JP2009242992A - 液晶ポリエステル繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージ形状で固相重合を行っても単糸間融着がなく、更に高次加工工程での加工性に優れる、欠陥およびフィブリルの少ない液晶ポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】液晶ポリエステルを溶融紡糸して得られた繊維に炭素数40以下のフッ素化合物およびポリシロキサンを付着させた後、固相重合を行うことを特徴とする液晶ポリエステル繊維およびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は高強度及び高弾性率を有し、かつ高次加工工程での加工性に優れる、欠陥およびフィブリルの少ない液晶ポリエステル繊維およびその製造方法に関するものである。
液晶ポリエステル繊維は、剛直な分子鎖が繊維軸方向に高度に配向していることから、汎用繊維に比べ著しく高い強度および弾性率を有しており、更に繊維形態で熱処理を行うことによって固相重合反応が進行し、液晶ポリエステルの重合度を高めて性能を更に向上させることができる。このとき、単位時間当たりの処理量を高めるため、繊維をパッケージ形状として固相重合を行う方法が工業的に広く用いられている。
しかしながら、固相重合反応が進行しうる融点近傍の温度域では単糸間融着が発生しやすく、パッケージからの解舒の際に繊維表面の融着部分がはがれ、融着痕やフィブリル化の起点等の欠陥が生じ易い。また、液晶ポリエステル繊維は剛直な分子鎖が繊維軸方向へ高配向する一方、繊維軸垂直方向への相互作用が低いため、このような欠陥を起点としてフィブリルが発生することもある。欠陥やフィブリルの発生は、繊維物性低下、高次加工工程での加工性悪化、および製品の品位・性能低下の原因となる。
これら問題を解決する方法として、液晶ポリエステル繊維に炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基を含む界面活性剤を付着させた後、該繊維を熱処理することを特徴とする液晶ポリエステルの製造方法(特許文献1参照)が提案されている。しかしながら、該液晶ポリエステル繊維は融着が抑制され欠陥やフィブリルの発生が少なくなるものの、繊維表面の平滑性は向上しておらず、その後の高次加工工程の糸道ガイドでの摩擦によってフィブリル化し易く、得られた繊維はフィブリルの多いものとなる。
また、液晶ポリエステル繊維に熱処理温度以上の融点または軟化温度を有する有機ポリマー粉末を付着させた後、熱処理をすることを特徴とする液晶ポリエステル繊維の製造方法も提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、該液晶ポリエステル繊維は融着抑制効果が十分でなく、更にその後の高次加工工程において走行ガイド等との接触によって付着している有機ポリマー粉末がスカムとなり、加工性が悪化するという欠点があった。
一方で、ポリシロキサンおよび/またはフッ素樹脂が1重量%以上付着している強度12g/d以上、弾性率300g/d以上の液晶ポリエステルモノフィラメントが提案されている(特許文献3参照)。特許文献3の目的は、液晶ポリエステル繊維表面にポリシロキサンおよび/またはフッ素系樹脂を付着することで、耐摩耗性・製織性を改善させることにある。しかしながら、付着しているフッ素樹脂のサイズが大きいため、その後の高次加工工程において走行ガイド等との接触によってフッ素樹脂がスカムとなり、加工性が悪化するという欠点があった。
特開昭63−99328号公報(請求項2) 特開昭61−296185号公報(請求項1) 特開平11−269737号公報(請求項2)
本発明の課題は、パッケージ形状で固相重合を行っても単糸間融着がなく、更に高次加工工程での加工性に優れる、欠陥およびフィブリルの少ない液晶ポリエステル繊維を提供することにある。
上記課題は、液晶ポリエステルを溶融紡糸して得られた繊維に炭素数40以下のフッ素化合物およびポリシロキサンを付着させた後、固相重合を行うことにより解決できる。
炭素数40以下のフッ素化合物およびポリシロキサンを付与することによりパッケージ形状で固相重合を行っても単糸間融着がなく、更にポリシロキサンが繊維表面に存在することで高次加工工程での加工性に優れる液晶ポリエステル繊維を製造することができる。このようにして得られた液晶ポリエステル繊維は、各種電気製品のコード補強材、防護手袋、プラスチックの補強材、光ファイバーのテンションメンバー等の用途に使用でき、特に織り編み工程等、繊維の高次加工工程での加工性に優れており、かつ欠陥やフィブリルが少なくモノフィラメントとして好適であるため、ハイメッシュ織物が必要とされるスクリーン紗用途等に好適に使用できる。
本発明に用いられる液晶ポリエステルとは、加熱して溶融した際に光学異方性(液晶性)を呈するポリエステルを指す。これは、液晶ポリエステルからなる試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で昇温加熱し、偏光顕微鏡で試料の透過光を観察することにより認定できる。
本発明に用いられる液晶ポリエステルとしては、例えば(a)芳香族オキシカルボン酸の重合物、(b)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオール、脂肪族ジオールの重合物、(c)(a)と(b)の共重合物等が挙げられ、中でも芳香族のみで構成された重合物が好ましい。芳香族のみで構成された重合物は、繊維にした際に優れた強度および弾性率を発現する。また、液晶ポリエステルの重合処方は従来公知の方法を用いることができる。
ここで、芳香族オキシカルボン酸としては、例としてヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフトエ酸等、またはこれらのアルキル、アルコキシ、ハロゲン置換体等が挙げられる。
また、芳香族ジカルボン酸としては、例としてテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸等、またはこれらのアルキル、アルコキシ、ハロゲン置換体等が挙げられる。
更に、芳香族ジオールとしては、例としてヒドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシビフェニル、ナフタレンジオール等、またはこれらのアルキル、アルコキシ、ハロゲン置換体等が挙げられ、脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
本発明に用いる液晶ポリエステルは、上記モノマー以外に、液晶性を損なわない程度の範囲で更に他のモノマーを共重合させることができ、例としてアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、ポリエチレングリコール等のポリエーテル、ポリシロキサン、芳香族イミノカルボン酸、芳香族ジイミン、および芳香族ヒドロキシイミン等が挙げられる。
本発明に用いる前記モノマー等を重合した液晶ポリエステルの好ましい例としては、(A)p−ヒドロキシ安息香酸成分と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸成分が共重合された液晶ポリエステル、(B)p−ヒドロキシ安息香酸成分と4,4´−ジヒドロキシビフェニル成分とイソフタル酸成分および/またはテレフタル酸成分が共重合された液晶ポリエステル等が挙げられ、特に好ましくは(C)p−ヒドロキシ安息香酸成分と4,4´−ジヒドロキシビフェニル成分とイソフタル酸成分とテレフタル酸成分とヒドロキノン成分が共重合された液晶ポリエステルが挙げられる。
上記(A)(B)(C)の組み合わせにより、分子鎖は適切な結晶性と非直線性、すなわち溶融紡糸可能な融点を有するようになる。したがって、ポリマーの融点と熱分解温度の間で設定される紡糸温度において良好な製糸性を有するようになり長手方向に均一な繊維が得られ、かつ適度な結晶性を有するため繊維の強度、弾性率を高めることができる。
本発明に用いる液晶ポリエステルのポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、分子量と記載)は3万以上が好ましく、5万以上がより好ましい。分子量を3万以上とすることで紡糸温度において適切な粘度を持ち製糸性高めることができ、分子量が高いほど得られる繊維の強度、伸度、弾性率は高まる。また分子量が高すぎると粘度が高くなり流動性が悪くなり、ついには流動しなくなるため分子量は25万未満が好ましく、15万未満がより好ましい。
本発明の液晶ポリエステルの融点は、溶融紡糸のし易さ、耐熱性の面から200〜380℃の範囲のものが好ましく、より好ましくは250〜350℃であり、更に好ましくは290〜340℃である。なお、融点は、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製DSC)で行う示差熱量測定において、50℃から20℃/分の昇温条件測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm)の観測後、およそTm+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の降温速度で50℃まで冷却し、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm)を融点とした。
また、本発明に用いる液晶ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲で他のポリマーを添加・併用することができる。添加・併用とは、ポリマー同士を混合する場合や、2成分以上の複合紡糸において一方の成分、乃至は複数の成分に他のポリマーを部分的に混合使用すること、あるいは全面的に使用することをいう。他のポリマーとしては、例としてポリエステル、ポリオレフィンやポリスチレン等のビニル系重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、芳香族ポリケトン、脂肪族ポリケトン、半芳香族ポリエステルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂等のポリマーを添加しても良く、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン6T、ナイロン9T、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、ポリエステル99M等が好適な例として挙げられる。なお、これらのポリマーを添加・併用する場合、その融点は液晶ポリエステルの融点±30℃以内にすることが製糸性を損なわないために好ましく、また、得られる繊維の強度、弾性率を向上させるためには添加・併用する量は50重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、実質的に他のポリマーを添加・併用しないことが最も好ましい。
本発明に用いられる液晶ポリエステルには、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種金属酸化物、カオリン、シリカ等の無機物、着色剤、艶消剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤、末端基封止剤、相溶化剤等の添加剤を少量含有していても良い。
溶融紡糸において、液晶ポリエステルの溶融押出は公知の手法を用いることができるが、重合時に生成する秩序構造をなくすためにエクストルーダー型の押出機を用いることが好ましい。押し出されたポリマーは配管を経由しギアーポンプ等公知の計量装置により計量され、異物除去のフィルターを通過した後、口金へと導かれる。このときポリマー配管から口金までの温度(紡糸温度)は液晶ポリエステルの融点以上、熱分解温度以下とすることが好ましく、液晶ポリエステルの融点+10℃以上、400℃以下とすることがより好ましく、液晶ポリエステルの融点+20℃以上、370℃以下とすることが更に好ましい。なお、ポリマー配管から口金までの温度をそれぞれ独立して調整することも可能である。この場合、口金に近い部位の温度をその上流側の温度より高くすることで吐出が安定する。
また、本発明の液晶ポリエステル繊維を得るには、吐出時の安定性、細化挙動の安定性を高めた方が良く、工業的な溶融紡糸ではエネルギーコストの低減、生産性向上のため1つの口金に多数の口金孔を穿孔するため、それぞれの孔の吐出、細化を安定させた方が良い。
これを達成するためには口金孔の孔径を小さくするとともに、ランド長(口金孔の孔径と同一の直管部の長さ)を長くすることが好ましい。ただし孔径が過度に小さいと孔の詰まりが発生しやすくなるため直径0.03mm以上、0.30mm以下が好ましく、0.05mm以上、0.25mm以下がより好ましく、0.08mm以上、0.20mm以下が更に好ましい。ランド長は過度に長いと圧力損失が高くなるため、ランド長Lを孔径Dで除した商で定義されるL/Dが0.5以上、3.0以下が好ましく0.8以上、2.5以下がより好ましく、1.0以上、2.0以下が更に好ましい。また均一性を維持するために1つの口金の孔数は50孔以下が好ましく、40孔以下がより好ましく、20孔以下が更に好ましい。なお、口金孔の直上に位置する導入孔は直径が口金孔径の5倍以上のストレート孔とすることが圧力損失を高めない点で好ましい。導入孔と口金孔の接続部分はテーパーとすることが異常滞留を抑制する上で好ましいが、テーパー部分の長さはランド長の2倍以下とすることが圧力損失を高めず、流線を安定させる上で好ましい。
口金孔より吐出されたポリマーは保温、冷却領域を通過させ固化させた後、一定速度で回転するローラー(ゴデットローラー)により引き取られる。保温領域は過度に長いと製糸性が悪くなるため口金面から200mmまでとすることが好ましく、100mmまでとすることがより好ましい。保温領域は加熱手段を用いて雰囲気温度を高めることも可能であり、その温度範囲は100℃以上、500℃以下が好ましく、200℃以上、400℃以下がより好ましい。冷却は不活性ガス、空気、水蒸気等を用いることができるが、平行あるいは環状の空気流を用いることが環境負荷を低くする点から好ましい。
引き取り速度は生産性、単糸繊度の低減のため50m/分以上が好ましく、300m/分以上がより好ましく、500m/分以上が更に好ましい。本発明に用いる液晶ポリエステルは紡糸温度において好適な曳糸性を有することから引き取り速度を高速にできる。上限は特に制限されないが、本発明に用いる液晶ポリエステルにおいては曳糸性の点から2000m/分程度となる。
引き取り速度を吐出線速度で除した商で定義される紡糸ドラフトは1以上500以下とすることが好ましく、5以上200以下とすることがより好ましく、12以上100以下とすることが更に好ましい。本発明に用いる液晶ポリエステルは好適な曳糸性を有することからドラフトを高くでき、細繊度化に有利である。
巻き取りは公知の巻き取り機を用いパーン、チーズ、コーン等の形状のパッケージとすることができるが、巻き取り時にパッケージ表面にローラーが接触しないパーン巻きとすることが好ましい。
このようにして得られた液晶ポリエステル繊維は、更に強度および弾性率を向上させるために固相重合を行う必要がある。固相重合はパッケージ形状、カセ形状、トウ形状(例えば、金属網等にのせて行う)、あるいはローラー間で連続的に糸条として処理することも可能であるが、設備が簡素化でき、生産性も向上できる点からパッケージ形状で行うことが好ましい。
パッケージ形状で固相重合を行う場合、単繊維繊度を細くした際に顕著となる融着を防止する技術が必要となる。
本発明の重要な点は、液晶ポリエステル繊維の表面に炭素数40以下のフッ素化合物およびポリシロキサンを固相重合前に付着させることである。付着させるものがフッ素化合物のみである場合、融着が抑制され欠陥やフィブリルの発生が少なくなるものの、繊維表面の平滑性は向上しておらず、その後の高次加工工程の糸道ガイドでの摩擦によってフィブリル化し易く、得られた繊維はフィブリルの多いものとなる。また、本発明者等は鋭意検討の結果、通常、電気絶縁性や平滑性を向上させるために繊維に付与するポリシロキサンに融着抑制効果があることを発見したが、ポリシロキサンのみを付着させた場合は、パッケージの巻き張力によってポリシロキサンが流動して単糸同士が接触してしまうため融着抑制効果が低く、得られる繊維は欠陥やフィブリルの多いものとなる。ところが、フッ素化合物およびポリシロキサンの両者を繊維表面に付与した場合、繊維表面がポリシロキサンで被われ、固相重合の熱を受けても流動性をある程度維持するため繊維表面の摩擦係数が低くなり、高次加工工程の糸道ガイド上での走行摩擦が低くなるとともに、フッ素化合物が適度な強さで繊維に固定されているため脱落し難くなる。更に、ポリシロキサンは融着抑制にも効果的であり、フッ素化合物のみ付着させた場合と比較して融着抑制効果が高くなる。
本発明で用いられるフッ素化合物とは、公知のフッ素化合物であり、中でも優れた融着防止効果を有することから、フルオロアルキル基やフルオロアルケニル基を含む化合物が好ましく、パーフルオロアルキル基を含む化合物がより好ましい。フルオロアルキル基またはフルオロアルケニル基の炭素数は1〜21、特に1〜8、例えば1〜6が好ましい。フルオロアルキル基の例は、−CF、−CFCF、−CFCFCF、−CF(CF、−CFCFCFCF、−CFCF(CF、−C(CF、−(CFCF、−(CFCF(CF、−CFC(CF、−CF(CF)CFCFCF、−(CFCF、−(CFCF(CF、−(CFCF(CF、−(CFCF、−(CFCF(CF、−(CFCF(CF、−(CFCF等である。また、該フッ素化合物は、水分散性の観点から親水基を有する界面活性剤であることが好ましい。親水成分としては、例えばリン酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩、スルホコハク酸塩、硫酸エステル塩などのアニオン型、アンモニウム塩などの陽イオン型、ポリオキシエチレン基を有する非イオン型や、ベタインなどの両性イオン型などを挙げることができる。例えば、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステル塩、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキルポリオキシエチレン、パーフルオロアルキルベタインなどである。フッ素系リン酸エステル塩として、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、アンモニウム、ルビジウム等の金属塩や、入手および取扱いが容易であることや水への微分散が可能であることからアンモニウム塩が好ましい。
また、本発明で用いられるフッ素化合物は、炭素数40以下であることが重要である。炭素数が40を超える場合、価格が非常に高く不経済であり、溶液または分散液にして繊維に付着させる場合に溶媒に分散し難くなることや分散したとしても分散径が大きくなってしまうことから、繊維表面への均一付着が困難になるため、炭素数は40以下が好ましく、30以下がより好ましい。また、フッ素化合物の炭素数の下限については、特に制限されるものではないものの、一般的に炭素数が少なくなるほどフッ素化合物の分解温度が低くなり化学的に活性になるため、炭素数は3以上が好ましく、5以上がより好ましい。
液晶ポリエステル繊維へのフッ素化合物の付着方法は、繊維同士の融着を防止するために繊維に均一に付着させる方法が好ましい。例えば、本発明におけるフッ素化合物を水等の溶媒に分散させた溶液を、オイリングローラーまたは給油ガイドを用いて繊維に付着させる方法が挙げられる。フッ素化合物を分散させる溶媒としては、取扱いが容易であることや環境負荷が小さいことから水が好ましい。例として、フッ素化合物にフッ素系リン酸エステルアンモニウム塩を用いた場合、水に分散させると沈殿することなく均一な溶液となり、これをオイリングローラーまたは給油ガイドを用いて繊維に付着させると繊維表面を均一に被覆し、融着を防止する上で好適である。
フッ素化合物を水中に分散させる場合、更に分散状態を安定させるために各種の界面活性剤を添加しても良い。界面活性剤としては、例えばアニオン系界面活性剤として脂肪酸塩、アルファスルホ脂肪酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキル硫酸トリエタノールアミン、アルキルリン酸エステル、ノニオン系界面活性剤として脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル、ポリオキシエチレンプロピルトリデシルエーテル、ソルビタンアルキルエステル、カチオン系界面活性剤として高級アミンハロゲン酸塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルピリジニウムクロリド、両性イオン系界面活性剤としてアルキルカルボキシベタインおよびこれらの混合体が挙げられる。中でも、分散安定性の面からノニオン系界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル、ポリオキシエチレンプロピルトリデシルエーテル等のポリオキシエチレンエーテル類がより好ましい。
本発明で用いられるポリシロキサンとは、下記式で表される繰り返し単位からなり、R、Rは水素原子、−CH、−CHCH等のアルキル基または−C等のアリール基を示す。nは、2〜10000の整数である。
Figure 2009242992
本発明に用いるポリシロキサンは、繊維に平滑性や融着抑制効果等を与える表面処理剤で、付与することで高次加工工程での加工性を向上させることができる。
本発明に用いるポリシロキサンとしては、繊維への均一付着が容易であることから、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、あるいはこれらの変性物等のオイル状のポリシロキサンが好ましく、中でも固相重合の熱によって架橋反応が起こり難い非反応性ポリシロキサンがより好ましい。なお、非反応性ポリシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサン、あるいはこれらのポリエーテル変性物、メチルスチリル変性物、アルキル変性物、高級脂肪酸エステル変性物、親水性特殊変性物、フッ素変性物、高級脂肪酸含有物等が挙げられる。また、粘度(25℃)は1〜30,000cStが好ましく、10〜10,000cStがより好ましい。1cSt以上とすることにより、引火点が高く取扱いが容易となり、30,000cSt以下とすることにより繊維への均一付与が容易となる。更に、耐熱性を向上するために有機酸金属塩や芳香族アミン化合物などの公知の耐熱性向上剤を配合していても良い。
液晶ポリエステル繊維へのポリシロキサンの付着方法は、繊維に均一に付着させるのが好ましい。例えば、ポリシロキサンが液体である場合、ノニオン系、アニオン系およびカチオン系乳化剤を使用してポリシロキサンを水中でエマルジョン化したものを、オイリングローラーまたは給油ガイドを用いて繊維に付着させる方法が挙げられる。このとき用いるポリシロキサンとしては、エマルジョン化が容易であり、反応性が低く平滑性に優れるポリジメチルシロキサンが好ましい。
フッ素化合物およびポリシロキサンの付着はそれぞれ別々に行っても良いが、付着量制御や簡便性の点から、同浴にて付着させる方法が好ましい。例えば、フッ素化合物を分散させた溶液と、乳化剤を使用してポリシロキサンを水中でエマルジョン化させた水系エマルジョンを混ぜ合わせた溶液をオイリングローラーまたは給油ガイドを用いて繊維に付着させる方法が挙げられる。また、溶液中には、分散およびエマルジョンの妨げにならない範囲内で、通常の紡糸油剤に用いるような界面活性剤や固相重合反応を促進させるための各種添加剤が含まれていても何等差し支えない。
本発明における液晶ポリエステル繊維へのフッ素化合物およびポリシロキサンの付着は、固相重合前に行う必要がある。例えば、ポリマーがノズルから吐出してから繊維が巻き取られる間に付着させる方法は簡便性の面で好ましく、巻き取った繊維を目的とする固相重合形状に巻き返しおよび加工する間に繊維に付着させる方法は付着量制御が容易となるため好ましい。また、フッ素化合物およびポリシロキサンを付着させる前後に、フッ素化合物およびポリシロキサンの付着の妨げにならない範囲内で、通常の紡糸油剤に用いるような界面活性剤や固相重合反応を促進させるための各種添加剤を付着させても良い。
本発明の液晶ポリエステル繊維重量に対するフッ素化合物の付着量(A重量%)およびポリシロキサンの付着量(B重量%)は、下記条件1〜3を満たすことが好ましい。
条件1.2.0≦2×A+B≦20
条件2.A≧0.1
条件3.B/A≧1/3
上記、条件1において、高い融着抑制効果を得るためには2.0以上にすることが好ましく、製造コストを抑えるためには20以下が好ましく、10以下がより好ましい。また、フッ素化合物の融着抑制効果を得るためには、フッ素化合物付着量を0.1重量%以上とすることが好ましい(条件2)。更に、条件3を満たすことで、フッ素化合物を被覆できるだけのポリシロキサンを繊維表面に存在させることができるため、繊維表面の平滑性が向上し高次加工工程において欠陥やフィブリルが発生し難くなり、加工性に優れた繊維となる。
なお、本発明における付着物の付着量は、実施例に記載した付着物の付着量測定方法により測定できる。また、付着物の成分は、超音波洗浄後の洗浄液および/または乾燥し水分を蒸発させたものについて次の項目から目的に応じて選び、あるいはこれらを組み合わせて実施することにより同定できる。
(1)蛍光X線分析(元素分析)
(2)X線回折(粉末法あるいは定方位法)
(3)NMR
(4)赤外線吸収スペクトル測定
(5)示査熱分析
(6)SEM観察
更に、固相重合時の融着を防ぐため、巻密度を0.15g/cm以下とすることは好ましい実施形態であり、0.10g/cm以下とすることがより好ましい。ここで巻密度とは、パッケージ外寸法と心材となるボビンの寸法から求められるパッケージの占有体積(Vf)と繊維の重量(Wf)からWf/Vfにより計算される値である。巻密度が小さいほどパッケージにおける繊維間の密着力が弱まり融着が抑制できる。巻密度は過度に小さいとパッケージが巻き崩れるため0.03g/cm以上とすることが好ましい。
このような巻密度が小さいパッケージは溶融紡糸における巻き取りで形成しても良いが、溶融紡糸で巻き取ったパッケージを巻き返して形成する方が、巻密度をより小さくできるため好ましい。巻き返しにおいては巻き張力を小さくするほど巻き密度は小さくできるので、巻き張力は0.10cN/dtex以下が好ましく、0.05cN/dtex以下がより好ましい。また低張力巻き取りにおいても安定したパッケージを形成するためには巻き形状は両端にテーパーがついたテーパーエンド巻取とすることが好ましい。更に巻き取りにおいてはトラバース幅を時間に対し周期的に揺動させることで、取扱い、解舒性に優れるパッケージが得られる。
固相重合は窒素等の不活性ガス雰囲気中や、空気のような酸素含有の活性ガス雰囲気中または減圧下で行うことが可能であるが、設備の簡素化および繊維あるいは付着物の酸化防止のため窒素雰囲気下で行うことが好ましい。この際、固相重合の雰囲気は露点が−40℃以下の低湿気体が好ましい。
固相重合温度は、固相重合に供する液晶ポリエステル繊維の融点−60℃以上であることが好ましい。このような融点近傍の高温とすることで固相重合が速やかに進行する。また固相重合の進行と共に液晶ポリエステル繊維の融点は上昇するため、固相重合温度は、固相重合に供する液晶ポリエステル繊維の融点+100℃程度まで高めることができる。なお固相重合温度を時間に対し段階的にあるいは連続的に高めることは、融着を防ぐと共に固相重合の時間効率を高めることができ、より好ましい。このとき、固相重合は目的性能により数分から数十時間行われるが、優れた強度および弾性率を有した繊維を得るためには最高到達温度で5時間以上が好ましく、10時間以上がより好ましい。また、固相重合反応は経過時間と共に飽和するため100時間程度で十分である。
固相重合後のパッケージはそのまま製品として供することもできるが、製品運搬効率を高めるために固相重合後のパッケージを再度巻き返して巻き密度を高めることが好ましい。固相重合後の巻き返しにおいては、解舒による固相重合パッケージの崩れを防ぎ、更に軽微な融着を剥がす際のフィブリル化を抑制するために固相重合パッケージを回転させながら、回転軸と垂直方向(繊維周回方向)に糸を解舒する、いわゆる横取りにより解舒することが好ましく、更に固相重合パッケージの回転は自由回転ではなく積極駆動により回転させることが好ましい。
固相重合後の液晶ポリエステル繊維に対してフッ素化合物やポリシロキサン等の付着物が過度に付着した場合、それらを除去するため洗浄を行っても良い。洗浄方法としては、例として、繊維がパッケージから解舒されてから巻き取られるまでの間に、水等の溶媒に接触させる方法や布帛でふき取る方法等が挙げられる。洗浄において溶媒を使用する場合、取扱いが容易であることや環境負荷が小さいことから水を溶媒として用いるのが好ましい。また、洗浄効率を高めるために、溶媒を揺動・バブリングさせる方法や超音波振動させる方法がより好ましい。更に、溶媒への接触時間は、洗浄効率を高めるために0.3秒以上が好ましく、0.5秒以上がより好ましい。このようにして洗浄した繊維は、高次加工工程において簡単に脱落してしまうような付着物が除去され、加工性が更に向上する。
また、本発明における液晶ポリエステル繊維は、目的に応じて各種仕上げ油剤を付与しても良い。
本発明の液晶ポリエステル繊維の製造方法は、マルチフィラメントおよびモノフィラメントの両者に適用可能である。特に、欠点やフィブリルによる繊維物性低下、高次加工工程での加工性悪化が顕著であるモノフィラメントに好適である。
本発明の液晶ポリエステル繊維の固相重合後のポリスチレン換算の分子量は、25万以上150万以下が好ましい。25万以上の高い分子量を有することで高い強度、伸度、弾性率を有し織物性能が向上する他、特に細繊度化した際には衝撃吸収性が高まり高次工程での糸切れを抑制でき、耐摩耗性も向上する。また融点も高いため優れた耐熱性を有する。分子量は高いほどこれらの特性は向上するため、30万以上が好ましく、35万以上がより好ましい。分子量の上限は特に限定されないが、本発明で達し得る上限としては150万程度である。なお本発明で言う分子量とは実施例記載の方法により求められた値とする。
本発明の液晶ポリエステル繊維の固相重合後の単繊維繊度は、18.0dtex以下が好ましい。単繊維繊度を18.0dtex以下と細くすることで、繊維のしなやかさが向上し繊維の加工性が向上する、表面積が増加するため接着剤等の薬液との密着性が高まると言った特性を有することに加え、モノフィラメントからなる紗とする場合は厚みを薄くでき、更に織密度を高くできるという利点を持つ。単繊維繊度は好ましくは10.0dtex以下であり、より好ましくは7.0dtex以下である。
本発明の液晶ポリエステル繊維の固相重合後の強度は、10.0cN/dtex以上であり、12.0cN/dtex以上が好ましく、15.0cN/dtex以上がより好ましい。強度の上限は特に限定されないが、本発明で達し得る上限としては30.0cN/dtex程度である。なお、本発明で言う強度は実施例に記載した強伸度・弾性率測定での引張強さを指す。
本発明の液晶ポリエステル繊維の固相重合後の伸度は、1.0%以上であり、2.0%以上が好ましい。伸度が1.0%以上あることで繊維の衝撃吸収性が高まり、高次加工工程での工程通過性、取扱い性に優れる。伸度の上限は特に限定されないが、本発明で達し得る上限としては5.0%程度である。なお、本発明で言う伸度は実施例に記載した強伸度・弾性率測定での破断伸度を指す。
また、本発明の液晶ポリエステル繊維の固相重合後の弾性率は、500cN/dtex以上であり、600cN/dtex以上が好ましく、700cN/dtex以上がより好ましい。弾性率の上限は特に限定されないが、本発明で達しえる上限としては弾性率1200cN/dtex程度である。なお、本発明で言う弾性率とは実施例に記載した強伸度・弾性率測定での初期引張抵抗度を指す。
本発明の液晶ポリエステル繊維は、マルチフィラメント、モノフィラメント、ステープルファイバー、カットファイバー等任意の形状でよい。また、織物、編物、不織布、組み紐等の繊維構造物として利用することができる。特に、高強度、高弾性率でかつ欠点やフィブリルが少なく高次加工での加工性に優れる繊維であるため、モノフィラメントとして好適である。例として、本発明におけるモノフィラメントを、従来のポリエチレンテレフタレート繊維等を使用したスクリーン紗に適用した場合、付着物が脱落し難いため製織性に優れ、欠点が少なく、かつ優れた強度、弾性率および寸法安定性を有するスクリーン紗を得ることができる。
上記用途以外に、本発明の液晶ポリエステル繊維は、一般産業用資材、土木・建築資材、スポーツ用途、防護衣、ゴム補強資材、電気材料(特に、テンションメンバーとして)、音響材料、一般衣料等の分野で広く用いられる。有効な用途としては、スクリーン紗、フィルター、ロープ、ネット、魚網、コンピューターリボン、プリント基板用基布、抄紙用のカンバス、エアーバッグ、飛行船、ドーム用等の基布、ライダースーツ、釣糸、各種ライン(ヨット、パラグライダー、気球、凧糸)、ブラインドコード、網戸用支持コード、自動車や航空機内各種コード、電気製品やロボットの力伝達コード等が挙げられ、特にモノフィラメントからなる工業資材用織物、中でもフィルターや印刷用スクリーン紗が挙げられる。
次に、具体的実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれにより何等限定されるものではない。なお、実施例で挙げられている物性の測定方法を以下に示す。
A.繊度、単繊維繊度
検尺機にて繊維を100mカセ取りし、その重量(g)を100倍し、1水準当たり10回の測定を行い平均値を繊度(dtex)とした。これをフィラメント数で除した商を単繊維繊度(dtex)とした。
B.強伸度、弾性率
試料長100mm、引張速度50mm/分としたこと以外はJIS L1013(1999)に準じ、オリエンテック社製テンシロンUCT−100を用いて測定した。
C.解舒性
解舒速度200m/分にて100分間解舒し、ほぼ抵抗無く解舒できたものを○、軽い融着があり局所的に抵抗があったが解舒できたものを△、融着に起因する糸切れが発生したものを×とした。
D.工程通過性評価(加工性評価)、パッケージ品位評価
試料を張力2cN/dtex、速度200m/分でφ6mmのセラミックガイドに90°当てた後に巻取機で巻取り、100分間通過させてセラミックガイドへの付着物やフィブリルの堆積を確認した。このとき、付着物やフィブリルの堆積物が見られなかったものを○、付着物やフィブリルの堆積物は見られたが100分糸切れなく通過したものを△、付着物やフィブリルの堆積物の影響で糸切れが起こったものを×とした。また、巻き上がったパッケージ内のスカムおよびフィブリル混入による欠点個数から品位を評価し、パッケージ内に3個以下を良好(○)、4個以上を不良(×)とした。
E.付着物の付着量
検尺機にて繊維を1000mカセ取りして重量を測定した後、カセを100mlの水に浸して超音波洗浄機を用いて1時間洗浄を行った。その後、超音波洗浄後の重量を測定し、洗浄前重量と洗浄後重量の差を洗浄前重量で除した商を付着物の付着量とした。
参考例1
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器にp−ヒドロキシ安息香酸870重量部、4,4’−ジヒドロキシビフェニル327重量部、イソフタル酸157重量部、テレフタル酸292重量部、ヒドロキノン89重量部および無水酢酸1433重量部(フェノール性水酸基合計の1.08当量)を仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら室温から145℃まで30分で昇温した後、145℃で2時間反応させた。その後、330℃まで4時間で昇温した。
重合温度を330℃に保持し、1.5時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に20分間反応を続け、所定トルクに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。
この液晶ポリエステル(参考例1)はp−ヒドロキシ安息香酸単位が全体の54mol%、4,4’−ジヒドロキシビフェニル単位が16mol%、イソフタル酸単位が8mol%、テレフタル酸単位が15mol%、ヒドロキノン単位が7mol%からなり、融点は318℃であり、高化式フローテスターを用いて温度328℃、剪断速度1000/秒で測定した溶融粘度が16Pa・秒であった。また、分子量は91000であった。なお、分子量の測定方法は、溶媒としてペンタフルオロフェノール/クロロホルム=35/65(重量比)の混合溶媒を用い、液晶ポリエステルの濃度が0.04〜0.08重量/体積%となるように溶解させGPC測定用試料とし、これをWaters社製GPC測定装置を用いて測定し、ポリスチレン換算により分子量を求めた。
カラム:ShodexK−806M 2本、K−802 1本
検出器:示差屈折率検出器RI(2414型)
温度 :23±2℃
流速 :0.8mL/分
注入量:200μL
参考例2
攪拌翼、留出管を備えた5Lの反応容器に、p−ヒドロキシ安息香酸907重量部と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸457重量部及び無水酢酸946重量部(フェノ−ル性水酸基合計の1.03モル当量)を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら室温から145℃まで30分で昇温した後、145℃で2時間反応させた。その後、325℃まで4時間で昇温した。
重合温度を325℃に保持し、1.5時間で1.0mmHg(133Pa)に減圧し、更に20分間反応を続け、所定トルクに到達したところで重縮合を完了させた。次に反応容器内を1.0kg/cm(0.1MPa)に加圧し、直径10mmの円形吐出口を1ケ持つ口金を経由してポリマーをストランド状物に吐出し、カッターによりペレタイズした。
この液晶ポリエステル(参考例2)は、p−ヒドロキシ安息香酸単位が全体の73mol%、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸単位が27mol%からなり、融点は283℃であり、高化式フローテスターを用い、温度293℃、剪断速度1000/秒で測定した溶融粘度が32Pa・秒であった。また、分子量は230000であった。
Figure 2009242992
実施例1
参考例1の液晶ポリエステルを用い、160℃、12時間の真空乾燥を行った後、大阪精機工作株式会社製φ15mm単軸エクストルーダーにて(ヒーター温度290〜340℃)溶融押し出しし、ギアーポンプで計量しつつ紡糸パックにポリマーを供給した。このときのエクストルーダー出から紡糸パックまでの紡糸温度は345℃とした。紡糸パックでは金属不織布フィルター(渡辺義一製作所社製WLF−10)を用いてポリマーを濾過し、孔径0.13mm、ランド長0.26mmの孔を5個有する口金より吐出量5.0g/分(単孔あたり1.0g/分)でポリマーを吐出した。
吐出したポリマーは40mmの保温領域を通過させた後、環状冷却風により糸条の外側から冷却し固化させ、5フィラメントともに1000m/分の第1ゴデットロールに引き取った。このときの紡糸ドラフトは16である。これを同じ速度である第2ゴデットロールを介した後、5フィラメント中の4本はサクションガンにて吸引し、残り1本を、ダンサーアームを介しスピンドルトラバース型のパーンワインダー(巻取パッケージに接触するコンタクトロール無し)を用いてパーンの形状に巻き取った。約100分の巻取時間中、糸切れは発生せず製糸性は良好であった。
この紡糸繊維の固相重合前の繊維物性は、繊度10.0dtex、強度5.5cN/dtex、伸度1.1%、弾性率494cN/dtexであった。
この紡糸繊維パッケージから繊維を縦方向(繊維周回方向に対し垂直方向)に解舒し、調速ローラーを介さず、速度を一定とした巻取機(神津製作所社製ET−68S調速巻取機)にて200m/分で巻き返しを行った。このとき、巻き返し工程途中において、CFCF(CFCFCHCHOPO(ONH〔以下、C8F化合物〕を水中に0.5重量%分散させた水溶液を、C8F化合物の付着重量が繊維に対して2.0重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた。なお、C8F化合物の分散性を向上させるため、水溶液中に分散性安定剤としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルをC8F化合物と同量だけ添加した。その後、ポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニング社製「SH200−350cs」、粘度350cSt)〔以下、PDMS〕1.0重量%水系エマルジョンを繊維に対して4.0重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた。いずれの給油に際しても油剤の飛散やリターンは無く、給油ガイド吐出量の全量が繊維に付着した。なお、巻き返しの心材にはステンレス製の穴あきボビンにケブラーフェルト(目付280g/m、厚み1.5mm)を巻いたものを用い、巻き返し時の張力を0.05cN/dtex、巻き密度を0.08g/cmとし、巻き量は2万mとした。更にパッケージ形状はテーパー角20°のテーパーエンド巻きとし、テーパー幅調整機構の改造によりトラバース幅を常に揺動させるようにし、コンタクトロールを用いず、またトラバースガイドと繊維の接点を繊維パッケージから5mmとした。
これを密閉型オーブンを用い、室温から240℃までは約30分で昇温し、240℃にて3時間保持した後、4℃/時間で295℃まで昇温し、更に295℃で15時間保持する条件にて固相重合を行った。なお雰囲気は除湿窒素を流量25NL/分にて供給し、庫内が加圧にならないよう排気口より排気させた。
こうして得られた固相重合パッケージをインバーターモーターにより回転できる送り出し装置に取り付け、繊維を横方向(繊維周回方向)に200m/分で送り出しつつ解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。なお、繊維物性は表2に記載の通りである。固相重合後の繊維の分子量は420000である。測定法は液晶ポリエステルポリマーと同様である。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例2
溶融紡糸での吐出量を1.2g/分(単孔あたり0.24g/分)とし、付着させる溶液をC8F化合物0.2重量%溶液およびPDMS0.4重量%水系エマルジョンとすること以外は実施例1と同様の方法で固相重合パッケージを得た。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例3
孔径0.13mm、ランド長0.26mmの孔を24個有する口金より吐出量5.76g/分(単孔あたり0.24g/分)でポリマーを吐出し、24本を1糸条とするマルチフィラメントとし、付着させる溶液をC8F化合物1.0重量%溶液およびPDMS2.0重量%水系エマルジョンとすること以外は実施例1と同様の方法で固相重合パッケージを得た。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も0個と品位も良好であった。
実施例4
繊維に付着させるフッ素化合物をF(CFCFCHCHPO(ONH〔以下、C6F化合物〕とすること以外は実施例1と同様の方法で固相重合パッケージを得た。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、軽い融着があり局所的に抵抗があったが、糸切れはなく解舒可能であった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例5
参考例2の液晶ポリエステルを用い、紡糸温度を315℃とすること以外は実施例1と同様の方法で溶融紡糸を行った。
この紡糸繊維は繊度10.0dtex、強度8.1cN/dtex、伸度1.7%、弾性率553cN/dtexであった。
これを実施例1と同様の方法で巻き返し、室温から240℃までは約30分で昇温し、240℃にて3時間保持した後、4℃/分で265℃まで昇温し、更に265℃で15時間保持する条件とすること以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。固相重合後の繊維の分子量は650000である。測定法は液晶ポリエステルポリマーと同様である。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例6
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物0.1重量%溶液を繊維に対して0.1重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS0.5重量%水系エマルジョンを繊維に対して1.8重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も2個と品位も良好であった。
実施例7
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物0.1重量%溶液を繊維に対して0.1重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS4.0重量%水系エマルジョンを繊維に対して19.8重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も0個と品位も良好であった。
実施例8
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物0.5重量%溶液を繊維に対して0.9重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS0.2重量%水系エマルジョンを繊維に対して0.3重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例9
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物1.0重量%溶液を繊維に対して8.5重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS0.5重量%水系エマルジョンを繊維に対して2.9重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積はなく、工程通過性(加工性)は良好であった。また、パッケージ内の欠点個数も1個と品位も良好であった。
実施例10
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物0.5重量%溶液を繊維に対して0.9重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS0.1重量%水系エマルジョンを繊維に対して0.2重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、ほぼ抵抗無く解舒でき糸切れは発生しなかった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積物は見られたが100分間糸切れはなかった。また、パッケージ内の欠点個数も3個と品位も良好であった。
実施例11
固相重合前のフッ素化合物およびポリシロキサン付着工程において、C8F化合物0.2重量%溶液を繊維に対して0.5重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させた後、PDMS0.2重量%水系エマルジョンを繊維に対して0.5重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させたこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合を行った。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、軽い融着があり局所的に抵抗があったが、糸切れはなく解舒可能であった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、付着物やフィブリルの堆積物は見られたが100分間糸切れはなかった。また、パッケージ内の欠点個数も3個と品位も良好であった。
比較例1
固相重合前に、C8F化合物1.0重量%溶液を繊維に対して3.0重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させ、PDMSを付着させないこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合パッケージを得た。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ、軽い融着があり局所的に抵抗があったが、糸切れはなく解舒可能であった。
この液晶ポリエステル繊維を用いて工程通過性評価を行ったところ、繊維表面がフィブリル化し糸切れが発生した。また、パッケージ内の欠点個数は5個であり、品位は劣悪であった。
比較例2
固相重合前に、PDMS2.0重量%水系エマルジョンを繊維に対して5.0重量%となるよう給油ガイドを用いて繊維に付着させ、C8F化合物を付着させないこと以外は実施例1と同様の方法で固相重合パッケージを得た。
こうして得られた固相重合パッケージについて、実施例1と同様の方法で解舒を行い巻取機にて巻き取ったところ糸切れが発生し、送り出し速度を50m/分としても融着に起因する糸切れが発生した。
この液晶ポリエステル繊維については、工程通過性評価を行うことはできなかった。
Figure 2009242992
Figure 2009242992

Claims (3)

  1. 液晶ポリエステルを溶融紡糸して得られた繊維に炭素数40以下のフッ素化合物およびポリシロキサンを付着させた後、固相重合を行うことを特徴とする液晶ポリエステル繊維の製造方法。
  2. 該液晶ポリエステル繊維がモノフィラメントであることを特徴とする請求項1記載の液晶ポリエステル繊維の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の製造方法により得られた、強度10cN/dtex以上、伸度1.0%以上、弾性率500cN/dtex以上を有することを特徴とした液晶ポリエステル繊維。
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