JP2632706B2 - 車両用動力伝達装置 - Google Patents
車両用動力伝達装置Info
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- transmission
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Description
【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、車両駆動用等として用いられる動力伝達装
置に関し、特に、この装置を構成するエンジンと変速機
とを車体に取り付ける部分の構成に特徴のある動力伝達
装置に関する。
置に関し、特に、この装置を構成するエンジンと変速機
とを車体に取り付ける部分の構成に特徴のある動力伝達
装置に関する。
(従来の技術) 車両用の動力伝達装置は、エンジンと、このエンジン
出力軸に接続されたカップリング手段(クラッチ、流体
カップリング、トルクコンバータ等)と、このカップリ
ング手段を介して伝達されるエンジン出力を変速する変
速機とを有し、この変速機出力がデフ機構等を介して車
輪に伝達され、車両の駆動がなされるようになっている
のが一般的な構成である。
出力軸に接続されたカップリング手段(クラッチ、流体
カップリング、トルクコンバータ等)と、このカップリ
ング手段を介して伝達されるエンジン出力を変速する変
速機とを有し、この変速機出力がデフ機構等を介して車
輪に伝達され、車両の駆動がなされるようになっている
のが一般的な構成である。
従来においては、エンジン、カップリング手段および
変速機は軸方向に一列に並んで一体に構成されるのが普
通であり、このような構成の動力伝達装置が車両の前部
エンジンルーム内に配設されていた。ところが、このよ
うな配置では、エンジン前端から変速機後端までの寸法
が長くなり、エンジンを縦置にした場合には変速機後部
が車室内に突出して車室スペースが圧迫され、エンジン
を横置にした場合にはエンジンルームの車幅方向の寸法
が大きくなるという不都合がある。
変速機は軸方向に一列に並んで一体に構成されるのが普
通であり、このような構成の動力伝達装置が車両の前部
エンジンルーム内に配設されていた。ところが、このよ
うな配置では、エンジン前端から変速機後端までの寸法
が長くなり、エンジンを縦置にした場合には変速機後部
が車室内に突出して車室スペースが圧迫され、エンジン
を横置にした場合にはエンジンルームの車幅方向の寸法
が大きくなるという不都合がある。
このようなことから、例えば、特開昭55−60756号公
報、特開昭58−42850号公報等に開示されているよう
に、エンジンの側方に変速機を並設し、エンジン出力軸
と変速機入力軸とをチェーン機構により一体に連結して
なる動力伝達装置を用いることもある。
報、特開昭58−42850号公報等に開示されているよう
に、エンジンの側方に変速機を並設し、エンジン出力軸
と変速機入力軸とをチェーン機構により一体に連結して
なる動力伝達装置を用いることもある。
上記いずれの構成の動力伝達装置においても、エンジ
ン、カップリング手段、変速機、チェーン機構等を一体
に結合した状態で、これを車体に搭載されるのが普通で
ある。
ン、カップリング手段、変速機、チェーン機構等を一体
に結合した状態で、これを車体に搭載されるのが普通で
ある。
(発明が解決しようとする課題) この場合に、エンジンの回動振動、変速機のギヤ噛合
振動等の車体への伝達防止を図ることなどを目的とし
て、上記動力伝達装置は弾性マウント(例えば、ラバー
マウント)を介して車体に搭載されている。ここで、エ
ンジン回転振動、特に、アイドリング時の回転振動は、
車体に伝達されると乗員にとって不快な車室内こもり音
等を発生させるという問題があり、この問題の防止には
上記弾性マウントの弾性特性を軟らかくして(バネ定数
を小さくして)、エンジン回転振動の吸収を良くするの
が好ましい。
振動等の車体への伝達防止を図ることなどを目的とし
て、上記動力伝達装置は弾性マウント(例えば、ラバー
マウント)を介して車体に搭載されている。ここで、エ
ンジン回転振動、特に、アイドリング時の回転振動は、
車体に伝達されると乗員にとって不快な車室内こもり音
等を発生させるという問題があり、この問題の防止には
上記弾性マウントの弾性特性を軟らかくして(バネ定数
を小さくして)、エンジン回転振動の吸収を良くするの
が好ましい。
ところが、この動力伝達装置には、スキッド反力等の
駆動力の反力が作用するため、上記弾性マウントはこの
駆動反力を受け止め、駆動反力により動力伝達装置が振
動することを阻止し得るものでなければならない。この
駆動反力は、上記エンジン回転振動により加わる力に比
較してかなり大きな力であり、このため、上記弾性マウ
ントは、この力を受け止め得る程度の硬い弾性特性(バ
ネ定数の大きな特性)を必要とする。
駆動力の反力が作用するため、上記弾性マウントはこの
駆動反力を受け止め、駆動反力により動力伝達装置が振
動することを阻止し得るものでなければならない。この
駆動反力は、上記エンジン回転振動により加わる力に比
較してかなり大きな力であり、このため、上記弾性マウ
ントは、この力を受け止め得る程度の硬い弾性特性(バ
ネ定数の大きな特性)を必要とする。
このことから分かるように、車両用動力伝達装置の車
体への搭載に用いられる弾性マウントは、上記のような
どちらかと言えば相反する要求を満足させることが必要
であり、従来においては、両要求の中間特性を有する弾
性マウントを用いたり、いずれか一方の要求を犠牲にし
た特性の弾性マウントを用いたりせざるをえないという
問題があった。
体への搭載に用いられる弾性マウントは、上記のような
どちらかと言えば相反する要求を満足させることが必要
であり、従来においては、両要求の中間特性を有する弾
性マウントを用いたり、いずれか一方の要求を犠牲にし
た特性の弾性マウントを用いたりせざるをえないという
問題があった。
本発明は、このような問題に鑑み、エンジン回転信
号、特にアイドル回転振動の伝達防止要求および駆動反
力受け止め要求をともに満足させることができるような
構成の動力伝達装置を提供することを目的とする。
号、特にアイドル回転振動の伝達防止要求および駆動反
力受け止め要求をともに満足させることができるような
構成の動力伝達装置を提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的達成のための手段として、本発明において
は、動力伝達装置を、クランク軸が車幅方向に延びるよ
うにして車体に配設したエンジンと、このエンジンの側
方にエンジン出力軸と平行な入力軸を有して配設した変
速機と、エンジン出力軸から変速機入力軸への動力伝達
を行う弾性ベルト手段とから構成し、変速機を弾性変速
機マウント部材により車体に取り付けるとともに、エン
ジンを、弾性変速機マウント部材より軟らかい弾性特性
を有した弾性エンジンマウント部材により車体に取り付
けている。
は、動力伝達装置を、クランク軸が車幅方向に延びるよ
うにして車体に配設したエンジンと、このエンジンの側
方にエンジン出力軸と平行な入力軸を有して配設した変
速機と、エンジン出力軸から変速機入力軸への動力伝達
を行う弾性ベルト手段とから構成し、変速機を弾性変速
機マウント部材により車体に取り付けるとともに、エン
ジンを、弾性変速機マウント部材より軟らかい弾性特性
を有した弾性エンジンマウント部材により車体に取り付
けている。
(作用) 上記構成の動力伝達装置を用いた場合には、エンジン
と変速機とが弾性ベルト手段により連結されているの
で、エンジンおよび変速機を別々に弾性マウント部材を
介して車体に取り付けた場合に、走行中の車体振動等に
より生じる両者の相対位置変動の影響を弾性ベルトによ
り吸収除去させることができる。これにより、エンジン
および変速機を異なる性質を有する弾性マウントにより
取り付けることが可能となり、エンジンの取り付け用の
弾性エンジンマウント部材の弾性特性は、エンジンの回
転振動(特に、アイドル回転振動)が車体に伝達するの
を防止するのに適した比較的軟らかいものが設定され、
一方、変速機の取り付け用の弾性変速機マウント部材の
弾性特性は、駆動反力を受け止め変速機の振動を阻止し
得る程度の上記エンジンマウント部材より硬いものが設
定される。
と変速機とが弾性ベルト手段により連結されているの
で、エンジンおよび変速機を別々に弾性マウント部材を
介して車体に取り付けた場合に、走行中の車体振動等に
より生じる両者の相対位置変動の影響を弾性ベルトによ
り吸収除去させることができる。これにより、エンジン
および変速機を異なる性質を有する弾性マウントにより
取り付けることが可能となり、エンジンの取り付け用の
弾性エンジンマウント部材の弾性特性は、エンジンの回
転振動(特に、アイドル回転振動)が車体に伝達するの
を防止するのに適した比較的軟らかいものが設定され、
一方、変速機の取り付け用の弾性変速機マウント部材の
弾性特性は、駆動反力を受け止め変速機の振動を阻止し
得る程度の上記エンジンマウント部材より硬いものが設
定される。
このような設定により、動力伝達装置がしっかりと車
体に取り付けられるとともに、動力伝達装置から車体へ
の振動および騒音の伝達が効果的に抑制される。
体に取り付けられるとともに、動力伝達装置から車体へ
の振動および騒音の伝達が効果的に抑制される。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の好ましい実施例について
説明する。
説明する。
第1図は本発明に係る動力伝達装置を有した車両の前
部を側方から透視して示す概略図であり、車両前部のエ
ンジンルーム内にエンジン1、ベルト手段40、変速機50
等から構成された動力伝達装置10が配設されている。
部を側方から透視して示す概略図であり、車両前部のエ
ンジンルーム内にエンジン1、ベルト手段40、変速機50
等から構成された動力伝達装置10が配設されている。
エンジン1は、クランク軸が車幅方向に延びるととも
にシリンダ軸が上方に延びて配設されている。エンジン
1の出力軸側端部には動力伝達装置10が接続されてお
り、この動力伝達装置10は、エンジン1の車体後側方に
エンジン1とは別体に配設された自動変速機50と、エン
ジン1から自動変速機50への動力伝達を行わせるベルト
手段40とを有している。エンジン1の出力側端部には、
エンジン出力軸1aに接続されてトルクコンバータ20が一
体に接合配設されている。ベルト手段40は、トルクコン
バータ20の出力軸21に接続されたドライブプーリ41、変
速機50の入力軸51に接続されたドリブンプーリ41および
これら両プーリ41,42間に掛け渡されたゴムベルト43か
ら構成され、エンジン出力を変速機50に所定の変速比で
伝達するプライマリリダクション手段として作用する。
にシリンダ軸が上方に延びて配設されている。エンジン
1の出力軸側端部には動力伝達装置10が接続されてお
り、この動力伝達装置10は、エンジン1の車体後側方に
エンジン1とは別体に配設された自動変速機50と、エン
ジン1から自動変速機50への動力伝達を行わせるベルト
手段40とを有している。エンジン1の出力側端部には、
エンジン出力軸1aに接続されてトルクコンバータ20が一
体に接合配設されている。ベルト手段40は、トルクコン
バータ20の出力軸21に接続されたドライブプーリ41、変
速機50の入力軸51に接続されたドリブンプーリ41および
これら両プーリ41,42間に掛け渡されたゴムベルト43か
ら構成され、エンジン出力を変速機50に所定の変速比で
伝達するプライマリリダクション手段として作用する。
この動力伝達装置10において、エンジン出力軸1aとド
ライブプーリ41とは同軸である。このドライブプーリ41
とゴムベルト43を介して連結されるドリブンプーリ42
は、車体側方から見てエンジン出力軸1aの斜め上後方に
位置し、且つ変速機入力軸51と同軸である。変速機50は
カウンタシャフト式の変速機であり、変速機出力軸52は
変速機入力軸51と平行でこれの斜め後下方に位置する。
変速機出力軸52はファイナルギヤを介してデフ機構70と
繋がっており、デフ機構70から左右に分かれた左右アク
スルシャフトが左右の前輪と繋がっている。このデフ機
構70の回転中心は、上記変速機出力軸52の斜め前下方に
位置する。
ライブプーリ41とは同軸である。このドライブプーリ41
とゴムベルト43を介して連結されるドリブンプーリ42
は、車体側方から見てエンジン出力軸1aの斜め上後方に
位置し、且つ変速機入力軸51と同軸である。変速機50は
カウンタシャフト式の変速機であり、変速機出力軸52は
変速機入力軸51と平行でこれの斜め後下方に位置する。
変速機出力軸52はファイナルギヤを介してデフ機構70と
繋がっており、デフ機構70から左右に分かれた左右アク
スルシャフトが左右の前輪と繋がっている。このデフ機
構70の回転中心は、上記変速機出力軸52の斜め前下方に
位置する。
ここで、エンジン1と変速機50(デフ機構70を含む)
とはベルト手段40により連結されているが、両者は別体
に構成されており、それぞれ別々に車体に取り付けられ
る。エンジン1は、車体の一部を構成するエンジンフレ
ーム5に、ゴム製のエンジンマウント部材2,2を介して
取り付けられており、変速機50は、車体パネル6に、ゴ
ム製の変速機マウント部材3,3を介して取り付けられて
いる。
とはベルト手段40により連結されているが、両者は別体
に構成されており、それぞれ別々に車体に取り付けられ
る。エンジン1は、車体の一部を構成するエンジンフレ
ーム5に、ゴム製のエンジンマウント部材2,2を介して
取り付けられており、変速機50は、車体パネル6に、ゴ
ム製の変速機マウント部材3,3を介して取り付けられて
いる。
エンジンマウント部材2,2は、エンジン1の回転振
動、特にアイドル回転振動が車体に伝達されて共振する
のを防止するために適した弾性特性(バネ定数)を有す
る。これに対して、変速機マウント部材3,3は、スキッ
ド反力等の駆動反力を受け止め、変速機50の振動を防止
するために適した弾性特性を有する。この場合、スキッ
ド反力は、エンジンの回転振動による力に比較してかな
り大きく、このため、変速機マウント部材3,3の弾性特
性はエンジンマウント部材2,2の弾性特性に比べ硬くな
っている。すなわち、変速機マウント部材3,3のバネ定
数は、エンジンマウント部材2,2のそれより大きい。
動、特にアイドル回転振動が車体に伝達されて共振する
のを防止するために適した弾性特性(バネ定数)を有す
る。これに対して、変速機マウント部材3,3は、スキッ
ド反力等の駆動反力を受け止め、変速機50の振動を防止
するために適した弾性特性を有する。この場合、スキッ
ド反力は、エンジンの回転振動による力に比較してかな
り大きく、このため、変速機マウント部材3,3の弾性特
性はエンジンマウント部材2,2の弾性特性に比べ硬くな
っている。すなわち、変速機マウント部材3,3のバネ定
数は、エンジンマウント部材2,2のそれより大きい。
次に、上記動力伝達装置10について第2図を用いて詳
細に説明する。この動力伝達装置10は、エンジン1に出
力側端部にエンジン1と一体に結合配置されたトルクコ
ンバータ20と、エンジン1の後側方に並設されたカウン
タ軸タイプの変速機50と、トルクコンバータ20の出力軸
21から変速機50の入力軸51への動力伝達を行わせる歯付
きゴムベルト式のベルト手段40と、変速機50の内部に配
設されたデフ機構70とから構成される。
細に説明する。この動力伝達装置10は、エンジン1に出
力側端部にエンジン1と一体に結合配置されたトルクコ
ンバータ20と、エンジン1の後側方に並設されたカウン
タ軸タイプの変速機50と、トルクコンバータ20の出力軸
21から変速機50の入力軸51への動力伝達を行わせる歯付
きゴムベルト式のベルト手段40と、変速機50の内部に配
設されたデフ機構70とから構成される。
トルクコンバータ20は、エンジンケースに一体に接合
されたケース25内にエンジン出力軸1aに接続されて配設
されており、その出力軸21はケース25から外方に突出し
ている。
されたケース25内にエンジン出力軸1aに接続されて配設
されており、その出力軸21はケース25から外方に突出し
ている。
ベルト手段40は、トルクコンバータ20の出力軸21に等
速自在継手44を介して取り付けられたドライブプーリ41
と、変速機50の入力軸51に等速自在継手45を介して取り
付けられたドリブンプーリ42と、両プーリ41,42間に掛
け渡された歯付きゴムベルト43とを有し、これらがベル
トケース48a,48b内に配設されて構成されている。
速自在継手44を介して取り付けられたドライブプーリ41
と、変速機50の入力軸51に等速自在継手45を介して取り
付けられたドリブンプーリ42と、両プーリ41,42間に掛
け渡された歯付きゴムベルト43とを有し、これらがベル
トケース48a,48b内に配設されて構成されている。
ドライブプーリ41およびドリブンプーリ45はそれぞれ
一体のボールベアリング41a,41aおよび42a,42aを介して
ベルトケース48a,48bにより回転自在に支持されてい
る。また、ベルトケース48a,48bは、エンジン1および
変速機50とは別体であり、エンジン1および変速機50が
それぞれ振動した場合に、この振動は上記等速自在継手
44,45により調整され、さらに、上記振動により細かな
回転変動が生じたとしてもこれはゴムベルト43の弾性に
より吸収される。
一体のボールベアリング41a,41aおよび42a,42aを介して
ベルトケース48a,48bにより回転自在に支持されてい
る。また、ベルトケース48a,48bは、エンジン1および
変速機50とは別体であり、エンジン1および変速機50が
それぞれ振動した場合に、この振動は上記等速自在継手
44,45により調整され、さらに、上記振動により細かな
回転変動が生じたとしてもこれはゴムベルト43の弾性に
より吸収される。
変速機50は、第1〜第4ケース55a,55b,55c,55dによ
り囲まれた空間内にカウンタ軸タイプの変速機構を配設
してなる。さらに、この空間内にはデフ機構70も配設さ
れている。
り囲まれた空間内にカウンタ軸タイプの変速機構を配設
してなる。さらに、この空間内にはデフ機構70も配設さ
れている。
この変速機50の変速機構は、上記変速機入力軸51と、
これに平行に配設された変速機出力軸52とを有してお
り、これら両軸51,52の間には、それぞれ互いに噛合す
る1速用ギヤ列61a,61b、2速用ギヤ列62a,62b、3速用
ギヤ列63a,63b、4速用ギヤ列64a,64bおよびリバース用
ギヤ列65a,65b(但し、リバース用ギヤ列は間にアイド
ラギヤを介して噛合する)の5組のギヤ列が配設されて
いる。これらの各ギヤ列は、各ギヤ列に対応して配設さ
れた5組の油圧クラッチ機構機構53〜57の作動により、
これらのギヤ列のいずれかによる動力伝達が選択され
て、所定の変速段が設定される。
これに平行に配設された変速機出力軸52とを有してお
り、これら両軸51,52の間には、それぞれ互いに噛合す
る1速用ギヤ列61a,61b、2速用ギヤ列62a,62b、3速用
ギヤ列63a,63b、4速用ギヤ列64a,64bおよびリバース用
ギヤ列65a,65b(但し、リバース用ギヤ列は間にアイド
ラギヤを介して噛合する)の5組のギヤ列が配設されて
いる。これらの各ギヤ列は、各ギヤ列に対応して配設さ
れた5組の油圧クラッチ機構機構53〜57の作動により、
これらのギヤ列のいずれかによる動力伝達が選択され
て、所定の変速段が設定される。
変速機出力軸52にはファイナルドライブギヤ67が取り
付けられており、このファイナルドライブギヤ67はデフ
機構70の外周部に形成されたファイナルドリブンギヤ71
と噛合している。このため、上記のようにして選択され
たいずれかのギヤ列により変速されたエンジン出力は、
上記ファイナルギヤ列67,71を介してデフ機構70に伝達
され、このデフ機構70により左右のアクスルシャフト8
1,82に振り分けられ、これらのアクスルシャフト81,82
により左右の車輪83,84に伝達される。
付けられており、このファイナルドライブギヤ67はデフ
機構70の外周部に形成されたファイナルドリブンギヤ71
と噛合している。このため、上記のようにして選択され
たいずれかのギヤ列により変速されたエンジン出力は、
上記ファイナルギヤ列67,71を介してデフ機構70に伝達
され、このデフ機構70により左右のアクスルシャフト8
1,82に振り分けられ、これらのアクスルシャフト81,82
により左右の車輪83,84に伝達される。
以上においては、エンジン1の出力軸1aにトルクコン
バータ20を接続し、トルクコンバータ20から変速機50へ
の動力伝達をベルト手段40により行わせる構成の動力伝
達装置10を示したが、本発明の装置はこのような構成に
限るものではなく、例えば、第3図に示す構成のもので
も良い。
バータ20を接続し、トルクコンバータ20から変速機50へ
の動力伝達をベルト手段40により行わせる構成の動力伝
達装置10を示したが、本発明の装置はこのような構成に
限るものではなく、例えば、第3図に示す構成のもので
も良い。
この場合には、変速機150の入力軸51にトルクコンバ
ータ20を接続させ、変速機150とトルクコンバータ20と
を一体に構成している。このため、この装置の場合に
は、エンジン1の出力軸1aとトルクコンバータ20の入力
軸23とがベルト手段40により連結されている。
ータ20を接続させ、変速機150とトルクコンバータ20と
を一体に構成している。このため、この装置の場合に
は、エンジン1の出力軸1aとトルクコンバータ20の入力
軸23とがベルト手段40により連結されている。
なお、この変速機150は、第1〜第4ケース155a〜155
dにより囲まれた空間内に、カウンタ軸タイプの変速機
構を配設して構成される。
dにより囲まれた空間内に、カウンタ軸タイプの変速機
構を配設して構成される。
この動力伝達装置では、ベルト手段40は、互いに離れ
て位置するエンジン出力軸1aとトルクコンバータ入力軸
23との間の動力伝達手段として作用するのであるが、両
プーリ41,42の大きさの設定を変えることにより、エン
ジン出力を所定の比で減速して変速機50に伝達するプラ
イマリリダクション装置としても作用する。このため、
エンジン出力に対するトルクコンバータのマッチングが
最適となるようにプライマリリダクションの比を設定す
ることが可能であり、エンジンおよび変速機の選定の自
由度が大きくなる。
て位置するエンジン出力軸1aとトルクコンバータ入力軸
23との間の動力伝達手段として作用するのであるが、両
プーリ41,42の大きさの設定を変えることにより、エン
ジン出力を所定の比で減速して変速機50に伝達するプラ
イマリリダクション装置としても作用する。このため、
エンジン出力に対するトルクコンバータのマッチングが
最適となるようにプライマリリダクションの比を設定す
ることが可能であり、エンジンおよび変速機の選定の自
由度が大きくなる。
また、以上のようにプライマリリダクション装置とし
て歯付きゴムベルトを用いると、従来のようなチェーン
もしくはギヤによるプライマリリダクション装置を用い
た場合に比較して、以下のような利点がある。
て歯付きゴムベルトを用いると、従来のようなチェーン
もしくはギヤによるプライマリリダクション装置を用い
た場合に比較して、以下のような利点がある。
1)ベルトがゴムベルト等の弾性ベルトであり、エンジ
ンの回転変動をこの弾性によりある程度吸収させること
ができるので、エンジン回転変動が変速機の方に伝達さ
れるのが防止され、装置の静粛化が図れ、また、ベルト
の耐久性が低下するということが少ない。
ンの回転変動をこの弾性によりある程度吸収させること
ができるので、エンジン回転変動が変速機の方に伝達さ
れるのが防止され、装置の静粛化が図れ、また、ベルト
の耐久性が低下するということが少ない。
2)チェーンに比べベルトの方が伝達効率が高く、エン
ジン動力伝達ロスが低減する。また、ギヤによる場合に
は、プライマリリダクションの入出力軸間の距離が大き
いと複数のギヤを使用する必要があり、その分伝達効率
が低下するが、ベルトの場合はこのような効率低下の問
題がない。
ジン動力伝達ロスが低減する。また、ギヤによる場合に
は、プライマリリダクションの入出力軸間の距離が大き
いと複数のギヤを使用する必要があり、その分伝達効率
が低下するが、ベルトの場合はこのような効率低下の問
題がない。
3)ベルト手段の重量が軽く、装置の軽量化が図れる。
また、回転質量が小さくなるので、高回転エンジンに対
しても適用し易い。
また、回転質量が小さくなるので、高回転エンジンに対
しても適用し易い。
以上においては、トルクコンバータと組み合わせた自
動変速機の場合を示したが、トルクコンバータに変えて
クラッチを用いたマニュアル式の変速機を用いる場合も
同様であり、さらに、上記のようなカウンタ軸タイプの
変速機の代わりにプラネタリギヤタイプの変速機を用い
る場合も同様である。
動変速機の場合を示したが、トルクコンバータに変えて
クラッチを用いたマニュアル式の変速機を用いる場合も
同様であり、さらに、上記のようなカウンタ軸タイプの
変速機の代わりにプラネタリギヤタイプの変速機を用い
る場合も同様である。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、エンジンの側
方に変速機を別体に配設するとともに、エンジン出力軸
から変速機入力軸への動力伝達を弾性ベルト手段により
伝達させるように構成し、エンジンを、アイドル回転時
等の回転変動を吸収抑制するのに適した比較的軟らかな
弾性特性を有した弾性エンジンマウント部材により車体
に取り付け、変速機を、駆動反力を受け止め変速機の振
動を抑えるのに適した比較的硬い特性を有した弾性変速
機マウント部材により車体に取り付けているので、エン
ジンおよび変速機、すなわち動力伝達装置をしっかりと
車体に取り付け、且つ動力伝達装置から車体への振動お
よび騒音の伝達を効果的に抑制させることができる。
方に変速機を別体に配設するとともに、エンジン出力軸
から変速機入力軸への動力伝達を弾性ベルト手段により
伝達させるように構成し、エンジンを、アイドル回転時
等の回転変動を吸収抑制するのに適した比較的軟らかな
弾性特性を有した弾性エンジンマウント部材により車体
に取り付け、変速機を、駆動反力を受け止め変速機の振
動を抑えるのに適した比較的硬い特性を有した弾性変速
機マウント部材により車体に取り付けているので、エン
ジンおよび変速機、すなわち動力伝達装置をしっかりと
車体に取り付け、且つ動力伝達装置から車体への振動お
よび騒音の伝達を効果的に抑制させることができる。
なお、上記構成の動力伝達装置を用いた場合には、エ
ンジンと変速機とが弾性ベルト手段により連結されてい
るので、エンジンおよび変速機を別々に弾性マウント部
材を介して車体に取り付けた場合に走行中の車体振動等
により生じる両者の相対位置変動の影響は、弾性ベルト
により吸収除去される。このため、エンジンおよび変速
機取り付け用のマウント部材の弾性特性を異ならせても
問題がない。
ンジンと変速機とが弾性ベルト手段により連結されてい
るので、エンジンおよび変速機を別々に弾性マウント部
材を介して車体に取り付けた場合に走行中の車体振動等
により生じる両者の相対位置変動の影響は、弾性ベルト
により吸収除去される。このため、エンジンおよび変速
機取り付け用のマウント部材の弾性特性を異ならせても
問題がない。
第1図は本発明に係る動力伝達装置を有した車両の前部
を側方から見て示す概略側面図、 第2図は上記動力伝達装置を示す断面図、 第3図は本発明に係る動力伝達装置の異なる例を示す断
面図である。 1……エンジン、10……動力伝達装置 20……トルクコンバータ、40……ベルト手段 41……ドライブプーリ、42……ドリブンプーリ 43……ゴムベルト、44,45……等速自在継手 50……変速機、70……デフ機構
を側方から見て示す概略側面図、 第2図は上記動力伝達装置を示す断面図、 第3図は本発明に係る動力伝達装置の異なる例を示す断
面図である。 1……エンジン、10……動力伝達装置 20……トルクコンバータ、40……ベルト手段 41……ドライブプーリ、42……ドリブンプーリ 43……ゴムベルト、44,45……等速自在継手 50……変速機、70……デフ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 純一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−7472(JP,A) 特開 昭63−83449(JP,A) 特開 昭58−211922(JP,A) 実開 昭54−119125(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】クランク軸が車幅方向に延びるようにして
車体に取り付けられたエンジンと、このエンジンの出力
軸側から見て側方にこのエンジンの出力軸と平行な入力
軸を有して配設された変速機と、前記エンジンの出力軸
から前記変速機の入力軸への動力伝達を行う弾性ベルト
手段とからなる車両用動力伝達装置において、 前記エンジンおよび前記変速機が、それぞれ弾性エンジ
ンマウント部材および弾性変速機マウント部材を介して
別々に車体に取り付けられており、前記弾性エンジンマ
ウント部材は前記弾性変速機マウント部材より軟らかい
弾性特性を有することを特徴とする車両用動力伝達装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18064588A JP2632706B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 車両用動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18064588A JP2632706B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 車両用動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0231058A JPH0231058A (ja) | 1990-02-01 |
JP2632706B2 true JP2632706B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=16086814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18064588A Expired - Fee Related JP2632706B2 (ja) | 1988-07-20 | 1988-07-20 | 車両用動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632706B2 (ja) |
-
1988
- 1988-07-20 JP JP18064588A patent/JP2632706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0231058A (ja) | 1990-02-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |