JP2020060224A - 車両用変速機およびパワートレイン - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用変速機において、構造の簡素化を維持しながら、より一層のコンパクト化を図る。【解決手段】変速機1は、駆動源2に接続された入力軸10と、入力軸10と平行な出力軸20と、入力軸10と出力軸20との間の複数の前進段用ギヤ列G1〜G6とを有し、出力軸20には、差動装置6を駆動するファイナルドライブギヤ28が備えられ、複数の前進段用ギヤ列G1〜G6は、固定ギヤ11、12、23〜26と、遊嵌ギヤ21、22、13〜16とを有し、遊嵌ギヤ21、22、13〜16と同軸上には、該遊嵌ギヤ21、22、13〜16に隣接して同期装置40〜60が設けられ、ファイナルドライブギヤ28は、出力軸20上で複数の前進段用ギヤ列G1〜G6のうちの所定ギヤ列G6に対応する所定の同期装置60とオーバラップする軸方向領域に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は自動車等の車両用変速機およびこれを備えたパワートレインに関する。
一般に、自動車等の車両に用いられる手動変速機は、エンジン等の駆動源にクラッチを介して連結された入力軸と、該入力軸に平行に配置され、駆動輪に差動装置を介して連結された出力軸と、これらの2軸間に設けられた複数の前進段用ギヤ列とを備えている。また、所謂横置き式の手動変速機には、通例、出力軸に固設されて差動装置へ動力を伝達するファイナルドライブギヤが設けられる。
この種の変速機の前進段用ギヤ列としては、通常、常時噛み合い式のギヤ列が採用される。常時噛み合い式のギヤ列は、入力軸上に設けられる入力ギヤと、出力軸上に設けられて前記入力ギヤに常時噛み合う出力ギヤとで構成され、入力ギヤと、出力ギヤのうちの一方のギヤは、軸に固設された固定ギヤとされ、他方のギヤは、軸に遊嵌合された遊嵌ギヤとされている。車両走行中に所定の変速段へ変速が行われるときは、この変速段のギヤ列における遊嵌ギヤの回転が同期装置を介して軸に固定されることで、このギヤ列での動力伝達状態が円滑に実現される。
また、前記手動変速機には、後退速用ギヤ列も設けられる。この後退速用ギヤ列には、選択摺動式のギヤ列が採用されることがある。選択摺動式の後退速用ギヤ列は、入力軸に固設されたリバース入力ギヤと、出力軸に固設されたリバース出力ギヤと、入力軸および出力軸に平行なリバースアイドル軸に遊嵌合されたリバースアイドルギヤとで構成され、後退速への変速操作時には、リバースアイドルギヤが摺動して、リバース入力ギヤとリバース出力ギヤとに噛み合わされて後退速用ギヤ列が動力伝達状態とされる。
一方、後退速用ギヤ列においても、動力伝達状態の円滑化を実現するために、前進段用ギヤ列同様に、後退速用ギヤ列を常時噛み合い式のギヤ列とするとともに、後退速用同期装置を配置する場合がある。例えば、入力軸上に設けられたリバース入力ギヤと、出力軸上に設けられたリバース出力ギヤのうちの一方のギヤが、軸に固設された固定ギヤとされ、他方のギヤが、軸に遊嵌合された遊嵌ギヤとされ、該遊嵌ギヤが設けられた軸上に後退速用同期装置を設ける構成とする場合がある。
しかしながら、常時噛み合い式の後退速用ギヤ列を採用した場合、後退速用同期装置を入力軸または出力軸上に配置するためには、後退速用同期装置が配置される軸の長さを延長する必要がある。その結果、手動変速機が軸方向に大型化されることになる。
これに対して、特許文献1および特許文献2に開示されている手動変速機においては、常時噛み合い式の後退速用ギヤ列を採用しつつ、入力軸および出力軸とは別に設けられたリバースアイドル軸上に後退速用同期装置が配置されているので、入力軸および出力軸の軸長の延長が抑制されている。
ここで、特許文献1の構成について図4を用いて具体的に説明する。
特許文献1の変速機500の複数の前進段用ギヤ列G501〜G506は、駆動源502側から1〜6速の順に配置されており、出力軸520における1速用ギヤ列G501よりもさらに駆動源502側には、ファイナルドライブギヤ528が固設されている。また、1、2速用の入力ギヤ511、512は入力軸510に固設され、3〜6速用の出力ギヤ523〜526は出力軸520に固設され、1、2速用の出力ギヤ521、522は出力軸520に遊嵌合され、3〜6速用の入力ギヤ513〜516は入力軸510に遊嵌合され、1−2速用同期装置540は出力軸520に設けられ、3−4速用および5−6速用同期装置550、560は入力軸510に設けられている。
一方、後退速用ギヤ列GR500は、入力軸510上に1速用入力ギヤ511と一体に設けられたリバース入力ギヤ517と、リバースアイドル軸530に遊嵌合されるとともにリバース入力ギヤ517に常時噛合する第1リバースアイドルギヤ531と、同じくリバースアイドル軸530に遊嵌合された第2リバースアイドルギヤ532と、出力軸520上の1−2速用同期装置540のシンクロスリーブ541に形成されるとともに第2リバースアイドルギヤ532と常時噛合するリバース出力ギヤ527とが設けられている。
リバースアイドル軸530上には、第1リバースアイドルギヤ531と第2リバースアイドルギヤ532とを同期するための後退速用同期装置570が配置されている。これによれば、後退速用同期装置570を備えながら、入力軸510または出力軸520の延長が不要となるため、変速機の軸長の延長の抑制が図られている。
特許文献2に記載の変速機は、特許文献1に記載の変速機と同様に、入力軸と出力軸との間に複数の前進段用ギヤ列が配置されるとともに、出力軸上には、第1のファイナルドライブギヤが設けられている。また、この変速機には、入力軸と出力軸に平行に設けられたリバースアイドル軸(特許文献2における第2出力軸)が設けられ、出力軸とリバースアイドル軸との間には、後退速用ギヤ列が配置されている。リバースアイドル軸上には、後退速用同期装置が配置されているとともに、第2のファイナルドライブギヤが設けられている。これによれば、特許文献1の構成と同様、後退速用同期装置を備えながら、入力軸または出力軸の延長が不要となるため、変速機の軸長の抑制が図られている。
特開2005−003078号公報 特開2014−52967号公報
ところで、近年の手動変速機においては、ドライブフィーリング等の向上のために多段化が進んでいる。これにより、入力軸および出力軸上に配置されるギヤや同期装置の数が増加することで、変速機の軸方向寸法が増大しやすい傾向がある。
また、例えば、変速機の入力軸と駆動源の出力軸との間にモータが配置されるタイプの所謂ハイブリッド車両においては、パワートレインの軸方向の全長が長くなる傾向がある。このことは、所謂FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車で多く見られるように、エンジンおよび変速機を横置きとする場合、限られた車幅方向スペースにパワートレインを配置するときに不利となる。
このような近年の技術動向の影響を受けて、手動変速機の軸方向寸法の短縮という課題はますます強く要請されており、上述した特許文献1、2の対策には更なる改善が求められる。
また、特に、特許文献2の変速機においては、前進段が選択された状態での駆動力を出力する出力軸上の第1のファイナルドライブギヤと、後退速が選択された状態での駆動力を出力するリバースアイドル軸上の第2のファイナルドライブギヤとが、互いに干渉することなく、それぞれ差動装置のファイナルドリブンギヤに噛み合う必要があるため、構造が複雑化するとともに、全体として径方向に大型化しやすくなる問題もある。
そこで、本発明は、手動変速機において、構造の簡素化を維持しながら、より一層のコンパクト化を図ることを課題とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
駆動源からの駆動力が入力される入力軸と、
該入力軸と平行に配置された出力軸と、
該入力軸と出力軸との間に設けられた複数の前進段用ギヤ列とを有し、
前記出力軸には、差動装置を駆動するファイナルドライブギヤが備えられた車両用変速機であって、
前記複数の前進段用ギヤ列のそれぞれは、前記入力軸または前記出力軸の一方に固定された固定ギヤと、前記入力軸または前記出力軸の他方に遊嵌合された遊嵌ギヤとを有し、
前記複数の前進段用ギヤ列のそれぞれの遊嵌ギヤは、該遊嵌ギヤと同軸上において該遊嵌ギヤに隣接して設けられた同期装置を介して前記入力軸または前記出力軸に固定可能に設けられ、
前記複数の前進段用ギヤ列のうちの所定ギヤ列は、前記出力軸上において前記ファイナルドライブギヤに隣接する位置に前記固定ギヤを有し、
前記ファイナルドライブギヤは、前記所定ギヤ列に対応する所定の同期装置とオーバラップする軸方向領域に配置されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記所定の同期装置は、前記複数の前進段用ギヤ列のうちの所定の2つのギヤ列に兼用されるものであり、
前記ファイナルドライブギヤおよび前記所定の同期装置は、軸方向において前記所定の2つのギヤ列間に配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または前記請求項2に記載の発明において、
前記所定の同期装置は、前記複数のギヤ列のうちの最高速段用ギヤ列に対応する同期装置であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から前記請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記入力軸および前記出力軸は、車体幅方向に延びており、
前記ファイナルドライブギヤは、駆動輪に接続された差動装置に動力を伝達するように構成されたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から前記請求項4のいずれか1項に記載の発明において、
前記入力軸および前記出力軸と平行に配置されたリバースアイドル軸と、
前記入力軸と、前記出力軸と、前記リバースアイドル軸とに跨がって設けられた後退速用ギヤ列とを備えた車両用変速機であって、
前記複数の前進段用ギヤ列は、1速用ギヤ列および2速用ギヤ列を備え、
前記1速用ギヤ列は、前記入力軸上に固設された1速用入力ギヤと、該1速用入力ギヤに噛み合うように前記出力軸上に遊嵌合された1速用出力ギヤと、を有し、
前記2速用ギヤ列は、前記入力軸上に固設された2速用入力ギヤと、該2速用入力ギヤに噛み合うように前記出力軸上に遊嵌合された2速用出力ギヤと、を有し、
前記出力軸上には、前記1速用出力ギヤと前記2速用出力ギヤとの間に、該1速用出力ギヤまたは2速用出力ギヤのいずれか一方を選択的に前記出力軸に固定する1−2速用同期装置が設けられ、
前記後退速用ギヤ列は、
前記入力軸上に設けられたリバース入力ギヤと、
前記リバースアイドル軸に遊嵌合され、前記リバース入力ギヤに噛み合う第1リバースアイドルギヤと、
前記リバースアイドル軸に遊嵌合され、前記第1リバースアイドルギヤから軸方向に所定の隙間をあけて配置された第2リバースアイドルギヤと、
前記出力軸上に設けられ、前記第2リバースアイドルギヤに噛み合うリバース出力ギヤと、を有し、
前記リバースアイドル軸上の前記所定の隙間には、前記第1リバースアイドルギヤと前記第2リバースアイドルギヤとの接続を形成および解除する断接機構が設けられ、
前記リバース入力ギヤは、前記入力軸上において、前記1速用入力ギヤまたは前記2速用入力ギヤのうちの駆動源側に位置する駆動源側入力ギヤの反駆動源側に隣接して配置され、
前記リバース出力ギヤは、前記出力軸上において、前記1速用出力ギヤまたは前記2速用出力ギヤのうちの反駆動源側に位置する反駆動源側出力ギヤの反駆動源側に隣接して配置されていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から前記請求項5のいずれか1項に記載された車両用変速機と、前記駆動源とを備えたパワートレインであって、
前記駆動源は、前記入力軸と同じ軸線上に配置されたエンジンとモータとを備えていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ファイナルドライブギヤに隣接して配置された所定のギヤ列では、出力軸に固定ギヤが配置され、入力軸に遊嵌ギヤと、これに対応する所定の同期装置が配置されている。本願発明者は、所定の同期装置が配置された軸方向領域において、出力軸上には、いずれのギヤ列のギヤも存在しておらず、空きスペースが生じることに着目し、この出力軸上の空きスペースにファイナルドライブギヤを配置するという全く新たな着想を得た。
本発明よれば、出力軸上に生じるデッドスペースを有効利用してファイナルドライブギヤが配置されていることにより、従来のようにギヤ列および同期装置から軸方向にずらした位置にファイナルドライブギヤを配設する場合と比べ、出力軸の軸方向寸法を短縮することができる。その結果、変速機の構造を複雑化させることなく、該変速機の軸長の短縮を図ることができるので、変速機のレイアウト効率を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、出力軸上において、所定の2つのギヤ列間に生じるスペースを利用してファイナルドライブギヤが配置されることで、出力軸の軸方向寸法を効果的に短縮することができる。
一般に、複数のギヤ列のうち、一対の高速段のギヤ列間同士のギヤ比の差は、一対の低速段のギヤ列間同士のギヤ比の差よりも小さい傾向にあり、同期に必要なトルクも高速段ほど小さい傾向にある。そのため、高速段用のギヤ列間の同期装置の摩擦面は、低速段のギヤ列間の同期装置の摩擦面に比べて小さくすることができるので、高速段用の同期装置は、低速段用の同期装置に比べて同期装置の外径を小さくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、出力軸上のファイナルドライブギヤと対応する入力軸上に、最高速段用ギヤ列に対応する比較的小径の同期装置が配置されるので、これ以外の比較的大径の同期装置を配置する場合に比べて、同期装置とファイナルドライブギヤとが径方向において干渉することが回避しやすくなる。
また、請求項4に記載の発明によれば、入力軸および出力軸が車体幅方向に延びるように配置された所謂横置きタイプの変速機において、上記のような軸方向寸法の短縮が図られている。したがって、エンジンルームにおける車体幅方向に限られたスペースにおいて、車両用変速機の搭載性の向上を図ることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、1速用入力ギヤまたは2速用入力ギヤのうち駆動源側に位置する駆動源側入力ギヤの反駆動源側に隣接してリバース入力ギヤが配置される。そのため、上述した特許文献1の従来技術とは異なり、入力軸上において、駆動源側入力ギヤよりも駆動源側にリバース入力ギヤの配置スペースを確保する必要がない。したがって、特許文献1の従来技術に比べて、駆動源側入力ギヤと駆動源との軸方向間隔を狭めるように、入力軸の駆動源側部分の短縮を図ることができる。
また、図4に示すように、特許文献1の従来構造では、1−2速用同期装置540のシンクロスリーブ541とリバース出力ギヤ527とが一体化されていることにより、当該同期装置540が軸方向に大型化しているのに対して、本発明におけるリバース出力ギヤは、出力軸上の反駆動源側出力ギヤよりも反駆動源側において、1−2速用同期装置から独立して設けられているため、当該同期装置を軸方向にコンパクトに構成できる。したがって、反駆動源側出力ギヤとこれに噛み合う入力ギヤを、軸方向において駆動源側入力ギヤに近づけて配置できる。そのため、入力軸上において、1速用入力ギヤと2速用入力ギヤとの間の軸方向間隔を短縮することができる。
さらに、特許文献1の従来構造では、シンクロスリーブ541とリバース出力ギヤ527とが一体化されていることにより、入力軸510上の1速用入力ギヤ511と2速用入力ギヤ512との間には、リバース出力ギヤ527が軸方向に摺動する範囲において、ギヤや同期装置等が配置されない広いデッドスペースS2が生じてしまっている。
これに対して、本発明におけるリバース出力ギヤは、1−2速用同期装置から独立して設けられており、軸方向に移動することがないため、上述のように、出力軸上の1−2速用同期装置とオーバラップする入力軸上の軸方向領域に、リバース入力ギヤを、リバース出力ギヤに干渉することなく配置することができる。このように、入力軸上のデッドスペースを利用してリバース入力ギヤが配置されているため、特許文献1の従来技術と比べて、リバース入力ギヤが反駆動源側に寄せて配置されているにも拘わらず、入力軸の反駆動源側への延長が抑制される。したがって、入力軸全体の短縮を効果的に図ることができる。
以上のように、請求項5に記載の発明によれば、従来とは異なる全く新たなレイアウトの構築により、入力軸の短縮を効果的に図りつつ、1速用ギヤ列、2速用ギヤ列および、後退速用ギヤ列の各構成要素を、互いに干渉することなく、全体として軸方向にコンパクトに配置することができる。
これにより、請求項1の出力軸の軸方向長さの短縮に加えて、入力軸の軸方向長さを短縮することができるので、より効果的に変速機の軸方向寸法を短縮することができる。よって、車両用変速機を全体として軸方向にコンパクトに構成することができ、これにより、変速機の車両搭載性を効果的に高めることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、駆動源として、車両用変速機の入力軸と同一直線上に配置されたエンジンと、モータとを備える所謂ハイブリッド車両のパワートレインにおいて、軸方向における変速機のコンパクト化が上記のように図られている。そのため、軸方向のレイアウト性がより厳しい条件下において、エンジン、モータ、および変速機の搭載性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用変速機の骨子図である。 車載状態での変速機の各軸の位置関係を軸方向からみた概略図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用変速機の骨子図である。 従来例に係る手動変速機の骨子図である。
以下、本発明に係る車両用変速機の構成を実施形態毎に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る車両用変速機の骨子図である。第1実施形態に係る変速機1は、所謂横置きタイプの手動変速機であり、前進6速、後退1速を達成可能に構成されている。
変速機1は、駆動源2とともにパワートレインを構成している。本実施形態において、駆動源2は、エンジン3とモータ4とで構成されており、これにより、所謂ハイブリッド車両のパワートレインが構成されている。エンジン3の出力軸とモータ4の出力軸は、車体幅方向に延びる同一軸線上に配置されており、互いに直結されている。
変速機1は、駆動源2からの回転駆動力がクラッチ装置5を介して入力される入力軸10と、該入力軸10に平行に配置された出力軸20およびリバースアイドル軸30とを有している。入力軸10は、エンジン3の出力軸およびモータ4の出力軸と同じ軸線上に配置されており、クラッチ装置5を介してモータ4の出力軸に断接可能に連結されている。入力軸10および出力軸20は、図示しない変速機ケースにベアリング部材を介して回転自在に支持されている。リバースアイドル軸30は、変速機ケースに固定されている。
図2に示すように、出力軸20は、入力軸10の後下方に配置され、リバースアイドル軸30は、入力軸10の前下方に配置されている。出力軸20は、車両上下方向において、リバースアイドル軸30と比べて概ね同じ高さまたは上側に配置されている。
図1に示すように、出力軸20は、差動装置6を介して図示しない駆動輪に連結されている。具体的には、出力軸20上にファイナルドライブギヤ28が設けられており、このファイナルドライブギヤ28が差動装置6のファイナルドリブンギヤ6aに噛み合っている。これにより、出力軸20の回転が差動装置6を介して左右の車軸6b、6cに伝達され、さらに、各車軸6b、6cに連結された駆動輪に伝達されるようになっている。
変速機1における入力軸10と出力軸20との間には、駆動源2側から順に5速用ギヤ列G5、6速用ギヤ列G6、1速用ギヤ列G1、後退速用ギヤ列GR、2速用ギヤ列G2、3速用ギヤ列G3、4速用ギヤ列G4が配設されている。
1速用ギヤ列G1および2速用ギヤ列G2は、それぞれ、入力軸10に固設された駆動側の入力ギヤ(固定ギヤ)11、12と、出力軸20に遊嵌合された従動側の出力ギヤ(遊嵌ギヤ)21、22とで構成されている。また、3〜6速用の各ギヤ列G3〜G6は、それぞれ、入力軸10に遊嵌合された駆動側の入力ギヤ(遊嵌ギヤ)13、14、15、16と、出力軸20に固設された従動側の出力ギヤ(固定ギヤ)23、24、25、26とで構成されている。後退速用ギヤ列GRの構成については、後に説明する。
出力軸20上における1速用出力ギヤ(遊嵌ギヤ)21と2速用出力ギヤ(遊嵌ギヤ)22との間には、1速用出力ギヤ(遊嵌ギヤ)21または2速用出力ギヤ(遊嵌ギヤ)22のいずれか一方を選択的に出力軸20に固定する1−2速用同期装置40が配設されている。また、入力軸10上における3速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)13と4速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)14との間には、3速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)13または4速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)14のいずれか一方を選択的に入力軸10に固定する3−4速用同期装置50が配設されている。同じく入力軸10上における5速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)15と6速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)16との間には、5速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)15または6速用入力ギヤ(遊嵌ギヤ)16のいずれか一方を選択的に入力軸10に固定する5−6速用同期装置60が配設されている。
後退速用ギヤ列GRは、入力軸10に固設されたリバース入力ギヤ17と、リバースアイドル軸30に遊嵌合され、リバース入力ギヤ17に常時噛合する第1リバースアイドルギヤ31と、リバースアイドル軸30に遊嵌合された第2リバースアイドルギヤ32と、出力軸20上の1−2速用同期装置40のシンクロスリーブ41に形成され、第2リバースアイドルギヤ32に常時噛合するリバース出力ギヤ27とにより構成されている。
リバース入力ギヤ17は、1速用入力ギヤ11と一体に設けられており、1速用ギヤ列G1と後退速用ギヤ列GRとに兼用されている。1速用入力ギヤ11とリバース入力ギヤ17とは、軸方向にオフセットした位置に配置されている。具体的には、1速用入力ギヤ11の駆動源2側に隣接してリバース入力ギヤ17が配置されている。1速用入力ギヤ11とリバース入力ギヤ17は、同一の径を有する。
ここで、1速用入力ギヤ11とリバース入力ギヤ17を軸方向にオフセットさせる理由について説明する。
1速用入力ギヤ11(リバース入力ギヤ17)には、これよりも大径の第1リバースアイドルギヤ31と1速用出力ギヤ21が噛み合っている。図2に示すように、軸方向から見て、第1リバースアイドルギヤ31と1速用出力ギヤ21はオーバラップして配置される。そのため、仮に、第1リバースアイドルギヤ31と1速用出力ギヤ21が同じ軸方向位置に配置されると、両ギヤ21、31が互いに干渉してしまう。そこで、本実施形態では、第1リバースアイドルギヤ31が1速用出力ギヤ21よりも軸方向駆動源2側にオフセットして配置されることで(図1参照)、両ギヤ21、31間の干渉が回避されており、これに合わせて、1速用入力ギヤ11に対してリバース入力ギヤ17が軸方向駆動源2側にオフセットして配置されている。
図1に示すように、リバースアイドル軸30上で、第1リバースアイドルギヤ31と第2リバースアイドルギヤ32との間には、軸方向に所定の隙間が設けられており、この所定の隙間には、第1リバースアイドルギヤ31と第2リバースアイドルギヤ32とを連結する断接機構として、後退速用同期装置70が配置されている。
第2リバースアイドルギヤ32は、出力軸20上のリバース出力ギヤ27に噛み合っている。本実施形態において、リバース出力ギヤ27は、1−2速用同期装置40のシンクロスリーブ41の外周部に設けられていることから、1速または2速への変速時にシンクロスリーブ41とともに軸方向にスライド移動する。このとき、リバース出力ギヤ27と第2リバースアイドルギヤ32との噛み合い状態は維持される。
このように、リバース出力ギヤ27が1速用ギヤ列G1と2速用ギヤ列G2との間で軸方向移動可能に設けられているのに対して、リバース入力ギヤ17および第1リバースアイドルギヤ31は、上述のように1速用ギヤ列G1よりも軸方向の反リバース出力ギヤ27側(駆動源2側)にオフセットして配置されている。
これにより、1速用ギヤ列G1と2速用ギヤ列G2との間を軸方向に摺動するリバース出力ギヤ27と、リバース入力ギヤ17および第1リバースアイドルギヤ31との干渉が回避されている。
出力軸20上のファイナルドライブギヤ28は、入力軸10上の5−6速用同期装置60とオーバラップする軸方向位置に配設されている。すなわち、ファイナルドライブギヤ28は、5−6速用同期装置60とともに、5速用ギヤ列G5と6速用ギヤ列G6との間に配置されている。より具体的に、ファイナルドライブギヤ28は、出力軸20上において、5速用出力ギヤ25と6速用出力ギヤ26との間に、これらのギヤ25、26に隣接して配置されている。
次に、以上のように構成された変速機1の動作について説明する。
チェンジレバー(図示せず)により前進段へのシフト操作が行われると、上記の同期装置40、50、60のうち、シフト操作された変速段に対応する1つの同期装置のみが作動し、これにより、上記の前進段用ギヤ列G1〜G6のうち、シフト操作された変速段のギヤ列のみが選択的に入力軸10と出力軸20との間で動力伝達状態となる。
例えば、チェンジレバーにより1速または2速へのシフト操作が行われると、これに連動して、1−2速用同期装置40のシンクロスリーブ41が出力軸20上を1速用ギヤ列G1側または2速用ギヤ列G2側へスライドし、スライドされた側の遊嵌ギヤ21、22が出力軸20に固定され、シフト操作された変速段のギヤ列が動力伝達状態となる。また、同様に、チェンジレバーにより3〜6速のいずれかへのシフト操作が行われると、これに連動して、3−4速用同期装置50のシンクロスリーブ51または5−6速用同期装置60のシンクロスリーブ61が入力軸10上をスライドし、スライドされた側の遊嵌ギヤ13、14、15、16が入力軸10に固定され、シフト操作された変速段のギヤ列が動力伝達状態となる。
一方、チェンジレバーがリバース位置にシフト操作されると、これに連動して、後退速用同期装置70のシンクロスリーブ71が軸方向駆動源2側へ摺動して、第1リバースアイドルギヤ31と第2リバースアイドルギヤ32とが一体的に回転するように連結される。これにより、後退速用ギヤ列GRが動力伝達状態になると、入力軸10の回転はリバース入力ギヤ17を介して第1リバースアイドルギヤ31に伝達されるとともに、後退速用同期装置70を介して、第1リバースアイドルギヤ31の回転が第2リバースアイドルギヤ32に伝達される。第2リバースアイドルギヤ32に伝達された回転は、該第2リバースアイドルギヤ32に噛合するリバース出力ギヤ27に伝達されて、さらに、出力軸20上のファイナルドライブギヤ28から差動装置6を介して駆動輪に伝達される。
以下、第1実施形態の効果について説明する。上述の通り、出力軸20上のファイナルドライブギヤ28は、入力軸10上の5−6速用同期装置60に対応する軸方向位置に配設されている。これによれば、従来のようにギヤ列および同期装置から軸方向にずらした位置にファイナルドライブギヤ28を配設する場合と比べ、出力軸20の軸方向寸法を短縮することができる。
具体的に、図4に示すような従来の変速機500においては、5−6速用同期装置560が配置された軸方向領域において、出力軸520上には、ギヤ等が存在しておらず、空きスペースS1が生じていた。
これに対して、本実施形態では、5速用ギヤ列G5、6速用ギヤ列G6、および5−6速用同期装置60を、他のギヤ列G1〜G4よりも駆動源2側に配置するとともに、5−6速用同期装置60に対応する出力軸20上の空きスペースにファイナルドライブギヤ28が配置されている。
その結果、変速機1の構造を複雑化させることなく、出力軸20の軸長の短縮を図ることができる。特に、ファイナルドライブギヤ28が従来よりも反駆動源2側に配置されていることにより、出力軸20の駆動源2側部分を削減できる。これに合わせて、入力軸10の駆動源2側部分も削減することが可能になり、変速機1のレイアウト効率を向上させることができる。その結果、例えば、最も駆動源2側のギヤ列G5を従来よりも駆動源2に近づけて配置することなどを実現しやすくなる。
また、出力軸20上のファイナルドライブギヤ28は、最高速段用ギヤ列である6速に対応する5−6速用同期装置60と軸方向にオーバラップして配置されている。同期に必要なトルクは高速段ほど小さくなる傾向にあることなどから、5−6速用同期装置60は、他の同期装置40、50と比べて、摩擦面が小さくて済み、小径とされている。そのため、5−6速用同期装置60とファイナルドライブギヤ28とが径方向において干渉することが回避しやすくなっている。
また、本実施形態におけるパワートレインは、入力軸10および出力軸20が車体幅方向に延びるように配置された所謂横置きタイプであるため、車体幅方向に厳しい搭載条件下において、変速機1の軸方向全長の短縮がより強く要求される。しかも、本実施形態のパワートレインは、駆動源2としてエンジン3とモータ4とを備える所謂ハイブリッド車両のパワートレインであるため、より厳しいレイアウト条件が強いられる。この点に関して、上記のように変速機1のギヤ列の構成およびファイナルドライブギヤ28の配置が工夫されていることで、エンジンルームにおける車体幅方向に限られたスペースにおいて、エンジン3、モータ4、および変速機1の搭載性の向上が図られている。
[第2実施形態]
次に、図3を参照しながら、第2実施形態に係る車両用変速機について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成について図3において同一の符号を用いるとともに、説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態の変速機200は、第1実施形態同様に、互いに平行に配置された入力軸10と、出力軸20と、リバースアイドル軸30とを備え、入力軸10と出力軸20との間には、複数の前進段用ギヤ列G201〜G206および後退速用ギヤ列GR200が設けられている。
具体的には、入力軸10と、出力軸20との間の複数のギヤ列G201〜G206、GR200は、駆動源2側から順に、5速用ギヤ列G205、6速用ギヤ列G206、1速用ギヤ列G201、2速用ギヤ列G202、後退速用ギヤ列GR200、3速用ギヤ列G203、4速用ギヤ列のG204が軸方向に並べて配置されている。第1実施形態同様に、各ギヤ列の入力ギヤ211〜216と出力ギヤ221〜226とは、軸方向の対応位置に配置されている。
出力軸20上の1速用ギヤ列G201と2速用ギヤ列G202との間には、1−2速用同期装置240が配置され、入力軸10上の3速用ギヤ列G203と4速用ギヤ列G204との間と、5速用ギヤ列G205と6速用ギヤ列G206との間とには、それぞれ、3−4速用同期装置50と、5−6速用同期装置60が配置されている。
リバースアイドル軸30には、第1リバースアイドルギヤ31と第2リバースアイドルギヤ32が遊嵌合されているとともに、両リバースアイドルギヤ31、32の間には後退速用同期装置70が配置されている。
第2実施形態では、1−2速用同期装置40のシンクロスリーブ41に形成されている第1実施形態のリバース出力ギヤ27(図1参照)とは異なり、リバース出力ギヤ227が、1−2速用同期装置240から独立して設けられている。これにともなって、第2実施形態における変速機200は、1速用ギヤ列G201および2速用ギヤ列G202の配置と、リバースギヤ列GR200および1−2速用同期装置240の配置および構成とが第1実施形態と異なる。
リバース出力ギヤ227は、1−2速用同期装置240から独立するとともに、出力軸20上で、2速用出力ギヤ222の反駆動源2側に隣接して配置されている。これに合わせて、リバース出力ギヤ227に噛み合う第2リバースアイドルギヤ32は、2速用入力ギヤ212よりも反駆動源2側に配置されている。
すなわち、第2リバースアイドルギヤ32が反駆動源2側に配置されることによって、リバースアイドル軸30上のギヤ31、32および後退速用同期装置70の全体が、図1に示す第1実施形態に比べて、軸方向反駆動源2側にオフセットされて配置されている。これにより、第1リバースアイドルギヤ31は、1速用出力ギヤ221に対して軸方向反駆動源2側に配置されている。具体的には、第1リバースアイドルギヤ31に噛み合うリバース入力ギヤ217は、1速用出力ギヤ221に噛み合う1速用入力ギヤ211よりも反駆動源2側に配置されている。
第2実施形態においても、出力軸20上のファイナルドライブギヤ28は、入力軸10上の5−6速用同期装置60に対応する軸方向位置に配設されている。これによれば、第1実施形態と同様、従来のようにギヤ列および同期装置から軸方向にずらした位置にファイナルドライブギヤ28を配設する場合と比べ、出力軸20の軸方向寸法を短縮することができる。
また、第2実施形態によれば、リバース入力ギヤ217は、1速用入力ギヤ211の反駆動源2側に隣接して配置されているので、リバース入力ギヤ217の配置において、従来の1速用入力ギヤ511と2速用入力ギヤ512との間のスペースS2(図4参照)を有効利用できる。そのため、図4に示されているように1速用入力ギヤ511よりも駆動源502側にリバース入力ギヤ517が配置される従来構造に比べて、入力軸10における1速用入力ギヤ211よりも駆動源2側部分の短縮を図って、1速用ギヤ列G201と駆動源2との間の軸方向寸法の縮小を図ることが可能になる。
また、図4に示すような従来の変速機500においては、1−2速用同期装置540のシンクロスリーブ541とリバース出力ギヤ527とが一体化されていることにより、当該同期装置540が軸方向に大型化しているのに対して、本実施形態におけるリバース出力ギヤ227は、1−2速用同期装置240から独立して設けられているため、1−2速用同期装置240を軸方向にコンパクトに構成できる。したがって、2速用ギヤ列G202を、軸方向において1速用ギヤ列G201に近づけて配置できる。そのため、入力軸10上において、1速用入力ギヤ211と2速用入力ギヤ212との間の軸方向間隔を短縮することができる。
さらに、図4に示す従来構造では、出力軸520上に1−2速用同期装置540のシンクロスリーブ541とリバース出力ギヤ527とが一体化されていることにより、入力軸510上の1速用入力ギヤ511と2速用入力ギヤ512との間には、1−2速用同期装置540のシンクロスリーブ541とともにリバース出力ギヤ527が軸方向に摺動する範囲において、リバース出力ギヤ527と干渉し得るギヤや同期装置等を配置できないことから、広いデッドスペースS2が生じてしまっている。
これに対して、本実施形態におけるリバース出力ギヤ227は、1−2速用同期装置240から独立して設けられているため、軸方向に摺動することがない。そのため、上述のように、1速用入力ギヤ211と2速用入力ギヤ212との間の出力軸20上の1−2速用同期装置240とオーバラップする軸方向の領域に、リバース入力ギヤ217をリバース出力ギヤ227に干渉することなく配置することができる。したがって、該リバース入力ギヤ217の配置において、特許文献1の1速用入力ギヤ511と2速用入力ギヤ512との間のデッドスペースS2(図4参照)を有効利用できる。
そのため、図4に示す従来技術と比べて、リバース入力ギヤ17が反駆動源2側に寄せて配置されているのも拘わらず、入力軸10の反駆動源2側への延長が抑制される。したがって、入力軸10全体の短縮を効果的に図ることができる。
しかも、本実施形態では、1速用ギヤ列G201の反駆動源2側に第1リバースアイドルギヤ31およびリバース入力ギヤ217が配置されている。そのため、第1実施形態において出力軸20上に1速用ギヤ列G1と6速用ギヤ列G6との間のスペースS3(図1参照)が生じるのに対して、第2実施形態では、6速用ギヤ列G206に1速用ギヤ列G201をより近づけて配置することができる。これにより、出力軸20上の構成要素を軸方向により詰めて配置することができ、出力軸20も効果的に短縮できる。したがって、より効果的に変速機200の軸方向寸法を短縮することができる。
以上のように、第2実施形態によれば、従来とは異なる全く新たなレイアウトの構築により、入力軸10および出力軸20の短縮を効果的に図りつつ、全ての構成要素を、互いに干渉することなく、全体として軸方向にコンパクトに配置することができる。よって、車両用変速機1を全体として軸方向にコンパクトに構成することができ、これにより、変速機1の車両搭載性を効果的に高めることができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態においては、リバース入力ギヤと1速用入力ギヤは、一体的に形成されていたが、リバース入力ギヤと1速用入力ギヤは、隣接して配置されていればよく、別体で形成されてもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、リバースアイドル軸30上の第1リバースアイドルギヤ31と第2リバースアイドルギヤ32との間には、断接機構として後退速用同期装置70が配置されているが、後退速用同期装置70に代えて、噛み合いクラッチ等の断接機構を用いてもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、駆動源にモータおよびエンジンを備えた所謂ハイブリッド車両で構成さているが、駆動源は、モータまたはエンジンの一方のみを備えていてもよい。
また、例えば、上述の実施形態のパワートレインを備えた車両は、駆動源2と変速機1との間にクラッチ装置5を備える所謂シリーズハイブリッド車両で構成されているが、該クラッチ装置5に加え、モータとエンジンとの間に第2のクラッチ装置を備えた所謂パラレルハイブリッド車両であってもよい。
以上のように、本発明によれば、車両用変速機において、構造の簡素化を維持しながら、より一層のコンパクト化を図ることができるので、この種の変速機の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1、200 変速機(車両用変速機)
1、2 パワートレイン
2 駆動源
3 エンジン
4 モータ
6 差動装置
10 入力軸
11 1速用入力ギヤ
11 駆動源側入力ギヤ
11、12、23〜26 1〜6速用固定ギヤ(固定ギヤ)
12 2速用入力ギヤ
17、217 リバース入力ギヤ
20 出力軸
21、22、13〜16 1〜6速用遊嵌ギヤ(遊嵌ギヤ)
21 1速用出力ギヤ
22 2速用出力ギヤ
22 反駆動源側出力ギヤ
27、227 リバース出力ギヤ
28 ファイナルドライブギヤ
30 リバースアイドル軸
31 第1リバースアイドルギヤ
32 第2リバースアイドルギヤ
40、50、60 同期装置
40 1−2速用同期装置
60 5−6速用同期装置(所定の同期装置)
70 後退速用同期装置(断接機構)
G1〜G6、G201〜G206 前進段用ギヤ列
G1、G201 1速用ギヤ列
G2、G202 2速用ギヤ列
G5、G6、G205、G206 所定の2つのギヤ列
G6、G206 6速用ギヤ列(所定ギヤ列)
G6、G206 最高速段用ギヤ列
GR、GR200 後退速用ギヤ列

Claims (6)

  1. 駆動源からの駆動力が入力される入力軸と、
    該入力軸と平行に配置された出力軸と、
    該入力軸と出力軸との間に設けられた複数の前進段用ギヤ列とを有し、
    前記出力軸には、差動装置を駆動するファイナルドライブギヤが備えられた車両用変速機であって、
    前記複数の前進段用ギヤ列のそれぞれは、前記入力軸または前記出力軸の一方に固定された固定ギヤと、前記入力軸または前記出力軸の他方に遊嵌合された遊嵌ギヤとを有し、
    前記複数の前進段用ギヤ列のそれぞれの遊嵌ギヤは、該遊嵌ギヤと同軸上において該遊嵌ギヤに隣接して設けられた同期装置を介して前記入力軸または前記出力軸に固定可能に設けられ、
    前記複数の前進段用ギヤ列のうちの所定ギヤ列は、前記出力軸上において前記ファイナルドライブギヤに隣接する位置に前記固定ギヤを有し、
    前記ファイナルドライブギヤは、前記所定ギヤ列に対応する所定の同期装置とオーバラップする軸方向領域に配置されていることを特徴とする車両用変速機。
  2. 前記所定の同期装置は、前記複数の前進段用ギヤ列のうちの所定の2つのギヤ列に兼用されるものであり、
    前記ファイナルドライブギヤおよび前記所定の同期装置は、軸方向において前記所定の2つのギヤ列間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機。
  3. 前記所定の同期装置は、前記複数のギヤ列のうちの最高速段用ギヤ列に対応する同期装置であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用変速機。
  4. 前記入力軸および前記出力軸は、車体幅方向に延びており、
    前記ファイナルドライブギヤは、駆動輪に接続された差動装置に動力を伝達するように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用変速機。
  5. 前記入力軸および前記出力軸と平行に配置されたリバースアイドル軸と、
    前記入力軸と、前記出力軸と、前記リバースアイドル軸とに跨がって設けられた後退速用ギヤ列とを備えた車両用変速機であって、
    前記複数の前進段用ギヤ列は、1速用ギヤ列および2速用ギヤ列を備え、
    前記1速用ギヤ列は、前記入力軸上に固設された1速用入力ギヤと、該1速用入力ギヤに噛み合うように前記出力軸上に遊嵌合された1速用出力ギヤと、を有し、
    前記2速用ギヤ列は、前記入力軸上に固設された2速用入力ギヤと、該2速用入力ギヤに噛み合うように前記出力軸上に遊嵌合された2速用出力ギヤと、を有し、
    前記出力軸上には、前記1速用出力ギヤと前記2速用出力ギヤとの間に、該1速用出力ギヤまたは2速用出力ギヤのいずれか一方を選択的に前記出力軸に固定する1−2速用同期装置が設けられ、
    前記後退速用ギヤ列は、
    前記入力軸上に設けられたリバース入力ギヤと、
    前記リバースアイドル軸に遊嵌合され、前記リバース入力ギヤに噛み合う第1リバースアイドルギヤと、
    前記リバースアイドル軸に遊嵌合され、前記第1リバースアイドルギヤから軸方向に所定の隙間をあけて配置された第2リバースアイドルギヤと、
    前記出力軸上に設けられ、前記第2リバースアイドルギヤに噛み合うリバース出力ギヤと、を有し、
    前記リバースアイドル軸上の前記所定の隙間には、前記第1リバースアイドルギヤと前記第2リバースアイドルギヤとの接続を形成および解除する断接機構が設けられ、
    前記リバース入力ギヤは、前記入力軸上において、前記1速用入力ギヤまたは前記2速用入力ギヤのうちの駆動源側に位置する駆動源側入力ギヤの反駆動源側に隣接して配置され、
    前記リバース出力ギヤは、前記出力軸上において、前記1速用出力ギヤまたは前記2速用出力ギヤのうちの反駆動源側に位置する反駆動源側出力ギヤの反駆動源側に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用変速機。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された車両用変速機と、前記駆動源とを備えたパワートレインであって、
    前記駆動源は、前記入力軸と同じ軸線上に配置されたエンジンとモータとを備えていることを特徴とするパワートレイン。
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