JP3102688B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP3102688B2
JP3102688B2 JP01124688A JP12468889A JP3102688B2 JP 3102688 B2 JP3102688 B2 JP 3102688B2 JP 01124688 A JP01124688 A JP 01124688A JP 12468889 A JP12468889 A JP 12468889A JP 3102688 B2 JP3102688 B2 JP 3102688B2
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input shaft
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純一 荒木
共和 武田
正広 今村
頼範 熊谷
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2200/00Transmissions for multiple ratios
    • F16H2200/0008Transmissions for multiple ratios specially adapted for front-wheel-driven vehicles

Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は車両駆動用等として用いられる動力伝達装置
に関し、特に、この装置を構成するエンジンと変速機と
が並設されてなる構成の動力伝達装置に関する。
(従来の技術) 車両用の動力伝達装置は、エンジンと、このエンジン
出力軸に接続されたカップリング手段(クラッチ、流体
カップリング、トルクコンバータ等)と、このカップリ
ング手段を介して伝達されるエンジン出力を変速する変
速機とを有し、この変速機出力がデフ機構等を介して車
輪に伝達され、車両の駆動がなされるようになっている
のが一般的な構成である。
従来においては、エンジン、カップリング手段および
変速機は軸方向に一列に並んで配設される構成が普通で
あり、このような構成の動力伝達装置が車両の前部エン
ジンルーム内に配設されていた。ところが、このような
配置では、エンジン前端から変速機後端までの寸法が長
くなり、エンジンを縦置にした場合には変速機後部が車
室内に突出して車室スペースが圧迫され、エンジンを横
置にした場合にはエンジンルームの車幅方向の寸法が大
きくなるという問題がある。このため、エンジンおよび
変速機の軸方向寸法が制約されることが多く、例えば、
多気筒エンジンの車載が難しくなる等という問題があっ
た。
このようなことから、例えば、特開昭55−60756号公
報、特開昭58−42850号公報等に開示されているよう
に、エンジンの側方に変速機を並設し、エンジン出力軸
と変速機入力軸とをチェーン機構により連結してなる動
力伝達装置を用い、エンジンおよび変速機を一体にした
状態での軸方向寸法を抑え、上記のような問題を解消し
ようとすることが行われている。
(発明が解決しようとする課題) このように、エンジンの側方に変速機を配設した場
合、動力伝達装置の軸方向寸法の短縮化を図ることがで
きるのであるが、幅方向寸法が変速機の幅方向寸法分だ
け大きくなるという問題がある。特に、変速機がカウン
タ軸式変速機である場合、互いに平行な軸間に変速用ギ
ヤ列、変速用クラッチ等を配設するため、各軸を所定距
離だけ離して配設する必要があり、幅方向寸法が大きく
なり易く、カウンタ軸式変速機をエンジンの側方に配設
する場合に幅方向寸法の増大が問題となり易い。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもの
で、エンジンの側方に変速機を配設して軸方向寸法を抑
えるとともに、この場合での幅方向寸法の増加を必要最
小限に抑えることができるような構成の動力伝達装置を
提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的達成のための手段として、本発明において
は、エンジンと、このエンジンの出力軸が延びる方向に
直角な幅方向側方においてエンジンに隣接して並設され
るとともにエンジンの出力軸と平行に延びる変速機入力
軸を有する変速機と、軸方向一端側においてエンジンの
出力軸と変速機入力軸とを繋いで動力の伝達を行う伝動
手段とを有して動力伝達装置が構成され、さらに、変速
機が、変速機入力軸に加えて変速機入力軸と平行に配設
された変速機カウンタ軸および変速機出力軸を有してな
るカウンタ軸式変速機であり、変速機入力軸がエンジン
の出力軸より上側に位置し、変速機カウンタ軸が変速機
入力軸の下方に位置するとともに変速機出力軸が変速機
カウンタ軸の下方に位置し、変速機カウンタ軸が変速機
入力軸および変速機出力軸を通る平面よりエンジンに近
づく側に配設されて構成される。
なお、伝動手段を、エンジン出力軸に連結されるドラ
イブプーリ、変速機入力軸に連結されるドリブンプーリ
およびこれら両プーリ間に掛け渡された弾性ベルトから
構成するのが好ましい。
(作用) 以上のような構成の動力伝達装置の場合には、変速機
カウンタ軸がエンジンに近ずいて位置するため、変速機
の側方への突出量が抑えられ、動力伝達装置全体の幅方
向寸法(軸と直角な方向の寸法)の増大が抑えられる。
なお、上記伝動手段としては、ギヤ列、チェーン、ベ
ルト等が考えられるが、エンジン出力軸と変速機入力軸
との距離が大きいためギヤ列は不適切であり、また、チ
ェーンの場合には以下のような問題がある。チェーン機
構を用いた場合、チェーン自体の重量が大きいので、装
置全体の重量が増加するという問題や、変速機の入力側
イナーシャが増加して、自動変速機においては変速時に
変速ショックが発生し易くなり、マニュアル式変速機に
おいてはシンクロギヤの同期性能が低下するおそれがあ
るという問題等が生じる。また、チェーンの動力伝達効
率があまり高くないので動力伝達ロスが大きくなり易い
という問題もある。さらに、チェーンとスプロケット部
とのガタを完全に抑えることは難しいこと、チェーンお
よびスプロケットがともに鋼等の剛体から作られている
ことなどから、チェーン部からの騒音が大きいという問
題や、上記ガタの影響で回転変動が生じ易いという問題
がある。このため、特に、マニュアル式の変速機を用い
た場合、変速機がニュートラル状態のときに、アイドリ
ング状態にあるエンジンの回転変動により、シンクロメ
ッシュ機構において歯打ち音(ガラ音)が生じ易いので
あるが、エンジンの回転変動が上記ガタの影響を受けて
増大され、この歯打ち音(ガラ音)が一層助長されると
いう問題がある。このようなことから、伝動手段として
は、弾性ベルト手段を用いるのが最適であると言える。
(実施例) 以下、本発明の好ましい実施例について図面を用いて
説明する。
第1図および第2図は本発明に係る動力伝達装置を有
した車両の前部を側方および上方から透視して示す概略
図であり、車両前部のエンジンルーム内にエンジン1お
よびこれに一体に接合された動力伝達装置10が配設され
ている。
エンジン1は、ラジエータ2の後方にクランク軸が車
幅方向に延びるとともにシリンダ軸が斜め後上方に延び
て配設されている。このエンジン1の出力軸側端部には
動力伝達装置10が一体接続されており、この動力伝達装
置10は、エンジン出力軸1aに同軸に接続されたメインク
ラッチ20と、エンジン1の後側方に配設された変速機50
とを有しており、メインクラッチ20の出力軸(エンジン
出力軸1aと同軸)と変速機入力軸51とは、これら両軸に
それぞれ取り付けられたドライブプーリ41,ドリブンプ
ーリ42、テンショナー46およびこれら両プーリ41,42に
掛け渡されたゴムベルト43からなるベルト手段40により
連結されている。なお、この動力伝達装置10の詳細構造
は後述する。
上記動力伝達装置10を側方から見て詳細に示すのが第
3図であり、この第3図および第1図に示すように、ク
ラッチ20の出力軸およびこれに取り付けられるドライブ
プーリ41の回転軸はエンジン1の出力軸1aと同軸であ
る。これに対しドリブンプーリ42が取り付けられる変速
機50の入力軸51は、第1図に示すように、エンジン出力
軸1aより後方で且つ若干上方に位置し、変速機カウンタ
軸52は上記変速機入力軸51の斜め前方下方に位置してお
り、ともに車幅方向に延びている。この変速機カウンタ
軸52はファイナルギヤを介して、変速機出力軸59上に設
けられたデフ機構と繋がっており、デフ機構から左右に
分かれた左右アクスルシャフト81,82が左右の前輪83,84
と繋がっている。これらデフ機構の回転中心およびアク
スルシャフト81,82の回転中心は変速機出力軸59の軸中
心と一致しており、上記変速機出力軸52のほぼ真下に位
置する。
なお、第1図および第3図に示すように、変速機カウ
ンタ軸52は、変速機入力軸51と変速機出力軸59とを通る
平面Mより前方側、すなわちエンジンに近ずく側に配設
されている。このようにすると、変速機50の後方(図に
おける左方)への突出が小さくなり、エンジン1を含め
た動力伝達装置10の幅方向寸法A(第2図参照)を必要
最小限に抑えることができる。
また、このようにして駆動される左右前輪83,84は、
ステアリングギヤボックス3cとタイロッド(図示せず)
を介して繋がっており、ステアリングホイール3aの操作
がステアリングシャフト3bを介してステアリングボック
ス3cに伝達されて左右前輪83,84が操舵される。
上記のようにエンジン1およびこれとと一体に構成さ
れた動力伝達装置10は、これらの前後に車幅方向に延び
た横フレーム4a,4bに、エンジン1に取り付けられたブ
ラケット1bおよび変速機50に取り付けられたブラケット
59をそれぞれ介して取り付けられており、これら横フレ
ーム4a,4bにより支持されている。
以上のように、エンジン1の後側方にエンジン1のク
ランク軸と平行にして変速機50を配設し、これら両者を
ベルト手段40により連結する構成とすれば、エンジン1
および動力伝達装置10を一体にした状態での軸方向寸法
(第2図の寸法B)を短くすることができる。このた
め、エンジンルームの車幅方向のスペースが小さくて良
い。逆にエンジンルームスペースをそのままにすれば、
軸方向寸法が長い多気筒エンジンの搭載が可能となり、
車体両側を前後に延びる縦フレーム5a,5bの幅を広くし
てこれの強化を図ることもできる。
次に、上記動力伝達装置10について第4図を用いて詳
細に説明する。この動力伝達装置10は、上述のように、
エンジン1の出力側端部にエンジン1と一体に接合され
てなり、左右ハウジング13,11と左右カバー14,12に囲ま
れてなる空間15a〜15d内に、カップリング手段であるメ
インクラッチ20と、このメインクラッチ20の作動を行わ
せるクラッチレリーズ装置30と、歯付きゴムベルト式の
ベルト手段40と、カウンタ軸タイプの変速機50と、デフ
機構70とを配設して構成されている。
メインクラッチ20は右ハウジング11とエンジンケース
出力側端面とにより囲まれた空間15a内に配設され、エ
ンジン出力軸1aからエンジン出力の継続制御を行う単式
乾板ダイヤフラムスプリング式クラッチである。
このメインクラッチ20は、エンジン出力軸1aに接合さ
れたドライブプレート21、このドライブプレート21の外
周部においてこれに接合されたスプリング支持ディスク
22aおよびこのディスク22aに結合されたフライホイール
ディスク22bを有しており、これら両ディスク22a,22bに
よりフライホイール22が構成されている。これらドライ
ブプレート21およびフライホイール22に囲まれた内部空
間にダイヤフラムスプリング23,プレッシャディスク24,
フリクションディスク25が配設されている。なお、フラ
イホイールディスク22bの外周部にリングギヤ22cが固設
され、さらに、このフライホイールディスク22bはその
右端部においてボールベアリング22dにより、右ハウジ
ング11に対して回転自在に支持されている。
フリクションディスク25は、その内周部においてメイ
ンクラッチ出力軸27とスプライン結合しており、その外
周部のフリクション部材はフライホイールディスク22b
とプレッシャディスク24との間に挟まれている。ダイヤ
フラムスプリング23は、スプリング支持ディスク22aに
支持された外周端部を支点とするスプリング力により、
プレッシャディスク24をフリクションディスク25の方に
押圧しており、この押圧力により、通常はフリクション
ディスク24はフライホイールディスク22bと一体に繋が
った状態になっている。このため、この状態ではエンジ
ン出力はそのままメインクラッチ出力軸27に伝達され
る。
上記ダイヤフラムスプリング23の押圧を解除して、エ
ンジン出力のメインクラッチ出力軸27への伝達を断続制
御するのがクラッチレリーズ装置30である。このクラッ
チレリーズ装置30は、右カバー12に取り付けられたスレ
ーブシリンダ31と、このスレーブシリンダ31に形成され
たシリンダ孔31a内に軸方向に滑動自在に嵌入されたピ
ストン部材32と、メインクラッチ出力軸27内を同心に貫
通するとともにメインクラッチ出力軸27に対して相対回
転自在に配設されたロッド部材34とからなる。
ロッド部材34はその右端部にボールベアリング33を有
しており、且つこのボールベアリング33はその右側面が
ピストン部材32の左端面と対向当接しており、このた
め、スレーブシリンダ31の油圧供給ポート31bから供給
されるクラッチ圧によりピストン部材32が軸方向に移動
されると、この移動はボールベアリング33を介してロッ
ド部材34に伝達され、ロッド部材34も同様に軸方向に移
動される。このロッド部材34の右先端部は、ダイヤフラ
ムスプリング23の内周部に取り付けられたレリーズプレ
ート26の中心側面に当接しており、ロッド部材34が軸方
向左方に移動されると、レリーズプレート26を介してダ
イヤフラムスプリング23の内周を軸方向左方に押す。
これにより、ダイヤフラムスプリング23によるフリク
ションプレート25の押圧が解除され、メインクラッチ20
の接続が解放され、エンジン出力はメインクラッチ出力
軸27へ伝達されなくなる。すなわち、スレーブシリンダ
31の油圧供給ポート31bからのクラッチ圧の給排により
メインクラッチ20の断続作動を制御することができるよ
うになっている。
メインクラッチ出力軸27は、右ハウジング11に取り付
けられたローラベアリング28aおよび右カバー12に取り
付けられたローラベアリング28bにより回転自在に支持
されており、この出力軸27上にドライブプーリ41がスプ
ライン41aにより出力軸27と結合して配設されている。
このドライブプーリ41の回転軸(およびメインクラッチ
出力軸27)と平行で一定の間隔を置いた回転軸を有して
ドリブンプーリ42が配設されており、これら両プーリ4
1,42間にゴムベルト43が掛け渡されてベルト手段40が構
成されている。このゴムベルト43はその内面に歯を有す
る歯付きベルトであり、上記両プーリ41,42はその外周
面にベルト43の歯に噛み合う外歯を有しており、スリッ
プの無い効率の高い動力伝達がなされる。このベルト手
段40は、右ハウジング11と右カバー12とに囲まれた空間
15b内に配設されている。
なお、上記ドリブンプーリ42の回転軸は変速機50の入
力軸51と一致する。すなわち、ドリブンプーリ42は変速
機入力軸51上に取り付けられている。
変速機50は、左右ハウジング13,12および左カバー14
により囲まれた空間15c,15d内に配設されたカウンタ軸
タイプのマニュアル操作式変速機である。この変速機50
は、上記変速機入力軸51と、これに平行に配設された変
速機カウンタ軸52とを有しており、これら両軸51,52の
間には、それぞれ互いに噛合する1速用ギヤ列61a,61
b、2速用ギヤ列62a,62b、3速用ギヤ列63a,63b、4速
用ギヤ列64a,64b、5速用ギヤ列65a,65bおよびリバース
用ギヤ列66a,66b(但し、リバース用ギヤ列は間にアイ
ドラギヤを介して噛合する)の6組のギヤ列が配設され
ている。1速用から5速用の各ギヤ列は、上記両軸51,5
2の一方の上に配設されたシンクロメッシュ機構53,54,5
5の作動により、これらのギヤ列のいずれかによる動力
伝達が選択されて、所定の変速段が設定される。リバー
ス段の設定は、アイドラギヤを軸方向に摺動させ、これ
を上記ギヤ列666a,66bと噛合させて行う。
変速機カウンタ軸52にはファイナルドライブギヤ67が
取り付けられており、このファイナルドライブギヤ67は
変速機出力軸59上に設けられたデフ機構70の外周部に形
成されたファイナルドリブンギヤ71と噛合している。こ
のため、上記のようにして選択されたいずれかのギヤ列
により変速されたエンジン出力は、上記ファイナルギヤ
列67,71を介してデフ機構70に伝達され、このデフ機構7
0により左右のアクスルシャフト81,82に振り分けられ、
これらのアクスルシャフト81,82により左右の車輪83,84
に伝達される。
以上の構成の動力伝達装置では、ベルト手段40は、互
いに離れて位置するカップリング出力軸27と変速機入力
軸51との間の動力伝達手段として作用するのであるが、
両プーリ41,42の大きさの設定を変えることにより、エ
ンジン出力を所定の比で減速して変速機50に伝達するプ
ライマリリダクション装置としても作用する。このた
め、エンジン出力に対する変速機容量等の関係から、こ
の変速機に最適の入力となるようにプライマリリダクシ
ョンの比を設定することが可能であり、エンジンおよび
変速機の選定の自由度が大きくなる。
また、本例のようにプライマリリダクション装置とし
て歯付きゴムベルトを用いると、従来のようなチェーン
もしくはギヤによるプライマリリダクション装置を用い
た場合に比較して、以下のような利点がある。
1)チェーンに比べベルトの方が伝達効率が高く、エン
ジン動力ロスが低減する。また、ギヤによる場合には、
プライマリリダクションの入出力軸間の距離が大きいと
複数のギヤを使用する必要があり、その分伝達効率が低
下するが、ベルトの場合はこのような効率低下の問題が
ない。
2)ベルトがゴム製なのでベルト自体が軽く、さらに、
プーリをアルミ等により作ることによりプーリの重量軽
減も図ることができるので、ベルト手段全体としての重
量が軽く、装置の軽量化が図れる。また、ベルト手段の
回転質量が小さくなるので、変速機入力側のイナーシャ
が小さくなり、自動変速機を用いる場合には変速制御が
行い易く、マニュアル式変速機の場合にはシンクロメッ
シュ機構の同期性能が向上する。さらに、回転質量が小
さいということから、高回転エンジンに対する適用も行
い易い。
3)プライマリリダクション部からの騒音が小さく動力
伝達装置自体およびこれを搭載した車両の静粛化が図り
易い。
4)ベルトがゴムベルト等の弾性ベルトであり、エンジ
ンの回転変動をある程度吸収して変速機に伝達させるこ
とができるため、マニュアル式変速機においてニュート
ラル時に問題となりやすいエンジン回転変動により生じ
る歯打ち音(ガラ音)の発生を抑えることができる。
以上においては、変速機としてマニュアル式の変速機
を用いた場合の例を示したが、第5図に、自動変速機を
用いた場合での本発明に係る動力伝達装置110の例を示
す。
この場合には、エンジン1の出力軸1aにトルクコンバ
ータ120が接続され、このトルクコンバータ120の出力軸
127にドライブプーリ141が取り付けられている。自動変
速機150はエンジン1の側方にその入力軸およびカウン
タ軸151,152がエンジン1の出力軸1aと平行になるよう
にして配設されている。この変速機150の入力軸151はト
ルクコンバータ120の出力軸127と平行で且つ所定距離を
置いて位置しており、この入力軸151に取り付けられた
ドリブンプーリ142と上記ドライブプーリ141とにゴムベ
ルト143が掛け渡されてベルト手段140が構成されてい
る。
この変速機150は、入力軸151とカウンタ軸152とにそ
れぞれ配設されるとともに互いに噛合する1速用ギヤ列
161a,161b、2速用ギヤ列162a,162b、3速用ギヤ列163
a,163b、4速用ギヤ列164a,164bおよびリバース用ギヤ
列165a,165b(但し、リバース用ギヤ列は間にアイドラ
ギヤを介して噛合する)の5組のギヤ列を有している。
これら各ギヤ列は、上記両軸51,52の一方の上に配設さ
れた油圧クラッチ153,514,155,156,157により、これら
のギヤ列のいずれかによる動力伝達が選択されて、所定
の変速段が設定される。
変速機カウンタ軸152にはファイナルドライブギヤ167
が取り付けられており、このファイナルドライブギヤ16
7はデフ機構170の外周部に形成されたファイナルドリブ
ンギヤ171と噛合している。このため、上記のようにし
て選択されたいずれかのギヤ列により変速されたエンジ
ン出力は、上記ファイナルギヤ列167,171を介してデフ
機構170に伝達され、このデフ機構170により左右のアク
スルシャフト181,182に振り分けられ、これらのアクス
ルシャフト181,182により左右の車輪83,84に伝達され
る。
以上のように、トルクコンバータ120から自動変速機1
50の入力軸151へのプライマリリダクション装置として
ベルト手段140を用いると、マニュアル式変速機にベル
ト手段を用いた場合と同様に、伝達効率の向上、騒音低
下、装置重量の軽減等を図ることができるばかりでな
く、自動変速機150の入力側のイナーシャが小さくなる
ので、変速時における変速制御が行い易く、変速ショッ
クの防止を図り易くなる。
なお、以上の実施例においては、エンジン出力軸とベ
ルト手段のドライブプーリとの間にカップリング手段
(メインクラッチ20もしくはトルクコンバータ120)を
配設する例を示したが、カップリング手段をドリブンプ
ーリと変速機入力軸との間に配設しても良い。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明に係る動力伝達装置にお
いては、変速機をエンジンの側方に並設するとともに、
この変速機が、互いに平行に配設された変速機入力軸、
変速機カウンタ軸および変速機出力軸を有してなるカウ
ンタ軸式変速機であり、変速機入力軸がエンジンの出力
軸より上側に位置し、変速機カウンタ軸が変速機入力軸
の下方に位置するとともに変速機出力軸が変速機カウン
タ軸の下方に位置し、変速機カウンタ軸が変速機入力軸
および変速機出力軸を通る平面よりエンジンに近づく側
に配設しているので、動力伝達装置の軸方向寸法のみな
らず、高さ方向寸法および幅方向寸法を必要最小限に抑
えることができ、動力伝達装置全体を小型、コンパクト
に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係る動力伝達装置を有し
た車両の前部を側方および上方から見て示す概略側面図
および概略平面図、 第3図は上記動力伝達装置を構成する変速機の側面図、 第4図はマニュアル式変速機を用いた場合での上記動力
伝達装置を詳細に示す断面図、 第5図は自動変速機を用いた場合での上記動力伝達装置
を示す断面図である。 1……エンジン、2……ラジエータ 10……動力伝達装置、20……メインクラッチ 22……フライホイール、21……ドライブプレート 30……クラッチレリーズ装置 40……ベルト手段、50……変速機 70……デフ機構
フロントページの続き (72)発明者 熊谷 頼範 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 田村 昌之 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−139532(JP,A) 特開 昭60−260740(JP,A) 特開 昭63−71424(JP,A) 特開 昭55−60756(JP,A) 特開 昭58−42850(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 3/00 - 3/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと、このエンジンの出力軸が延び
    る方向に直角な幅方向側方において前記エンジンに隣接
    して並設されるとともに前記出力軸と平行に延びる変速
    機入力軸を有する変速機と、軸方向一端側において前記
    エンジンの出力軸と前記変速機入力軸とを繋いで動力の
    伝達を行う伝動手段とを有してなる動力伝達装置におい
    て、 前記変速機が、前記変速機入力軸に加えて前記変速機入
    力軸と平行に配設された変速機カウンタ軸および変速機
    出力軸を有してなるカウンタ軸式変速機であり、 前記変速機入力軸が前記エンジンの出力軸より上側に位
    置し、前記変速機カウンタ軸が前記変速機入力軸の下方
    に位置するとともに前記変速機出力軸が前記変速機カウ
    ンタ軸の下方に位置し、前記変速機カウンタ軸が前記変
    速機入力軸および前記変速機出力軸を通る平面よりエン
    ジンに近づく側に配設されていることを特徴とする動力
    伝達装置。
  2. 【請求項2】前記伝動手段が、前記エンジン出力軸に連
    結されるドライブプーリ、前記変速機入力軸に連結され
    るドリブンプーリおよびこれら両プーリ間に掛け渡され
    た弾性ベルトから構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の動力伝達装置。
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