四輪駆動状態で走行することができる。トルク伝達カップリ
ング1が、トルク伝達状態にないときには、前輪29,31による二輪駆動状態で走行することができる。
前記トルク伝達カップリング1の詳細は図2、図3のようになっている。図2は、トル
ク伝達カップリング1及びその周辺の縦断面図である。図3は、要部の拡大断面図である。
図2、図3のように、トルク伝達カップリング1は、クラッチハウジング57と、クラ
ッチハブ59とを備えている。クラッチハウジング57は、本実施例において入力回転
部材として構成され、回転軸61にスプライン嵌合している。クラッチハウジング57は、回転軸61に取り付けられたスナップリング62とナット65の軸方向端面との間で回
転軸61に対し軸方向の位置固定がなされている。回転軸61には、ユニットベアリング
63が取り付けられ、ナット65で締結されている。ユニットベアリング63は、トラン
スファケース5の支持部67にボルト締結等によって着脱可能に取り付けられている。
前記クラッチハブ59は、本実施例において出力回転部材を構成し、回転軸69に一
体に形成されている。回転軸69は、支持体側であるハウジング71にベアリング72に
よって回転自在に支持されている。ハウジング71は、トランスファケース5にボルトナ
ット等によって締結固定されている。
前記回転軸69の外端部には、結合フランジ73がスプライン係合している。結合フラ
ンジ73は、ナット75によって回転軸69に締結され、抜け止めが行われている。結合
フランジ73とハウジング71との間に、シール77が設けられている。この結合フラン
ジ73は、前記等速ジョイント33に結合される。
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間には、摩擦係合部として摩擦多板
クラッチ79が設けられている。摩擦多板クラッチ79は、アウタープレートが前記クラ
ッチハウジング57に係合し、インナープレートが前記クラッチは部59に係合している。従って、摩擦多板クラッチ79の摩擦係合により、クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間のトルク伝達を行うことができる。
前記クラッチハウジング57及びクラッチハブ59間の端部には、押圧部材81が対向
配置されている。押圧部材81には、その内周側に加圧受部83が一体に設けられている。加圧受部83の内周には、支持ボス部85が周回状に設けられている。
前記押圧部材81に隣接して加圧ギヤセット87が設けられている。前記加圧ギヤセット
87は、一対のギヤ89,91と、該ギヤ89,91に噛み合う遊星ギヤ93及び該遊星
ギヤ93を支持する遊星キャリヤ95とを有している。
これら一対のギヤ89,91、遊星ギヤ93、遊星キャリヤ95の何れかが支持体側であるハウジング71に支持され、同他の何れかが回転駆動され、その他が相対回転することで、前記回転駆動による入力を回転軸芯に沿った方向の加圧力に変換して、前記摩擦多板クラッチ79を摩擦係合させる構成となる。
前記一対のギヤ89,91の一方であるギヤ89が支持体側であるハウジング71側に回転不能に支持されている。ギヤ89はリング状に形成され、外周面がハウジング71の内周面にスプライン係合し、一端側の背面が回転軸芯に沿った方向でハウジング71に突き当てられている。
前記ギヤ91は、前記ギヤ89に対し相対回転可能に支持されている。前記ギヤ91に
は、加圧部97が一体に周回状に設けられている。加圧部97は、前記支持ボス部85の
外周面に相対回転自在に支持されている。加圧部97と前記加圧受部83との間には、ニードルベアリング99が介設されている。
前記一対のギヤ89,91間には、ボール101を備えたカム機構103が設けられて
いる。ボール101は、ギヤ89,91にそれぞれ形成されたカム面に対向配置されてい
る。ギヤ89,91の内周面には、歯部90,92が設けられている。前記歯部90と歯
部92とは、歯数が僅かに異なっている。
前記遊星ギヤ93は、周回状の凹部105を挟んで回転軸芯に沿った方向前後の歯部1
07,109を備えている。歯部107は前記一方のギヤ89の歯部90に噛み合い、他
方の歯部109は前記他方のギヤ91の歯部92に噛み合っている。凹部105は、前記
ボール101を逃げている。
前記ギヤ89及び遊星ギヤ93と前記ギヤ91及び遊星ギヤ93との各間のギヤ比は、
前記歯部90と前記歯部92との歯数の相違によって僅かに異なるように設定されている。
前記遊星ギヤ93は、前記遊星キャリヤ95に回転自在に支持されている。遊星キャリ
ア95は、キャリヤプレート111,113を備えている。キャリヤプレート111,1
13には、キャリヤピン115が取り付けられている。キャリヤピン115には、前記遊
星ギヤ93が回転自在に支持されている。
前記キャリヤプレート111,113は、リング117の外周側に溶接等によって固定
されている。リング117は、中空の回転駆動軸119の端部にスプライン固定されている。回転駆動軸119は、回転アクチュエータである電動モータ121の出力軸となって
いる。回転駆動軸119は、ベアリング123,125によってハウジング71側に回転
自在に支持されている。これによって、前記回転アクチュエータである電動モータ121と前記摩擦係合部である摩擦多板クラッチ79とを、回転軸芯を一致させて配置した構成
となっている。なお、電動モータ121は、ハウジング71内部に配置されハウジング7
1によって安定的に支持されている。
前記摩擦多板クラッチ79が締結されていないとき、クラッチハウジング57及びクラ
ッチハブ59間は相対回転可能である。従って、前記のようにエンジン19側からピニオ
ンギヤ10に伝達されたトルクが回転軸61を介して、クラッチハウジング57に入力されてもトルクがクラッチハブ59側に伝達されることはなく、トルク伝達カップリング1
はトルクを伝達しない状態となっている。すなわち、前記のように前輪29,31の駆動
による二輪駆動状態での走行を行うことができる。
前記電動モータ121を回転駆動すると、回転駆動軸119を介してリング117にト
ルクが伝達され、遊星キャリヤ95が一体に回転する。遊星キャリヤ95が回転すると、
キャリヤピン115を介して遊星ギヤ93が、回転駆動軸119の回転軸芯を中心に公転
する。遊星ギヤ93の公転によって、遊星ギヤ93はギヤ89,91に対し噛み合い回転
し自転する。
この場合、ギヤ89及び遊星ギヤ93間のギヤ比と、ギヤ91及び遊星ギヤ93との間
のギヤ比とが僅かに異なっており、且つギヤ89はハウジング71に対して回転不能に支
持されている。このため、ギヤ91が大きく減速されてギヤ89に対し低速で相対回転する。この相対回転により、ギヤ89,91のカム面がボール101に乗り上げ、カム機構
103が推力を発生する。
前記カム機構103の推力は、ギヤ89を介してハウジング側で受けられ、その反力と
してギヤ91に作用する。この推力の作用によってギヤ91が移動し、ギヤ91と一体の
加圧部97が、ニードルベアリング99を介して加圧受部83を回転軸芯に沿った方向へ
加圧する。
この加圧によって、押圧部材81が同方向へ移動し、摩擦多板クラッチ79がクラッチ
ハウジング57との間で締結される。摩擦多板クラッチ79は、押圧部材81の締結力に
応じて摩擦係合力を発揮し、クラッチハウジング57とクラッチハブ59との間のトルク
伝達を行わせる。
従って、トランスファ3の回転軸61から伝達されたトルクは、クラッチハウジング5
7から摩擦多板クラッチ79を介して、クラッチハブ59へ伝達される。クラッチハブ5
9からは、回転軸69へトルクが伝達され、回転軸69から前記のようにして後輪53,
55側へ出力される。これによって、前輪29,31及び後輪53,55の駆動による四
輪駆動状態で走行することができる。
前記回転駆動軸119からギヤ91へ伝達される回転は、遊星ギヤ93を介して大きく
減速されているため、電動モータ121を小型化し、コンパクトに形成しながら摩擦多板
クラッチ79確実に締結することができる。
前記電動モータ121を小型化し、コンパクトに形成することができるため、重量軽減
を図ることもできる。また、全体的な小型化によってトランスファ等の狭いスペース内に
も極めて容易に配置することができる。
前記電動モータ121の駆動力調整により、摩擦多板クラッチ79の締結力を調整し、
該調整によって前記後輪53,55側へのトルク伝達を微調整することができる。この場
合、回転駆動軸119からギヤ91へ伝達される回転は、遊星ギヤ93を介して大きく減
速されている。このため、電動モータ121の回転駆動に対してギヤ91は極めて低速で
回転し、摩擦多板クラッチ79の微調整を容易に行うことができる。これによって、発進
走行、コーナリング走行、悪路走行など自動車の走行状況に応じて、任意にかつ容易にト
ルク調整を行うことができる。
(実施例2)
図4,図5は本発明の実施例2に係り、図4はトルク伝達カップリング1A及びその周
辺の縦断面図であり、図5は同要部の拡大断面図である。尚、基本的な構成は実施例1と
同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例のトルク伝達カップリング1Aでは、加圧ギヤセット87Aのギヤ89Aが、
リング117Aと一体に形成されている。ギヤ89Aとハウジング71との間には、ニー
ドルベアリング127が設けられている。ギヤ89Aとギヤ91Aとは、回転軸芯に沿った方向に併設されている。一対のギヤ89A,91A間に、ボール101を備えたカム機
構103Aが介設されている。ギヤ89A、ギヤ91Aの歯部90A,92Aは、歯数が
僅かに異なって形成され、遊星ギヤ93Aの歯部129に噛み合っている。
本実施例の遊星キャリヤ95Aは、キャリヤピン115A及びハウジング71で構成さ
れ、キャリヤピン115Aがハウジング71に螺合固定されている。これにより、遊星キ
ャリア95Aは、支持体側に回転不能に支持された構成となっている。遊星ギヤ93Aは、このキャリヤピン115A及びハウジング71間で回転支持されている。キャリヤピン115Aで支持された遊星ギヤ93Aは、ギヤ89A,91Aの周方向に所定間隔で複数備えられている。
そして、前記電動モータ121を回転駆動すると、回転駆動軸119を介して、一方の
ギヤ89Aが一体に回転駆動される。ギヤ89Aが回転駆動されると、これに噛み合う遊
星ギヤ93Aが自転し、遊星ギヤ93Aに噛み合うギヤ91Aが連動する。すなわち、ギ
ヤ89A及びギヤ91Aは共に回転することになる。
前記遊星ギヤ93A及びギヤ89A間のギヤ比と、遊星ギヤ93A及びギヤ91A間の
ギヤ比とは、前記のように僅かに異なって設定されている。このため、ギヤ91Aは、ギ
ヤ89Aと共に回転しながらギヤ89Aに対し低速で相対回転する。この相対回転により
、前記と同様にカム機構103Aが働き、推力を発生する。
前記ギヤ89Aは、ニードルベアリング127を介してハウジング71側に支持されて
いる。このため、前記推力はハウジング71側で受けられ、その反力によりギヤ91Aが
加圧受部83側へ移動する。この移動により、前記同様に、押圧部材81を介し摩擦多板
クラッチ79を締結することができる。
従って、本実施例においても、実施例1とほぼ同様な作用効果を奏することがで
きる。
しかも、遊星キャリヤ95Aをキャリヤピン115A及びハウジング71で構成することができ、簡単な構造となり、全体的によりコンパクトに形成することができる。また、
重量軽減を図ることもできる。
(実施例3)
図6,図7は本発明の実施例3に係り、図6はトルク伝達カップリング1B及びその周
辺の縦断面図、図7は同要部の拡大断面図である。尚、本実施例は、実施例2と基本的な
構成は同様であり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例のトルク伝達カップリング1B及では、加圧ギヤセット87Bのギヤ89A及
びギヤ91Aの歯部90B及び92Bの歯数は同一に設定されている。遊星ギヤ93Bの
歯部107B及び109Bは、例えばフェースギヤで形成され、その外周径は歯部107
Bよりも歯部109Bが大きくなるように設定されている。
遊星キャリヤ95Aのキャリヤピン115Aは、ハウジング71に対して斜めに螺合固
定され、この状態で遊星ギヤ93Bの歯部107B及び109Bがギヤ89A及びギヤ9
1Aの歯部90B及び92Bにそれぞれ噛み合っている。
従って、本実施例では、一対のギヤ89A及び91Aと遊星ギヤ93Bとの各間の噛み
合い半径が異なるように設定されている。
本実施例の作用は、実施例2とほぼ同様であり、ギヤ89Aの回転駆動により、遊星ギ
ヤ93Bが自転し、ギヤ91Aが、前記噛み合い半径の相違によってギヤ89Aと共に回
転しながらギヤ89Aに対し低速で相対回転する。これによって、前記同様、摩擦多板ク
ラッチ79が締結される。従って、本実施例においても、実施例2とほぼ同様な作用効果
を奏することができる。
(実施例4)
図8,図9は本発明の実施例4に係り、図8はトルク伝達カップリング1C及びその周
辺の縦断面図、図9は同要部の拡大断面図である。尚、基本的な構成は実施例1と同様で
あり、対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例のトルク伝達カップリング1Cでは、加圧ギヤセット87Cの一方のギヤ89
Cが回転駆動軸119Cの端部に一体に設けられている。従って、電動モータ121は一
対のギヤ89C,91Cの一方89Cを回転駆動する構成となっている。
前記一対のギヤの他方91Cは、支持体側であるハウジング71に一体に設けられ、支
持体側に回転不能に支持された構成となっている。
遊星キャリヤ95Cは、キャリヤプレート111C,113Cとからなっている。キャ
リアプレート111C,113Cに固定されたキャリヤピン115Cに遊星ギヤ93Cが
回転自在に支持されている。
前記ハウジング71とキャリヤプレート113Cとの間に、ボール101を備えたカム
機構103Cが設けられている。ボール101はハウジング71の内壁面に形成されたカ
ム面と、キャリヤプレート113Cの側面に形成されたカム面とに対向している。
前記のようにギヤ91Cが、ハウジング71に一体に形成され、カム機構103Cがハ
ウジング71とキャリヤプレート113Cとの間に介設されている。これにより、一対の
ギヤ89C,91Cの他方側91Cと遊星キャリヤ95Cとの間にカム機構103Cを介
設した構成となっている。
そして、前記一対のギヤ89C,91Cの歯部90C,92Cのピッチ円半径は異なり
、歯部92Cのほうが大きく設定されている。歯部90C,92Cに遊星ギヤ93Cの歯
部129Cが噛み合うことによって、一対のギヤ89C,91Cと遊星ギヤ93Cとの各
間の噛み合い半径が異なっている。
前記電動モータ121を回転駆動すると、ギヤ89Cが一体に回転駆動される。ギヤ8
9Cが回転駆動されると、遊星ギヤ93Cが一対のギヤ89C,91Cに噛み合いながら
自転する。このとき、一対のギヤ89C,91Cと遊星ギヤ93Cとの各間の噛み合い半
径が異なることによって、遊星ギヤ93Cが回転駆動軸119Cの回転軸芯を中心に、低
速で公転する。この公転によりキャリヤピン115Cを介し遊星キャリヤ95Cがギヤ9
1C側であるハウジング71に対して大きく減速されて低速で相対回転する。この相対回
転によりカム機構103Cが働いて推力が発生する。この推力はハウジング71側で受け
られ、その反力でハウジング71に対し遊星キャリヤ95Cが押圧部材81側へ移動する。押圧部材81の移動によって、摩擦多板クラッチ79を締結することができる。
従って、本実施例においても実施例1とほぼ同様な作用効果を奏することができる。
しかも、ギヤ89Cを電動モータ121側に、ギヤ91Cをハウジング71側にそれぞれ一体的に設けているため、部品点数を少なくし、よりコンパクトに形成することができ
る。
図10は実施例4の変形例に係る実施例を示し、トルク伝達カップリング1D及びその
周辺の縦断面図である。
本実施例のトルク伝達カップリング1Dでは、実施例4の基本的な構造に対して、前記
トランスファケース5に、ハウジング71内へ突出するスリーブ131を設け、該スリー
ブ131とクラッチハウジング57のボス部133との間にシール135を介設したもの
である。
従って、本実施例では、トランスファケース5とハウジング71との間をシール135
によって閉止することができ、トランスファ3とトルク伝達カップリング1Dとの双方に
おいてそれぞれ適正な種類の潤滑オイル等を用いることができる。
尚、入出力関係の設定は任意であり、クラッチハウジング57側を出力回転部材、クラ
ッチハブ59側を入力回転部材として構成することも可能である。摩擦係合部は、締結に
よって摩擦係合力を発生させればよく、摩擦多板クラッチ79に限らず、コーンクラッチ
など任意に選択することができる。
前記トルク伝達カップリング1,1A,1B,1C,1Dの配置は、トランスファ3の
出力側に取り付けるものに限らず、図1のトルク伝達カップリング1E,1F,1G,1
H,1I,1Jのように、適宜選択して配置することも可能である。
前記トルク伝達カップリング1Eは、プロペラシャフト35に介設されたものである。
この場合、ピニオンギヤ10などは省略され、各トルク伝達カップリング1,1A,1B,1C,1Dの回転軸61,69がプロペラシャフト35に結合される。
このプロペラシャフト35に介設されたトルク伝達カップリング1,1A,1B,1C,1Dの締結調整によって、後輪53,55側へトルク伝達調整を行うことができる。
前記トルク伝達カップリング1Eをトルク非伝達状態としたとき、後輪53,55から
の回転が、トルク伝達カップリング1E上流側の等速ジョイント33、回転軸61などへ
伝達されることがなく、その分エネルギー損失を抑制することができる。
前記トルク伝達カップリング1F,1Gは、それぞれアクスルシャフト49,51に介
設されたものである。この場合、ピニオンギヤ10などは省略され、各トルク伝達カップ
リング1,1A,1B,1C,1Dの回転軸61,69がアクスルシャフト49,51に
結合される。トルク伝達カップリング1F,1Gは、アクスルシャフト49,51のいず
れか一方にのみ設ける構成にすることも可能である。
前記トルク伝達カップリング1F,1Gをトルク非伝達状態としたときに、後輪53,
55からの回転がリヤントデファレンシャル装置43側へ伝達されることがなく、二輪駆
動時のエネルギー損失をより抑制することができる。
前記トルク伝達カップリング1H,1Iは、前輪29,31側のアクスルシャフト25
,27に介設されたものである。この場合、ピニオンギヤ10などは省略され、各トルク
伝達カップリング1,1A,1B,1C,1Dの回転軸61,69がアクスルシャフト2
5,27に結合される。トルク伝達カップリング1F,1Gは、アクスルシャフト25,
27のいずれか一方にのみ設ける構成にすることも可能である。
前記トルク伝達カップリング1H,1Iの機能は、前記トルク伝達カップリング1F,
1Gとほぼ同様である。
前記トルク伝達カップリング1Jは、ドライブピニオンシャフト39に設け、リヤント
デファレンシャル装置43のデフキャリヤ47内に配置したものである。この場合、各ト
ルク伝達カップリング1,1A,1B,1C,1Dの回転軸61及びピニオンギヤ10が
,ドライブピニオンシャフト39及びドライブピニオンギヤ41となり、結合フランジ7
3側が等速ジョイント37側に結合される。
前記トルク伝達カップリング1Tは、原動機であるエンジン19の出力とトランスミッ
ション21との間の発進クラッチとして設けられたものである。
前記トルク伝達カップリング1Uは、デファレンシャル装置であるリヤデファレンシャ
ル装置43の差動制限装置として設けられたものである。
(実施例5)
図11は本発明の実施例5に係り、トルク伝達カップリングの配置を示し、縦置きフロ
ントエンジン、リヤドライブベース(FRベース)の四輪駆動車のスケルトン平面図である。尚、図1と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例においては、トランスファ3Aにトルク伝達カップリング1Kが設けられている。このトルク伝達カップリング1Kでは、図2〜図10の構造における回転軸61のピ
ニオンギヤ10が省略され、該回転軸61が図11のトランスミッション21からトルク
入力を行うように結合される。トルク伝達カップリング1Kの回転軸69は、結合フラン
ジ73側が等速ジョイント33を介してプロペラシャフト35に結合される。
前記回転軸61には、スプロケット141が一体的に設けられる。前記スプロケット1
41には伝動軸143に設けられたスプロケット145との間にチェーン147が掛け回
されている。伝動軸143は、プロペラシャフト149を介して伝動軸151側に接続さ
れている。伝動軸151のピニオンギヤ153は、フロントデファレンシャル装置13の
リングギヤ23に噛み合っている。
従って、摩擦多板クラッチ79の締結制御によって、一方では摩擦多板クラッチ79を
介してプロペラシャフト35側へトルク伝達が行われる。他方ではトランスミッション2
1から直結状態でスプロケット141、チェーン147、スプロケット145、伝動軸1
43,プロペラシャフト149、伝動軸151、ピニオンギヤ153、リングギヤ23を
介してフロントデファレンシャル装置13にトルク入力を行うことができる。
前記トルク伝達カップリング1Kの摩擦多板クラッチ79を走行状態に応じて締結制御
することにより、後輪53,55側へのトルク配分を走行状態に応じて制御し、前輪29
,31へは直結状態でトルク伝達を行い、二輪駆動及び的確な四輪駆動を行うことができ
る。
なお、伝動軸143にトルク伝達カップリング1Lとして設けることもできる。この場
合は、図2〜図10のクラッチハウジング57にスプロケット145を設け、回転軸61
のピニオンギヤ10を省略し、伝動軸143として回転軸61を前輪側のプロペラシャフ
ト149に結合する。回転軸69は、トランスファーケース5側に回転自在に支持される。
従って、トルク伝達カップリング1Lの摩擦多板クラッチ79を走行状態に応じて締結
制御することにより、前輪29,31側へのトルク配分を走行状態に応じて制御し、後輪
53,55へは直結状態でトルク伝達を行い、二輪駆動及び的確な四輪駆動を行うことが
できる。
(実施例6)
図12〜図14は本発明の実施例6を示している。図12は、トルク伝達カップリング
の配置を示し、横置きフロントエンジン、リヤドライブベース(FRベース)の四輪駆動
車のスケルトン平面図、図13は、トルク伝達カップリング1M及びその周辺の縦断面図
、図14は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的な構成は、図4、図5の実施例
2と同様であり、図4、図5と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例のトルク伝達カップリング1Mは、リヤントデファレンシャル装置43側に取
り付けられている。トルク伝達カップリング1Mを収容する支持体側であるハウジング7
1Mは、支持体側としてのデフキャリヤ47Mにボルト154などにより締結結合されて
いる。トルク伝達カップリング1Mの回転軸であるドライブピニオンシャフト39のドラ
イブピニオンギヤ41は、リヤントデファレンシャル装置43のリングギヤ45に噛み合
わされている。トルク伝達カップリング1Mの回転軸69は、その結合フランジ73が等
速ジョイント37側に結合されている。電動モータ121は、ハウジング71Mの内部に
収容支持され、トルク伝達カップリング1Mの車両進行方向最前方側に配置されているため、冷却効率の向上が図られている。
本実施例の摩擦多板クラッチ79は、前記回転軸であるドライブピニオンシャフト39
を回転自在に支持するベアリング155,157の外周側に配置されている。
具体的には、入力回転部材としてのクラッチハブ59Mの縦壁159を、回転軸69側
へ寄せてクラッチハブ59Mの端部に配置した。出力回転部材としてのクラッチハウジン
グ57Mの内周側に内筒部161を一体に設け、内筒部161の端部に設けた縦壁163
の内周部165をドライブピニオンシャフト39の端部にスプライン結合した。前記デフ
キャリヤ47Mに設けた支持部67Mを前記内筒部161の内周側にも突設し、該支持部
67Mにベアリング155,157を支持した。このベアリング155,157は、前記回転軸で
あるドライブピニオンシャフト39を支持部67Mに対して回転自在に支持している。ま
た、回転軸69とクラッチハウジング57Mの内周部165との間には、ベアリング16
6が配置され、互いに支持関係にある。
従って、本実施例では、実施例2の作用効果に加え、ドライブピニオンシャフト39の
ベアリングスパンを増大させ、ドライブピニオンシャフト39を支持部67Mに確実に支持す
ることができる。また、支持部67Mは、内筒部161内周側に収納される形態となるた
め、内部空間の有効利用により全体的にコンパクトに形成することができる。
(実施例7)
図15、図16は本発明の実施例7を示している。図15は、トルク伝達カップリング
1N及びその周辺の縦断面図、図15は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的な
構成は、図13,図14の実施例6と同様であり、図13,図14と対応する構成部分に
は同符号を付して説明する。
本実施例では、ベアリング155,157を支持するデフキャリヤ47N側の支持部67N
に、油路167を設けた。油路167は、前記支持部67Nの一側から他側へ延設され前
記ベアリング155に潤滑油を導く。油路167は、支持部67Nの上部外周に設けた肉盛り
部169に設けられ、デフキャリヤ47N内から肉盛り部169の端面171に至って下
降傾斜するように貫通形成されている。端面171は、ベアリング155外周の一側端に位置
し、この部分でベアリング155外周が開放されている。肉盛り部169の上面は油路167
の傾斜に対応して傾斜形成され、この傾斜に対応してクラッチハウジング57Nの内筒部
161Nもテーパー形状に形成されている。前記デフキャリヤ47N内には、油路167
の端部において案内壁173が設けられ、油路167の一側壁に連続している。
前記ピニオンギヤ10及びリングギヤ45の噛み合い回転時に、デフキャリヤ47N内
の飛散ギヤオイルが案内壁173に案内されて油路167に至り、或いは飛散ギヤオイル
が直接油路167に至る。油路167のギヤオイルは、油路167の傾斜によりベアリング1
55の外周面へ流動し、該ギヤオイルによりベアリング155が十分に潤滑される。
従って本実施例では、実施例6の作用効果に加え、支持部67Nを長くしてベアリングスパ
ンを増大してもベアリング155を、ギヤオイルにより十分に潤滑することができる。
(実施例8)
図17、図18は本発明の実施例8を示している。図17は、トルク伝達カップリング
1P及びその周辺の縦断面図、図18は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的な
構成は、図15,図16の実施例7と同様であり、図15,図16と対応する構成部分に
は同符号を付して説明する。
本実施例では、支持部67P及び肉盛り部169Pをベアリング155よりも回転軸心に沿った方向へ突出するように若干延長形成し、支持部67P先端内周とシール摺動リング175との間にシール177を設けた。シール摺動リング175は、ナット65とベアリング155のインナーレースとの間に締結固定されている。この構成により油路167Pが軸受け155の外周面かベアリング155のインナーレース及びアウターレース間に至るまで延設される。
なお、本実施例の電動モータ121Pは、長く形成され回転駆動軸119Pの端部に加
圧ギヤセット87Aのギヤ89Aが一体に設けられている。
本実施例では、油路163Pに至った飛散ギヤオイルが油路163Pの傾斜でベアリング155の外周へ流動する。ベアリング155の外周からは、インナーレース及びアウターレース間にギヤオイルが流れ、ベアリング155が確実に潤滑される。ベアリング155を潤滑するときの余剰オイルは支持部67Pの内周側を流れ、他方のベアリング157を潤滑しながらデフキャリア47P内へ戻ることができる。摩擦多板クラッチ79側は、ベアリング155側に対しシール177で区画されるため、ギヤオイルとは異なる例えばオートマチックトランスミッションオイル等を用いることができる。このオートマチックトランスミッションオイルにより摩擦多板クラッチ79等をベアリング155等とは別に的確に潤滑することができる。
従って本実施例では、実施例7の作用効果に加え、ベアリング155をより確実に潤滑することができると共に、ベアリング155側と摩擦多板クラッチ79側とをそれぞれ適切なオイルにより確実且つ的確に潤滑することができる。
また、電動モータ121Pを長く形成したため、この部分で外周径を小さくすることが
できる。
(実施例9)
図19〜図21は本発明の実施例9を示している。図19は、トルク伝達カップリング
1Q及びその周辺の縦断面図、図20は、変位検出手段及びその周辺を示す断面図、図2
1は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的な構成は、図15,図16の実施例7
と同様であり、図15,図16と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例では、前記摩擦多板クラッチ79の締結力を求めるために変位検出手段を構成
する変位センサ179を設けた。
具体的には、遊星ギヤ93Aを支持する遊星キャリヤ181を、一対のキャリヤプレー
ト183,185及びキャリヤピン187で構成し、支持体側であるハウジング71Qに
一定角度相対回転自在に支持した。キャリヤプレート185は、ハウジング71Q内面に
設けられたストッパ188により回転軸心に沿った方向に位置決められている。
図20のように前記遊星キャリヤ181とハウジング71Qとの間には、付勢部材とし
てコイルスプリング189が介設されている。すなわち、遊星キャリヤ181のキャリヤ
プレート183,185には、切欠部191が設けられている。ハウジング71Q側には
、切欠部191に対向するスプリング収容部193が設けられている。切欠部191及び
スプリング収容部193間に、前記コイルスプリング189が介設されている。従って、
コイルスプリング189は、電動モータ121による回転駆動時に同方向へ回転する遊星
キャリヤ181を付勢力によって回転規制する構成となっている。
前記キャリヤプレート183,185の少なくとも一方には、外周に凸部195が突設
されている。凸部195は、ハウジング71Q側に形成された凹部197内に臨んでいる。凸部195は、凹部197内でキャリヤプレートの183,185の回転方向に相対移
動可能となっており、前記遊星キャリヤ181を前記ハウジング71Qに一定角度相対回
転自在とする構成となっている。
前記ハウジング71Qの外側には、所定箇所に前記変位センサ179が設置されている。変位センサ179は、リンク199により前記凸部195に連動連結されている。従って、凸部195が移動するとその移動変位量がリンク199を介して変位センサ179に
入力され、キャリヤプレート183,185の回転変位量を検出することができる。
そして、前記電動モータ121を回転駆動すると、回転駆動軸119を介して、一方の
ギヤ89Aが一体に回転駆動される。ギヤ89Aが回転駆動されると、これに噛み合う遊
星ギヤ93Aが自転し、遊星ギヤ93Aに噛み合うギヤ91Aが連動する。すなわち、ギ
ヤ89A及びギヤ91Aは共に回転することになる。
前記遊星ギヤ93A及びギヤ89A間のギヤ比と、遊星ギヤ93A及びギヤ91A間の
ギヤ比とは、前記のように僅かに異なって設定されている。このため、ギヤ91Aは、ギ
ヤ89Aと共に回転しながらギヤ89Aに対し低速で相対回転する。この相対回転により
、前記と同様にカム機構103Aが働き、推力を発生し、摩擦多板クラッチ79が締結さ
れる。
前記摩擦多板クラッチ79の締結によりギヤ91Aが締結力に比例した回転規制力を受
ける。この回転規制力により遊星ギヤ93A、キャリヤピン187を介してキャリヤプレ
ート183,185に前記締結力に比例した回転力が伝達される。この回転力によりキャ
リアプレート183,185がコイルスプリング189の付勢力に抗してハウジング71
Qに対して相対回転し、凸部195が凹部197内で相対移動する。この相対移動は、リ
ンク201を介して変位センサ199に入力され、前記締結力に比例した変位を検出する
ことができる。
従って、前記検出変位をコントローラに入力し、所定の演算により前記摩擦多板クラッ
チ79の締結力を求め、該摩擦多板クラッチ79の締結微調整等を的確に行うことができ
る。
従って、本実施例でも実施例7とほぼ同様な作用効果を奏することができる他、摩擦
多板クラッチ79の締結微調整を的確に行わせることができる。
(実施例10)
図22、図23は本発明の実施例10を示している。図22は、トルク伝達カップリン
グ1R及びその周辺の縦断面図、図23は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的
な構成は、図15,図16の実施例7と同様であり、図15,図16と対応する構成部分
には同符号を付して説明する。
本実施例では、電動モータ121Rをハウジング71R外に配置した。
すなわち、前記ハウジング71Rに段部203を設け、該段部203によって形成され
る外周空間に電動モータ121Rを収容配置した。回転駆動軸119Rは、ハウジング7
1Rの縦壁部205に回転自在に支持され、回転駆動軸119Rにハウジング71R内で
駆動ギヤ207が取り付けられている。駆動ギヤ207は、可圧ギヤセット87Aのギヤ
89Aに噛み合っている。
なお、ギヤ89Aにリング部117Rが一体に設けられ、リング部117Rがベアリング1
25Rによってハウジング71Rに回転自在に支持されている。
そして、前記電動モータ121Rの駆動により回転駆動軸119R、駆動ギヤ207を
介して加圧ギヤセット87Aのギヤ89Aを回転させることができ、実施例7同様に摩擦
多板クラッチ79を締結調整することができる。
従って、本実施例でも、実施例7と同様な作用効果を奏することができる他、ハウジ
ング71Rをよりコンパクトに形成することができる。
(実施例11)
図24、図25は本発明の実施例11を示している。図24は、トルク伝達カップリン
グ1S及びその周辺の縦断面図、図25は、要部の拡大断面図である。本実施例の基本的
な構成は、図13,図14の実施例6と同様であり、図13,図14と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
本実施例では、実施例6に対し摩擦多板クラッチ79Sと電動モータ121Sとの位置
を入れ替え、電動モータ121Sをデフキャリヤ47Sに連結するハウジング71Aの内
部に収容し、ベアリング155,157の外周側に配置した。
すなわち、デフキャリヤ47Sに設けた支持部67Sをハウジング71S側に向けてハ
ウジング71A内周側に突設し、該支持部67Sにベアリング155,157を支持した。このベアリング155,157によりドライブピニオンシャフト39を支持部67Sに対して回転自在に支持した。
前記支持部67Sの外周には、回転駆動軸119Sがベアリング209,211を介して回転自在に支持されている。ベアリング211のインナーレースは、デフキャリ47S側に回転軸心に沿った方向で突き当て支持されている。
前記回転駆動軸119Sに、加圧ギヤセット87Aのギヤ89Aがスプライン結合され
ている。デフキャリヤ47Sとハウジング71Aとハウジング71Sとは、図示外の締結
ボルトによって一体的に結合されている。
前記トルク伝達カップリング1Sのクラッチハウジング57Sとクラッチハブ59Sと
の内、クラッチハウジング57Sが入力回転部材として回転軸69に一体に設けられ、ク
ラッチハブ59Sが出力回転部材としてドライブピニオンシャフト39にスプライン結合
されている。
そして、前記電動モータ121Sを回転駆動すると、回転駆動軸119Sを介して一方
のギヤ89Aが一体に回転駆動される。ギヤ89Aが回転駆動されると、これに噛み合う
遊星ギヤ93Aが自転し、遊星ギヤ93Aに噛み合うギヤ91Aが連動する。すなわち、
ギヤ89A及びギヤ91Aは共に回転することになる。
前記遊星ギヤ93A及びギヤ89A間のギヤ比と、遊星ギヤ93A及びギヤ91A間の
ギヤ比とは、前記のように僅かに異なって設定されている。このため、ギヤ91Aは、ギ
ヤ89Aと共に回転しながらギヤ89Aに対し低速で相対回転する。この相対回転により、前記と同様にカム機構103Aが働き、推力を発生する。
前記ギヤ89Aは、回転駆動軸119S及びベアリング211を介してデフキャリヤ47S
側に回転軸心に沿った方向で支持される。このため、前記推力はデフキャリヤ47S側で
受けられ、その反力によりギヤ91Aが加圧受部83側へ移動する。この移動により、前
記同様に、押圧部材81を介し摩擦多板クラッチ79Sを締結することができる。回転軸
69とドライブピニオンシャフト39との間には、ニードルベアリング40が配置され、
互いの支持関係を直接的に行っている。
従って、本実施例においても、実施例6とほぼ同様な作用効果を奏することができる。
また本実施例では、ドライブピニオンシャフト39のベアリングスパンを増大させ、ドライブ
ピニオンシャフト39を支持部67Sに確実に支持することができる。また、支持部67
Sは、電動モータ121S内周側に収納される形態となるため、内部空間の有効利用によ
り全体的にコンパクトに形成することができる。
前記トルク伝達カップリング1M,1N,1P,1Q,1R,1Sの配置は、リヤデフ
ァレンシャル装置43側に取り付けるものに限らず、図1のトルク伝達カップリング1,
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1T,1Uのように、適宜選
択して配置することも可能である。この場合、各軸の結合は、前記トルク伝達カップリン
グ1,1A,1B,1C,1Dと同様に適宜変更して行われる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K,1L,1
M,1N,1P,1Q,1R,1S,1T,1U トルク伝達カップリング
5 トランスファケース(支持体)
47M,47N,47P,47S デフキャリヤ(支持体)
57,57S クラッチハウジング(入力回転部材)
59,59S クラッチハブ(出力回転部材)
57M,57N クラッチハウジング(出力回転部材)
59M クラッチハブ(入力回転部材)
67M,67N,67P,67S 支持部
71,71M,71N,71Q,71R,71S ハウジング(支持体)
79,79S 摩擦多板クラッチ(摩擦係合部)
87,87A,87B,87C 加圧ギヤセット
89,89A,89C,91A,91C ギヤ
93,93A,93B,93C 遊星ギヤ
95,95A,95C,181 遊星キャリヤ
103,103A,103C カム機構
121,121R,121S 電動モータ(回転アクチュエータ)
155,157 ベアリング
167 油路
179 変位センサ(変位検出手段)
181 遊星キャリヤ
189 コイルスプリング(付勢部材)

Claims (3)

  1. トルクの入出力伝達を行うための入出力回転部材と、
    前記入出力回転部材間に設けられ摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行う摩擦係合部と、
    一対のギヤと該ギヤに噛み合う遊星ギヤ及び該遊星ギヤを支持する遊星キャリヤとを有し、前記一対のギヤの一方が支持体側に回転不能に支持されて前記遊星キャリヤが回転駆動され、又は、前記遊星キャリヤが支持体側に回転不能に支持されて前記一対のギヤの一方が回転駆動され、又は、前記遊星ギャに前記一対のギヤの一方が内周側で他方が外周側で噛合って前記一対のギヤの一方が回転駆動され、前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間に設けられたカム機構が前記一対のギヤ間または前記遊星キャリヤと前記支持体側との間の相対回転により前記回転駆動による入力を回転軸芯に沿った方向の加圧力に変換して前記摩擦係合部を摩擦係合させる加圧ギヤセットと、
    前記回転駆動を駆動回転軸により行う電動モータとを備え、
    前記一対のギヤと遊星ギヤとの各間のギヤ比又は噛み合い半径が異なることに起因して前記相対回転を行わせるトルク伝達カップリングであって、
    前記電動モータは、前記摩擦係合部と回転軸芯が一致し前記駆動回転軸の両端側が駆動力を伝達する回転軸の外周側で前記支持体側に一対のベアリングを介して支持され、
    前記入出力回転部材の一方は、軸方向一側がベアリングを介して前記支持体側に支持され他側が前記回転軸の端部外周にベアリングを介して支持され、
    前記入出力回転部材の他方は、前記回転軸を前記支持体側に支持するベアリングと前記入出力回転部材の一方を前記回転軸の端部外周に支持するベアリングとの軸方向間で前記回転軸にスプライン連結されていることを特徴とするトルク伝達カップリング。
  2. 請求項1記載のトルク伝達カップリングであって、
    前記遊星キャリヤを、支持体側に一定角度相対回転自在に支持し、
    前記遊星キャリヤと支持体側との間に介設され、前記回転アクチュエータによる回転駆動時に同方向へ回転する遊星キャリヤを付勢力によって回転規制する付勢部材を設け、
    前記遊星キャリヤが前記付勢部材に抗して回転変位するときの変位量を検出する変位検出手段とを備え、
    前記検出した変位量に基づいて前記摩擦係合部の締結力を求めること特徴とするトルク伝達カップリング。
  3. 請求項1又は2記載のトルク伝達カップリングであって、
    四輪駆動車のトランスファの出力側、リヤデファレンシャル装置への入力側、トランスファとリヤントデファレンシャル装置との間のプロペラシャフト、前輪側のアクスルシャフト、後輪側のアクスルシャフト、原動機の出力とトランスミッションとの間の発進クラッチとして、デファレンシャル装置の差動制限装置として、の何れかに配置されたことを特徴とするトルク伝達カップリング。
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